JP2008170500A - 2次元走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、低コスト化及び小型化が可能な2次元走査装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、揺動板43と、揺動板43が含まれる平面と平行な第1軸T周りの第1揺動を揺動板43に生じさせる第1揺動手段と、揺動板43が含まれる平面と平行であり、且つ、第1軸に垂直な第2軸U周りの第2揺動を第1揺動と同一周波数で、且つ、略90°異なる位相で揺動板43に生じさせる第2揺動手段と、第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる振幅変動手段と、揺動板43に向けて光を出射する光源2とを備えることを特徴とする2次元走査装置1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、2次元走査が可能な2次元走査装置に関する。
2次元走査をする装置として、例えば、スクリーンを2次元走査して、スクリーンに画像を表示するプロジェクタを挙げることができる。図14に示すように、プロジェクタ等において行われる2次元走査は、光が照射するスクリーン100の位置(以下、「走査位置P」という)をスクリーン100の主走査方向(矢印M方向)に移動させる主走査をスクリーン100の副走査方向(矢印S方向)の複数の位置において行うことで実現されている。
プロジェクタには、このような2次元走査を行う2次元走査装置が備えられている。かかる2次元走査装置は、光源と、光源から出射した光の進行方向をスクリーンの主走査方向に移動させて主走査を行う第1反射板と、第1反射板で反射した光の進行方向をスクリーンの副走査方向に移動させて主走査する位置をスクリーンの副走査方向にずらす第2反射板とを備えている。かかる2次元走査装置は、第2反射板が1回揺動する間に、第1反射板を複数回揺動させることで前述の2次元走査を行っている。このような第1反射板と第2反射板との揺動には、小さな駆動力で大きく揺動させることが可能な共振現象が利用されている。
このような2次元走査装置を携帯電話やノートパソコンに取り付けて、外部のスクリーンなどに画像を照射する超小型プロジェクタを実現させることも考えられる。携帯電話やノートパソコンに取り付け可能な超小型プロジェクタを実現させるためには、コンパクトな2次元走査装置が必要である。前述の2次元走査装置は、反射板を2つ備えるため、コンパクト化が困難である。一方で、1つの反射板で前述の2次元走査を実現しようとすると、第1反射板の揺動に対応する揺動(以下、主走査揺動という)と、第2反射板の揺動に対応する揺動(以下、副走査揺動という)とを1つの反射に同時に生じさせる必要がある。例えば、500×500画素の画像を表示する場合、主走査を500箇所で必要とするため、1回の副走査揺動が行われる間に、主走査揺動を500回行わなければならない。よって、500×500画素の画像を、1つの反射板を用いて表示する場合、揺動周波数が500倍異なる主走査揺動と副走査揺動とを1つの反射板に生じさせる必要がある。揺動周波数が500倍異なる主走査揺動と副走査揺動とを共振現象を利用して生じさせる場合、主走査揺動に対するねじり剛性と副走査揺動に対するねじり剛性とは、揺動周波数の2乗、即ち、500倍の2乗の25万倍異ならせる必要がある。しかし、主走査揺動に対するねじり剛性と副走査揺動に対するねじり剛性とが大きく異なった反射板を設計及び製造することは非常に困難である。そのため、1つの反射板で、前述の2次元走査を実現する2次元走査装置を製造することは、非常に困難である。
本発明は、製造が容易であり、且つ、コンパクト化を図ることが可能な2次元走査装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、本発明は、第1の手段として、揺動板と、前記揺動板が含まれる平面と平行な第1軸周りの第1揺動を前記揺動板に生じさせる第1揺動手段と、前記揺動板が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第1軸に垂直な第2軸周りの第2揺動を前記第1揺動と同一周波数で、且つ、略90°異なる位相で前記揺動板に生じさせる第2揺動手段と、前記第1揺動及び前記第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる振幅変動手段と、前記揺動板に向けて光を出射する光源とを備えることを特徴とする2次元走査装置を提供する。
第1の手段に係る2次元走査装置は、揺動板と、揺動板に向けて光を出射する光源とを備えている。従って、第1の手段に係る2次元走査装置は、光源から出射した光が、揺動板で反射して、スクリーン等の走査対象物を照射することが可能な構成とされている。更に、第1の手段に係る2次元走査装置は、揺動板が含まれる平面と平行な第1軸周りの第1揺動を揺動板に生じさせる第1揺動手段と、揺動板が含まれる平面と平行であり、且つ、第1軸に垂直な第2軸周りの第2揺動を第1揺動と同一周波数で、且つ、略90°異なる位相で揺動板に生じさせる第2揺動手段とを備えている。光源から出射した光を第1揺動及び該第1揺動と周波数が同一であり、且つ、位相が略90°異なる第2揺動を同時に行っている揺動板に照射すると、揺動板で反射した光が照射する走査対象物上の位置(以下、「走査位置」という)は、略円を描くように移動する。更に、第1の手段に係る2次元走査装置は、第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる振幅変動手段を備えている。第1揺動及び該第1揺動と周波数が同一であり、且つ、位相が略90°異なる第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させると、揺動板で反射した光の走査位置は、渦を描くように移動する。このように、第1の手段に係る2次元走査装置においては、走査位置が渦を描くように移動することで、2次元走査を実現している。走査位置を渦を描くように移動させることは、同一周波数の第1揺動及び第2揺動により実現できるので、第1の手段に係る2次元走査装置は、第1揺動及び第2揺動に対する揺動板のねじり剛性を異ならせる必要がない。よって、第1の手段に係る2次元走査装置では、揺動板の設計及び製造が容易であり、ひいては、2次元走査装置の全体の製造が容易である。また、第1の手段に係る2次元走査装置は、1つの揺動板で2次元走査が可能な構成であるため、コンパクト化を図ることも可能である。
また、本発明は、第2の手段として、揺動板と、前記揺動板が含まれる平面と平行な第1軸周りの第1揺動を前記揺動板に生じさせる第1揺動手段と、前記揺動板が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第1軸に垂直な第2軸周りの第2揺動を前記第1揺動と同一周波数で、且つ、略90°異なる位相で前記揺動板に生じさせる第2揺動手段と、前記第1揺動及び前記第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる振幅変動手段と、前記揺動板に設けられた光源とを備えることを特徴とする2次元走査装置を提供する。
