JP2007071014A - スリーブ保持具及びスリーブ設置方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者が配管用のスリーブを適切な位置に保持することを、手間をかけず容易かつ確実に行うこと。
【解決手段】コンクリートの打設時に埋設する配管用のスリーブを保持するためのスリーブ保持部と、前記スリーブ保持部を鉄筋に固定する固定部と、前記スリーブ保持部と前記固定部との間隔を調整・維持する高さ調整部と、を有するスリーブ保持具であって、前記高さ調整部は、前記スリーブ保持部から起立したアームと、前記固定部に連結したアーム把持部とからなり、前記アームと前記アーム把持部との摩擦もしくは複数の凹凸部の嵌合によって間隔が調整、維持されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄筋コンクリート構造物の施工時に設ける配管用のスリーブを保持するためのスリーブ保持具及びスリーブ設置方法に関するものである。
従来、鉄筋コンクリート構造物のコンクリートを打設する際、梁や壁に配管を貫通させる貫通孔を形成する為に予め梁や壁の内部にスリーブを埋設することが行われており、このスリーブを所定の位置に保持する為のスリーブ保持具の提案がなされている。このスリーブ状の保持具は、鉄筋に保持具を固定するための固定部と、スリーブを保持するスリーブ保持部と、前記固定部と前記スリーブ保持部とを連結する連結部と、から構成されている(例えば、特許文献1乃至4参照)。
特開2004−244986(図1) 特開2002−47796(図2) 特開2000−248739(図1) 特開昭63−44037(図3)
しかしながら、前述の特許文献1乃至3においては、連結部の長さが一定であるため、固定部と保持部との距離を調節することができない。このため、スリーブの位置がスリーブを支持する鉄筋の位置によって制限され、所望の位置にスリーブを配置し難いという問題があった。
また、特許文献4に開示されたスリーブ保持構造は、スリーブの高さを調節することができる構成ではあるが、縦長の溝に挿通したネジを締付けて無段階に固定する構成である。このような構成であると、締付け作業に手間がかかるという問題、高さの設定の目安になるものが無く手間がかかり、排水管のように配管に所定の勾配をつける場合において配管の長さに応じてスリーブの高さをスリーブ毎に変化させる必要があり更に手間がかかるという問題などがあった。
さらに、特許文献1乃至4に開示されたいずれのスリーブ保持具(固定具)においても異なる径の鉄筋には対応しがたく、スリーブに近接する鉄筋径に応じて複数種のスリーブ保持具(固定具)を用意しなければならないという問題があった。
本発明の目的は、作業者が配管用のスリーブを適切な位置に保持することを、手間をかけず容易かつ確実に行うことができ、更に鉄筋の径によらず鉄筋の芯からスリーブまでの間隔を一定に保つことができるスリーブ保持具を提供することである。
前記目的を達成するための本発明に係る手段は次の通りである。
第1の手段としての第1のスリーブ保持具は、コンクリートの打設時に埋設する配管用のスリーブを保持するためのスリーブ保持部と、前記スリーブ保持部を鉄筋に固定する固定部と、前記スリーブ保持部と前記固定部との間隔を調整・維持する高さ調整部と、を有するスリーブ保持具であって、前記高さ調整部は、前記スリーブ保持部から起立したアームと、前記固定部に連結したアーム把持部とからなり、前記アームと前記アーム把持部との摩擦もしくは複数の凹凸部の嵌合によって間隔が調整、維持されることを特徴とするスリーブ保持具である。
第2の手段としての第2のスリーブ保持具は、第1のスリーブ保持具であって、前記高さ調節部は、高さ方向に等間隔に連続的に設けた複数の凹凸形状の嵌合溝と該嵌合溝の形状と嵌合する嵌合突起とを嵌合させることにより、高さの調節を段階的に行いうることを特徴とするスリーブ保持具である。
第3の手段としての第3のスリーブ保持具は、第1又は2のスリーブ保持具であって、前記高さ調節部には、前記嵌合溝と前記嵌合突起とを締結する締結部材の摺り下がりを防止する摺り下がり防止機構を有することを特徴とするスリーブ保持具である。
第4の手段としての第4のスリーブ保持具は、第1乃至3のいずれかのスリーブ保持具であって、前記アームは側面に断続的なリブが形成され、前記アーム把持部はC字状断面であり、前記アームが前記アーム把持部の内部を摺動して間隔調整がなされ、筒体内面とリブとの摩擦にて間隔が維持され、アームの摺動領域は鉄筋と交錯しないように配置されることを特徴とするスリーブ保持具である。
第5の手段としての第5のスリーブ保持具は、第1乃至4のいずれかに記載のスリーブ保持具であって、前記嵌合溝の複数の凹凸形状の間隔は、建物のモジュールと配管の勾配とにより決定されることを特徴とするスリーブ保持具である。
第6の手段としての第6のスリーブ保持具は、第1乃至5のいずれかに記載のスリーブ保持具であって、前記嵌合溝の複数の凹凸形状の近傍には、保持する前記スリーブの高さを表す高さ表示が付されていることを特徴とするスリーブ保持具である。
第7の手段としての配管用のスリーブを設置するスリーブ設置方法は、第6のスリーブ保持具と、第6のスリーブ保持具の平面的な設置位置と該スリーブ保持具の前記高さ表示が記載された建物の施工図と、を有し、前記施工図に記載された前記高さ表示を確認し、前記高さ表示と前記スリーブ保持具の高さ表示とを一致させるように前記高さ調節部を調節した後、前記スリーブ保持具を前記施工図に記載された前記平面的な設置位置に設置することを特徴とするスリーブ設置方法である。
