JP2008170791A - 回転多面鏡の加工方法・回転多面鏡加工装置・光偏向器・光走査装置・画像形成装置 - Google Patents

回転多面鏡の加工方法・回転多面鏡加工装置・光偏向器・光走査装置・画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一体化された多段回転多面鏡の偏向反射面を、一体化された状態で高精度に鏡面切削加工することができるようにする。
【解決手段】回転駆動され且つX軸方向及びZ軸方向に移動可能な円板状のカッターホルダ208には、切削加工をしない方のバイトが、2段(上下段)の回転多面鏡が一体化されたワーク203と干渉しないように、粗バイト209の取付け半径と、仕上げバイト210の取付け半径の差は、ワーク203の回転軸方向の長さより大きくなるように設定されている。粗バイト209による上段回転多面鏡の粗加工、粗バイト209による下段回転多面鏡の粗加工、仕上げバイト210による上段回転多面鏡の仕上げ加工、仕上げバイト210による下段回転多面鏡の仕上げ加工が順になされる。
【選択図】図3

Description

本発明は、カラー画像形成装置等に用いられる光偏向器の回転多面鏡の偏向反射面を形成する回転多面鏡加工装置と回転多面鏡の加工方法、その回転多面鏡の加工方法により偏向反射面が形成された光偏向器、該光偏向器を有する光走査装置、および画像形成装置に関する。
特許文献1には、モータ部と回転多面鏡が一体化された回転体の状態で、回転多面鏡の鏡面加工を行う例が開示されている。回転多面鏡が一体物の最大外径部となっており、また、上下2段のミラーに回転方向の位相差はない。したがって、鏡面切削加工において回転体と切削工具が干渉しないため、加工の際に障害となることはない。
特許文献2には、回転多面鏡の鏡面加工装置に関して、粗加工用の切削工具1aと仕上げ加工用の切削工具1bとがホルダに取付けられ、ワークの送り方向に対し粗加工バイトが先行する位置に並列させて同時加工を行うことが開示されている。
特許文献3には、カラー画像形成装置に用いられる光偏向器として、回転軸方向に複数の回転多面鏡が積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定された光偏向器が開示されている。
このカラー画像形成装置は、光走査装置の光源数を減らしながらも、高速な画像出力が可能であり、画像形成装置として、省資源、低コスト化が可能である。また、光源数を減らすことで、光源の故障確率も低くできるため、画像形成装置として、信頼性も高めることができる。
特開2001−228432号公報 特開2001−322012号公報 特開2005−092129号公報
しかしながら、従来の加工装置で回転軸方向に複数の回転多面鏡が積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定され一体化された回転多面鏡を加工しようとすると、被加工物であるワークと切削をしていない切削工具が干渉してしまい加工することができなかった。
そのため、回転多面鏡は別々の部品で構成し、積み重ねていたが、回転多面鏡の固定位置がずれて回転振動が大きくなったり、積み重ねにより、偏向反射面の形状が変形し、面精度が劣化することがあった。
また、積み重ねにより、回転軸に対して、偏向反射面の倒れ方向が各面でばらつき、光走査装置、画像形成装置で、光走査位置が回転多面鏡の各面でばらつき、印字品質が劣化することがあった。
本発明は、一体化された複雑な形状の回転多面鏡の偏向反射面を、一体化された状態で鏡面切削加工することができ、高精度な偏向反射面を得ることができる回転多面鏡の加工方法、その実施装置、得られた回転多面鏡を有する光偏向器、光走査装置、画像形成装置の提供を、その目的とする。
細目的には、請求項1〜3記載の発明では、切削工具と被加工物の干渉を防止し、複雑な形状でも一体化された状態で偏向反射面を形成することができる加工方法を提供することを目的とする。
請求項4〜7記載の発明では、回転軸方向に積設された回転多面鏡の位相差やモータ部との一体化により回転体の形状が複雑で、切削工具と干渉し加工が難しい場合でも、一体化された状態で偏向反射面を形成することができる回転多面鏡加工装置を提供することを目的とする。
請求項8記載の発明では、回転軸方向に複数の回転多面鏡が積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて一体化された光偏向器において、高精度な偏向反射面を得ることを目的とする。
請求項9記載の発明では、回転軸方向に回転多面鏡とモータ部が一体化された光偏向器において、高精度な偏向反射面を得ることを目的とする。
請求項10記載の発明では、光偏向器において、切削工具と被加工物の干渉を防止する回転体構造とし、一体化された状態で鏡面切削加工を行うことが容易な構成とすることを目的とする。
請求項11記載の発明では、光偏向器の回転に伴う振動が低減されて、低騒音であり、偏向反射面も高精度で高画質であり、さらに、光源部の部品点数、材料を削減できるとともに環境負荷を低減でき、光源の故障確率も低く抑えることができる光走査装置を提供することを目的とする。
請求項12記載の発明では、光偏向器の回転に伴う振動が低減されて、低騒音であり、偏向反射面も高精度で高画質であり、さらに、光源部の部品点数、材料を削減できるとともに環境負荷を低減でき、光源の故障確率も低く抑えることができるマルチビーム光走査装置を提供することを目的とする。
請求項13記載の発明では、光走査装置の光源部の部品点数、材料を削減できるとともに環境負荷を低減でき、低騒音で高画質な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、回転駆動される支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材と仕上げ加工用切削部材とを用い、少なくとも、被加工面を割り出す第1の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第2の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第3の工程と、粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第4の工程と、を有することを特徴とする。
請求項2記載の発明では、回転多面鏡が回転軸方向に積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定された2段の回転多面鏡であって、回転駆動される支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材と仕上げ加工用切削部材とを用い、第1段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第1の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第2の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第3の工程と、粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第4の工程と、前記仕上げ加工用切削部材を退避させる第5の工程と、第2段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第6の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第7の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第8の工程と、粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第9の工程と、前記仕上げ加工用切削部材を退避させる第10の工程と、を