JP2008181958A - 半導体発光素子 - Google Patents

半導体発光素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2008181958A
JP2008181958A JP2007012717A JP2007012717A JP2008181958A JP 2008181958 A JP2008181958 A JP 2008181958A JP 2007012717 A JP2007012717 A JP 2007012717A JP 2007012717 A JP2007012717 A JP 2007012717A JP 2008181958 A JP2008181958 A JP 2008181958A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
light emitting
layer
semiconductor
semiconductor light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007012717A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4770745B2 (ja
Inventor
Shunichi Kitagaki
俊一 北垣
Keiichi Fukuda
圭一 福田
Satoshi Nakamura
中村  聡
Masamitsu Okamura
将光 岡村
Kenji Hiramatsu
健司 平松
Masatoshi Katayama
政利 片山
Shigeo Yamanaka
重雄 山中
Noriyuki Yano
憲之 谷野
Junichiro Yamashita
純一郎 山下
Seiji Nanbara
成二 南原
Kazuyoshi Hasegawa
和義 長谷川
Shinichi Takagi
晋一 高木
Eitaro Ishimura
栄太郎 石村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2007012717A priority Critical patent/JP4770745B2/ja
Publication of JP2008181958A publication Critical patent/JP2008181958A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4770745B2 publication Critical patent/JP4770745B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Led Devices (AREA)

Abstract

【課題】高湿環境下であっても、発光端面が劣化せず、長期信頼性が確保できる半導体発光素子を得る。
【解決手段】基板と、この基板の下面に設けられた第一の電極と、前記基板上に積層され、側面が発光端面を構成した半導体層と、この半導体層の最上面の中央部に設けられた第二の電極と、前記半導体層の最上面の一部に設けられ前記第二の電極の電位と前記第一の電極の電位との間の電位または前記第一の電極の電位と同じ電位である第三の電極とを備えたことによって、高湿環境下で動作させても、発光端面が劣化せず、長期信頼性が確保できる半導体発光素子を得ることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、電極から供給される駆動電流により発光する半導体発光素子に関するものである。
従来の半導体発光素子のパッケージは、半導体発光素子の前後の発光端面に保護膜を形成するとともに、半導体発光素子は乾燥窒素などの水分を含まない気体と一緒に、ガラス封止や金属溶接などにより気密シールして封入する気密パッケージ(例えばCANパッケージなど)が使用されていた。
しかしながら、近年、光ファイバ装置の一般家庭への普及が進み、半導体発光素子を搭載した光モジュールの大幅な低コスト化が必要な状況になりつつある。この低コスト化策の一つとして、非気密パッケージの採用が検討されている。
非気密パッケージでは、水分が容易にパッケージ内部に浸透する。パッケージ内に進入した水分子は、はんだ金属および光素子表面の電極を酸化させる。この結果、応力の発生や金属原子の拡散を引き起こし、光半導体素子を劣化させる原因となる。はんだ金属および電極を酸化させることを防止するため、従来の半導体発光素子では、電極表面を絶縁膜で保護することにより、はんだ金属と素子表面の電極との異常な反応を抑えることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−87866号公報(段落番号〔0012〕、第2図)