第2の手段に係る2次元走査装置は、光源が揺動板に設けられている点が第1の手段に係る2次元走査装置と異なる。第2の手段に係る2次元走査装置は、光源が揺動板に載置されているため、光源から出射した光の進行方向が揺動板の揺動によって変動する。よって、第2の手段に係る2次元走査装置においても、第1揺動及び該第1揺動と同一周波数で、且つ、略90°異なる位相の第2揺動を揺動板に同時に行わせ、第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させることで、走査位置を渦を描くように移動させて、2次元走査をすることが可能である。かかる第2の手段に係る2次元走査装置は、光源が揺動板に設けられているため、第1の手段に係る2次元走査装置に比べて、コンパクトな構成とすることができる。
第1揺動手段及び第2揺動手段の他の具体的構成として、前記揺動板を揺動可能に支持する枠体を備え、前記第1揺動手段は、前記第2軸に沿った前記揺動板の部位に配置された第1可動電極と、該第1可動電極に対向し、前記枠体に固定され、前記第2軸に沿った位置に配置された第1固定電極と、前記第1可動電極及び前記第1固定電極間に第1交流電圧を印加する第1交流電源とを具備し、前記第2揺動手段は、前記第1軸に沿った前記揺動板の部位に配置された第2可動電極と、該第2可動電極に対向し、前記枠体に固定され、前記第1軸に沿った位置に配置された第2固定電極と、前記第2可動電極及び前記第2固定電極間に、前記第1交流電圧と周波数が同一であり、且つ、位相が180°異なる第2交流電圧を印加する第2交流電源とを具備する構成を挙げることができる。
第1揺動手段及び第2揺動手段の他の具体的構成として、前記揺動板を揺動可能に支持する枠体を備え、前記第1揺動手段は、前記第2軸に沿った前記揺動板の部位に配置された第1可動電極と、該第1可動電極に対向し、前記枠体に固定され、前記第1可動電極に対して、前記揺動板が含まれる平面の法線方向の少なくとも一方側に配置された第1固定電極と、前記第1可動電極及び前記第1固定電極間に第1交流電圧を印加する第1交流電源とを具備し、前記第2揺動手段は、前記第1軸に沿った前記揺動板の部位に配置された第2可動電極と、該第2可動電極に対向し、前記枠体に固定され、前記第2可動電極に対して、前記揺動板が含まれる平面の法線方向の少なくとも一方側に配置された第2固定電極と、前記第2可動電極及び前記第2固定電極間に、前記第1交流電圧と周波数が同一であり、且つ、位相が90°異なる第2交流電圧を印加する第2交流電源とを具備する構成を挙げることができる。
第1揺動手段及び第2揺動手段の他の具体的構成として、前記第1揺動手段は、前記揺動板が含まれる平面と平行な磁界を前記揺動板表面に発生させる第1磁界発生手段と、前記揺動板表面の前記第2軸上の部位に少なくとも配置され、且つ、前記磁界に対して角度を持って配置された部分を有する第1電線と、前記第1電線に第3交流電圧を印加する第3交流電源とを具備し、前記第2揺動手段は、前記揺動板が含まれる平面と平行な磁界を前記揺動板表面に発生させる第2磁界発生手段と、前記揺動板表面の前記第1軸上の部位に少なくとも配置され、且つ、前記第2磁界発生手段が発生させる磁界に対して角度を持って配置された部分を有する第2電線と、前記第2電線に、前記第3交流電圧と周波数が同一であり、且つ、位相が90°異なる第4交流電圧を印加する第4交流電源とを具備する構成を挙げることができる。
また、好ましい構成として、前記第1揺動及び前記第2揺動の最大振幅を個別に調整する最大振幅調整手段を備え、前記振幅変動手段は、前記最大振幅調整手段によって調整された最大振幅より小さい振幅範囲において、前記第1揺動及び前記第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる構成を挙げることができる。
かかる好ましい構成によれば、第1揺動及び第2揺動の最大振幅を個別に調整でき、最大振幅より小さい振幅範囲において、第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させることができる。第1揺動の振幅は、走査位置の第2軸方向の移動距離に対応し、第2揺動の振幅は、走査位置の第1軸方向の移動距離に対応している。よって、第1揺動及び第2揺動の最大振幅を個別に調整すると、走査位置の移動によって描かれる渦の形状を、第1軸方向に長い楕円状としたり、第2軸方向に長い楕円状にしたり、第1軸方向及び第2軸方向の長さが同一である円状とすることが可能である。この渦の形状を走査対象物の形状等に応じて変更することで、光源から出射した光が走査対象物外を照射する割合を低下させ、効率良く走査対象物を走査することが可能となる。
また、好ましい構成として、前記第1揺動及び前記第2揺動を同時に行うことにより揺動する前記揺動板の振幅を検出する振幅検出手段と、前記振幅検出手段によって検出された振幅に基づいて、前記光源が出射する光の強度を補正する補正手段とを備える構成を挙げることができる。
走査位置が渦を描くように移動することによって走査を行うと、走査範囲の外側が中心側に比べて暗くなり易い。走査範囲の中心(渦の中心)からの距離と第1揺動及び第2揺動を同時に行うことにより揺動する揺動板の振幅とは対応している。かかる好ましい構成においては、振幅検出手段によって検出された揺動板の振幅に基づいて、光源が出射する光の強度を補正する補正手段が備えられている。よって、補正手段が、走査範囲の中心からの距離と対応する揺動板の振幅に基づいて、光源が出射する光の強度を補正するので、かかる好ましい構成によれば、走査範囲内の明るさのばらつきを少なくすることが可能である。
また、好ましい構成として、前記第1揺動及び前記第2揺動を同時に行うことにより揺動する前記揺動板の振幅を検出する振幅検出手段と、前記第1揺動及び前記第2揺動を同時に行うことにより揺動する前記揺動板の位相を検出する位相検出手段と、前記揺動板の振幅及び位相が対応付けられた画像データを記憶する画像データ記憶手段と、前記画像データ記憶手段に記憶された画像データのうち、前記振幅検出手段によって検出された振幅、及び、前記位相検出手段によって検出された位相が対応付けられた画像データに基づいて、前記光源が出射する光の強度を制御する発光制御手段とを備える構成を挙げることができる。
走査位置は、第1揺動及び第2揺動を行うことにより揺動する揺動板の振幅と位相とから特定することができる。従って、揺動板の振幅及び位相と、揺動板の振幅及び位相が対応付けられた画像データとに基づいて光源が出射する光の強度を制御すると、画像データに対応した画像を表示することができる。かかる好ましい構成においては、画像データ記憶手段に記憶された画像データのうち、振幅検出手段によって検出された振幅、及び、位相検出手段によって検出された位相が対応付けられた画像データに基づいて、光源が出射する光の強度を制御する発光制御手段が備えられているので、画像データ記憶手段に記憶された画像データに対応した画像を表示することができる。
本発明は、製造が容易であり、且つ、コンパクト化を図ることが可能な2次元走査装置を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る2次元走査装置1の模式図である。図1に示すように、本実施形態に係る2次元走査装置1は、光源2及び反射部3を備えている。
光源2は、反射部3から離れて配置され、反射部3に向けてレーザ光Lを出射する。本実施形態では、光源2は、LED(Light Emitting Diode)によって構成されている。反射部3は、光源2から出射したレーザ光Lを反射して、走査対象物4を走査する。走査対象物4は、特に限定されるものでなく、例えば、映写幕などのスクリーンとすることができる。
