JP2008185755A - 感光体表面劣化検出方法と感光体表面劣化検出装置及び画像形成装置 - Google Patents

感光体表面劣化検出方法と感光体表面劣化検出装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】正常な状態を維持している感光体表面を基準として水分吸着量の差を計測して感光体表面の劣化を判断する。
【解決手段】表面水分量検出手段13a,13bを感光体ドラム2の作像に寄与する作像領域26と端部の表面が正常状態に維持される非作像領域27に近接して配置する。一定時間毎に表面水分量検出手段13a,13bを作動させて感光体ドラム2の作像領域26と非作像領域27の吸着水分量を入力して作像領域26と端部領域27の吸着水分量の差を演算し、演算した吸着水分量の差と記憶している吸着水分量差分基準値とを比較し、演算した吸着水分量の差が吸着水分量差分基準値に達すると感光体ドラム2の表面に劣化が生じたと判定して各種回復処理や感光体ドラム2近傍の調湿処理等を実行させる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、電子写真方式の画像形成装置で画像を形成する感光体表面の水分吸着量を計測して感光体表面の劣化を判断する感光体表面劣化検出方法と感光体表面劣化検出装置及び画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置に使用する感光体は、感光体表面を一様に帯電する工程を含む作像プロセスの繰り返しにより、表面に吸湿性を有する放電生成物が付着したり、トナーが付着したり、傷が生じたりあるいは磨耗することにより水分を吸着し易くなる。また、感光体表面をアモルファスシリコンの感光体材料で構成すると、吸湿性が大きいため作像プロセスの繰り返しで表面に水分が吸着し易くなる。この感光体表面に吸着する水分量は感光体周囲の温度と湿度に影響され、感光体表面に水分が吸着すると表面抵抗が低下して画像流れや黒スジ、白スジ等の異常画像が発生して作像する画像の品質が劣化してしまう。
このように感光体表面に付着した放電生成物や吸着した水分を除去して画像品質の劣化を防止する画像形成装置が特許文献1〜特許文献10等に開示されている。
特許文献1に示された画像形成装置は、感光体表面を保護する保護物質を感光体表面に供給する保護物質供給手段を設け、感光体の近傍の水分量を湿度センサで検出し、検出した水分量により保護物質の供給量を決定し、感光体近傍の水分量の増加を検知すると感光体への保護物質の供給量を増加させて使用環境の水分量が多いときでも感光体は放電により劣化することを防ぐようにしている。また、感光体の近傍の水分量を湿度センサで検出するとき、感光体の近傍では気流などにより水分量が刻々と変化するため、水分量の検出位置が重要であることが示されている。さらに、感光体表面の水分量を直接検知するため光学水分センサを使用することも示されている。
特許文献2に示された画像形成装置は、現像装置の適当な位置に感光体表面と摺接するトナー飛散防止用シールを取り付け、画像形成装置の電源を投入してから所定の時間だけトナー飛散防止用シールを感光体から離間させて感光体を一定時間空転させて結露により感光体表面に付着した水分を除去する。また、画像形成装置の電源が投入されているとき、感光体近傍の湿度を湿度センサで測定し、測定した湿度が規定値を超えているとき、トナー飛散防止用シールを感光体から離間させて感光体を一定時間空転させて結露により感光体表面に付着した水分を除去して画像流れや黒スジ、白スジ等の異常画像が発生することを防ぐようにしている。
特許文献3に示された画像形成装置は、感光体ドラムの内面に沿ってドラムヒータを設け、画像形成装置内部の温度と湿度を温度検知手段と湿度検知手段で検出し、検出した温度と湿度に応じてドラムヒータをオンオフ制御して感光体ドラム表面の水分吸着による画像流れを防止している。
特許文献4に示された画像形成装置は、感光体を内面に沿ってドラムヒータで加熱して感光体表面の水分を除去するとともに、画像形成を行っていないときに、感光体表面にトナーを付着させ、トナーが付着した感光体表面をクリーニング手段のファーブラシでブラッシングして水分を除去するようにしている。また、感光体の周囲の環境条件を検出するため温湿度検出手段を設け、この温湿度検出手段で得られた絶対湿度に基づいて、ファーブラシで感光体表面をフラッシングするときに感光体に付着させるトナー量を制御している。
特許文献5に示された画像形成装置は、感光体の表面をクリーニングするクリーニング手段に、感光体に対して摺擦回転する摺擦ローラを設け、感光体に形成されたトナー像を記録紙に転写する転写部から感光体への流れ込み総電荷量に基づいて感光体を空回し運転して研磨剤を含有したトナーを担持した摺擦ローラと感光体との摩擦接触により感光体表面から水分を除去している。この感光体を空回し運転するとき、感光体に流れ込む総電荷量が所定値に達する前の段階では感光体表面の劣化はほとんど生じていないので感光体に流れ込む総電荷量が所定値に達した段階で空回し運転を行っている。この総電荷量は黒点画像が急激に増加する印刷枚数を実測して算出したり、転写部に流れる電流値から算出している。また、空回し運転時間は、装置内の外気に近い場所の温度と湿度を温湿度センサで検出して絶対湿度を求めて設定している。
特許文献6に示された画像形成装置は、クリーニング手段に感光体の表面をクリーニングするための回転体を設け、画像形成装置の出力画像の印字率や出力枚数あるいは画像形成装置のおかれた環境の湿度等の使用情報検出結果によりクリーニング手段の回転体にトナーと逆極性のバイアス電圧を印加して回転体表面へのトナー付着量を増加させて、感光体表面の研磨作用を強化して画像流れやフィルミングが生じることを防ぐようにしている。