従来の半導体発光素子では、非気密パッケージにおいて、高湿環境下で動作させると、発光端面が劣化し、長期信頼性が確保できないという問題点があった。
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、高湿環境下で動作させても、発光端面が劣化せず、長期信頼性が確保できる半導体発光素子を得るものである。
この発明に係る半導体発光素子においては、基板と、この基板の下面に設けられた第一の電極と、前記基板上に積層され、側面が発光端面を構成した半導体層と、この半導体層の最上面の中央部に設けられた第二の電極と、前記半導体層の最上面の一部に設けられ前記第二の電極の電位と異なる電位である第三の電極とを備えたものである。
この発明は、半導体層の上面の一部に設けた第二の電極と、前記半導体層の上面の一部に設けられ、前記第二の電極の電位と異なる電位である第三の電極とを設けたことによって、高湿環境下で動作させても、発光端面が劣化せず、長期信頼性が確保できる半導体発光素子が得られる。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態における半導体発光素子の上面図である。また、図2は、本実施の形態における半導体発光素子の断面AAの断面図である。図において、基板(p型−基板38)の下面に第一の電極(p型側電極)33が設けられ、p型−基板上38に複数の層が積層された端面発光型の半導体層が形成されている。ここで、半導体層は、直方体形状に形成される。また、この半導体層の最上面層には、絶縁層11が形成されている。さらに、絶縁層11の上面の一部に第二の電極(n型側電極)13が形成されている。本実施の形態では、n型側電極13は、絶縁層11の上面中央部に十字型に形成されている。なお、図において、発光端面36a、及びこの面の反対側となる面36bは、それぞれ半導体層の発光する活性層の発光方向の側面及びこの側面の反対側の側面である。
さらに、絶縁層11の上面の一部には、第二の電極(n型側電極)13の電位と異なる電位を持つ第三の電極19が形成されている。具体的には、第三の電極19は、第二の電極(n型側電極)13を囲んでいる。本実施の形態では、第三の電極19は、第二の電極(n型側電極)13を囲み、絶縁層11の外周の内側に沿って形成されている(以下、このように形成された第三の電極19を「リング状電極」とも呼ぶ)。
また、第三の電極(リング電極)19は、第二の電極(n型側電極)13の電位と第一の電極33の電位との中間の電位または第一の電極33の電位と同電位を持つように構成する。このように構成すると、漏れ電流を第二の電極(n型側電極)13と第三の電極(リング電極)19との間で終端させ、第三の電極(リング電極)19と第一の電極33との間の領域での化学反応を抑制し、化学反応による半導体素子の劣化を防止できる。したがって、第三の電極(リング電極)19の電位は、第一の電極(p型側電極)と同じ電位、または絶縁層11の下の層であるキャップ層と同じ電位としてもよい。第二の電極(n型側電極)13の電位と第一の電極33の電位との中間の電位、または第一の電極33の電位と同じ電位とすることによって、上記電極間に漏れ電流を流し、他の部分に漏れ電流を流さない効果が得られる。
以下、この図2において、下から構成を説明する。第一の電極(p型側電極)33の上にp型−基板38、p型−クラッド層37、活性層3D、n型−クラッド層30及びn型−キャップ層31が順に積層され、素子をなしている。また、この素子の端面が、発光端面36aとなり、発光端面36a表面には、保護膜34aが設けられている。さらに、発光端面36aの反対側となる面36bの表面には、保護膜34bが設けられている。また、n型−キャップ層31の上に絶縁層11が形成されている。
また、絶縁層11の上面の一部には、第二の電極(n型側電極)13が形成される。さらに、第三の電極(リング状電極)19は、絶縁層11の上面に第二の電極(n型側電極)13の全周を囲んだ形状に形成されている。
次に、本実施の形態の半導体発光素子の製造方法を示す。まず、p型−基板38のウェハに順次各層を形成する。具体的には、図2においては、p型−クラッド層37,活性層3D,及びn型−クラッド層30を積層する。
次に、ウエットエッチングによって、リッジ型導波路(リッジ構造ともいう。以下、リッジ型導波路のための凸部を「リッジ部」と呼ぶ。)を形成する。ここで、p型−基板は例えばInPを用いる。
