JP2008169999A - ラジアル玉軸受用保持器及びラジアル玉軸受 - Google Patents

ラジアル玉軸受用保持器及びラジアル玉軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】保持器の機能を損なうことなく、成形金型の加工性を向上しかつ出来栄えを確認し易い形状のラジアル玉軸受用保持器及びラジアル玉軸受を提供する。
【解決手段】このラジアル玉軸受用保持器35は、全体が円環状に形成された環状部17の円周方向に設けられ、開口部34から挿入された玉を転動自在に保持するための複数のポケット28を備え、各ポケットは、開口部から環状部に向かって、円錐部33と円筒部22と球面部21とを有する形状である。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種回転機械装置に使用されるラジアル玉軸受及びこのラジアル玉軸受を構成する保持器に関する。
ラジアル玉軸受は各種回転機械装置で回転軸等を支持する軸受部に広く使用されているが、このラジアル玉軸受の従来例を図5に示す。図5のラジアル玉軸受10は、外周面に内輪軌道面12aを形成した内輪12と、内周面に外輪軌道面11aを形成した外輪11とを同心的に配置し、内輪軌道面12aと外輪軌道面11aとの間に複数個の玉13を転動自在に設けて構成されている。複数個の玉13は保持器14により転動自在に保持されている。すなわち、図5の保持器14は、金属板材をプレス成形することで、円周方向の複数箇所に波形状に膨らんだ波形部14aのある円環状形に形成された一対の素子を組み合わせてなる波形プレス保持器であり、波形部14aが2つ組み合わされてポケット14bが構成され、各ポケット14b内に各玉13が転動自在に保持される。
また、外輪11の両端部に円輪状のシールド板からなる密封装置を付属させる場合があり、外輪11の両端部の内周面に各シールド板の外周縁を係止し、これら両シールド板によって、内輪軌道面12aと外輪軌道面11aとの間の玉13を設置した部分に存在するグリース等の潤滑剤が外部に漏洩したり、または、外部に浮遊する塵芥がこの設置部分に進入したりするのを防止する。なお、密封装置として、前記非接触型のシールド板に代えて、接触型のシール板を使用する場合もある。
図5の波形プレス保持器の代わりに、図6のような円環状の冠型の保持器15を用いる場合がある。図6の冠型保持器15は、樹脂からなる円環状の主部17の円周方向の複数個所に玉13(図5)を転動自在に保持するよう設けられたポケット18と、各ポケット18の両側に設けられた弾性変形可能な一対の弾性片16a、16bと、を複数組有する。各ポケット18は、主部17に互いに間隔をあけて配置された一対の弾性片16a、16bの片側面と、一対の弾性片16aと16bとの間に設けられた球面状の凹面部19と、から構成される。
図6の冠型保持器15を用いて図5のようなラジアル玉軸受を組み立てる場合、玉13を、ポケットの一対の弾性片16a、16bの先端縁同士の間隔を弾性的に押し広げて弾性片16a、16bの間に押し込む。このように、冠型保持器15は各ポケット18内に各玉13を抱き込むことで、玉13を内輪軌道面12aと外輪軌道面11aとの間(図5)で転動自在に保持する。
図5のラジアル玉軸受10は、使用中に、保持器14または15で保持された複数個の玉13が自転しながら内輪軌道面12aと外輪軌道面11aとの間(図5)で公転しながら内輪12と外輪11との相対回転を自在とするが、この相対回転の円滑化のために内輪12の外周面と外輪11の内周面との間にはグリース等の潤滑剤が充填または連続的に供給される。
上述のような保持器14または15を組み込んだラジアル玉軸受10の場合、必要量の潤滑剤を充填または供給しても、保持器14,15に振動が誘発され、ラジアル玉軸受に保持器音とよばれる騒音や振動が発生する場合がある。かかる保持器14,15の騒音・振動は、保持器14,15の玉13に対する動き量が大きいことに起因して、玉13と保持器14,15との間の滑り摩擦に基づいて発生する。このような保持器音の発生を抑えるために従来から、ポケット14b、18の内面と玉13の転動面との間の隙間を小さくして、玉13に対する保持器14,15の動き量を小さくし、保持器音の発生を抑えるようにしている。
