JP2008187762A - 光ドロップケーブル通線具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 既存の光ドロップケーブルを、管路の入線口から出線口まで容易に通線させるための、簡易な構造の光ドロップケーブル通線具を提供するものである。
【解決手段】 光ドロップケーブル20を管路40内に敷設させるための光ドロップケーブル通線具10であって、直線形状の本体部11と、本体部11の一端に配設される略球形状の先端部12と、本体部11の他端に光ドロップケーブル20の一端を連結させる連結部13と、を備え、本体部11の曲げ剛性は、光ドロップケーブル20の曲げ剛性と比較して小さく、本体部11の長さは、900mm〜1200mmである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ドロップケーブルを、住宅等に敷設された管路の入線口から出線口まで容易に通線させ、光ドロップケーブルを管路内に敷設させるための光ドロップケーブル通線具に関する。
従来の管内通線具においては、線状本体の先端部に、ピグよりも小径で線状本体の先端部よりも大径の先端球面部材を一体連設し、ピグ内に、先端球面部材を抜け止め状態で遊嵌する係入穴を形成し、その係入穴の底部で、ピグの中心周りに、先端球面部材を嵌入可能な環状凹部を形成し、その環状凹部の内側に、先端球面部材の接当を受けてその先端球面部材を環状凹部へ誘導する底面ガイド部23を連設してある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のケーブル通線工法においては、ケーブルの先端に取り付けられたプーリングアイの先端に空気圧送工法用の先端治具を連結し、管路の入口から空気圧送工法による通線が可能な途中のハンドホールまでは空気圧送工法によりケーブルを通線する。そして、途中のハンドホールにケーブル先端が到達したところで、プーリングアイから先端治具を取り外して、プーリングアイに、途中のハンドホールから先の管路に予め引き込まれているワイヤの後端を接続する。その後、途中のハンドホールまでの空気圧送工法を併用しながら、ワイヤによる牽引で途中のハンドホールから先の管路にケーブルを通線する(例えば、特許文献2参照)。
また、従来のケーブル通線治具においては、通線ロッドと、通線ロッドの先端部に取り付けられた錐体としてのそろばん玉状の珠と、珠の後方に位置して通線ロッドに取り付けられ挿通空間に応じて外形サイズを可変にして既設ケーブルへの絡み防止をなす膨縮体とを備える(例えば、特許文献3参照)。
さらに、従来のケーブル通線治具においては、ロッドの先端側に複数の線条材の両端を結束させて構成した膨縮体を備え、膨縮体には複数の線条材を締結する複数の紐を輪掛けする。また、前記膨縮体は、一端を固定部としてロッドに遊嵌し、他端を可動部としてロッドに備え、可動部は固定部側に近接するように付勢させるように構成する(例えば、特許文献4参照)。
また、従来の光ファイバケーブルにおいては、外層体の中心部に光ファイバを配置した断面を持つワイヤー状をなし、全体の曲げ剛性及び外周形状が、配管内に電線を通すための通線工具の曲げ剛性及び外周形状と略同等に設定されている。外層体2の外径は6mm以下で、全体の曲げ剛性は0.06〜0.12N・m2 に設定されている。また、外層体の外周面に、長手方向に連続した螺旋状の凹凸条が形成されている(例えば、特許文献5参照)。
特開平7−243574号公報 特開2001−231121号公報 特開2004−129361号公報 特開2005−223972号公報 特開2006−163209号公報
従来の管内通線具は、線状本体の長さ及び曲げ剛性が特定されておらず、光ドロップケーブルの先端にピグを取り付けたとしても、従来の光ドロップケーブルでは、通線に適する曲げ剛性を有するものではなく、被覆表面の摩擦も大きいため、光ドロップケーブルを入線口から管路内に押し込むだけでは、管路の入線口から出線口まで必ずしも容易に通線させることができるものではないという問題点があった。また、光ドロップケーブルの曲げ剛性を強め、被覆表面の摩擦を軽減させた低摩擦の光ドロップケーブルも開発され、管路内の通線性も向上し、管路の直線部分における通線距離も格段に伸びてはいるが、曲げ剛性が強いために、管路の屈曲部分では光ドロップケーブルの先端部分が引っ掛かり、管路の入線口から出線口まで通線させることができないという問題点があった。