次に、電流を効率的に活性層付近に注入するためのブロック層をリッジ部の左右に形成し、さらに、n型−クラッド層30を追加で形成したり、n型−キャップ層31などを形成したりする。その後、n型−キャップ層31の上に、絶縁層11を形成する。n型−キャップ層31には、InPが用いられる。また、絶縁層11は、例えばSiOやSiNなどにより形成する。
次に、例えば図1に示すようにAuなどにより第二の電極(n型側電極)13,及び第三の電極(リング状電極)19を形成する。続いて、裏面の第一の電極(p型側電極)33を形成し、ウェハでのプロセスが完了する。さらに、ウェハを個々のバーに分離し、発光端面36a、及びこの面の反対側となる面36bに、SiOやAlなどにより酸化防止膜34aを形成した後、個片(チップ)に分割して半導体発光素子として完成する。ここで、バーとは、発光端面36a及びこの面の反対側の面36bに沿ってへき開して得られる複数の半導体発光素子が活性層3Dに垂直な方向に並んだものである。
なお、絶縁層11には、例えば図3に示すように、活性層近傍の開口領域22と、開口領域21a,21bとが設けられている。ここで、開口領域22,21a,及び21bは、SiOを形成しない領域である。従来の半導体発光素子の絶縁層11には、図4に示すように、活性層近傍の開口領域22のみが設けられていた。開口領域21a,21bの開口部は、第三の電極(リング状電極)19が、n型−キャップ層31、またはより下層とコンタクトできるように設けたものである。この開口領域21a,21bを設けたことによって、その上に形成される第三の電極(リング状電極)19は、第二の電極(n型側電極)13の電位と異なる電位を有することになる。
上記の製造プロセスは、従来の半導体発光素子の場合と同様である。ただし、絶縁層11の開口部の形状、及び第三の電極(リング状電極)19を設けることが異なる。図4は、従来の半導体発光素子の絶縁層11の開口部を示す図である。従来の半導体発光素子では、図に示すように、絶縁層11の開口部は活性層近傍に対応する開口領域22の領域のみである。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。従来の端面発光型半導体素子においては、高温高湿下で通電すると、発光端面36aが酸化する。この酸化による端面劣化防止のため、SiO、Alなどの酸化防止膜を発光端面36aにつけて発光端面36aを保護し、さらに素子を気密封止パッケージに封入し、乾燥窒素雰囲気にて動作させている。
仮に、気密封止せずに、酸化防止膜をつけた半導体発光素子を60〜80%RH程度の高湿下で動作させると、発光素子全面に薄い水の層35ができる。ここで、素子の発熱量の少ない低電流駆動時ほど素子表面近傍の温度が低く、相対湿度が高いため、この水の層35の発生が顕著となる。上記環境下で半導体素子を動作させると、水の層35の中に存在する不純物イオンを介して、電気化学的な反応が起こり、発光端面36a中に含まれる成分が腐食することがある。なお、相対湿度とは、飽和水蒸気量と実際に空気に含まれている水蒸気量の比を百分率で表したものである。
図7は、従来の端面発光型半導体素子の断面図であり、図8は、従来の端面発光型半導体素子の斜視図である。この従来の構成は、本実施の形態の構成と、第三の電極(n型側電極)19が無い点で相違する。
図において、第一の電極(p型側電極)33から、表面の水の層35に含まれるイオンを介して、表面の第二の電極(n型側電極)13まで漏れ電流が漏れ電流経路51a,51b,51c,51d,51e,51fを流れる。表面の水の層35に含まれるイオン3Bが、発光端面36aの端部付近のn型−キャップ層31と絶縁層11との界面39に到達する。すると、n型−キャップ層31と絶縁層の界面39に腐食が生じる。さらに、この界面39の腐食が起点となり、一方の半導体発光端面36aが汚染されて、半導体素子特性が劣化する。他方の半導体発光端面36aの反対側となる面36b側も同様に汚染されうる。
ここで、界面39付近のようにキャップ層が表層に現れる部分は、バー状態の素子を個片に分離する際に絶縁層11の一部が欠落することによって、半導体発光端面36aの両側(半導体発光素子のコーナー部)に発生することが多い。なお、n型−キャップ層31には、例えばInPが用いられる。
以上のように、図8に示すように従来の半導体発光素子における漏れ電流経路としては、第一の電極33と第二の電極11との間に発生する漏れ電流経路51a,51b,51c,51dと、界面39でのイオン3Bを介した電気化学的な反応による腐食によって発生する漏れ電流経路52a,52b,52c,52dの2種類が存在する。