特許文献7に示された画像形成装置は、感光体の駆動トルクが所定のトルクに達することで感光体表面に硝酸塩等の放電生成物が存在したことを検知し、感光体表面に硝酸塩等が存在したことを検知したとき、感光体表面に研磨剤を含有した現像剤を供給してクリーニング手段で現像剤とともに硝酸塩等を掻き落として除去し、オゾンによる硝酸塩等が感光体表面に蓄積することを防ぐようにしている。
特許文献8に示された画像形成装置は、導電性研磨剤を添加した現像剤を感光体に摺擦させて現像を行うように現像手段を構成し、現像手段の研磨機能により感光体表面の放電生成物を除去して画像流れ等が発生することを防ぐようにしている。
特許文献9に示された画像形成装置は、感光体に形成されたトナー像を記録紙に転写する転写部と感光体に残留したトナー像を除去するクリーニング手段との間に研磨手段を設け、記録画像の枚数により画像流れが生じる時点を判定して研磨手段で感光体表面を研磨して画像流れや黒スジ、白スジ等の異常画像が発生することを防いでいる。また、高湿度の梅雨時には、適宜、研磨手段で感光体表面を研磨している。
特許文献10に示された画像形成装置は、感光体を帯電する帯電手段の近傍に磁束発生手段を設け、夜間や待機時などの停止状態のときに、磁束発生手段により感光体の帯電手段と対向する部分とその近傍を局所的に加熱して、放電生成物により吸湿した感光体表面を乾燥させて画像流れが発生することを防いでいる。
特開2006−23396号公報 特開平5−224515号公報 特許第3577452号公報 特開2006−208996号公報 特開2004−170906号公報 特開2003−43890号公報 特開2000−47545号公報 特許第3330008号公報 特許第3261003号公報 特開2006−126345号公報
特許文献1や特許文献2に示すように感光体近傍の湿度を検出したり、特許文献3に示すように画像形成装置内部の湿度を検出したり、特許文献4に示すように感光体の周囲の湿度を検出しても、特許文献1に示されたように、感光体の近傍では気流などにより水分量が刻々と変化するため、感光体表面の水分量を正確に検出することは困難であった。
また、特許文献1に示すように、感光体表面の水分量を光学水分センサで検出しても、感光体表面には凹凸のばらつきや地肌の経時変化があり、地肌と水分が吸着した状態を見分けることは困難であった。さらに、光学水分センサの光学窓にトナーや放電生成物が付着してゆくため、フィルタで防護することができず、特別の工夫をしない限りそのままで水分量は正確に測定することは困難である。
また、特許文献5や特許文献6に示すように画像形成装置のおかれた環境の湿度を検出しても、検出する湿度は外気の挙動により変化するため、感光体表面の水分量を正確に検出することは困難であった。
また、特許文献7に示すように、感光体の駆動トルクにより感光体表面に硝酸塩等が存在したことを検知するようにしても、感光体表面は経時と共に摩擦係数が変化するので感光体の駆動トルクも変化して表面に硝酸塩等が存在したことを正確に検知することは困難である。
また、特許文献8に示すように、導電性研磨剤を添加した現像剤を使用した現像手段の研磨機能により感光体表面の放電生成物を除去しても、印字率が低い場合は感光体表面に付着するトナー量が少ないため、研磨機能を十分に発揮することはできず、画像流れ等が発生しやすくなる。
また、特許文献9に示すように記録画像の枚数により画像流れが生じる時点を判定して感光体表面を研磨して放電生成物を除去したり、特許文献10に示すように、夜間や待機時などの停止状態のときに、感光体の帯電手段と対向する部分とその近傍を局所的に加熱しても、放電生成物により吸湿した感光体表面を乾燥させても、感光体の近傍で気流などにより水分量が刻々と変化して感光体表面に付着する水分には対応できない。
この発明は、このような短所を改善し、正常な状態を維持している感光体表面を基準として水分吸着量の差を計測して感光体表面の劣化を判断するとともに経時などにより感光体表面劣化による水分吸着のしやすさを、環境変動の影響で水分吸着する場合と弁別させて判断することができる感光体表面劣化検出方法と感光体表面劣化検出装置及びその判断結果により各種対応策を行う画像形成装置を提供することを目的とするものである。
この発明の感光体表面劣化検出方法は、画像形成装置の感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量及び作像頻度の小さい感光体端部の非作像領域の吸着水分量とを計測し、前記作像領域と非作像領域の吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする。
この発明の第2の感光体表面劣化検出方法は、画像形成装置の感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量及び表面が前記感光体の作像領域と同じ材質で形成し、前記感光体に近傍に配置された基準部材の吸着水分量を計測し、前記作像領域と基準部材の吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする。
この発明の感光体表面劣化検出装置は、2組の表面水分量検出手段と処理装置とを有し、第1の表面水分量検出手段は、前記感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量を計測し、第2の表面水分量検出手段は、作像頻度の小さい感光体端部の非作像領域の吸着水分量とを計測し、前記処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする。
