JP2008182212A - ファラデー容量型キャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー密度が大きく、有機溶媒の使用量が少ないファラデー容量型キャパシタを提供する。
【解決手段】正極及び負極に導電性高分子を有し、電解液にイオン液体を用いたファラデー容量型キャパシタにおいて、前記導電性高分子及び前記イオン液体は共にベンゼン環又は複素環を有する分子構造とされている。
【選択図】なし

Description

本発明は、容量が大きくて、安全性の高いファラデー容量型キャパシタに関する。
近年、大きなパワー密度を有するキャパシタに注目し、ハイブリッド自動車や燃料電池自動車におけるブレーキ回生エネルギー回収用等の車載用電源に用いることが検討されている。しかし、従来から知られている電気二重層キャパシタでは、パワー密度は大きいものの、エネルギー密度はそれほど大きくはない。この問題を解決するため、最近では、陽イオンや陰イオンがドープ/脱ドープすることによって酸化還元が行われる導電性高分子を利用した、ファラデー容量型キャパシタが開発されている(例えば特許文献1)。このファラデー容量型キャパシタによれば、パワー密度が大きく、エネルギー密度も電気二重層キャパシタより大きくすることができる。
一方、キャパシタ用の電解液として、イオン液体を用いることも提案されている(特許文献2)。イオン液体をキャパシタの電解液として用いれば、電位窓が広くなり、電極間に高電圧を与えることができる。このため、エネルギー密度をさらに大きくすることができる。また、イオン液体とプロピレンカーボネートのような有機溶媒とを混合して電解液とすれば、電解液の粘度が下がり、電解液中でのイオンの拡散が容易となるため、電解液のイオン導電性を高めることもできる。
特開2002−203742号公報 特開2006−156836号公報
しかし、上記従来のファラデー容量型キャパシタでは、未だエネルギー密度が充分とはいえず、さらに高エネルギー密度の新たなキャパシタが求められている。また、上記特許文献1のキャパシタでは、電解液に有機溶媒を用いているため、有機溶媒への引火を防止するための充分な安全対策が必要となる。本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、エネルギー密度が大きく、有機溶媒の使用量が少ないファラデー容量型キャパシタを提供することを解決すべき課題としている。
導電性高分子のレドックス反応をイオン液体の中で行った場合、イオン液体がドーパントとして導電性高分子に出入りすることが考えられる。ドーパントとして作用するイオン液体は、導電性高分子と何らかの分子間相互作用があるはずであり、イオン液体及び導電性高分子の分子構造は、レドックス反応に大きな影響を与えると考えられる。発明者らは、電解液にイオン液体を用いたファラデー容量型キャパシタにおいて、従来考慮されていなかった高分子電解質とイオン液体の分子構造の関係に着目し、鋭意研究を行った。その結果、導電性高分子の分子構造と、イオン液体の分子構造とが、共にベンゼン環又は複素環を有するという特別な場合において、高いエネルギー密度が得られるということを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のファラデー容量型キャパシタは、正極及び負極に導電性高分子を有し、電解液にイオン液体を用いたファラデー容量型キャパシタにおいて、前記導電性高分子及び前記イオン液体は共にベンゼン環又は複素環を有する分子構造とされていることを特徴とする。
本発明のファラデー容量型キャパシタでは、正極及び負極に陽イオンや陰イオンがドープ/脱ドープすることによって酸化還元が行われる導電性高分子を有しているため、放電状態において電気二重層に基づく電流のみならずファラデー電流も流れ、パワー密度が大きくなる。また、キャパシタの電解液としてイオン液体を用いているため、電位窓が広くなり、電極間に高電圧を与えることができ、電気二重層に存在する電荷量が大きくなるため、エネルギー密度が大きくなる。さらには、導電性高分子及びイオン液体が共にベンゼン環又は複素環を有する分子構造を有しているため、さらに高いエネルギー密度が得られる。また、イオン液体の蒸気圧はプロピレンカーボネート等、電解液に通常用いられている有機溶媒と比較して蒸気圧が極めて低いため、引火し難く信頼性をさらに高めることができる。なお、ここでイオン液体とは、室温においても液体で存在する塩のことをいう。