この漏れ電流経路52a,52b,52c,52dには、表面の水の層35に含まれるイオン3Bが、発光端面36aと絶縁層11との間に到達して、この間の部分が劣化によるものである。さらにこの劣化が進むと、発光端面36aに影響し、半導体発光素子の発光効率など性能が悪化する。また、発光端面36aの反対側となる面36bも同様である。
このように、従来の半導体発光素子は、60〜80%RH程度の高湿度かで動作させると、付着した水の中のイオンによる腐食によって、発光端面36aの劣化が起きる。
図5は、本実施の形態における動作の模式図を図1の断面AAの断面図である。図において、高湿度環境下などによって、半導体発光素子の表面に、水の層35が形成された場合を示している。また、図において、半導体発光素子の断面形状は、図2と同様である。さらに、第一の電極33と第二の電極13の間には、給電経路3Cを介して、駆動電源32から電流3Aの供給がある。さらに、第三の電極19は、図1に示すように第二の電極13を囲んでいる。
図において、第三の電極(リング状電極)19は、第二の電極(n型側電極)13の電位と第一の電極33の電位との間の電位を有する。このための構造として、第三の電極19は、図3の領域21aおよび21bで示した絶縁層の開口領域21a、21b(図3では図示していない)を介して、絶縁層11の下層のn型−キャップ層31にコンタクトし、n型−キャップ層31と同電位となっている。
上記構造において、イオン3Bを介した電流は、第三の電極(リング状電極)19と第二の電極(n型側電極)13との間のみに流れる。このため、イオン3Bは、第三の電極19と第二の電極13との間に存在しないn型−キャップ層31と絶縁層との界面39に到達することはない。
仮に、n型−キャップ層31と絶縁層との界面39が、第三の電極19と第二の電極13との間にあると、イオン3Bが、n型−キャップ層31と絶縁層との界面39に到達し、n型−キャップ層31の材料が電気化学反応により劣化する。
このような劣化を防止するため、劣化の起点となるn型−キャップ層31と絶縁層11との界面39の位置から見て、第二及び第三の電極を同じ側に設けることもできる。これによって、イオン3Bを介した電流が界面39を通らず、劣化を防止する効果がある。また、上記構成は、第三の電極(リング状電極)19と第二の電極(n型側電極)13との間の領域の外側に、界面39が存在するように構成するということもできる。
本実施の形態は、上記のように第二の電極13の電位と第一の電極33の電位との間の電位を有する第三の電極19を第二の電極13の周囲に設けたので、第二の電極13と第三の電極19との間のみに漏れ電流が流れ、他に流れない。このため、発光端面36aにイオン3Bが到達せず、発光端面36aが劣化しないという効果がある。
また、本実施の形態は、第二の電極13及び第三の電極19が、界面39に対して同じ側に存在するように構成したので、劣化の起点となる界面39にイオン3Bが到達せず、劣化を防止する効果がある。
さらに、本実施の形態は、第二の電極13と第三の電極19との間の領域の外側に界面39が存在するように構成したので、劣化の起点となる界面39にイオン3Bが到達せず、劣化を防止する効果がある。
実施の形態2.
図9は、本発明の実施の形態2による発光素子の斜視図である。本実施の形態は、第二の電極(n型側電極)13の周囲に、第一の電極(p型側電極)33に近い電位を持つ領域を形成するため、絶縁層11を表面に蒸着する際に、n型側電極を囲む位置に、電位の浮いた第三の電極(フローティング電極)71を設け、かつこの電極71の一部にワイヤボンド可能な領域を確保したものである。
本実施の形態による半導体発光素子によれば、図9に示すように、実装したいマウント部91に当該半導体発光素子裏面の第一の電極(p型側電極)33をAu−Sn半田などによりダイボンドし、ダイボンド面の一部と素子表面の電位の浮いた第三の電極(フローティング電極)71を導通させるようなボンディングワイヤ92aの接続を行うことにより、n型側電極13の周囲を囲む位置に、第一の電極(p型側電極)33と同電位部を設けることになる。
このような構成をとることによって、第二の電極13の周囲に、第一の電極と同電位の第三の電極19が形成されると、漏れ電流は、第二の電極13と第三の電極19との間に漏れ電流経路93a,93b,93c,93d,93e,93fを通って流れ、外周付近の界面39には流れない。したがって、界面39に電流が流れることによって発生する発光端面36aの劣化を防止する効果がある。
本実施の形態によれば、半導体層の上面の第二の電極(n型側電極)13の周囲を囲む第三の電極19の電位が、裏面の第一の電極(p型側電極)33と一致するため、発光端面36aに電流が流れることを防ぎ、実施の形態1と同様に、高温高湿下における信頼性が確保可能な半導体発光素子が得られる。
実施の形態3.