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、回転多面鏡が回転軸方向に積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定された2段の回転多面鏡であって、回転駆動される支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材と仕上げ加工用切削部材とを用い、第1段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第1の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第2の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第3の工程と、第2段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第4の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第5の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第6の工程と、第1段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第7の工程と、割り出された粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第8の工程と、前記仕上げ加工用切削部材を退避させる第9の工程と、第2段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第10の工程と、割り出された粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第11の工程と、前記仕上げ加工用切削部材を退避させる第12の工程と、を有することを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれか一つに記載の回転多面鏡の加工方法を実施可能な装置であって、被加工物である回転多面鏡を固定する割出し台を備えた割出し盤と、前記割出し台の回転軸方向に移動可能なX軸ステージと、前記X軸ステージと直交する方向に移動可能なZ軸ステージと、前記Z軸ステージに固定された回転駆動部と、該回転駆動部の回転主軸に取付けられた支持体と、該支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材及び仕上げ加工用切削部材とを備え、前記支持体を回転させ、前記X軸ステージを移動させて、前記粗加工用切削部材と前記仕上げ加工用切削部材とにより鏡面加工を行って前記回転多面鏡の偏向反射面を形成するものであり、前記回転多面鏡の回転軸方向の長さをL1[mm]、前記粗加工用切削部材の取付け半径をR1[mm]、前記仕上げ加工用切削部材の取付け半径をR2[mm]とするとき、式1を満足することを特徴とする。
R1−R2>L1 式1
請求項5記載の発明では、請求項4記載の回転多面鏡加工装置において、前記回転多面鏡の回転中心軸から前記偏向反射面までの距離をA[mm]、一体物としての回転多面鏡の回転中心軸周りの最大外径部の半径をB[mm]、前記粗加工用切削部材の先端部の突き出し量をC1[mm]、前記仕上げ加工用切削部材の先端部の突き出し量をC2[mm]とするとき、式2及び式3を満足することを特徴とする。
C1>B−A 式2
C2>B−A 式3
請求項6記載の発明では、請求項1〜3のいずれか一つに記載の回転多面鏡の加工方法を実施可能な装置であって、被加工物である回転多面鏡を固定する割出し台を備えた割出し盤と、前記割出し台の回転軸方向に移動可能なX軸ステージと、前記X軸ステージと直交する方向に移動可能なZ軸ステージと、前記Z軸ステージに固定された回転駆動部と、該回転駆動部の回転主軸に取付けられた支持体と、該支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材及び仕上げ加工用切削部材とを備え、前記支持体を回転させ、前記X軸ステージを移動させて、前記粗加工用切削部材と前記仕上げ加工用切削部材とにより鏡面加工を行って前記回転多面鏡の偏向反射面を形成するものであり、前記回転多面鏡の回転中心軸から前記偏向反射面までの距離をA[mm]、一体物としての回転多面鏡の回転中心軸周りの最大外径部の半径をB[mm]、前記粗加工用切削部材の前記支持体からの突き出し量をC3[mm]、前記仕上げ加工用切削部材の前記支持体からの突き出し量をC4[mm]とするとき、式4を満足することを特徴とする。
C4−C3>B−A 式4
請求項7記載の発明では、請求項6記載の回転多面鏡加工装置において、前記回転多面鏡間の回転軸方向の長さをL2[mm]、前記粗加工用切削部材の取付け半径をR3[mm]、前記仕上げ加工用切削部材の取付け半径をR4[mm]とするとき、式5を満足することを特徴とする。
R3−R4>L2 式5
請求項8記載の発明では、回転多面鏡が固定された回転体が軸受により支持され、モータにより回転駆動される光偏向器において、前記回転多面鏡は回転軸方向に積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定された複数の回転多面鏡であって、前記回転多面鏡が請求項1〜3のいずれか一つに記載の回転多面鏡の加工方法又は請求項4〜7のいずれか一つに記載の回転多面鏡加工装置により前記偏向反射面が形成されたことを特徴とする。
請求項9記載の発明では、回転多面鏡が固定された回転体が軸受により支持され、モータにより回転駆動される光偏向器において、前記回転多面鏡がモータ部と一体に形成され、前記回転多面鏡が請求項1〜3のいずれか一つに記載の回転多面鏡の加工方法又は請求項4〜7のいずれか一つに記載の回転多面鏡加工装置により前記偏向反射面が形成されたことを特徴とする。
請求項10記載の発明では、請求項8又は9記載の光偏向器において、前記各段の回転多面鏡の間、または前記回転多面鏡と前記モータ部との間に、前記回転多面鏡の前記偏向反射面より凹んだ連結部が形成されたことを特徴とする。
請求項11記載の発明では、半導体レーザからのビームを、光偏向器を含む光学系を介して被走査面へ導いて光スポットを形成し、前記光偏向器により偏向させることにより、前記被走査面に走査線を走査する光走査装置において、前記光偏向器が請求項8〜10のいずれか一つに記載の光偏向器であることを特徴とする。
請求項12記載の発明では、半導体レーザからのビームが複数であり、光偏向器を含む光学系を介して被走査面へ導いて、複数の光スポットを形成し、上記光偏向器により偏向させることにより、上記被走査面の複数走査線を隣接走査する光走査装置において、前記光偏向器が請求項8〜10のいずれか一つに記載の光偏向器であることを特徴とする。
請求項13記載の発明では、感光媒体の感光面に光走査装置による光走査を行って潜像を形成し、上記潜像を可視化して画像を得る画像形成装置において、前記光走査装置として、請求項11又は12記載の光走査装置を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、回転軸方向に積設された回転多面鏡の位相差やモータ部との一体化により回転体の形状が複雑で、切削工具と干渉し加工が難しい場合でも、一体化された状態で偏向反射面を高精度に形成することができる。
また、光偏向器の回転に伴う振動の低減による低騒音化、高画質化、光源部の部品点数及び材料の削減、環境負荷の低減を実現できるとともに、光源の故障確率を低減できる。
以下、本発明の第1実施形態(回転多面鏡加工装置)を図1乃至図4に基づいて説明する。
まず、図1により、本実施形態に係る回転多面鏡加工装置の基本構成を説明する。図1において、割出し盤201の割出し台201aには固定治具202が取付けられており、回転多面鏡の各面が加工位置にセットできるように、割出し台201aの回転よる高精度位置決めが可能となっている。