また、従来のケーブル通線工法及びそれに用いる先端治具は、作業途中でプーリングアイから先端治具を取り外し、先の管路に予め引き込まれているワイヤの後端を接続する必要があり、作業工程が多く、管路の通線に掛かる作業時間が長くなるという問題点があった。
また、従来のケーブル通線治具は、構造が複雑で部品点数が多く、ケーブル通線治具のコストが高くなるという問題点があった。
また、従来の光ファイバケーブルは、全体の曲げ剛性及び外周形状が限られ、光ドロップケーブル全体の材料及び構造を変更する必要があり、光ドロップケーブルのコストが高くなるという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、既存の光ドロップケーブルを、管路の入線口から出線口まで容易に通線させるための、簡易な構造の光ドロップケーブル通線具を提供するものである。
この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、直線形状の本体部と、前記本体部の一端に配設される略球形状の先端部と、前記本体部の他端に前記光ドロップケーブルの一端を連結させる連結部と、を備え、前記本体部の曲げ剛性は、前記光ドロップケーブルの曲げ剛性と比較して小さく、前記本体部の長さは、900mm〜1200mmである。
また、この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、必要に応じて、前記本体部の曲げ剛性は、6000N・mm2〜7000N・mm2である。
さらに、この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、必要に応じて、前記先端部の直径は、6mm〜8mmである。
また、この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、必要に応じて、前記連結部は、圧着スリーブであり、熱収縮チューブによって被覆されるものである。
また、この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、必要に応じて、前記本体部は、前記先端部側の曲げ剛性が前記連結部側の曲げ剛性と比較して小さくなるように形成されているものである。
この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、直線形状の本体部と、前記本体部の一端に配設される略球形状の先端部と、前記本体部の他端に前記光ドロップケーブルの一端を連結させる連結部と、を備え、前記本体部の曲げ剛性は、前記光ドロップケーブルの曲げ剛性と比較して小さく、前記本体部の長さは、900mm〜1200mmであることにより、管路の屈曲部分に対して先導し、光ドロップケーブルを屈曲し易くガイドするために、入線口から光ドロップケーブルを押し込むだけで出線口までの通線が可能となる。
また、この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、必要に応じて、前記本体部の曲げ剛性は、6000N・mm2〜7000N・mm2であることにより、入線口から光ドロップケーブルを押し込むだけで出線口までの通線が確実に行なうことができる。
さらに、この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、必要に応じて、前記先端部の直径は、6mm〜8mmであることにより、一般的な配管に形成されている溝に先端部が嵌り込むことがなく、管路の内面に接する先端部の面積を抑え、先端部に受ける摩擦を抑制させることができる。
また、この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、必要に応じて、前記連結部は、圧着スリーブであり、熱収縮チューブによって被覆されるものであることにより、圧着スリーブによって、光ドロップケーブル通線具を簡易に光ドロップケーブルに連結することができるとともに、熱収縮チューブによって、連結部に対応する表面を滑らかにすることができる。
