JP6486102B2 - 光偏向器 - Google Patents

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Description

本発明は、光偏向器に関する。
プロジェクタ等でレーザ光を走査するため、ミラー部を回転軸線回りに往復回転させて、光源から入射した光をミラー部で反射させて出射するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型の光偏向器が知られている。
この種の光偏向器は、光を反射するミラー部と、ミラー部を支持する支持枠と、ミラー部を通る軸上に形成され、各々の一端で反射板を軸支する1対の弾性梁部材であるトーションバーと、ミラー部をトーションバーの軸線回りに駆動信号に応じて回転駆動させる駆動手段とを備え、ミラー部の往復回転によりミラー部で反射した光を走査する。
上記光偏向器で、ミラー部がトーションバーを介して支持枠に往復回転可能に支持されているので、ミラー部及びトーションバーの構成に起因して決まる固有の共振周波数を有する。そして、ミラー部の揺動の際に生じる反動に起因する周波数に当該固有の共振周波数が含まれた場合には、ミラー部において共振振動が発生する可能性がある。
そこで、光偏向器として、当該反動を抑制する補正波部と鋸歯状波部とから構成される鋸波状波形の駆動信号を生成することで、ミラー部の共振振動を抑制するようにした光偏向器が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2006−276399号公報
しかしながら、特許文献1の光偏向器は、駆動時間に対する信号の波形変化において、補正波部と鋸歯状波部とに分けられる2つの異なる波形部分を結合した信号を駆動信号として用いるので、鋸歯状波部のみからなる駆動信号に含まれなかった高調波が発生し、それによってミラー部の共振を抑制できず、また、他の共振モードを励起する可能性がある。
また、特許文献1の光偏向器は、鋸歯状波部に補正波部を追加するので、プロジェクタ等に適用された場合、駆動信号の有効利用可能な直線走査期間が短縮されるという問題が生じる。
本発明は、以上に鑑み、光偏向器の構成に起因する固有の共振周波数に基づくミラー部の共振振動を抑制するとともに、直線走査期間の短縮化を抑制できる光偏向器を提供することを目的とする。
第1発明は、光を反射するミラー部と、前記ミラー部を支持する支持部と、ミアンダパターン配列で直列に結合している複数の圧電カンチレバーを有し、前記ミラー部と前記支持部との間に介在して、前記ミラー部の回転軸線の回りに前記ミラー部を回転駆動する圧電アクチュエータと、前記ミラー部を前記回転軸線の回りに回転駆動させる駆動信号を生成する制御装置と、前記ミラー部の回転角に応じた振幅のセンサ信号を前記制御装置に出力するセンサとを備える。
前記制御装置は、前記センサ信号のうちの所定時間幅のセンサ信号をフーリエ変換することにより、周波数領域信号を生成するセンサ信号処理部と、基準駆動信号をフーリエ変換することによって基準周波数領域信号を生成し、前記周波数領域信号の周波数成分ごとに、前記基準周波数領域信号の振幅と前記周波数領域信号の振幅との比を、前記基準駆動信号を前記圧電アクチュエータに印加したときの理想波形の目標センサ信号の目標周波数領域信号の振幅に乗算し、補正駆動信号の周波数領域信号の振幅を生成し、かつ、前記周波数領域信号の位相から前記基準周波数領域信号の位相を減算した位相差を前記目標周波数領域信号の位相から減算し、前記補正駆動信号の周波数領域信号の位相を生成し、生成した前記補正駆動信号の周波数領域信号を逆フーリエ変換することにより、駆動信号として補正駆動信号を生成する駆動信号生成部とを備えることを特徴とする。
第1発明によれば、フーリエ変換後の周波数領域で、基準周波数領域信号から共振成分が除かれた周波数領域信号を逆フーリエ変換して生成した補正駆動信号を駆動信号として圧電アクチュエータに出力することができる。
従って、制御装置における制御の無駄時間を生じさせる駆動信号の周期変化を発生させることなく、光偏向器の構成に起因する固有の共振周波数に基づくミラー部の共振振動を抑制することができる。
