JP2008174001A - ブレーキ制御システム - Google Patents
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【課題】運転者の意志を正確に反映して解除することが可能なブレーキ制御を実現する。
【解決手段】ブレーキ制御システム100において、ディスクブレーキユニットは、車輪に制動力を与える。ECU70は、ブレーキユニットによって車輪に与えられる制動力を制御する。ECU70は、運転者によりDACスイッチ26がオンにされ、シフトセンサ28により所定のシフトポジションであることが検出された場合に、ブレーキペダルが操作されなくても、車両の速度が所定の値より大きくならないよう車輪に与える制動力を制御するDACを実施する。ECU70は、所定の踏み込み速度より大きい速度でブレーキペダルが踏み込み操作されたときにDACを解除する。
【選択図】図2
【解決手段】ブレーキ制御システム100において、ディスクブレーキユニットは、車輪に制動力を与える。ECU70は、ブレーキユニットによって車輪に与えられる制動力を制御する。ECU70は、運転者によりDACスイッチ26がオンにされ、シフトセンサ28により所定のシフトポジションであることが検出された場合に、ブレーキペダルが操作されなくても、車両の速度が所定の値より大きくならないよう車輪に与える制動力を制御するDACを実施する。ECU70は、所定の踏み込み速度より大きい速度でブレーキペダルが踏み込み操作されたときにDACを解除する。
【選択図】図2
Description
本発明はブレーキ制御システムに関し、特にブレーキユニットによって車輪に与えられる制動力を制御するブレーキ制御システムに関する。
複数の車輪の各々に与える制動力を制御する電子制御ブレーキシステムが多くの車両に採用されている。このような電子制御ブレーキシステムにおいて、所定の条件を満たしたときに実施が解除されるブレーキ制御モードの開発が現在進められている。このようなブレーキ制御技術として、例えば、坂路勾配において車両をクリープ速度の低速度で走行させるクリープ走行モードを実施し、ドライバによる走行加速意志または停止保持意志があると判定された場合に、クリープ走行モードの実施を解除するクリープ走行制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、例えば、自車と先行車との車間距離を略一定に保つように車速を制御している場合に、所定の減速度以下のときはブレーキペダルの踏み込み時でも車速制御を解除しない自動車の車速制御装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、例えば、自車と先行車との車間距離を略一定に保つように車速を制御しているときにドライバのブレーキペダルの踏み込みが検出された場合、車両制御を中断し、ブレーキペダルの踏み込み量などに応じて中断した車両制御を再開する自動車の走行制御装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、例えば、少なくとも制御待機モード及び走行モードの2つの制御モードを有し、走行制御中に所定条件が成立したときにモード間の移行を行い、モード間の移行時に報知手段で報知する車両用走行制御装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2004−90679号公報
特開平8−113058号公報
特開平11−34697号公報
特開2001−10372号公報
運転者によるブレーキペダルの踏み込み操作によって実施が解除されるブレーキ制御モードを実施中であっても、運転者は通常ブレーキペダルの上に自身の足を乗せておき、常にブレーキペダルを踏み込む準備をしている。このため、ブレーキ制御モードを解除する意志が運転者にないにもかかわらずブレーキペダルの踏み込み操作が検知され、運転者の意志に反して実施中のブレーキ制御モードが解除される場合がある。このため、運転者の意志をより正確に反映して実施中のブレーキ制御モードを解除する新たな技術の開発が求められている。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転者の意志を正確に反映して解除することが可能なブレーキ制御を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のブレーキ制御システムは、車輪に制動力を与えるブレーキユニットと、ブレーキユニットによって車輪に与えられる制動力を制御するブレーキ制御部と、を備える。ブレーキ制御部は、所定の踏み込み速度より大きい速度でブレーキペダルが踏み込み操作されたときに実施が解除される解除条件付きブレーキ制御を実施する。