図2は、反射部3が収容されたパッケージ10の斜視図である。図2に示すように、反射部3は、シリコン層40と、シリコン層40の上面に積層された上部ガラス層30と、シリコン層40の下面に積層された下部ガラス層50とを備えている。この反射部3は、上部ガラス層30をパッケージ10に形成された透明窓11に向けてパッケージ10内に配置されている。このように配置されることで、透明窓11及び上部ガラス層30を通じて光源2から出射されたレーザ光Lがシリコン層40に到達し、シリコン層40に到達したレーザ光Lがシリコン層40で反射して、上部ガラス層30及び透明窓11を通じてパッケージ10外に出射して、走査対象物4を走査することが可能とされている。
図3は、反射部3のシリコン層40の詳細を示す平面図である。図3に示すように、シリコン層40は、DeepRIE(Reactive Ion Etching)処理などを含むMEMS技術を用いて、シリコン層40の材料となるシリコン基板に枠体41、第1ヒンジ42、揺動板43、第1電極44及び第2電極45を形成して作製されたものである。
枠体41は、矩形状に形成されて反射部3の外周部を形成し、内側に空間41aを有している。かかる枠体41の上面には、上部ガラス層30が積層され、下面には、下部ガラス層50が積層されている。空間41aは、上部ガラス層30と下部ガラス層50とにより低圧の状態で封止されている。
枠体41が有する空間41aには、ディスク状の揺動板43が配置されている。この揺動板43は、円状の空間47aを内側に有したディスク状の補助体47、この補助体47が有する空間47aに配置されるディスク状の揺動板本体48、及び、補助体47と揺動板本体48とを連結する3本の第2ヒンジ49を備えている。補助体47は、第1軸T周りの第1揺動及び第2軸U周りの第2揺動が枠体41に対して可能なように、4本の第1ヒンジ42を介して枠体41に連結されている。第1軸Tとは、揺動板43が含まれる平面の所定方向と軸方向が平行な軸(図2において、軸方向が上下方向である軸)であり、第2軸Uとは、揺動板43含まれる平面と平行であり、且つ、第1軸Tに垂直な軸(図2において、軸方向が左右方向である軸)である。尚、図3に示すように、本実施形態では、第1軸T及び第2軸Uは、シリコン層40内を通るものとする。また、補助体47及び揺動板本体48の第1揺動及び第2揺動のねじり剛性は同一とされている。
揺動板本体48は、パッケージ10の透明窓11及び上部ガラス層30を通じて入射したレーザ光Lを走査対象物4に反射可能なように、表面処理が施されている。表面処理として、例えば、揺動板本体48の表面にアルミ蒸着やスパッタでアルミ膜を形成することを挙げることができる。
第1電極44は、第2軸Uに沿った補助体47の部位に配置された第1可動電極441と、該第1可動電極441に対向し、枠体41に固定され、第2軸Uに沿った位置に配置された第1固定電極442とを備えている。第1可動電極441は、補助体47の外周部に形成されている。かかる第1可動電極441は、複数の枝部が、補助体47の外周部から径外方向に突出した櫛歯状に形成されている。一方、第1固定電極442は、補助体47の外周部から第2軸U方向に離れた空間41a内に形成されている。かかる第1固定電極442は、下部ガラス層50の上面に載置されており、下部ガラス層50を介して枠体41に固定されている。この第1固定電極442は、補助体47の径内方向に突出した複数の枝部を備えた櫛歯状に形成されている。第1固定電極442の枝部は、第1可動電極441の枝部と補助体47の周方向(図2に示す矢印W方向)において、交互に位置するように配置されている。このような構成の第1電極44は、揺動板43の第2軸U方向の両側に1つずつ備えられている。
第2電極45は、第1軸Tに沿った補助体47の部位に配置された第2可動電極451と、該第2可動電極451に対向し、枠体41に固定され、第1軸Tに沿った位置に配置された第2固定電極452とを備えている。第2可動電極451は第1可動電極441と、第2固定電極452は第1固定電極442と同一の構成とされている。第2電極45は、揺動板43の第1軸T方向の両側に1つずつ備えられている。
以上に説明した第1固定電極442及び第2固定電極452は、上部ガラス層30に形成されたスルーホールを介して、上部ガラス層30の上面と導通されている。
図1に示すように、本実施形態に係る2次元走査装置1は、以上に説明した光源2及び反射部3の他、第1交流電源51と、第2交流電源52と、振幅変動手段53とを備えている。
第1交流電源51は、第1固定電極442及び第1可動電極441間に第1交流電圧を印加可能に構成されている。本実施形態では、第1交流電源51は、第1交流電圧を構成する第1交流成分を第1固定電極442に、該第1交流成分と共に第1交流電圧を構成する直流成分を第1可動電極441に印加可能に構成されている。
第1交流電源51は、図3の点線に示すように、電線及び上部ガラス層30に形成されたスルーホールを介して第1固定電極442と直接接続されており、第1固定電極442に直接第1交流成分を印加可能に構成されている。本実施形態では、第1交流成分Vは、Acos2πft(A:振幅、t:時間)で定義される電圧成分であり、コサイン波に対応して時間と共に変動する。また、第1交流電源51は、図3の点線に示すように、シリコン層40を形成する枠体41と電線を介して接続されている。第1交流電源51は、枠体41と電線を介して接続されることで、電線、シリコン製の枠体41、シリコン製の第1ヒンジ42及びシリコン製の補助体47を介して第1可動電極441と導通し、これらの部材を介して直流成分を第1可動電極441に印加可能に構成されている。本実施形態では、第1交流電源51、第1可動電極441及び第1固定電極442で特許請求の範囲に記載の第1揺動手段が形成されている。
第1固定電極442に第1交流成分Vが、第1可動電極441に直流成分が印加されると、第1交流成分Vの増減に対応して変動する静電力が第1固定電極442と第1可動電極441との間に生じる。第1固定電極442と第1可動電極441との距離は、静電力の変動に伴って変動し、その結果、図4に示すように、補助体47は、第1軸T周りの第1揺動を行う。具体的に、この第1揺動とは、図4(a)に示すように、一方(図4では右側)の第1可動電極441が、第1固定電極442に対して上部ガラス層30側に位置すると共に、他方(図4では左側)の第1可動電極441が第1固定電極442に対して下部ガラス層50側に位置した状態と、図4(c)に示すように、一方の第1可動電極441が、第1固定電極442に対して下部ガラス層50側に位置すると共に、他方の第1可動電極441が第1固定電極442に対して上部ガラス層30側に位置した状態とを交互に繰り返すように補助体47が第1軸T周りに回動する運動である。
この第1揺動は、第1交流成分Vの1/2の周波数で行われる。これは、図4に示すように、補助体47が第1揺動を1周期分行う間に、第1固定電極442と第1可動電極441との距離関係は、2周期分変動するからである。2周期分変動するのは、補助体47が、図4(b)に示す状態から、図4(a)に示す状態、図4(b)に示す状態となると、第1固定電極442と第1可動電極441との位置関係は、近い状態から、遠い状態、近い状態となって1周期分変動する。更に、補助体47が、図4(b)に示す状態から、図4(c)に示す状態、図4(b)に示す状態となると、第1固定電極442と第1可動電極441との距離関係は、近い状態から、遠い状態、近い状態となって更に1周期分変動するからである。
尚、この第1揺動は、共振現象を利用して行われており、共振現象を利用するために、第1交流成分Vの周波数は、補助体47の第1揺動に対する固有振動数の2倍又は2倍より若干高目とされている。
補助体47が第1揺動すると、第2ヒンジ49を介して補助体47と連結された揺動板本体48も補助体47と同一周波数の第1揺動を行う。図5(a)に示すように、第1揺動する揺動板本体48に光源2から出射されるレーザ光Lを照射すると、揺動板本体48で反射したレーザ光Lが照射する走査対象物4の位置(以下、「走査位置」という)は、第2軸U方向に往復するように移動する。
