JP2008170688A - 電子楽音発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】同時に発音することができる楽音の数を増加させること。
【解決手段】複数ティビア系楽音用音を複数発音リソース11−1〜11−96のうちの複数ティビア系楽音用発音リソース33に対応付ける発音割当テーブル31を記録する発音割当データベース22と、第1音に対応する第1発音リソースが第2音を生成しているときに、使用されていない第2発音リソースにその第1音が対応するように発音割当テーブル31を更新する発音割当テーブル更新部26と、ティビア系楽音を発音するときに、発音割当テーブル31を参照して、そのティビア系楽音の複数構成音に対応する複数発音リソースを用いてその複数構成音を生成してそのティビア系楽音を生成する楽音生成部27とを備えている。このとき、電子楽音発生装置は、その構成音に対応する発音リソースが他の楽音を生成している場合でも、空いている発音リソースを用いてその構成音を生成することができる。
【選択図】図1
【解決手段】複数ティビア系楽音用音を複数発音リソース11−1〜11−96のうちの複数ティビア系楽音用発音リソース33に対応付ける発音割当テーブル31を記録する発音割当データベース22と、第1音に対応する第1発音リソースが第2音を生成しているときに、使用されていない第2発音リソースにその第1音が対応するように発音割当テーブル31を更新する発音割当テーブル更新部26と、ティビア系楽音を発音するときに、発音割当テーブル31を参照して、そのティビア系楽音の複数構成音に対応する複数発音リソースを用いてその複数構成音を生成してそのティビア系楽音を生成する楽音生成部27とを備えている。このとき、電子楽音発生装置は、その構成音に対応する発音リソースが他の楽音を生成している場合でも、空いている発音リソースを用いてその構成音を生成することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子楽音発生装置に関し、特に、複数の発音リソースを用いて生成される複数の楽音を同時に発音する電子楽音発生装置に関する。
複数の発音リソースを用いて生成される複数の楽音を同時に発音する電子楽音発生装置が知られている。その楽音の音色としては、シンセ系音色、ティビア系音色が例示される。そのシンセ系音色の楽音は、1つの発音リソースを用いて生成される。そのティビア系音色の楽音は、複数の発音リソースを用いてそれぞれ生成される複数の音が合成されて生成される。その複数の音は、音高が互いに異なり、かつ、音色が互いに等しい。その複数の音の各々の音量は、複数のドローバーを操作することにより設定される。このような電子楽音発生装置は、より多くの楽音を同時に発音することが望まれている。
図8は、公知の電子楽音発生装置を示している。その電子楽音発生装置は、入力装置であるフロントパネル100を備えている。フロントパネル100は、鍵盤101と音色スイッチパネル102とドローバー103とを備えている。鍵盤101は、演奏するための複数の鍵を備えている。その複数の鍵は、複数の白鍵と複数の黒鍵とから形成され、それぞれ、互いに異なる複数の音高(周波数)に対応している。鍵盤101は、打鍵された鍵とその打鍵強度とを出力する。音色スイッチパネル102は、複数のスイッチを備えている。音色スイッチパネル102は、その複数のスイッチのうちの操作されたスイッチを出力する。すなわち、ユーザは、その複数のスイッチを操作して情報を入力し、音色スイッチパネル102は、その情報を出力する。ドローバー103は、複数のドローバー(16フィートドローバーと8フィートドローバーと)から形成され、それぞれ、ユーザにより引き出されたり、押し込まれたりすることができる。ドローバー103は、各々が引き出された量を出力する。ドローバー103は、他のドローバーが追加されることもできる。そのドローバーとしては、5+1/3フィートドローバーと4フィートドローバーと2+2/3フィートドローバーと2フィートドローバーと1+3/5フィートドローバーと1+1/3フィートドローバーと1フィートドローバーとが例示される。
その電子楽音発生装置は、さらに、図9に示されているように、鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105とキーアサイナ106と複数のティビア系音色発音リソース107−1〜107−37と複数のシンセ系音色発音リソース107−38〜107−40と加算器108を備えている。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、ドローバー103の各々が引き出された量と鍵盤101の押鍵された鍵の音高とに基づいて複数の振幅を算出してティビア系音色発音リソース107−1〜107−37に出力する。その複数の振幅は、それぞれ、ティビア系音色の楽音を構成する複数の構成音の振幅を示している。ティビア系音色発音リソース107−1〜107−37は、1つの波形に対応付けられ、互いに異なる複数の周波数に対応付けられている。ティビア系音色発音リソース107−1〜107−37は、それぞれ、その対応付けられている波形と周波数と、鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105から入力される振幅とに基づいて波形を算出して出力する。
キーアサイナ106は、鍵盤101の押鍵された鍵に対応する周波数と波形とその押鍵された鍵の打鍵強度とに基づいて振幅、周波数、波形などを算出して出力する。その振幅は、その打鍵強度に対応している。その周波数は、その鍵に対応している。その波形は、ユーザによりユーザにより音色スイッチパネル102が操作されて入力された情報に基づいて、その鍵に対応付けられた音色に対応している。シンセ系音色発音リソース107−38〜107−40は、キーアサイナ106から入力される振幅、周波数、波形などに基づいて波形を算出して出力する。
加算器108は、複数のティビア系音色発音リソース107−1〜107−37と複数のシンセ系音色発音リソース107−38〜107−40とから出力される複数の波形を加算して合成波形を出力する。その合成波形は、その電子楽音発生装置が備える機器(図示されていない)により楽音として発音される。
