JP2008175548A - 外観検査装置および外観検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の傾斜角度に回動させたステージ部上の基板に対し、目視によるマクロ検査と顕微鏡によるミクロ検査を同時に行える外観検査装置及び外観検査方法を提供する。
【解決手段】薄板状の基板1に光を照射する照明部2と、基板1を保持し照明部2の照明下において目視観察に適した傾斜角度に回動可能とされたステージ部3とを備える外観検査装置Aにおいて、基板1の表面1aを詳細観察するための顕微鏡4aと、顕微鏡4aにより取得された画像を撮像するCCDカメラ4bとを備え、目視観察に適した傾斜角度で保持されたステージ部3上の基板1を目視観察して検知された欠陥部分に顕微鏡4aを移動可能とする顕微鏡部4が備えられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置等に用いられるガラス基板の外観検査装置および外観検査方法に関する。
従来、フラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板(以下、基板という)の検査では、基板に照明光を照射し、その反射光または透過光を観察者が目視によって観察し、基板の表面上の欠陥の有無を検査している。この種の外観検査は、いわゆるマクロ検査と称され、基板の表面に例えば傷が生じている場合には、照射された光がその欠陥で乱反射し、他の正常な部分とは異なって見える。この種の外観検査に用いられる外観検査装置には、基板にマクロ照明光を照射させつつ、基板を保持するステージ部を回動させ、欠陥種類ごとに目視観察し易い傾斜角度に立ち上げて検査するものや、基板を保持するステージ部を所定の傾斜角度に固定し、基板の上方よりマクロ照明光を一定の入射角で照射して検査するものがある。
一方、マクロ検査で乱反射光が検知された場合には、乱反射光を発する基板表面の欠陥部分を、実体顕微鏡で拡大して詳細観察し、目視のマクロ検査で発見された欠陥部分が傷など基板製造に問題となる真の欠陥かを確認している。この顕微鏡を用いた詳細観察は、いわゆるミクロ検査と称されている。回動するステージ部を備えた外観検査装置には、マクロ検査で乱反射光が検知された段階で、基板を保持するステージ部をほぼ垂直に立ち上げ、このステージ部を観察者側まで移動し、観察者側にXY方向に移動可能に設けられた顕微鏡を用いて詳細観察を行うものがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
また、ほぼ水平に固定されたステージ部の上面側に、直交するX軸方向の軌道部とY軸方向の軌道部とを設け、顕微鏡とCCDカメラとがステージ部に載置された基板の面積範囲内を自由に移動できるようにし、基板の全表面の詳細観察を可能にした外観検査装置も存在する(例えば、特許文献3参照。)。
特開2003−14649号公報 特開平11−94754号公報 特開平10−300676号公報
しかしながら、ステージ部をほぼ垂直に立ち上げて観察者側に移動して詳細観察を行う場合には、このステージ部を立ち上げることにより目視で確認された欠陥部分からの乱反射光が消えてしまい、目視で発見した欠陥部分に顕微鏡を合わせることができなくなるという問題があった。また、ステージ部を垂直に立ち上げた後、観察者側に移動して詳細観察を行うため、検査に時間が掛かるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑み、任意の傾斜角度に回動させたステージ部上の基板に対し、目視によるマクロ検査と顕微鏡によるミクロ検査を同時に行える外観検査装置及び外観検査方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明は、薄板状の基板に光を照射する照明部と、前記基板を保持し前記照明部の照明下において目視観察に適した傾斜角度に回動可能とされたステージ部とを備える外観検査装置において、前記基板の表面を詳細観察するための顕微鏡と、該顕微鏡により取得された画像を撮像するCCDカメラとを備え、前記傾斜角度で保持された前記ステージ部上の前記基板を目視観察して検知された欠陥部分に前記顕微鏡を移動可能とする顕微鏡部が備えられていることを特徴とする。