固定治具202の反対側には固定治具202と共にワーク203を挟み込んで固定する上押え治具204が配置されている。割出し盤201と上押え治具204は、割出し台201aの回転軸方向に移動可能なX軸ステージ205に固定され、X軸方向に移動可能となっている。
図1の奥側には、X軸ステージ205と直交する方向に移動可能なZ軸ステージ206が配置され、Z軸ステージ206には回転駆動部としてのスピンドル207が固定されている。スピンドル207はZ軸方向に移動可能となっている。
スピンドル207の回転主軸には、支持体としての略円形のカッターホルダ208が固定され、カッターホルダ208には、粗加工用切削部材としての粗バイト209と、仕上げ加工用切削部材としての仕上げバイト210が固定されている。
バイトの位置関係は、カッターホルダ208の外周側に粗バイト209、粗バイト209に対し180°位相がずれた位置の内周側に仕上げバイト210がセットされ、回転時の不釣合い振動が小さくなるように、バランス修正されている。
スピンドル207の回転主軸に固定されたカッターホルダ208に取付けられた粗バイト209または仕上げバイト210の回転により、被加工物である回転多面鏡の切削加工が可能となっている。
図2に本実施形態におけるカッターホルダ上の各バイトのレイアウトを示す。
切削加工をしない方のバイトがワーク203と干渉しないように、粗バイト209の取付け半径と、仕上げバイト210の取付け半径の差は、被加工物であるワーク203(フランジ部が一体となった回転多面鏡)の回転軸方向の長さより大きくなるように設定されている。
すなわち、被加工物であるワーク203の回転軸方向の長さをL1[mm]、加工装置のカッターホルダに取付けられた粗バイト209の取付け半径をR1[mm]、仕上げバイト210の取付け半径をR2[mm]とするとき、式1を満足するように粗バイト209、仕上げバイト210がカッターホルダ208に固定されている。
R1−R2>L1 式1
また、ワーク203と各バイトの先端部以外の部分と干渉しないように、ワーク203(フランジ部が一体となった回転多面鏡)の最大外径部の半径と回転中心軸から偏向反射面までの距離(回転多面鏡の内接円半径)の差より、粗バイト209、仕上げバイト210のそれぞれの先端部の突き出し量の方が大きくなるように設定されている。
すなわち、ワーク203(フランジ部が一体となった回転多面鏡)の回転中心軸から偏向反射面までの距離をA[mm]、ワーク203(フランジ部が一体となった回転多面鏡)の回転中心軸周りの最大外径部の半径をB[mm]、粗バイト209の先端部の突き出し量をC1[mm]、仕上げバイト210の先端部の突き出し量をC2[mm]とするとき、式2及び式3を満足するように設定されている。
C1>B−A 式2
C2>B−A 式3
また、各バイトの切削部以外の部分はワーク203と干渉しない形状とするため、第3の実施形態で詳述するように、光偏向器の回転体である回転多面鏡は、上下の回転多面鏡間および下回転多面鏡とモータ部(フランジ)の間に偏向反射面より凹んだ円筒状の連結部を設けることで、各バイトの切削部以外の場所と干渉しない構造となっている。
図3の加工時のレイアウトおよび図4の加工動作を参照して、回転方向に位相差を設けて積設され一体化された回転多面鏡の加工方法を説明する。
[1.上段回転多面鏡の第1面の粗加工]
(1)上段回転多面鏡の第1面が加工位置にセットされる。
(2)X軸前進により、粗バイト209にて上段回転多面鏡の第1面の粗加工が行われる。
(3)上段回転多面鏡の第1面の粗加工が終了したら、Z軸後退により粗バイト209がワーク203と接触しない位置まで後退(退避)する。
[2.下段回転多面鏡の第1面の粗加工]
(4)ワーク203が固定された割出し台201aが回転して、下段回転多面鏡の第1面が加工位置にセットされ、後退した位置からZ軸前進により、粗バイト209が加工位置にセットされる。
(5)X軸前進により、粗バイト209にて下段の粗加工が行われる。
(6)下段回転多面鏡の第1面の粗加工が終了したら、Z軸後退により粗バイト209がワーク203と接触しない位置まで後退する。
[3.上段回転多面鏡の第1面仕上げ加工]
(7)ワーク203が固定された割出し台203aが回転して、先に粗加工を行った上段回転多面鏡の第1面が加工位置にセットされ、後退した位置からZ軸前進により、仕上げバイト210が加工位置にセットされる。
(8)X軸前進により、仕上げバイト210にて上段回転多面鏡の第1面の仕上げ加工が行われる。
(9)上段回転多面鏡の第1面の仕上げ加工が終了したら、Z軸後退により、仕上げバイト210がワーク203と接触しない位置まで後退する。
[4.下段仕上げ加工]
(10)ワーク203が固定された割出し台203aが回転して、下段回転多面鏡の第1面が加工位置にセットされ、後退した位置からZ軸前進により、仕上げバイト210が加工位置にセットされる。
(11)X軸前進により、仕上げバイト210にて下段の仕上げ加工が行われる。
(12)下段回転多面鏡の第1面の仕上げ加工が終了したら、Z軸移動により仕上げバイト210がワーク203と接触しない位置まで後退する。
(13)X軸後退、(14)Z軸前進により、加工開始原点位置まで戻る。
以上、(1)〜(14)の動作を面数分繰り返すことで、上下回転多面鏡の鏡面加工が完了する。
本実施形態の特徴は、粗バイトにより粗加工を行う工程と、仕上げバイト210により仕上げ加工を行う工程の間に、粗バイト209を移動(後退)させる工程を設けてワークとバイトの干渉を防止している点にある。
すなわち、少なくとも、被加工面を割り出す第1の工程と、粗バイト209により粗加工を行う第2の工程と、粗バイト209を移動(後退)する第3の工程と、仕上げバイト210により仕上げ加工を行う第4の工程とを有する点に特徴がある。
さらに、本実施形態では、回転多面鏡が回転軸方向に積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定された2段の回転多面鏡を加工する場合に、第1段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第1の工程と、粗バイトにより粗加工を行う第2の工程と、粗バイトを移動(後退)する第3の工程と、第2段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第4の工程と、粗バイトにより粗加工を行う第5の工程と、粗バイトを移動(後退)する第6の工程と、第1段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第7の工程と、仕上げバイトにより仕上げ加工を行う第8の工程と、仕上げバイトを移動(後退)する第9の工程と、第2段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第10の工程と、仕上げバイトにより仕上げ加工を行う第11の工程と、仕上げバイトを移動(後退)する第12の工程と、を有する点に特徴がある。
上記第1の実施形態に係る回転多面鏡加工装置、加工方法によれば、回転軸方向に位相差を設け、モータ部が一体となった回転多面鏡の鏡面切削加工の粗・仕上げ加工を段取り換えを発生させること無く、1チャック(一度のワーク保持)で行うことができる。
そのため、回転軸に対して、偏向反射面の倒れ方向が一定で各面のばらつきが小さく、一体構造で低振動、低騒音であり、偏向反射面も高精度な光偏向器とすることができる。
図5乃至図7に基づいて第2の実施形態(回転多面鏡加工装置)を説明する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
本実施形態に係る加工装置の基本構成は、第1の実施形態とほぼ同じであり、説明を省略する。本実施形態では、カッターホルダ208に取付けられた粗バイト209と仕上げバイト210の位置が異なり、一部加工動作が異なる。