図10は、本発明の実施の形態3による発光素子の上面図である。実施の形態1では、図1のように切れ目のない第三の電極(リング状電極)19を形成するために、活性層3Dに電流を注入するn型側電極は、図1の例の第二の電極(n型側電極)13のように、発光端面36a及びこの面の反対側の面36bと半導体層の上面とが接続する辺91a,91bから、第三の電極(リング状電極)19の幅以上の隙間を開ける必要がある。また、絶縁層11の開口領域22と辺91a,91bとの間にも、同様に隙間が必要となる。このような隙間があると、発光端面36a近傍に電流が注入されず、発光効率の観点から不利であった。
本実施の形態は、第二の電極(n型側電極)13が、完全に両方の発光端面36a及びこの面の反対側となる面36bと接続する辺まで達するように構成する。また、第二の電極13の下層である絶縁層11の開口領域22は、従来(図4)の絶縁層11の開口領域22と同様な形とする。このように構成すると、発光端面36a近傍にも電流を注入できる。
また、第二の電極(n型側電極)13を囲む第三の電極19は、複数(図3における71a、71b)とし、第二の電極(n型側電極)13を両側から囲んだ形状に形成される。ここで、第二の電極13と第三の電極19とは、異なる電位を持つので、両電極は接触していない。第二の電極13と第三の電極19との最も近い隙間の距離は、少なくとも絶縁距離をとる。
このように構成しても、第三の電極71a,71bが囲む領域に比べて、第三の電極71a,71bと第二の電極13の隙間は僅かであるため、第二の電極13と第三の電極19との最も近い部分の隙間から、漏れ電流が発生して、発光端面36aを劣化させることは少ないと考えられる。したがって、第三の電極19が、第二の電極13を両側から囲むことにより、上記実施の形態と同様に、高湿度環境下でも、発光端面36aの劣化を防ぐ効果がある。
上記のように構成すると、発光端面36a近傍にも電流を注入でき、かつ漏れ電流は、第二の電極13と第三の電極19との間でのみ流れて発光端面36aを流れないので、発光端面36aの劣化を防止できる。
本実施の形態は、第二の電極13が、発光端面36a、及びこの面の反対側となる面36bと半導体層の最上面とが接続する辺まで達するように構成され、第三の電極19が、第二の電極13を両側から囲むように形成される。このような構成によれば、発光端面36a近傍まで電流を注入できるので、発光効率が良く、かつ漏れ電流が発光端面36aを流れないので、高湿度環境下でも発光端の劣化を防止する効果がある。すなはち、本実施の形態によれば、高温高湿下での動作において高信頼性を確保できると共に、良好な発光効率を達成できる高信頼で高性能な半導体発光素子が得られる。
実施の形態4.
図11は、本実施の形態4による発光素子の上面図である。また、図12は、本発明の実施の形態4による発光素子の断面図である。本実施の形態では、n型−キャップ層31と絶縁層11との界面39を第三の電極19で覆うことによって、劣化の起点となる界面39に漏れ電流を流さず、高湿度環境下でも劣化を抑制する特徴がある。ここで第三の電極19は、金属や導電性接着剤などの導電体によって構成することができる。
第三の電極19の材料は、Auなどの第二の電極(n型側電極)13と同じ材料を使用することも可能である。n型−キャップ層31と絶縁層11との界面39が、高温高湿動作中に劣化しやすい箇所であるため、界面39を第三の電極19で覆うことにより、劣化を防止することができる。
実施の形態5.