この発明に係る外観検査装置においては、目視検査により欠陥部分が検知された段階で、ステージ部を移動させることなく、任意の傾斜角度で保持された基板上の欠陥部分に、顕微鏡とCCDカメラとを配置させることができる。
また、本発明は、光源を備える照明部からステージ部に保持された薄板状の基板に照明光を照射し、前記ステージ部を目視観察に適した傾斜角度に立ち上げ、前記基板に対する前記照明光の反射光または透過光により前記基板表面を目視観察するとともに、前記目視観察により検知された欠陥部分を詳細観察する外観検査方法において、前記目視観察で前記基板表面の欠陥部分を検知した段階で、前記ステージ部を前記傾斜角度に固定した状態で前記基板の表面を詳細観察するための顕微鏡と、該顕微鏡により取得された画像を撮像するCCDカメラとを前記基板表面の欠陥部分に移動させ、前記表面の詳細観察を行うことを特徴とする。
この発明に係る外観検査方法においては、目視観察で基板上の欠陥部分を検知した段階で、ステージ部を所定の傾斜角度に固定した状態で、顕微鏡部を基板上の欠陥部分に移動させることができるため、ステージ部を移動させずに詳細観察を行うことができる。
本発明の外観検査装置及び外観検査方法によれば、目視観察により基板上の欠陥部分が検知された段階で、ステージ部を移動させることなく、顕微鏡とCCDカメラとを欠陥部分に配置させることができる。これにより、基板上の欠陥部分を見失うことなく、確実に詳細観察を行うことができる。また、ステージ部を観察者側に移動する必要がないため、検査に要する時間を短縮することができる。
以下、図1から図2を参照し、本発明の第1実施形態に係る外観検査装置および外観検査方法について説明する。
本発明の第1実施形態は、図1に示すような、例えば液晶ディスプレイなどのFPD(フラットパネルディスプレイ)を多面取りして製造する際に用いられるマザーガラス基板1(以下、基板という)の検査を行う外観検査装置Aに関するものである。この外観検査装置Aは、例えばメタルハライドランプなどの光源2aと、光源2aから出射される光を偏向するミラー2bと、ミラー2bにより偏向された光を収束し、収束した光を基板1の表面1aの全面あるいは一部の広い検査領域に照射させる例えばフレネルレンズなどの収束レンズ2cとからなる照明部2と、基板1を保持し目視観察に適した傾斜角度に回動可能とされたステージ部3と、ステージ部3に保持された基板1の表面1aを顕微鏡4aとCCDカメラ4bとにより詳細観察可能とされた顕微鏡部4とから構成されている。ここで、照明部2と、ステージ部3と、顕微鏡部4とは、観察者5側に開口部6aを有する略矩形箱状の外郭体6の内部6bに納められている。
照明部2は、例えば矩形薄板状に形成されたミラー2bが、光源2aの出射光軸上に設けられるとともに、回転軸2dに接続され、回転軸2dが例えばモータなどの駆動手段2eに接続されることにより、光源2aから出射される光を収束レンズ2c側に偏向させることが可能とされている。ミラー2bを回動させることにより、収束レンズ2cによって収束された照明光の光軸O1を変化させることができ、基板1に照射される照明光の照射位置を変えることができる。よって、この外観検査装置Aは、例えば大きな基板1を検査する場合に、照明光を基板1に対して走査することにより基板1の全面をマクロ照射して検査することができる。
ステージ部3は、矩形枠状に形成され、下端3aが、外郭体6の観察者5側の一側面6dに平行に延設されて基台7に支持された回転軸8に連結されて回転可能に支持されている。この回転軸8には、モータなどの駆動手段14が接続され、操作部13の駆動スイッチ13aやジョイスティック13bの操作により、照明光下においてステージ部3が水平姿勢からマクロ検査に適した所定の傾斜角に回動される。また、ステージ部3は、例えばその厚さ方向に貫通する図示せぬ矩形状の開口部が設けられ、この開口部の周縁部に沿って吸着パッドが設けられ、各吸着パッドに真空ポンプなどの真空吸引手段が接続されて、表面3bに載置された基板1を吸着保持することができる。また、ステージ部3の開口内には、基板1を水平に保持する棒状部材が所定間隔をもって配置され、各棒状部材の上に基板1を吸着支持する支持ピンが設けられている。