また、この発明に係る光ドロップケーブル通線具においては、必要に応じて、前記本体部は、前記先端部側の曲げ剛性が前記連結部側の曲げ剛性と比較して小さくなるように形成されていることにより、通線させる管路の屈曲状態に応じて、先端部の首振り作用を容易に生じさせ、管路の屈曲面に沿って本体部を湾曲させることで、光ドロップケーブルを容易に通線させることができる。
(本発明の第1の実施形態)
図1(a)はこの発明を実施するための第1の実施形態における光ドロップケーブル通線具の一例を示す平面図、図1(b)は図1(a)に示す光ドロップケーブル通線具を光ドロップケーブルに連結した状態を示す平面図、図2は光ドロップケーブルと光ドロップケーブル通線具との連結方法を説明するための説明図、図3は図2に示す連結方法の続きを説明するための説明図である。なお、図1において、光ドロップケーブル通線具10の具体的な寸法を示しているが、この寸法に限られるものではない。
図1〜図3において、この第1の実施形態における光ドロップケーブル通線具10は、直線形状の本体部11と、本体部11の一端に配設される略球形状の先端部12と、本体部11の他端に後述する光ドロップケーブル20の一端を連結させる連結部13と、を備えている。
本体部11は、後述する実施例で示すように、900mm〜1200mmの長さであることが好ましい。また、本体部11の曲げ剛性は、光ドロップケーブル20の曲げ剛性と比較して小さく、後述する実施例で示すように、6000N・mm2〜7000N・mm2であることが好ましい。
なお、この第1の実施形態においては、本体部11の直径が2mmであり、ポリエチレン-テレフタレート(polyethylene terephthalate:以下、PETと称す)を材料とする線状体(以下、PET線と称す)としているが、本体部11の所望の曲げ剛性が得られるのであれば、この直径及び材料に限られるものではない。また、本体部11は、先端部12側の曲げ剛性が連結部13側の曲げ剛性と比較して小さくなるように形成されてもよく、例えば、本体部11が複数の部材を長さ方向に連結して形成されることが考えられる。これにより、通線させる管路の屈曲状態に応じて、先端部12の首振り作用を容易に生じさせ、管路の屈曲面に沿って本体部11を湾曲させることで、光ドロップケーブルを容易に通線させることができる。
また、この第1の実施形態においては、先端部12がポリエチレンを材料とする直径6mm〜8mmの球状体であり、本体部11の一端に取り付け、本体部11と先端部12とを別部材で構成しているが、本体部11と先端部12とを一体に成型してもよい。なお、先端部12に市販のビーズを使用することで、表面が滑らかなビーズにより管路内における滑りがよいうえに、ビーズの穴にPET線を挿着することで、容易に本体部11と先端部12とを接続することができる。
連結部13は、本体部11の他端に光ドロップケーブル20を強固に連結するための様々な手段が考えられるが、既存の圧着スリーブ13aを用いることで、本体部11と光ドロップケーブル20とを簡易に連結することができるので好ましい。
なお、連結部13である圧着スリーブ13aを、既存の熱収縮チューブ13bによって被覆することで、管路内に存在する既設のケーブルを、圧着スリーブ13の縁端部によって損傷させることもなく、本体部11及び光ドロップケーブル20と圧着スリーブ13aとの境界部分をスリーブ形状に簡易に加工でき、連結部13における表面の滑りをよくすることができるので好ましい。特に、熱収縮チューブ13bの替わりに、ビニールテープを巻着することで、圧着スリーブ13aを被覆することも考えられるが、直径2mmの本体部11にビニールテープを精確に巻くことは困難である。また、管路に対して通線作業を行なっているうちに、巻着したビニールテープが剥離することにより、既設のケーブルを損傷する恐れがあるので、熱収縮チューブ13bによって被覆することが好ましい。
光ドロップケーブル20は、保護被覆で被覆されるケーブル本体部21と支持線部22とをブリッジ部23で接合して形成される。
