JP2008184170A - 立面に係止可能な紙箱 - Google Patents

Abstract

【課題】 壁面等の立面に設けられた引掛具に挿通するだけ前記立面に確実に取り付けられる壁面等の立面に係止可能な紙箱を提供することである。
【解決手段】 シート状の内容物を重畳状態で収納し、該内容物を必要枚数だけ取り出すための取出口を形成するための取出口形成手段が一つの面に設けられた立面に係止可能な直方体形状の紙箱であって、該紙箱には該紙箱を立面に係止するための係止用孔を形成するための係止用手段を前記一つの面と対向する位置にある対向面と該対向面に折罫を介して連接する連接面のそれぞれの面に少なくとも一つ設けてなることを特徴とする立面に係止可能な直方体形状の紙箱。
【選択図】 図１

Description

本発明は、多数枚重ね合わされたティッシュペーパーやペーパータオルなどのシート状の内容物を収納し、これらの内容物を必要枚数だけ取出口から取り出し可能に構成された紙箱に関し、さらに詳しくは、この紙箱を立面に取り付けて使用できるようにした立面に係止可能な紙箱に関するものである。

従来、この種の紙箱は、たとえば、床、机やテーブル、調理台等のフラットな面に置かれ、使用時には紙箱に設けた略帯状の取出口から手指等で摘み出して使用するようになっている。その結果、床、机やテーブル、調理台等の上に置いて使用する態様のため、それなりの面積を占有することになり、歩行時、あるいは、事務作業時や調理時の邪魔になるといった問題があり、また、この邪魔になるということから使用時まで邪魔にならない場所に片付けておくことになるが、その場所がその都度その都度において空いた場所に片付けることなり、必要な時に見当たらず、片付けたと思われる場所を探さねばならないといった問題があった。

そこで上記問題を解決するものとして、遊休空間の活用という観点で壁面等の立面に取り付けられるようにした紙箱が種々提案されている（たとえば、特許文献１、２参照）。特許文献１および特許文献２（図６参照）に開示された技術は、紙箱の底面に係止用孔を設けるためのミシン目ないし切割線を設け、該ミシン目ないし切割線を予め壁面等の立面に設けられた釘またはＬ字形等の接着された引掛具、あるいは、ピンに挿通するだけで壁面に取り付けられるので、利便性に優れる紙箱であるが、いずれも係止用孔が紙箱の底面に設けられた構成（４つの角部近傍に４箇所）からなるものであり、目で見て行う取り付け作業ではないので壁面等の立面に取り付けるのが少々煩雑であり、この煩雑さを解消すると共に、特許文献１、２（図６参照）と同様に確実に壁面等の立面に取り付けることができる紙箱について種々検討した結果、少なくとも一部を目で見て取り付けられれば、特許文献１、２（図６参照）に比べて取りつける際の煩雑さを少なくとも軽減することができることを見出して本発明に至ったものである。
実開昭６３−１７０７４号公報 実開昭６３−２８６７８号公報

そこで本発明は、壁や柱、机、調理台、キャビネット等の立面に設けられた釘、Ｌ字形状やＶ字形状等の引掛具に挿通するだけ前記立面に確実に取り付けられると共に、その取り付け時も少なくともその一部を目で見て取り付けることができるので、取り付け作業を容易なものとすることができる立面に係止可能な紙箱を提供することである。

本発明者は、上記課題を達成するために、請求項１記載の本発明は、シート状の内容物を重畳状態で収納し、該内容物を必要枚数だけ取り出すための取出口を形成するための取出口形成手段が一つの面に設けられた立面に係止可能な直方体形状の紙箱であって、該紙箱には該紙箱を立面に係止するための係止用孔を形成するための係止用手段を前記一つの面と対向する位置にある対向面と該対向面に折罫を介して連接する連接面のそれぞれの面に少なくとも一つ設けてなることを特徴とするものである。