第2交流電源52は、第2固定電極452及び第2可動電極451間に第2交流電圧を印加可能に構成されている。本実施形態では、第2交流電源52は、第2交流電圧を構成する第2交流成分を第2固定電極452に、該第2交流成分と共に第2交流電圧を構成する直流成分を第2可動電極451に印加可能に構成されている。
第2交流電源52は、図3の点線に示すように、電線及び上部ガラス層30に形成されたスルーホールを介して第2固定電極452と直接接続されており、第2固定電極452に直接第2交流成分を印加可能に構成されている。本実施形態では、第2交流成分Vは、−A2cos2πft(A:振幅、t:時間)で定義される電圧成分であり、第1交流成分Vと位相が180°異なっている。また、第2交流電源52は、図3の点線に示すように、シリコン層40を形成する枠体41と電線を介して接続されている。第2交流電源52は、枠体41と電線を介して接続されることによって、電線、シリコン製の枠体41、シリコン製の第1ヒンジ42及びシリコン製の補助体47を介して第2可動電極451と導通し、これらの部材を介して直流成分を第2可動電極451に印加可能に構成されている。本実施形態では、第2交流電源52、第2可動電極451及び第2固定電極452で特許請求の範囲に記載の第2揺動手段が形成されている。
尚、本実施形態では、第1交流電源51及び第2交流電源52が印加する直流成分は同じとされており、従って、第1交流電源51又は第2交流電源52の何れか一方のみが、電線を介して枠体41に直流成分を印加するようにしてもよい。
第2固定電極452に第2交流成分Vが、第2可動電極451に直流成分が印加されると、第1揺動する場合と同様の原理によって、補助体47は、第2軸U周りの第2揺動を行う。具体的に、この第2揺動とは、揺動軸が第2軸Uであることを除いて第1揺動と同じ運動である。この第2揺動も、第1揺動と同様に、第2交流成分Vの1/2の周期で行われる。
また、この第2揺動も、共振現象を利用して行われており、第2交流成分Vの周波数は、補助体47の第2揺動に対する固有振動数(第1揺動と第2揺動とのねじり剛性が同一であるので、第2揺動に対する固有振動数は第1揺動に対する固有振動数と同一)の2倍又は2倍より若干高目とされている。
補助体47が第2揺動すると、第2ヒンジ49を介して補助体47と連結された揺動板本体48は、補助体47と同一周波数の第2揺動を行う。図5(a)に示すように、第2揺動する揺動板本体48に光源2から出射されるレーザ光L’を照射すると、揺動板本体48で反射したレーザ光L’の走査位置は、第1軸T方向に往復するように移動する。
第1交流電圧と第2交流電圧とを同時に印加して、第1揺動と該第1揺動と同一周波数で、且つ、該第1揺動に対して位相が90°ずれた第2揺動とを同時に揺動板本体48に行わせ、該揺動板本体48に光源2から出射されるレーザ光Lを照射すると、図5(b)に示すように、揺動板本体48で反射したレーザ光Lの走査位置は、円を描くように移動する。
この第1揺動と第2揺動との位相は、補助体47及び揺動板本体48の第1揺動及び第2揺動に対するねじり剛性と、第1交流成分Vと第2交流成分Vとの位相差に影響される。本実施形態では、前述のように、補助体47及び揺動板本体48の第1揺動及び第2揺動に対するねじり剛性は同一とされているため、揺動板本体48の第1揺動及び第2揺動の位相は、第1交流成分Vと第2交流成分Vとの位相差に影響される。本実施形態では、前述のように、第1揺動及び第2揺動は、第1交流成分V及び第2交流成分Vの1/2の周波数で行われるため、第1揺動と第2揺動との位相差は、第1交流成分V及び第2交流成分Vの位相差の1/2となる。従って、本実施形態においては、第1揺動と該第1揺動に対して位相が90°ずれた第2揺動とを同時に揺動板本体48に行わせることは、第1交流成分V及び第1交流成分と位相が180°異なる第2交流成分Vを同時に第1固定電極441及び第2固定電極451に印加することで実現することができる。
振幅変動手段53は、第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる手段である。即ち、振幅変動手段53は、第1揺動及び第2揺動の何れか一方の振幅を時間と共に増大させる場合は、他方も増大させ、何れか一方の振幅を時間と共に減少させる場合は、他方も減少させる。
振幅変動手段53には、第1交流成分Vの振幅Aと第2交流成分Vの振幅Aとの大きさの変動形態を示す関数又は時間毎における振幅Aと振幅Aとが取り得る値が記憶されている。振幅変動手段53は、記憶された関数又は値に基づいて振幅Aと振幅Aとを変動させる。第1揺動の振幅は、第1交流成分Vの振幅Aを増大させると大きくなり、減少させると小さくなる。同様に、第2揺動の振幅は、第2交流成分Vの振幅Aを増大させると大きくなり、減少させると小さくなる。よって、振幅変動手段53は、記憶された関数又は値に基づいて振幅Aと振幅Aとを変動させることで、第1揺動及び第2揺動の振幅を増大又は減少させる。本実施形態では、振幅変動手段53には、第1交流成分Vの振幅Aの大きさの変動を示す関数(A=acos2πf’t(a:振幅Aの基準振幅))…F1と、第2交流成分Vの振幅Aの大きさの変動を示す関数(A=acos2πf’t(a:振幅Aの基準振幅))…F2とが記憶されている。従って、本実施形態では、振幅変動手段53は、関数F1及びF2に基づいて第1交流成分Vの振幅Aと第2交流成分Vの振幅Aとを変動させて、第1揺動の振幅と第2揺動の振幅とを増大又は減少させる。
関数F1及びF2は、同一周波数の同一位相のコサイン波に対応する関数である。そのため、関数F1及びF2に基づいて振幅Aと振幅Aとを変動させると、振幅A又は振幅Aの何れかが時間と共に増大又は減少すると、振幅A又は振幅Aも時間と共に増大又は減少する。
図5(c)に示すように、揺動板本体48が第1揺動及び第2揺動している時に、第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大すると、第1揺動及び第2揺動の振幅が大きくなり、走査位置が渦の径が大きくなるように移動する。このように、本実施形態に係る2次元走査装置1は、走査位置が渦を描くように移動するので、走査対象物4を2次元走査することができる。また、揺動板本体48が第1揺動及び第2揺動している時に、第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も時間と共に減少すると、第1揺動及び第2揺動の振幅が小さくなり、走査位置が渦の径が小さくなるように移動する。この場合も、走査位置が渦を描くように移動するので、走査対象物4を2次元走査することができる。
前述のように、第1交流成分Vの振幅Aと第2交流成分Vの振幅Aの変動形態は、関数F1及びF2が示すように、コサイン波に対応するものである。そのため、第1揺動及び第2揺動の振幅は、増大及び減少を繰り返すことになる。従って、本実施形態に係る2次元走査装置1は、渦の径が大きくなるように走査位置が移動する第1方式による2次元走査と、渦の径が小さくなるように走査位置が移動する第2方式による2次元走査とを交互に繰り返して、複数回連続して走査対象物4を2次元走査することができる。
尚、前述のように、関数F1及びF2にコサイン波を用いると、振幅が小さくなると速度が増加するため、渦の中心に対応する走査対象物4の部分の解像度が落ちる。従って、解像度の低下を防止するために、レンズでの走査位置の補正や、走査対象物4の中央部での走査速度が遅くなるような関数を関数F1及びF2として用い、該関数F1及びF2に従って振幅A及び振幅Aをソフトウェアで制御できるデジタル回路を前述の振幅変動手段53に用いることが望ましい。