図10は、鍵盤105から出力される複数の鍵盤出力値を示している。複数の鍵盤出力値は、鍵盤101の複数の鍵に対応し、0または1を示している。たとえば、その鍵盤出力値SW1−01は、鍵盤101の鍵SW1−01が押下されているときに1を示し、鍵SW1−01が押下されていないときに0を示している。鍵盤出力値SW1−02は、鍵盤101の鍵SW1−02が押下されているときに1を示し、鍵SW1−02が押下されていないときに0を示している。鍵盤出力値SW1−12は、鍵盤101の鍵SW1−12が押下されているときに1を示し、鍵SW1−12が押下されていないときに0を示している。鍵盤出力値SW2−01は、鍵盤101の鍵SW2−01が押下されているときに1を示し、鍵SW2−01が押下されていないときに0を示している。鍵盤出力値SW2−02は、鍵盤101の鍵SW2−02が押下されているときに1を示し、鍵SW1−02が押下されていないときに0を示している。鍵盤出力値SW2−12は、鍵盤101の鍵SW2−12が押下されているときに1を示し、鍵SW2−12が押下されていないときに0を示している。鍵盤出力値SW3−01は、鍵盤101の鍵SW3−01が押下されているときに1を示し、鍵SW3−01が押下されていないときに0を示している。ここで、鍵SW2−01は、鍵SW1−01に対応する楽音の2倍音の楽音に対応している。鍵SW2−02は、鍵SW1−02に対応する楽音の2倍音の楽音に対応している。鍵SW2−12は、鍵SW1−12に対応する楽音の2倍音の楽音に対応している。鍵SW3−01は、鍵SW2−01に対応する楽音の2倍音の楽音に対応している。
図10は、さらに、ドローバー103から出力される複数のドローバー引出量を示している。その複数のドローバー引出量は、ドローバー103が備える複数のドローバーに対応し、16フィートドローバー引出量と8フィートドローバー引出量とから形成されている。その16フィートドローバー引出量は、ドローバー103の16フィートドローバーが引き出された量を示し、その8フィートドローバー引出量は、ドローバー103の8フィートドローバーが引き出された量を示している。
図10は、さらに、鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105により算出される複数の出力論理値を示している。その複数の出力論理値は、鍵盤101が備える複数の鍵とドローバー103が備える複数のドローバーとの組み合わせに対応し、それぞれ、複数の鍵盤出力値の1つとドローバー引出量の1つとの積を示している。たとえば、その出力論理値A1−1−01は、鍵盤出力値SW1−01と16フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A1−1−02は、鍵盤出力値SW1−02と16フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A1−1−12は、鍵盤出力値SW1−12と16フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A1−2−01は、鍵盤出力値SW2−01と16フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A1−2−02は、鍵盤出力値SW2−02と16フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A1−2−12は、鍵盤出力値SW2−12と16フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A1−3−01は、鍵盤出力値SW3−01と16フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A2−1−01は、鍵盤出力値SW1−01と8フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A2−1−02は、鍵盤出力値SW1−02と8フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A2−1−12は、鍵盤出力値SW1−12と8フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A2−2−01は、鍵盤出力値SW2−01と8フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A2−2−02は、鍵盤出力値SW2−02と8フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A2−2−12は、鍵盤出力値SW2−12と8フィートドローバー引出量との積を示している。出力論理値A2−3−01は、鍵盤出力値SW3−01と8フィートドローバー引出量との積を示している。
鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、複数の出力論理値のうちのティビア系音色発音リソース107−iに対応する出力論理値の和を算出し、その和を振幅としてティビア系音色発音リソース107−iに出力する。たとえば、鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A1−1−01を振幅としてティビア系音色発音リソース107−1に出力する。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A1−1−02を振幅としてティビア系音色発音リソース107−2に出力する。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A1−1−12を振幅としてティビア系音色発音リソース107−12に出力する。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A1−2−01と出力論理値A2−1−01との和を振幅としてティビア系音色発音リソース107−13に出力する。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A1−2−02と出力論理値A2−1−02との和を振幅としてティビア系音色発音リソース107−14に出力する。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A1−2−12と出力論理値A2−1−12との和を振幅としてティビア系音色発音リソース107−24に出力する。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A1−3−01と出力論理値A2−2−01との和を振幅としてティビア系音色発音リソース107−25に出力する。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A2−2−02を振幅としてティビア系音色発音リソース107−26に出力する。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A2−2−12を振幅としてティビア系音色発音リソース107−36に出力する。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105は、出力論理値A2−3−01を振幅としてティビア系音色発音リソース107−37に出力する。