第8の手段としての第7のスリーブ保持具は、コンクリートの打設時に埋設する配管用のスリーブを保持するためのスリーブ保持部と、前記スリーブ保持部を鉄筋に固定する固定部と、を有し、前記固定部は、鉄筋の軸方向に所定の長さを有するとともに所定の曲率を有する円弧断面の第一支持部と、前記第一支持部と同一の曲率と前記第一支持部より短い長さとを有し前記第一支持部の一方の円弧端を支点として回動自在に連結する円弧断面の第二支持部と、前記第一支持部よりも大きな曲率の円弧断面で、前記第一支持部と同一の軸方向長さと前記第二支持部よりも長い弧長を有し、前記第二支持部と同一側の円弧端に前記第二支持部と重なる部分を切り欠いて固定的に連結する第三支持部と、前記第三支持部と同一の曲率と同一の軸方向長さとを有し、前記第三支持部における前記第一支持部と非連結の円弧端に回動自在に連結する円弧断面の第四支持部と、から構成され、前記第一支持部乃至第四支持部は、外側へ開く方向に押される力に対する復元力を有し、前記第一支持部の他方の円弧端は、前記第四支持部の円弧端を前記所定の曲率で延長した円弧上に位置し、前記第二支持部の外面の円弧方向の中央部には、前記第二支持部の円弧と前記第一支持部の円弧の中心が一致した場合に前記第三支持部の切欠部の弦に接する高さを持った突起部を有することを特徴とするスリーブ保持具である。
第9の手段として、第8のスリーブ保持具は、第8のスリーブ保持具であって、前記第一支持部は、両円弧端を含む面がスリーブを配置する壁もしくは梁の面と平行であることを特徴とするスリーブ保持具である。
第1の手段である第1のスリーブ保持具によれば、アームとアーム把持部との摩擦もしくは複数の凹凸部の嵌合によって間隔が調整、維持されるため、確実かつ段階的に高さ調節を容易に行うことができる。
第2の手段である第2のスリーブ保持具によれば、嵌合溝と嵌合突起を嵌合させて高さ調節を行う構成において、嵌合溝が連続的に形成される凹凸形状であるため、段階的に嵌合させることができ、高さ調整を簡単に行うことができる。また、専用の工具等を必要とせず、前記高さ調節部の嵌合溝と嵌合突起を嵌合させるという簡単な作業でスリーブの高さを調節することができる。
第3の手段である第3のスリーブ保持具によれば、締結部材が嵌合突起が嵌合溝から脱落することを防ぎ、締結部材の摺り下がりを防止する摺り下がり防止機構を有する。このため、締結部材が確実に嵌合溝と嵌合突起とを保持し、高さ調節部の長さ調節後のスリーブの高さを確実に維持することができる。
第4の手段である第4のスリーブ保持具によれば、調整過程において、摺動させて調整するため、円滑に高さ調節を行うことができる。また、アームがアーム把持部に内包されるので外れることがない。また、調整過程でアームと鉄筋とが緩衝しないため、調整しろが大きいという利点もある。
第5の手段である第5のスリーブ保持具によれば、前記凹凸形状の間隔は、建物のモジュールと配管の勾配とにより決定される。これにより、例えば、前記モジュールと前記配管の勾配とを掛け合わせた値を前記複数の凹凸形状の前記所定の間隔としておくと、勾配を必要とする配管経路上に配設する2つのスリーブ保持具の離間寸法1モジュールにつき、凹凸形状を嵌合させる位置を所定量ずらすことで、確実に所望の勾配を得ることができる。
第6の手段である第6のスリーブ保持具によれば、前記凹凸形状の近傍に、スリーブの高さを表す高さ表示が付されている。このため、スリーブの高さを調節する際に数字を見ることで確実に前記嵌合突起の嵌合すべき場所がわかる。
第7の手段である第6のスリーブ保持具を用いたスリーブ設置方法によれば、作業者は施工図を確認し、施工図に記載されている前記高さ表示を見て、対応する高さ表示が付してある前記凹凸形状の嵌合溝に前記嵌合突起を嵌合させれば、確実に前記高さ調節部の長さを所望の長さに設定することができる。これにより、施工図で指示された場所に適切な長さの高さ調節部を有するスリーブ保持具が設置されることなる。そして、特に配管に所定の勾配を要する場合、施工現場で配管の長さや勾配をもとにスリーブの設置高さを算出する手間をかけることなく、適切な勾配が得られるようにスリーブを設置することができる。
第8の手段である第7のスリーブ保持具によれば、固定部において、第一支持部、第二支持部、第三支持部、及び所定の曲率を有する円弧によって、複数箇所で当接支持される。このため、異なる径の鉄筋に対して、確実にスリーブ保持具を固定することができる。
第9の手段である第8のスリーブ保持具によれば、鉄筋の径が異なっても鉄筋の芯からスリーブまで距離が変動することがない。したがって、鉄筋の径にかかわらず鉄筋の芯を所定の位置に保つことで、常に鉄筋の芯を基準にスリーブの位置設定を行なうことができる。
〔第1実施形態〕
図を用いて、本実施形態に係るスリーブ保持具1について説明する。図1(a)にスリーブ保持具1の正面図を、図1(b)にスリーブ保持具1の側面図を、図2にスリーブ保持具1の使用状態を示す斜視図を示す。
(スリーブ保持具1の概略構成)
図1及び図2に示すように、本実施形態のスリーブ保持具1は、スリーブ保持部2と、固定部3と、高さ調節部4とから構成される。スリーブ保持具1の各部は、合成樹脂等の可撓性を有する材質によって構成されている。
(スリーブ保持具1の各部構成)
スリーブ保持部2は、図1及び図2に示すように、断面略C字状に構成されており、下方に当該C字状の開口を有する。スリーブ保持部2は可撓性を有しているため、前記C字状の開口から、配管を貫通させるために配設される紙製又は塩化ビニール製等のスリーブ10をC字状の開口から入れることができる(図2参照)。これにより、スリーブ10は、スリーブ保持部2に把持されることで、その位置が保持される。
尚、本実施形態においては下方に開口を有する断面略C字状の構成としたが、これに限るものではなく、側方に開口がある構成としてもよい。また、スリーブ10を保持できる構成であれば、断面略C字状に限るものではない。
また、図1及び図2に示すように、スリーブ保持部2のC字状の開口部の両端には細い針金(結束線)を引掛けるための結束線固定部5が形成されている。スリーブ保持具1の使用時には、図2に示すように、結束線12の一端を結束線固定部5に固定し、結束線の他端をスリーブ保持具1の下方の鉄筋11bに固定する。
これにより、スリーブ保持具1の下方の開口が開いてスリーブが脱落するおそれがない。さらに、スリーブ保持具1は3方向から引っ張られて位置が安定し、コンクリート打設時に流動性のあるコンクリートに押されても移動するおそれがない。このため、スリーブ保持具1及びスリーブ10の位置決めを確実にすることができる。