また、制御装置の駆動信号生成部は、駆動信号の基本波成分及び高調波成分のみを用いて補正駆動信号を生成するので、光を走査するために駆動信号の有効利用可能な直線走査期間の短縮化を抑制できる。さらに、補正駆動信号を生成するために、駆動信号の基本波成分及び高調波成分のみを用いるので、補正駆動信号を生成するために要する計算量を低減し、回路構成を簡素化でき、制御装置ひいては光偏向器の小型化及び低消費電力化を図ることができる。
第2発明は、光を反射するミラー部と、前記ミラー部を包囲して支持する内枠部と、
前記内枠部を包囲して支持する外枠部と、前記ミラー部の第1回転軸線上で、一端部が前記ミラー部と結合し、他端部が前記内枠部と結合する1対のトーションバーと、前記ミラー部と前記内枠部との間に介在して、前記トーションバーを前記第1回転軸線回りに往復回転させるように、先端部が前記トーションバーと結合し、かつ、少なくとも一部分が前記内枠部と結合する内側圧電アクチュエータと、ミアンダパターン配列で直列に結合している複数の圧電カンチレバーを有し、前記内枠部と前記外枠部との間に介在して、前記第1回転軸線に直交する第2回転軸線の回りに前記ミラー部を往復回転させる外側圧電アクチュエータと、前記ミラー部を前記第1回転軸線及び前記第2回転軸線の回りに前記ミラー部を回転駆動させる駆動信号を生成する制御装置と、前記ミラー部の前記第2回転軸線回りの回転角に応じた振幅のセンサ信号を前記制御装置に出力するセンサとを備える。
前記制御装置は、前記センサ信号のうちの所定時間幅のセンサ信号をフーリエ変換することにより、周波数領域信号を生成するセンサ信号処理部と、基準駆動信号をフーリエ変換することによって基準周波数領域信号を生成し、前記周波数領域信号の周波数成分ごとに、前記基準周波数領域信号の振幅と前記周波数領域信号の振幅との比を、前記基準駆動信号を前記外側圧電アクチュエータに印加したときの理想波形の目標センサ信号の目標周波数領域信号の振幅に乗算し、補正駆動信号の周波数領域信号の振幅を生成し、かつ、前記周波数領域信号の位相から前記基準周波数領域信号の位相を減算した位相差を前記目標周波数領域信号の位相から減算し、前記補正駆動信号の周波数領域信号の位相を生成し、生成した前記補正駆動信号の周波数領域信号を逆フーリエ変換することにより、駆動信号として補正駆動信号を生成する駆動信号生成部とを備えることを特徴とする。
第2発明によれば、第1発明と同様に、フーリエ変換後の周波数領域で、基本波成分と高調波成分とから構成される基準周波数領域信号から共振成分が除かれた周波数領域信号を逆フーリエ変換して生成した補正駆動信号を駆動信号として圧電アクチュエータに出力することができる。
従って、制御装置における制御の無駄時間を生じさせる駆動信号の周期変化を発生させることなく、光偏向器の構成に起因する固有の共振周波数に基づく、内枠部ひいてはミラー部の共振振動を抑制することができる。また、制御装置の駆動信号生成部は、第1発明と同様に、駆動信号の基本波成分及び高調波成分のみを用いて補正駆動信号を生成するので、光を走査するために駆動信号の有効利用可能な直線走査期間の短縮化を抑制でき、補正駆動信号を生成するために要する計算量を低減し、回路構成を簡素化でき、制御装置ひいては光偏向器の小型化及び低消費電力化を図る2軸型光偏向器を提供できる。
尚、第1発明及び第2発明において、光を走査するために駆動信号の有効利用可能な直線走査期間を長くする観点から、前記駆動信号は鋸歯状波形の信号であることが好ましい。
本実施形態の光偏向器の概要図。 本実施形態の光偏向器の制御方法の説明図。 本実施形態の光偏向器の制御方法の説明図。 本実施形態の光偏向器の制御方法の説明図。 本実施形態の光偏向器の制御方法の説明図。 本実施形態の光偏向器の制御方法を用いた実験結果を示す図。
図1を参照して、本実施形態の光偏向器1の構成を説明する。
光偏向器1は、図1に示されるように、反射面を有するミラー部10と、ミラー部10を一対のトーションバー31A,31Bにより支持する環状矩形状の内枠部20と、ミラー部10を内枠部20に対して一対のトーションバー31A,31Bの回り、すなわち、第1回転軸線回り(Y軸線回り)に回転駆動させる内側圧電アクチュエータ32,34と、内枠部20を支持する外枠部30と、内枠部20を外枠部30に対して第1回転軸線に直交する第2回転軸線回り(X軸線回り)に回転駆動させる圧電アクチュエータ40,42とを備え、2次元走査が可能な2軸型光偏向器である。
