JP6936164B2 - 配線・配管材布設具の布設構造、及び配線・配管材布設具 - Google Patents

配線・配管材布設具の布設構造、及び配線・配管材布設具 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤと、ワイヤの長手方向に間隔を空けてワイヤに取り付けられる複数の支持部材と、を有する配線・配管材布設具の布設構造、及び配線・配管材布設具に関する。
建物において、例えば、照明設備や動力設備への電力供給のために複数本のケーブル(配線)が使用されている。これらケーブルや、ケーブルが挿通された電線管(配管材)を例えば天井に沿わせて布設する場合には、配線・配管材を支持させるための配線・配管材布設具が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示のケーブルラックは、平行な2本のメッセンジャーワイヤー(ワイヤ)と、それら2本のメッセンジャーワイヤーの間に配置されたコ字形の複数のケーブル受けハンガー(支持部材)と、を備える。複数のケーブル受けハンガーは、メッセンジャーワイヤーの長手方向に適宜間隔を空けて配置されている。ケーブル受けハンガーは、その長手方向の両端を曲げ、メッセンジャーワイヤーを挟み込むことで各メッセンジャーワイヤーに取り付けられている。そして、ケーブルラックが設置された後、ケーブル(配線・配管材)をケーブル受けハンガーに支持させることにより、ケーブルがケーブルラックに支持された状態に布設される。
特開平6−205524号公報
ところで、特許文献1のケーブルラックにケーブルが布設される際、ケーブルの一端が、ケーブルラックの長さ方向一端側から他端側に向けて引っ張られ、複数のケーブル受けハンガーの上に順番に載置され、支持されていく。しかし、ケーブルラックに支持されたケーブルの長さが長くなるに連れて、ケーブルの自重によってケーブルラックのワイヤが撓んでくる。すると、ケーブルの一端よりも布設方向の下流側に位置するケーブル受けハンガーの上端が、ケーブルの一端における下端よりも上側に位置してしまうことがある。この場合、布設されていくケーブルの一端が、ケーブル受けハンガーの端面に当接し、それ以上のケーブルの移動が規制され、ケーブルの布設作業が行えなくなったり、ケーブルがケーブル受けハンガーの下側を通過したりする虞があり、ケーブルの布設が行いにくい。
本発明の目的は、配線・配管材の布設を簡単に行うことができる配線・配管材布設具の布設構造、及び配線・配管材布設具を提供することにある。
上記問題点を解決するための配線・配管材の布設構造は、長手方向に張力が付与されたワイヤが、長手が水平方向に延びる状態で設置されるとともに、前記ワイヤの長手方向に間隔を空けて複数の支持部材が取り付けられ、前記支持部材が有する支持部に配線・配管材が支持される配線・配管材布設具の布設構造であって、前記支持部において、前記ワイヤの長手方向に沿った両側部のうち、前記配線・配管材の布設方向の上流側に位置する側部には、前記支持部の下端部から上り傾斜する案内面が設けられていることを要旨とする。
上記問題点を解決するための配線・配管材布設具は、長手方向に張力が付与された状態で設置されるワイヤと、前記ワイヤの長手方向に間隔を空けて前記ワイヤに取り付けられ、配線・配管材を支持する支持部を有する支持部材と、を有する配線・配管材布設具であって、前記支持部材は、前記支持部における、前記ワイヤの長手方向に沿った両側部のうちの少なくとも一方の側部に、前記支持部の下端部から上り傾斜する案内面を備えることを要旨とする。
また、配線・配管材布設具について、前記ワイヤを一対備えるとともに、前記支持部材は、一対の前記ワイヤに架設され、前記案内面は、一対の前記ワイヤへの前記支持部材の架設方向の全体に亘って設けられていてもよい。
また、配線・配管材布設具について、前記支持部材は、前記支持部における、前記ワイヤの長手方向に沿った両側部に前記案内面を備えていてもよい。
本発明によれば、配線・配管材の布設を簡単に行うことができる。
実施形態の配線・配管材布設具の設置状態を示す斜視図。 実施形態の配線・配管材布設具の設置状態を示す側面図。 ワイヤを示す斜視図。 配線・配管材布設具の設置状態を示す正面図。 支持部材を示す斜視図。 ワイヤに取り付けられる前の支持部材を示す斜視図。 ワイヤに取り付けられる前の支持部材を示す正面図。 取着部を変形させた状態を示す部分正面図。 取着部による挟持を解除した状態を示す部分正面図。 配線・配管材を布設する状態を示す側断面図。 配線・配管材を布設する状態を示す部分拡大側断面図。
