JP2008184659A - 表面処理金属材 - Google Patents

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公隆 林
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Abstract

【課題】従来のクロメートフリー技術では達成困難であった耐食性、耐熱性、耐指紋性、導電性、塗装性および加工時の耐黒カス性の全てを満足するクロムフリー表面処理を施した金属材を提供する。
【解決手段】金属材料の上に微量Co含有Zn−Coめっき皮膜を被覆し、更にその上に、分子中にアミノ基を1つ含有するシランカップリング剤(A)と、分子中にグリシジル基を1つ含有するシランカップリング剤(B)を固形分質量比〔(A)/(B)〕で0.5〜1.7の割合で配合して得られる有機ケイ素化合物(W)と、チタンフッ化水素酸またはジルコニウムフッ化水素酸から選ばれる少なくとも1種のフルオロ化合物(X)と、リン酸(Y)と、バナジウム化合物(Z)からなる水系金属表面処理剤を塗布し乾燥することにより、各成分を含有する複合皮膜を形成しているクロメートフリー表面処理金属材。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面処理金属材に関し、より詳細には、耐食性、耐熱性、耐指紋性、導電性、塗装性および加工時の耐黒カス性に優れたクロメートフリー表面処理を施した金属材に関する。
亜鉛系金属めっき鋼板、アルミニウム板等の金属材料は、自動車、建材並びに家電関係の広い分野で使用されている。しかし、これらの金属材料に用いられる亜鉛やアルミニウムは、大気環境中で腐食して白錆と言われる腐食生成物を生成させ、これが金属材料の外観を低下させる欠点を有しており、この手の耐食性に関する課題は特に家電分野において問題となる。一方、デジタル家電、精密機器、OA機器、白物家電等の汎用家電分野で上記の金属材料を使用する際には耐食性に加え、溶接性や電磁波シールド性の観点から導電性や、耐熱性、耐指紋性および加工時の耐黒カス性も要求される。
これまでに金属材料表面に耐食性や導電性などを付与する技術として、金属材料表面に、クロム酸や重クロム酸、更にそれらの塩を主成分とする処理液を用いたクロメート処理方法、リン酸塩処理方法、各種シランカップリング剤単体による被覆処理方法、有機樹脂皮膜の被覆方法等が知られており、そのいくつかの処理方法は実用化されている。近年、RoHSやELV指令に代表されるように六価クロムの使用規制に始まり、現在、クロメート表面処理を施された金属材料からクロメートフリー表面処理を施された金属材料へと転換が進みつつある。
上記各種処理方法で主として無機成分を用いる技術としては、耐食性、塗装密着性を改善する方法として、希薄な水ガラス溶液やケイ酸ナトリウム溶液、乃至それらの混合液に、特定量の有機シランカップリング剤を添加した処理液を鋼材に塗布乾燥する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
上記で特にシランカップリング剤を主体に使用する技術としては、一時的な防食効果を付与するために、低濃度の有機官能シランおよび架橋剤を含有する水溶液による金属板の処理を示しており、架橋剤として有機シラン化合物を架橋することによって、稠密なシロキサン・フィルムを形成する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
更にまた、特定の樹脂化合物(A)と、第1〜3アミノ基及び第4アンモニウム塩基から選ばれる少なくとも1種のカチオン性官能基を有するカチオン性ウレタン樹脂(B)と、特定の反応性官能基を有する1種以上のシランカップリング剤(C)と、特定の酸化合物(E)とを含有し、且つカチオン性ウレタン樹脂(B)及びシランカップリング剤(C)の含有量が所定の範囲内である表面処理剤を用いて、耐食性に優れ、さらに耐指紋性、耐黒変性および塗装密着性に優れたクロムフリーの表面処理鋼板及びその製造方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、これらの処理方法によって作製された皮膜を有する金属材料はクロメート処理された金属材料同等以上の耐食性を発現させようとすると上記処理皮膜厚みを厚くしなければならず、他方、クロメート処理された金属材料同等以上の導電性を発現させようとすると上記処理皮膜厚みを薄くなければならないという、皮膜厚みに対して相反する性能の両立が大きな技術課題であると同時に、耐熱性、耐指紋性および加工時の耐黒カス性の全てを満足するものではなく、実用化に至って依然として問題を抱えている。