運転者は、車輪に制動力を与えるべくブレーキペダルを操作する場合、通常早い踏み込み速度でブレーキペダルを操作する。この態様によれば、このような早い踏み込み速度でブレーキペダルが操作されたときに実施中のブレーキ制御を解除することができるため、例えば運転者がブレーキペダルに足を乗せておくことなどにより、実施中のブレーキ制御を解除する意志がないにもかかわらずブレーキペダルの踏み込み操作が検出されてブレーキ制御の実施が解除されるような事態が生じることを抑制することができる。
ブレーキ制御部は、解除条件付きブレーキ制御を実施しているとき、ブレーキペダルが操作されなくても、車両の速度が所定の値より大きくならないよう車輪に与える制動力を制御してもよい。
例えば、急な下り坂などにおいて、ブレーキペダルが操作されなくても車両の速度を微低速に維持するDAC(Downhill Assist Control)の開発が進められている。DACは急な下り坂で使用されるため、運転者がブレーキペダルに足を乗せてブレーキペダルの踏み込み操作の準備をする可能性は高い。この態様によれば、このようなブレーキ制御を実施している場合において、運転者によるブレーキの踏み込み操作の準備によって、運転者の意志に反してブレーキ制御が解除される事態が生じることを抑制することができる。
本発明の別の態様もまた、ブレーキ制御システムである。このブレーキ制御システムは、車輪に制動力を与えるブレーキユニットと、ブレーキユニットによって車輪に与えられる制動力を制御するブレーキ制御部と、を備える。ブレーキ制御部は、所定の踏み込み速度より大きい速度でブレーキペダルが踏み込み操作されたときに実施を解除し、所定の踏み込み速度より小さい速度でブレーキペダルが踏み込み操作されたときであってもブレーキペダルの踏み込み操作量またはマスタシリンダ圧の少なくともいずれかから算出される車両の目標減速度が所定の値より大きい場合に実施が解除される解除条件付きブレーキ制御を実施する。
この態様によれば、運転者によるブレーキペダルの踏み込み速度、および目標減速度の双方を利用して解除条件付きブレーキ制御の実施を解除することができるため、いずれか一方のみを利用して解除条件付きブレーキ制御の実施を解除する場合に比べ、より運転者の意志に近いかたちで解除条件付きブレーキ制御の実施を解除することができる。
なお、この態様においても、ブレーキ制御部は、解除条件付きブレーキ制御を実施しているとき、ブレーキペダルが操作されなくても、車両の速度が所定の値より大きくならないよう車輪に与える制動力を制御してもよい。
本発明によれば、運転者の意志を正確に反映して解除することが可能なブレーキ制御を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るブレーキ制御システム100の全体構成図である。ブレーキ制御システム100は、ディスクブレーキユニット16、液圧アクチュエータ24、DACスイッチ26、シフトセンサ28、DAC作動ランプ30、ブレーキランプスイッチ32、ストロークセンサ34、および電子制御ユニット(以下「ECU」という)70を有する。
車両10は、車両本体12に4つの車輪14が組み付けられて構成されている。ディスクブレーキユニット16は、4つの車輪14の各々に対応して4つ設けられている。ディスクブレーキユニット16の各々は、ホイールシリンダ18内の作動液圧であるホイールシリンダ圧に応じてブレーキパッド(図示せず)をディスクロータ(図示せず)に押接させることにより、対応する車輪14に制動力を与える。
液圧アクチュエータ24は、ディスクブレーキユニット16の各々に液圧配管を介して接続される。液圧アクチュエータ24には後述する増圧用ソレノイドバルブ、および後述する減圧用ソレノイドバルブが、ディスクブレーキユニット16の各々に対応して複数設けられている。液圧アクチュエータ24内の増圧用ソレノイドバルブ及び減圧用ソレノイドバルブは、駆動回路(図示せず)を介してECU70に接続されている。