以上のように、本実施形態に係る2次元走査装置1は、走査位置を渦を描くように移動させることで、2次元走査をすることができる。本実施形態に係る2次元走査装置1においては、同一周波数の第1揺動及び第2揺動を揺動板本体48に生じさせることで2次元走査を実現している。従って、第1揺動と第2揺動とに対する補助体47及び揺動板本体48のねじり剛性が同一であっても、2次元走査をすることが可能である。よって、本実施形態に係る2次元走査装置1の補助体47及び揺動板本体48は、第1揺動と第2揺動とに対するねじり剛性を同一とすることができるため、設計及び製造が容易である。補助体47の設計及び製造が容易であるため、本実施形態に係る2次元走査装置1の全体の製造も容易である。また、本実施形態に係る2次元走査装置1は、2次元走査を1つの揺動板43で行うことができるため、コンパクト化を図ることも可能である。
図1に示すように、更に、本実施形態に係る2次元走査装置1は、振幅検出手段61、位相検出手段62、発光制御手段63、画像データ記憶手段64、補正手段65を備える。
振幅検出手段61は、第1揺動及び第2揺動を同時に行うことによって揺動している揺動板本体48の振幅を検出する手段である。位相検出手段62は、第1揺動及び第2揺動を同時に行うことによって揺動している揺動板本体48の位相を検出する手段である。図6は、揺動板本体48の振幅及び位相を示す図である。図6に示すように、揺動板本体48の振幅とは、揺動板本体48が第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も0である時の走査位置P0から検出時における走査位置P1までの距離Rを言う。即ち、前述の渦の中心からの検出時における走査位置P1までの距離Rである。また、揺動板本体48の位相とは、走査位置P0に対する検出時における走査位置が位置する方向θである。即ち、前述の渦の中心からの検出時における走査位置が位置する方向θである。
振幅検出手段61は、第1交流電源51が印加する第1交流成分V及び、第2交流電源52が印加する第2交流成分Vをモニタしており、この第1交流成分V及び第2交流成分Vに基づいて、揺動板本体48の振幅を検知している。このように、第1交流成分V及び第2交流成分Vに基づいて、揺動板本体48の振幅が検知できるのは、第1固定電極442と第1可動電極441との間、及び、第2固定電極452と第2可動電極451との間に生じる静電力が第1交流成分V及び第2交流成分Vの増減に伴って変動し、この静電力の変動によって揺動板本体48が第1揺動及び第2揺動を行うためである。
同様に、位相検出手段62は、第1交流成分V及び第2交流成分Vをモニタしており、第1交流成分V及び第2交流成分Vに基づいて、揺動板本体48の位相を検知している。
発光制御手段63は、振幅検出手段61によって検出された振幅と、位相検出手段62によって検出された位相とが対応付けられた画像データを画像データ記憶手段64から取得して、取得した画像データに基づいて光源2から出射するレーザ光Lの強度を決定する。画像データ記憶手段64には、図7に示すように、揺動板本体48の揺動の振幅及び位相が対応付けられた画像データが記憶されている。
補正手段65は、振幅検出手段61によって検出された振幅に基づいて、発光制御手段63が決定した光源2から出射するレーザ光Lの強度を補正し、補正した強度のレーザ光Lが出射するように光源2を発光させる。本実施形態では、補正手段65が行う補正は、振幅検出手段61によって検出された振幅が大きければ大きいほど、発光制御手段63が決定したレーザ光Lの強度を強くするようにする補正である。これは、本実施形態のように、走査位置が渦を描くように移動することによって走査が行われる場合、走査範囲の外側が中心側に比べて暗くなり易いためである。このように補正すれば、走査範囲の外側を明るくすることができ、走査範囲の明るさのばらつきを少なくすることができる。
以上の構成の2次元走査装置1を用いて走査対象物4を2次元走査することについて説明する。まず、第1交流電源51によって第1交流電圧を印加し、第2交流電源52によって第2交流電圧を印加して、第1揺動及び該第1揺動に対して位相が90°異なる第2揺動を揺動板本体48に同時に行わせて、揺動板本体48を揺動させる。尚、この時、第1交流成分Vの振幅Aと第2交流成分Vの振幅Aとは、振幅変動手段53によって、関数F1及びF2に基づいて変動させられており、第1揺動の振幅と第2揺動との振幅は何れも時間と共に増大又は減少するように変動している。
続いて、発光制御手段63は、光源2を所定の明るさで発光させ、揺動板本体48に向けて光源2からレーザ光Lを出射する。第1揺動及び第2揺動揺の振幅が何れも時間と共に増大又は減少するように変動するため、レーザ光Lの走査位置P1は、図6に示すように渦を描くように移動する。
振幅検出手段61及び位相検出手段62は、前述のように、第1交流成分V及び第2交流成分Vをモニタして、揺動板本体48の振幅及び位相を検出する。
発光制御手段63は、検出された揺動板本体48の振幅と位相が対応付けられた画像データを画像データ記憶手段64から取得して、取得した画像データに基づいて光源2から出射するレーザ光Lの強度を決定する。補正手段65は、前述のように、決定されたレーザ光Lの強度を振幅検出手段61によって検出された振幅に基づいて補正し、補正をした強度のレーザ光Lが出射するように光源2を発光させる。
このように、検出された振幅と位相とが対応付けられた画像データに基づいて光源2を発光させることで、画像データに対応する画像が走査対象物4に表示される。
更に、本実施形態に係る2次元走査装置1は、第1揺動及び第2揺動の最大振幅を個別に調整する最大振幅調整手段54を備えている。最大振幅調整手段54は、関数F1及びF2の基準振幅a、aを個別に書き換える機能を備えている。書き換えの機能を実現する具体例として、例えば、基準振幅a、aを個別に書き換えるプログラムを2次元走査装置1にインストールし、2次元走査装置1に備えられたテンキーなどを用いてこのプログラムを作動させ、基準振幅a、aを書き換える方法を挙げることができる。
関数F1及びF2が示すように、第1交流成分Vの振幅A及び第2交流成分Vの振幅Aは、基準振幅a、aに値が1以下のsinf’tを乗じたものである。従って、振幅変動手段53は、基準振幅a、aより小さい範囲において、第1交流成分V及び第2交流成分Vを変動させて、第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる。よって、第1揺動及び第2揺動は、基準振幅a、aよりも大きな電圧で行われることが無く、基準振幅a、aを調整することで、第1揺動及び第2揺動の最大振幅を調整することができる。
よって、基準振幅aを大きく、基準振幅aを小さく調整することで、前述の渦を、第2軸方向に長い楕円状とすることができる。また、基準振幅aを大きく、基準振幅aを小さく調整することで、前述の渦を第1軸方向に長い楕円状にすることができる。このように、本実施形態の2次元走査装置1は、渦の形状を変更することができるので、走査対象物4の形状等に応じて渦の形状を変更して、光源2から出射したレーザ光Lが走査対象物4外を照射することを防ぎ、効率良く走査対象物4を走査することが可能となる。
また、揺動板本体48の振幅は、第1交流成分V及び第2交流成分Vが変動しなくても、反射部3の周囲の温度変化などによって変動することがある。そのため、走査位置が温度変化などによってずれることがある。走査位置のずれを防止するために、実際の走査位置を測定し、測定した走査位置に基づいて、第1交流成分V及び第2交流成分Vをフィードバック制御して、揺動版本体48の振幅を調整してもよい。