図5に本実施形態におけるカッターホルダ上の各バイトのレイアウトを示す。図5に示すように、本実施形態では、切削加工をしない方のバイトがワーク203(モータ部が一体となった回転多面鏡)と干渉しないように、仕上げバイト210のカッターホルダ208からの突き出し量と粗バイト209のカッターホルダ208からの突き出し量の差が、ワーク203の最大外径部の半径と回転中心軸から偏向反射面までの距離の差より大きくなるように設定されている。
すなわち、図7に示すように、被加工物である回転多面鏡が一体となったワーク203の回転中心軸から偏向反射面までの距離をA[mm]、ワーク203の回転中心軸周りの最大外径部の半径をB[mm]、粗バイト209のカッターホルダ208からの突き出し量をC3[mm]、仕上げバイト210のカッターホルダ208からの突き出し量をC4[mm]とするとき、式4を満足するように粗バイト209と、仕上げバイト210がカッターホルダ208に固定されている。
C4−C3>B−A 式4
また、粗バイト209の取付け半径と、仕上げバイト210の取付け半径の差は、被加工物であるワーク203の回転多面鏡間の回転軸方向の長さより大きくなるように設定されている。
すなわち、図7に示すように、被加工物であるワーク203の回転多面鏡間の回転軸方向の長さをL2[mm]、加工装置のカッターホルダ208に取付けられた粗バイト209の取付け半径をR3[mm]、仕上げバイト210の取付け半径をR4[mm]とするとき、式5を満足するように、粗バイト209と、仕上げバイト210がカッターホルダ208に固定されている。
R3−R4>L2 式5
第1の実施形態と同様、各バイトの切削部以外の部分はワーク203と干渉しない形状となっている。第3の実施形態で詳述するように、上下の回転多面鏡間および下回転多面鏡とモータ部(フランジ)の間に偏向反射面より凹んだ円筒状の連結部を設けることで、各バイトの切削部以外の場所と干渉しない構造となっている。
図6の加工時のレイアウトおよび図7の加工動作を参照して、回転方向に位相差を設けて積設され一体化された回転多面鏡の加工方法を説明する。
[1.上段回転多面鏡の第1面の粗加工]
(1)上段回転多面鏡の第1面が加工位置にセットされる。
(2)X軸前進により、粗バイト209にて上段回転多面鏡の第1面の粗加工が行われる。
(3)上段回転多面鏡の第1面の粗加工が終了したら、Z軸後退により粗バイト209がワーク203と接触しない位置まで後退し、仕上げバイト210が加工位置にセットされる。
[2.上段回転多面鏡の第1面仕上げ加工]
(4)X軸前進により、仕上げバイト210にて上段回転多面鏡の第1面の仕上げ加工が行われる。
(5)上段回転多面鏡の第1面の仕上げ加工が終了したら、Z軸後退により、仕上げバイト210がワーク203と接触しない位置まで後退する。
[3.下段回転多面鏡の第1面の粗加工]
(6)X軸後退と共に、ワーク203が固定された割出し台203aが回転して、下段回転多面鏡の第1面が加工位置にセットされる。
(7)X軸前進により、粗バイト209にて下段の粗加工が行われる。
(8)下段回転多面鏡の第1面の粗加工が終了したら、Z軸後退により粗バイト209がワーク203と接触しない位置まで後退し、仕上げバイト210が加工位置にセットされる。
[4.下段仕上げ加工]
(9)X軸前進により、仕上げバイト210にて下段の仕上げ加工が行われる。
(10)下段回転多面鏡の第1面の仕上げ加工が終了したら、Z軸移動により仕上げバイト210がワーク203と接触しない位置まで後退する。
(11)X軸後退、(12)Z軸前進により、加工開始原点位置まで戻る。
以上、(1)〜(12)の動作を面数分繰り返すことで、上下回転多面鏡の鏡面加工が完了する。
本実施形態の特徴は、第1の実施形態と同様、粗バイトにより粗加工を行う工程と、仕上げバイトにより仕上げ加工を行う工程の間に、粗バイトを移動(後退)させる工程を設けてワークとバイトの干渉を防止している点にある。
すなわち、少なくとも、被加工面を割り出す第1の工程と、粗バイトにより粗加工を行う第2の工程と、粗バイトを移動(後退)する第3の工程と、仕上げバイトにより仕上げ加工を行う第4の工程とを有する点に特徴がある。
さらに、本実施形態では、回転多面鏡が回転軸方向に積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定された2段の回転多面鏡を加工する場合に、第1段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第1の工程と、粗バイトにより粗加工を行う第2の工程と、粗バイトを移動(後退)する第3の工程と、仕上げバイトにより仕上げ加工を行う第4の工程と、仕上げバイトを移動(後退)する第5の工程と、第2段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第6の工程と、粗バイトにより粗加工を行う第7の工程と、粗バイトを移動(後退)する第8の工程と、仕上げバイトにより仕上げ加工を行う第9の工程と、仕上げバイトを移動(後退)する第10の工程と、を有する点に特徴がある。
上記第2の実施形態に係る回転多面鏡加工装置、加工方法によれば、回転軸方向に位相差を設け、モータ部が一体となった回転多面鏡の鏡面切削加工の粗・仕上げ加工を段取り換えを発生させること無く、1チャック(一度のワーク保持)で行うことができる。
そのため、回転軸に対して、偏向反射面の倒れ方向が一定で各面のばらつきが小さく、一体構造で低振動、低騒音であり、偏向反射面も高精度な光偏向器とすることができる。
なお、第1の実施形態と第2の実施形態のカッターホルダ208上における粗バイト209と、仕上げバイト210の配置及び構成は、第1の実施形態と第2の実施形態を複合した構成としても良い。
図8乃至図10に基づいて第3の実施形態(光偏向器)を説明する。
図8の回転体の上方図、図9の断面図および図10の斜視図により本実施形態の光偏向器の構成を説明する。
光偏向器の回転体101は、回転多面鏡102a、102bと、ロータ磁石103を支持するフランジ102cから構成され、回転軸104の外周に焼き嵌めされている。ラジアル軸受105は含油動圧軸受であり、軸受隙間は直径で10μm以下に設定されている。
高速回転での安定性を確保するためラジアル軸受105は、図示しない動圧発生溝が設けられている。動圧溝は回転軸104の外周面またはラジアル軸受105の内周面に設けるが、加工性が良好な焼結部材からなる回転軸104の内周に施すのが好適である。
回転軸104の素材としては、焼入れが可能で表面硬度を高くでき、耐磨耗性が良好なマルテンサイト系のステンレス鋼(例えばSUS420J2)が好適である。
ロータ磁石103はフランジ102cの下部内面に固定され、軸受ハウジング106に固定されたステータコア107(巻線コイル107a)とともにアウターロータ型のブラシレスモータを構成している。
ロータ磁石103は樹脂をバインダーに使用したボンド磁石であり、高速回転時の遠心力による破壊が発生しないように、ロータ磁石103の外径部が保持部であるフランジ102cにより保持されている。スラスト方向の軸受は、回転軸104の下端面に形成された凸曲面104aと、その対向面にスラスト軸受108を接触させるピボット軸受である。
スラスト受部材108はマルテンサイト系ステンレス鋼やセラミックス、または金属部材表面にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)処理等の硬化処理をしたもの、あるいは、樹脂材料等を用いて潤滑性を良好にし、磨耗粉の発生が抑えられている。
ラジアル軸受105とスラスト軸受108は軸受ハウジング106に収納され、流体シール109により、油の流出が防止されている。