顕微鏡部4は、図2に示すように、矩形枠状の矩形枠部4cと、矩形枠部4cの表面4dに設けられたXY軌道部9と、XY軌道部9によりXY方向に移動可能とされた顕微鏡4aとを主な構成要素としている。矩形枠部4cは、図1から図2に示すように、ステージ部3の回転軸8に連結され、ステージ部3の表面3b側に斜めに突設された斜材10に、下端4e側の一端辺4eが接続され、回転軸8の軸線O2中心に回動可能(矢印b方向)に支持されている。また、矩形枠部4cの内方に形成された矩形状の開口部4fは、ステージ部3に保持された基板1の面積よりもその面積が大とされている。この開口部4fは、図1に示すように観察に適した傾斜角度に固定された基板1に対して照明部2からの照明光によって影が生じない開口面積であればよい。また、開口部4fの上端4gの内側に傾斜部を設けることにより、開口面積を小さくすることができる。ここで、ステージ部3と顕微鏡部4とが接続される回転軸8は、駆動手段14の駆動によって、ステージ部3と顕微鏡部4とをそれぞれ単独で回動可能とする。
XY軌道部9は、開口部4fを挟んで上下に平行に設けられたX軸軌道部9a、9aと、このX軸軌道部9a、9a上にX方向に移動可能に設けられたY軸軌道部9bとを備えている。X軸軌道部9aは、矩形枠部4cの上端4g側と下端4e側の表面4dにそれぞれ一条ずつ上端4g側と下端4e側の端辺4g、4eに基板1を挟むように平行して設けられる。Y軸軌道部9bは、照明部2からの照明光の入射方向と平行となるようにX軸軌道部9aに直交して一条設けられている。このY軸軌道部9bは、X軸軌道部9aの軸線に沿って図示しないリニアモータなどの駆動手段により移動可能に支持されている。さらに、Y軸軌道部9b上には、Y軸軌道部9bに沿って図示しないリニアモータなどの駆動手段により顕微鏡4aが移動可能に設けられている。顕微鏡4aには、対物レンズにより拡大された画像を撮像するCCDカメラ4bが取り付けられている。このとき、顕微鏡4aは、矩形枠部4cの下面4kに画像中心軸O5が直交するように配され、下面4k側に配された基板1の表面を所定の倍率に拡大して詳細観察可能とされている。また、X軸軌道部9aとY軸軌道部9bとを備えるXY軌道部9には、例えば図示せぬリニアスケールが取り付けられており、このリニアスケールは後述するコンピュータ部11に接続され、リニアスケールから送られる信号をコンピュータ部11が受け取ることにより、顕微鏡部4(顕微鏡4a)のXY方向の移動量が制御される。
この顕微鏡部4の構成においては、矩形枠部4cが回転軸8に斜材10を介して接続されていることにより、任意の傾斜角度θ1で保持されたステージ部3上の基板1に対し、矩形枠部4cが平行に配置可能とされる。また、Y軸軌道部9bがX軸軌道部9a、9a上を移動可能とされ、且つ顕微鏡4aおよびCCDカメラ4bがY軸軌道部9b上を移動可能とされているため、この顕微鏡4aによって基板1全面の観察が可能となり、顕微鏡4aの画像をCCDカメラ4bによって撮像することができる。
さらに、外観検査装置Aの観察者5側には、ステージ部3の傾斜角度θ1データおよび基板1の表面1aの欠陥座標データを取得し、顕微鏡部4の移動を制御するコンピュータ部11と、顕微鏡4aの画像を撮像するCCDカメラ4bとコンピュータ部11とに接続され、CCDカメラ4bからの画像およびコンピュータ部11からの情報を表示する表示部12と、コンピュータ部11に接続され、ステージ部3や顕微鏡部4、照明部2などを操作する駆動スイッチ13aやジョイスティック13bを備える操作部13とが設けられている。ここで、コンピュータ部11は、少なくともA/D変換器とメモリ部のインターフェース部とが設けられたものである。