かかるフィードバック制御を実現する具体的構成として、図1に示す第1受光器7a、第2受光器7b及び振幅補正手段55を備えた構成を挙げることができる。
第1受光器7a及び第2受光器7bは、パッケージ10の透明窓11の近傍など、揺動板本体48と走査対象物4との間に設けられている。より具体的には、第1受光器7aは、揺動板本体48が第1揺動のみを行っているときに、揺動板本体48で反射したレーザ光Lが入射する位置、即ち、走査位置が図5(a)の第2軸U上を往復移動する時に、レーザ光Lが入射することが可能な位置に設けられている。但し、第1揺動の振幅が0であるときに、レーザ光Lが入射する位置は除くものとする。一方、第2受光器7bは、揺動板本体48が第2揺動のみを行っているときに、揺動板本体48で反射したレーザ光Lが入射する位置、即ち、走査位置が図5(a)の第1軸T上を往復移動する時に、レーザ光Lが入射することが可能な位置に設けられている。但し、第2揺動の振幅が0であるときに、レーザ光Lが入射する位置は除くものとする。
第1受光器7aは、反射光が入射すると、第1入射信号を、第2受光器7bは、反射光が入射すると、第2入射信号を振幅補正手段55に出力する。
振幅補正手段55は、所定温度(例えば20℃)において、揺動板本体48が第1揺動をしている場合に、レーザ光Lが第1受光器7aに入射するときの第1交流成分Vの振幅Aと、揺動板本体48が第2揺動をしている場合に、レーザ光Lが第2受光器7bに入射するときの第2交流成分Vの振幅Aとが記憶されている。
振幅補正手段55は、第1入射信号が出力されると、第1交流電源51から現在出力されている第1交流成分Vの振幅Aと、記憶された第1交流成分Vの振幅Aとを比較する。例えば、第1交流電源51から現在出力されている第1交流成分Vの振幅Aの方が大きければ、第1揺動の振幅が所定温度の場合よりも小さくなっており、逆に、第1交流電源51から現在出力されている第1交流成分Vの振幅Aの方が小さければ、第1揺動の振幅が所定温度の場合よりも大きくなっている。
振幅補正手段55は、現在出力されている第1交流成分Vの振幅Aの方が大きい場合は、印加される電圧を大きくして第1揺動の振幅が大きくなるように、振幅変動手段53に記憶された関数F1の基準振幅aに1より大きい係数を掛ける。一方、振幅補正手段55は、現在出力されている第1交流成分Vの振幅Aの方が小さい場合は、関数F1の基準振幅aに1より小さい係数を掛ける。このように、振幅補正手段55は、基準振幅aに係数を掛けて、記憶している振幅Aのときに、レーザ光Lが第1受光器7aに入射するように第1揺動の振幅を補正する。
振幅補正手段55は、第2入射信号が出力されたときも、第1入射信号が出力されたときと同様にして、記憶している振幅Aのときに、レーザ光Lが第2受光器7bに入射するように第2揺動の振幅を補正する。
また、本実施形態に係る2次元走査装置1の使用中に使用環境等の変化によって、第1揺動と第2揺動との位相差がずれて、90°でなくなることもある。第1揺動と第2揺動との位相差が90°からずれると、走査位置が移動することによって描かれる図形は図8に示すように歪んだ形状となる。第1揺動と第2揺動との位相差を90°に保つために、第1受光器7aと、第2受光器7bとから入射信号が出力される出力タイミングのずれに基づいて、第1交流成分Vと第2交流成分Vとの位相を調整し、第1揺動と第2揺動との位相差を90°に保つようにしてもよい。第1揺動と第2揺動との位相差を90°に保つ方法として、次のフィードバック制御を挙げることができる。
まず、第1揺動と第2揺動との位相差が90°であるときに、第1受光器7aにレーザ光Lが入射してから、走査位置が揺動板本体48の位相90°分移動すると、レーザ光Lが第2受光器7bに入射する位置に、第1受光器7aと、第2受光器7bとを設ける。本実施形態では、第1揺動及び第2揺動は、第1交流成分V及び第2交流成分Vの1/2の周波数で行われるため、走査位置が揺動板本体48の位相90°分移動するために必要な時間とは、第1交流成分V及び第2交流成分Vの位相の180°分となる。振幅補正手段55は、第1受光器7aと第2受光器7bとから出力される入射信号のタイミングが、走査位置が揺動板本体48の位相90°分移動するために必要な時間でない場合は、第1交流成分V及び第2交流成分Vの位相を調整して、第1受光器7aと第2受光器7bとから出力される入射信号のタイミングが、走査位置が揺動板本体48の位相90°分移動するために必要な時間となるようにする。
また、本実施形態においては、第1揺動が第1交流成分Vの1/2の周期で、第2揺動が第2交流成分Vの1/2の周期で行われているため、第1揺動に対する第2揺動の位相を90°異ならせるために、第1交流成分Vと第2交流成分Vとの位相を180°異ならせている。しかしながら、第1揺動が第1交流成分Vと同じ周波数で、第2揺動が第2交流成分Vと同じ周波数で行われる場合は、第1交流成分Vと第2交流成分Vとの位相を90°異ならせることでと、第1揺動に対する第2揺動の位相を90°異ならせることができる。
第1揺動を第1交流成分Vと同じ周波数で、第2揺動を第2交流成分Vと同じ周波数で行わせる構成として、例えば、第1固定電極442及び第2固定電極452を、揺動板43に対して、揺動板43が含まれる平面の法線方向に離れた位置に設ける構成を挙げることができる。図9は第1固定電極442及び第2固定電極452を、揺動板43に対して、揺動板43が含まれる平面の法線方向の一方側に離れた位置に設けた構成の一具体例を採用した反射部3の縦端面図である。図9(a)は図3に示す第1軸Tを通るように反射部3を切断したときの縦端面図であり、図9(b)は図3に示す第2軸Uを通るように反射部3を切断したときの縦端面図である。図9(a)に示すように、第2固定電極452は、揺動板43に対して、揺動板43が含まれる平面の法線方向の一方側(図9では上方)に離れ、且つ、揺動板43の2箇所に備えられたそれぞれの第2可動電極451の略上方の位置に設けられ、上部ガラス層30に固定されている。かかる第2固定電極452は、上部ガラス層30を介して枠体41に固定されている。これらの2つの第2固定電極452には、互いに位相が180°異なる第2交流成分Vが第2交流電源52によって印加され、2つの第2固定電極452と対を成す各第2可動電極441には、第2交流電源52によって、直流成分が印加可能に構成されている。
また、図9(b)に示すように、第1固定電極442も、揺動板43に対して、揺動板43の上方に離れ、且つ、揺動板43の2箇所に備えられたそれぞれの第1可動電極441の略上方の位置に設けられ、上部ガラス層30に固定されている。かかる第1固定電極452は、上部ガラス層30を介して枠体41に固定されている。これら2つの第2固定電極452には、互いに位相が180°異なる第1交流成分Vが第1交流電源51によって印加され、第1可動電極441には、第1交流電源51によって、直流成分が印加可能に構成されている。
このような構成において、2つの第1固定電極442に互いに位相が180°異なる第1交流成分Vが印加されると共に、2つの第1可動電極441に直流成分が印加されると、第1交流成分Vの増減に対応して変動する静電力が、それぞれの第1固定電極442と第1可動電極441との間に生じる。2つの第1固定電極442に位相が180°異なる第1交流成分Vが印加されているので、それぞれの第1固定電極442と第1可動電極441との間に生じる静電力の増減が反対となり、その結果、補助体47は、図10に示すような第1揺動をする。