回転体101を25,000rpm以上の高速回転させる場合、振動を小さくするために回転体101のバランスを高精度に修正かつ維持しなければならない。回転体101にはアンバランスの修正部が上下2ヶ所あり、上側は回転体101の上面円周凹部102dに、下側はフランジ102cの円周凹部102eに各々接着剤を塗布することによりバランス修正を行う。アンバランス量は10mg・mm以下が必要であり、例えば半径10mmの箇所で修正量は1mg以下に保たれている。
なお、上記のような微少な修正を実行する際に接着剤等の付着物では管理がしにくい場合、また量が少ないため接着力が弱く40,000rpm以上の高速回転時には剥離、飛散してしまう場合には、回転体の部品の一部を削除する方法(ドリルによる切削やレーザ加工)を実施することが好適である。
本実施例におけるモータ方式は、径方向に磁気ギャップを有し、ステータコア107の外径部にロータ磁石103がレイアウトされるアウターロータ型といわれる方式である。回転駆動は、ロータ磁石103の磁界により回路基板110に実装されているホール素子111から出力される信号を位置信号として参照し、駆動IC112により巻線コイル107aの励磁切り替えを行い回転する。ロータ磁石103は径方向に着磁されており、ステータコア107の外周とで回転トルクを発生し回転する。ロータ磁石103は内径以外の外径及び高さ方向は磁路を開放しており、モータの励磁切り換えのためのホール素子111を開放磁路内に配置している。符号113はコネクタを示しており、不図示のハーネスが接続され、本体からの電力供給とモータの起動停止、回転数等の制御信号の入出力が行われる。
回転多面鏡102a、102bは、連結部102fを介し連続する形で形成され、それぞれの偏向反射面は回転方向へ45°ずれて固定されている。
下側回転多面鏡102bとフランジ102cの間に連結部102gを設けてモータ部が一体化されている。回転体の材料を削減し環境負荷を低減する他、回転多面鏡の回転による風損の影響を抑え、騒音および回転エネルギを低下することを目的に、回転多面鏡を小型化した結果、モータ部よりも回転多面鏡が小さい小型の回転体となっている。
本実施形態では、回転多面鏡102a、102bの間および下側回転多面鏡102bとフランジ102cとの間に、偏向反射面102hの内接円102iより内側に凹んだ円筒状の連結部102f、102gを設けている。
このようにして、回転軸方向(上下方向)に所定の間隔を確保することで、切削時のバイトとの干渉を防止し、一体化した状態で回転多面鏡102a、102bの偏向反射面102hの加工を行うことができる。
そのため、回転多面鏡102a、102bが回転軸104に焼きばめされた後、偏向反射面102hが上下で回転方向へ所定角ずれた状態で精度良く形成され、加わる熱ストレスや起動停止の加減速動作により、回転多面鏡が初期の固定位置からずれて回転体のバランスが崩れ振動が大きくなることがない。
なお、ロータ磁石103の保持部としてのフランジ102cは、ロータ磁石103の磁気利用効率を高めるために強磁性材料を用い、回転多面鏡102a、102bと固定するようにすることもできるが、本実施形態のように回転多面鏡と同じ材質で一部品とした方が、加わる熱ストレスや起動停止の加減速動作により、回転多面鏡102a、102bとフランジ102cが初期の固定位置からずれて回転体のバランスが崩れ振動が大きくなることがなく好適である。
また、連結部を円筒形状とすることで、連結部の風損を低減し、連結部形成の加工が容易で、コストを低減することができる。
本実施形態の説明における回転体101の構成からロータ磁石103を除いた構成が、第1の実施形態及び第2の実施形態のワーク203に相当する。
本実施形態では、上下のミラー(回転多面鏡)に回転方向に45°の位相差を設けた光偏向器で説明したが、本発明は、回転多面鏡に位相差を設けたものに限定されるものではなく、切削加工をしない方のバイトがワークと干渉してしまう場合、例えばモータ部よりも回転多面鏡が小さくなって、モータ部が鏡面切削加工の邪魔になってしまうモータ部一体型の回転多面鏡にも適用できる。
図11乃至図13に基づいて第4の実施形態(第3の実施形態に係る光偏向器を用いた光走査装置)を説明する。
図11において、符号1、1’は半導体レーザを示す。半導体レーザ1、1’は「1つの光源を構成する2つの発光源」であり、それぞれ1本の光ビームを放射する。これら半導体レーザ1、1’はホルダ2に所定の位置関係で保持されている。
半導体レーザ1、1’から放射された各光ビームはそれぞれ、カップリングレンズ3、3’により以後の光学系に適した光束形態(平行光束あるいは弱い発散性もしくは弱い収束性の光束)に変換される。この例ではカップリングレンズ3、3’によりカップリングされた光ビームは共に平行光束である。
カップリングレンズから射出し、所望の光束形態となった各光ビームは、光ビーム幅を規制するアパーチュア12の開口部を通過して「ビーム整形」されたのち、ハーフミラープリズム4に入射し、ハーフミラープリズムの作用により副走査方向に2分割されてそれぞれが2本の光ビームに分けられる。
この状況を図12に示す。図の煩雑を避けるため、半導体レーザ1から放射された光ビームL1を代表して示している。図12の上下方向が副走査方向であるが、ハーフミラープリズム4は半透鏡4aと反射面4bとを副走査方向に並列して有する。
光ビームL1はハーフミラープリズム4に入射すると半透鏡4aに入射し、一部は半透鏡4aを直進的に透過して光ビームL11となり、残りは反射されて反射面4bに入射し、反射面4bにより全反射されて光ビームL12となる。
この例において、半透鏡4aと反射面4bとは互いに平行であり、従ってハーフミラープリズム4から射出する光ビームL11、L12は互いに平行である。このようにして、半導体レーザ1からの光ビームは、2つの光ビームL11、L12として副走査方向に2分割される。半導体レーザ1’からの光ビームも同様にして2分割される。
このようにして、1つの光源(m=1)から2本の光ビームが放射され、これら2本の光ビームが副走査方向に2分割(q=2)されて4本の光ビームが得られる。
図11に示すように、これら4本の光ビームはシリンドリカルレンズ5a、5bに入射し、これらシリンドリカルレンズ5a、5bの作用により副走査方向へ集光され、多面鏡式光偏向器7の偏向反射面近傍に「主走査方向に長い線像」として結像する。
半導体レーザ1、1’から放射され、ハーフミラープリズム2より分割された光ビームのうち、ハーフミラープリズム4の半透鏡4aを直進的に透過した光ビーム(図12に示す光ビームL12)がシリンドリカルレンズ5aに入射し、半透鏡4aにより反射され、更に反射面4bで反射された光ビーム(図12の光ビームL12)がシリンドリカルレンズ5bに入射する。
図11において、符号6は多面鏡式光偏向器7の防音ハウジングの窓に設けられた「防音ガラス」を示す。光源側からの4本の光ビームは防音ガラス6を介して多面鏡式光偏向器7に入射し、偏向された光ビームは防音ガラス6を介して走査結像光学系側へ射出する。
多面鏡式光偏向器7は、図示のように上ポリゴンミラー7a、下ポリゴンミラー7bを回転軸方向に上下2段に積設して一体とし、図示されない駆動モータにより回転軸の周りに回転させられるようになっている。
上ポリゴンミラー7a、下ポリゴンミラー7bは、この例において共に「4面の偏向反射面」を持つ同一形状のものであるが、上ポリゴンミラー7aの偏向反射面に対し、下ポリゴンミラー7bの偏向反射面が、回転方向へ所定角:θ(=45度)ずれている。
図11において、符号8a、8bは「第1走査レンズ」、符号10a、10bは「第2走査レンズ」、符号9a、9bは「光路折り曲げミラー」を示している。また、符号11a、11bは「光導電性感光体」を示している。
第1走査レンズ8a、第2走査レンズ10aと、光路折り曲げミラー9aとは、多面鏡式光偏向器7の上ポリゴンミラー7aにより偏向される2本の光ビーム(半導体レーザ1、1’から射出し、ハーフミラープリズム4の半透鏡4aを透過した2本の光ビーム)を、対応する光走査位置である光導電性感光体11a上に導光して、副走査方向に分離した2つの光スポットを形成する1組の走査結像光学系を構成する。
