JP2008169856A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受内部に封入した潤滑剤の流動性を向上させることで、長期に亘って一定の潤滑性能を維持し、軸受寿命の延命化を図ることが可能な転がり軸受を提供する。
【解決手段】互いに相対回転可能に対向配置された内輪2及び外輪4と、内外輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体6と、各転動体を1つずつ回転自在に保持する複数のポケット8pを有する保持器8と、内輪と外輪との間で区画された軸受内部を軸受外部から密封する環状の密封板10とを具備し、保持器の一方側には、各ポケットに対して1つずつ転動体を挿入するための開口8hが形成されている転がり軸受であって、軸受内部に封入された潤滑剤がポケットの開口側に対向している密封板に付着するのを防止するための付着防止機構12を備えており、当該付着防止機構には、密封板から軸受内部に向うに従って先細り状に傾斜した潤滑剤避け部12pが設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】互いに相対回転可能に対向配置された内輪2及び外輪4と、内外輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体6と、各転動体を1つずつ回転自在に保持する複数のポケット8pを有する保持器8と、内輪と外輪との間で区画された軸受内部を軸受外部から密封する環状の密封板10とを具備し、保持器の一方側には、各ポケットに対して1つずつ転動体を挿入するための開口8hが形成されている転がり軸受であって、軸受内部に封入された潤滑剤がポケットの開口側に対向している密封板に付着するのを防止するための付着防止機構12を備えており、当該付着防止機構には、密封板から軸受内部に向うに従って先細り状に傾斜した潤滑剤避け部12pが設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、潤滑剤が封入された転がり軸受に関し、特に軸受内部における潤滑剤の流動性を向上させるための技術に関する。
従来から、例えば自動車や各種動力装置などの回転系を回転自在に支持するための各種の軸受が提案されている(特許文献1,2)。その一例として図2(a),(b)に示された転がり軸受は、互いに相対回転可能に対向配置された内輪2及び外輪4と、内外輪2,4間に転動自在に組み込まれた複数の転動体6と、各転動体6を1つずつ回転自在に保持する複数のポケット8pを有する保持器8と、内輪2と外輪4との間で区画された軸受内部を軸受外部から密封する環状の密封板10とを備えている。ここで、転動体6としては、例えばコロや玉を適用することができるが、図面には、一例として玉6が示されている。
なお、内輪2には、その外周面に沿って周方向に連続した軌道溝2s(以下、内輪軌道溝2sという)が形成されており、一方、外輪4には、内輪軌道溝2sに対向して周方向に連続した軌道溝4s(以下、外輪軌道溝4sという)が形成されている。この場合、保持器8で保持された状態で内外輪2,4間に組み込まれた複数の転動体(玉)6が、内輪軌道溝2sと外輪軌道溝4sとの間に沿って転動することで、内輪2及び外輪4を滑らかに相対回転させることができる。
また、密封板10は、各転動体(玉)6の両側(軸受両側)の内外輪2,4間にそれぞれ配置されており、例えばシールドやシールを適用することができる。ここで、シールドは、例えば金属板を環状にプレス加工して形成されており、その基端が静止輪に固定され、その先端が回転輪に対して非接触状態に位置決めされている。一方、シールは、心金入りのゴム製を成して形成されており、その基端が静止輪に固定され、その先端が回転輪に対して接触状態に位置決めされた接触シールと、非接触状態に位置決めされた非接触シールとに大別される。
図2(a)には、密封板10の一例として、接触シール10が軸受両側にそれぞれ配置されている。各接触シール10は、環状を成す心金10aの外表面にゴム材10bを付して構成されており、その基端(外径端)10eが外輪(静止輪)4に形成された環状の固定溝4gに固定(嵌合)され、その先端(内径端)10tが内輪(回転輪)2に対して接触状態に位置決めされている。この場合、当該接触シール10の先端(内径端)10tには、1個又は複数個の環状リップ10rが一体成形されており、かかる環状リップ10rが内輪2に形成された環状のシール溝2gに摺接している。
また、保持器8としては、例えば波形保持器、かご形保持器、合せ保持器、冠形保持器など各種のものを適用することができるが、一例として冠形保持器8を想定する。この場合、図2(b)に示すように、冠形保持器8は、内外輪2,4間に沿って配置可能な環状を成しており、複数のポケット8pが周方向に沿って等間隔で設けられている。また、冠形保持器8の一方側には、各ポケット8pに対して1つずつ転動体(玉)6を挿入するための開口8hが形成されており、その他方側は閉塞されている。ここで、複数の転動体(玉)6を各ポケット8pに保持した状態で内外輪2,4間に組み込まれた冠形保持器8は、その開口8hが一方(図2(a)中向って左側)の接触シール10の内周面10s(ポケット8pの開口8hに対向した接触シール10の軸受内部側の周面)に対向して位置付けられることになる。