尚、結束線固定部5の形状は、本実施形態のように結束線を引掛けて固定する構成に限るものではなく、穴を形成するなどして結束線を貫通させて固定する構成としてもよい。
固定部3は、断面が略C字状の構成で、可撓性を有する材質にて構成される。当該C字状の開口があることにより、固定部3はスリーブ保持具1の上方の鉄筋11aを把持する。これにより、スリーブ保持具1を鉄筋11aに対して固定することができる。
尚、略C字状の開口は側方にあるので、スリーブ保持具1に上下方向の力が加わっても鉄筋11aから外れるおそれがない。ここで、外れないことを更に確実にするため、本実施形態においては、結束手段固定突起3a、3bを配設する。この構成により、締結部材としての結束バンド13(図2参照)等の結束手段を、結束手段固定突起3aと3bとに架け渡すことができる。結束バンド13により結束手段固定突起3a、3b間で強く結束されると、固定部3が更に確実に鉄筋11aを把持することとなる。
尚、結束手段固定突起3aの側方には、図2に示すように、切欠部3cが形成されている。切欠部3cがあることにより、結束バンド13にて結束手段固定突起3a、3bを結束した時に、結束手段固定突起3a側が結束手段固定突起3b側に撓んで鉄筋11aと密着する。このため、固定部3による鉄筋11aの把持力は、より確実なものとなる。
高さ調節部4は、スリーブ保持部2から起立したアームと、固定部3に連結したアーム把持部とからなり、前記アームと前記アーム把持部とは、複数の凹凸部の嵌合によって間隔が調整、維持される。
高さ調節部4のアームは、図1に示すように、スリーブ保持部2に一体的に構成される内部4aと、固定部3に一体的に構成される外部4bとがある。そして、アーム把持部が嵌合することにより構成される。
高さ調節部4の内部4aの上部側面には、高さ方向に等間隔に連続的に設けた凹凸形状の嵌合突起4a1が形成される。本実施形態においては、嵌合突起4a1は、高さ調節部4の内部4aの上部側面の所定位置に三角形状の複数の山及び谷が連続して等間隔に形成されたものである。
また、内部4aの前面側の嵌合突起4a1近傍には、結束バンド14を挿通させるための穴7a(図1(b)参照)が設けられた係止部7が突出している。
一方、高さ調節部4の外部4bには、内部4aの嵌合突起4a1が入り込んで嵌合するため、こちらも高さ方向に等間隔に連続的に設けた凹凸形状の嵌合溝4b1が形成される。本実施形態においては、凹凸形状の嵌合溝4b1は、三角形状の複数の山及び谷が連続して形成された形状である。また、高さ調節部4の外部4bの側面には、摺り下がり防止機構としての複数の摺り下がり防止突起8が配設されている。
この構成により、高さ調節部4を一体的にする際には、内部4aを水平方向に移動させて、内部4aの嵌合突起4a1を外部4bの嵌合溝4b1に嵌合するように嵌め込む。嵌合突起4a1は嵌合溝4b1に嵌入するため、上下方向の移動が規制される。また、嵌合溝4b1の対向する山と山の間の距離は、内部4aの幅W(図1(a)参照)にほぼ等しいので、内部4aは左右方向にも移動しない。こうして、内部4aと外部4bとは、高さ調節部4として一体的に形成される。
しかし、嵌合突起4a1と嵌合溝4b1とは、互いに嵌合をしているものの、前後方向の動きは特に規制する手段はない。このため、嵌合突起4a1と嵌合溝4b1の嵌合が外れるおそれがある。また、スリーブもしくはスリーブ保持部2に下向きの外力が加わった場合、内部4aの嵌合突起4a1が外部4bの嵌合溝4b1を左右方向に押し広げて嵌合が外れるおそれもある。
これを防止するため、嵌合突起4a1と嵌合溝4b1とを嵌合させた後、嵌合突起4a1の表面に付帯された係止部7に対して図2に示すように結束バンド14を挿通させ、結束バンド14により内部4aと外部4bとを締着させる。
ここで、外部4bの側面には、摺り下がり防止突起8が形成されているので、締着させた結束バンド14が外部4bの側面に圧接してずり落ちることがない。こうして内部4aと外部4bとが、嵌合突起4a1と嵌合溝4b1との嵌合、及び結束バンド14による締結により確実に一体となり、スリーブ保持具1は、鉄筋11aから所定の位置を保ってスリーブ10の高さを規定することができることとなる。
なお、本実施形態では係止部7と摺り下がり防止突起8を併用しているが、いずれか一方のみであっても結束バンド14による内部4aと外部4bとを締着し嵌合を確実なものとすることができる。
(スリーブ保持具1の高さ調節方法)
高さ調節部4は、嵌合溝4b1と、嵌合突起4a1とを嵌合させることによって、高さの調節を段階的に行いうる。これにより、スリーブ保持部2と固定部3との距離を変更することができ、鉄筋11aに設置されたスリーブ保持具1に保持されるスリーブ10の高さを調節することができる。これについて次に具体的に説明する。
前述のように、外部4bには、等間隔に連続した山形状を有する嵌合溝4b1が形成されている。そして、各々の山形状に対応して、一定の法則で番号が付されている。本実施形態においては、上から1つおきに16〜0の番号が付されている。この番号は、高さ調節部4の長さの表示(高さ表示)であり、下に行くにつれて小さい数字となっている。
ここで、高さ調節部の内部4aには、嵌合突起4a1付近に、嵌合の基準となるマーク6が描かれている。このため、内部4aの嵌合突起4a1近傍に描かれているマーク6を基準として、外部4bに記載されている番号の所望の嵌合溝4b1に対して嵌め込むと、高さ調節部4の長さが調節される。
本実施形態の図1においては、内部4aに描かれているマーク6を、外部4bの嵌合溝4b1の中で番号16が記載されている溝に合わせるようにしている。
高さ調節部4の長さを短くしようとする場合には、内部4aのマーク6を、番号の大きい箇所の嵌合溝4b1に合わせる。例えば、マーク6を番号16のついた箇所の嵌合溝4b1に合わせると、高さ調節部4は最も短くなる。
一方、高さ調節部4の長さを長くしようとする場合には、内部4aのマーク6を、番号の小さい箇所の嵌合溝4b1に合わせる。例えば、マーク6を番号0のついた箇所の嵌合溝4b1に合わせると、高さ調節部4は最も長くなる。