この発明の第2の感光体表面劣化検出装置は、2組の表面水分量検出手段と処理装置とを有し、第1の表面水分量検出手段は、前記感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量を計測し、第2の表面水分量検出手段は、表面が前記感光体の作像領域と同じ材質で形成し、前記感光体に近傍に配置された基準部材の吸着水分量を計測し、前記処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする。
前記各感光体表面劣化検出装置において、表面水分量検出手段は、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサであることを特徴とする。
また、前記各感光体表面劣化検出装置において、前記表面水分量検出手段は、整流管と水分量計測手段とを有し、前記水分量計測手段は、前記整流管の壁面の近傍と壁面から離れた2個所に配置され、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサを有すると良い。
さらに、前記各感光体表面劣化検出装置において、前記表面水分量検出手段は、整流管と水分量計測手段とを有し、前記水分量計測手段は、前記整流管の壁面の近傍と壁面から離れた2個所に配置され、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサと、前記整流管内における気体の流方向又は流速を測定するフローセンサとを有することが望ましい。
また、前記基準部材の吸着水分量を計測する表面水分量検出手段は、前記整流管と前記基準部材を一体化すると良い。また、前記基準部材の吸着水分量を計測する表面水分量検出手段は、前記水分量計測手段の温度湿度センサとフローセンサと対向して前記基準部材を同一基板に設けて一体化しても良い。
この発明の他の感光体表面劣化検出装置は、表面水分量検出手段と処理装置とを有し、
前記表面水分量検出手段は、画像形成装置における感光体表面に対して直交して感光体表面に対して近接して配置する壁面と同一基板に形成された2組の水分量計測手段とを有し、第1の水分量計測手段は、前記壁面の近傍と壁面から離れた2個所に配置され、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサと、前記壁面に沿って流動する気体の流方向又は流速を測定するフローセンサとを有し、前記感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量を計測し、第2の表面水分量検出手段は、前記壁面の近傍と壁面から離れた2個所に配置され、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサと、前記壁面に沿って流動する気体の流方向又は流速を測定するフローセンサ及び表面が前記感光体の作像領域と同じ材質で形成し、前記温度湿度センサとフローセンサに対向して配置された基準部材を有し、該基準部材の吸着水分量を計測し、前記処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする。
この発明の画像形成装置は、前記いずれかの感光体表面劣化検出装置を有し、前記表面水分量検出手段を、感光体に形成された潜像を可視化する現像装置の直前に設置したことを特徴とする。
前記画像形成装置において、前記感光体表面劣化検出装置の処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差により感光体表面の劣化を検出したとき、画像形成装置の制御部に、感光体の加熱や、感光体の表面に付着した劣化堆積物等の除去を行う各種回復処理や表面状態の劣化進行を遅くする保護剤の塗布や感光体近傍の調湿処理等を実行させることを特徴とする。
また、前記画像形成装置において、前記感光体表面劣化検出装置の処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差に応じて画像形成プロセスで感光体を帯電するときの帯電バイアス値を上昇させるように制御することを特徴とする。
この発明は、感光体の作像領域の吸着水分量及び作像頻度の小さい感光体端部の非作像領域の吸着水分量とを計測し、計測した吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することにより、画像劣化を引き起こす前に、感光体表面の劣化を精度良く検出することができ、高品質の画像を安定して形成することができる。
また、感光体の作像領域の吸着水分量と表面が感光体の作像領域と同じ材質で形成し、感光体に近傍に配置された基準部材の吸着水分量を計測して感光体の劣化を検出することにより、感光体表面劣化を示す水分吸湿を正確に検出することができる。
この作像領域と非作像領域や基準部材の吸着水分量を計測する表面水分量検出手段を、温度湿度センサを用いることにより、感光体の作像領域と非作像領域や基準部材の吸着水分量を感光体に非接触で検知することができる。
さらに、この感光体の作像領域と非作像領域や基準部材の吸着水分量を計測する表面水分量検出手段を、感光体表面に対して近接して配置する整流管と水分量計測手段とで構成し、水分量計測手段を整流管の壁面の近傍と壁面からら離れた2個所に配置された温度湿度センサで構成し、さらに精度を高める場合はフローセンサを加えて構成することにより、感光体の作像領域と非作像領域や基準部材の吸着水分量を感光体等に非接触で、かつ精度良く計測することができる。
また、感光体の作像領域の吸着水分量と比較する吸着水分量を計測する表面水分量検出手段を基準部材と一体化することにより、製造コストを低減するとともに設置個所のスペースも減少し、汎用性や設置性を向上することができる。