本発明のファラデー容量型キャパシタでは、正極及び負極の導電性高分子は、同じ導電性高分子であっても、異なる導電性高分子であってもよい。正極にアニオンドープが可能な導電性高分子を用い、負極にカチオンドープが可能な導電性高分子を用いた場合、特に効果的である。
電解液には有機溶媒が添加されていることが好ましい。発明者らの試験結果によれば、電解液としてイオン液体を用いた場合よりも、イオン液体に少量の有機溶媒を添加した場合のほうが、飛躍的に高いエネルギー密度及びパワー密度とすることができる。この原因については、詳細は明らかではないが、単に有機溶媒の添加による電解液の粘度低下では説明が困難なほど、劇的にエネルギー密度が大きくなることから、有機溶媒分子がイオン液体の分子に配向し、特別な複合構造をとることに起因すると推測される。有機溶媒の添加量についてはそれほど多量に添加する必要はなく、イオン液体のモル濃度が2〜3.5が好適範囲であり、さらに好適な範囲は2.5〜3.3である。
また、正極及び負極の少なくとも一方の極にはカーボンが含まれていることが好ましい。
こうであれば、カーボンによって電極の電気伝導性を高くすることができるとともに、カーボン表面の電気二重層に蓄えられた電荷によって、パワー密度も大きくすることができる。カーボンとしては、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、活性炭、グラファイト粉等が挙げられる。特にカーボンナノチューブは、優れた電気導電性を有しており、その細長い構造が分子ワイヤとして作用し、導電パス形成に寄与する。このため、電気伝導性に優れているというカーボンナノチューブの長所と、大きな放電容量を有するという導電性高分子の長所とを合わせもつこととなり、容量が大きくて、大電流を流すことができるキャパシタとなる。カーボンナノチューブには、チューブの壁が単層のグラファイトシートからなる単層カーボンナノチューブと、多層のグラファイトシートからなる多層カーボンナノチューブとが存在するが、どちらを用いてもよく、これらを混合して用いることもできる。多層カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブと比較して製造コストが低廉であり、電気伝導性が良好であるため負荷特性に優れているという長所を有する。しかし、多層カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブと比べて多数のカーボンナノチューブが長さ方向にそろって束となる傾向(バンドル化傾向)が強いため、集電電極上にコーティングされた場合、その異方性によって歪が生じやすい。このため、電極の表面がひび割れたり、剥離したりする傾向が強い。このため、多層カーボンナノチューブと単層カーボンナノチューブとを混合して蓄電デバイス用電極に用いることにより、お互いの欠点を補い合うことができる。
導電性高分子は導電性高分子モノマーをカーボンナノチューブ上で電解重合させることによって該カーボンナノチューブ上に析出していることも好ましい。こうであれば、導電性高分子とカーボンナノチューブとの電気的接触を確実に行うことができるため、単に導電性高分子とカーボンナノチューブとを機械的に混合した場合に比べ、電極の抵抗を小さくすることができる。電解重合の方法としては、導電性高分子モノマー溶液中にカーボンナノチューブを浸漬し、電流を流す方法を用いることができる他、次のような方法を用いることもできる。
すなわち、カーボンナノチューブに電解重合用モノマーを吸着させる吸着工程と、該電解重合用モノマーが吸着したカーボンナノチューブを実質的に電解重合用モノマーを含まない電解液中で電解重合させて導電性高分子付着カーボンナノチューブとする重合工程とを備えることを特徴とするキャパシタ用電極材料の製造方法である。この方法によれば、電解重合工程が実質的に電解重合用モノマーを含まない電解液中で行われるため、電解液からカーボンナノチューブの表面に電解重合用モノマーが供給されることがない。このため、電解重合工程においてカーボンナノチューブに均一に吸着していた電解重合モノマーのみがそのまま電解重合し、カーボンナノチューブの表面に均一に導電性高分子を付着させることができる。このため、こうして得られたキャパシタ用電極材料は、導電性高分子が厚く被覆された導電性に劣る部分が存在せず、電気伝導性に優れ、大電流を流すことができる。また、電解重合と同時にカーボンナノチューブと導電性高分子の複合化がなされるため、工程数が少なく、製造も容易となる。