ユーザは、音色スイッチパネル102を操作して、鍵盤101のどの鍵が押下されたときにどの音色の楽音を生成するかをその電子楽音発生装置に入力する。その音色は、シンセ系音色とティビア系音色とを含んでいる。そのシンセ系音色としては、オーケストラ系音色、減衰系音色が例示される。そのオーケストラ系音色の楽音としては、バイオリンの音、トランペットの音が例示される。その減衰系音色の楽音としては、アコースティックピアノの音が例示される。そのティビア系音色の楽音は、複数(たとえば、2つ、9つ)の構成音が合成されて生成される楽音である。
その電子楽音発生装置は、ティビア系音色に割り当てられた1つの鍵が押下されたときに、ティビア系音色発音リソース107−1〜107−37のいくつかを用いて、その鍵に対応するティビア系音色の楽音を生成する。その電子楽音発生装置は、ティビア系音色に割り当てられる鍵の個数に対して十分な個数のティビア系音色発音リソースを備えることにより、押下された鍵に対応するティビア系音色の楽音の全てを発音することができる。その電子楽音発生装置は、シンセ系音色に割り当てられた1つの鍵が押下されたときに、シンセ系音色発音リソース107−38〜107−40のうちの1つを用いて、その鍵に対応するシンセ系音色の楽音を生成する。このような電子楽音発生装置は、シンセ系音色に割り当てられた鍵で押下された鍵の個数がシンセ系音色発音リソース107−38〜107−40の個数より多いときに、その押下された鍵に対応する複数の楽音の全てを同時に発音することができない。より多くの楽音を同時に発音する電子楽音発生装置が望まれている。
特開平10−198369号公報には、小規模な構成で従来のトーンホイールオルガンを高度に模擬することのできる電子楽器を提供することを目的とする。また本発明はトーンホイールオルガンの音色以外の他の音色の楽音も生成することのできる電子楽器が開示されている。その電子楽器は、任意に割り当てられた1つの音の生成を担う、複数のボイス、それぞれが異なる音高を持つ複数の構成音の集合からなる楽音の各構成音の音高を指定する構成音音高指定手段、楽音生成に先立って、複数のボイスにそれぞれ異なる音高の単位音の生成を担当させるとともに、生成された単位音のレベルを、該単位音の出力が阻止される状態にまで低減しておく単位音割当手段、複数の構成音の集合からなる楽音の発音指示を受け付け、発音指示の指示するキーナンバと前記構成音音高指定手段により指定される各構成音の音高とに応じて、発音指示のあった楽音を構成する複数の構成音それぞれに対応する単位音を決定する単位音決定手段、および前記単位音決定手段により決定された複数の単位音のうち生成を担当しているボイスが存在する単位音に関しては該ボイスのレベルを増大させるとともに、生成を担当しているボイスが存在しない単位音に関しては複数の単位音の集合からなる楽音の出力に寄与している最中のボイスを除くいずれかのボイスに該単位音の生成を新たに担当させ、該発音指示のあった楽音を生成して出力する楽音生成手段を備えたことを特徴としている。
特開平11−212560号公報には、各楽音を成分音に分け、これら各成分音を同じ周波数ごとにチャンネルに割り当て、各成分音につきチャンネル明け渡しの優先順位を決定してチャンネルを選び出して明け渡し、チャンネルの有効利用を図る楽音のチャンネル割り当て装置が開示されている。その楽音のチャンネル割り当て装置は、同時に発生される複数の楽音がそれぞれ割り当てられる複数のチャンネルにつき、この同時に発生される複数の楽音のうち、同じ周波数の楽音を判別する手段と、この判別された同じ周波数の楽音の発生量を合成して、1つのチャンネルにまとめて割り当てる手段と、このようにして各チャンネルに割り当てられている各楽音につき、チャンネル明け渡しの優先順位を決定する手段と、この決定された優先順位に基づいてチャンネルを選び出し、このチャンネルに新たな楽音を割り当てる手段とを備えたことを特徴としている。
本発明の課題は、同時に発音することができる楽音の数を増加させる電子楽音発生装置を提供することにある。
以下に、発明を実施するための最良の形態・実施例で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態・実施例の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明による電子楽音発生装置(1)は、楽音発生手段(11−1〜11−96)と、入力手段(7)と、音色選択手段(8)と、リソース割り当て手段(3、26)(43)とを備えたことを特徴としている。楽音発生手段(11−1〜11−96)は、複数の楽音を発生可能である。入力手段(7)は、奏者が演奏情報を入力可能である。本発明による電子楽音発生装置(1)は、さらに、第一の楽音発生手段と、第二の楽音発生手段とを備えている。第一の楽音発生手段は、上記入力手段(7)に入力された演奏情報に応じて発音可能な楽音発生手段(11−1〜11−96)であって、設定手段(10)と、複数の第一の発音リソースと、変更手段とを備えている。設定手段(10)は、上記楽音の部分音のレベルを設定可能である。複数の第一の発音リソースは、上記楽音発生手段(11−1〜11−96)の一部であって、発音に先立って少なくとも発音周波数が定められている。変更手段は、上記入力された演奏情報および上記設定手段(10)の設定状態に応じて上記発音リソースの出力レベルを変更する。第二の楽音発生手段は、上記入力手段(7)に入力された演奏情報に応じて発音可能な楽音発生手段(11−1〜11−96)であって、取得手段(3、27)と、第二の発音リソースとを備えている。取得手段(3、27)は、発音時に上記音色選択手段(8)によって選択された楽音に係わる発音パラメータを取得する。第二の発音リソースは、上記楽音発生手段(11−1〜11−96)の一部であって、上記取得手段(3、27)が取得した発音パラメータに従って楽音を発生する。リソース割り当て手段(3、26)(43)は、上記第二の楽音発生手段が楽音を発生する際に、上記第二の発音リソースが全て発音に使用済みである場合には、上記第一の発音リソースのうち発音に使用されていないものを使用させる。