この発明の感光体表面劣化検出装置の表面水分量検出手段を、画像形成装置の感光体に形成された潜像を可視化する現像装置の直前に設置して感光体表面が周囲環境に長くさらされて周囲環境の影響をより多く受ける位置で感光体表面の吸着水分量を計測することにより、環境条件に影響する吸着水分量を確実に検出することができる。
また、感光体表面の劣化を検出したとき、感光体の加熱や、感光体の表面に付着した劣化堆積物等の除去を行う各種回復処理や表面状態の劣化進行を遅くする保護剤の塗布や感光体近傍の調湿処理等を実行させることにより、高品質の画像を安定して形成することができる。
さらに、感光体の作像領域の吸着水分量と非作像領域や基準部材の吸着水分量の差に応じて画像形成プロセスで感光体を帯電するときの帯電バイアス値を上昇させることにより、高品質の画像をより安定して形成することができる。
図1はこの発明の画像形成装置の画像形成ユニットを示す構成図である。図に示すように、画像形成ユニット1は、感光体ドラム2と、感光体ドラム2の周囲に配置されたと前露光装置3と帯電装置4とレーザ光源やポリゴンミラー等が設けられ、感光体ドラム2にレーザビームを照射して画像を書き込む書込装置5と現像装置6と転写装置7及びクリーニング装置8と、加熱ローラ9と加圧ローラ10とを有し、記録用紙11に転写されたトナー像を定着する定着装置12を有する。
この画像形成ユニット1は、前露光装置3で前露光した感光体ドラム2を帯電装置4で帯電し、帯電した感光体ドラム2表面に書込装置5でレーザビームを照射して静電潜像を形成する。感光体ドラム2に形成した静電潜像は現像装置6で可視化してトナー像を形成する。感光体ドラム2に形成されたトナー像は、転写装置7で給紙装置あるいは手差しトレイから給紙された記録用紙11に転写される。記録用紙11にトナー像を転写した感光体ドラム2に残留しているトナーはクリーニング装置8で除去される。トナー像が転写された記録用紙11は定着装置12に送られ、熱と圧力が加えられてトナー像を定着し、画像が定着された記録用紙11は排紙装置に排出される。
この画像形成ユニット1のクリーニング装置8と前露光装置3との間の位置S1と、帯電装置4とレーザビームの書き込み位置との間の位置S2と、レーザビームの書き込み位置と現像装置6との間の位置S3のいずれかに感光体表面劣化検出装置を構成する表面水分量検出手段13を有する。特に位置S3に表面水分量検出手段13を設けると、感光体ドラム2における作像プロセスの後のほうであるから、感光体ドラム2の表面が周囲環境に長くさらされるため、周囲環境の影響をより多く受けることになり、環境条件に影響する吸着水分量を確実に検出することができる。
感光体表面劣化検出装置14は、図2の構成図に示すように、位置S3に設置した2組の表面水分量検出手段13a,13bと処理装置15を有する。2組の表面水分量検出手段13a,13bは、小型で高速反応できる特性を有する公知の温度湿度センサ、例えば特許第2889909号公報あるいは特表2003−516539号公報に記載の温度湿度センサで構成して結露や蒸散の発生を検知することができる。
さらに、高精度に表面水分量を検出するためには、表面水分量検出手段13a,13bとしては、図3(a)の平面図と(b)の断面図に示すように、円筒状に形成した形成された整流管16と水分量計測手段17を有する。整流管16は雰囲気の熱的状態に影響を与えないように、熱容量が小さいか熱伝導率が雰囲気に近い材料、例えば樹脂材料やセラミック材料で形成されている。水分量計測手段17は、図4(a)の平面図と(b)の断面図に示すように、フレーム18の中央に、一定断面積を有する複数の貫通孔19を有するセンサ基板20を形成し、センサ基板20の貫通孔19の上に抵抗体21を有する温度湿度センサ22a,22b及びフローセンサ23を形成したものである。
この表面水分量検出手段13を説明するにあたり、まず、物体表面に周囲雰囲気の気体が吸着して凝集して結露し、凝集した液体が蒸散するとき、物体の周囲雰囲気の状態変化について説明する。
図5に示すように、物体24の表面に周囲雰囲気25の気体が吸着して凝集するとき、物体24表面から遠隔の雰囲気25の気体が物体24の表面近傍方向に流れ、物体24表面に吸着した気体が脱着するときや、物体24の表面に凝集した液体が蒸散するとき、物体24の表面近傍の雰囲気25が物体24表面から遠隔方向に流れる。この物体24の表面への吸着・凝集に伴う周囲雰囲気25は輸送方向に沿って温度分布や密度分布が生じる。この物体24の表面温度に対する周囲雰囲気25の物体24表面からの距離に応じて変化する周囲雰囲気25の温度分布と相対湿度分布を図6(a),(b)に示す。図6(a),(b)は、遠隔場所にある周囲雰囲気25の温度がT1で物体24の表面温度がT1,T2,T3,T4、但し、T1>T2>T3>T4で、雰囲気露点温度Tdは温度T2と温度T3の間にある場合を示す。また、図6(a)は横軸に温度を示し、縦軸に物体24の表面からの距離を示し、図6(b)は横軸に相対湿度は相対を示し、縦軸に物体24の表面からの距離を示す。
物体24表面が温度T1と周囲雰囲気25の温度T1とが同一である場合、周囲雰囲気25の相対湿度はどこでも均一に分布する。また、周囲雰囲気25の温度T1に対して物体24の表面の温度が相対的に低く温度T2になると、物体24表面の近傍では、空気や水蒸気の気体分子は物体24表面との熱力学的相互作用により物体24表面近傍の周囲雰囲気25の温度が低下する。このように物体24表面近傍の周囲雰囲気25の温度が低下すると飽和水蒸気圧が小さくなるので、水蒸気圧/飽和水蒸気圧で示される相対湿度は上昇することになり、物体24表面の近傍では遠隔に比べて相対湿度が高くなる。この段階では、物体24表面で水蒸気分子を吸着する量が増えるが、物体24表面から脱着する量はまだあるので、物体24表面に水分子が形成される結露には至っていない。