また、請求項２記載の本発明は、請求項１記載の立面に係止可能な直方体形状の紙箱において、前記係止手段が前記折罫近傍の連接面と前記対向面の前記折罫と対向する折罫の近傍ないしは少なくとも前記対向する折罫側に寄った位置に設けられていることを特徴とするものである。

本発明の立面に係止可能な紙箱は、該紙箱を立面に係止するための係止用孔を形成するための係止用手段を取出口形成手段が設けられた一つの面と対向する位置にある対向面と該対向面に折罫を介して連接する連接面のそれぞれの面に少なくとも一つ設けてなる構成とすることにより、壁や柱、机、調理台、キャビネット等の立面に設けられた釘、Ｌ字形状やＶ字形状等の引掛具に挿通するだけで前記立面に確実に取り付けられるという効果を奏するものであり、また、その取り付け時も少なくともその一部を目で見て取り付けることができるので、取り付け作業を容易なものとすることができるという効果を奏するものである。

図１は本発明にかかる立面に係止可能な紙箱の一実施例を示す斜視図、図２は図１の展開図、図３は図１に示す紙箱の使用状態を示す断面図であり、図中の１は紙箱、１’はブランク板、２は取出口形成手段、２’は略コの字形状の切込み線、２”はミシン目線、３は係止手段、３’，３”は略Ｃの字形状の切込み部、１０は背面板、２０は平面板、３０は正面板、４０は底面板、５０は糊代片、６０は封止内フラップ、７０は封止外フラップ、８０，９０は折込みフラップ、１２，１５，１６，２３，２８，３４，３７，４９は折罫、Ｋは引掛具、Ｗは立面をそれぞれ示す。

図１は本発明にかかる立面に係止可能な紙箱の一実施例を示す斜視図であって、立面に係止可能な紙箱（以下、紙箱と呼称する）１はティッシュペーパーやペーパータオル等のシート状の内容物を重畳状態で収納し、該内容物を必要枚数だけ取り出すための取出口を形成するための取出口形成手段２が正面板３０に設けられた直方体形状からなり、前記正面板３０に連接する平面板２０の下方（図１上の）の２箇所に略Ｃの字形状の切込み部３’からなる係止用手段３が設けられると共に、図示はしないが前記正面板３０と対向する位置にある背面板１０の前記略Ｃの字形状の切込み部３’からなる係止手段３を設けた側と反対側の略中央部に略Ｃの字形状の切込み部３”からなる係止用手段３が設けられているものである。

図２は図１の展開図であって、糊代片５０、背面板１０、平面板２０、正面板３０、底面板４０が折罫１５、１２、２３、３４をそれぞれ介して連接し、前記背面板１０と前記正面板３０に折罫１６、３７を介して封止内フラップ６０と封止外フラップ７０がそれぞれ連接すると共に、前記平面板２０と前記底面板４０に折罫２８、４９を介して折込みフラップ８０、９０がそれぞれ連接し、前記正面板３０の中央部に略帯状の取出口を形成するための対向するように設けられた略コの字形状の切込み線２’と該略コの字形状の切込み線２’を繋ぐミシン目線２”とからなる取出口形成手段２が設けられると共に、前記平面板２０の前記折罫１２近傍の前記平面板２０の長手方向の両端に位置する前記折罫２８から等距離の位置に略Ｃの字形状の切込み部３’からなる係止手段３と前記背面板１０の略中央部の前記折罫１５近傍の位置に略Ｃの字形状の切込み部３”からなる係止手段３が設けられたブランク板１’からなり、これを常套手段によりティッシュペーパーやペーパータオル等のシート状の内容物を充填しながら組み立てることにより前記紙箱１となるものである。なお、前記係止手段３は立面に設けられた釘、Ｌ字形状やＶ字形状等の引掛具に係止することができればよいのであって、その形状は係止できる形状であれば随意であり、また、設け方についても切込みに限定するものではなく、たとえば、ミシン目であってもよいし、各種形状の切欠であってもよいものである。