以下、配線・配管材布設具の布設構造、及び配線・配管材布設具を具体化した一実施形態を図1〜図11にしたがって説明する。
図1又は図2に示すように、配線・配管材布設具10は、建物の天井Tに沿って布設されている。なお、以下の説明では、配線・配管材布設具10を単に布設具10と記載する。布設具10の長手は、鉛直方向に交差する方向である横方向に延びており、本実施形態では、布設具10の長手は水平方向に延びている。布設具10は、配線・配管材Pの布設経路Kを建物内に形成し、布設経路Kに布設された配線・配管材Pを支持する。なお、配線・配管材Pとは、建物内に配設される配線(制御用ケーブル、同軸ケーブル、光ケーブル等)及び配管材(合成樹脂製可撓電線管、鋼製電線管等)の総称のことである。
次に、布設具10について説明する。
布設具10は梯子状である。布設具10は、一対のワイヤ11と、一対のワイヤ11に両端が取り付けられることで、一対のワイヤ11に架設された複数の取着体としての支持部材21と、を備える。
図2又は図3に示すように、各ワイヤ11は、金属製のワイヤロープであり、鋼鉄線をより合わせた綱である。各ワイヤ11には、複数の目印12が設けられている。目印12は、ワイヤ11に塗料を塗布して設けられている。目印12は、ワイヤ11の周方向全体に亘って設けられている。また、目印12は、ワイヤ11の長手方向に一定幅を有する。複数の目印12は、ワイヤ11の長手方向に一定の間隔を空けて設けられている。各目印12において、ワイヤ11の長手方向に沿った中間位置に基準点Xを設定する。ワイヤ11の長手方向に隣り合う基準点X間の寸法を目印12の離間距離Wとし、全ての目印12において、隣り合う目印12同士の離間距離Wが等しくなっている。よって、複数の目印12は、ワイヤ11の長手方向に等間隔おきに設けられている。
目印12の間隔となる離間距離Wは、ワイヤ11の長手方向に隣り合う支持部材21同士の間隔が広がり過ぎないようにするために、間隔として許容できる値の最小値が設定され、本実施形態では、目印12の離間距離Wを50cmに設定している。
支持部材21は、金属製である。図4又は図5に示すように、支持部材21は、細長板状の本体としての支持部22と、支持部22と一体であり、支持部22の長手方向両端側から立設されたワイヤ11への取着部32と、を備える。支持部22は、細長の板を整形して形成され、支持部22の長手方向は、一対のワイヤ11に対する支持部材21の架設方向と一致する。支持部22は、短手方向の中央部が長手方向の全体に亘って折り曲げられた形状である。支持部22は、山折りとなる面のうち、山折りの頂となる位置に載置部23を備える。支持部22の短手方向に沿う支持部22の断面視では、載置部23は弧状である(図11参照)。載置部23は、支持部22の長手方向全体に亘って存在する。すなわち、載置部23は、支持部22において、一対のワイヤ11に対する支持部材21の架設方向全体に亘って存在する。載置部23には、布設された配線・配管材Pが載置される。
支持部材21は、支持部22におけるワイヤ11の長手方向に沿った両側部に案内面24を備える。詳細には、支持部22は、山折りとなる面のうち、載置部23よりも短手方向両端寄りの面に案内面24を備える。案内面24は、支持部22の短手方向において載置部23を挟む面である。各案内面24は、支持部22の長手方向に延びる一対の長縁部に沿って下端部24aを備える。案内面24の各下端部24aは、支持部22の材料である細長の板の各長縁部を長手方向に沿って屈曲させた位置に設けられる。なお、各案内面24の上端部は載置部23である。各下端部24aは、載置部23よりも下側に位置し、載置部23よりも低い位置にある。支持部22の短手方向に沿った断面視では、各案内面24は、各下端部24aから載置部23に向かって直線状に上り傾斜している。各案内面24は、支持部22の長手方向全体に亘って存在する。すなわち、案内面24は、一対のワイヤ11に対する支持部材21の架設方向全体に亘って存在する。
取着部32は、支持部22の長手方向両端側から立ち上がり、支持部22と一体の取着片33を備える。本実施形態では、取着片33は平板状である。取着片33は、支持部22の長手方向の両端面に対向する面に内面33aを備え、内面33aに平行な面に外面33bを備える。