周囲雰囲気の温度T1に対して物体24表面の温度がさらに低下して雰囲気露点温度Tdより低い温度T3になると、物体24表面から脱着する量よりも物体24表面で水蒸気分子を吸着する量が多くなり、物体24表面では水蒸気分子が水分子のクラスターを形成して結露に至る。物体24表面より遠隔個所から物体24表面への水蒸気分子の輸送が増すにしても、物体24表面の近傍における周囲雰囲気25の温度にもよるが、物体24表面の近傍で1mol、22400ccの水蒸気は18ccの体積の水へ凝集するので、1/1244になり物体24表面の近傍では水蒸気分子が欠乏する。したがって物体24表面が温度T3と低くなったにもかかわらず、物体24表面の近傍の周囲雰囲気25は遠隔に比べて相対湿度が低くなる。なお、物体24表面近傍と遠隔の中間の周囲雰囲気25は、図6に示すように、温度が低下するので相対湿度が高くなる。周囲雰囲気の温度T1に対して物体24表面の温度がさらに低下して温度T4になると、結露が進行し、物体24の表面温度T3の場合と比較して、さらに物体24表面の近傍の周囲雰囲気25は遠隔に比べて相対湿度が低くなる。
物体24の表面温度が露点Td以下である限り結露は進行するが、物体24の表面温度が露点Tdを越えると蒸散して物体24表面から遠隔個所へ水蒸気分子の輸送が行われる。このように、物体24表面への周囲雰囲気25の吸着・凝集過程・平衡状態・蒸散過程を、周囲雰囲気25の温度勾配,湿度勾配、流れの状態の変化を計測することにより物体24表面から離れた場所において非接触で物体24表面の結露挙動や蒸散挙動を検出することができる。
そこで、図7に示すように、温度湿度センサ22aを物体24表面近傍の周囲雰囲気25の温度Taと湿度Haを検出するように配置し、温度湿度センサ22bを物体24表面から遠隔にある周囲雰囲気25の温度Tbと湿度Hbを検出するように配置し、フローセンサ23を物体24表面近傍と遠隔の中間位置で周囲雰囲気25の流れ方向Fzや流速Waを検出するように配置し、一定時間毎に温度湿度センサ22a,22bとフローセンサ23で検出している周囲雰囲気25の温度と湿度及び周囲雰囲気25の流れ方向や流速を入力し、入力した温度と湿度及び流れ方向の変化から物体24表面の結露や蒸散の挙動を判定する。
すなわち、あらかじめ設定された一定時間毎に温度湿度センサ22a、22bとフローセンサ23で検出している周囲雰囲気25の温度Tと湿度H及び周囲雰囲気25の流れ方向Fzを入力し、時刻t(n)から時刻t(n+1)に達すると、時刻t(n+1)で温度湿度センサ22aから入力した近傍温度Ta(n+1)と温度湿度センサ22bから入力した遠隔温度Tc(n+1)と温度湿度センサ22aから入力した近傍湿度Ha(n+1)と温度湿度センサ22bから入力した遠隔湿度Hb(n+1)を比較し、近傍温度Ta(n+1)と遠隔温度Tb(n+1)が同じときは、図7(a)に示すように、物体24の表面温度T1と遠隔温度Tb(n+1)が同じであって物体24表面に対する周囲雰囲気25の水蒸気分子の吸着量が少ないと判断する。また、温度湿度センサ22aで入力した近傍温度Ta(n+1)が温度湿度センサ22bで入力した遠隔温度Tb(n+1)より低く、温度湿度センサ22aで入力した近傍湿度Ha(n+1)が温度湿度センサ22bで入力した遠隔湿度Hb(n+1)より高いときは、物体24表面において周囲雰囲気25の水蒸気分子を吸着する可能性がありと判定して、一定時間前である時刻t(n)と時刻t(n+1)に温度湿度センサ22aと温度湿度センサ22bで入力した湿度を比較し、温度湿度センサ22aから時刻t(n+1)で入力した近傍湿度Ha(n+1)が時刻t(n)で入力した近傍湿度Ha(n)より小さく、温度湿度センサ22bから時刻t(n+1)で入力した遠隔湿度Hb(n+1)が時刻t(n)で入力した遠隔湿度Hb(n)より大きく、時刻t(n+1)でフローセンサ23から入力した周囲雰囲気25の流れ方向Fzが、図7(b)に示すように、物体24の表面側であるときは、物体24表面に対する周囲雰囲気25の水蒸気分子の吸着量が大きく凝集すると判定する。また、一定時間前である時刻t(n)と時刻t(n+1)に温度湿度センサ22aと温度湿度センサ22bで入力した湿度を比較した結果、時刻t(n+1)で入力した近傍湿度Ha(n+1)が時刻t(n)で入力した近傍湿度Ha(n)と同じか大きく、時刻t(n+1)で入力した遠隔湿度Hb(n+1)が時刻t(n)で入力した遠隔湿度Hb(n)と同じか大きく、時刻t(n+1)でフローセンサ23から入力した周囲雰囲気25の流れ方向Fzが物体24の表面側でない場合は物体24表面に対する周囲雰囲気25の水蒸気分子の吸着量が少ないと判断する。この処理を、測定を継続している間繰り返す。
また、時刻t(n)から時刻t(n+1)に達して、時刻t(n+1)で温度湿度センサ22aから入力した近傍湿度Ha(n+1)と温度湿度センサ22bから入力した遠隔湿度Hb(n+1)を比較し、近傍湿度Ha(n+1)が遠隔湿度Hb(n+1)より小さいときは物体24表面からの蒸散なしと判定する。また、近傍湿度Ha(n+1)が遠隔湿度Hb(n+1)より大きいときは、物体24表面から水蒸気分子が蒸散している可能性があると判定し、時刻t(n)と時刻t(n+1)のときにフローセンサ23から入力した周囲雰囲気25の流れ方向Fzが変わって、時刻t(n+1)のときの周囲雰囲気25の流れ方向Fzが物体24表面と逆方向になっているかどうかを判定し、時刻t(n+1)のときの周囲雰囲気25の流れ方向Fzが、図7(c)に示すように、物体24表面と逆方向になっているときは、物体24表面から水蒸気分子が蒸散していると判定する。また、時刻t(n+1)のときの周囲雰囲気25の流れ方向Fzが物体24表面と逆方向になっていないときは、物体24表面からの蒸散なしと判定する。この処理を測定を継続している間繰り返す。