光偏向器1は、X軸線回り及びY軸線回りに往復回転可能なミラー部10で反射し、図示しない光源から照射された光を走査する。
さらに、光偏向器1は、駆動信号を圧電アクチュエータ32,34,40,42それぞれ独立に印加し、ミラー部10の回転軸線の回りにミラー部10を回転駆動するように駆動信号を制御する制御装置50と、X軸線回りのミラー部10の回転角に対応する振幅のセンサ信号を制御装置50に出力するセンサ46,46と、Y軸線回りのミラー部10の回転角に対応する振幅のセンサ信号を制御装置50に出力するセンサ44A,44Bとを備える。
光偏向器1のアクチュエータ32,34,40,42として、圧電アクチュエータを採用している。アクチュエータ40,42はそれぞれ、4つの圧電カンチレバーがミアンダパターン配列で直列に結合されて構成されている。各圧電カンチレバー40A〜40D,42A〜42Dは、支持体と、下部電極と、圧電体と、上部電極とから構成された積層体を含む。
光偏向器1を用いた光の走査は、主走査方向の高速走査、副走査方向の低速走査によって実施される。そのため、ミラー部10は、高速動作に対応したアクチュエータ32,34の共振駆動によりY軸線回りに回転駆動し、低速動作に対応したアクチュエータ40,42の非共振駆動によりX軸線回りに回転駆動する。
尚、本実施形態では、X軸線回りの回転駆動は低速動作であるため、非共振駆動のアクチュエータ40,42を用いたが、これに限定されず、共振駆動のアクチュエータを用いてもよい。
ミラー部10の往復回転状態を検出するために、内枠部20には、トーションバー31Bの根元にセンサ44A,44Bが、また、アクチュエータ40,42の近傍にセンサ46,46が設けられている。圧電効果を用いたセンサは、ミラー部10の回転角の変位量に対して微分値を返す速度センサとして動作する。また、ピエゾ抵抗効果を用いたセンサは、ミラー部10の回転角の変位量に比例した値を返す位置センサとして動作する。
尚、センサは内枠部20に設けられることに限定されず、光偏向器1の外部に設けたフォトダイオード等を用いた光検出器により、ミラー部10で反射した光の走査波形を検出してもよい。
本実施形態の光偏向器1は、圧電効果を用いたアクチュエータ及びセンサを用いることが好ましい。圧電効果を用いたアクチュエータ及びセンサを用いることにより、同一の製造プロセスでアクチュエータ及びセンサの積層構造を形成できるからである。
また、センサ44A,44B,46はそれぞれ、少なくとも1つ設ける必要があるが、ミラー部10の往復回転の安定性の向上のために、図1に示されるように、Y軸及びX軸を中心として線対称に2つ設けることが好ましい。
本実施形態の光偏向器1は、センサ44A,44B,46、内側圧電アクチュエータ32,34及び外側圧電アクチュエータ40,42のPZT膜を有する積層体の部分は同じ積層構造で構成される。
積層体は、下層から順に、基板、層間絶縁膜、電極と接する薄膜の密着性を高めるための電極密着膜、下部電極、層間膜、PZT膜、上部電極、電極密着膜、水分や金属イオンから配線や回路素子を保護するための機能を持つパッシベーション膜、導線部及び外層膜で構成される。
基板上に形成された積層体の材料として、基板はSi等、層間絶縁膜はSiO等、電極密着膜はPt等、下部電極及び上部電極はPt、PZT膜の配向性を制御する層間膜はSRO(ルテニウム酸ストロンチウム)、PZT膜はPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、パッシベーション膜はSiO、SiN等、導線部はAl等が挙げられる。外層膜の材料として、例えばSiN、SiON、TEOS、SiO、Al等が挙げられる。
積層体は、基板の上に、例えば、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、反応性アーク放電を利用したイオンプレーティング法等の公知の方法を用いて、下層から順に成膜することにより形成される。
制御装置50は、CPU,ROM,RAM、並びにI/O回路及びA/D回路等の電子回路等により構成され、センサ信号処理部52と、駆動信号生成部54とを備える。制御装置50は、後述するように、駆動信号を圧電アクチュエータ32,34,40,42それぞれ独立に印加し、ミラー部10の回転軸線の回りにミラー部10を往復回転するように駆動信号を制御する。尚、駆動信号として、鋸歯状波形、正弦波状波形等の波形の信号を用いることができる。