図6に示すように、取着片33は、支持部22の長手方向の両端面に対向した位置に一対の取付孔33dを備える。図4又は図5に示すように、各取付孔33dには、支持部22の長手方向の両端面から突出した取付爪22aが貫通している。各取付爪22aは、折り曲げられて取着片33の外面33bに掛止している。そして、支持部22の長手方向の各端面と折り曲げられた取着片33の間に取着片33が挟持されて、取着片33と支持部22が一体に組付けられている。なお、支持部22と取着片33とは、取付爪22aの掛止以外の方法や、溶接によって一体化されていてもよい。
取着部32は、支持部22からの立設方向の先端に沿う一縁部となる上端縁から延設された一対の延設片34を備える。各延設片34は、取着片33の短手方向の縁から一定幅を有する形状で取着片33の上端から立設されている。各取着片33から立設された一対の延設片34は、取着片33の短手方向(ワイヤ11の長手方向)に離間している。ワイヤ11の長手方向に沿った一対の延設片34の離間距離は、ワイヤ11の長手方向に沿った目印12の寸法と同じ、又はほぼ同じである。各取着片33から立設された一対の延設片34は同じ形状であり、取着片33の上端から同じ方向に向けて立設されている。そして、各延設片34は、個別に操作可能になっている。
各延設片34は、ワイヤ11の一部の周面に沿って湾曲した挟持部35を備える。各挟持部35は、ワイヤ11の一部を挟持している。各挟持部35は、ワイヤ11の一部の周面に沿う面に挟持面35aを備え、挟持面35aはワイヤ11の一部の周面に圧接している。なお、挟持面35aは、取着片33の外面33bに連続する面である。
各延設片34は、挟持部35よりも先端側に位置する延出部36を備える。ワイヤ11の長手方向に沿って、一方の案内面24側から延設片34を見ると、延出部36は、挟持部35に対し屈曲している。延出部36は、挟持部35の挟持面35aに連続する面に空間形成面36aを備える。空間形成面36aは取着片33の外面33bから離れた位置にある。そして、取着片33の外面33bと、延出部36の空間形成面36aとの間には空間Sが形成されている。
また、各延設片34において、延出部36を形成するために延設片34を屈曲させた部位に屈曲部37を備える。屈曲部37は、挟持部35と延出部36の交差部に位置している。そして、挟持部35にワイヤ11が挟持された状態では、屈曲部37は、取着片33の外面33bに当接している。よって、ワイヤ11の一部は、挟持部35によって形成された閉じた空間内に位置している。
取着片33からの延設片34の突出方向の先端は、延出部36の先端36bである。ワイヤ11の長手方向に沿って、一方の案内面24側から延出部36を見ると、延出部36は、屈曲部37から先端36bに向かうに従い、取着片33の外面33bから離れ、空間Sは、屈曲部37から延出部36の先端36bに向かって徐々に広くなっている。空間Sには、マイナスドライバーの先端を差し込むことができる。
次に、ワイヤ11に取り付ける前の支持部材21について説明する。
図6又は図7に示すように、ワイヤ11に取り付けられる前の支持部材21においては、各延設片34は、挟持部35と、延出部36と、屈曲部37を備える。ただし、屈曲部37は、取着片33の外面33bには当接していない。屈曲部37と、取着片33の外面33bとの間には、ワイヤ11の直径よりも広い隙間Nが形成され、この隙間Nにワイヤ11を通過させることが可能になっている。
図8に示すように、支持部材21の各延設片34は、2点鎖線に示すように、取着片33の外面33bと屈曲部37との間にワイヤ11が通過可能な隙間Nを形成する第1位置H1を取り得る。また、各延設片34は、図8の実線に示すように、隙間Nを狭め、かつ挟持部35によってワイヤ11を挟持する第2位置H2を取り得る。よって、各延設片34は、第1位置H1と第2位置H2とに塑性変形可能である。なお、本実施形態において、第2位置H2では屈曲部37は取着片33の外面33bに当接し、隙間Nをなくしている。
延設片34が第1位置H1に位置する状態から第2位置H2に変位させ、挟持部35によってワイヤ11を挟持する場合、延出部36は、プライヤーやペンチといった挟圧工具によって取着片33と共に挟み込まれる。このため、延出部36は、延設片34が第1位置H1にある状態では、挟圧工具によって操作される操作部として機能する。