ベンゼン環を有する導電性高分子としては、例えばポリアニリン、ポリフェニレン、ポリフルオレン(下記 化1参照)及びこれらの誘導体等を挙げることができる。また、複素環を有する導電性高分子としては、例えばポリピリジン、ポリピリミジン、ポリピロール、ポリチオフェン(下記 化1参照)、及びこれらの誘導体等を挙げることができる。
Figure 2008182212
一方、複素環を有するイオン液体としては、例えばイミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピロリジニウム塩及びこれらの誘導体等が挙げられる(下記化2参照)。
Figure 2008182212
イミダゾリウム塩としてさらに具体的には、1,3-ジメチルイミダゾリウムクロライド、1,3-ジメチルイミダゾリンジメチルホスフェート、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムクロライド、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1-ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムブロマイド
1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムイオダイド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムテトラクロロフェレート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム2-(2-メトキシエトキシ)ブチルスルフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムブロマイド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムジシアナミド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムブチルスルフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムイオダイド、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムp-トルエンスルホネート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムイオダイド、1-ブチル-1-メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等が挙げられる。
また、ピリジニウム塩としては、1-ブチル-4-メチルピリジニウムブロマイド、1-ブチル-4-メチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1-ブチルピリジニウムブロマイド、1-ブチルピリジニウムクロライド、1-ブチルピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1-ブチル-3-(ヒドロキシメチル)ピリジニウムエチルサルフェート、1-ブチル-3-メチルピリジニウムエチルサルフェート、1-ブチルピリジニウムブロマイド、1-ブチルピリジニウム クロライドなどが挙げられる。
これに対し、テトラアルキルアンモニウム塩からなるイオン液体を電解液として用いた場合には、キャパシタのエネルギー密度は低いものとなる。
(実施例1)
実施例1では、以下の方法によりファラデー容量型キャパシタを作製した。
−電極の作製−
正極は以下のようにして作成した。すなわち、ポリアニリン(以下PANという)45重量部、多層カーボンナノチューブ45重量部にエタノールを加えて混合、超音波分散(60〜120分)させる。次に60%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液を固形分として10重量部になるように添加し、超音波と攪拌により十分に分散させた後、加熱して余分なエタノールを除去した。得られた混合物を乳鉢などでよく練り、シート状に成形した後、Al箔(50μm)に140°C、10kg/cm2の条件でホット平面プレスを行った。さらに、室温にて50kg/cm2の条件で平面プレスをする。その結果膜厚として100〜300μmの電極を得た。
また、負極は導電性高分子としてポリ2,5−ピリジン(以下PPYという)を用い、正極と同様にして作製した。
−ファラデー容量型キャパシタの組み立て−