しかし、単に玉13に対する保持器14,15の動き量を小さくしただけでは、保持器14,15のポケット14b、18の内周面形状に起因して保持器音が発生することが下記特許文献1で指摘されている。これに対して、ポケットの内面形状を、球面ではなく、保持器の放射方向の軸をその中心軸とするラジアル円筒面とする保持器が従来から知られているが、このようなポケットの内周面をラジアル円筒面とした保持器は、玉の転動面に付着した潤滑剤がポケットの開口端縁部で掻き取られることがなく、保持器と玉との滑り接触部分の摩擦振動を抑えられる反面、ポケット内に過剰の潤滑剤が取り込まれてしまい、ポケット内で転動する玉に対する抵抗が大きくなり、保持器を組み込んだラジアル玉軸受の回転トルクが大きくなり好ましくないことが前記特許文献1で指摘されている。
以上のような問題に鑑み、下記特許文献1は、図3,図4のように、ポケット18の内面形状を工夫しグリース等の潤滑剤を必要量だけ取り込めるようにした冠型保持器25を提案している。すなわち、円環状の主部17の軸方向片面に設けたポケット18の内面には、円周方向中央部に第1の球状凹面21が形成され、第1の球状凹面21は、ポケット18に保持する玉5の転動面の曲率半径rよりも僅かに大きな曲率半径R21を有する。第1の球状凹面21の円周方向両側には一対のアキシャル円筒面22が形成され、アキシャル円筒面22の一端が第1の球状凹面21の円周方向両端部から連続している。
アキシャル円筒面22は、ポケット18に保持された玉13の転動中心軸αをその中心軸とし、内輪12と外輪11(図5)との相対回転に伴ってポケット18に保持された玉13は、主部17の中心軸と平行な転動中心軸αを中心に転動する。ポケット18毎に一対ずつ設けるアキシャル円筒面22は転動中心軸αを中心とする単一円筒面上に位置する。
更に、ポケット18の開口両端に設けた一対の弾性片16a,16bの、ポケット18を構成する内周面は、第1の球状凹面21と同心または転動中心軸α上で第1の球状凹面21の中心点O21と別の点O23を中心とする第2の球状凹面23となっている。第2の球状凹面23は、ポケット18に保持した玉13の走行部分がアキシャル円筒面22から外れることがないようにアキシャル円筒面22の長さとの関係で、その長さ及び形状を規制する。このために、例えば、第1の球状凹面21と第2の球状凹面23とを、玉13の転動面の曲率半径rよりも僅かに大きな曲率半径O23で中心を転動中心軸αに位置させる。
上述のようなラジアル玉軸受用保持器によれば、保持器のポケット18の形状を図3,図4の上部の開口側から主部17に向かって、第2の球状凹面23(球面部)、アキシャル円筒面22(円筒部)、第1の球状凹面21(球面部)を有する形状とすることで、アキシャル円筒面22(円筒部)により玉の転動に伴ってポケット18の内面と玉13の転動面との間の隙間に取り込む潤滑剤の量を必要量に規制できる。
上記球状凹面21及び第2の球状凹面23は、アキシャル方向にわたる保持器の変位を防止しつつ、ポケット18内への潤滑剤の取り込みを効果的に行なわせるべく、互いの中心を異ならせている。すなわち、図4の点O13は、玉13がポケット18内の中立位置に存在すると仮定した状態での、玉13の中心点であるが、第1の球状凹面21の曲率の中心点O21を、転動中心軸α上で玉13の中心O13よりも図の上側(開口側)に片寄った位置にする一方、第2の球状凹面23の曲率の中心点O23を、転動中心軸α上で玉13の中心O13よりも図の下側(主部17側)に片寄った位置にする。従って、各球状凹面21,23の曲率半径R21,R23は、玉13の転動面の曲率半径R13よりも大きい程度は、図7のように上記各中心点O13、O21、O23を一致させる場合に比べて著しくしている。このように、各球状凹面21,23の曲率の中心点O21、O23をずらせることにより、各球状凹面21,23及びアキシャル円筒面22と玉13の転動面との距離の各最小値をほぼ一致させることができるので、アキシャル方向にわたる保持器の変位を防止しつつ、ポケット18内への潤滑剤の取り込みを最適に行なわせることができる。
特許第3744663号公報