車輪速センサ20は、4つの車輪14の各々に対応して4つ設けられる。車輪速センサ20の各々は、車輪14を駆動するドライブシャフトに設けられたパルサ(図示せず)の凹凸をピックアップコイルで検出することにより車輪14の回転速度を検出する。車輪速センサ20はECU70に接続されており、車輪速センサ20による検出結果はECU70に出力される。
シフトセンサ28は、シフトレバーが位置しているレンジ、および変速ギヤのシフトポジションを検出する。具体的には、シフトセンサ28は、P(パーキング)レンジ、R(リバース)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、D(ドライブ)レンジ、M(マニュアル)レンジのうち、シフトレバーがどのレンジに位置しているかを検出する。本実施形態に係る車両10では、シフトレバーがMレンジに位置しているとき、運転者は最もギヤ比の小さいM1から最もギヤ比の大きいM4までの4段階のシフトポジションのいずれかをシフトレバーを操作することによって選択できるようになっている。シフトセンサ28は、シフトレバーがMレンジに位置している場合、どのシフトポジションが運転者によって選択されたかを検出する。シフトセンサ28はECU70に接続されており、シフトセンサ28による検出結果はECU70に出力される。
ブレーキランプスイッチ32は、ブレーキペダル22の踏み込み操作を検出する。運転者によりブレーキペダル22が所定量踏み込み操作されるとブレーキランプスイッチ32がオンになり、車両10の後側に設けられたブレーキランプ(図示せず)が点灯する。ストロークセンサ34は、ブレーキペダル22の踏み込み操作量を検出する。ブレーキランプスイッチ32およびストロークセンサ34はECU70に接続されており、これらの検出結果はECU70に出力される。
非常に急な下り坂では、車両を微低速で走行させることが求められる。しかし、車輪に与える制動力によっては車輪がロックする可能性があることから、非常に急な下り坂におけるブレーキペダル22の踏み込み操作は運転者にとって難しいものとなる。
このため、本実施形態に係るブレーキ制御システム100ではDACが採用されている。車両客室内のインスツルメントパネルには、DACスイッチ26が設けられている。運転者は、DACスイッチ26をオンにし、シフトポジションをM1に設定することにより、DACを実施することが可能となっている。DAC実施中においては、車両は所定の微低速(本実施形態においては5Km/h)以下に維持される。インスツルメントパネルには、DACの作動を車両10の乗員に報知するDAC作動ランプ30が設けられている。DACスイッチ26およびDAC作動ランプ30はECU70に接続されている。
図2は、本実施形態に係るブレーキ制御システム100の機能ブロック図である。ECU70は、CPU72、ROM74、およびRAM76を有する。CPU72は、各種の演算を実行する。ROM74は、各種の制御プログラムを格納する。RAM76はデータ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用される。
液圧アクチュエータ24内にはマスタ圧センサ40が設けられている。マスタ圧センサ40は、マスタシリンダ内の作動液圧であるマスタ圧を検出する。
増圧用ソレノイドバルブ42および減圧用ソレノイドバルブ44は電磁弁であり、供給される電流のデューティーに応じて開弁する。通常ブレーキ制御を実施しているとき、すなわちDAC実施中でないときには、ECU70は、車輪速センサ20、ストロークセンサ34、およびマスタ圧センサ40などの検出結果を利用して、ディスクブレーキユニット16の各々の目標ホイールシリンダ圧を算出する。ECU70は、ディスクブレーキユニット16の各々が目標ホイールシリンダ圧となるよう駆動回路に制御電流を供給する。駆動回路は、供給された制御電流に応じたデューティーでバッテリ(図示せず)から各々の増圧用ソレノイドバルブ42および減圧用ソレノイドバルブ44に電流を供給してこれらを開弁させる。したがって、液圧アクチュエータ24およびECU70は、ディスクブレーキユニット16により車輪14に与えられる制動力を制御するブレーキ制御部として機能する。