また、延設片34を、第2位置H2から第1位置H1に変位させ、挟持部35によるワイヤ11の挟持を解除する場合、図9に示すように、空間Sにはマイナスドライバー40の先端が差し込まれるようになっている。すなわち、延設片34が第2位置H2にある状態では、延出部36と取着片33との間には空間Sが区画されている。延設片34は、挟圧工具やマイナスドライバー40による手動操作によって塑性変形可能な剛性を有する。
次に、布設具10の製造方法及び布設方法を説明する。
図3に示すように、布設具10を製造工場で製造する場合は、まず、一対のワイヤ11を互いに平行な状態となるように一定の間隔(支持部材21の長さ)を空けて並べる。このとき、一対のワイヤ11を、ワイヤ11の対向方向に目印12が対向するように並べる。
また、布設具10を、その布設場所で製造する場合は、布設場所に、一対のワイヤ11と、複数の支持部材21とを運び込む。運び込まれる支持部材21の各延設片34は第1位置H1に位置している。そして、布設場所で、一対のワイヤ11を互いに平行な状態となるように一定の間隔(支持部材21の長さ)を空けて並べ、各ワイヤ11を長手方向に張力を付与した状態に設置する。すると、一対のワイヤ11は、長手が水平方向に延びる状態に設置される。このとき、一対のワイヤ11を、ワイヤ11の対向方向に目印12が対向するように並べる。その結果、ワイヤ11には、支持部材21のワイヤ11への取付間隔の指標となる目印12が、ワイヤ11の長手方向に間隔を空けて設けられることとなる。
次に、図5に示すように、ワイヤ11の目印12を指標として、支持部材21を配置し、支持部材21の長手が、一対のワイヤ11の対向方向に延びる状態にする。このとき、支持部材21の各取着部32において、隣り合う一対の延設片34の間に、目印12が位置するように支持部材21を配置する。つまり、目印12を基準として支持部材21を配置する。
図7に示すように、各取着部32において、取着片33の外面33bと屈曲部37との間の隙間Nにワイヤ11の一部を通過させ、挟持部35をワイヤ11の一部に係止させ、挟持部35によってワイヤ11に支持部材21を支持させる。次に、延出部36と取着片33をプライヤーで挟み込んで延出部36を挟圧する。
すると、図8に示すように、延設片34が塑性変形して、隙間Nが狭められるとともに、挟持部35がワイヤ11の一部の周面に沿うように変形し、延設片34が第1位置H1から第2位置H2に変位する。このとき、屈曲部37が取着片33の外面33bに当接することにより、挟持部35によるワイヤ11の一部の挟持が完了したことが識別できる。その結果、挟持部35の挟持面35aによってワイヤ11の一部が挟持され、取着部32がワイヤ11に取着される。そして、目印12を基準として複数の支持部材21が一対のワイヤ11に取り付けられると、複数の支持部材21は、ワイヤ11の長手方向へ一定間隔を空けて配置される。すると、製造工場又は布設場所で布設具10が製造されるとともに、布設場所では布設具10が布設される。
なお、ワイヤ11に対する取着部32の取着位置は、ワイヤ11の目印12が基準となるが、取着部32の取着位置が目印12からずれる場合がある。
この場合は、図9に示すように、延出部36の空間形成面36aと、取着片33の外面33bとの間の空間Sにマイナスドライバー40の先端を差し込む。そして、マイナスドライバー40を長手方向に延びる軸を回転中心として回転させる。すると、マイナスドライバー40の先端が、空間形成面36aと取着片33の外面33bに接触して、延出部36を取着片33から離れる方向へ押し上げる。
屈曲部37が取着片33から離れるように延設片34が塑性変形し、挟持部35の挟持面35aがワイヤ11の一部の周面から離れる。その結果、延設片34が第2位置H2から第1位置H1に変位し、挟持部35によるワイヤ11の一部の挟持が解除され、取着部32の位置をワイヤ11の長手方向に沿って調整可能となる。取着部32の位置を調整した後、上記と同様に延設片34を塑性変形させて、挟持部35にワイヤ11を挟持させ、取着部32をワイヤ11に取着する。すると、目印12を基準として、離間距離Wと同じ間隔を空けて複数の支持部材21が一対のワイヤ11に取り付けられる。布設経路Kを形成した布設具10の布設構造では、ワイヤ11の長手方向に沿った支持部22の両側部のうち、配線・配管材Pの布設方向の上流側に位置する側部に案内面24が設けられている。