センサ信号処理部52は、センサ46から出力されたセンサ信号のうち所定時間幅のセンサ信号をフーリエ変換することにより、基本波成分及び高調波成分から構成される周波数領域信号を生成する処理部である。
駆動信号生成部54は、センサ信号処理部52により生成された、基本波成分と高調波成分とから構成される周波数領域信号に基づいて補正駆動信号を生成する。その結果、制御装置50は、補正駆動信号を駆動信号として圧電アクチュエータに出力することができる。
次に、本実施形態の制御装置50の制御方法について、図2A〜図2Dを用いて説明する。例として、制御装置50は60[Hz]の鋸歯状波形の駆動信号を、外側圧電アクチュエータ40,42に出力し、ミラー部10を回転駆動する場合を用いて当該制御方法を説明する。
説明の便宜のため、外側圧電アクチュエータ40,42の駆動前に設定された駆動信号、又は、外側圧電アクチュエータ40,42の駆動状態における駆動信号を基準駆動信号として規定する。また、基準駆動信号に対してセンサ46から出力される目標波形のセンサ信号を目標センサ信号として規定する。さらに、外側圧電アクチュエータ40,42に印加される駆動信号として、駆動信号生成部54により生成された信号を補正駆動信号と規定する。
図2Aは、駆動時間に対する基準駆動信号の波形(上段)と、基準駆動信号をフーリエ変換して60[Hz]の基本波成分及び高調波成分から構成される基準周波数領域信号(下段)とを示す概念図である。
図2Bは、基準駆動信号を光偏向器1の外側圧電アクチュエータ40,42に印加して得られたセンサ信号であって、駆動時間に対するセンサ信号の波形(上段)と、センサ信号をフーリエ変換して60[Hz]の基本波成分及び高調波成分から構成される周波数領域信号(下段)とを示す概念図である。
図2Cは、駆動時間に対する基準センサ信号の波形(上段)と、目標センサ信号をフーリエ変換して60[Hz]の基本波成分及び高調波成分から構成される目標周波数領域信号(下段)とを示す概念図である。
図2Dは、周波数成分ごとに、基準周波数領域信号、図2Bの周波数領域信号、及び目標周波数領域信号に基づいて生成された(補正駆動信号の)周波数領域信号(上段)と、周波数領域信号を逆フーリエ変換して、駆動時間に対する補正駆動信号の波形(下段)とを示す概念図である。
尚、図2A〜図2Bにおいて、各周波数成分において最大振幅を示す位置に「●」を示した。
本実施形態の制御装置50は、基準駆動信号、センサ信号、及び、基準駆動信号を圧電アクチュエータに印加したときの理想波形の目標センサ信号それぞれをフーリエ変換して、60[Hz]の基本波成分及び高調波成分から構成される、基準周波数領域信号、センサ信号の周波数領域信号、及び目標周波数領域信号を生成する。そして、各周波数成分において、センサ信号の周波数領域信号と目標周波数領域信号の振幅及び位相に基づいて、センサ信号の波形が目標センサ信号の波形になるように駆動信号の波形を生成する。
制御装置50の制御方法を説明するために、以下の通り、各信号の周波数領域信号についてパラメータを定義する。尚、次数をnとして定義する。従って、基本波はn=1である。
センサ信号の周波数領域信号:振幅SAn、位相Sθn(n=1,…,n)
目標センサ信号の目標周波数領域信号:振幅TAn、位相Tθn(n=1,…,n)
基準駆動信号の基準周波数領域信号:振幅pDAn、位相pDθn(n=1,…,n)
補正駆動信号の周波数領域信号:振幅rDAn、位相rDθn(n=1,…,n)
周波数成分ごとのデバイス伝達特性係数(振幅):DevAn(n=1,…,n)
周波数成分ごとのデバイス伝達特性係数(位相遅れ):Devθn(n=1,…,n)
本実施形態の制御装置50は、基準駆動信号及び基準周波数領域信号(図2A)と、目標センサ信号及び目標周波数領域信号(図2C)とを、制御装置50の図示しないROMに記憶している。従って、制御装置50のROMには、pDAn、pDθn、TAn、Tθnが記憶されている。