しかしながら、図3,図4のような保持器は、開口側のポケット18が球状凹面23であり、その形状が球面であるため、成形金型作製時の加工が難しく、また成形金型を作製中に球面部の半径や中心等の出来栄えを確認する際に円弧が短いため測定するのが困難であった。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、保持器の機能を損なうことなく、成形金型の加工性を向上しかつ出来栄えを確認し易い形状のラジアル玉軸受用保持器及びラジアル玉軸受を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明によるラジアル玉軸受用保持器は、全体が円環状に形成された環状部の円周方向に設けられ、開口部から挿入された玉を転動自在に保持するための複数のポケットを備えるラジアル玉軸受用保持器であって、前記各ポケットは、前記開口部から前記環状部に向かって、円錐部と円筒部と球面部とを有する形状であることを特徴とする。
このラジアル玉軸受用保持器によれば、ポケットが開口部側から環状部に向かって、円錐部、円筒部、球面部を有し、開口部側のポケット形状が球面ではなく円錐面となっていることから、保持器成形のための成形金型製作が容易になり、また円錐面に対応する金型部分の中心や半径を測る必要がなくなり、成形金型の出来栄えを確認することが容易になる。また、円筒部を設けることで、この保持器をラジアル玉軸受に組み込んだ場合、玉の転動に伴ってポケット内に取り込む潤滑剤の量を適正値に規制でき、保持器の機能を損なうことはない。
また、本発明によるもう1つのラジアル玉軸受用保持器は、全体が円環状に形成された環状部の円周方向に設けられ、開口部から挿入された玉を転動自在に保持するための複数のポケットを備え、前記各ポケットに保持された玉の転動中心軸をその中心軸とするアキシャル円筒面を、前記各ポケットの内面の一部で円周方向両側に設け、前記各ポケットの内面の残部で前記ポケット内に保持する玉の転動中心軸の一端側部分に前記玉の転動面の曲率半径よりも大きな曲率半径を有する球状凹面を設けたラジアル玉軸受用保持器であって、前記転動中心軸の他端側部分に前記玉の転動面の曲率半径よりも大きな曲率半径を有する円錐状凹面を設け、前記玉がポケット内の中立位置に存在すると仮定した状態で、前記球状凹面の曲率半径の中心点が前記転動中心軸上で前記玉の中心よりも他端側に片寄った位置に存在し、前記円錐状凹面の曲率半径の中心点が前記転動中心軸上で前記玉の中心よりも一端側に片寄った位置に存在することを特徴とする。
このラジアル玉軸受用保持器によれば、ポケットが開口部側に円錐状凹面を有し、開口部側のポケット形状が球面ではなく円錐面となっていることから、保持器成形のための成形金型製作が容易になり、また円錐面に対応する金型部分の中心や半径を測る必要がなくなり、成形金型の出来栄えを確認することが容易になる。また、球状凹面及び円錐状凹面が玉の転動面の曲率半径よりも大きな曲率半径を有し、球状凹面の曲率半径の中心点が転動中心軸上で玉の中心よりも他端側に片寄った位置に存在し、円錐状凹面の曲率半径の中心点が転動中心軸上で玉の中心よりも一端側に片寄った位置に存在し、玉の転動中心軸をその中心軸とするアキシャル円筒面を設けることで、この保持器をラジアル玉軸受に組み込んだ場合、玉の転動に伴ってポケット内に取り込む潤滑剤の量を適正値に規制でき、保持器の機能を損なうことはない。
上記各ラジアル玉軸受用保持器において、前記環状部の円周方向に前記開口部を間にして対向するとともに、前記玉が前記開口部から挿入されるときに弾性変形可能な一対の弾性片を設け、前記弾性片の内周面を円錐面に構成することが好ましい。
本発明によるラジアル玉軸受は、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、を互いに同心に配置し、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に、上述のラジアル玉軸受用保持器の複数のポケット内に転動自在に保持された複数個の玉を配置したものである。このラジアル玉軸受によれば、玉の転動に伴ってポケット内に取り込む潤滑剤の量を適正値に規制できる。