次に、配線・配管材Pの布設方法を説明する。
図10に示すように、天井Tに沿って布設具10が布設された場所において、布設具10に配線・配管材Pを支持させて布設する場合、まず、配線・配管材Pの一端P1に図示しない呼び線を接続する。次に、配線・配管材Pを、布設具10の長手方向一端側に位置する支持部材21の載置部23に載せる。そして、呼び線を布設具10の布設経路Kに支持させつつ、布設具10の長手方向他端側から引き出す。次に、布設具10の長手方向他端側から呼び線を巻取り、呼び線に接続された配線・配管材Pを、布設具10の長手方向一端側から他端側に向けて引っ張り、配線・配管材Pを布設具10の長手方向一端側から他端側に向けて移動させる。配線・配管材Pが引っ張られて移動する方向を、配線・配管材Pの布設方向とすると、配線・配管材Pは布設方向上流側から下流側に向けて移動し、布設方向上流端に配置された支持部材21から布設方向下流側にある支持部材21に順番に支持されていく。
支持部材21に支持される配線・配管材Pの長さが長くなるに従い、布設具10のワイヤ11が配線・配管材Pの自重によって撓んでくる。すると、配線・配管材Pの一端P1よりも布設方向下流側に位置する支持部材21の載置部23が、配線・配管材Pの一端P1の下端よりも高くなってしまう。
図11に示すように、支持部材21は、ワイヤ11の長手方向に沿った両側部のうち、布設方向の上流側及び下流側に位置する側部に案内面24を備える。そして、案内面24は、布設方向の上流側から下流側に向けて上り傾斜している。このため、布設方向に布設されていく配線・配管材Pの一端P1は、当該一端P1よりも布設方向の下流側に位置した案内面24に接触する。すると、案内面24の傾斜によって、配線・配管材Pの一端P1が載置部23に向けて掬い上げられる。案内面24の傾斜によって、配線・配管材Pの一端P1が載置部23に載るまで案内される。そして、全ての支持部材21の載置部23に配線・配管材Pが支持されると、配線・配管材Pが布設具10に沿って布設されるとともに、布設具10の布設構造が形成される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)布設具10は、ワイヤ11の長手方向へ一定間隔を空けて設けた目印12をワイヤ11に備える。このため、目印12を基準にして支持部材21をワイヤ11に取り付けるだけで、複数の支持部材21を一定間隔を空けてワイヤ11に取り付けることができる。したがって、一定の間隔を空けて支持部材21をワイヤ11に取り付ける際、ワイヤ11に沿って支持部材21の取付間隔を計測する必要がなく、間隔を空けて支持部材21をワイヤ11に取り付ける作業を簡単に行うことができる。
(2)ワイヤ11に一定間隔を空けて目印12を設けた。このため、布設具10の布設場所において、一対のワイヤ11を長手方向に張力を付与して設置した後、目印12を指標としてワイヤ11に支持部材21を取り付けることで、一定間隔を空けて支持部材21をワイヤ11に取り付けることができる。よって、布設具10の布設場所にワイヤ11と支持部材21を別々に運び込んで、布設しても、支持部材21を一定間隔を空けてワイヤ11に取り付けることができる。その結果として、例えば、ワイヤ11と支持部材21が既に組付けられた布設具10を運び入れにくい場所であっても、布設具10を布設することができる。
(3)目印12は、一対のワイヤ11それぞれに設けられている。このため、一対のワイヤ11同士で目印12を位置合わせの基準とすることで、一対のワイヤ11を並べる作業が行いやすい。
(4)布設具10は、ワイヤ11の長手方向へ一定間隔を空けて設けた目印12をワイヤ11に備える。このため、布設具10の製造場所(製造工場又は布設場所)において、目印12を確認することで、ワイヤ11に取り付けられた支持部材21の間隔を確認することができる。
(5)支持部材21は、延設片34に挟持部35及び延出部36を備え、延設片34を挟圧工具によって塑性変形させて、挟持部35にワイヤ11を挟持させることでワイヤ11に支持部材21を取り付けることができる。よって、支持部材21をワイヤ11に簡単に取り付けることができ、支持部材21の増設を簡単に行うことができる。