ECU70および液圧アクチュエータ24は、所定の場合に通常ブレーキ制御に代えてDACを実施し、所定の場合にDACの実施を解除する。以下、図3に関連してDACの実施の開始、および実施の解除について説明する。
図3は、本実施形態に係るブレーキ制御システム100におけるDACの実施の開始、および実施の解除の手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、車両10に設けられたイグニッションスイッチがオンにされることにより開始し、その後イグニッションスイッチがオフにされるまで所定時間毎に繰り返し実施される。
ECU70は、DACスイッチ26はオンか否かを判定する(S10)。具体的には、運転者によりDACスイッチ26が押されると、ECU70に所定の信号が出力される。ECU70は、この信号が入力されたときに、DACスイッチフラグをオンに設定する。ECU70は、このDACスイッチフラグがオンに設定されているか否かを判定することによってDACスイッチ26はオンか否かを判定する。
DACスイッチ26がオンの場合(S10のY)、ECU70は、シフトポジションはM1か否かを判定する(S12)。DACスイッチ26がオフの場合(S10のN)、またはシフトポジションがM1でない場合(S12のN)、DACを開始することなく本フローチャートにおける処理を終了する。なお、DACがすでに実施されている状態で運転者によりDACスイッチ26がオフにされた場合(S10のN)、またはシフトポジションがM1以外にされた場合、またはシフトレバーがMレンジ以外のレンジに移動された場合(S12のN)、ECU70は実施していたDACを解除し、通常ブレーキ制御を開始する。
DACスイッチ26がオンであり、シフトポジションがM1である場合(S12のY)、ECU70は、DAC作動フラグがオンになっているかを判定することによりすでにDAC実施中か否かを判定する(S14)。まだDACが実施されていない場合(S14のN)、ECU70は、DAC作動フラグをオンに設定してDACを開始する(S16)。
DACを実施しているときには、ECU70は、車輪速センサ20の検出結果を利用して、車両10の速度が5km/h以下か否かを判定する。車両10の速度が5km/hより大きい場合、ECU70は、ディスクブレーキユニット16の各々の目標ホイールシリンダ圧を算出し、増圧用ソレノイドバルブ42を開弁させてディスクブレーキユニット16の各々のホイールシリンダ圧を目標ホイールシリンダ圧に到達させることにより車輪14の各々に制動力を与える。車両10の速度が5km/hより小さくなると、ECU70は、減圧用ソレノイドバルブ44を開弁させてディスクブレーキユニット16の各々のホイールシリンダ圧を減圧し、車輪14の各々に与えていた制動力を低減または解除する。こうしてECU70は、下り坂において車両10の速度を5km/hに維持する。
このように運転者によるブレーキペダル22の踏み込み操作ではなくECU70と液圧アクチュエータ24によって下り坂における車両10の制動を制御することにより、車輪14がロックして車両10の姿勢をコントロールしにくくなるような事態を回避することができ、車両10の下り坂における走行安定性を高めることが可能となる。
DACが実施されると(S14のY、S16)、ECU70は、ブレーキランプスイッチ32の検出結果を利用して、運転者によりブレーキペダル22が踏み込み操作されたか否かを判定する(S18)。
ブレーキペダル22の踏み込み操作がされていない場合(S18のN)、ECU70は、DACの実施を継続し、DAC作動ランプ30を点灯する(S28)ことにより、DACを実施していることを運転者に報知する。したがって、DAC作動ランプ30は、DACの実施を報知するDAC実施報知手段として機能する。ブレーキペダル22の踏み込み操作がされた場合(S18のY)、ECU70は、ストロークセンサ34の検出結果を利用して踏み込み速度Vstを算出し、算出した踏み込み速度VstがROM74に格納された閾値速度Vthより大きいか否かを判定する(S20)。
踏み込み速度Vstが閾値速度Vthより大きい場合(S20のY)、運転者はDACを解除すると共に自身によるブレーキペダル22の踏み込み操作によって車輪14に制動力を与えようとしていると考えられる。このためECU70は、DAC作動フラグをオフに設定して実施していたDACを解除し(S22)、通常ブレーキ制御を開始する。このように、DACは、所定の条件を満たしたときに実施が解除される解除条件付きブレーキ制御として利用される。