ファラデー容量型キャパシタの組み立ては、図1に示す密閉型の2極セルを用いた。すなわち、正極1、セパレータ2及び負極3を順に重ね、Alからなる円筒容器形状のセル容器4のそこに設けられた凹部4a内に入れる。そして、電解液を浸した後、真空下に3時間置いて、気泡の除去を行った。その後、フッ素樹脂ガイド5、ステンレス製の電極押え6、スプリング7の順に入れ、ステンレス製のセル蓋8を蝶ネジ9で固定して密封し、図2に示すファラデー容量型キャパシタを作製した。電解液として、3.2MのEMI-TFSI(1-エチル-3-メチルイミダゾリウム-ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)/PC(炭酸プロピレン)溶液を用いた。また、セパレータ2にはイオン透過性で絶縁性の高い特殊紙を用いた。
(実施例2)
実施例2では、電解液として1.7MのEMI-TFSI(1-エチル-3-メチルイミダゾリウム-ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)/PC(炭酸プロピレン)溶液を用いた。その他は実施例1と同様であり、詳細な説明を省略する。
(実施例3)
実施例2では、正極における導電性高分子として、ポリ(3−ブチルチオフェン)(以下
PBTと略す)を用いた。その他は実施例1と同様であり、詳細な説明を省略する。
(実施例4)
実施例4では、電解液として3.5MのEMI-TFSI(1-エチル-3-メチルイミダゾリウム-ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)/PC(炭酸プロピレン)溶液を用いた。その他は実施例1と同様であり、詳細な説明を省略する。
(比較例1)
比較例1では、電解液として0.5MのTEABF4(テトラエチルアンモニウムテトラフルオロほう酸)/PC(炭酸プロピレン)溶液を用いた。その他は実施例1と同様であり、詳細な説明を省略する。
(比較例2)
比較例2では、電解液として3.2MのTMPA-TFSI(トリメチルプロピルアンモニウム-ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)/PC(炭酸プロピレン)溶液を用いた。その他は実施例1と同様であり、詳細な説明を省略する。
(比較例3)
比較例3では、電解液として0.5MのTEABF4(テトラエチルアンモニウムテトラフルオロほう酸)/PC(炭酸プロピレン)溶液を用いた。その他は実施例3と同様(すなわち正極活物質となる導電性高分子にPBTを用いた)であり、詳細な説明を省略する。
<評 価>
こうして得られた実施例1〜4及び比較例1〜3のファラデー容量型キャパシタについて、充放電とも2Cのレートにてエネルギー密度とセル電圧との関係を測定した。
Figure 2008182212
<評 価>
評価の結果を表1及び図1に示す。これらの図表から、正極及び負極の導電性高分子並びにイオン液体共にベンゼン環又は複素環を有する化合物を用いた実施例1〜4のファラデー容量型キャパシタは、イオン液体にテトラアルキルアンモニウム誘導体を用いた比較例1〜3のファラデー容量型キャパシタに比べて、エネルギー密度が極めて高いことが分かった。また、実施例1、2及び4の評価結果の比較から、有機溶媒として加えた炭酸プロピレンの添加量によってもエネルギー密度が大きく変わり、イオン液体のモル濃度が3.2(実施例1)の場合に、エネルギー密度が飛躍的に大きくなることが分かった。また、実施例1〜4の結果から推測して、エネルギー密度が大きくなるのはイオン液体のモル濃度が2〜3.5であり、さらに好適な範囲は2.5〜3.3であった。
<カーボンナノチューブ上での導電性高分子モノマーの電解重合>
カーボンナノチューブ上での導電性高分子モノマーの電解重合は、例えば次のようにして行うことができる。
(実施例5)
すなわち、まず準備工程として、単層カーボンナノチューブ粉末とポリフッ化ビニリデン粉末とを80;20の質量比で混合し、14MPaの圧力で15mmφの円盤状に成型する(ペレット重量 約25mg)。そして、このペレットの片面にAuメッシュを載せ、ホットプレス装置により5MPaの圧力で150°Cで一体成型して片面にAuメッシュが貼り付けられた円盤状のプレ電極を作製した。