上記リソース割り当て手段(3、26)(43)は、上記第二の楽音発生手段に使用させた上記第一の発音リソースが上記第一の楽音発生に発音に再度使用されることになった場合に、上記第二の楽音がまだ発音中である場合は、上記第二の発音リソースから選択して使用させることを特徴としている。
上記リソース割り当て手段(3、26)(43)は、上記選択された発音リソースが発音を終了した後も少なくとも発音周波数を維持し、再度第一の楽音生成が可能であるようにすることを特徴としている。
上記リソース割り当て手段(3、26)(43)は、上記第二の発音リソースに上記第一の楽音発生を割り当てる際に、第二の楽音発生を行ってないものを優先的に割り当てることを特徴としている。
本発明による電子楽音発生装置(1)は、音高が互いに異なり、かつ、音色が互いに等しい複数ティビア系楽音用音を複数発音リソース(11−1〜11−96)のうちの複数ティビア系楽音用発音リソース(33)に対応付ける発音割当テーブル(31)を記録装置(6)に記録する発音割当データベース(22)と、複数ティビア系楽音用発音リソース(33)のうちの第1音に対応する第1発音リソースがその第1音と異なる第2音を生成しているときに、その第1音が複数発音リソース(11−1〜11−96)のうちの楽音を生成していない第2発音リソースに対応するように発音割当テーブル(31)を更新する発音割当テーブル更新部(26)と、ティビア系楽音を発音するときに、発音割当テーブル(31)を参照して、複数ティビア系楽音用発音リソース(33)のうちのそのティビア系楽音を構成する複数構成音に対応する複数発音リソース(11−1〜11−96)を用いてその複数構成音を生成し、その複数構成音を合成してそのティビア系楽音を生成する楽音生成部(27)とを備えている。すなわち、複数構成音は、複数ティビア系楽音用音に含まれている。このとき、電子楽音発生装置(1)は、そのティビア系楽音を構成する構成音に対応付けられた発音リソースがシンセ系楽音を生成している場合で、そのティビア系楽音の発音が指示されたときに、空いている発音リソースを用いてその構成音を生成してそのティビア系楽音を合成することができる。その結果、電子楽音発生装置(1)は、同時に発音することができる楽音の数を増加させることができる。
楽音生成部(27)は、複数発音リソース(11−1〜11−96)のうちの複数ティビア系楽音用発音リソース(33)を除くシンセ系楽音用発音リソースの全部が楽音を生成している場合で、そのティビア系楽音と異なるシンセ系楽音を発音するときに、複数ティビア系楽音用発音リソース(33)のうちの楽音を生成していない第3発音リソースを用いてシンセ系楽音を生成することが好ましい。
本発明による電子楽音発生装置(1)は、鍵盤(7)のうちの打鍵された鍵を検出する鍵イベント検出部(24)をさらに備えている。楽音生成部(27)は、その鍵がそのティビア系楽音に対応するときに、その鍵が打鍵された直後に、そのティビア系楽音を生成する。楽音生成部(27)は、その鍵がシンセ系楽音に対応するときに、その鍵が打鍵された直後に、そのシンセ系楽音を生成する。すなわち、電子楽音発生装置(1)は、ユーザの操作により楽音を発音する電子楽器に適用されることが好ましい。
本発明による電子楽音発生装置(1)は、複数タイミングに複数楽音を対応付けて楽曲を示している楽曲データに基づいてタイミングと再生楽音とを指定する再生部(25)をさらに備えている。楽音生成部(27)は、その再生楽音がティビア系楽音に対応するときに、そのタイミングにそのティビア系楽音を生成する。楽音生成部(27)は、その再生楽音がシンセ系楽音に対応するときに、そのタイミングにそのシンセ系楽音を生成する。すなわち、電子楽音発生装置(1)は、楽曲データを再生する再生装置として利用されることが好ましい。
複数構成音の各々の音量は、複数のドローバー(10)が操作されることにより更新されることが好ましい。
楽音生成部(27)は、第1ティビア系楽音を構成する第1複数構成音のうちの第1構成音の音高が第1ティビア系楽音と異なる第2ティビア系楽音を構成する第2複数構成音のうちの第2構成音の音高に一致する場合で、第1ティビア系楽音と第2ティビア系楽音とを同時に発音するときに、第1構成音に対応する発音リソースを用いて第1構成音と第2構成音とが合成された音を生成することが好ましい。
本発明による電子楽音発生装置は、ティビア系楽音を構成する構成音に対応付けられた発音リソースがシンセ系楽音を生成している場合で、そのティビア系楽音の発音が指示されたときに、空いている発音リソースを用いてその構成音を生成してそのティビア系楽音を合成することができる。その結果、本発明による電子楽音発生装置は、同時に発音することができる楽音の数を増加させることができる。
図面を参照して、本発明による電子楽音発生装置の実施の形態を記載する。その電子楽音発生装置は、図1に示されているように、電子楽器1に適用され、バス2を介して複数のハードウェアが互いに双方向に情報を伝送することができるように接続されている。その複数のハードウェアは、CPU3とROM5とRAM6と鍵盤7とパネル8と複数のドローバー10と複数の発音リソース11−1〜11−96とを含んでいる。電子楽器1は、さらに、波形メモリ12とD/A変換器14とアンプ16とスピーカ17とを備えている。
鍵盤7は、演奏するための複数の鍵を備えている。その複数の鍵は、複数の白鍵と複数の黒鍵とから形成され、それぞれ、互いに異なる複数の音高に対応している。鍵盤7は、打鍵された鍵とその打鍵強度と示す電気信号を出力する。
パネル8は、LCDと複数のスイッチとを備えている。そのLCDは、液晶ディスプレイの表示面であり、その液晶ディスプレイは、CPU3により生成された画面を表示し、たとえば、ボリュームと音色の選択および設定状態を表示する。パネル8は、その複数のスイッチのうちの操作されたスイッチをCPU3に出力する。すなわち、ユーザは、その複数のスイッチを操作して情報を入力し、パネル8は、その情報をCPU3に出力する。
複数のドローバー10は、16フィートドローバーと8フィートドローバーと5+1/3フィートドローバーと4フィートドローバーと2+2/3フィートドローバーと2フィートドローバーと1+3/5フィートドローバーと1+1/3フィートドローバーと1フィートドローバーとから形成され、それぞれ、ユーザにより引き出されたり、押し込まれたりすることができる。ドローバー10は、各々が引き出された量をCPU3に出力する。