ケーブル本体部21は、保護被覆に被覆された図示しない光ファイバ心線と、この光ファイバ心線の両側に配設されるアラミド繊維強化プラスチック製の図示しない補強線とを備える構成である。また、ケーブル本体部21の保護被覆の表面における側面対向位置に図示しないノッチ部が形成され、このノッチ部により管路入線の際に管路内壁に対する接触面積を極力小さくして摩擦係数を小さくすると共に、ケーブル本体部21自体の適当な屈曲性を獲得している。特に、このノッチ部は、保護被覆から光ファイバ心線を引き出す場合に切開作業を簡易確実に行なうことができる。
支持線部22は、鋼製の図示しないメッセンジャーワイヤをケーブル本体部21と同じ保護被覆で被覆して構成される。
つぎに、光ドロップケーブル20と光ドロップケーブル通線具10とを連結させる連結方法について、図2及び図3を用いて説明する。
まず、光ドロップケーブル20の一端を用意し(図2(a))、光ドロップケーブル20の一端からケーブル本体部21と支持線部22とを1.0cm〜1.5cmだけ分離する(図2(b))。
つぎに、分離した部分の根元から、光ドロップケーブル20の一端から離間する方向に向けて斜めにケーブル本体部21を切断する(図2(c))
そして、予め、光ドロップケーブル通線具10の本体部11に熱収縮チューブ13bを遊貫させ、本体部11の他端を挟持した圧着スリーブ13aに、支持線部22を挿入する(図3(a))。
つぎに、圧着スリーブ13aをペンチ30で挟み込み、圧着スリーブ13aで支持線部22を一方向で挟持する(図3(b))。
そして、既に挟持している方向に対して垂直方向に、圧着スリーブ13aをペンチ30で挟み込み、圧着スリーブ13aで支持線部22を二方向で挟持する(図3(c))。
最後に、圧着スリーブ13aを熱圧着チューブ13bで被覆し、熱圧着チューブ13bを加熱することで、光ドロップケーブル20と光ドロップケーブル通線具10との連結を完成する(図3(d))。
以上のように、この第1の実施形態に係る光ドロップケーブル通線具10は、本体部11の長さが最適な範囲の線状体からなることにより、管路の屈曲部分に対して先導し、光ドロップケーブルを屈曲し易くガイドするために、入線口から光ドロップケーブルを押し込むだけで出線口までの通線を可能とする。
特に、この第1の実施形態に係る光ドロップケーブル通線具10は、直線形状の本体部11と、本体部11の一端に配設される略球形状の先端部12と、本体部11の他端に光ドロップケーブル20の一端を連結させる連結部13と、を備えるだけの簡易な構成により、従来のような長尺の通線具が不要となるので、通線具の持ち運びが容易になると共に、通線具のコストを削減することができる。また、従来のような長尺の通線具と比較して通線具の出し入れの作業工程を減らすことができ、作業時間を短縮することができる。
つぎに、前述した第1の実施形態に係る光ドロップケーブル通線具10による作用効果を、本発明に係る実施例及び比較例を用いた検証試験の結果を示して説明する。
まず、光ドロップケーブル通線具10の先端部12の最適な直径を見出すために、図1に示す光ドロップケーブル通線具10の先端部12に、表1に示す3種類の直径の球状体を使用して、以下の管路条件において、後述する管路40の入線口41から出線口44までの通線状態を検証した。図4は光ドロップケーブル通線具の先端部の最適な直径を見出すための検証用管路を説明するための説明図である。
Figure 2008187762

検証に使用する管路40の管路材として、戸建て住宅で一般的に使用されている、内径が16mmであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主材とした耐燃性(自己消火性)がある合成樹脂製可とう電線管(Plastic Flexible Conduit:以下、PF管と称す)を使用して、図4に示すような管路40を敷設した。なお、管路40内には、図示しない電話線を1本敷設しており、戸建て住宅で一般的に敷設しているケーブルサイズの直径3.9mm〜4.5mmのうち、直径3.9mmの電話線を選定した。
管路40は、入線口41からの管路長が16mとなる中継部42までに、曲げ半径(mm)を100Rとする8箇所の屈曲部43を配設させている。また、中継部42には、内側の半径が200mmの略円形状となるように湾曲させた表2に示すPF管をそれぞれ接続した。