ここで、図1に示すように、この外観検査装置Aは、照明部2から基板1に照明光が照射され、照射された照明光が基板1の表面1aに生じた欠陥により乱反射され、この乱反射光を観察者5が検知して基板1表面1aの欠陥を検出するものである。このとき、例えば基板1の表面1aに生じた傷や塵埃付着などの欠陥の方向性によって、それぞれの欠陥からの反射条件が異なるため、ステージ部3を微少に揺動(矢印a方向)させ、照明部2から基板1に照射される光の入射角θ2を随時変化させることで、基板1に生じたそれぞれの欠陥を検知することができる。
ついで、上記の構成からなる外観検査装置Aにおいて基板1を検査する方法について説明する。
図1から図2に示すように、はじめに、ステージ部3の表面3bの基準位置に基板1を載置し保持させるとともに、基板1の原点座標の取得を行い、図1に示すように、ステージ部3を観察者5が目視観察し易い傾斜角に立ち上げる。ついで、操作部13の操作により、照明部2の光源2aから光を出射させミラー2bと収束レンズ2cを介して、照明光をステージ部3上の基板1に照射する。このとき、図1に示すように、ステージ部3に保持された基板1が大きく、収束レンズ2cにより収束された照明光が基板1全面を照射できない場合には、ミラー2bを回転駆動し、ミラー2bで反射した照明光を基板1上で、観察者5に対して前後方向に走査する。
観察者5は、操作部13のジョイスティック13bを操作し駆動手段14を正反転させることにより、ステージ部3を揺動させる。このステージ部3を揺動させている状態で、観察者5は、基板1の表面1aを目視で観察し続け、例えば乱反射光を検知した時点で、照明下において基板1上の欠陥が見えやすい傾斜角度θ1にステージ部3を固定させる。ここで、例えばレーザーポインターなどを用い、乱反射光を発する位置(欠陥位置)の座標取得を行い、このときのステージ部3の傾斜角度θ1データと欠陥部分の位置座標データとがコンピュータ部11に入力される。
ついで、観察者5が操作部13を操作し、ステージ部3の傾斜角度θ1データと欠陥部分の位置座標データを取得したコンピュータ部11によって、回転軸8に接続された駆動手段が自動的に駆動され、ほぼ垂直に静置された顕微鏡部4がステージ部3に近づくように移動する。このとき、ステージ部3は欠陥部分を検知可能な任意の傾斜角度θ1で保持されている。顕微鏡部4の矩形枠部4cが任意の傾斜角度θ1で保持された基板1に対して平行に位置されると、顕微鏡部4の回動が停止される。ついで、Y軸軌道部9bがX軸軌道部9a、9a上で移動し、顕微鏡4aがY軸軌道部9b上で移動する。このとき、顕微鏡4aは、基板1の表面1aにて乱反射光を発している位置に移動して停止する。顕微鏡4aが欠陥部分に停止された段階で、基板1の表面1aに顕微鏡4aの焦点が合わされる。この段階で、CCDカメラ4bにより取得された画像が表示部12に表示され、観察者5は、この表示部12に表示された画像を確認し、欠陥部分の観察を行う。この顕微鏡4aで欠陥部分を観察する際、欠陥部分の中心に顕微鏡4aの視野軸を合わせることにより観察を行なう。観察を終えた段階で、観察者5が操作部13を操作し、顕微鏡部4をステージ部3の揺動範囲から外れる位置もしくは元の位置に戻すとともに、ステージ部3の揺動が再開される。上述の操作を繰り返すことにより基板1全面の検査を行う。上記の顕微鏡部4の移動動作は、ステージ部3の傾斜角度θ1データと位置座標データとを取得したコンピュータ部11によって自動制御されているため、観察者5が操作部13で行う操作は、顕微鏡部4の移動を開始させる際のボタン操作のみとされている。
したがって、上記の構成からなる外観検査装置Aによれば、観察者5が基板1上の乱反射光から欠陥部分を検知した段階で、ステージ部3の揺動が停止され、顕微鏡部4がステージ部3に近づくように移動し、顕微鏡4aを目視で観察した欠陥部分に配置させることができる。これにより、観察者5が目視で検知した欠陥部分を見失うことなく、確実に顕微鏡4aを欠陥部分に配置することができ、確実に顕微鏡4aによる詳細観察を行うことができる。この場合、欠陥部分に対して顕微鏡4aがズレて位置決めされた場合には、照明下において欠陥部分を確認しながら顕微鏡4aを手動操作により移動させることで、顕微鏡4aを欠陥部分に正確に合わせることができる。