次に、吸着工程として、0.5MのTEABF4/炭酸プロピレン溶液に3−メチルチオフェンを5容量%の割合で添加したチオフェン溶液を用意する。また、作用極室と対極室とがガラスフィルターで仕切られた2室セルを用意し、両室にそれぞれ0.5MのTEABF4/炭酸プロピレン溶液を入れておく。そして、上記プレ電極を上記チオフェン溶液に浸漬し、0.5MのTEABF4/炭酸プロピレン溶液で洗浄した後、2室セルの作用極室にセットし、活性炭塗付電極を対極としてAg/Agイオン電極に対して+0.6〜+0.65Vで定電位電解を約3分間行う。このとき、約30mAの電流が重合反応の結果として流れた。さらに上記チオフェン溶液への浸漬と上記定電位電解とを繰り返して合計4回行い、単層ナノチューブ上にポリ-3-メチルチオフェンが析出したキャパシタ用電極を作製した。
こうして得られたキャパシタ用電極を2枚用意し、セパレータの両側からキャパシタ用電極で挟み、実施例1と同様、図1に示す密閉型の2極セルを用いて、ファラデー容量型キャパシタとすることができる。
(実施例6)
多層カーボンナノチューブ(90重量部)にエタノールを加えて混合し、さらに超音波による分散を60〜120分行なう。次に60重量%のPTFE分散液を固形分として10重量部となるように添加し、超音波及び機械撹拌を併用して充分に分散させた後、加熱によってエタノールを除去する。こうして得られた混合物を乳鉢などでよく練り、シート状に成形した後、エキスパンドAl箔(50μm)に140℃、6kg/cm2の条件でホット平面プレスを計2回行った。その結果、塗布面が25×50mm、膜厚として約200μmのプレ電極を得た。
次に、吸着工程として、0.5MのTEABF4(テトラエチルアンモニウムテトラフルオロほう酸)/アセトニトリル溶液に飽和になるように添加したフルオレン溶液を用意する。また、作用極室と対極室とがガラスフィルターで仕切られた2室セルを用意し、両室にそれぞれ0.5MのTEABF4/アセトニトリル溶液を入れておく。そして、上記プレ電極を上記フルオレン溶液に浸漬し、2室セルの作用極室にセットし、活性炭塗布電極を対極としてAg/Agイオン電極に対して+0.68Vにて定電位電解を5〜7分行う。このとき、約20mAの電流が重合反応の結果として流れた。さらに上記フルオレン溶液への浸漬と上記定電位電解とを繰り返して合計8回行い、カーボンナノチューブ塗布電極へポリフルオレンが析出したキャパシタ用複合電極を作製した。
以上のようにして得られたキャパシタ用電極について、定電流における放電特性を測定した。すなわち、測定用セルに0.5MのTEABF4/アセトニトリルを入れ、キャパシタ用電極と活性炭塗布電極からなる対極と、Ag/Agイオン電極とを設置し、キャパシタ用電極と対極との間に一定電流を流し続け、放電電気量とキャパシタ用電極の電位との関係を求めた。その結果、図4に示すように、10C、45C及び140Cの高速放電レートにて電流を流しても容量の減少はほとんど無く、電位低下も小さく、負荷特性の優れたファラデー容量型キャパシタであることが分かった。
この発明は、上記発明の実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本発明は大容量であって大電流を流すことができ、安全なキャパシタとして利用することができる。
特性評価に用いたファラデー容量型キャパシタの分解斜視図である。 特性評価に用いたファラデー容量型キャパシタの斜視図である。 実施例1〜4及び比較例1〜3のファラデー容量型キャパシタのエネルギー密度とセル電圧の関係を示すグラフである。 実施例6のファラデー容量型キャパシタの放電容量と電位の関係を示すグラフである。
符号の説明
1…正極
2…セパレータ
3…負極
4…セル容器
5…フッ素樹脂ガイド
6…電極押え
7…スプリング
8…セル蓋
9…蝶ネジ

Claims (5)

  1. 正極及び負極に導電性高分子を有し、電解液にイオン液体を用いたファラデー容量型キャパシタにおいて、
    前記導電性高分子及び前記イオン液体は共にベンゼン環又は複素環を有する分子構造とされていることを特徴とするファラデー容量型キャパシタ。
  2. 電解液には有機溶媒が添加されていることを特徴とする請求項1記載のファラデー容量型キャパシタ。
  3. 正極及び負極の少なくとも一方の極にはカーボンが含まれていることを特徴とする請求項1又は2記載のファラデー容量型キャパシタ。
  4. カーボンはカーボンナノチューブからなることを特徴とする請求項3記載のファラデー容量型キャパシタ。
  5. 導電性高分子は導電性高分子モノマーをカーボンナノチューブ上で電解重合させることによって該カーボンナノチューブ上に析出していることを特徴とする請求項4記載のファラデー容量型キャパシタ。
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