ECU70は、DACを解除するときに、点灯または点滅していたDAC作動ランプ30を消灯させ、運転者にDACが解除されたことを報知する。また、ECU70は、オンに設定されていたDACスイッチフラグをオフに設定する。このため、本実施形態に係るブレーキ制御システム100では、一度DACを解除すると再びDACスイッチ26がオンにされるまでDACは実施されない。
運転者によるブレーキペダル22の踏み込み速度が小さい場合であっても、運転者は自身のブレーキペダル22の踏み込み操作によって車輪14に制動力を与えようとしている場合があると考えられる。このため、踏み込み速度Vstが閾値速度Vth以下と判定された場合(S20のN)、ECU70は、目標減速度が閾値減速度Dthより大きいか否かを判定する(S24)。
目標減速度をDtaとした場合、Dtaは、
Dta=f(Lst)・α+f(Pmc)・(1−α)
と表される。Lstはブレーキペダル22の踏み込み操作量であり、ストロークセンサ34の検出結果から取得することができる。f(Lst)はLstによって決定される値である。f(Lst)とLstとはマップによって対応付けられており、これらが対応付けられたマップはROM74に格納されている。ECU70は、このマップを参照することによりf(Lst)を取得することができる。Pmcはマスタ圧であり、マスタ圧センサ40の検出結果から取得することができる。f(Pmc)はPmcによって決定される値である。f(Pmc)とPmcとはマップによって対応付けられており、これらが対応付けられたマップはROM74に格納されている。ECU70は、このマップを参照することによりf(Pmc)を取得することができる。
Dta=f(Lst)・α+f(Pmc)・(1−α)
と表される。Lstはブレーキペダル22の踏み込み操作量であり、ストロークセンサ34の検出結果から取得することができる。f(Lst)はLstによって決定される値である。f(Lst)とLstとはマップによって対応付けられており、これらが対応付けられたマップはROM74に格納されている。ECU70は、このマップを参照することによりf(Lst)を取得することができる。Pmcはマスタ圧であり、マスタ圧センサ40の検出結果から取得することができる。f(Pmc)はPmcによって決定される値である。f(Pmc)とPmcとはマップによって対応付けられており、これらが対応付けられたマップはROM74に格納されている。ECU70は、このマップを参照することによりf(Pmc)を取得することができる。
αはゼロ以上1以下の値の係数であり、ブレーキ制御の種類によってECU70によって設定される。通常ブレーキ制御の実施中においては、αはゼロおよび1以外の値が設定される。DACの実施中においては、S24においてαはゼロに設定される。このため、目標減速度Dtaはf(Pmc)となる。ECU70は、マスタ圧センサ40の検出結果からPmcを算出し、ROM74に格納されたマップから算出したPmcに対応するf(Pmc)を取得することにより目標減速度Dtaを取得する。ECU70は、こうして取得したDtaを閾値減速度Dthと比較することにより目標減速度が閾値減速度Dthより大きいか否かを判定する。
目標減速度が閾値減速度Dthより大きい場合(S24のY)、運転者は自身のブレーキペダル22の踏み込み操作によって車輪14に制動力を与えようとしていると考えられることから、ECU70はDAC作動フラグをオフに設定して実施中のDACを解除し(S22)、通常ブレーキ制御を開始する。
目標減速度が閾値減速度Dth以下と判定された場合(S24のN)、ECU70は、DAC作動ランプ30を点滅させる(S26)。これによって、ブレーキペダル22をそれ以上踏み込み操作した場合にDACが解除されることを運転者に報知することが可能となる。このようにDAC作動ランプ30は、DACが解除されるおそれがあることを運転者に報知するDAC解除警告報知手段としても機能する。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
ECU70は、シフトポジションがM1の場合だけではなく、DACスイッチ26がオンにされ、さらにシフトレバーがRレンジにある場合においてもDACを実施してもよい。これによって、急な下り坂を後進する場合においてもDACを実施することが可能となる。