また、上記の構成からなる外観検査装置Aによれば、ステージ部3と、顕微鏡部4とを個別に設けているため、ステージ部3の重量が大きくなることがなく、ステージ部3を回動させるための駆動手段を大きくする必要がないため、外観検査装置Aの大型化を招く恐れを解消することができる。ここで、上記の第1実施形態では、同一回転軸8にステージ部3と顕微鏡部4とが接続されているが、どちらか一方の移動時には、他方が移動されない状態とされるため、ギヤの切換により一方を駆動させるようにすれば駆動手段を大きくする必要がなく、外観検査装置Aの大型化を招く恐れを解消することができる。
さらに、上記の構成からなる外観検査装置Aによれば、顕微鏡部4をステージ部3の揺動範囲の外側に配置させておくことにより、観察者5が乱反射光を検知した段階で、その都度、顕微鏡部4を大きく移動させる必要がないため、検査に要する時間を短縮することができる。
また、上記の構成からなる外観検査装置Aによれば、顕微鏡4aがY軸軌道部9b上を移動可能とされ、Y軸軌道部9bがX軸軌道部9a上を移動可能とされていることにより、基板1全面の任意の位置のミクロ観察が可能となる。
なお、本発明は、上記の第1実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、観察者5が欠陥部分を検知した状態で保持されたステージ部3に顕微鏡部4を近づけ、顕微鏡4aを欠陥部分に位置させる動作が、全てコンピュータ部11により制御されているものとしたが、顕微鏡4aが欠陥部分から外れた場合には、観察者5により手動操作されてもよく、また、レーザーポインターを省略して目視で検知された欠陥部分に顕微鏡4aを操作部13を操作して合わせるようにしてもよい。また、ステージ部3および顕微鏡部4が同一回転軸8により支持され、この回転軸8に接続された駆動手段の駆動によりそれぞれが移動可能とされているが、ステージ部3と顕微鏡部4とに異なる回転軸と、それぞれの回転軸を駆動させる駆動手段とを取付け、個別に移動されてもよい。また、ステージ部3にXY軌道部9と顕微鏡4aを一体に組み込むことにより、顕微鏡部4の矩形枠部4c及び駆動手段を省略することができるとともに、顕微鏡部4がステージ部3と一体に回動、揺動するため、目視観察後に顕微鏡4aを移動させることによって、検査に要する時間を短縮することができる。さらに、照明部2は、光源2aと、ミラー2bと、収束レンズ2cとにより構成されるものとしたが、少なくとも光源2aと収束レンズ2cとが備えられていればよいものである。また、第1実施形態で示した外観検査装置Aは、基板1に照射された照明光の反射光を観察するものとしたが、基板1の背面から照射された透過光を観察して検査してもよく、さらには、反射光と透過光との双方を観察してもよいものである。さらに、外郭体6やステージ部3や顕微鏡部4の矩形枠部4cや開口部4fは、矩形状を呈するものとしたが、特に形状が限定されるものではない。また、顕微鏡部4の顕微鏡4aとCCDカメラ4bは、それぞれ1ずつ設けられるものとしたが、顕微鏡4aを複数設けてもよく、また、ステージ部3と顕微鏡部4をほぼ垂直に立ち上げ、顕微鏡4aを使用して観察者5が直接肉眼で欠陥部分をミクロ観察してもよい。
ついで、図3から図4を参照し、本発明の第2実施形態に係る外観検査装置Bおよび外観検査方法について説明する。
本発明の第2実施形態は、図1に示した第1実施形態と同様、基板1を検査する外観検査装置Bに関するものである。ここで、第1実施形態に係る外観検査装置Aと同様の構成については、同一符号を付し詳細な説明を省略するものとする。