このようにいずれの方法でもクロメート皮膜の代替として使用できるような表面処理剤を得られていないのが現状であり、製造コストメリットがあり、従来のクロメート処理された金属材料同等以上の総合性能を満足できる表面処理剤および処理方法の開発が強く要求されているのである。
他方、本発明に関わるZn−Coめっきについての従来技術は以下のようなものが開示されている。
亜鉛系めっき鋼板の上にZn−Coめっきする技術としては、自動車車体用途を目指し、耐水密着性を改善する方法として、リン酸亜鉛皮膜中にCoを添加させるためにCo含有率15〜30mass%のZn−Coめっきを用いる手法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
上記と同様に自動車車体用途を目指し、亜鉛系めっき鋼板の上にCo含有率3〜99mass%のZn−Coめっきを被覆する技術が示されており、Co含有率の下限は潤滑性、上限は耐チッピング性の発現限界で決まるとする方法が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
更にまた、主に自動車車体用途を目指し、有機複合被覆鋼板(亜鉛系めっき鋼板+クロメート皮膜+有機皮膜)の裸耐食性(無塗装状態での耐食性)と塗装後耐食性を向上させるために母材めっき層とクロメート皮膜層との間にフラッシュめっきと呼ばれる低付着量のめっき層を設け、このフラッシュめっき層をデキストリンおよび/またはデキストランとコバルト化合物とを含有することを必須とする亜鉛系めっき浴からの電気Zn−Coめっきにより形成することが有効であるということが示されている。フラッシュめっき層としてはZn−Coめっき中デキストリンおよび/またはデキストランの含有率が0.05(塗装後耐食性下限)〜10(めっき外観起因による上限)mass%、且つCo含有率が0.01(塗装後耐食性下限)〜10(製造コストによる上限)mass%で付着量が0.5(塗装後耐食性下限)〜20(製造コストと加工性起因による上限)g/m2であることが開示されている(例えば、特許文献6参照)。
しかしながら、これらの処理方法によって作製された皮膜を有する金属材料は自動車車体用途を中心に設計されており、特に耐食性の観点からは塩害地での鋼板の耐孔明き性や塗装後耐食性を重視した皮膜設計であるため、めっき中のCo含有率が3mass%以上、あるいは1mass%以下の微量Co含有率ではデキストリン等の有機添加物を同時にめっき中に含有しないと耐食性が発現されない。しかしながら、めっき中のCo含有率が3mass%以上、あるいは1mass%以下の微量Co含有率で、且つデキストリン等の有機添加物を含有するようなめっきは製造コストが高く、特にデキストリン等の有機添加物をめっき浴に添加すると、操業時に有機添加物の分解が起こるため、めっき液のコンタミが起こり、正常なめっきができなくなったり、めっき液の浴寿命が短くなるといういくつかの課題が発生することが知られている。
特開昭58−15541号公報 米国特許第5,292,549号明細書 特開2003−105562号公報 特開昭60−215789号公報 特開平03−158494号公報 特開平08−218193号公報
本発明は、上記現状に鑑み、廉価で、従来技術の有する前記課題を解決して、耐食性、耐熱性、耐指紋性、導電性、塗装性および加工時の耐黒カス性の全てを満足するクロメートフリー表面処理を施した金属材を提供することを目的とするものである。
本発明者らはこれらの従来技術の抱える問題点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、金属材料の上に微量Co含有Zn−Coめっき皮膜を被覆し、更にその上に、特定のシランカップリング剤2種類を特定の固形分質量比で配合して得られる、分子内に特定の官能基を2個以上と、特定の親水性官能基を1個以上含有する有機ケイ素化合物(W)と、フルオロ化合物(X)と、リン酸(Y)と、バナジウム化合物(Z)からなる水系金属表面処理剤を塗布し乾燥することにより各成分を含有する複合皮膜を形成することで、耐食性、耐熱性、耐指紋性、導電性、塗装性および加工時の耐黒カス性の全てを満足するクロメートフリー表面処理金属材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の技術の新規性はこれまで着目されなかった微量Co含有領域のZn−Coめっき皮膜でも上記水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜と併用することで、格段の耐食性向上が起こり、このため上記複合皮膜の薄膜化が可能となり、良好な導電性に加え、耐熱性、耐指紋性、塗装性および加工時の耐黒カス性も同時に得ることができることを見出した点にある。