上記ラジアル玉軸受において前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面の少なくとも一方の溝半径(r’)と前記玉の直径(D)との半径比(r’/D)が52%以下であることが好ましい。これにより、内輪軌道面及び/又は外輪軌道面において玉と接触する面積が大きくなり、軌道面の溝上の応力が小さくなるので、軸受の高負荷化を実現できる。
また、上記ラジアル玉軸受の軸受内部に潤滑剤としてグリースを充填し、前記グリースの調度(グリースの粘度を示す指標)が200乃至280の範囲内にあることが好ましい。
本発明によれば、保持器の機能を損なうことなく、成形金型の加工性を向上しかつ出来栄えを確認し易い形状のラジアル玉軸受用保持器及びラジアル玉軸受を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。
〈第1の実施の形態〉
図1は第1の実施の形態によるラジアル玉軸受用保持器の要部を示す要部斜視図である。図2は図1のラジアル玉軸受用保持器を保持器直径方向からみた図である。
本実施の形態によるラジアル玉軸受用保持器は、図5のラジアル玉軸受において波形プレス保持器の代わりに使用可能なものであり、図3,図4,図6と全体的な構成が同一であるので、以下では、同一部分は同一符号をつけ、その説明を省略する場合がある。
図1,図2に示すように、ラジアル玉軸受用保持器35は、図6と同様の円環状の冠型保持器であり、樹脂からなる円環状の主部17の円周方向の複数個所に玉13(図5)を転動自在に保持するように設けられた凹状のポケット28を備える。各ポケット28の両側に弾性変形可能な一対の弾性片16a、16bが開口部34を挟んで対向して設けられている。
円環状の主部17の軸方向片面に設けたポケット28の内面に、転動中心軸αの一端側の円周方向中央底部に球状凹面21を設け、球状凹面21の円周方向両側に一対のアキシャル円筒面22を設け、アキシャル円筒面22の一端が球状凹面21の円周方向端部から連続している。アキシャル円筒面22は、ポケット28に保持された玉13の転動中心軸αを中心とする単一円筒面上に位置する。球状凹面21は、玉13の転動面の曲率半径rよりも僅かに大きな曲率半径R21を有する。
更に、転動中心軸αの他端側の開口部34側には一対の円錐状凹面33が設けられている。すなわち、一対の弾性片16a、16bの内周面がポケット18の一部を構成し、円錐状凹面33に形成されている。円錐状凹面33の一端(開口部34と反対側)にアキシャル円筒面22の他端(球状凹面21の反対側)が連続している。円錐状凹面33は、凹状の円錐面になっており、玉13の転動面の曲率半径rよりも僅かに大きな曲率半径R3を有する。
なお、転動中心軸α上の点O33を中心点とする円錐状凹面33の曲率半径R3は、同じく点O33を中心点とする円錐状凹面33のアキシャル円筒面22の他端側近傍における曲率半径R1及び開口部34側近傍における曲率半径R2と比べると若干異なるが、曲率半径R3,R1,R2はともに玉13の転動面の曲率半径rよりも僅かに大きくなっている。
また、図2のように、点O13は、玉13がポケット28内の中立位置に存在すると仮定した状態での、玉13の中心点であるが、球状凹面21の曲率半径の中心点O21を、転動中心軸α上で玉13の中心O13よりも開口部34側に片寄った位置とし、また円錐状凹面33の曲率半径R3,R1,R2の中心点O33を、転動中心軸α上で玉13の中心O13よりも主部17側に片寄った位置にする。従って、球状凹面21の曲率半径R21及び円錐状凹面33の曲率半径R3,R1,R2は、玉13の転動面の曲率半径rよりも大きい程度は、各中心点O13、O21、O23を一致させる場合に比べて著しくしている(図7参照)。このように、球状凹面21の曲率半径の中心点O21と円錐状凹面33の曲率半径R3,R1,R2の中心点O33とをずらせることにより、球状凹面21、円錐状凹面33及びアキシャル円筒面22と玉13の転動面との距離の各最小値をほぼ一致させることができるので、アキシャル方向にわたる保持器の変位を防止しつつ、ポケット28内への潤滑剤の取り込みを最適に行なわせることができる。