また、前記ブランク板１’は、コートボールやカード紙等の保形性がある厚紙が適当であり、印刷により印刷層を設け、また、必要に応じて表面に艶出し層や表面保護層を設けた後に、押罫や切刃等が組み込まれた打抜き型で型抜きすることにより容易に作製することができる。坪量としては、１５０〜４００ｇ／ｍ²が適当である。

図３は図１に示す紙箱の使用状態を示す断面図であって、紙箱１（ティッシュペーパーやペーパータオル等のシート状の内容物は図示せず）を、たとえば、壁や柱、机、調理台、キャビネット等の立面Ｗに予め接着された略Ｕ字形状の引掛具Ｋ（３箇所）の上位にある一つに前記背面板１０に設けた略Ｃの字形状の切込み部３”を挿通し、次に略Ｕ字形状の引掛具Ｋ（３箇所）の下位にある二つに前記平面板２０に設けた二つの略Ｃの字形状の切込み部３’を挿通することにより、立面に容易に取り付けることができる。なお、下位にある二つの引掛具Ｋへの挿通は、目で確認しながらできるので、極めて容易に引掛具Ｋを二つの略Ｃの字形状の切込み部３’に挿通することができる。

なお、実施例においては、前記背面板１０に一つの略Ｃの字形状の切込み部３”を、そして、前記平面板２０に二つの略Ｃの字形状の切込み部３’を設けた紙箱１を示したが、本発明は実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範疇のものはすべて本発明に含まれるものであり、たとえば、前記背面板１０に二つの略Ｃの字形状の切込み部３”を、そして、前記平面板２０の一つの略Ｃの字形状の切込み部３’を設けた構成としてもよいし、また、前記背面板１０に設ける前記切込み部３”と前記平面板２０に設ける切込み部３’をそれぞれ一つとしてもよいし、また、それぞれ複数の切込み部３’，３”を設けるようにしてもよいことは当然のことであるが、紙箱の取り付け易さと取り付けた紙箱の安定を考慮すると、３点で支持するように構成するのが最も好ましいものである。また、実施例においては、壁や柱、机、調理台、キャビネット等の立面に横方向に取り付ける紙箱（紙箱の長手方向を水平な方向として取り付ける紙箱）を例示したが、縦方向に取り付ける紙箱（紙箱の長手方向を垂直方向として取り付ける紙箱）として、あるいは、前記平面板２０（ないし前記底面板４０）を立面Ｗに当接するように取り付ける紙箱として、実施例に示した構成と同様に切込み部３’，３”をそれぞれ適宜の面に形成してもよいものである。

本発明にかかる立面に係止可能な紙箱の一実施例を示す斜視図である。 図１の展開図である。 図１に示す紙箱の使用状態を示す断面図である。

符号の説明

１ 紙箱
１’ ブランク板
２ 取出口形成手段
２’ 略コの字形状の切込み線
２” ミシン目線
３ 係止手段
３’，３” 略Ｃの字形状の切込み部
１０ 背面板
２０ 平面板
３０ 正面板
４０ 底面板
５０ 糊代片
６０ 封止内フラップ
７０ 封止外フラップ
８０，９０ 折込みフラップ
１２，１５，１６，２３ 折罫
２８，３４，３７，４９ 折罫
Ｋ 引掛具
Ｗ 立面

Claims (2)

1. シート状の内容物を重畳状態で収納し、該内容物を必要枚数だけ取り出すための取出口を形成するための取出口形成手段が一つの面に設けられた立面に係止可能な直方体形状の紙箱であって、該紙箱には該紙箱を立面に係止するための係止用孔を形成するための係止用手段を前記一つの面と対向する位置にある対向面と該対向面に折罫を介して連接する連接面のそれぞれの面に少なくとも一つ設けてなることを特徴とする立面に係止可能な直方体形状の紙箱。
2. 前記係止手段が前記折罫近傍の連接面と前記対向面の前記折罫と対向する折罫の近傍ないしは少なくとも前記対向する折罫側に寄った位置に設けられていることを特徴とする請求項１記載の立面に係止可能な直方体形状の紙箱。

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