すなわち、本発明は金属材の片面乃至両面の表面に第一層として皮膜量が1.0〜5.0g/mで、めっき中Co含有率が0.2〜1.0mass%であるZn−Coめっき皮膜、第二層として分子中にアミノ基を1つ含有するシランカップリング剤(A)と、分子中にグリシジル基を1つ含有するシランカップリング剤(B)を固形分質量比〔(A)/(B)〕で0.5〜1.7の割合で配合して得られる、分子内に式−SiR(式中、R、R及びRは互いに独立に、アルコキシ基又は水酸基を表し、少なくとも1つはアルコキシ基を表す)で表される官能基(a)を2個以上と、水酸基(官能基(a)に含まれ得るものとは別個のもの)およびアミノ基から選ばれる少なくとも1種の親水性官能基(b)を1個以上含有し、平均の分子量が1000〜10000である有機ケイ素化合物(W)と、チタンフッ化水素酸またはジルコニウムフッ化水素酸から選ばれる少なくとも1種のフルオロ化合物(X)と、リン酸(Y)と、バナジウム化合物(Z)からなる水系金属表面処理剤を塗布し乾燥することにより各成分を含有する複合皮膜を形成し、且つ、その複合皮膜の各成分において、有機ケイ素化合物(W)とフルオロ化合物(X)の固形分質量比〔(X)/(W)〕が0.02〜0.07であり、有機ケイ素化合物(W)とリン酸(Y)の固形分質量比〔(Y)/(W)〕が0.03〜0.12であり、有機ケイ素化合物(W)とバナジウム化合物(Z)の固形分質量比〔(Z)/(W)〕が0.05〜0.17であり、且つ、フルオロ化合物(X)とバナジウム化合物(Z)の固形分質量比〔(Z)/(X)〕が1.3〜6.0であることを特徴とする表面処理金属材に関する。
上記水系金属表面処理剤は、さらに成分(C)として、皮膜中に硫酸コバルト、硝酸コバルトおよび炭酸コバルトからなる群から選ばれる少なくとも1種のコバルト化合物を、前記有機ケイ素化合物(W)とコバルト化合物(C)の固形分質量比〔(C)/(W)〕が0.01〜0.1の割合で含有することが好ましい。
上記表面処理金属材は、金属材の表面に、上記水系金属表面処理剤を塗布し、50℃より高く250℃未満の到達温度で乾燥を行い、乾燥後の皮膜重量が0.05〜2.0g/mであることが好ましい。
上記金属材は亜鉛系めっき鋼板であることが好ましい。
本発明の表面処理金属材は、耐食性、耐熱性、耐指紋性、導電性、塗装性および加工時の耐黒カス性の全てを満足する。かかる本発明は、環境保全などの社会問題の対策案の一つであり、実用上極めて有効な価値ある技術と言える。
本発明において適用可能な金属材としては特に限定されるものではなく、例えば、鉄、鉄基合金、アルミニウム、アルミニウム基合金、銅、銅基合金等を挙げられ、任意に金属材上にめっきしためっき金属材を使用することもできる。中でも本発明の適応において最も好適なものは亜鉛系めっき鋼板である。亜鉛系めっき鋼板としては、亜鉛めっき鋼板、亜鉛−ニッケルめっき鋼板、亜鉛−鉄めっき鋼板、亜鉛−クロムめっき鋼板、亜鉛−アルミニウムめっき鋼板、亜鉛−チタンめっき鋼板、亜鉛−マグネシウムめっき鋼板、亜鉛−マンガンめっき鋼板、亜鉛−アルミニウム−マグネシウムめっき鋼板、亜鉛−アルミニウム−マグネシウム−シリコンめっき鋼板等の亜鉛系めっき鋼板、さらにはこれらのめっき層に少量の異種金属元素又は不純物としてコバルト、モリブデン、タングステン、ニッケル、チタン、クロム、アルミニウム、マンガン、鉄、マグネシウム、鉛、ビスマス、アンチモン、錫、銅、カドミウム、ヒ素等を含有したもの、シリカ、アルミナ、チタニア等の無機物を分散させたものが含まれる。めっき方法は特に限定されるものではなく、公知の電気めっき法、溶融めっき法、蒸着めっき法、分散めっき法、真空めっき法等のいずれの方法でもよい。