第1走査レンズ8b、第2走査レンズ10bと、光路折り曲げミラー9bとは、多面鏡式光偏向器7の下ポリゴンミラー7bにより偏向される2本の光ビーム(半導体レーザ1、1’から射出し、ハーフミラープリズム4の半透鏡4aにより反射された2本の光ビーム)を、対応する光走査位置である光導電性感光体11b上に導光して、副走査方向に分離した2つの光スポットを形成する1組の走査結像光学系を構成する。
半導体レーザ1、1’から放射された光ビームは、多面鏡式光偏向器7の回転軸方向から見て「偏向反射面位置の近傍において主光線が交差する」ように光学配置が定められており、従って、偏向反射面に入射してくる2光束の各対は光ビーム相互が「開き角(偏向反射面の側から光源側を見たとき、2本の光ビームの回転軸に直交する面への射影がなす角をいう。)」を有する。
この「開き角」により、光導電性感光体11a、11bのそれぞれに形成される2つの光スポットは主走査方向にも分離しており、このため各感光体を光走査する2本の光ビームを個別的に検出して光走査開始の同期を光ビームごとに取ることができる。
このようにして、多面鏡式光偏向器7の上ポリゴンミラー7aにより偏向される2光ビームにより、光導電性感光体11aが2本の光ビームによりマルチビーム走査され、多面鏡式光偏向器7の下ポリゴンミラー7bにより偏向される2光ビームにより、光導電性感光体11bが2本の光ビームによりマルチビーム走査される。
多面鏡式光偏向器7の上ポリゴンミラー7aとしたポリゴンミラー7bの偏向反射面は互いに回転方向に45度ずれているので、上ポリゴンミラー7aによる偏向光ビームが光導電性感光体11aの光走査を行うとき、下ポリゴンミラー7bによる偏向光ビームは、光導電性感光体11bには導光されず、下ポリゴンミラー7bによる偏向光ビームが光導電性感光体11bの光走査を行うとき、上ポリゴンミラー7aによる偏向光ビームは、光導電性感光体11aには導光されない。
すなわち、光導電性感光体11a、11bの光走査は「時間的にずれて交互」に行われることになる。図13は、この状況を説明する図である。説明図であるので、煩雑を避け、多面鏡式光偏向器へ入射する光ビーム(実際には4本である)を「入射光」、偏向される光ビームを「偏向光a、偏向光b」として示している。
図13(a)は、入射光が多面鏡式光偏向器7に入射し、上ポリゴンミラー7aで反射されて偏向された「偏向光a」が光走査位置へ導光されるときの状況を示している。このとき、下ポリゴンミラー7bによる偏向光bは光走査位置へは向かわない。
図13(b)は、下ポリゴンミラー7bで反射されて偏向された「偏向光b」が光走査位置へ導光されるときの状況を示している。このとき、上ポリゴンミラー7aによる偏向光aは光走査位置へは向かわない。
なお、一方のポリゴンミラーによる偏向光が光走査位置へ導光されている間に、他方のポリゴンミラーによる偏向光が「ゴースト光」として作用しないように、図13に示す如き適宜の遮光手段SDを用いて、光走査位置へ導光されない偏向光を遮光するのがよい。これは実際には、前述の「防音ハウジング」の内壁を非反射性とすることにより容易に実現できる。
上記の如く、本実施形態において、光導電性感光体11a、11bの(マルチビーム方式の)光走査は交互に行われるので、例えば、光導電性感光体11aの光走査が行われるときは光源の光強度を「黒画像の画像信号」で変調し、光導電性感光体11bの光走査が行われるときは光源の光強度を「マゼンタ画像の画像信号」で変調すれば、光導電性感光体11aには黒画像の静電潜像を、光導電性感光体11bにはマゼンタ画像の静電潜像を書込むことができる。
図14は「共通の光源(図11の半導体レーザ1,1’)」により黒画像とマゼンタ画像の書込みを行う場合において、「有効走査領域において全点灯する場合」のタイムチャートを示している。実線は黒画像の書込みに相当する部分、破線はマゼンタ画像の書込みに相当する部分を示す。
黒画像、マゼンタマゼンタ画像の書き出しのタイミングは、前述の如く、有効走査領域外に配備される同期受光手段(図11に図示されていない。通常はフォトダイオードである。)で光走査開始位置へ向かう光ビームを検知することにより決定される。
本実施形態の光走査装置では、多面鏡式光偏向器7として、第3の実施形態に係る光偏向器が用いられる。したがって、本実施形態の光走査装置では、光偏向器の軸倒れを低減し、光ビームが走査レンズを透過する位置のばらつきを小さく抑え、走査レンズの光学特性の保証範囲を最小限必要の範囲とすることができる。
その結果、走査レンズの厚さを薄くし、製造上の良品率を高め、環境負荷を低減することができる。また、軸倒れ補正のための特別な機構を設ける必要が無い。さらに、光源部の部品点数、材料が削減されて、環境負荷が低減され、光源の故障確率も低く抑えたマルチビーム光走査装置を提供することができる。
図15及び図16に基づいて第5の実施形態(画像形成装置)を説明する。
図15は、光走査装置の光学系部分を、副走査方向、すなわち、多面鏡式光偏向器7の回転軸方向から見た状態を示している。図示の簡単のため、多面鏡式光偏向器7から光走査位置に至る光路上の光路屈曲用のミラーの図示を省略し、光路が直線となるように描いた。
この光走査装置は、m=q=2、p=1、n=4の場合であり、(m:光源数、q:分割数、p:光ビーム数、n:光走査位置)、4つの光走査位置をそれぞれ1本の光ビームで光走査する。また、光走査位置に個々には、光導電性感光体11Y、11M、11C、11Kが配置され、これら4個の光導電性感光体に形成される静電潜像をマゼンタ、イエロー、シアン、黒のトナーで個別に可視化し、カラー画像を形成する。
図15において、符号1YM、1CKはそれぞれ半導体レーザを示す。これら半導体レーザ1YM、1CKはそれぞれが1本の光ビームを放射する。半導体レーザ1YMは「イエロー画像に対応する画像信号」と「マゼンタ画像に対応する画像信号」で交互に強度変調される。
半導体レーザ1CKは「シアン画像に対応する画像信号」と「黒画像に対応する画像信号」で交互に強度変調される。
半導体レーザ1YMから放射された光ビームはカップリングレンズ3YMにより平行光束化され、アパーチュア12YMを通過してビーム整形されたのち、ハーフミラープリズム4YMに入射して、副走査方向に分離した2本の光ビームにビーム分割される。
ハーフミラープリズム4YMは、図11に即して説明したハーフミラープリズム4と同様のものである。分割された光ビームの1本はイエロー画像を書込むのに使用され、他の1本はマゼンタ画像を書込むのに使用される。
副走査方向に分割された2本の光ビームは、副走査方向に配列されたシリンドリカルレンズ5Y、5M(副走査方向に重なり合うように配置されている。)により、それぞれ副走査方向へ集光され、多面鏡式光偏向器7に入射する。多面鏡式光偏向器7は、図11、図13に即して説明したものと同様のものであり、4面の偏向反射面を持つポリゴンミラーを回転軸方向へ2段に積設し、ポリゴンミラー相互の偏向反射面を回転方向へずらして一体化したものである。
シリンドリカルレンズ5Y、5Mによる主走査方向に長い線像は、各ポリゴンの偏向反射面位置近傍に結像する。
多面鏡式光偏向器7により偏向される光ビームは、それぞれ第1走査レンズ8Y、8M、第2走査レンズ10Y、10Mを透過し、これらレンズの作用により光走査位置11Y、11Mに光スポットを形成し、これら光走査位置を光走査する。
同様に、半導体レーザ1CKから放射された光ビームはカップリングレンズ3CKにより平行光束化され、アパーチュア12CKを通過してビーム整形されたのち、ハーフミラープリズム4CKにより、副走査方向に分離した2本の光ビームにビーム分割される。ハーフミラープリズム4CKは、ハーフミラープリズム4YMと同様のものである。分割された光ビームの1本はシアン画像を書込むのに使用され、他の1本は黒画像を書込むのに使用される。