また、隙間Nを狭めるように延設片34を塑性変形させた状態であっても、屈曲部37より先端側にある延出部36と取着片33との間に空間Sが形成されている。この空間Sにマイナスドライバー40を差し込んで回転させるだけで、延設片34を塑性変形させて、挟持部35でワイヤ11を挟持した状態を簡単に解除できる。よって、ワイヤ11に対する支持部材21の位置調整や取り外しを簡単に行うことができる。
(6)支持部材21は、各取着部32に一対の延設片34を備える。このため、例えば、延設片34を1つだけ備える場合と比べると、支持部材21をワイヤ11に強固に取り付けることができる。
(7)支持部材21は、各取着部32に一対の延設片34を備える。各延設片34を独立して操作することで、一対の挟持部35によってワイヤ11を挟持する力を微調整することができる。例えば、一対の挟持部35による挟持によってワイヤ11の長手方向への支持部材21の移動が規制される一方で、一方の挟持部35による挟持を解除すれば、支持部材21の移動が許容されるように挟持力を調整する。このようにすれば、一方の挟持部35による挟持を解除するだけで、支持部材21の位置調整を行うことができる。
(8)挟持部35によってワイヤ11の一部を挟持する際、屈曲部37が取着片33の外面33bに当接するまで延設片34を塑性変形させる。屈曲部37の取着片33への当接により、挟持部35によるワイヤ11の挟持が完了したことを確認でき、支持部材21をワイヤ11に取り付ける作業の作業性が向上する。
(9)支持部材21は、長手方向の両側に取着部32を備え、各取着部32がワイヤ11に取着されている。よって、両方の取着部32によって、支持部材21をワイヤ11に対し強固に取り付けることができる。
(10)支持部材21の支持部22は、配線・配管材Pが載置される載置部23と、載置部23に繋がる案内面24を備える。そして、案内面24は、配線・配管材Pの布設方向に沿って上流側から下流側に向けて上り傾斜している。このため、配線・配管材Pを布設する際、ワイヤ11が撓んで、配線・配管材Pの一端P1より布設方向下流側に位置する載置部23が一端P1の下端より上側に位置しても、案内面24による傾斜によって配線・配管材Pの一端P1を掬い上げて載置部23に向かうように案内できる。したがって、配線・配管材Pの一端P1が支持部22に当たって、それ以上の移動が規制され、配線・配管材Pの布設作業が行えなくなったり、配線・配管材Pが支持部22の下側を通過したりすることを回避し、配線・配管材Pの布設を簡単に行うことができる。
(11)案内面24は、ワイヤ11に対する支持部材21の架設方向全体に亘るように、支持部22の長手方向全体に亘って存在する。このため、配線・配管材Pを布設する際、支持部22の長手方向のいずれの位置に配線・配管材Pの一端P1が接触しても、案内面24によって配線・配管材Pを載置部23に向けて案内することができる。
(12)案内面24は、支持部22の短手方向、すなわち、ワイヤ11の長手方向において載置部23を挟む両側に設けられている。このため、支持部材21をワイヤ11に取り付ける際、配線・配管材Pを布設する方向を考慮せずに支持部材21をワイヤ11に取り付けることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態では、目印12に取着部32を合わせて、ワイヤ11に支持部材21を取り付けたが、目印12を基準として取り付けられた支持部材21同士の間に、1つ又は2つ以上の支持部材21が間隔を空けて配置されるように、支持部材21をワイヤ11に取り付けてもよい。
○ 布設具10は、一対のワイヤ11のうち、一方のワイヤ11のみに目印12が設けられていてもよい。この場合、一方のワイヤ11に設けられた目印12を基準として、複数の支持部材21が一定間隔を空けてワイヤ11に取り付けられる。
○ 布設具10を、その布設場所で製造する場合、一対のワイヤ11を互いに平行な状態となるように一定の間隔を空けて並べ、各ワイヤ11を長手方向に張力を付与した状態に設置したとき、一対のワイヤ11において、ワイヤ11の対向方向に目印12が対向しない場合がある。この場合は、一対のワイヤ11の目印12のうち、いずれか一方のワイヤ11の目印12のみを基準として支持部材21をワイヤ11に取り付ける。