本発明のクロメートフリー表面処理金属材の金属材の表面に、低Co含有Zn−Coめっき皮膜を被覆し、極薄膜の水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜を被覆することで更なる導電性と耐食性の格段の向上がなされる。この性能の発現機構については定かではないが、推定されうる発現機構について説明する。ただし、本発明はこれに縛られるものではない。金属材料の表面に第一層としてZn−Coめっき皮膜、第二層として水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜を有することで優れた耐食性能を発揮するのは以下の通りである。
まず、金属材表面のZn−Coめっき皮膜の上に水系金属表面処理剤を塗布し、焼き付けを行う際に、Zn−Coめっき皮膜上のCo−OH(水酸基)と水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜上のSi(ケイ素)−OHが脱水縮合によりCo−O−Si結合を形成する。ポーリングの電気陰性度によるとCoは1.88、Siは1.90、O(酸素)は3.44、Znは1.65であり、CoとSiはほぼ等しい値であることから、Co−O−Si結合はSi−O−Siで示されるシロキサン結合に相当する安定な結合状態となり、Zn−Coめっき皮膜/水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜界面の強固な密着が起こるものと考えられる。界面の密着性が良いということは、界面への水、塩分等の腐食因子が侵入しづらいため、Zn−Coめっき皮膜の腐食抑制に大きく寄与しているものと考えられる。加えて、水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜自体の腐食因子のバリア効果や、水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜中のSi以外の無機塩、有機化合物の官能基がめっき表面の−O、−OH基と水素結合やファンデルワールス力を介して架橋構造を形成していることも腐食因子の侵入を抑制する観点から、Zn−Coめっき皮膜の腐食開始を遅延に寄与していると考えられる。
更に、腐食因子がZn−Coめっき皮膜/水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜界面に侵入し始めると、Zn−Coめっき皮膜の腐食が開始する。このとき、環境中から供給された水、塩化物イオンや炭酸などの腐食因子が腐食に関与し、めっきが腐食して亜鉛の腐食初期生成物であした塩基性塩化亜鉛や基性炭酸亜鉛をZn−Coめっき皮膜/水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜界面に堆積する。上記亜鉛の腐食初期生成物は腐食因子のバリア効果を有しているが、大気環境にそのまま曝されるとすぐにバリア効果のない亜鉛の酸化物に変態するが、めっき中にCoがあることによる腐食初期生成物の変態抑制作用と、上層に水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜があることによる腐食初期生成物の大気との遮蔽効果の相乗効果により、上記亜鉛の腐食初期生成物の変態抑制が起こるため、腐食初期生成物の腐食因子のバリア効果が長期に持続されることになる。結果として、白錆発生が抑制される。本発明においてめっき成分にCoを選択した理由は主に、電気陰性度がSiとほぼ同値であること加え、めっき中に微量含有させるだけで腐食初期生成物の変態抑制作用が最も発現しやすい元素であることを見出したからである。併せて、この耐食性発現には上層に水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜が必須である。水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜に、耐食性付与の目的から、エッチング反応により生じる被処理金属表面極近傍におけるpH上昇によって緻密な皮膜を形成するフルオロ化合物、溶出性インヒビターとしてのリン酸、酸化還元反応によって耐食性を付与するバナジウム化合物を添加することで、更なる優れた耐食性を発現するものと推定される。本発明の皮膜構成により良好な耐食性発現が得られたことから、良伝導性でない水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜の極薄膜化が可能となり、電磁波の不要輻射ノイズ漏れを防止するために必要とされる導電性も飛躍的に向上できたと考えられる。