ところで、上述したような転がり軸受には、その回転性能を一定(良好)に維持するために潤滑剤(図示しない)が封入される場合がある。この場合、潤滑剤としては、例えば油やグリースを適用することができるが、特にグリースを用いた潤滑では、例えば特許文献3〜5に示すように、冠形保持器の形状に改良を加えることにより、グリースの流動性の向上が図られている。
しかしながら、このような冠形保持器を上述した転がり軸受に組み込んだ場合、各ポケット8pの開口8hに対向した接触シール10において、特に、その内周面10sに付着したグリースは、ほとんど流動することは無く、そこに滞留したままの状態となる。そして、かかる状態において、外輪軌道溝4sと転動体(玉)6との間から掻き出されたグリースは、接触シール10に滞留しているグリースによって堰き止められ、その結果、外輪軌道溝4sの溝肩4kに堆積するようになる。また、当該溝肩4kに堆積しきれないグリースは、徐々に接触シール10の基端(外径端)10eから先端(内径端)10tへ伸びて、そこに堆積するようになる。
そうなると、グリースの堆積量の程度によっては、グリースを効率良く流動させることが困難になってしまう場合がある。この場合、軸受内部の潤滑が充分に行われなくなり、その結果、転がり軸受の潤滑性能を長期に亘って一定に維持することができなくなってしまう虞がある。そうなると、例えば内輪軌道溝2s及び外輪軌道溝4sと転動体(玉)6との間や、冠形保持器8のポケット8pと転動体(玉)6との間などの摺接箇所が早期に焼付いてしまうことで、軸受寿命の延命化を図ることができなくなってしまう虞がある。
特開2003−278772号公報
特開2002−130305号公報
特開平11−182554号公報
実開平5−73318号公報
特開2000−145787号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、軸受内部に封入した潤滑剤の流動性を向上させることで、長期に亘って一定の潤滑性能を維持し、軸受寿命の延命化を図ることが可能な転がり軸受を提供することにある。
かかる目的を達成するために、本発明は、互いに相対回転可能に対向配置された内輪及び外輪と、内外輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体と、各転動体を1つずつ回転自在に保持する複数のポケットを有する保持器と、内輪と外輪との間で区画された軸受内部を軸受外部から密封する環状の密封板とを具備し、保持器の一方側には、各ポケットに対して1つずつ転動体を挿入するための開口が形成されている転がり軸受であって、軸受内部に封入された潤滑剤がポケットの開口側に対向している密封板に付着するのを防止するための付着防止機構を備えており、当該付着防止機構には、密封板から軸受内部に向うに従って先細り状に傾斜した潤滑剤避け部が設けられている。
かかる発明において、潤滑剤避け部は、環状の密封板に沿って周方向に連続した略円錐形状を成している。この場合、潤滑剤避け部は、密封板と一体的に形成しても良い。例えば、潤滑剤避け部を密封板の心金と一体的に形成しても良い。ここで、ポケットの開口側に対向している密封板の軸受内部側の内周面から転動体の表面までの軸方向に沿った最短長さをα、潤滑剤避け部の軸方向に沿った長さをβとすると、αに対するβの割合を40%以上で95%未満に設定することが好ましい。
本発明よれば、軸受内部に封入した潤滑剤の流動性を向上させることで、長期に亘って一定の潤滑性能を維持し、軸受寿命の延命化を図ることが可能な転がり軸受を実現することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る転がり軸受について添付図面を参照して説明する。本実施の形態は、上述した転がり軸受(図2(a),(b))の改良であるため、以下では改良部分の説明にとどめる。この場合、図2(a),(b)に示された転がり軸受と同一の構成には、本実施の形態の添付図面において同一の符号を付して、その説明を省略する。
図1(a),(b)には、本実施の形態の転がり軸受が示されており、当該転がり軸受は、冠形保持器8(ポケット8p)の開口8h側に対向している接触シール10に潤滑剤(図示しない)が付着するのを防止するための付着防止機構12を備えている。付着防止機構12には、接触シール10から軸受内部に向うに従って先細り状に傾斜した潤滑剤避け部12pが設けられており、当該潤滑剤避け部12pは、接触シール10に装着可能に構成されている。
潤滑剤避け部12pは、接触シール10に沿って周方向に連続した略円錐形状を成している。具体的に説明すると、潤滑剤避け部12pは、その一端側12aが中空の円環状を成しており、その他端側12bが一端側12aよりも小径化された円板状を成している。なお、円板状を成す他端側12bは、転がり軸受の軸方向(アキシアル方向)に直交する方向(ラジアル方向)に沿って円形に延在している。また、円板状の他端側12bには、その中央部分に円形孔12hが同中心形成されており、当該潤滑剤避け部12pを接触シール10に装着させた状態において、円形孔12hには、内輪2が回転自在に挿通されるように構成されている。