Figure 2008187762
なお、屈曲部43の曲げ半径を100Rとした根拠は、PF管を曲げて使用する場合には、その断面が著しく変形しないようにする必要があり、ここでは、屈曲部43における内側の半径をPF管の内径の6倍以上とした。すなわち、PF管の内径16mmの6倍が96mmであり、屈曲部43の曲げ半径を100Rに選定した。ちなみに、内径が25mm以下のPF管又はCD管(Combined Duct:耐燃性(自己消火性)がない合成樹脂製可とう電線管)であって、管路を敷設する建造物の構造上、屈曲部における内側の半径を管の内径の6倍以上にできない場合には、管の内断面を著しく変形させず、管にひび割れが生じない程度まで、屈曲部における内側の半径を小さくして使用することが可能である。
以上の管路条件において、管路40の入線口41から出線口44までの通線状態を確認したところ、表3に示す結果が得られた。
Figure 2008187762
表3に示すように、管路材種類が「プラフレキPFS タイプ−25」及び「プラフレキPFD タイプ−25」に対しては、比較例、実施例1及び実施例2とも通線させることができた。しかしながら、管路種類が「パナフレキ エーススルー」に対しては、実施例1及び実施例2は通線させることができたが、比較例は通線させることができなかった。これは、比較例の先端部12の直径が実施例1及び実施例2と比較して小さく、「パナフレキ エーススルー」の突起先端間における溝間隔が他の管路材と比較して大きいために、比較例の先端部12が管路内の突起に引っ掛かったためと考えられる。したがって、一般的なPF管に対しては、先端部1が6mm以上の直径が必要である。
また、表3に示すように、実施例2は全ての管路材に対して通線可能であったが、比較例及び実施例1と比較して、入線口41から押し込む力が余分に必要であった。これは、実施例2の先端部12の直径が比較例及び実施例1と比較して大きく、管路内に占める先端部12の体積が大きいために、管路の内面に接触する先端部12の面積が大きく、先端部12に対する摩擦が大きくなっていると考えられる。したがって、直径が規定されている管路材であれば、管路内に占める先端部12の体積が小さい方が好ましい。すなわち、先端部12の直径は6mm〜8mmが好ましく、6mmがより好ましい。
つぎに、光ドロップケーブル通線具10を用いた光ドロップケーブル20の管路における入線検証を行なうにあたり、入線検証に使用する光ドロップケーブル20の曲げ剛性と、光ドロップケーブル通線具10の本体部11として使用するPET線の曲げ剛性と、を測定した。
ここで、曲げ剛性を測定するサンプルとして、長さ0.5mで外形寸法約5.3mm×1.9mmの光ドロップケーブル20(サンプル1)、光ドロップケーブル20から分離した長さ0.5mで外形寸法約1.9mmの支持線部22(サンプル2)、長さ0.5mで直径2mmのPET線(サンプル3)をそれぞれ使用した。
また、曲げ剛性の試験方法は、平行平板法であり、サンプル1、サンプル2及びサンプル3を、所定の間隔(D)を有する2枚の板で挟持して屈曲させ、1分後の反発力(W)をばね量りで測定する。なお、間隔Dは、内径16mmの管路を屈曲させた場合に、管路が屈曲できる最小の直径が約200mmであるので、間隔Dの値を200mmとして測定した。また、管路を敷設する建造物の構造上、場合によっては、管路の屈曲部における直径が200mm以下となる可能性があるために、150mmを間隔Dの値として併せて測定した。そして、ばね量りによる測定結果から次式(1)を用いて、曲げ剛性を算出した結果を表4に示す。
〔式1〕
曲げ剛性[N・mm2]=0.3483×W[g]×D2×9.8/1000 (1)
Figure 2008187762
つぎに、光ドロップケーブル通線具10の本体部11の最適な長さを見出すために、図1に示す光ドロップケーブル通線具10の本体部11であるPET線を、表7に示す長さに変化させた実施例と、後述する比較例とを、以下の管路条件において通線状態を検証した。図5は光ドロップケーブル通線具の本体部の最適な長さを見出すための検証用管路を説明するための説明図である。