他方、本発明の表面処理金属材は、耐食性と導電性に加えて、耐熱性、耐指紋性、塗装性および加工時の耐黒カス性の全てを満足する。この理由は以下のように推測されるが、本発明はかかる推測に縛られるものではない。本発明の水系金属表面処理剤を用いた皮膜はケイ素を基盤として形成され、その構造については、ケイ素−有機鎖の配列が規則的であり、また有機鎖が比較的短いことから、皮膜中の極めて微小な区域に、規則的かつ緻密にケイ素含有部と有機物部、すなわち無機物と有機物が配列しており、そのため、無機系皮膜が通常有する耐熱性および加工性時の耐黒カス性、有機系皮膜が通常有する耐指紋性や塗装性などを併せ持つ新規な皮膜の形成が可能になると推定される。なお、皮膜中のケイ素含有部においては、ケイ素の約80%がシロキサン結合を形成していることが分析で確認されている。
本発明のクロメートフリー表面処理金属材の金属材上第一層目のZn−Coめっき皮膜は、下限1.0g/m、上限5.0g/mの皮膜量で、下限0.2mass%、上限1.0mass%のめっき中Co含有率で形成されたものである。皮膜量および組成が下限1.0g/m未満且つ下限Co含有率0.2mass%未満であると、白錆が発生し易くなり、耐食性は低下する。この理由としては、主にZn−Coめっき皮膜量とCo含有率が少なく、Co−O−Si結合による界面密着力が低下し、且つCo溶出量も極めて少ないため、充分なめっき腐食初期生成物の保持効果が発揮できないため、めっきの腐食抑制効果が低下したためと考えられる。一方、上限皮膜量および組成の根拠としては、製造コストの観点から5.0g/mの皮膜量、1.0mass%のCo含有率を上限値とした。安定した耐食性の確保と製造コストの最小化を図るためには上記皮膜量下限は1.2g/m、Co含有率下限は0.22mass%であることがより好ましく、上記皮膜量上限は4.8g/m、Co含有率上限は0.98mass%であることがより好ましい。
上記Zn−Coめっきの亜鉛系メッキ鋼板へのめっき方法としては、電気めっき法、溶融めっき法、蒸着めっき法、置換めっき、溶融塩電解めっき法等所定のめっき組成およびめっき付着量が確保できればどの方法を使用してもかまわない。
本発明のクロメートフリー表面処理金属材の第二層目の水系金属表面処理剤の塗布複合皮膜を形成するための水系金属表面処理剤の必須成分である有機ケイ素化合物(W)は、分子中にアミノ基を1つ含有するシランカップリング剤(A)と、分子中にグリシジル基を1つ含有するシランカップリング剤(B)を固形分質量比〔(A)/(B)〕で0.5〜1.7の割合で配合して得られるものである。シランカップリング剤(A)とシランカップリング剤(B)の配合比率としては、固形分質量比〔(A)/(B)〕で0.5〜1.7である必要があり、0.7〜1.7が好ましく、0.9〜1.1であることが最も好ましい。固形分質量比〔(A)/(B)〕が0.5未満であると、耐指紋性および浴安定性、耐黒カス性が著しく低下するため好ましくない。逆に1.7を超えると、耐水性が著しく低下するため好ましくない。
また、本発明中における前記分子中にアミノ基を1つ含有するシランカップリング剤(A)としては、特に限定するものではないが、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどを例示することができ、分子中にグリシジル基を1つ含有するシランカップリング剤(B)としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどを例示することができる。
また、本発明の有機ケイ素化合物(W)の製造方法は、特に限定するものではないが、pH4に調整した水に、前記シランカップリング剤(A)と、前記シランカップリング剤(B)を順次添加し、所定時間攪拌する方法が挙げられる。
本発明の必須成分である有機ケイ素化合物(W)における官能基(a)の数は2個以上であることが必要である。官能基(a)の数が1個である場合には、金属材料表面に対する密着力および造膜性が低下するため、耐黒カス性が低下する。官能基(a)のR、R及びRの定義におけるアルコキシ基の炭素数は特に制限されないが1から6であるのが好ましく、1から4であるのがより好ましく、1又は2であるのがもっとも好ましい。官能基(b)の存在割合としては、1分子内一個以上であればよい。有機ケイ素化合物(W)の平均の分子量は1000〜10000であることが必要であり、1300〜6000であることが好ましい。ここでいう分子量は、特に限定するものではないが、TOF−MS法による直接測定およびクロマトグラフィー法による換算測定のいずれかを用いて良い。平均の分子量が1000未満であると、形成された皮膜の耐水性が著しく低くなる。一方、平均の分子量が10000より大きいと、前記有機ケイ素化合物を安定に溶解または分散させることが困難になる。