上記実施の形態においては、n型-キャップ層31の材料が、InPが前提である。上記した非気密封止状態、例えば図7の水の層35が存在する高温高湿時の劣化は、InPのn型-キャップ層31と絶縁層11との界面39におけるリン(P)の酸化が原因と考えられる。このため、本実施の形態の構造は図7および図8に示すとおりとし、n型-キャップ層31の材料としてInGaAsを用いる構成とした。このように構成することで、界面39にリン(P)が存在せず、リンの酸化も起こらず、高温高湿度時にも劣化が起きにくくなる。
本実施の形態によれば、n型−キャップ層31にInP以外のInGaAsなどの材料を用いることによって、界面39に劣化原因のリンの酸化が起こらず、高温高湿動作時の劣化を抑制可能とする効果がある。
実施の形態6.
上記実施の形態の第三の電極19は、第二の電極13を囲む形状に形成されたが、本実施の形態の第三の電極19は、半導体層の最上面のコーナー部を中央部から分離したことによって、劣化の原因となるn型−キャップ層31と絶縁層11との界面39に漏れ電流が流れずに劣化を防止するものである。
図13−15に、本実施の形態の半導体発光素子の上面図を示す。図において、第二の電極13は、中央部に配置され、発光端面36a及びこの面の反対側となる面36bと半導体層の最上面とが接続する辺まで達するように構成されている。第三の電極19は、半導体層の最上面のコーナー部を中央部(第二の電極13)から分離するように配置されている。第三の電極19は、上記実施の形態と同様に、第二の電極13と異なる電位を有するように構成される。
図13において、第三の電極19は、直線的な形状で半導体層の最上面のコーナー部を中央部(第二の電極13)から分離するように配置したものである。また、図14は、第三の電極19の形状を曲線として、半導体層の最上面のコーナー部を中央部(第二の電極13)から分離するように配置したものである。さらに、図15は、発光端面36a及びこの面の反対側となる面36bと接続する辺まで達するように第三の電極19を形成したものである。
ここで、半導体層の最上面のコーナー部は、ウェハから個別の半導体発光素子に分割するときにコーナー部が欠落することがある。この欠落が起こると、絶縁層11が剥離し、下層のn型−キャップ層31が露出する。すると、このn型−キャップ層31と絶縁層11との界面39がコーナー部に露出することになる。このように界面39が露出したところに、漏れ電流が流れると、劣化が生じる。
本実施の形態は、コーナー部を中央部から分離するように第三の電極19を配置したので、第二の電極13からの漏れ電流は、第三の電極19で止まり、コーナー部には達しない。このため、コーナー部で界面39が露出しても、漏れ電流が流れず、劣化の発生を防止する効果がある。
実施の形態7.