副走査方向に分割された2本の光ビームは、副走査方向に配列されたシリンドリカルレンズ5C、5K(副走査方向に重なり合うように配置されている。)によりそれぞれ、副走査方向へ集光され、多面鏡式光偏向器7に入射して偏向され、それぞれ第1走査レンズ8C、8K、第2走査レンズ10C、10Kを透過し、これらレンズの作用により光走査位置11C、11Kに光スポットを形成し、これら光走査位置を光走査する。
図16に符号20で示す部分が光走査装置で、図14に即して説明した部分である。図16に示すように、多面鏡式光偏向器7の上段のポリゴンミラーにより偏向される光ビームのうち一方は、光路折り曲げミラーmM1、mM2、mM3により屈曲された光路により光走査位置の実体をなす光導電性感光体11Mに導光され、他方の光ビームは、光路折り曲げミラーmC1、mC2、mC3により屈曲された光路により光走査位置の実体をなす光導電性感光体11Cに導光される。
また、多面鏡式光偏向器7の下段のポリゴンミラーにより偏向される光ビームのうち一方は、光路折り曲げミラーmYにより屈曲された光路により光走査位置の実体をなす光導電性感光体11Yに導光され、他方の光ビームは、光路折り曲げミラーmKにより屈曲された光路により光走査位置の実体をなす光導電性感光体11Kに導光される。
従って、m=2個の半導体レーザ1YM、1CKからの光ビームがそれぞれハーフミラープリズム4YM、4CKで2本の光ビームに分割されて4本の光ビームとなり、これら4本の光ビームにより、4個の光導電性感光体11Y、11M、11C、11Kが光走査される。光導電性感光体11Yと11Mとは半導体レーザ1YMからの光ビームを2分割した各光ビームにより、多面鏡式光偏向器7の回転に伴い交互に光走査され、光導電性感光体11Cと11Kとは半導体レーザ1CKからの光ビームを2分割した各光ビームにより、多面鏡式光偏向器7の回転に伴い交互に光走査される。
光導電性感光体11Y〜11Kは何れも時計回りに等速回転され、帯電手段をなす帯電ローラTY、TM、TC、TKにより均一帯電され、それぞれ対応する光ビームの光走査を受けてイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色画像を書込まれ対応する静電潜像(ネガ潜像)を形成される。
これら静電潜像はそれぞれ現像装置GY、GM、GC、GKにより反転現像され、光導電性感光体11Y、11M、11C、11K上にそれぞれイエロートナー画像、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像が形成される。
これら各色トナー画像は、図示されない「転写シート」上に転写される。すなわち、転写シートは搬送ベルト17により搬送され、転写器15Yにより光導電性感光体11Y上からイエロートナー画像を転写され、転写器15M、15C、15Kによりそれぞれ、光導電性感光体11M、11C、11kから、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像を順次に転写される。
このようにして転写シート上においてイエロートナー画像〜黒トナー画像が重ね合わせられてカラー画像を合成的に構成する。このカラー画像は定着装置19により転写シート上に定着されてカラー画像が得られる。
すなわち、本実施形態は、複数の光導電性感光体に光走査により個別的に静電潜像を形成し、これら静電潜像を可視化してトナー画像とし、得られるトナー画像を同一のシート状記録媒体上に転写して合成的に画像形成を行うタンデム式の画像形成装置において、光導電性感光体の数が4であり、光走査装置として、2個の光源1YM、1CKを用いて、各光源からの光ビームがそれぞれ2個の光導電性感光体を光走査するように構成され、4個の光導電性感光体11M、11Y,11C、11Kに形成される静電潜像をマゼンタ、イエロー、シアン、黒のトナーで個別に可視化し、カラー画像を形成する。
本実施形態の光走査装置では、多面鏡式光偏向器7として、第3の実施形態に係る光偏向器が用いられる。したがって、光走査装置の結像が高精度で環境負荷が低減され、高画質で環境負荷が小さく、さらに、光源部の部品点数、材料が削減されて、環境負荷が低減され、光源の故障確率も低く抑えたシングルビーム光走査装置を提供することができ、環境負荷が低減され低騒音で高画質な画像形成装置を提供することができる。
本実施形態では、各光導電性感光体の光走査を「シングルビーム方式」で行っているが、各光源側を、図11に示すように構成し、光導電性感光体の光走査を「マルチビーム方式」で行うようにできることは当然である。
本発明の第1の実施形態に係る回転多面鏡加工装置の斜視図である。 カッターホルダ上の各バイト(粗加工用切削部材と仕上げ加工用切削部材)のレイアウトを示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。 加工動作の工程を示す図で、各工程におけるバイトと被加工物の位置関係を示す図である。 加工動作の工程を示す図で、各工程におけるバイトの移動状態と被加工物の位置関係を示す図である。 第2の実施形態におけるカッターホルダ上の各バイト(粗加工用切削部材と仕上げ加工用切削部材)のレイアウトを示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。 第2の実施形態における加工動作の工程を示す図で、各工程におけるバイトと被加工物の位置関係を示す図である。 第2の実施形態における加工動作の工程を示す図で、各工程におけるバイトの移動状態と被加工物の位置関係を示す図である。 第3の実施形態における光偏向器の平面図である。 第3の実施形態における光偏向器の断面図である。 第3の実施形態における光偏向器の斜視図である。 第4の実施形態における光走査装置の斜視図である。 第4の実施形態の光走査装置における光ビーム分割手段の機能の説明図である。 第4の実施形態の光走査装置における光偏向器の光ビームの走査の説明図である。 第4の実施形態の光走査装置における光ビームの走査タイミングの説明図である。 第5の実施形態における光走査装置の概要平面図である。 第5の実施形態における画像形成装置の概要断面図である。
符号の説明
1、1’ 半導体レーザ
11a、11b 被走査面としての光導電性感光体
102a、102b 回転多面鏡
102f、102g 連結部
102h 被加工面としての偏向反射面
201a 割出し台
201 割出し盤
205 X軸ステージ
206 Z軸ステージ
207 回転駆動部としてのスピンドル
208 支持体としてのカッターホルダ
209 粗加工用切削部材としての粗バイト
210 仕上げ加工用切削部材としての仕上げバイト

Claims (13)

  1. 回転駆動される支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材と仕上げ加工用切削部材とを用い、少なくとも、被加工面を割り出す第1の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第2の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第3の工程と、粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第4の工程と、を有する回転多面鏡の加工方法。
  2. 回転多面鏡が回転軸方向に積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定された2段の回転多面鏡であって、