○ 延設片34を挟圧工具によって塑性変形させて、挟持部35にワイヤ11を挟持させるようにしたが、延設片34を塑性変形させる作業は、ペンチやプライヤといった手動の挟圧工具ではなく、機械動作する自動の挟圧工具であってもよい。
○ 第2位置H2を、屈曲部37を取着片33の外面33bに当接させて挟持部35によりワイヤ11の一部を挟持する状態としたが、これに限らない。隙間Nを、第1位置H1にあるときよりも狭め、挟持部35によってワイヤ11の一部を挟持できれば、屈曲部37は取着片33の外面33bに当接していなくてもよい。
○ 布設具10は、ワイヤ11を1本だけ備えるものであってもよい。この場合、支持部材21は、例えば、支持部22の長手方向一端側のみに取着部32を備え、その取着部32によって支持部材21をワイヤ11に取り付けられる。
○ 目印12は、塗料を塗布したもの以外でもよく、目印12は、例えば、粘着テープをワイヤ11に貼着したもの、駒体をワイヤ11にカシメて固定したものであってもよい。要は、ワイヤ11に、支持部材21を一定間隔を空けて取り付ける際の指標として認識できるものであれば、目印12は如何なる方法で形成されていてもよい。
○ 目印12の間隔は、ワイヤ11の長手方向に対向する目印12の縁部同士の離間距離で設定してもよい。
○ 挟持部35によってワイヤ11を挟持した状態において、屈曲部37は、取着片33の外面33bに接触せずに離れていてもよい。
○ 支持部材21の各取着部32において、延設片34は1つだけ設けられていてもよいし、3つ以上設けられていてもよい。
○ 支持部材21において、載置部23に繋がる案内面24は、ワイヤ11の長手方向に沿った両側部のうちの片方の側部だけに設けられていてもよい。
○ 案内面24は、支持部22の長手方向に沿った全体ではなく一部に設けられていてもよい。
○ 案内面24は、ワイヤ11の長手方向に沿った支持部22の両側部のうち、配線・配管材Pの布設方向の上流側に位置する側部だけに設けられていてもよい。
○ 案内面24は、下端部24aから載置部23に向かって若干湾曲していてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)前記支持部材は、前記支持部における、前記ワイヤの長手方向に沿った両側部のうち、前記配線・配管材の布設方向の上流側に位置する側部に、前記支持部の下端部から上り傾斜する案内面を備える配線・配管材布設具。
P…配線・配管材、10…配線・配管材布設具、11…ワイヤ、12…目印、21…支持部材、22…支持部、24…案内面、24a…下端部。

Claims (3)

  1. 長手方向に張力が付与されたワイヤが、長手が水平方向に延びる状態で設置されるとともに、
    前記ワイヤの長手方向に間隔を空けて複数の支持部材が取り付けられ、
    前記支持部材が有する支持部に配線・配管材が支持される配線・配管材布設具の布設構造であって、
    前記複数の支持部材が有する前記支持部は、前記配線・配管材が載置される載置部を頂きとする山折りの外面である案内面をそれぞれ備え、
    前記案内面は、前記支持部において、前記ワイヤの長手方向に沿った両側部に、前記支持部の下端部から上り傾斜し、前記配線・配管材の布設時に、当該配線・配管材を上方に向けて掬い上げて前記載置部へと案内するように設けられていることを特徴とする配線・配管材布設具の布設構造。
  2. 長手方向に張力が付与された状態で設置されるワイヤと、
    前記ワイヤの長手方向に間隔を空けて前記ワイヤに取り付けられ、配線・配管材を支持する支持部をそれぞれ有する複数の支持部材と、を有する配線・配管材布設具であって、
    前記複数の支持部材が有する前記支持部は、前記配線・配管材が載置される載置部を頂きとする山折りの外面である案内面をそれぞれ備え、
    前記案内面は、前記支持部における、前記ワイヤの長手方向に沿った両側部に、前記支持部の下端部から上り傾斜し、前記配線・配管材の布設時に、当該配線・配管材を上方に向けて掬い上げて前記載置部へと案内ることを特徴とする配線・配管材布設具。
  3. 前記ワイヤを一対備えるとともに、前記支持部材は、一対の前記ワイヤに架設され、前記案内面は、一対の前記ワイヤへの前記支持部材の架設方向の全体に亘って設けられている請求項2に記載の配線・配管材布設具
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