上記の実施の形態は、コーナー部に漏れ電流が流れないように構成したが、発光端面36aと前記半導体の最上面とが接続する辺の中央部(活性層3Dの上方)に、漏れ電流が流れないようにすることによって、活性層が汚染されることを防止することができる。
図14は、本実施の形態の半導体発光素子の上面図を示すものである。図において、第二の電極13は、中央部に配置され、発光端面36a及びこの面の反対側となる面36bと半導体層の最上面とが接続する辺には接していない。その代わり、第三の電極19が、発光端面36aと前記半導体の最上面とが接続する辺の中央部に、辺に沿うように配置されている。なお、上記実施の形態と同様の方法で第三の電極19は、第二の電極13と異なる電位を有する。
ここで、発光端面36aと前記半導体の最上面とが接続する辺の中央部は、活性層3Dの上方にあたる。発光端面36aと前記半導体の最上面とが接続する辺の中央部から下方に漏れ電流が流れて上記辺の中央部の近傍が劣化すると、その経路上の活性層3Dへの影響が大きく、半導体発光素子のとしての機能が大きく損なわれる。
本実施の形態は、第三の電極19が、発光端面36aと前記半導体の最上面とが接続する辺の中央部に配置したので、上記辺の中央部の下方に存在する活性層3Dの端面の付近に漏れ電流が流れず、特性への影響が大きい活性層3Dの端面が劣化することを防止する効果がある。
なお、実施の形態1ないし7において、第一の電極をp型側とし、第二の電極13側をn型側として説明したが、n型側とp型側とを逆にしても同様の効果が得られる。
本実施の形態1による半導体発光素子を示す上面図である。 本実施の形態1による半導体発光素子の中間状態を示す上面図である。 本実施の形態1による半導体発光素子の絶縁層を示す上面図である。 従来の半導体発光素子における半導体発光素子の絶縁層を示す上面図である。 本実施の形態1による半導体発光素子における動作状態を示す断面図である。 従来の半導体発光素子を示す上面図である。 従来の半導体発光素子の動作状態を示す断面図である 従来の半導体発光素子の動作状態を示す斜視図である。 本実施の形態2による半導体発光素子の動作状態を示す斜視図である。 本実施の形態3による半導体発光素子を示す上面図である。 本実施の形態4による半導体発光素子を示す上面図である。 本実施の形態4による半導体発光素子の動作状態を示す断面図である。 本実施の形態6による半導体発光素子を示す上面図である。 本実施の形態6による半導体発光素子を示す上面図である。 本実施の形態6による半導体発光素子を示す上面図である。 本実施の形態7による半導体発光素子を示す上面図である。
符号の説明
11 絶縁層、13 第二の電極(n型側電極)、19 第三の電極(リング状電極)、
21a、21b 開口領域、22 開口領域、30 n型−クラッド層、31 n型−キャップ層、32 駆動電源、33 第一の電極(p型側電極)、34a、34b 保護膜、35 水の層、36a 発光端面、36b 発光端面の反対側となる面、37 p型-クラッド層、38 p型−基板、39 界面、3A 電流、3B イオン、3C 給電経路、3D 活性層、51a,51b,51c,51d,51e,51f 漏れ電流経路、52a,52b,52c,52d 漏れ電流経路、71a,71b 第三の電極(フローティング電極)、91 マウント部、92a ボンディングワイヤ、93a,93b,93c,93d,93e,93f 漏れ電流。

Claims (10)

  1. 基板と、
    この基板の下面に設けられた第一の電極と、
    前記基板上に積層され、側面が発光端面を構成した半導体層と、
    この半導体層の最上面の中央部に設けられた第二の電極と、
    前記半導体層の最上面の一部に設けられ前記第二の電極の電位と前記第一の電極の電位との間の電位または前記第一の電極の電位と同じ電位である第三の電極とを備えた半導体発光素子。
  2. 第三の電極は、半導体層の最上面のコーナー部を中央部から分離したことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 第三の電極は、発光端面及びこの面の反対側となる半導体層の側面と前記半導体の最上面とが接続する辺の中央部に接したことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  4. 第三の電極は、第二の電極の全周を囲んだことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  5. 第二の電極は、発光端面及びこの面の反対側となる半導体層の側面と前記半導体層の最上面とが接続する辺に接したことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光素子。
  6. 第三の電極は、第二の電極を両側から囲んだことを特徴とする請求項5に記載の半導体発光素子。
  7. 半導体層は、最上面から絶縁層、キャップ層の順に設けられ、
    前記キャップ層は、一部が外部に露出し、
    第三の電極は、前記キャップ層が露出した部分と第二の電極との間に設けられたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  8. 半導体層は、最上面から絶縁層、キャップ層の順に設けられ、
    前記キャップ層は、一部が外部に露出し、
    第三の電極は、露出した前記キャップ層と前記絶縁層との境界を覆うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  9. 第三の電極は、最上面の層に設けられた開口部の上に形成され、絶縁層以外の半導体層の層と同電位としたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  10. 第三の電極は、第一の電極と同電位としたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
JP2007012717A 2007-01-23 2007-01-23 半導体発光素子 Active JP4770745B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007012717A JP4770745B2 (ja) 2007-01-23 2007-01-23 半導体発光素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007012717A JP4770745B2 (ja) 2007-01-23 2007-01-23 半導体発光素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008181958A true JP2008181958A (ja) 2008-08-07
JP4770745B2 JP4770745B2 (ja) 2011-09-14

Family