ここで、嵌合溝4b1の各山形状の間隔(ピッチ)について説明する。山形状のピッチは、スリーブ保持部2で保持するスリーブ10(図2参照)及びこのスリーブ10にガイドされる配管に勾配をつけるために、建物のモジュールに対して、必要なスリーブ10又は配管の勾配に応じて形成することが好ましい。
即ち、ひとつの配管系路上に2つのスリーブ保持具1をそれぞれ配設する場合、2つのスリーブ保持具1の間の配管長さ1モジュールにつき、嵌合溝4b1の山形状の番号を1つずらした位置にマーク6のある嵌合突起4a1を嵌め込めば、所望の配管の勾配がつくように構成することが好ましい。
例えば、モジュールの値が305mmで、配管の勾配を1/50とする場合、嵌合溝4b1において、隣の番号が付されている山形状のピッチは305×1/50=6.1mmとなるように形成するとよい(図1(a)参照)。
このように構成することで、配管長さがモジュールの何倍であるかを把握し、その倍数に応じて2つののスリーブ保持具の間で、嵌合突起4a1のマーク6を合わせる嵌合溝4b1の番号の位置をずらすと、スリーブに所望の高低差をつけることができる。そのため、スリーブ内に配設される配管にも同様に、所望の勾配をつけることができる。
(スリーブ保持具1の高さ決定方法の具体例)
次に図面を用いて具体的に説明する。図3は住宅の基礎工事の際に使用される施工図(基礎伏図)の一部である。図4は配管が挿通されるスリーブ10を保持する様子を示す図である。
図3に示された住宅はモジュールが305mmであり、図中の一点鎖線は布基礎の中心位置を示す通り芯を表し、通り芯相互の間隔はモジュールの整数倍となるように構成されている。通り芯を中心とした等間隔の平行な実線は布基礎の配置を表し、2点鎖線は排水経路を表し、塗りつぶしの三角はスリーブ配設位置を表している。なお、一般に基礎伏図に間取りが表記されることは少ないが、本図においては便宜上、間仕切り壁、建具、水回り設備等を点線にて表記してある。
また、図4に示すように基礎断面は逆T字形状であり、上方と下方には夫々全長に渡って所定の高さに水平な鉄筋(主筋)配置され、主筋は縦方向の鉄筋(スターラップ)を溶接する、あるいは結束線で結束するなどして所定の間隔が保持される。
スターラップは、通り芯からモジュールの半分(152.5mm)だけずらした位置にモジュールと同一ピッチ(305mm間隔)で配置される。従って、スリーブと排水方向の通り芯との離隔寸法をモジュールの整数倍とすれば、スリーブとスターラップが干渉することがない。また、排水管を基礎グリッドの内部で直角に屈折させる場合でもスリーブ管の排水管の長さはほぼモジュールの整数倍とすることができる。
また、排水管を建物の外部に抜く位置における排水管の高さ(最下流のスリーブの高さ)は夫々の排水経路で同一とし、この高さを基準として上流のスリーブの高さが決定される。
図3において、排水管を建物外部に抜く位置(基準位置)をAとし、建物の内部の基礎を排水管が貫通する位置(設置位置)をBとする。図3に示すように、設置位置Bは、基準位置Aから縦方向に1220mm、横方向に915mmの位置とする。
基準位置Aと設置位置Bとの間で配管の勾配1/50を確保するためには、排水管の長さに応じて基準位置Aと設置位置Bとの高さの差を決定する必要がある。ここで通常、排水管はエルボによって直角に曲げられるため、基準位置Aから設置位置Bまでの配管の長さは1220+915=2135mmとなる。即ち、モジュールの7倍の長さになる。
このため、鉄筋11aの高さが一定の場合、モジュールの7倍の長さの配管に適切な勾配をつけるためには、基準位置Aに配設されるスリーブ保持具1の長さよりも、設置位置Bに配設されるスリーブ保持具1の長さの方を、2135×1/50=42.7mmだけ短くするとよい。このように構成すると、モジュールの7倍の長さの排水管に適切な勾配をつけることができる。
ここで前述のように、スリーブ保持具1の高さ調節部4の高さ表示は、モジュール1つ分が隣の番号が付されている位置(2つ隣の山形状の位置)に対応している。このため、内部4aのマーク6を嵌め込む外部4bの山形状の溝の位置を、基準位置Aに配設するスリーブ保持具1よりも設置位置Bに配設するスリーブ保持具1の方が7つ上の番号となるようにすれば、モジュールの7倍の長さの排水管に適切な勾配をつけることができる。
このように、スリーブ保持具1の間の距離がモジュールの何倍かを把握すれば、作業者はその倍数と同じだけ外部4b上の番号を移動させればよい。これによって、基準位置Aと設置位置Bとの間で必要な高さの差、2135×1/50=42.7mmを容易に得ることができる。
このように、高さ調節部4の外部4bの番号のピッチが、モジュールに対応している。このため、スリーブ保持具1を鉄筋11aに設置する場合には、次のようにすればよい。
即ち、まずスリーブ10を配設する基準位置Aから設置位置Bまでの配管の長さを計測する。そして、基準位置Aから設置位置Bまでの長さがモジュールの何倍に対応するか把握する。次に、設置位置Bのスリーブ保持具は、内部4aのマーク6を嵌め込む外部4bの嵌合溝4b1の番号を、基準位置Aのスリーブ保持具よりも前記の倍数分だけ上方にずらすように嵌め込む。最後に、鉄筋11aに固定部3を取り付ける。
これにより、排水管の長さを把握するだけで、スリーブ10に、適切な配管の勾配が得られる高低差をつけることができ、作業効率を向上させることができる。
本実施形態においては、基準位置Aから設置位置Bまでの排水管の長さを把握してスリーブ保持具の調節部の嵌合位置を決定したが、これに限るものではない。例えば、建物の施工図に、予め机上で排水管の長さを求めこれに基づきスリーブ保持具の調節部の嵌合位置を施工図に表記しておくことで施工現場での作業の軽減を図ることができる。
具体的には、図3に示すように、基準位置Aから設置位置Bまでの配管の長さが、モジュールの7倍に相当する場合、基準位置Aの近傍に(0)、設置位置Bの近傍に(7)というように、高さ調節部4に付される番号を施工図に予め表記しておく。