ROM5は、読み出し専用のメモリであり、コンピュータプログラムと楽音発生に必要なパラメータデータと楽曲を示す楽曲データとを記録している。
RAM6は、読み書き可能なメモリであり、処理段階のデータを一時記憶したり、エディット可能なパラメータデータを記憶したりする。
CPU3は、ROM5に記録されているコンピュータプログラムを実行して、RAM6と鍵盤7とパネル8とドローバー10と複数の発音リソース11−1〜11−96とを制御する。
波形メモリ12は、複数の波形を記録している。その複数の波形は、電子楽器1が放音することができる複数の音色に対応している。その波形は、それぞれ、電子楽器1から発音される楽音の波形(すなわち、時間とともに変化する量)を示し、アドレスを波形データに対応付けている。そのアドレスは、その波形の時刻に対応し、波形メモリ12の中の位置を識別するアドレスを示している。その波形データは、そのアドレスに対応する時刻での波形の変位の瞬時値を示している。その複数の音色は、ヘッドアドレスとループトップアドレスとループエンドアドレスとに対応付けられている。ヘッドアドレスとループトップアドレスとループエンドアドレスとは、それぞれ、波形メモリ12のアドレスを示している。ヘッドアドレスは、波形メモリ12の中のその波形の先頭が記録されるアドレスを示している。ループトップアドレスは、ヘッドアドレスより順番が後のアドレスを示している。ループエンドアドレスは、ループトップアドレスより順番が後のアドレスを示している。その波形は、立ち上がり部と繰り返し部とから形成されている。その立ち上がり部は、波形メモリ12のヘッドアドレスからループトップアドレスまでに記録される波形の部分に対応している。繰り返し部は、ループトップアドレスからループエンドアドレスまでに記録される波形の部分に対応している。電子楽器1から発音される楽音の波形は、その立ち上がり部と、その立ち上がり部の後に繰り返し部を繰り返すことにより形成される。波形メモリ12は、外部から入力されるアドレスに対応する波形データを出力する。
発音リソース11−i(i=1,2,3,…,96)は、CPU3により指定される音高と音色とラウドネスとエンベロープとに基づいて、電子楽器1から放音される楽音を示すデジタル楽音信号を生成する。すなわち、発音リソース11−iは、その音色に対応するスタートアドレスSTとループトップアドレスLTとループエンドアドレスLEとを算出し、スタートアドレスSTとループトップアドレスLTとループエンドアドレスLEとに基づいて波形メモリ12から所定の音色の波形データを読み出す。発音リソース11−iは、さらに、その波形データその音高とラウドネスとエンベロープとに基づいて、その楽音の波形を示す波形データを算出する。
D/A変換器14は、複数の発音リソース11−1〜11−96により生成されたデジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換する。アンプ16は、D/A変換器14により生成されたアナログ楽音信号をスピーカ17で発生させるために増幅する。スピーカ17は、1個ないし複数個から形成され、アンプ16により増幅されたアナログ楽音信号を可聴信号に変換して放音する。
図2は、ROM5に記録されているコンピュータプログラムを示している。そのコンピュータプログラム21は、発音割当データベース22と設定部23と鍵イベント検出部24と再生部25と発音割当テーブル更新部26と楽音生成部27とを備えている。
発音割当データベース22は、他のコンピュータプログラムにより情報処理可能に発音割当テーブルをRAM6に記録する。
設定部23は、パネル8を用いて入力された情報に基づいて、鍵盤7が備える複数の鍵を複数のエリアに対応付け、その複数のエリアに複数の音色を対応付ける。その音色は、シンセ系音色とティビア系音色とを含んでいる。そのシンセ系音色の楽音は、複数の発音リソース11−1〜11−96のうちの1つの発音リソースを用いて生成される。そのシンセ系音色としては、オーケストラ系音色、減衰系音色が例示される。そのオーケストラ系音色の楽音としては、バイオリンの音、トランペットの音が例示される。その減衰系音色の楽音としては、アコースティックピアノの音が例示される。そのティビア系音色の楽音は、複数(たとえば、9つ)の構成音が合成されて生成される。その複数の構成音は、複数の発音リソース11−1〜11−96のうちの複数の発音リソースを用いてそれぞれ生成される。設定部23は、さらに、ドローバー10を用いて入力された情報に基づいて、そのティビア系音色の楽音を構成する複数の構成音の各々の音量を設定する。設定部23は、パネル8を用いて入力された情報に基づいて、モードを切り換える。そのモードは、楽器モードと再生モードとを含んでいる。
鍵イベント検出部24は、鍵盤7を走査して、打鍵された鍵とその鍵が打鍵されたときの打鍵強度とを検出する。鍵イベント検出部24は、その鍵と打鍵強度とに基づいて楽音の音高と音色とエンベロープ・ラウドネスを指定する。すなわち、鍵イベント検出部24は、その鍵に対応する音高を検出し、その鍵が属するエリアに対応する音色を検出し、その打鍵強度に基づいてその楽音のエンベロープ・ラウドネスを算出する。
再生部25は、パネル8を用いて入力された情報に基づいて、楽曲を示す楽曲データをROM5から収集し、または、その楽曲データを図示されていないFDDを用いてFDから収集する。その楽曲データは、ステップタイムにイベントを対応付けている。ステップタイムは、その見本曲の始まりからの時間を示している。そのイベントは、発音される楽音に関する情報を示し、たとえば、鍵盤7の鍵を打鍵することを示している。そのイベントは、ノートナンバとベロシティとゲートタイムとパートとから形成されている。ノートナンバは、ステップタイムにより示される時刻に打鍵される鍵を識別する番号を示し、発音される楽音の音高を示している。ベロシティは、ノートナンバにより示される鍵が打鍵される打鍵強度を示している。ゲートタイムは、ノートナンバにより示される鍵が打鍵されてから離鍵されるまでの時間を示している。パートは、操作される楽器を示し、発音される楽音の音色を示している。このような楽曲データとしては、スタンダードMIDIファイル(SMF)が例示され、周知である。
再生部25は、さらに、パネル8による楽曲の開始の操作に応答して、その操作からその楽曲データのステップタイムに示される時間が経過した時刻に、そのステップタイムに対応する楽音の音高と音色とラウドネスとを指定する。