ID=39725644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007012717A Active JP4770745B2 (ja) 2007-01-23 2007-01-23 半導体発光素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4770745B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0444285A (ja) * 1990-06-08 1992-02-14 Omron Corp 半導体発光素子
JPH04264780A (ja) * 1991-02-19 1992-09-21 Eastman Kodak Japan Kk 発光ダイオードアレイの製造方法
JPH11268331A (ja) * 1998-03-19 1999-10-05 Oki Electric Ind Co Ltd 発光素子、発光素子の製造方法及び発光素子駆動用半導体集積回路
WO2003007390A1 (fr) * 2001-07-12 2003-01-23 Nichia Corporation Dispositif semi-conducteur
JP2003243705A (ja) * 2002-02-07 2003-08-29 Lumileds Lighting Us Llc 発光半導体の方法及び装置
JP2004080050A (ja) * 2003-10-14 2004-03-11 Nichia Chem Ind Ltd フリップチップ型光半導体素子
JP2006100500A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Sanken Electric Co Ltd 半導体発光素子及びその製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0444285A (ja) * 1990-06-08 1992-02-14 Omron Corp 半導体発光素子
JPH04264780A (ja) * 1991-02-19 1992-09-21 Eastman Kodak Japan Kk 発光ダイオードアレイの製造方法
JPH11268331A (ja) * 1998-03-19 1999-10-05 Oki Electric Ind Co Ltd 発光素子、発光素子の製造方法及び発光素子駆動用半導体集積回路
WO2003007390A1 (fr) * 2001-07-12 2003-01-23 Nichia Corporation Dispositif semi-conducteur
JP2003243705A (ja) * 2002-02-07 2003-08-29 Lumileds Lighting Us Llc 発光半導体の方法及び装置
JP2004080050A (ja) * 2003-10-14 2004-03-11 Nichia Chem Ind Ltd フリップチップ型光半導体素子
JP2006100500A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Sanken Electric Co Ltd 半導体発光素子及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4770745B2 (ja) 2011-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2887408B1 (en) Semiconductor light emitting element
US9780523B2 (en) Semiconductor laser device
US11799266B2 (en) Semiconductor light-emitting device
US20130256738A1 (en) Light emitting diode component, light emitting diode package and manufacturing method thereof
TW201711228A (zh) 發光裝置
WO2020174949A1 (ja) 半導体レーザ装置及び半導体レーザ素子
JP4770745B2 (ja) 半導体発光素子
US9153744B2 (en) Light emitting element
US20220223762A1 (en) Light emitting diode package and light emitting module including the same
JP4201609B2 (ja) 半導体発光素子および半導体素子
US10541509B2 (en) Semiconductor light emitting device
US9911721B2 (en) Semiconductor device
JP6553378B2 (ja) 半導体発光装置
EP3223321B1 (en) Light-emitting device
JP2014150225A (ja) 半導体発光素子
EP3487016B1 (en) Nitride semiconductor laser and nitride semiconductor laser device
US20190259915A1 (en) Light emitting element and light emitting device
JP2017038024A (ja) 半導体発光素子およびその製造方法、ならびに、半導体発光素子を備えた発光素子パッケージおよび発光装置
US20160372627A1 (en) Semiconductor light emitting device
JP7271243B2 (ja) レーザ装置及びそれに用いる蓋体
US20220140567A1 (en) Semiconductor laser device
JP5885987B2 (ja) 半導体装置
JP2023113378A (ja) 発光素子
JP2008244385A (ja) 半導体レーザ装置およびその製造方法
JP4438024B2 (ja) 半導体レーザ装置の検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110524

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110606

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140701

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4770745

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140701

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250