    回転駆動される支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材と仕上げ加工用切削部材とを用い、第1段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第1の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第2の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第3の工程と、粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第4の工程と、前記仕上げ加工用切削部材を退避させる第5の工程と、第2段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第6の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第7の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第8の工程と、粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第9の工程と、前記仕上げ加工用切削部材を退避させる第10の工程と、を有する回転多面鏡の加工方法。
  3. 回転多面鏡が回転軸方向に積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定された2段の回転多面鏡であって、
    回転駆動される支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材と仕上げ加工用切削部材とを用い、第1段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第1の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第2の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第3の工程と、第2段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第4の工程と、割り出された被加工面に対し前記粗加工用切削部材により粗加工を行う第5の工程と、前記粗加工用切削部材を退避させる第6の工程と、第1段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第7の工程と、割り出された粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第8の工程と、前記仕上げ加工用切削部材を退避させる第9の工程と、第2段の回転多面鏡の被加工面を割り出す第10の工程と、割り出された粗加工済みの被加工面に対し前記仕上げ加工用切削部材により仕上げ加工を行う第11の工程と、前記仕上げ加工用切削部材を退避させる第12の工程と、を有する回転多面鏡の加工方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の回転多面鏡の加工方法を実施可能な装置であって、
    被加工物である回転多面鏡を固定する割出し台を備えた割出し盤と、前記割出し台の回転軸方向に移動可能なX軸ステージと、前記X軸ステージと直交する方向に移動可能なZ軸ステージと、前記Z軸ステージに固定された回転駆動部と、該回転駆動部の回転主軸に取付けられた支持体と、該支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材及び仕上げ加工用切削部材とを備え、前記支持体を回転させ、前記X軸ステージを移動させて、前記粗加工用切削部材と前記仕上げ加工用切削部材とにより鏡面加工を行って前記回転多面鏡の偏向反射面を形成するものであり、前記回転多面鏡の回転軸方向の長さをL1[mm]、前記粗加工用切削部材の取付け半径をR1[mm]、前記仕上げ加工用切削部材の取付け半径をR2[mm]とするとき、式1を満足することを特徴とする回転多面鏡加工装置。
    R1−R2>L1 式1
  5. 請求項4記載の回転多面鏡加工装置において、
    前記回転多面鏡の回転中心軸から前記偏向反射面までの距離をA[mm]、一体物としての回転多面鏡の回転中心軸周りの最大外径部の半径をB[mm]、前記粗加工用切削部材の先端部の突き出し量をC1[mm]、前記仕上げ加工用切削部材の先端部の突き出し量をC2[mm]とするとき、式2及び式3を満足することを特徴とする回転多面鏡加工装置。
    C1>B−A 式2
    C2>B−A 式3
  6. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の回転多面鏡の加工方法を実施可能な装置であって、
    被加工物である回転多面鏡を固定する割出し台を備えた割出し盤と、前記割出し台の回転軸方向に移動可能なX軸ステージと、前記X軸ステージと直交する方向に移動可能なZ軸ステージと、前記Z軸ステージに固定された回転駆動部と、該回転駆動部の回転主軸に取付けられた支持体と、該支持体に、該支持体の回転中心からの距離が異なるように取付けられた粗加工用切削部材及び仕上げ加工用切削部材とを備え、前記支持体を回転させ、前記X軸ステージを移動させて、前記粗加工用切削部材と前記仕上げ加工用切削部材とにより鏡面加工を行って前記回転多面鏡の偏向反射面を形成するものであり、前記回転多面鏡の回転中心軸から前記偏向反射面までの距離をA[mm]、一体物としての回転多面鏡の回転中心軸周りの最大外径部の半径をB[mm]、前記粗加工用切削部材の前記支持体からの突き出し量をC3[mm]、前記仕上げ加工用切削部材の前記支持体からの突き出し量をC4[mm]とするとき、式4を満足することを特徴とする回転多面鏡加工装置。
    C4−C3>B−A 式4
  7. 請求項6記載の回転多面鏡加工装置において、
    前記回転多面鏡間の回転軸方向の長さをL2[mm]、前記粗加工用切削部材の取付け半径をR3[mm]、前記仕上げ加工用切削部材の取付け半径をR4[mm]とするとき、式5を満足することを特徴とする回転多面鏡加工装置。
    R3−R4>L2 式5
  8. 回転多面鏡が固定された回転体が軸受により支持され、モータにより回転駆動される光偏向器において、
    前記回転多面鏡は回転軸方向に積設され、各段の回転多面鏡の偏向反射面が回転方向へ所定角ずれて固定された複数の回転多面鏡であって、前記回転多面鏡が請求項1〜3のいずれか一つに記載の回転多面鏡の加工方法又は請求項4〜7のいずれか一つに記載の回転多面鏡加工装置により前記偏向反射面が形成されたことを特徴とする光偏向器。
  9. 回転多面鏡が固定された回転体が軸受により支持され、モータにより回転駆動される光偏向器において、
    前記回転多面鏡がモータ部と一体に形成され、前記回転多面鏡が請求項1〜3のいずれか一つに記載の回転多面鏡の加工方法又は請求項4〜7のいずれか一つに記載の回転多面鏡加工装置により前記偏向反射面が形成されたことを特徴とする光偏向器。
  10. 請求項8又は9記載の光偏向器において、
    前記各段の回転多面鏡の間、または前記回転多面鏡と前記モータ部との間に、前記回転多面鏡の前記偏向反射面より凹んだ連結部が形成されたことを特徴とする光偏向器。
  11. 半導体レーザからのビームを、光偏向器を含む光学系を介して被走査面へ導いて光スポットを形成し、前記光偏向器により偏向させることにより、前記被走査面に走査線を走査する光走査装置において、
    前記光偏向器が請求項8〜10のいずれか一つに記載の光偏向器であることを特徴とする光走査装置。
  12. 半導体レーザからのビームが複数であり、光偏向器を含む光学系を介して被走査面へ導いて、複数の光スポットを形成し、上記光偏向器により偏向させることにより、上記被走査面の複数走査線を隣接走査する光走査装置において、
    前記光偏向器が請求項8〜10のいずれか一つに記載の光偏向器であることを特徴とする光走査装置。
  13. 感光媒体の感光面に光走査装置による光走査を行って潜像を形成し、上記潜像を可視化して画像を得る画像形成装置において、
    前記光走査装置として、請求項11又は12記載の光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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