図3に示すように、照明部2とステージ部3については、第1実施形態と同様の構成とされている。一方、顕微鏡部4は、図3に示すように、基台20と、基台20に接続された第1の関節部21aと、第1の関節部21aに接続された第1のアーム22aと、第1のアーム22aの先端に取付けられた第2の関節部21bと、第2の関節部21bに接続された第2のアーム22bと、第2のアーム22bの先端に取付けられた第3の関節部21cと、第3の関節部21cに接続された第3のアーム22cと、第3のアーム22cの先端に取付けられた第4の関節部21dと、第4の関節部21dに接続された第4のアーム22dと、第4のアーム22dの先端に取付けられた第5の関節部21eと、第5の関節部21eに接続された第5のアーム22eからなる多関節ロボットと、多関節ロボットの先端に取付けられた顕微鏡4aとから構成されている。ここで、顕微鏡4aには、CCDカメラ4bが取り付けられている。
基台20は、外郭体6の底面6cの観察者5側に固定されており、基台20の上面20aに第1の関節部21aが取付けられている。また、各アーム22a〜22eは、円柱棒状に形成されたものである。さらに、各関節部21a〜21eは、図4に示すように、それぞれ2つの円柱体21f、21gが軸線O6を一致させつつ平面を重ね合わせた構成とされており、基台20に取り付けられた第1の関節部21aを除き、各2つの円柱体21f、21gには、1本ずつのアーム22a〜22eが接続されている。また、一方の円柱体21f、21gの内部には、例えばACサーボモータやステッピングモータなどの図示せぬ駆動手段が備えられ、この駆動手段を備えた円柱体21f、21gが、他方の円柱体21f、21gを軸線O6回りに回転可能としている。これにより、複数のアーム22a〜22eは、円柱体21f、21gにより回動自在とされている。さらに、第1の関節部21aは、軸線O7が基台20の上面20aが形成する平面に直交するように設置されている。
ついで、上記の構成からなる外観検査装置Bを用いて基板1の検査を行う方法について説明する。
第1実施形態に示したように、観察者5により乱反射光が検知可能な状態で、ステージ部3が保持された段階で、例えばレーザーポインターなどを用いて、その位置座標データを取得する。この位置座標データとステージ部3の傾斜角度θ1データを基に、コンピュータ部11によって、顕微鏡部4の各関節部21a〜21eに備えられた駆動手段が自動的に駆動され、基板1の表面1aにて乱反射光を発している欠陥部分に顕微鏡4aが位置されるように、各アーム22a〜22eが各円柱体21f、21g中心で自動的に回動されつつ移動される。乱反射光を発している欠陥部分に顕微鏡4aが配された段階で、顕微鏡4aの画像中心軸O5は、基板1の表面1aに直交されている。顕微鏡4aの焦点合わせが完了した段階で、観察者5は、CCDカメラ4bにより取得された画像を表示部12によって確認し、基板1の表面1aの観察を行う。
したがって、上記の構成からなる外観検査装置Bによれば、観察者5が目視によって欠陥部分を検知した時点で、ステージ部3の揺動が停止され、欠陥部分の位置座標データが取得され、この位置座標データとステージ部3の傾斜角度θ1データを基に、顕微鏡4aを自動的に欠陥部分に移動させることができる。これにより、観察者5が欠陥部分を見失うことなく、欠陥部分の基板1の観察を行うことができる。
また、上記の構成からなる外観検査装置Bによれば、自動的に顕微鏡部4が移動され、顕微鏡4aによる観察を行うことができ、ステージ部3を観察者5側に移動させる必要がないため、検査に要する時間を短縮することができる。
さらに、上記の構成からなる外観検査装置Bにおいては、複数のアーム22a〜22eと複数の間接部21a〜21eとにより顕微鏡4aが移動されるため、基板1に対する顕微鏡4aの相対角度に制限がなく、顕微鏡部4に高い設置位置の自由度を付与することができる。
なお、本発明は上記の第2実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、関節部21a〜21eを5つ設け、それぞれの関節部21a〜21eに連結される5本のアーム22a〜22eを備える構成としたが、これに限定されるものではなく、ステージ部3に保持された基板1全面に対して、顕微鏡4aで観察可能であれば、関節部やアームの数量が限定されるものではない。