施工現場において作業者が高さ調節部4の調節を行う際には、次のようにする。まず、施工図に表示された番号(本実施形態の場合は0〜16)を確認する。次に表示された当該番号に応じた外部4bの嵌合溝4b1にマーク6が合うように、内部4aの嵌合突起4a1を嵌合させる。最後に、固定部3を鉄筋11aに固定する。
これにより、現場において排水管の勾配や長さをもとにスリーブの配設高さを実際に計測せずとも、簡単かつ確実に高さ調節部4の長さを決定し、適切な高さにスリーブを配設することができる。
本実施形態のスリーブ保持具1は、樹脂材料で構成したことにより、成型加工が容易である。また、部品点数が少なく構成も簡単である。このような構成により、生産性が高いといった効果もある。
(本実施形態の変形例)
本実施形態においては、嵌合突起4a1及び嵌合溝4b1の連続する凹凸形状として三角形状の山及び谷が連続した形状としたが、これに限るものではない。
例えば、図5(a)に示すように、連続した各々の山の形状が鉤状となるような嵌合突起4a2としてもよく、図5(b)に示すように、半円状となるような嵌合突起4a3としてもよい。この場合、図5に示すように、外部4b側の嵌合溝4b2、4b3の形状も、内部4aの嵌合突起4a2、4a3の形状と嵌合するような形状にする必要がある。
本実施形態においては、嵌合突起4a1が形成された内部4aと嵌合溝4b1が形成された外部4bとにより構成されていたが、高さ調節部4はこれに限るものではない。
例えば、図6に示すように、スリーブ保持部2側の高さ調節部内部4aの上部に嵌合突起4a4を形成する。一方、固定部3側の高さ調節部外部4bの下端を閉じた状態にし、その上に連続して空いた嵌合溝4b4を形成する。このような構成により、嵌合突起4a4と嵌合溝4b4とを、嵌合溝4b4の横の番号に応じて嵌合させて、高さ調節部4の長さを調節することとしてもよい。
本実施形態においては、スリーブ保持部2側に高さ調節部の内部4aが形成され、固定部3側に高さ調節部の外部4bが形成されていたが、これに限るものではない。
例えば、図7に示すように、スリーブ保持部2側に高さ調節部4の外部4bが形成され、固定部3側に高さ調節部4の内部4aが形成され、それぞれの嵌合溝4b5と嵌合突起4a5が嵌合して固定されることとしてもよい。
以上のような構成により、本実施形態によれば、建築物の基礎立上げ部や壁面等の任意な間隔で設置されている複数の垂直部に、排水管やドレン管等を貫通させるため各スリーブの設置高さを変え水勾配を確保しようとした場合、各スリーブの設置高さを容易に設定することが可能である。
即ち、施工図面に設置高さを示す記号が表記されていると、作業者はその記号と同じ表示箇所に高さ調節部の表示を合わせるように嵌合させるだけで高さ調節が可能である。このため、水道工事業者のような専門知識はなくとも、高さの調節を確実に行うことができる。この結果、現場の職種再編や、多能工化を推進することができる。
〔第2実施形態〕
図を用いて、本実施形態に係るスリーブ保持具について説明する。前述と同様の構成については、同符号を付し、説明を省略する。図8は第2実施形態の高さ調節部及びスリーブ保持部の構成を示す図であり、図8(a)はスリーブ保持具21の全体の正面図、図8(b)は固定部23周辺を拡大した正面図、図8(c)は固定部23周辺を拡大した背面図である。
(スリーブ保持具21の概略構成)
図8に示すように、本実施形態のスリーブ保持具21は、スリーブ保持部22と、固定部23と、アーム24と、アーム把持部25から構成される。ここで、固定部23の構成は、前述の固定部3と同様の構成であるため、説明を省略する。
(スリーブ保持具21の各部構成)
スリーブ保持部22は、図8に示すように、切込部22aを除いて略円筒状に構成されている。スリーブ10の径が小さい場合には、スリーブ保持部22の内周にスリーブ10が収まるが、スリーブ10の径が大きい場合には、切込部22aが開くことができる。また、スリーブ保持部22の外周には、補強をし且つ復元力をつけるためのリブ22bが形成される。リブ22bは、切込部22aに向かうにつれて徐々に小さくなっている。これにより、スリーブ10は、スリーブ保持部22に把持される。
また、スリーブ保持部22の下部の3箇所には、細い針金(結束線)を通すための結束線固定部26a、26b、26cが形成される。この構成により、スリーブ保持具21の使用時には、3箇所のうち、例えば2箇所を選択する。そして選択した2箇所の結束線固定部26に対して、結束線の一端を結束線固定部26に固定し、結束線の他端をスリーブ保持具21の下方の鉄筋(不図示)に固定する。これにより、位置決めされた後のスリーブ保持部22の高さを確実に維持することができる。
図8に示すように、本実施形態においては、スリーブ保持部22から起立したアーム24と、固定部23に連結したアーム把持部25とから高さ調節部が構成される。そして、アーム24とアーム把持部25との摩擦によって間隔が調整、維持される。
アーム24の側面には、高さ方向に等間隔に断続的に設けられた凹凸形状のリブ24aが形成される。また、前面及び背面には、高さの基準となる目盛24m及び目盛の数値24nが記される。目盛24mは、リブ24aの凸形状部に対応して記される大目盛24m1、その間に配される中目盛24m2、更に大目盛24m1と中目盛24m2の間に配される小目盛24m3にて構成される。
アーム把持部25は、固定部23の軸線と直交するような軸線を有する断面略C字状で可撓性を有する。これにより、鉄筋に固定された固定部23の高さを高さ調節部24に対して一定に保つことができる。アーム把持部25は、図8(b)に示すように、その表面に目盛の数値24nを指示する指示マーク25aが形成される。一方、図8(c)に示すように、その背面に目盛24mを指示する指示マーク25bが形成される。
指示マーク25aと25bとは同一の高さの目盛24mを指示する。このため、正面の指示マーク25aと所望の目盛24mとを合わせれば、背面の指示マーク25bと所望の目盛24mとも合う。
(スリーブ保持具21の高さ調節方法)