このようにして物体24表面に対する周囲雰囲気25の温度勾配と湿度勾配及び流れの状態の変化を計測することにより物体24表面から離れた場所において物体24表面の結露挙動や蒸散挙動を検出することができる。
表面水分量検出手段13はこの原理を利用したものであり、図3(b)に示すように、感光体ドラム2の表面から一定距離だけ隔てた位置hに整流管16を感光体ドラム2表面と垂直に設け、感光体ドラム2の表面から距離だけ隔てた位置h1に水分量計測手段17を配置し、温度湿度センサ22aとフローセンサ23を整流管16の壁面から離れた位置に配置し、温度湿度センサ22bを整流管16の壁面に近くに配置する。このように温度湿度センサ22aとフローセンサ23を壁面から離れた位置に配置し、温度湿度センサ22bを壁面に近くに配置すると、ある時刻tにおいて、温度湿度センサ22aが検出する雰囲気25のほうが壁面から離れているので、流れが先行し、その時刻tで温度湿度センサ22bは壁面に近いため、摩擦抵抗により流れが遅くなり、感光体ドラム2表面に対する影響の到達時刻が遅く、感光体ドラム2表面から離れた雰囲気25を検出することと同等になり、温度湿度センサ22a,22bで検出した雰囲気温度Ta,Tbとフローセンサ23で検出した流れ方向Fzにより、感光体ドラム2表面に対する周囲雰囲気25の温度勾配と湿度勾配及び流れの状態の変化を計測することにより感光体ドラム2表面から離れた場所において感光体ドラム2表面の結露挙動や蒸散挙動を検出することができる。
この表面水分量検出手段13a,13bは、図2(a)の斜視図と(b)の側面図に示すように、感光体ドラム2の作像に寄与する作像領域26と端部の表面が正常状態に維持される非作像領域27に近接して配置している。処理装置15は、図8のブロック図に示すように、計測処理部28と演算処理部29と記憶部30とタイマ31及び警報出力部32を有する。記憶部30にはタイマ31に設定する計時時間や感光体ドラム2表面の劣化状態を判定する吸着水分量差分基準値等の各種処理情報があらかじめ格納されている。計測処理部28は、タイマ31から出力される一定時間ごとに表面水分量検出手段13a,13bからの計測信号を入力して感光体ドラム2の作像領域26と端部領域27の吸着水分量を検出する。演算処理部29は計測処理部28で検出した作像領域26と端部領域27の吸着水分量の差を演算し、演算した吸着水分量の差と記憶部30に記憶している吸着水分量差分基準値とを比較して感光体ドラム2表面の劣化の有無を判定する。警報出力部32は演算処理部29の判定結果を画像形成装置の操作パネルに表示する。
前記のように構成した感光体表面劣化装置14で感光体ドラム2の表面劣化状態を判定する時の動作を図9のフローチャートを参照して説明する。処理装置5の計測処理部28はあらかじめ設定された一定時間毎に表面水分量検出手段13a,13bを作動させて表面水分量検出手段13a,13bから感光体ドラム2の作像領域26と非作像領域27の吸着水分量を入力して演算処理部29に出力する(ステップS1)。演算処理部29は入力した作像領域26と端部領域27の吸着水分量の差を演算し(ステップS2)、演算した吸着水分量の差と記憶部30に記憶している吸着水分量差分基準値とを比較し(ステップS3)、作像領域26と非作像領域27の吸着水分量の差が吸着水分量差分基準値に達しない場合は感光体ドラム2に劣化が生じていないと判定する(ステップS4)。そして一定時間毎にこの処理を繰り返す(ステップS1〜S4)。この処理を繰り返して作像領域26と非作像領域27の吸着水分量の差が吸着水分量差分基準値に達すると感光体ドラム2の表面に劣化が生じたと判定して警報出力部32に感光体ドラム劣化信号を出力する(ステップS5)。警報出力部32は感光体ドラム劣化信号を入力すると画像形成装置の操作パネルにその旨を表示し、画像形成ユニット1の制御部に感光体ドラム2の加熱や、感光体ドラム2の表面に付着した放電生成物や絶縁性の劣化堆積物等の除去を行う等の各種回復処理や感光体ドラム2近傍の調湿処理等を実行させる(ステップS6)。
この表面水分量検出手段13aで吸着水分量を計測する作像領域26は経年劣化やフィルミングや磨耗によって吸湿性が大きくなるのに対して表面水分量検出手段13bで吸着水分量を計測する端部の非作像領域27は、通常、作像される割合が少ないので吸湿性が少ない。そこで表面水分量検出手段13a,13bで作像領域26と端部の非作像領域27の吸着水分量を検出して処理装置15で作像領域26と非作像領域27の吸着水分量の差により画像流れ等の画像品質低下を引き起こす前に、感光体ドラム2表面の劣化を示す吸湿性を検出して回復処理を行う。すなわち感光体ドラム2の作像領域26に劣化が生じていなく吸湿性が大きくならない場合は、図10(a)に示すように、作像領域26近傍の相対湿度と非作像領域27の近傍の相対湿度はほぼ同じように変化が、感光体ドラム2の作像領域27に劣化が生じて吸湿性が大きくなって水分が付着すると、図10(b)に示すように、作像領域26近傍の相対湿度は非作像領域27の近傍の相対湿度と差が生じ、特に高湿度から低湿度へ降下している間は、作像領域26が高湿度になって表面の吸着水分量が多く蒸発し難い。この差を検出することにより作像領域26の劣化度合いを判定することができる。また、感光体ドラム2の表面の劣化を示す吸湿性を検出するとき、単なる結露である場合は,図10(a),(b)に示すように、表面水分量検出手段13bで計測する表面水分量も多くなるので、単なる結露と作像領域26の劣化を弁別することができる。また、作像領域26の劣化を弁別する非作像領域27には表面状態を維持するための保護、例えばステアリン酸亜鉛などの潤滑剤を塗布しておいても良い。