図3,図4の従来例では、保持器のポケット18が開口部側から円環状の主部に向かって、球面部23、円筒部22、球面部21を有する形状となっており、円筒部を設けることで、玉13の転動に伴ってポケット18内に取り込む潤滑剤の量を適正値に規制できるようにしたが、本実施の形態によれば、図1,図2のように、ラジアル玉軸受用保持器35のポケット28は、開口部34側から円環状の主部17に向かって、円錐部33、円筒部22、球面部21を有する形状であり、従来のようにポケット28の開口部34側の円錐状凹面33が球面ではなく、円錐面であるため、ラジアル玉軸受用保持器35を成形するための成形金型の製作が容易になり、また開口部34側の円錐状凹面33に対応する金型部分の中心や半径を測る必要がなくなり、測定も容易であり、成形金型の出来栄えを確認することが容易になる。
〈第2の実施の形態〉
図8は第2の実施の形態によるラジアル玉軸受(半径比が52%以下の場合の各軌道輪と玉を示す)の断面図(a)及び従来のラジアル玉軸受(半径比が52%を超えた場合の各軌道輪と玉を示す)の断面図(b)である。なお、図8では、説明の便宜上、保持器の図示を省略している。
図8(a)に示すように、本実施の形態によるラジアル玉軸受40は、外輪軌道面41を有する外輪11と、内輪軌道面42を有する内輪12と、複数個の玉13と、各玉13を各ポケット28内に転動自在に均等位置に保持する図1,図2の保持器35と、を備え、内輪軌道面42と外輪軌道面41との間に複数個の玉13を転動自在に配置したものである。
図8(a)のラジアル玉軸受40において、内輪12の内輪軌道面42は、溝半径r42を有する溝状となっており、溝半径r42と玉13の直径Dとの半径比 (r42/D)が52%以下である。同様に、外輪11の外輪軌道面41は、溝半径r41を有する溝状となっており、溝半径r41と玉13の直径Dとの半径比 (r41/D)が52%以下である。
上述のように、本実施の形態によるラジアル玉軸受40では、内輪12の内輪軌道面42の溝半径r42及び外輪11の外輪軌道面41の溝半径r41と玉13の直径Dとの各半径比(r42/D,r41/D)を、図8(b)のような従来の場合に適用される52%よりも小さくすることで、玉13が接触する軌道面41,42の溝上の応力を小さくしている。
すなわち、図8(b)の場合は内輪軌道面12aの溝半径r1と玉13の直径Dとの半径比 (r1/D)が52%を超え、同様に外輪軌道面11aの溝半径r3と玉13の直径Dとの半径比 (r3/D)が52%を超える。このため、各軌道面11a,12aにおいて玉13と接触する面積が小さくなることから、各軌道面11a,12aの溝上の応力が大きくなってしまうのに対し、本実施の形態の図8(a)によれば、各半径比(r42/D,r41/D)が52%以下であり、内輪軌道面42及び外輪軌道面41において玉13と接触する面積が大きくなることから、軌道面41,42の溝上の応力が小さくなる。このため、本実施の形態のラジアル玉軸受40は、適用される軸受装置において高い負荷が可能となって高負荷化を達成できる。
なお、上述の各半径比(r42/D,r41/D)は、50%以上であることが好ましい。
図8(a)のラジアル玉軸受40は、その軸受内部に潤滑剤が充填されて使用されるが、潤滑剤としてグリースを用いることが好ましく、この場合、グリースの調度(グリースの粘度を示す指標)が200乃至280の範囲内にあることが好ましい。このように比較的硬いグリースを潤滑剤として使用する場合、保持器のポケット形状が単一の球面状である場合、軸受使用中にグリースがポケットから一度外に押し出されると、なかなかポケット内に戻り難く、保持器において潤滑不良が発生し易くなってしまうが、本実施の形態のラジアル玉軸受40によれば、図2のように保持器35のポケット28と玉13との間において球状凹面21とアキシャル円筒面22,22との各境界近傍及びアキシャル円筒面22,22と円錐状凹面33,33との各境界近傍にグリース溜まり部A,Bがそれぞれ形成され、グリースがグリース溜まり部A,Bに保持され、ポケット28から外に押し出され難くなり、また、外に押し出されてもポケット18内に戻り易くなるから、グリースによる潤滑性能を発揮し維持することができる。
以上のように本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。