検証に使用する管路40の管路材として、内径16mmのPF管を使用して、図5に示すような管路40を敷設した。なお、管路40内には、図示しない直径3.9mm〜4.5mmの電話線を敷設している。
管路40は、入線口41(1))からの管路長が16mとなる第1の中継部42aまでに、曲げ半径(mm)を100Rとする8箇所の屈曲部43(2)〜9))を配設させている。また、第2の中継部42bからの配線長が9mとなる出線口44((16))までに、曲げ半径
(mm)を100Rとする5箇所の屈曲部43((11)〜(15))を配設させている。さらに、長
さ1100mmで内径16mmのPF管である取り外し可能なガイド45((10))によって
、第1の中継部42aと第2の中継部42bとを連結している。
なお、管路40の全長を25mとした根拠は、住宅内に敷設されるほとんどの管路の全長が25m以下のためである。ちなみに、先行工事で屋内恒長が決まっていない場合には、住宅内に敷設される管路の全長が25m以下であり、コンセント部分からの配線分を5mとして、電柱から住宅までの距離に30mを付加した余長を電柱に残している。
通線状態を検証する比較例としては、光ドロップケーブル20の一端にビニールテープを貼り付けた比較例1、光ドロップケーブル20の一端を屈曲させビニールテープで屈曲状態を保持した比較例2、光ドロップケーブル20の一端に直径6mmの球状体を取り付けた比較例3を使用した。この比較例1乃至比較例3を用いた実験結果を表5に示す。なお、比較例1については、入線時にスプレータイプの潤滑剤を対象ケーブルに噴き付けた場合も実験している。
Figure 2008187762
表5に示すように、光ドロップケーブル20の一端を加工しただけでは、入線到達距離をあまり伸ばすことができず、光ドロップケーブル20の一端に球状体を取り付けた場合でもあっても入線到達距離は変わらないことが分かる。
また、他の比較例としては、光ドロップケーブル20の一端から所定の長さのケーブル本体部21を削除し支持線部22を所定の長さで突出させ支持線部22の先端にビニールテープを貼り付けた比較例4、光ドロップケーブル20の一端から所定の長さのケーブル本体部21を削除し支持線部22を所定の長さで突出させ支持線部22の先端を屈曲させビニールテープで屈曲状態を保持した比較例5、光ドロップケーブル20の一端から所定の長さのケーブル本体部21を削除し支持線部22を所定の長さで突出させ支持線部22の先端に直径6mmの球状体を取り付けた比較例6を使用した。この比較例4乃至比較例6を用いた実験結果を表6に示す。なお、比較例6については、入線時にスプレータイプの潤滑剤を対象ケーブルに噴き付けた場合も実験している。
Figure 2008187762
表5及び表6に示すように、支持線部22を突出させただけでは、入線到達距離が変わらないことが分かる。しかしながら、支持線部22の先端に球状体を取り付けることで入線到達距離が伸びていることが分かる。
また、他の比較例としては、図1に示す光ドロップケーブル通線具10に先端部12を取り付けることなく所定の長さの本体部11であるPET線の先端にビニールテープを貼り付けた比較例7、図1に示す光ドロップケーブル通線具10に先端部12を取り付けることなく所定の長さの本体部11であるPET線の先端を屈曲させビニールテープで屈曲状態を保持した比較例8を使用した。この比較例7及び比較例8並びに前述した実施例を用いた実験結果を表7に示す。なお、実施例については、入線時にスプレータイプの潤滑剤を対象ケーブルに噴き付けた場合も実験している。
Figure 2008187762
表5、表6及び表7に示すように、光ドロップケーブル20の一端に先端部12を除いた光ドロップケーブル通線具10を取り付けるだけで、入線到達距離が伸びており、さらに、光ドロップケーブル通線具10の本体部11に先端部12を取り付けることで、入線到達距離がさらに伸びている。なお、入線時に潤滑剤を使用しないのであれば、光ドロップケーブル通線具10の本体部11の長さが900mm〜1200mmであることで、比較例1乃至比較例8(特に、比較例6)よりも、通線到達距離を伸ばせることが分かる。また、入線時に潤滑剤を使用し、光ドロップケーブル通線具10の本体部11の長さが900mm〜1200mmであることで、管路40の出線口44まで到達させることができ、住宅内に敷設されるほとんどの管路に対して、管路40の入線口41から出線口44まで通線させることができるので好ましい。