以上のような構成により、スリーブ保持具21のアーム24とアーム把持部25とを、目盛24mを見つつ、指示マーク25a、25bの位置を合わせる。アーム把持部25は、可撓性があり摩擦係数の高い樹脂部材であるため、アーム24を確実に把持する。これによって、高さの調節を段階的に行うことができ、容易且つ確実にスリーブ保持部22と固定部23との距離を変更することができる。従って、鉄筋に設置されたスリーブ保持具21に保持されるスリーブ10の高さを調節することができる。
(結束線固定部26の使用時の状態)
結束線固定部26の使用時の状態を説明する。図9は第2実施形態のスリーブ保持部の使用状態を示す図である。
図8及び図9に示すように、本実施形態においては、スリーブ保持部22に付帯する結束線固定部26の個数を3つにした。このように構成すると、図9に示すように、大きい径のスリーブ10を把持して、スリーブ保持部22が大きく開口しても、スリーブ10下方の左下方向及び右下方向に結束線を通すことができる。このため、スリーブ保持部22の高さや位置を確実に規定し、スリーブ10を容易且つ正確に保持することができる。
〔第3実施形態〕
図を用いて、本実施形態に係るスリーブ保持具について説明する。前述の実施形態と同様の構成については、同部材名又は同符号を付し説明を省略する。図10は第3実施形態のスリーブ保持具31の説明図である。
図10に示すように、本実施形態のスリーブ保持具31は、コンクリートの打設時に埋設する配管用のスリーブ10を保持するためのスリーブ保持部32と、スリーブ保持部32を鉄筋11aに固定する固定部33と、スリーブ保持部32と固定部33との間隔を調整・維持する高さ調整部と、を有する。そして、高さ調整部は、スリーブ保持部32から起立したアーム34と、固定部33に連結してアームを把持するアーム把持部35とからなる。アーム把持部35はアーム34の側方を把持する。そして、アーム把持部35とアーム34との摩擦によってアーム34の位置が固定される。これにより、固定部33とスリーブ保持部32との間隔が調整、維持される。
また、スリーブ保持部32には、結束線を用いて、下方の鉄筋11bに固定する結束線固定部36a、36b、36cを有する。尚、スリーブ保持部32の構成は前述の実施形態のスリーブ保持部22と同様であり、結束線固定部36の構成は、結束線固定部26と同様である。また、アーム34の構成はアーム24と同様であり、アーム把持部35の構成はアーム把持部25と同様である。また、各部の材質などは、前述の実施形態と略同様なので、説明を省略する。
(固定部33の構成について)
本実施形態の特徴部分である固定部33について、図を用いて詳細に説明する。図11は第3実施形態のスリーブ保持具31の固定部33の説明図であり、(a)が上面図、(b)が正面図、(c)が側面図、(d)が背面図である。図12は第3実施形態の固定部33の断面図(小径の鉄筋11aを把持)である。
図11乃至図12に示すように、固定部33は、第一支持部33a、第二支持部33b、第三支持部33c、第四支持部33dの各部材を一体的に樹脂成型したものである。
第一支持部33aは、鉄筋11aの軸方向に所定の長さL1(図11(a)参照)を有するとともに、所定の曲率(半径)R1を有する円弧断面の部分である。ここで、所定の曲率R1とは、固定部33に固定される鉄筋11aの最小径の曲率をいう。
第二支持部33bは、図12に示すように、第一支持部33aの一方の円弧端33a1を支点Mとして回動自在に連結する円弧断面の部分である。第二支持部33bは、第一支持部33aと同一の曲率R1と第一支持部33aより短い長さL2(図11(a)参照)とを有する。
第三支持部33cは、第二支持部33bと同一側の円弧端に第二支持部と重なる部分を切り欠いて第一支持部33aと固定的に連結する。第三支持部33cは、図11(c)に示すように、第一支持部33aや第二支持部33bよりも大きな曲率(半径)R2の円弧断面であり、軸方向の長さは第一支持部33aと同一の軸方向長さL1である。また、図12(a)に示すように、第二支持部33bの弧長L3よりも長い弧長L4を有する。ここで、本実施形態の曲率R2は、固定部33に固定される鉄筋11aの最大径の曲率とする。
第四支持部33dは、第三支持部33cにおける第一支持部33aと連結しない側の円弧端33c1(図12参照)に回動自在に連結する円弧断面を有する。第四支持部33dは、第三支持部33cと同一の曲率R2と同一の軸方向長さL1とを有する。
また、第一支持部33a乃至第四支持部33dは、樹脂部材で一体成形される。このため、外側へ開く方向に押される力には、その力に抗した復元力が働く。
また、図12に示すように、第一支持部33aの他方の円弧端33a2は、第四支持部33dの円弧端33d1を所定の曲率R1で延長した円弧上に位置する。これにより、最小径の鉄筋11aに固定した場合でも、第四支持部33dの円弧端33d1が鉄筋11aに当接する。
また、第二支持部33bの外面の円弧方向の中央部には、突起部33b1が形成される。突起部33b1は、第二支持部33bの円弧と第一支持部33aの円弧の中心が一致した場合、第三支持部33cの切欠部の弦33c2に接する高さを持つ。
(小径の鉄筋11aに固定される場合)
図12及び図13を用いて、固定部33が小径の鉄筋11aに固定される場合について説明する。図13は第3実施形態のスリーブ保持具31の斜視図(小径の鉄筋を把持)である。
最小径R1の鉄筋11aを固定部33に固定する場合、第一支持部33a及び第二支持部33bの曲率もR1である。このため、図12及び図13に示すように、鉄筋11aは、第一支持部33aの内面と第二支持部33bの内面に当接する。また、上述のように、固定部33は、最小径の鉄筋11aを把持した場合にも、第四支持部33dの円弧端33d1が当接するように構成される。このため、鉄筋11aは、少なくとも第一支持部33aの内面、第二支持部33bの内面、円弧端33d1の3点以上で支持される。