DAC作動ランプ30に代えて、車両客室内のインスツルメントパネル内にLCDなどのディスプレイが設けられていてもよい。ECU70は、DAC作動ランプ30を点灯させる代わりにディスプレイにDAC実施中である旨を文字または図形により表示させてもよい。また、ECU70は、DAC作動ランプ30を点滅させる代わりに、例えば「ブレーキペダルをこれ以上操作するとDACが解除されます。」などのメッセージを表示させてもよい。これによっても、DACが実施中である旨、またはDACが解除されるおそれがある旨を運転者に報知することができる。
車両客室内にスピーカが設けられていてもよい。ECU70は、DACを開始したときに、例えば「DACを開始しました。」などのメッセージを音声によってスピーカから出力してもよい。また、ECU70は、図3のS24において目標減速度が閾値減速度Dth以下である場合に、例えば「ブレーキペダルをこれ以上操作するとDACが解除されます。」などのメッセージを音声によりスピーカから出力してもよい。これによっても、DACが実施中である旨、またはDACが解除されるおそれがある旨を運転者に報知することができる。
ECU70は、自車と先行車との車間距離を略一定に保つように車速を制御するACC(Adaptive Cruise Control)などの車間距離制御を実施してもよい。車間距離制御は公知の技術であることから説明を省略する。この場合も、ECU70は、所定の踏み込み速度より大きい速度でブレーキペダル22が踏み込み操作されたときに車間距離制御を解除してもよい。また、ECU70は、所定の踏み込み速度より大きい速度でブレーキペダル22が踏み込み操作されたときに車間距離制御を解除し、所定の踏み込み速度より小さい速度でブレーキペダル22が踏み込み操作されたときであっても車両の目標減速度が所定の値より大きい場合に車間距離制御の実施を解除してもよい。このようにブレーキペダル22の踏み込み速度を考慮することにより、運転者の意志を正確に反映して車間距離制御を解除することができる。
10 車両、 12 車両本体、 14 車輪、 16 ディスクブレーキユニット、 18 ホイールシリンダ、 20 車輪速センサ、 22 ブレーキペダル、 24 液圧アクチュエータ、 26 DACスイッチ、 28 シフトセンサ、 30 DAC作動ランプ、 32 ブレーキランプスイッチ、 34 ストロークセンサ、 70 ECU、 100 ブレーキ制御システム。
Claims (4)
- 車輪に制動力を与えるブレーキユニットと、
前記ブレーキユニットによって車輪に与えられる制動力を制御するブレーキ制御部と、
を備え、
前記ブレーキ制御部は、所定の踏み込み速度より大きい速度でブレーキペダルが踏み込み操作されたときに実施が解除される解除条件付きブレーキ制御を実施することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 前記ブレーキ制御部は、解除条件付きブレーキ制御を実施しているとき、ブレーキペダルが操作されなくても、車両の速度が所定の値より大きくならないよう車輪に与える制動力を制御することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ制御システム。
- 車輪に制動力を与えるブレーキユニットと、
前記ブレーキユニットによって車輪に与えられる制動力を制御するブレーキ制御部と、
を備え、
前記ブレーキ制御部は、所定の踏み込み速度より大きい速度でブレーキペダルが踏み込み操作されたときに実施を解除し、所定の踏み込み速度より小さい速度でブレーキペダルが踏み込み操作されたときであってもブレーキペダルの踏み込み操作量またはマスタシリンダ圧の少なくともいずれかから算出される車両の目標減速度が所定の値より大きい場合に実施が解除される解除条件付きブレーキ制御を実施することを特徴とするブレーキ制御システム。 - 前記ブレーキ制御部は、解除条件付きブレーキ制御を実施しているとき、ブレーキペダルが操作されなくても、車両の速度が所定の値より大きくならないよう車輪に与える制動力を制御することを特徴とする請求項3に記載のブレーキ制御システム。
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