また、本発明の必須成分であるフルオロ化合物(X)の配合量に関しては、前記有機ケイ素化合物(W)とフルオロ化合物(X)の固形分質量比〔(X)/(W)〕が0.02〜0.07である必要があり、0.03〜0.06が好ましく、0.04〜0.05であることが最も好ましい。前記有機ケイ素化合物(W)とフルオロ化合物(X)の固形分質量比〔(X)/(W)〕が0.02未満であると、添加効果が発現しないため好ましくない。逆に0.07より大きいと導電性が低下するため好ましくない。
また、本発明の必須成分であるリン酸(Y)の配合量に関しては、前記有機ケイ素化合物(W)とリン酸(Y)の固形分質量比〔(Y)/(W)〕が0.03〜0.12である必要があり、0.05〜0.12であることが好ましく、0.09〜0.1であることが最も好ましい。前記有機ケイ素化合物(W)とリン酸(Y)の固形分質量比〔(Y)/(W)〕が0.03未満であると添加効果が発現しないため好ましくない。逆に0.12を超えると、皮膜の水溶化が著しくなるため好ましくない。
また、本発明の必須成分であるバナジウム化合物(Z)の配合量に関しては、前記有機ケイ素化合物(W)とバナジウム化合物の固形分質量比〔(Z)/(W)〕が0.05〜0.17である必要があり、0.07〜0.15であることが好ましく、0.09〜0.14であることがさらに好ましく、0.11〜0.13であることが最も好ましい。前記有機ケイ素化合物(W)とバナジウム化合物の固形分質量比〔(Z)/(W)〕が0.05未満であると添加効果が発現しないため好ましくない。逆に0.17を超えると、安定性が極めて低下するため好ましくない。
また、本発明中におけるバナジウム化合物(Z)としては、特に限定するものではないが、五酸化バナジウムV、メタバナジン酸HVO、メタバナジン酸アンモニウム、メタバナジン酸ナトリウム、オキシ三塩化バナジウムVOCl、三酸化バナジウムV、二酸化バナジウムVO、オキシ硫酸バナジウムVOSO、バナジウムオキシアセチルアセトネートVO(OC(=CH)CHCOCH))、バナジウムアセチルアセトネートV(OC(=CH)CHCOCH))、三塩化バナジウムVCl、リンバナドモリブデン酸などを例示することができる。また、5価のバナジウム化合物を水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、1〜3級アミノ基、アミド基、リン酸基及びホスホン酸基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する有機化合物により、4価〜2価に還元したものも使用可能である。
また、本発明の必須成分であるフルオロ化合物(X)とバナジウム化合物(Z)の配合量に関しては、前記フルオロ化合物(X)とバナジウム化合物(Z)の固形分質量比〔(Z)/(X)〕が1.3〜6.0である必要があり、1.3〜3.5であることが好ましく、2.5〜3.3であることがさらに好ましく、2.8〜3.0であることが最も好ましい。前記フルオロ化合物(X)とバナジウム化合物(Z)固形分質量比〔(Z)/(X)〕が1.3未満であるとバナジウム化合物(Z)の添加効果が発現しないため好ましくない。逆に6.0を超えると、浴安定性、耐黒カス性が低下するため好ましくない。
本発明の添加成分であるコバルト化合物(C)は、硫酸コバルト、硝酸コバルトおよび炭酸コバルトからなる群から選ばれる少なくとも1種のコバルト化合物である必要がある。また、その配合比率は、前記有機ケイ素化合物(W)とコバルト化合物(C)の固形分質量比〔(C)/(W)〕が0.01〜0.1である必要があり、0.02〜0.07であることが好ましく、0.03〜0.05であることが最も好ましい。前記有機ケイ素化合物(W)とコバルト化合物(C)の固形分質量比〔(C)/(W)〕が0.01未満であると、コバルト化合物(C)の添加効果が発現しないため好ましくない。逆に0.1より大きいと耐食性が低下するため好ましくない。