発音割当テーブル更新部26は、鍵イベント検出部24または再生部25により指定された楽音に基づいて、発音割当データベース22により記録される発音割当テーブルを更新する。
楽音生成部27は、鍵イベント検出部24または再生部25により楽音が指定されたときに、発音割当データベース22により記録される発音割当テーブルを参照して、複数の発音リソース11−1〜11−96のうちの適当な発音リソースを用いてその楽音を生成する。
図3は、発音割当データベース22により記録される発音割当テーブルを示している。その発音割当テーブル31は、ティビア系楽音用音32を発音リソース33に対応付けている。すなわち、ティビア系楽音用音32のうちの任意の要素は、発音リソース33のうちの1つの要素に対応している。ティビア系楽音用音32は、75音からなるティビア系楽音用音を識別している。そのティビア系楽音用音は、音色が互いに等しく、音高が互いに異なっている。発音リソース33は、発音リソース11−1〜11−96のうちのティビア系楽音用音32により識別されるティビア系楽音用音に割り当てられている1つの発音リソースを識別している。
このとき、発音割当テーブル更新部26は、さらに、鍵イベント検出部24または再生部25によりティビア系音色の楽音が指定されたときに、その楽音の各々の構成音に関して、発音リソース11−1〜11−96のうちのその構成音に対応する発音リソースがその構成音以外の楽音を生成しているかどうかを判別する。発音割当テーブル更新部26は、その発音リソースがその構成音以外の楽音を生成しているときに、発音リソース11−1〜11−96から楽音を生成していない不使用発音リソースを抽出し、その構成音がその不使用発音リソースのうちの1つに対応するように、発音割当テーブル31を更新する。
楽音生成部27は、鍵イベント検出部24または再生部25によりティビア系音色の楽音が指定されたときに、発音割当テーブル31を参照して、その楽音を構成する複数の構成音に対応する複数の発音リソースを用いてその構成音を生成する。このとき、その複数の構成音の各々の音量は、設定部23によりドローバー10の引き出し量に基づいて設定された音量にそれぞれ一致するように生成される。楽音生成部27は、鍵イベント検出部24または再生部25によりシンセ系音色の楽音が指定されたときに、発音割当テーブル31を参照して、発音割当テーブル31により対応付けされていない発音リソースから楽音を生成していない発音リソースを抽出する。楽音生成部27は、その不使用発音リソースのうちから発音割当テーブル31により対応付けされていない発音リソースがないときに、発音割当テーブル31を参照して、発音割当テーブル31により対応付けされている発音リソースから楽音を生成していない発音リソースを抽出する。楽音生成部27は、その抽出された発音リソースを用いて、そのシンセ系音色の楽音を生成する。
電子楽器1の動作は、楽器モードの動作と再生モードの動作とを備えている。楽器モードの動作と再生モードの動作とは、並行して実行されることもできる。
楽器モードの動作は、ユーザがパネル8を用いて楽器モードを選択したときに実行される。電子楽器1は、ユーザにより鍵盤7の鍵が打鍵されると、その打鍵された鍵とその鍵が打鍵されたときの打鍵強度とを検出する。電子楽器1は、その鍵と打鍵強度とに基づいて音高と音色とエンベロープ・ラウドネスを算出する。電子楽器1は、その鍵が打鍵された直後に、複数の発音リソース11−1〜11−96のうちの適当な発音リソースを用いて、音高と音色とエンベロープ・ラウドネスとに対応する楽音を生成する。
再生モードの動作は、ユーザがパネル8を用いて再生モードを選択したときに実行される。ユーザは、パネル8を用いて、ROM5に記録されている複数の楽曲データのうちから1つの楽曲データを選択し、または、FDに記録されている複数の楽曲データのうちから1つの楽曲データを選択する。電子楽器1は、その選択された楽曲データをROM5またはそのFDから読み出す。電子楽器1は、さらに、ユーザによるパネル8の操作に応答して、その操作からその楽曲データのステップタイムに示される時間が経過した時刻に、複数の発音リソース11−1〜11−96のうちの適当な発音リソースを用いて、そのステップタイムに対応する楽音を生成する。
楽音を生成する動作は、シンセ系音色の楽音を発音する動作とティビア系音色の楽音を発音する動作とを備えている。
図4は、シンセ系音色の楽音を発音する動作を示している。電子楽器1は、まず、シンセ系音色の楽音の発音が指定されたときに、音色割当テーブル31を参照して、発音割当テーブル31により対応付けされていない発音リソースから楽音を生成していない発音リソースがあるかどうか判別する(ステップS1)。電子楽器1は、その不使用発音リソースのうちから発音割当テーブル31により対応付けされていない発音リソースがあるときに(ステップS1、YES)、その発音リソースをそのシンセ系楽音に割り当てる(ステップS2)。電子楽器1は、その不使用発音リソースのうちから発音割当テーブル31により対応付けされていない発音リソースがないときに(ステップS1、NO)、発音割当テーブル31を参照して、発音割当テーブル31により対応付けされている発音リソースから楽音を生成していない発音リソースを抽出し、その抽出された発音リソースをそのシンセ系楽音に割り当てる(ステップS3)。電子楽器1は、その割り当てられた発音リソースを用いて、そのシンセ系音色の楽音を生成して発音する(ステップS4)。
ティビア系楽音を発音する動作は、そのティビア系楽音を構成する複数の構成音をそれぞれ生成する複数の動作を備えている。図5は、その1つの構成音を生成する動作を示している。電子楽器1は、ティビア系音色の楽音が指定されたときに、その楽音の各々の構成音に関して、発音リソース11−1〜11−96のうちのその構成音に対応する発音リソースがその構成音以外の楽音を生成しているかどうかを判別する(ステップS11)。電子楽器1は、その発音リソースがその構成音以外の楽音を生成しているときに(ステップS11、YES)、発音リソース11−1〜11−96から楽音を生成していない不使用発音リソースを抽出し、その構成音がその不使用発音リソースのうちの1つに対応するように、発音割当テーブル31を更新する(ステップS12)。
電子楽器1は、その発音リソースがその構成音以外の楽音を生成していないときに(ステップS11、NO)、または、発音割当テーブル31を更新した後に、発音割当テーブル31を参照して、その構成音に対応する複数の発音リソースを用いてその構成音を生成する(ステップS13)。