まず、制御装置50は、基準駆動信号を光偏向器1の外側圧電アクチュエータ40,42に印加する。その結果、センサ46は、ミラー部10の回転角に応じた振幅のセンサ信号を制御装置50に出力する。
次に、制御装置50は、センサ信号処理部52により、センサ信号のうちの所定時間幅のセンサ信号をフーリエ変換し、60[Hz]の基本波成分及び高調波成分から構成される周波数領域信号を生成する(図2B)。従って、周波数領域信号の振幅SAn(n=1,…,n)と位相Sθn(n=1,…,n)を決定することができる。
センサ信号の周波数領域信号と基準周波数領域信号の間には、各周波数成分について、SAn=pDAn×DevAn,Sθn=pDθn+Devθn(n=1,…,n)が成立する。従って、デバイス伝達特性係数DevAn(n=1,…,n)及びDevθn(n=1,…,n)について、DevAn=SAn/pDAn,Devθn=Sθn−pDθn(n=1,…,n)により決定することができる。
次に、制御装置50は、駆動信号生成部54により、補正駆動信号の周波数領域信号を生成する。補正駆動信号の周波数領域信号は、振幅rDAn、位相rDθn(n=1,…,n)に関して、rDAn×DevAn=TAn,rDθn+Devθn=Tθn(n=1,…,n)が成立するので、rDAn=TAn/DevAn,rDθn=Tθn−Devθn(n=1,…,n)として求めることができる。
具体的には、周波数領域信号の周波数成分ごとに、基準周波数領域信号の振幅と周波数領域信号の振幅との比pDAn/SAn(=1/DevAn)(n=1,…,n)を、基準駆動信号を外側圧電アクチュエータ40,42に印加したときの理想波形の目標センサ信号の目標周波数領域信号の振幅TAn(n=1,…,n)に乗算し、補正駆動信号の周波数領域信号の振幅rDAnを生成する。また、rDθn=Tθn−Devθn=Tθn−(Sθn−pDθn)(n=1,…,n)により、補正駆動信号の周波数領域信号の位相rDθnを生成する。
そして、駆動信号生成部54により、生成した駆動信号の周波数領域信号を逆フーリエ変換することにより補正駆動信号を生成する。
本実施形態の光偏向器1を用いた実験結果を図3に示す。尚、実験には、直径1.2[mm]、厚さ45[μm]の光偏向器を用いた。図3Aは、駆動時間(横軸)に対する駆動信号の最大電圧を1として規格化した値(縦軸)で表した、60[Hz]の鋸歯状波形の駆動信号の波形を示す。図3Bは、駆動時間(横軸)に対する最大電圧50[V]の電圧値で表した、制御装置50により生成された補正駆動信号の波形を示す。図3Cは、駆動時間(横軸)に対する回転角[°]で表した、補正駆動信号に対するセンサ信号の波形を示す。
図3Cに示されるように、補正駆動信号を外側圧電アクチュエータ40,42に印加することにより、目標波形である鋸歯状波形のセンサ信号が出力されたことがわかる。
また、本実施形態の光偏向器1によれば、センサ信号の波形において急峻な部分が存在すること等により、サンプリング周波数によっては正確な信号波形を表現し得るサンプリングデータの取得が困難な場合であっても、センサ信号の所定時間幅の信号波形全体のデータを取得することから、補正駆動信号を生成し、ミラー部10の共振振動を抑制することができる。
尚、駆動状態の駆動信号を補正駆動信号に切換処理として、例えば、データ取得した所定時間幅の駆動信号波形に基づいて補正駆動信号を生成し、データ取得に要した所定時間が経過した時点からさらに所定時間経過後に駆動信号を補正駆動信号に切り換えてもよい。
補正駆動信号に所定時間経過後切り換えることにより、環境温度、経時変化によって生じるミラー部10のポンピング、ローテーション等のデバイス特性の変化を考慮することが可能となり、駆動信号に対する目標波形のセンサ信号を生成し得る。
本実施形態の光偏向器1は、2軸型光偏向器であるが、ミアンダ構造の圧電アクチュエータにより所定軸線回りにミラー部を往復回転させる光偏向器であれば、1軸型光偏向器に変形することも可能である。この場合、図1の内側圧電アクチュエータ32,34が不要となる。そして、ミラー部が、図1のミラー部10と、ミラー部10と外枠部30との間にミアンダ構造の圧電アクチュエータ40,42が介在する。
さらに、他の実施形態として、制御装置50は、センサ46に代えて、センサ44A,44Bから出力されるセンサ信号を利用して補正駆動信号を生成することもできる。