このように支持された状態で、固定部33を不図示の結束線で巻くと、固定部33が鉄筋11aに固定される。このとき、結束線は、上記3点の他、第二支持部33bの上部を通すように巻くとよい。図12及び図13に示すように、第二支持部33bには突起部33b1があり、突起部33b1は第三支持部33cの切欠部の弦33c2に接する高さを持つ。このため、結束線を突起部33b1に当接するように巻くと、結束線が突起部33b1を押圧し、第二支持部33bが鉄筋11aを押圧することとなる。すると、鉄筋11aの径が小さくても、結束線の力が確実に鉄筋11aに伝わる。この結果、固定部33は鉄筋11aを確実に把持することができる。
尚、図12(b)に示すように、鉄筋11aは、第一支持部33aの円弧端33a1と円弧端33a2と当接する。ここで、第一支持部33aの両円弧端33a1、33a2を含む面(図12(b)で円弧端33a1と円弧端33a2を結ぶ線を含む面)は、スリーブを配置する壁もしくは梁の面と平行とする。すると、小径の鉄筋11aの芯Oは、各円弧端33a1、33a2を結んだ線に対して垂直二等分線(この線を基準線sとする)上にあることになる。従って、壁等が鉛直に立っていると、基準線sは水平となり、芯Oの高さは基準線sに等しくなる。
(中・大径の鉄筋11aに固定される場合)
図14及び図15を用いて、固定部33が中・大径の鉄筋11aに固定される場合について説明する。図14は第3実施形態の固定部33の断面図(中・大径の鉄筋11aを把持)である。図15は第3実施形態のスリーブ保持具31の斜視図(大径の鉄筋11aを把持)である。
図14(a)に示すように、半径R3が、R1より大きくR2より小さい中径(R1<R3<R2)の鉄筋11aを固定部33にて把持した場合、鉄筋11aは第一支持部33aの内周面に当接しない。この場合、第一支持部33aの円弧端33a1と円弧端33a2とを支点として固定される。
また、第二支持部33bの内周面の曲率R1よりも、鉄筋11aの半径R3の方が大きいため、第二支持部33bの内周面にも当接しない。この場合、第二支持部33bの円弧端33a1と反対方向の円弧端33b2が鉄筋11aに当接することになる。尚、固定部33は可撓性のある樹脂部材であるため、第二支持部33bは、その材質の持つ復元力により、鉄筋11aを付勢する。更に同様に、第四支持部33dの円弧端33d1も、鉄筋11aを付勢当接する。
このように、固定部33によって、中径の鉄筋11aを把持する場合には、円弧端33a1、円弧端33a2、円弧端33b2、円弧端33d1の少なくとも4点以上で支持される。このように支持された状態で、上述のように結束線で巻くことにより鉄筋11aを押圧付勢し、より確実に鉄筋11aを把持することができる。
また、図14(a)に示すように、鉄筋11aは第一支持部33aの円弧端33a1と円弧端33a2と当接する。すると、中径の鉄筋11aの芯Pは、各円弧端33a1、33a2を結んだ線に対して垂直二等分線上にある。このため、上述の基準線sと重なる。このように、鉄筋11aが小径であっても中径であっても、鉄筋11aの芯の位置が同じ基準線s上にあるため、固定部33が異なる径を有する鉄筋を把持しても、鉄筋の芯からスリーブ10の位置までの間隔を一定に保つことができる。
図14(b)及び図15に示すように、固定部33が、半径R2である最大径の鉄筋11aを把持する場合であっても同様な効果を奏する。これについて説明する。
この場合、図14(b)に示すように、円弧端33a1、円弧端33a2、円弧端33b2が支点となる。また、第三支持部33c及び第四支持部33dの曲率R2は、大径の鉄筋11aと同様であるため、鉄筋11aは第三支持部33c及び第四支持部33dの内周面と当接して支持される。このように支持された状態で、上述のように結束線で巻くことにより鉄筋11aを押圧付勢し、より確実に鉄筋11aを把持することができる。
また、図14(b)に示すように、鉄筋11aは第一支持部33aの円弧端33a1と円弧端33a2と当接する。すると、大径の鉄筋11aの芯Qは、各円弧端33a1、33a2を結んだ線に対して垂直二等分線上となり、上述の基準線sと重なる。このため、上述と同様の理由により、固定部33が異なる径を有する鉄筋を把持しても、鉄筋の芯からスリーブ10の位置までの間隔を一定に保つことができる。
鉄筋の径によらず、鉄筋の芯からスリーブ10の位置までの間隔を一定に保たれることの具体的な効果について説明する。
例えば、図3、図4に示された基礎工事において第1実施形態のスリーブ保持具1に替えて第3実施形態のスリーブ保持具31を適用した場合、基準位置Aと設置位置Bにおいて鉄筋11aの径が異なったとしても、鉄筋11aの中心の高さが同一に設定されてさえいれば、スリーブ保持具の基準線sの高さは同一になる。従って、スリーブ保持具の高さの差の設定する際に、鉄筋11aの径の違いを考慮する必要がなく、効率的にスリーブの設置作業を行なう事ができる。
本発明は、工業化住宅など、モジュール、基礎断面形状、鉄筋の径や位置などが規格化されるとともに、スリーブの配設高さがある程度の範囲に限定される構造物において特に効果を発揮し利用価値が高い。
また、本発明は、コンクリート打設の際に限らず、配管の勾配に応じて高さを調節する継手としても利用可能である。また、建築排水工事全般、土木排水工事全般に利用することができる。
第1実施形態のスリーブ保持具の説明図。 第1実施形態のスリーブ保持具の使用状態を示す斜視図。 第1実施形態の住宅の基礎工事の際に使用される施工図(基礎伏図)。 第1実施形態の配管が挿通されるスリーブを保持する様子を示す図。 第1実施形態の変形例の、嵌合突起及び嵌合溝の形状を示す図。 第1実施形態の変形例の、嵌合突起及び嵌合溝の構成を示す図。 第1実施形態の変形例の、高さ調節部の構成を示す図。 第2実施形態の高さ調節部及びスリーブ保持部の構成を示す図。 第2実施形態のスリーブ保持部の使用状態を示す図。 第3実施形態のスリーブ保持具31の説明図。 第3実施形態のスリーブ保持具31の固定部33の説明図。 第3実施形態の固定部33の断面図(小径の鉄筋11aを把持)。 第3実施形態のスリーブ保持具31の斜視図(小径の鉄筋を把持)。 第3実施形態の固定部33の断面図(中・大径の鉄筋11aを把持)。 第3実施形態のスリーブ保持具31の斜視図(大径の鉄筋11aを把持)。