図6は、ティビア系音色の第1の楽音と第2の楽音とが発音されるときに、ある構成音の音量の変化を示している。その構成音は、第1の楽音の構成音に含まれ、かつ、第2の楽音の構成音に含まれる音である。第1の楽音におけるその構成音の音量は、音量r1により表現され、第2の楽音におけるその構成音の音量は、音量r2により表現される。その構成音の音量41は、その第1の楽音が発音されている期間とその第2の楽音が発音されている期間とで変化する。
たとえば、第1の楽音に対応する鍵が時刻t1で打鍵され、時刻t1以降の時刻t2に第2の楽音に対応する鍵が打鍵され、時刻t2以降の時刻t3に第1の楽音に対応する鍵が離鍵され、時刻t3以降の時刻t4に第2の楽音に対応する鍵が離鍵されたときに、その構成音の音量41は、時刻t1から時刻t4の期間で変化する。このとき、音量41は、時刻t1から時刻t2までの期間に、音量r1を示している。音量41は、時刻t2から時刻t3までの期間に、音量r1の構成音と音量r2の構成音とが合成された音の音量を示している。音量41は、時刻t3から時刻t4までの期間に、音量r2を示している。すなわち、ある音高の構成音を含むティビア系音色の2つの楽音は、同時に発音されるときに、1つの発音リソースにより生成される。
このとき、電子楽器1は、そのティビア系楽音を構成する構成音に対応付けられた発音リソースがシンセ系楽音を生成している場合で、そのティビア系楽音の発音が指示されたときに、空いている発音リソースを用いてその構成音を生成してそのティビア系楽音を合成することができる。その結果、電子楽器1は、同時に発音することができる楽音の数を増加させることができる。
図7は、本発明による電子楽音発生装置の実施の他の形態を示している。その電子楽音発生装置40は、既述の実施の形態における電子楽器1が、鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック42とキーアサイナー43とをさらに備えている。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック42は、既述の公知の鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック105と同様にして、ドローバー10の各々が引き出された引出量と鍵盤7の押鍵に基づいて複数の出力論理値(Ai−j−k、たとえば、i=1〜9、j=1〜3、k=1〜12)を算出する。すなわち、その出力論理値(Ai−j−k)は、鍵盤7が備える複数の鍵とドローバー10が備える複数のドローバーとの組み合わせに対応している。たとえば、その出力論理値Ai−j−kは、鍵盤7のうちの鍵SWj−kが押鍵されているときにドローバー10のうちのドローバーiの引出量を示し、鍵SWj−kが押鍵されていないときに0を示している。その複数の出力論理値Ai−j−kは、それぞれ、周波数に対応に対応している。鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック42は、複数の出力論理値のうちの同じ1つの周波数に対応する出力論理値の和を算出し、その和を振幅としてその1つの周波数に対応付けてキーアサイナー43に出力する。その振幅は、複数の出力論理値のうちのその1つの周波数に対応する出力論理値に対応する複数の鍵の全てが押鍵されてないときに、0を示す。すなわち、0以外を示す振幅に対応する周波数の個数は、鍵盤7のうちの1つの鍵が押鍵されたときに、ドローバー10が備えるドローバーの個数に等しく、鍵盤7のうちのn個の鍵が押鍵されたときに、ドローバー10が備えるドローバーの個数とnとの積以下の値である。
キーアサイナー43は、鍵盤7の押鍵に基づいて音高と音色とラウドネスとエンベロープとを算出する。その音高は、その押鍵された鍵に対応している。その音色は、ユーザによりユーザにより音色スイッチパネル102が操作されて入力された情報に基づいて、その鍵に対応付けられた音色に対応している。そのラウドネスとエンベロープとは、その打鍵強度に対応している。キーアサイナー43は、算出された音高と音色とラウドネスとエンベロープとを発音リソース11−1〜11−96のうちの使用されていない発音リソースに出力する。
キーアサイナー43は、さらに、ティビア系音色の楽音の構成音として初期的に設定されている構成音音色を初期的に記憶している。キーアサイナー43は、鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック42から出力される周波数と振幅とに基づいて、音高と音色とラウドネスとエンベロープとを算出する。その音高は、その周波数に対応している。その音色は、その構成音音色を示している。そのラウドネスとエンベロープとは、その振幅に対応している。キーアサイナー43は、さらに、その算出された音高と音色とラウドネスとエンベロープとを発音リソース11−1〜11−96のうちの使用されていない発音リソースに出力する。キーアサイナー43は、その振幅が0を示すときに、その音高と音色とラウドネスとエンベロープとを発音リソースに出力しない。
発音リソース11−i(i=1,2,3,…,96)は、キーアサイナー43により指定される音高と音色とラウドネスとエンベロープとに基づいて、電子楽音発生装置40から放音される楽音を示すデジタル楽音信号を生成する。すなわち、発音リソース11−iは、その音色に対応するスタートアドレスSTとループトップアドレスLTとループエンドアドレスLEとを算出し、スタートアドレスSTとループトップアドレスLTとループエンドアドレスLEとに基づいて波形メモリ12から所定の音色の波形データを読み出す。発音リソース11−iは、さらに、その波形データその音高とラウドネスとエンベロープとに基づいて、その楽音の波形を示す波形データを算出する。
複数の発音リソース11−1〜11−96は、さらに、複数の発音リソース11−1〜11−96によりそれぞれ生成された複数の波形データを加算して、複数の発音リソース11−1〜11−96によりそれぞれ生成された複数の楽音が合成された合成楽音を示すデジタル楽音信号を生成する。D/A変換器14は、複数の発音リソース11−1〜11−96により生成されたデジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換する。アンプ16は、D/A変換器14により生成されたアナログ楽音信号をスピーカ17で発生させるために増幅する。スピーカ17は、1個ないし複数個から形成され、アンプ16により増幅されたアナログ楽音信号を可聴信号に変換して放音する。