尚、本実施形態の光スキャナは、例えば、プロジェクタ、レーザプリンタ、レーザーヘッドランプ、ヘッドアップディスプレイ等の光走査装置に用いることができる。
1…光偏向器、10…ミラー部、20…内枠部、30…外枠部(支持部)、31A,31B…トーションバー、32,34…内側圧電アクチュエータ、40,40A〜40D…外側圧電アクチュエータ、42,42A〜42D…外側圧電アクチュエータ、44A,44B,46…センサ、50…制御装置、52…センサ信号処理部、54…駆動信号生成部。

Claims (3)

  1. 光を反射するミラー部と、
    前記ミラー部を支持する支持部と、
    ミアンダパターン配列で直列に結合している複数の圧電カンチレバーを有し、前記ミラー部と前記支持部との間に介在して、前記ミラー部の回転軸線の回りに前記ミラー部を回転駆動する圧電アクチュエータと、
    前記ミラー部を前記回転軸線の回りに回転駆動させる駆動信号を生成する制御装置と、
    前記ミラー部の回転角に応じた振幅のセンサ信号を前記制御装置に出力するセンサとを備え、
    前記制御装置は、
    前記センサ信号のうちの所定時間幅のセンサ信号をフーリエ変換することにより、周波数領域信号を生成するセンサ信号処理部と、
    準駆動信号をフーリエ変換することによって基準周波数領域信号を生成し、
    前記周波数領域信号の周波数成分ごとに、前記基準周波数領域信号の振幅と前記周波数領域信号の振幅との比を、前記基準駆動信号を前記圧電アクチュエータに印加したときの理想波形の目標センサ信号の目標周波数領域信号の振幅に乗算し、補正駆動信号の周波数領域信号の振幅を生成し、かつ、前記周波数領域信号の位相から前記基準周波数領域信号の位相を減算した位相差を前記目標周波数領域信号の位相から減算し、前記補正駆動信号の周波数領域信号の位相を生成し、
    生成した前記補正駆動信号の周波数領域信号を逆フーリエ変換することにより、駆動信号として補正駆動信号を生成する駆動信号生成部とを備える光偏向器。
  2. 光を反射するミラー部と、
    前記ミラー部を包囲して支持する内枠部と、
    前記内枠部を包囲して支持する外枠部と、
    前記ミラー部の第1回転軸線上で、一端部が前記ミラー部と結合し、他端部が前記内枠部と結合する1対のトーションバーと、
    前記ミラー部と前記内枠部との間に介在して、前記トーションバーを前記第1回転軸線回りに往復回転させるように、先端部が前記トーションバーと結合し、かつ、少なくとも一部分が前記内枠部と結合する内側圧電アクチュエータと、
    ミアンダパターン配列で直列に結合している複数の圧電カンチレバーを有し、前記内枠部と前記外枠部との間に介在して、前記第1回転軸線に直交する第2回転軸線の回りに前記ミラー部を往復回転させる外側圧電アクチュエータと、
    前記ミラー部を前記第1回転軸線及び前記第2回転軸線の回りに前記ミラー部を回転駆動させる駆動信号を生成する制御装置と、
    前記ミラー部の前記第2回転軸線回りの回転角に応じた振幅のセンサ信号を前記制御装置に出力するセンサとを備える光偏向器であって、
    前記制御装置は、
    前記センサ信号のうちの所定時間幅のセンサ信号をフーリエ変換することにより、周波数領域信号を生成するセンサ信号処理部と、
    準駆動信号をフーリエ変換することによって基準周波数領域信号を生成し、
    前記周波数領域信号の周波数成分ごとに、前記基準周波数領域信号の振幅と前記周波数領域信号の振幅との比を、前記基準駆動信号を前記外側圧電アクチュエータに印加したときの理想波形の目標センサ信号の目標周波数領域信号の振幅に乗算し、補正駆動信号の周波数領域信号の振幅を生成し、かつ、前記周波数領域信号の位相から前記基準周波数領域信号の位相を減算した位相差を前記目標周波数領域信号の位相から減算し、前記補正駆動信号の周波数領域信号の位相を生成し、 生成した前記補正駆動信号の周波数領域信号を逆フーリエ変換することにより、駆動信号として補正駆動信号を生成する駆動信号生成部とを備える光偏向器。
  3. 請求項1又は2記載の光偏向器であって、
    前記駆動信号は鋸歯状波形の信号である光偏向器。
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