この第1揺動においては、補助体47が第1揺動を1周期分行う間に、第1固定電極442と第1可動電極441との距離関係は、1周期分変動する。即ち、補助体47が、図10(a)に示す状態から、図10(b)に示す状態となり、図10(a)に示す状態になるまでの間の図10の左側の第1固定電極441と第1可動電極442との位置関係についてみると、当該位置関係は、近い状態から、遠い状態、近い状態となって1周期分変動する。よって、第1揺動は、第1交流成分Vと同じ周波数で行われる。第2揺動についても、第1揺動と同様の理由によって、第2交流成分Vと同じ周波数で行われる。
よって、図9にて一具体例が示される、第1固定電極442及び第2固定電極452を、揺動板43に対して、揺動板43が含まれる平面の法線方向に離れた位置に設けた構成によれば、第1交流成分Vと第2交流成分Vとの位相を90°異ならせることで、第1揺動に対する第2揺動の位相を90°異ならせることができる。
また、図9(a)及び(b)において2点鎖線で示すように、第1固定電極442と第2固定電極452とを揺動板43の上方に設けることに代え、揺動板43の下方、例えば、下部ガラス層50に設ける構成としても、揺動板43の上方に設けた構成と同様に、第1揺動が第1交流成分Vと同じ周波数で、第2揺動が第2交流成分Vと同じ周波数で行われる。従って、第1固定電極442と第2固定電極452とを揺動板43の下方に設ける構成を採用した場合も、第1交流成分Vと第2交流成分Vとの位相を90°異ならせることで、第1揺動に対する第2揺動の位相を90°異ならせることができる。
図9に一具体例が示されるような、第1固定電極442及び第2固定電極452を、揺動板43に対して、揺動板43が含まれる平面の法線方向に離れた位置に設ける構成においては、図11に示すように、第1固定電極442と第1可動電極441との揺動板43が含まれる平面の法線方向の距離は、少なくとも、補助体47が第1揺動をしていない(第1揺動の振幅が0)ときと、第1揺動の振幅が最大となっているときとの第1可動電極442の揺動板43が含まれる平面の法線方向の距離Lの2倍以上とすることが好ましい。同様に、第2固定電極452と第2可動電極451との揺動板43が含まれる平面の法線方向の距離は、第2揺動をしていない(第2揺動の振幅が0)のときと、第2揺動の振幅が最大となっているときとの第2可動電極452の揺動板43が含まれる平面の法線方向の距離の2倍以上とすることが好ましい。
また、揺動板43を駆動させる手段として、電磁駆動を用いた場合も、第1揺動及び第2揺動を交流電圧と同じ周波数で行うことが可能である。図12は、揺動板43を駆動させる手段として電磁駆動を用いた場合の反射部3のシリコン層40、磁石71及び磁石72の平面図を示す。電磁駆動を用いた構成においては、反射部3は、磁石71、磁石72、シリコン層40、上部ガラス層30(図示しない)、下部ガラス層50(図示しない)を備えている。
磁石71及び磁石72は、シリコン層40を挟んで対向する位置に配置されている。磁石71と磁石72とは、磁極が反対であり、図12に示すように、磁石71と磁石72とによって、揺動板43の補助体47の表面には、揺動板43が含まれる平面と平行であり、第1軸T及び第2軸Uに対して角度(例えば45°)を持った磁界が発生している。即ち、磁石71と磁石72とによって特許請求の範囲の第1磁界発生手段及び第2磁界発生手段が形成されている。
シリコン層40は、枠体41、第1ヒンジ42、揺動板43、第1電線73、第2電線74及び電極パッド75a、75bを備える。揺動板43は、実施形態1に係る揺動板43と同様に、補助体47、揺動板本体48、第2ヒンジ49を備える。
第1電線73は、補助体47表面に、磁石71及び磁石72によって発生させられる磁界に対して角度を持って配置された部分を有し、且つ、補助体47表面の第2軸U上の部位を跨ぐように配置されている。図12に示すように、補助体47表面には、第2軸Uと交差する部位が2箇所あり、第1電線73は、各箇所に1つずつ配置されている。
第2電線74は、補助体47表面に、前記磁界に対して角度を持って配置された部分を有し、且つ、補助体47表面の第1軸T上の部位を跨ぐように配置されている。図12に示すように、補助体47表面には、第1軸Tと交差する部位が2箇所あり、第2電線54は、各箇所に1つずつ配置されている。
電極パッド75a、75bは、枠体41の四隅に形成されている。各第1電線73の両端部は、それぞれ、第1ヒンジ42及び枠体41の表面に跨って形成された継手電線76aを介して、それぞれ電極パッド75aと導通されている。また、各第2電線74の両端部は、それぞれ、第1ヒンジ42及び枠体41の表面に跨って形成された継手電線76bを介して、それぞれ電極パッド75bと導通されている。電極パッド75aは、2つの第1電線73に流れる電流が互いに逆向きとなるように、第3交流電源(図示しない)に接続されている。電極パッド75bは、2つの第2電線74に流れる電流が互いに逆向きとなるように、第4交流電源(図示しない)に接続されている。
尚、図13に示すように、第1電線73、第2電線74、継手電線76a、76bと、シリコン層40とを絶縁とするために、第1電線73、第2電線74及び、継手電線76a、76bと、シリコン層40の表面との間には、酸化膜40a(SiO膜等)が設けられている。
第3交流電源は、各第1電線73に対して第3交流電圧を印加する。第4交流電源は、各第2電線74に対して第4交流電圧を印加する。
第3交流電源によって、第3交流電圧が印加され、第1電線73に電流が発生すると、第1電線73は、磁界に対して角度を持って配置された部分を有するため、揺動板43が含まれる平面に対して垂直(図12の紙面と垂直方向)方向の力が作用する。前述のように、電極パッド75aは、2つの第1電線73に流れる電流が互いに逆向きとなるように第3交流電源に接続されているため、2つの第1電線73には互いに逆向きの力が発生する。このように、2つの第1電線73には互いに逆向の力が発生することで、補助体47は第1揺動する。磁界と電流とによって発生する力は、電流の向きによって向きが反転するので、かかる構成によれば、第1揺動が第3交流電圧と同じ周波数で行われることになる。
第1揺動が第3交流電圧と同じ周波数で行われることと同じ理由によって、第2揺動が第4交流電圧と同じ周波数で行われる。従って、かかる構成においても、第3交流電圧と第4交流電圧との位相を90°異ならせることで、第1揺動と第2揺動を行うことができる。
また、本実施形態では、光源2が反射部3から離れた位置に設けられているが、光源2は、反射部3の揺動対本体48に設けてもよい。光源2を揺動板本体48に設けた場合、光源2が揺動板43に載置されているため、光源3から出射したレーザ光Lの進行方向が揺動板43の揺動によって変動する。よって、このような構成の2次元走査装置においても、揺動板43が揺動すると、走査位置が移動するため、第1揺動及び該第1揺動と同一周波数で、且つ、略90°異なる位相の第2揺動を揺動板43に同時に行わせ、第1揺動及び第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させることで、走査位置を渦を描くように移動させて、2次元走査をすることが可能である。光源2を、揺動板44に設ける構成とすると、2次元走査装置1をコンパクトな構成とすることができる。
また、本実施形態では、2次元走査装置1を画像の表示に用いているが、本発明に係る2次元走査装置の用途はこれに限定されるものでなく、距離の測定に用いることもできる。例えば、揺動板で光源から出射された光を前方に反射して、光源から光が出射された時から、当該光が前方の障害物に反射して当該2次元走査装置に戻ってくるまでの時間に基づいて障害物までの距離を測定することに用いることができる。