第1の実施の形態によるラジアル玉軸受用保持器の要部を示す要部斜視図である。 図1のラジアル玉軸受用保持器を保持器の直径方向からみた図である。 従来のラジアル玉軸受用保持器の要部を示す要部斜視図である。 図3のラジアル玉軸受用保持器を保持器直径方向からみた図である。 従来のラジアル玉軸受の内部構成を示すために一部を破断した斜視図である。 図5のラジアル玉軸受に波形プレス保持器の代わりに配置可能な従来の冠型保持器を示す斜視図である。 図4と同様の図であり、図4において中心点O13、O21、O23を一致させた場合を説明するための図である。 第2の実施の形態によるラジアル玉軸受(半径比が52%以下の場合の各軌道輪と玉を示す)の断面図(a)及び従来のラジアル玉軸受(半径比が52%を超えた場合の各軌道輪と玉を示す)の断面図(b)である。
符号の説明
40 ラジアル玉軸受
11 外輪
41 外輪軌道面
12 内輪
42 内輪軌道面
13 玉
16a,16b 弾性片
17 主部(環状部)
21 球状凹面(球面部)
22 アキシャル円筒面(円筒部)
28 ポケット
33 円錐状凹面(円錐部)
34 開口部
35 ラジアル玉軸受用保持器
α 転動中心軸
R1,R2,R3 円錐状凹面33の曲率半径
R21 球状凹面21の曲率半径
r 玉13の転動面の曲率半径
D 玉13の直径
r42 内輪軌道面42の溝半径
r41 外輪軌道面41の溝半径
A,B グリース溜まり部

Claims (6)

  1. 全体が円環状に形成された環状部の円周方向に設けられ、開口部から挿入された玉を転動自在に保持するための複数のポケットを備えるラジアル玉軸受用保持器であって、
    前記各ポケットは、前記開口部から前記環状部に向かって、円錐部と円筒部と球面部とを有する形状であることを特徴とするラジアル玉軸受用保持器。
  2. 全体が円環状に形成された環状部の円周方向に設けられ、開口部から挿入された玉を転動自在に保持するための複数のポケットを備え、
    前記各ポケットに保持された玉の転動中心軸をその中心軸とするアキシャル円筒面を、前記各ポケットの内面の一部で円周方向両側に設け、
    前記各ポケットの内面の残部で前記ポケット内に保持する玉の転動中心軸の一端側部分に前記玉の転動面の曲率半径よりも大きな曲率半径を有する球状凹面を設け、
    前記転動中心軸の他端側部分に前記玉の転動面の曲率半径よりも大きな曲率半径を有する円錐状凹面を設け、
    前記玉がポケット内の中立位置に存在すると仮定した状態で、前記球状凹面の曲率半径の中心点が前記転動中心軸上で前記玉の中心よりも他端側に片寄った位置に存在し、前記円錐状凹面の曲率半径の中心点が前記転動中心軸上で前記玉の中心よりも一端側に片寄った位置に存在することを特徴とするラジアル玉軸受用保持器。
  3. 前記環状部の円周方向に前記開口部を間にして対向するとともに前記玉が前記開口部から挿入されるときに弾性変形可能な一対の弾性片を設け、前記弾性片の内周面を円錐面に構成した請求項1または2に記載のラジアル玉軸受用保持器。
  4. 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、を互いに同心に配置し、
    前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に、請求項1,2または3に記載のラジアル玉軸受用保持器の複数のポケット内に転動自在に保持された複数個の玉を配置したラジアル玉軸受。
  5. 前記内輪軌道面及び前記外輪軌道面の少なくとも一方の溝半径(r’)と前記玉の直径(D)との半径比(r’/D)が52%以下である請求項4に記載のラジアル玉軸受。
  6. 軸受内部に潤滑剤としてグリースを充填し、
    前記グリースの調度が200乃至280の範囲内にある請求項4または5に記載のラジアル玉軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013208887A (ja) * 2012-02-28 2013-10-10 Duplo Seiko Corp 両面印刷装置
CN112240347A (zh) * 2019-07-17 2021-01-19 斯凯孚公司 轴承保持架及其应用

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