つぎに、光ドロップケーブル通線具10の本体部11の最適な曲げ剛性を見出すために、図1に示す光ドロップケーブル通線具10の本体部11であるPET線を、表8に示す曲げ剛性で変化させた場合における、入線口41から16m(入線到達箇所9))までの通線可否(表8の上段)及び入線口41から出線口44(入線到達箇所■)までの通線可否
(表8の下段)を検証した。
Figure 2008187762
表8に示すように、PET線の長さが900mm〜1200mmであれば、PET線の曲げ剛性が6000N・mm2〜7000N・mm2である場合において、入線口41から出線口44(入線到達箇所(16))まで通線できることが分かる。特に、PET線の長さが
900mm〜1000mmであれば、PET線の曲げ剛性が5000N・mm2〜7000N・mm2である場合において、入線口41から出線口44(入線到達箇所(16))まで通
線でき、PET線の長さが1200mmであれば、PET線の曲げ剛性が6000N・mm2〜7500N・mm2である場合において、入線口41から出線口44(入線到達箇所(16))まで通線できることが分かる。すなわち、PET線の長さを900mm〜1200
mmとし、PET線の曲げ剛性が6000N・mm2〜7000N・mm2とすることで、住宅内に敷設されるほとんどの管路に対して、入線口から出線口まで通線させることができるので好ましい。
ここで、本発明に係る光ドロップケーブル通線具10を用いた通線方法は、管路40の入線口41から出線口44に向けて光ドロップケーブルを押し込むのであるが、管路40の内面又は管路40内の電話線との摩擦等による影響を受け、光ドロップケーブル20の伝送損失が規定値を超えていないかを評価した。また、光ドロップケーブル通線具10の連結部13及び管路40内に敷設した電話線に外的損傷が生じていないかを評価した。
まず、光ドロップケーブル20の伝送損失の評価であるが、管路40内の入線を実施した光ドロップケーブル20と入線を実施していない光ドロップケーブル20とを、恒温槽にてヒートサイクル試験を実施した結果を図6に示す。なお、図6において、破線が入線を実施した光ドロップケーブル20を示し、二点鎖線が入線を実施していない光ドロップケーブル20を示し、実線が恒温槽内の温度である。また、試験概要としては、−30℃〜+70℃の3サイクル/1日を3日間(合計9サイクル)実施して変動が無いことを確認する(変動幅≦0.1dB/kmで良)。図6は光ドロップケーブル通線具を用いて光ドロップケーブルを管路に通線した場合における光ドロップケーブルの伝送損失を示した温度特性図である。図6に示すように、最大ロス変動幅が約0.0139dBで正常であることが確認できた。
つぎに、光ドロップケーブル通線具10の連結部13及び管路40内に敷設した電話線の外的損傷の評価であるが、直径3.9mmの1P電話線を管路40内に敷設した図4に示す管路40を用い、本発明に係る光ドロップケーブル通線具10を連結した光ドロップケーブル20を、管路40に対して出し入れを10回実施した。なお、出し入れを複数回実施した根拠は、通常の光ドロップケーブル20の敷設には、入線口41から出線口44に向けて1回だけ通すだけであるが、屈曲部43等で光ドロップケーブル通線具10が支えた場合には、支えを取り除くために光ドロップケーブル20を前後に往復させる場合があるためである。
この外的損傷試験の結果は、光ドロップケーブル通線具10の連結部13を被覆する熱圧着チューブ13bには損傷が無く、電話線の被覆にも損傷が無かった。
つぎに、本発明に係る光ドロップケーブル通線具10を用いた通線方法(以下、新工法と称す)と、最初に従来の通線具(PET線)を管路40の出線口44から入線口41まで通し、入線口41側で光ドロップケーブル20と従来の通線具とを接続したうえで、入線口41では光ドロップケーブル20を押し込み、出線口44では従来の通線具を引っ張ることで、光ドロップケーブル20を管路40内に敷設させる通線方法(以下、従来工法)と、の作業工程及び作業時間を比較した。