本発明の表面処理金属材は、前記水系金属表面処理剤を塗布し、50℃より高く250℃未満の到達温度で乾燥を行い、乾燥後の皮膜重量が0.05〜2.0g/mであることが好ましい。乾燥温度については、到達温度で50℃より高く250℃未満であることが好ましく、70℃〜150℃であることが更に好ましく、100℃〜140℃であることが最も好ましい。到達温度が50℃以下であると、該水系金属表面処理剤の溶媒が完全に揮発しないため好ましくない。逆に250℃以上となると、該水系金属表面処理剤にて形成された皮膜の有機鎖の一部が分解するため好ましくない。皮膜重量に関しては、0.05〜2.0g/mであることが好ましく、0.2〜1.0g/mであることが更に好ましく、0.3〜0.6g/mであることが最も好ましい。皮膜重量が0.05g/m未満であると、該金属材の表面を被覆できないため耐食性が著しく低下するため好ましくない。逆に2.0g/mより大きいと、加工時の耐黒カス性が低下するため好ましくない。
本発明に用いる水系金属表面処理剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、塗工性を向上させるためのレベリング剤や水溶性溶剤、金属安定化剤、エッチング抑制剤およびpH調整剤、潤滑剤、光触媒等の高機能化添加物などを使用することが可能である。レベリング剤としては、ノニオンまたはカチオンの界面活性剤として、ポリエチレンオキサイドもしくはポリプロピレンオキサイド付加物やアセチレングリコール化合物などが挙げられ、水溶性溶剤としてはエタノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコールおよびプロピレングリコールなどのアルコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのセロソルブ類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンなどのケトン類が挙げられる。金属安定化剤としては、EDTA、DTPAなどのキレート化合物が挙げられ、エッチング抑制剤としては、エチレンジアミン、トリエチレンペンタミン、グアニジンおよびピリミジンなどのアミン化合物類が挙げられる。特に一分子内に2個以上のアミノ基を有するものが金属安定化剤としても効果があり、より好ましい。pH調整剤としては、酢酸および乳酸などの有機酸類、フッ酸などの無機酸類、アンモニウム塩やアミン類などが挙げられる。潤滑剤としては、ポリエチレンワックス等の有機系ワックスや黒鉛や二硫化モリブデンなどの無機潤滑剤、シリカやアルミナなどの金属酸化物ゾルなどが挙げられる。光触媒としては、アナターゼ型酸化チタンなどが挙げられる。
以下に本発明の実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。試験板の調製、実施例および比較例、および金属材料用表面処理剤の塗布の方法について下記に説明する。
〔試験板の調製〕
(1)試験素材
下記に示した市販の素材を用いた。
・電気亜鉛めっき鋼板(EG):板厚=0.8mm、目付量=20/20(g/m
・溶融亜鉛めっき鋼板(GI):板厚=0.8mm、目付量=90/90(g/m
・電気亜鉛−12%ニッケルめっき(ZL):板厚=0.8mm、目付量=20/20(g/m
・溶融亜鉛−11%アルミニウム−3%マグネシウム−0.2%シリコンめっき(SD):板厚=0.8mm、目付量=60/60(g/m
(2)脱脂処理
素材を、シリケート系アルカリ脱脂剤のファインクリーナー4336(登録商標:日本パーカライジング(株)製)を用いて、濃度20g/L、温度60℃の条件で2分間スプレー処理し、純水で30秒間水洗したのちに乾燥したものを試験板とした。
実施例および比較例に使用したZn−Coメッキ作製水準を表1、Zn−Coメッキ組成と付着量を表3〜5、同様に水系金属表面処理剤作製に使用したシランカップリング剤とバナジウム(V)化合物を表2に示し、配合例、皮膜量および乾燥温度を表3〜5に示す。
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〔評価試験〕
1.SST平面部試験
JIS Z 2371による塩水噴霧試験(SST)を120時間行い、白錆発生状況を観察した。
<評価基準>
◎◎=錆発生が全面積の1%未満
◎=錆発生が全面積の1%以上3%未満
○=錆発生が全面積の3%以上10%未満
△=錆発生が全面積の10%以上30%未満
×=錆発生が全面積の30%以上
2.SST加工部試験
エリクセン試験(7mm押し出し)を行った後、JIS Z 2371による塩水噴霧試験を72時間行い、白錆発生状況を観察した。
<評価基準>
◎◎=錆発生が全面積の5%未満
◎=錆発生が全面積の5%以上10%未満
○=錆発生が全面積の10%以上20%未満