前記説明では、作像領域26と非作像領域27の吸着水分量の差が吸着水分量差分基準値に達すると感光体ドラム2の表面に劣化が生じたと判定して警報を発して感光体ドラム2の回復処理を行う場合について説明したが、記憶部30に作像領域26と非作像領域27の吸着水分量の差に応じて作像領域26の劣化の度合いとその度合いに応じた作像プロセスの制御情報、例えば帯電部4の帯電量等を格納しておき、作像領域26と非作像領域27の吸着水分量の差に応じて帯電部4の帯電バイアス値を上昇させるように制御し、作像領域26と非作像領域27の吸着水分量の差が吸着水分量差分基準値に達したときに感光体ドラム2の回復処理を実行させるようにしても良い。すなわち、感光体ドラム2の作像領域26の吸着水分量が多くなると、作像領域26の表面抵抗が低下して帯電部4で帯電したときの電荷量が不足するが作像領域26と非作像領域27の吸着水分量の差に応じて帯電バイアス値を上昇させることにより作像領域26の帯電電荷量の不足を補い、良質な画像を安定して形成することができる。
また、画像形成装置の制御部に、感光体ドラム2の加熱や、クリーニング装置8によって感光体ドラム2の表面に付着した劣化堆積物等の除去を行う各種回復処理や、表面状態の劣化進行を遅くするステアリン酸亜鉛などの潤滑保護剤の塗布や、換気ファンの制御による感光体ドラム2近傍の調湿処理等を実行させることにより、良質な画像を安定して形成することができる。
前記説明では表面水分量検出手段13a,13bで感光体ドラム2の作像領域26と端部の非作像領域27の吸着水分量を検出する場合について説明したが、図11の斜視図に示すように、感光体ドラム2の端部近傍に、基材を感光体ドラム2の基材と同じ材料と同じ形状で形成し、表面を感光体ドラム2の作像領域26と同じ材質で形成した基準部材33を設け、表面水分量検出手段13aで感光体ドラム2の作像領域26の吸着水分量を検出し、表面水分量検出手段13bで基準部材33の表面の吸着水分量を検出して両者の差を求めても良い。この基準部材33には表面状態を維持するための保護、例えばステアリン酸亜鉛などの潤滑剤を塗布しておいても良い。
また、表面水分量検出手段13bを、図12(a)の断面図と(b)の平面図に示すように、端部に通気スリット34を有する整流管16を使用し、この整流管16の通気スリット34を有する端部に、感光体ドラム2の基材と同じ材料の基材35に、感光体ドラム2の作像領域26と同じ材質で形成した計測基準面36を有する基準部材33aを設け、この基準部材33aを有する表面水分量検出手段13bを感光体ドラム2の近傍の配置しても良い。このように整流管16に基準部材33aを設けることにより、簡単な構成で感光体ドラム2の作像領域26の吸着水分量と比較する正常状態を示す吸着水分量を計測することができる。
さらに、図13(a)の上面図と(b)の断面図及び(c)の下面図に示すように、の温度湿度センサ22a,22bとフローセンサ3を有する貫通穴19の反対側に感光体ドラム2の作像領域26と同じ材質で微細加工した正常表面を有する基準部材33bを設けた水分量計測手段17aで表面水分量検出手段13bを構成し、この表面水分量検出手段13bを感光体ドラム2の近傍に設けても良い。このように基準部材33bを有する水分量計測手段17aにより表面水分量検出手段13bを構成することにより、表面水分量検出手段13bの構成をより簡略化することができる。
また、図14(a)の上面図と(b)の下面図に示すように、水分量計測手段17と基準部材33bを有する水分量計測手段17aを一体化して表面水分量検出手段37を構成しても良い。このように水分量計測手段17と水分量計測手段17aを一体化して表面水分量検出手段37を構成すると、製造コストを低減することができると共に設置スペースを小さくすることができ、汎用性や設置性を向上させることができる。
この発明の画像形成装置の画像形成ユニットを示す構成図である。 感光体表面劣化検出装置の構成図である。 表面水分量検出手段の構成図である。 水分量計測手段の構成図である。 物体表面に対する周囲雰囲気の挙動を示す模式図である。 物体の表面温度に対する周囲雰囲気の物体表面からの距離に応じて変化する周囲雰囲気の温度と相対湿度の分布図である。 物体表面に対して温度湿度センサとフローセンサを配置して物体表面の結露や蒸散の挙動を検出する状態を示す構成図である。 処理装置の構成を示すブロック図である。 感光体表面劣化検出装置における感光体ドラムの劣化判定処理を示すフローチャートである。 感光体ドラムの作像領域と非作像領域の相対湿度の変化特性図である。 感光体ドラムの作像領域の状態と比較する基準部材を設けた感光体表面劣化検出装置の配置を示す斜視図である。 基準部材と一体化した表面水分量検出手段を示す構成図である。 基準部材と一体化した水分量計測手段を示す構成図である。 基準部材と一体化した他の表面水分量検出手段を示す構成図である。
符号の説明
1;画像形成ユニット、2;感光体ドラム、3;前露光装置、4;帯電装置、
5;書込装置、6;現像装置、7;転写装置、8;クリーニング装置、
12;定着装置、13;表面水分量検出手段、14;感光体表面劣化検出装置、
15;処理装置、16;整流管、17;水分量計測手段、18;フレーム、
19;貫通孔、20;センサ基板、21;抵抗体、22;温度湿度センサ、
23;フローセンサ、26;作像領域、27;非作像領域、28;計測処理部、
29;演算処理部、30;記憶部、31;タイマ、32;警報出力部、
33;基準部材、37;表面水分量検出手段。

Claims (13)

  1. 画像形成装置の感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量及び作像頻度の小さい感光体端部の非作像領域の吸着水分量とを計測し、前記作像領域と非作像領域の吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする感光体表面劣化検出方法。