新工法と従来工法との作業工程及び作業時間の比較には、図7に示すように、2階建て住宅に敷設された管路40を使用した。図7において、軒先50に対応する位置に入線口41を配設させ、コンセント60に対応する位置に出線口44を配設させ、保安盤70に対応する位置にガイド45を配設させている。図7は新工法と従来工法との作業工程及び作業時間を比較するための検証用管路を説明するための説明図である。
検証作業は、軒先50と保安盤70と屋内60との間に光ドロップケーブル20を敷設する作業であり、2人の作業者(A,B)により行なった。
新工法による作業工程及び作業時間の結果を表9に示し、従来工法による作業工程及び作業時間の結果を表10に示す。なお、表9及び表10において、Aは各作業工程時の作業者Aの居場所を示し、Bは各作業工程時の作業者Bの居場所を示している。また、新工法と従来工法との作業工程及び作業時間の比較結果を表11に示す。
Figure 2008187762
Figure 2008187762
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表9、表10及び表11に示すように、本発明に係る光ドロップケーブル通線具10を用いた通線方法(新工法)においては、従来工法と比較して、作業工程を5工程削減でき、作業時間を約10分短縮することができた。
(a)はこの発明を実施するための第1の実施形態における光ドロップケーブル通線具の一例を示す平面図、(b)は図1(a)に示す光ドロップケーブル通線具を光ドロップケーブルに連結した状態を示す平面図である。 光ドロップケーブルと光ドロップケーブル通線具との連結方法を説明するための説明図である。 図2に示す連結方法の続きを説明するための説明図である。 光ドロップケーブル通線具の先端部の最適な直径を見出すための検証用管路を説明するための説明図である。 光ドロップケーブル通線具の本体部の最適な長さを見出すための検証用管路を説明するための説明図である。 光ドロップケーブル通線具を用いて光ドロップケーブルを管路に通線した場合における光ドロップケーブルの伝送損失を示した温度特性図である。 新工法と従来工法との作業工程及び作業時間を比較するための検証用管路を説明するための説明図である。
符号の説明
10 光ドロップケーブル通線具
11 本体部
12 先端部
13 連結部
13a 圧着スリーブ
13b 熱収縮チューブ
20 光ドロップケーブル
21 ケーブル本体部
22 支持線部
23 ブリッジ部
30 ペンチ
40 管路
41 入線口
42 中継部
42a 第1の中継部
42b 第2の中継部
43 屈曲部
44 出線口
45 ガイド
50 軒先
60 コンセント
70 保安盤

Claims (5)

  1. 光ドロップケーブルを管路内に敷設させるための光ドロップケーブル通線具であって、
    直線形状の本体部と、
    前記本体部の一端に配設される略球形状の先端部と、
    前記本体部の他端に前記光ドロップケーブルの一端を連結させる連結部と、
    を備え、
    前記本体部の曲げ剛性は、前記光ドロップケーブルの曲げ剛性と比較して小さく、
    前記本体部の長さは、900mm〜1200mmであることを特徴とする光ドロップケーブル通線具。
  2. 前記請求項1に記載の光ドロップケーブル通線具であって、
    前記本体部の曲げ剛性は、6000N・mm2〜7000N・mm2であることを特徴とする光ドロップケーブル通線具。
  3. 前記請求項1又は2に記載の光ドロップケーブル通線具であって、
    前記先端部の直径は、6mm〜8mmであることを特徴とする光ドロップケーブル通線具。
  4. 前記請求項1乃至3のいずれかに記載の光ドロップケーブル通線具であって、
    前記連結部は、圧着スリーブであり、熱収縮チューブによって被覆されることを特徴とする光ドロップケーブル通線具。
  5. 前記請求項1乃至4のいずれかに記載の光ドロップケーブル通線具であって、
    前記本体部は、前記先端部側の曲げ剛性が前記連結部側の曲げ剛性と比較して小さくなるように形成されていることを特徴とする光ドロップケーブル通線具。
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