ここで、潤滑剤避け部12pを接触シール10に装着させる方法としては、例えば潤滑剤避け部12pを接触シール10と一体的に形成する方法がある。かかる方法では、潤滑剤避け部12pを接触シール10のゴム材10と共に一体成形しても良いし、或いは、剤避け部12pを接触シール10の心金10aと共に一体成形しても良い。この場合、一例としてゴム材10と共に一体成形する方法では、例えば未加硫のゴム組成物を金型内で加圧しながら加熱すれば良く、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形などの公知のゴム成形法を適用することができる。
これに対して、ゴム材料又は金属材料などで潤滑剤避け部12pを別体で成形し、これを接触シール10に対して後付けする方法を適用しても良い。この場合、後付け方法の一例としては、潤滑剤避け部12pの一端側12aを接触シール10の基端(外径端)10eに対して例えば接着、かしめ、溶接などによって取り付けることができる。
また、潤滑剤避け部12pの傾斜の形状としては、一端側12aから他端側12bに向って曲面状に傾斜させても良いし(図1(a),(b))、或いは、一端側12aから他端側12bに向ってストレートに傾斜させても良い。更に、図1(a),(b)に示された潤滑剤避け部12pの傾斜形状は、凹状に窪ませた曲面状となっているが、これに代えて、例えば凸状に膨出させた曲面状としても良い。
この場合、曲面状を成す潤滑剤避け部12pの曲率半径(又は、曲率)や傾斜角度は、例えば潤滑剤(例えば、油、グリース)の種類や粘性、転がり軸受の使用目的や使用環境などに応じて任意に設定されるため、特に数値限定はしない。要するに、軸受内部に封入した潤滑剤が接触シール10(内周面10s)に付着して滞留するのを防止できれば、潤滑剤避け部12pの曲率半径(又は、曲率)や傾斜角度が制限されることは無い。また、潤滑剤避け部12pの形状も曲面又はストレート面以外に、例えば矩形や三角形、或いは、曲面とストレート面との組み合わせなどに構成することができる。
更に、潤滑剤避け部12pを軸受内部に組み込んだ状態(接触シール10に装着した状態)において、潤滑剤避け部12pの軸方向(アキシアル方向)の長さの割合は、当該潤滑剤避け部12pが例えば転動体(玉)6や冠形保持器8などの回転系と接触しない範囲に設定することが好ましい。具体的には、冠形保持器8(ポケット8p)の開口8h側に対向している接触シール10の内周面10sから転動体(玉)6の表面6sまでの軸方向(アキシアル方向)に沿った最短長さをα、潤滑剤避け部12pの軸方向に沿った長さをβとすると、αに対するβの割合は、40%以上で95%未満に設定することが好ましい。
以上のような構成及び設定条件を満足する潤滑剤避け部12pによれば、軸受内部に封入した潤滑剤が接触シール10(内周面10s)に付着して滞留するのを防止して効率良く流動させることができる。この場合、軸受回転中に外輪軌道溝4sと転動体(玉)6との間から掻き出された潤滑剤は、従来と同様に外輪軌道溝4sの溝肩4kに堆積し、徐々に接触シール10の基端(外径端)10eから先端(内径端)10tへ進行しようとする。
しかしながら、接触シール10から軸受内部に向うに従って先細り状に傾斜した潤滑剤避け部12pが設けられているため、当該潤滑剤避け部12pに沿って潤滑剤を再び例えば内輪軌道溝2s及び外輪軌道溝4sと転動体(玉)6との間や、冠形保持器8のポケット8pと転動体(玉)6との間などの摺接箇所へ効率良く循環させることができる。これにより、軸受内部の潤滑性能を長期に亘って一定に維持することができるため、上記摺接箇所が早期に焼付いてしまうことを未然に防止することが可能となり、その結果、軸受寿命の延命化を図ることができる。
なお、上述した設定条件(αに対するβの割合を40%以上で95%未満に設定)において、40%未満では、潤滑剤避け部12pが上記回転系(例えば、転動体(玉)6や冠形保持器8)から離れ過ぎるため、潤滑剤を流動させる効果(流動作用)が小さくなる。この場合、軸受の潤滑性能が早期に低下し、その結果、軸受寿命の延命化を図ることが困難になってしまう。一方、95%以上では、潤滑剤避け部12pが回転系に近過ぎるため、潤滑剤の攪拌頻度が増大して、軸受の回転トルクが変動してしまう。この場合、軸受を安定して回転させることが困難になってしまう。
ここで、滞留グリース量測定試験及び焼付き寿命試験を行って、上述したような本実施の形態の効果を検証する。なお、各試験では、内径25mm、外径62mm、幅17mmの転がり軸受を使用し、当該軸受には3.4gのグリースを封入した。そして、軸方向長さ割合(αに対するβの割合)を30%(実施例1),60%(実施例2),90%(実施例3)に設定した潤滑剤避け部12pを組み込んだ軸受にアキシアル荷重10kgfを負荷した状態で、内輪2を回転速度10000rpmで200時間回転させ、試験開始前と開始後の試験結果を比較例1(潤滑剤避け部12pが組み込まれていない現行品)と比較した。