  2. 画像形成装置の感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量及び表面が前記感光体の作像領域と同じ材質で形成し、前記感光体に近傍に配置された基準部材の吸着水分量を計測し、前記作像領域と基準部材の吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする感光体表面劣化検出方法。
  3. 2組の表面水分量検出手段と処理装置とを有し、
    第1の表面水分量検出手段は、前記感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量を計測し、第2の表面水分量検出手段は、作像頻度の小さい感光体端部の非作像領域の吸着水分量とを計測し、
    前記処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする感光体表面劣化検出装置。
  4. 2組の表面水分量検出手段と処理装置とを有し、
    第1の表面水分量検出手段は、前記感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量を計測し、第2の表面水分量検出手段は、表面が前記感光体の作像領域と同じ材質で形成し、前記感光体に近傍に配置された基準部材の吸着水分量を計測し、
    前記処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする感光体表面劣化検出装置。
  5. 前記表面水分量検出手段は、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサであることを特徴とする請求項3又は4記載の感光体表面劣化検出装置。
  6. 前記表面水分量検出手段は、整流管と水分量計測手段とを有し、前記水分量計測手段は、前記整流管の壁面の近傍と壁面から離れた2個所に配置され、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサを有することを特徴とする請求項3又は4記載の感光体表面劣化検出装置。
  7. 前記表面水分量検出手段は、整流管と水分量計測手段とを有し、前記水分量計測手段は、前記整流管の壁面の近傍と壁面から離れた2個所に配置され、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサと、前記整流管内における気体の流方向又は流速を測定するフローセンサとを有することを特徴とする請求項3又は4記載の感光体表面劣化検出装置。
  8. 前記基準部材の吸着水分量を計測する表面水分量検出手段は、前記整流管と前記基準部材を一体化したことを特徴とする請求項6又は7記載の感光体表面劣化検出装置。
  9. 前記基準部材の吸着水分量を計測する表面水分量検出手段は、前記水分量計測手段の温度湿度センサとフローセンサと対向して前記基準部材を同一基板に設けて一体化したことを特徴とする請求項7記載の感光体表面劣化検出装置。
  10. 表面水分量検出手段と処理装置とを有し、
    前記表面水分量検出手段は、画像形成装置における感光体表面に対して直交して感光体表面に対して近接して配置する壁面と同一基板に形成された2組の水分量計測手段とを有し、
    第1の水分量計測手段は、前記壁面の近傍と壁面から離れた2個所に配置され、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサと、前記壁面に沿って流動する気体の流方向又は流速を測定するフローセンサとを有し、前記感光体表面において画像形成される作像領域の吸着水分量を計測し、
    第2の表面水分量検出手段は、前記壁面の近傍と壁面から離れた2個所に配置され、前記感光体表面の周囲雰囲気における気体の温度と湿度を測定する温度湿度センサと、前記壁面に沿って流動する気体の流方向又は流速を測定するフローセンサ及び表面が前記感光体の作像領域と同じ材質で形成し、前記温度湿度センサとフローセンサに対向して配置された基準部材を有し、該基準部材の吸着水分量を計測し、
    前記処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差に応じて感光体表面の劣化の程度を判定することを特徴とする感光体表面劣化検出装置。
  11. 請求項3乃至10のいずれかに記載の感光体表面劣化検出装置を有する画像形成装置であって、
    前記感光体表面劣化検出装置の前記表面水分量検出手段を、感光体に形成された潜像を可視化する現像装置の直前に設置したことを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記感光体表面劣化検出装置の処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差により感光体表面の劣化を検出したとき、画像形成装置の制御部に、感光体の加熱や感光体の表面に付着した劣化堆積物等の除去を行う各種回復処理や表面状態の劣化進行を遅くする保護剤の塗布や感光体近傍の調湿処理等を実行させることを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
  13. 前記感光体表面劣化検出装置の処理装置は、前記第1の表面水分量検出手段と第2の表面水分量検出手段で計測した吸着水分量の差に応じて画像形成プロセスで感光体を帯電するときの帯電バイアス値を上昇させるように制御することを特徴とする請求項11又は12記載の画像形成装置。
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