△=錆発生が全面積の20%以上30%未満
×=錆発生が全面積の30%以上
3.耐熱性試験
オーブンにて200℃で2時間加熱後、平面部耐食性JIS Z 2371による塩水噴霧試験を48時間行い、白錆発生状況を観察した。
<評価基準>
◎=錆発生が全面積の3%未満
○=錆発生が全面積の3%以上10%未満
△=錆発生が全面積の10%以上30%未満
×=錆発生が全面積の30%以上
4.耐指絞性試験
色差計にて、ワセリン塗布前後のL値増減(△L)を測定した。
<評価基準>
◎=△Lが0.5未満
○=△Lが0.5以上1.0未満
△=△Lが1.0以上2.0未満
×=△Lが2.0以上
5.導電性試験
層間抵抗測定機により、層間抵抗を測定した。
<評価基準>
◎=層間抵抗が1.0Ω未満
○=層間抵抗が1.0Ω以上2.0Ω未満
△=層間抵抗が2.0Ω以上3.0Ω未満
×=層間抵抗が3.0Ω未満
6.塗装性試験
メラミンアルキッド系塗料を焼付け乾燥後の膜厚が25μmとなるようにバーコートで塗布し、120℃で20分焼付けた後、1mm碁盤目にカットし、密着性の評価を残個数割合(残個数/カット数:100個)にて行った。
<評価基準>
◎=100%
○=95%以上
△=90%以上95%未満
×=90%未満
7.黒カス性試験
高速深絞り試験にて、絞り比2.0で加工した場合の黒カス発生度合いを、試験前後のL値増減にて評価した。
◎=△Lが0.5未満
○=△Lが0.5以上1.0未満
△=△Lが1.0以上2.0未満
×=△Lが2.0以上
試験結果を表6〜17に示す。実施例1〜68は、クロメートと同等の耐食性を示し、良好な耐食性、耐熱性、耐指紋性、導電性、塗装性および加工時の耐黒カス性の全てを満足することがわかる。
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Claims (4)

  1. (1)金属材の片面乃至両面の表面に、
    (2)第一層として皮膜量が1.0〜5.0g/mで、めっき中Co(コバルト)含有率が0.2〜1.0mass%であるZn(亜鉛)−Coめっき皮膜と、
    (3)第二層として分子中にアミノ基を1つ含有するシランカップリング剤(A)と、分子中にグリシジル基を1つ含有するシランカップリング剤(B)を固形分質量比〔(A)/(B)〕で0.5〜1.7の割合で配合して得られる、分子内に式−SiR(式中、R、R及びRは互いに独立に、アルコキシ基又は水酸基を表し、少なくとも1つはアルコキシ基を表す)で表される官能基(a)を2個以上と、水酸基(官能基(a)に含まれ得るものとは別個のもの)およびアミノ基から選ばれる少なくとも1種の親水性官能基(b)を1個以上含有し、平均の分子量が1000〜10000である有機ケイ素化合物(W)と、
    (4)チタンフッ化水素酸またはジルコニウムフッ化水素酸から選ばれる少なくとも1種のフルオロ化合物(X)と、
    (5)リン酸(Y)と、
    (6)バナジウム化合物(Z)からなる水系金属表面処理剤を塗布し乾燥することにより各成分を含有する複合皮膜を形成し、且つ、その複合皮膜の各成分において、
    (7)有機ケイ素化合物(W)とフルオロ化合物(X)の固形分質量比〔(X)/(W)〕が0.02〜0.07であり、
    (8)有機ケイ素化合物(W)とリン酸(Y)の固形分質量比〔(Y)/(W)〕が0.03〜0.12であり
    (9)有機ケイ素化合物(W)とバナジウム化合物(Z)の固形分質量比〔(Z)/(W)〕が0.05〜0.17であり、且つ、
    (10)フルオロ化合物(X)とバナジウム化合物(Z)の固形分質量比〔(Z)/(X)〕が1.3〜6.0
    であることを特徴とする、表面処理金属材。
  2. さらに成分(C)として、皮膜中に硫酸コバルト、硝酸コバルトおよび炭酸コバルトからなる群から選ばれる少なくとも1種のコバルト化合物を、前記有機ケイ素化合物(W)とコバルト化合物(C)の固形分質量比〔(C)/(W)〕が0.01〜0.1の割合で含有することを特徴とする、請求項1記載の表面処理金属材。
  3. 金属材の表面に、請求項1又は2記載の水系金属表面処理剤を塗布し、50℃より高く250℃未満の到達温度で乾燥を行い、乾燥後の皮膜重量が0.05〜2.0g/mであることを特徴とする、表面処理金属材。
  4. 請求項1、2又は3記載の金属材が亜鉛系めっき鋼板であることを特徴とする、表面処理金属材。
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