符号の説明
A…基準位置、B…設置位置、M…支点、O…小径の鉄筋の芯、P…中径の鉄筋の芯、Q…大径の鉄筋の芯、R1…曲率、R2…曲率、s…基準線、1…スリーブ保持具、2…スリーブ保持部、3…固定部、3a…結束手段固定突起、3b…結束手段固定突起、3c…切欠部、4…高さ調節部、4a…内部、4a1…嵌合突起、4a2…嵌合突起、4a3…嵌合突起、4a4…嵌合突起、4a5…嵌合突起、4b…外部、4b1…嵌合溝、4b2…嵌合溝、4b3…嵌合溝、4b4…嵌合溝、4b5…嵌合溝、5…結束線固定部、6…マーク、7…係止部、7a…穴、8…摺り下がり防止突起、10…スリーブ、11a…鉄筋、11b…鉄筋、12…結束線、13…結束バンド、14…結束バンド、21…スリーブ保持具、22…スリーブ保持部、22a…切込部、22b…リブ、23…固定部、24…アーム、24a…リブ、24m…目盛、24m1…大目盛、24m2…中目盛、24m3…小目盛、24n…数値、25…アーム把持部、25a…指示マーク、25b…指示マーク、26…結束線固定部、26a…結束線固定部、26b…結束線固定部、26c…結束線固定部、31…スリーブ保持具、32…スリーブ保持部、33…固定部、33a…第一支持部、33a1…円弧端、33a2…円弧端、33b…第二支持部、33b1…突起部、33b2…円弧端、33c…第三支持部、33c2…弦、33d…第四支持部、33d1…円弧端、34…アーム、35…アーム把持部、36a…結束線固定部、36b…結束線固定部、36c…結束線固定部

Claims (9)

  1. コンクリートの打設時に埋設する配管用のスリーブを保持するためのスリーブ保持部と、
    前記スリーブ保持部を鉄筋に固定する固定部と、
    前記スリーブ保持部と前記固定部との間隔を調整・維持する高さ調整部と、を有するスリーブ保持具であって、
    前記高さ調整部は、前記スリーブ保持部から起立したアームと、前記固定部に連結したアーム把持部とからなり、前記アームと前記アーム把持部との摩擦もしくは複数の凹凸部の嵌合によって間隔が調整、維持されることを特徴とするスリーブ保持具。
  2. 請求項1に記載のスリーブ保持具であって、
    前記高さ調節部は、高さ方向に等間隔に連続的に設けた複数の凹凸形状の嵌合溝と該嵌合溝の形状と嵌合する嵌合突起とを嵌合させることにより、高さの調節を段階的に行いうることを特徴とするスリーブ保持具。
  3. 請求項1又は2に記載のスリーブ保持具であって、
    前記高さ調節部には、前記嵌合溝と前記嵌合突起とを締結する締結部材の摺り下がりを防止する摺り下がり防止機構を有することを特徴とするスリーブ保持具。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のスリーブ保持具であって、
    前記アームは、側面に断続的なリブが形成され、前記アーム把持部はC字状断面であり、前記アームが前記アーム把持部の内部を摺動して間隔調整がなされ、筒体内面とリブとの摩擦にて間隔が維持され、アームの摺動領域は鉄筋と交錯しないように配置されることを特徴とするスリーブ保持具。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のスリーブ保持具であって、
    前記嵌合溝の複数の凹凸形状の間隔は、建物のモジュールと配管の勾配とにより決定されることを特徴とするスリーブ保持具。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のスリーブ保持具であって、
    前記嵌合溝の複数の凹凸形状の近傍には、保持する前記スリーブの高さを表す高さ表示が付されていることを特徴とするスリーブ保持具。
  7. 配管用のスリーブを設置するスリーブ設置方法において、
    請求項6に記載のスリーブ保持具と、
    請求項6に記載のスリーブ保持具の平面的な設置位置と該スリーブ保持具の前記高さ表示が記載された建物の施工図と、を有し、
    前記施工図に記載された前記高さ表示を確認し、前記高さ表示と前記スリーブ保持具の高さ表示とを一致させるように前記高さ調節部を調節した後、前記スリーブ保持具を前記施工図に記載された前記平面的な設置位置に設置することを特徴とするスリーブ設置方法。
  8. コンクリートの打設時に埋設する配管用のスリーブを保持するためのスリーブ保持部と、
    前記スリーブ保持部を鉄筋に固定する固定部と、を有し、
    前記固定部は、鉄筋の軸方向に所定の長さを有するとともに所定の曲率を有する円弧断面の第一支持部と、前記第一支持部と同一の曲率と前記第一支持部より短い長さとを有し前記第一支持部の一方の円弧端を支点として回動自在に連結する円弧断面の第二支持部と、前記第一支持部よりも大きな曲率の円弧断面で、前記第一支持部と同一の軸方向長さと前記第二支持部よりも長い弧長を有し、前記第二支持部と同一側の円弧端に前記第二支持部と重なる部分を切り欠いて固定的に連結する第三支持部と、前記第三支持部と同一の曲率と同一の軸方向長さとを有し、前記第三支持部における前記第一支持部と非連結の円弧端に回動自在に連結する円弧断面の第四支持部と、から構成され、
    前記第一支持部乃至前記第四支持部は、外側へ開く方向に押される力に対する復元力を有し、
    前記第一支持部の他方の円弧端は、前記第四支持部の円弧端を前記所定の曲率で延長した円弧上に位置し、
    前記第二支持部の外面の円弧方向の中央部には、前記第二支持部の円弧と前記第一支持部の円弧の中心が一致した場合に前記第三支持部の切欠部の弦に接する高さを持った突起部を有することを特徴とするスリーブ保持具。
  9. 請求項8に記載のスリーブ保持具であって、
    前記第一支持部は、両円弧端を含む面がスリーブを配置する壁もしくは梁の面と平行であることを特徴とするスリーブ保持具。
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