また、関節部21a〜21eは2つの円柱体21f、21gと、この円柱体21f、21gの内部に備えたACサーボモータやステッピングモータの駆動手段とからなるものとしたが、アーム22a〜22eに連結された顕微鏡4aが任意の傾斜角度θ1で傾斜したステージ部3に保持された基板1を観察可能であれば、間接部の形状や構成および駆動手段が限定されるものではない。さらに、アーム22a〜22eは、円柱棒状の形状を呈するものとしたが、その形状が限定されるものではない。また、顕微鏡部4は、外郭体6の底面6aに基台20が固定されているものとしたが、その固定位置が限定されるものではないとともに、例えば外郭体6の底面6aにステージ部3に平行した軌道を設け、この軌道上で顕微鏡部4が移動可能とされてもよいものである。この場合には、欠陥部分の座標データやステージ部3の傾斜角度θ1データを基に、顕微鏡部4が自動的に軌道上を移動されるものとされてもよいものである。
本発明の第1実施形態に係る外観検査装置の断面図である。 図1に示した外観検査装置の顕微鏡部を示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係る外観検査装置の断面図である。 図3に示した外観検査装置の顕微鏡部の関節部を示す斜視図である。
符号の説明
1 基板
1a 基板の表面
2 照明部
3 ステージ部
3b ステージ部の表面
4 顕微鏡部
4a 顕微鏡
4b CCDカメラ
5 観察者
8 回転軸
9 XY軌道部
9a X軸軌道部
9b Y軸軌道部
11 コンピュータ部
12 表示部
13 操作部
13a 駆動スイッチ
13b ジョイスティック
21a〜21e 関節部
22a〜22e アーム
A 外観検査装置
B 外観検査装置
O1 光軸
O2 軸線
O5 画像中心軸
θ1 傾斜角度
θ2 入射角

Claims (5)

  1. 薄板状の基板に光を照射する照明部と、前記基板を保持し前記照明部の照明下において目視観察に適した傾斜角度に回動可能とされたステージ部とを備える外観検査装置において、
    前記基板の表面を詳細観察するための顕微鏡と、該顕微鏡により取得された画像を撮像するCCDカメラとを備え、前記傾斜角度で保持された前記ステージ部上の前記基板を目視観察して検知された欠陥部分に前記顕微鏡を移動可能とする顕微鏡部が備えられていることを特徴とする外観検査装置。
  2. 請求項1記載の外観検査装置において、
    前記顕微鏡部は、前記基板を挟んで平行となるように設けられた一対のX軸軌道部と、該X軸軌道部に沿って移動可能に設けられたY軸軌道部とを有し、前記顕微鏡と前記CCDカメラとが前記Y軸軌道部に沿って移動可能に取り付けられていることを特徴とする外観検査装置。
  3. 請求項1記載の外観検査装置において、
    前記顕微鏡部が、複数の棒状のアームが連結されるとともに回動自在とされる多関節アームロボットを有し、該多関節アームロボットに前記顕微鏡と前記CCDカメラが取り付けられていることを特徴とする外観検査装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか記載の外観検査装置において、
    前記傾斜角度に回動した前記ステージ部の傾斜角度データと、前記照明下において目視観察された前記基板の欠陥部分の位置座標データとを取得し、前記傾斜角度データと前記位置座標データとをもとに、前記顕微鏡を移動制御するコンピュータ部を備えていることを特徴とする外観検査装置。
  5. 光源を備える照明部からステージ部に保持された薄板状の基板に照明光を照射し、前記ステージ部を目視観察に適した傾斜角度に立ち上げ、前記基板に対する前記照明光の反射光または透過光により前記基板表面を目視観察するとともに、前記目視観察により検知された欠陥部分を詳細観察する外観検査方法において、
    前記目視観察で前記基板表面の欠陥部分を検知した段階で、前記ステージ部を前記傾斜角度に固定した状態で前記基板の表面を詳細観察するための顕微鏡と、該顕微鏡により取得された画像を撮像するCCDカメラとを前記基板表面の欠陥部分に移動させ、前記表面の詳細観察を行うことを特徴とする外観検査方法。
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