複数の発音リソース11−1〜11−96がティビア系楽音とシンセ系楽音とに固定的に割り当てられている場合には、一般に、シンセ系楽音は、シンセ系楽音に割り当てられている発音リソースの個数までしか同時に発音されることができない。ティビア系楽音に割り当てられている発音リソースのうちの使用されていない発音リソースを用いてシンセ系楽音を生成する場合には、その発音リソースに割り当てられている構成音を含むティビア系楽音は発音されることができない。
電子楽音発生装置40は、複数の発音リソース11−1〜11−96がティビア系楽音とシンセ系楽音とに固定的に割り当てられている電子楽音発生装置と比較して、複数の発音リソース11−1〜11−96を有効に使用することができ、同時に発音することができる楽音の数を増加させることができる。
1 :電子楽器
2 :バス
3 :CPU
5 :ROM
6 :RAM
7 :鍵盤
8 :パネル
10:ドローバー
11−1〜11−96:発音リソース
12:波形メモリ
14:D/A変換器
16:アンプ
17:スピーカ
21:コンピュータプログラム
22:発音割当データベース
23:設定部
24:鍵イベント検出部
25:再生部
26:発音割当テーブル更新部
27:楽音生成部
31:割当テーブル
32:ティビア系楽音用音
33:発音リソース
40:電子楽音発生装置
42:鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック
43:キーアサイナー
2 :バス
3 :CPU
5 :ROM
6 :RAM
7 :鍵盤
8 :パネル
10:ドローバー
11−1〜11−96:発音リソース
12:波形メモリ
14:D/A変換器
16:アンプ
17:スピーカ
21:コンピュータプログラム
22:発音割当データベース
23:設定部
24:鍵イベント検出部
25:再生部
26:発音割当テーブル更新部
27:楽音生成部
31:割当テーブル
32:ティビア系楽音用音
33:発音リソース
40:電子楽音発生装置
42:鍵盤×ドローバー出力論理値演算ブロック
43:キーアサイナー
Claims (4)
- 複数の楽音を発生可能な楽音発生手段と、
奏者が演奏情報を入力可能な入力手段と、
上記入力手段に入力された演奏情報に応じて発音可能な楽音発生手段であって、
上記楽音の部分音のレベルを設定可能な設定手段と、
上記楽音発生手段の一部であって、発音に先立って少なくとも発音周波数が定められている複数の第一の発音リソースと、
上記入力された演奏情報および上記設定手段の設定状態に応じて上記発音リソースの出力レベルを変更する変更手段と
を備えた第一の楽音発生手段と、
音色選択手段と、
上記入力手段に入力された演奏情報に応じて発音可能な楽音発生手段であって、
発音時に上記音色選択手段によって選択された楽音に係わる発音パラメータを取得する取得手段と、
上記楽音発生手段の一部であって、上記取得手段が取得した発音パラメータに従って楽音を発生する第二の発音リソースと
を備えた第二の楽音発生手段と、
上記第二の楽音発生手段が楽音を発生する際に、上記第二の発音リソースが全て発音に使用済みである場合には、上記第一の発音リソースのうち発音に使用されていないものを使用させるリソース割り当て手段と
を備えたことを特徴とする電子楽音発生装置。 - 上記リソース割り当て手段は、上記第二の楽音発生手段に使用させた上記第一の発音リソースが上記第一の楽音発生に発音に再度使用されることになった場合に、上記第二の楽音がまだ発音中である場合は、上記第二の発音リソースから選択して使用させること
を特徴とする請求項1に記載の電子楽音発生装置。 - 上記リソース割り当て手段は、上記選択された発音リソースが発音を終了した後も少なくとも発音周波数を維持し、再度第一の楽音生成が可能であるようにすること
を特徴とする請求項2に記載の電子楽音発生装置。 - 上記リソース割り当て手段は、上記第二の発音リソースに上記第一の楽音発生を割り当てる際に、第二の楽音発生を行ってないものを優先的に割り当てること
を特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の電子楽音発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007003414A JP2008170688A (ja) | 2007-01-11 | 2007-01-11 | 電子楽音発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007003414A JP2008170688A (ja) | 2007-01-11 | 2007-01-11 | 電子楽音発生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008170688A true JP2008170688A (ja) | 2008-07-24 |
Family
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007003414A Pending JP2008170688A (ja) | 2007-01-11 | 2007-01-11 | 電子楽音発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008170688A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH10198369A (ja) * | 1997-01-14 | 1998-07-31 | Roland Corp | 電子楽器 |
JPH10198370A (ja) * | 1996-12-28 | 1998-07-31 | Casio Comput Co Ltd | 音源制御方法、及び音源装置 |
-
2007
- 2007-01-11 JP JP2007003414A patent/JP2008170688A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH10198370A (ja) * | 1996-12-28 | 1998-07-31 | Casio Comput Co Ltd | 音源制御方法、及び音源装置 |
JPH10198369A (ja) * | 1997-01-14 | 1998-07-31 | Roland Corp | 電子楽器 |
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