滞留グリース量測定試験では、試験開始前と開始後の接触シール10の重量を測定し、開始後の重量から開始前の重量を減算した結果を比較した。これによれば、図1(c)に示すように、潤滑剤避け部12pを組み込んだ実施例1〜3では、比較例1に比べていずれも滞留グリース量を大幅に減少させる効果が確認された。特にαに対するβの割合が60%(実施例2)及び90%(実施例3)のときに、その効果が顕著に表れている。
一方、焼付き寿命試験では、図1(d)に示すような結果が得られた。これによれば、潤滑剤避け部12pを組み込んだ実施例1〜3では、比較例1に比べていずれも焼付き寿命を大幅に向上させる効果が確認された。特にαに対するβの割合が60%(実施例2)及び90%(実施例3)のときに、その効果が顕著に表れている。
以上、滞留グリース量測定試験及び焼付き寿命試験によれば、潤滑剤避け部12pを組み込むことで、当該軸受に封入した潤滑剤の流動性を向上させ、これにより長期に亘って一定の潤滑性能を維持し、その結果、軸受寿命の延命化を実現するといった効果が検証された。
2 内輪
4 外輪
6 転動体
8 保持器(冠形保持器)
8h 開口
8p ポケット
10 密封板(接触シール)
12 付着防止機構
12p 潤滑剤避け部
4 外輪
6 転動体
8 保持器(冠形保持器)
8h 開口
8p ポケット
10 密封板(接触シール)
12 付着防止機構
12p 潤滑剤避け部
Claims (5)
- 互いに相対回転可能に対向配置された内輪及び外輪と、内外輪間に転動自在に組み込まれた複数の転動体と、各転動体を1つずつ回転自在に保持する複数のポケットを有する保持器と、内輪と外輪との間で区画された軸受内部を軸受外部から密封する環状の密封板とを具備し、保持器の一方側には、各ポケットに対して1つずつ転動体を挿入するための開口が形成されている転がり軸受であって、
軸受内部に封入された潤滑剤がポケットの開口側に対向している密封板に付着するのを防止するための付着防止機構を備えており、当該付着防止機構には、密封板から軸受内部に向うに従って先細り状に傾斜した潤滑剤避け部が設けられていることを特徴とする転がり軸受。 - 潤滑剤避け部は、環状の密封板に沿って周方向に連続した略円錐形状を成していることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
- 潤滑剤避け部は、密封板と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の転がり軸受。
- 密封板は、環状を成す心金を有しており、潤滑剤避け部は、当該心金と一体的に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の転がり軸受。
- ポケットの開口側に対向している密封板の軸受内部側の内周面から転動体の表面までの軸方向に沿った最短長さをα、潤滑剤避け部の軸方向に沿った長さをβとすると、
αに対するβの割合は、40%以上で95%未満に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007000998A JP2008169856A (ja) | 2007-01-09 | 2007-01-09 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007000998A JP2008169856A (ja) | 2007-01-09 | 2007-01-09 | 転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008169856A true JP2008169856A (ja) | 2008-07-24 |
Family
ID=39698144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007000998A Pending JP2008169856A (ja) | 2007-01-09 | 2007-01-09 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008169856A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013171035A (ja) * | 2012-02-17 | 2013-09-02 | Sunjin Technology Co Ltd | エンコーダの製造装置、外輪シールの製造装置、及びエンコーダシール製造装置 |
-
2007
- 2007-01-09 JP JP2007000998A patent/JP2008169856A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013171035A (ja) * | 2012-02-17 | 2013-09-02 | Sunjin Technology Co Ltd | エンコーダの製造装置、外輪シールの製造装置、及びエンコーダシール製造装置 |
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