図1は本実施形態に係る2次元走査装置の模式図である。 図2は反射部が収容されたパッケージの斜視図である。 図3は反射部のシリコン層の平面図である。 図4は第1揺動を説明するための反射部の模式図である。 図5は走査位置の移動形態を説明する模式図であり、(a)は揺動板が第1揺動又は第2揺動の何れか一方をしている時の走査位置の移動形態を、(b)は揺動板が第1揺動及び第2揺動の両方をしている時の走査位置の移動形態を、(c)は揺動板が何れの振動の振幅も増大又は減少するように第1揺動及び第2揺動している時の走査位置の移動形態を示す模式図である。 図6は揺動板の振幅と位相とを検出することを説明するための模式図である。 図7は画像データ記憶手段に記憶された画像データの模式図である。 図8は第1揺動と第2揺動の位相差が90°でない場合の走査位置が移動することによって描かれる歪んだ図形を示す。 図9は第1固定電極及び第2固定電極を、揺動板に対して、揺動板が含まれる平面の法線方向に離れた位置に設けた構成の一具体例を採用した反射部の縦端面図であり、(a)は第1軸を通るように切断したときの縦端面図を示し、(b)は第2軸を通るように切断したときの縦端面図を示す。 図10は第1揺動を説明するための反射部の模式図である。 図11は第1固定電極と第1可動電極との好ましい距離を示す図である。 図12は揺動板を駆動させる手段として電磁駆動を用いた場合の反射部のシリコン層及び磁石の平面図を示す。 図13は図12のA―A端面図である。 図14は従来の2次元走査装置における2次元走査の方式を説明する模式図である。
符号の説明
2 光源
3 反射部
4 走査対象物
41 枠体
43 揺動板
44 第1電極
441 第1可動電極
442 第1固定電極
45 第2電極
451 第2可動電極
452 第2固定電極

Claims (8)

  1. 揺動板と、
    前記揺動板が含まれる平面と平行な第1軸周りの第1揺動を前記揺動板に生じさせる第1揺動手段と、
    前記揺動板が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第1軸に垂直な第2軸周りの第2揺動を前記第1揺動と同一周波数で、且つ、略90°異なる位相で前記揺動板に生じさせる第2揺動手段と、
    前記第1揺動及び前記第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる振幅変動手段と、
    前記揺動板に向けて光を出射する光源とを備えることを特徴とする2次元走査装置。
  2. 揺動板と、
    前記揺動板が含まれる平面と平行な第1軸周りの第1揺動を前記揺動板に生じさせる第1揺動手段と、
    前記揺動板が含まれる平面と平行であり、且つ、前記第1軸に垂直な第2軸周りの第2揺動を前記第1揺動と同一周波数で、且つ、略90°異なる位相で前記揺動板に生じさせる第2揺動手段と、
    前記第1揺動及び前記第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる振幅変動手段と、
    前記揺動板に設けられた光源とを備えることを特徴とする2次元走査装置。
  3. 前記揺動板を揺動可能に支持する枠体を備え、
    前記第1揺動手段は、前記第2軸に沿った前記揺動板の部位に配置された第1可動電極と、該第1可動電極に対向し、前記枠体に固定され、前記第2軸に沿った位置に配置された第1固定電極と、前記第1可動電極及び前記第1固定電極間に第1交流電圧を印加する第1交流電源とを具備し、
    前記第2揺動手段は、前記第1軸に沿った前記揺動板の部位に配置された第2可動電極と、該第2可動電極に対向し、前記枠体に固定され、前記第1軸に沿った位置に配置された第2固定電極と、前記第2可動電極及び前記第2固定電極間に、前記第1交流電圧と周波数が同一であり、且つ、位相が180°異なる第2交流電圧を印加する第2交流電源とを具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の2次元走査装置。
  4. 前記揺動板を揺動可能に支持する枠体を備え、
    前記第1揺動手段は、前記第2軸に沿った前記揺動板の部位に配置された第1可動電極と、該第1可動電極に対向し、前記枠体に固定され、前記第1可動電極に対して、前記揺動板が含まれる平面の法線方向の少なくとも一方側に配置された第1固定電極と、前記第1可動電極及び前記第1固定電極間に第1交流電圧を印加する第1交流電源とを具備し、
    前記第2揺動手段は、前記第1軸に沿った前記揺動板の部位に配置された第2可動電極と、該第2可動電極に対向し、前記枠体に固定され、前記第2可動電極に対して、前記揺動板が含まれる平面の法線方向の少なくとも一方側に配置された第2固定電極と、前記第2可動電極及び前記第2固定電極間に、前記第1交流電圧と周波数が同一であり、且つ、位相が90°異なる第2交流電圧を印加する第2交流電源とを具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の2次元走査装置。
  5. 前記第1揺動手段は、前記揺動板が含まれる平面と平行な磁界を前記揺動板表面に発生させる第1磁界発生手段と、前記揺動板表面の前記第2軸上の部位に少なくとも配置され、且つ、前記磁界に対して角度を持って配置された部分を有する第1電線と、前記第1電線に第3交流電圧を印加する第3交流電源とを具備し、
    前記第2揺動手段は、前記揺動板が含まれる平面と平行な磁界を前記揺動板表面に発生させる第2磁界発生手段と、前記揺動板表面の前記第1軸上の部位に少なくとも配置され、且つ、前記第2磁界発生手段が発生させる磁界に対して角度を持って配置された部分を有する第2電線と、前記第2電線に、前記第3交流電圧と周波数が同一であり、且つ、位相が90°異なる第4交流電圧を印加する第4交流電源とを具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の2次元走査装置。
  6. 前記第1揺動及び前記第2揺動の最大振幅を個別に調整する最大振幅調整手段を備え、
    前記振幅変動手段は、前記最大振幅調整手段によって調整された最大振幅より小さい振幅範囲において、前記第1揺動及び前記第2揺動の何れの振幅も時間と共に増大又は減少させる請求項1から5の何れか1項に記載の2次元走査装置。
  7. 前記第1揺動及び前記第2揺動を同時に行うことにより揺動する前記揺動板の振幅を検出する振幅検出手段と、
    前記振幅検出手段によって検出された振幅に基づいて、前記光源が出射する光の強度を補正する補正手段とを備えることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の2次元走査装置。
  8. 前記第1揺動及び前記第2揺動を同時に行うことにより揺動する前記揺動板の振幅を検出する振幅検出手段と、
    前記第1揺動及び前記第2揺動を同時に行うことにより揺動する前記揺動板の位相を検出する位相検出手段と、
    前記揺動板の振幅及び位相が対応付けられた画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
    前記画像データ記憶手段に記憶された画像データのうち、前記振幅検出手段によって検出された振幅、及び、前記位相検出手段によって検出された位相が対応付けられた画像データに基づいて、前記光源が出射する光の強度を制御する発光制御手段とを備える請求項1から6の何れか1項に記載の2次元走査装置。
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