JP2008169496A - 織機における経糸開口装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本願発明の目的は、綜絖枠の駆動モータに発生する回生電力に大きな差が存在する織機の経糸開口装置に適したモータ駆動装置を提供することに有る。
【解決手段】第3綜絖枠3は織機1回転毎に上下移動し、第1綜絖枠1は下側開口位置と上側開口位置で織機2回転の間静止しながら上下移動する。このため、第3綜絖枠3のサーボモータ11は回生回数が多く回生電力量も増加するが、第1綜絖枠1のサーボモータ9はサーボモータ11の1/2となり、回生電力量が少ない。電圧検出装置34はモータ駆動装置15及び13の電圧を検出し、上位制御装置35に入力する。上位制御装置35は検出された電圧値を許容値と比較演算し、許容値を上回る電圧のモータ駆動装置を選択し、対応する第1の開閉装置31又は第2の開閉装置33を閉路する。従って、選択されたモータ駆動装置の回生電力が第1の回生抵抗30又は第2の回生抵抗32によって消費される。
【選択図】図1

Description

本願発明は、各綜絖枠に専用の駆動モータを連結し、各駆動モータの運転により経糸開口運動を行わせる織機において、各駆動モータに発生する回生電力を効率良く処理するための経糸開口装置に関するものである。
前記した織機の経糸開口装置のように複数の駆動モータを使用して負荷を駆動する駆動系において、各駆動モータに発生する回生電力は一般的に特許文献1の従来装置として開示された図8のモータ駆動装置によって処理されている。
即ち、複数のACモータMi(i=1、2…n)は、それぞれ独立のインバータ駆動装置Di(i=1、2…n)を介して、共通の電源ACにより駆動される。各インバータ駆動装置Diは、コンバータ回路CVと、電力回生可能なインバータ回路IVとを縦続し、インバータ回路IVの入力側には、平滑用のコンデンサCと、電圧検出器VDによって駆動されるスイッチング回路SWを介した抵抗Rとが配設されている。電圧検出器VDは、モータMiからの回生電力がコンデンサCに蓄積され、コンデンサCの電圧が上昇したことを検出してスイッチング回路SWを閉じるので、抵抗RはモータMiからの回生電力を消費し、モータMiに対して発電制動をかけることができる。なお、電圧検出器VDは、コンデンサCの電圧が過小になったとき、スイッチング回路SWを開き、コンデンサCの電圧を適当な範囲に保つ。また、各インバータ駆動装置Diのインバータ回路IVは外部から入力される制御信号Si(i=1、2…n)に従ってモータMiを加速又は減速する。
特許文献1ではさらに回生電力の有効利用を発明の目的として、図1に示されるように回路素子を共通化した1つのモータ駆動装置を開示している。即ち、モータMi(i=1、2…n)のそれぞれに接続する電力回生可能なインバータ回路IVi(i=1、2…n)と、インバータ回路IViの入力側に接続するエネルギ蓄積用の共通のコンデンサCとが設けられる。各インバータ回路IViは共通のコンデンサCと並列に接続され、共通の電源ACにより、共通のコンバータ回路CVを介して給電される。また、インバータ回路IViの入力側には、共通のスイッチング回路SWを介して共通の抵抗Rが接続され、スイッチング回路SWは、電圧検出器VDの出力によって開閉される。従って、回生状態にあるモータMiからの回生電力は、コンデンサCに蓄積され、力行状態にある他のモータMj(j=1、2…n、j≠i)の力行電力として利用される。また、コンデンサCの電圧が過大になると、電圧検出器VDが作動してスイッチング回路SWを閉じるため、抵抗Rは、余剰の回生電力を消費する。
織機の経糸開口運動は周知のように、複数の綜絖枠の上下往復運動によって行われている。従って、各綜絖枠を駆動する専用の各駆動モータは綜絖枠を上側開口位置あるいは下側開口位置に向けて駆動する時、綜絖枠が経糸開口角のほぼ中心位置(経糸の閉口点)に達するまでは力行状態、それ以降は回生状態となり、これを順次繰り返している。このため、各駆動モータ毎に特許文献1の図8に開示された独立のインバータ駆動装置Diを接続し、駆動モータの回生電力をコンデンサーCに蓄積するとともに過剰な回生電力は抵抗Rによって熱消費している。なお、コンデンサーCに蓄積された回生電力は駆動モータの次の力行時に駆動エネルギーとして利用される。
特開平6−322630
織機の経糸開口装置に使用される綜絖枠数は、汎用性を高めるため最大で16枠を使用できるように駆動モータを含めて設定され、実際の織機の運転では、織り柄仕様毎に必要な綜絖枠数のみが稼動されている。しかも、経糸の開口角が一定に設定されているため、織機前方側の綜絖枠と後方側の綜絖枠とでは経糸開口のための上下ストロークが異なっている。また、織成する織物の模様(織り柄)に応じて特定の綜絖枠が上側開口状態あるいは下側開口状態という静止状態を緯入れ複数回の間維持するという開口運動を繰り返す。特に、綜絖枠をそれぞれ専用の駆動モータで駆動する経糸開口装置では、個々の綜絖枠を自由に駆動することができるという特性上、複雑な織り柄仕様で運転される場合が多い。例えば、ある綜絖枠では連続して上下運動するが、他の幾つかの綜絖枠ではそれぞれ異なる静止期間を取り入れて変則的に上下運動するなど特異な経糸開口運動が行われる。
このように、綜絖枠の駆動は織機特有の構成を有するため、織機の運転中、全ての駆動モータに過剰な回生電力が発生するわけではない。例えば、綜絖枠を16枠使用した場合、織機後方側の14〜16枠ではストロークが大きくなるため綜絖枠の制動力も過大となり、駆動モータに過剰な回生電力を発生し易くなるが、前方側の綜絖枠では上下ストロークが小さいため、コンデンサーに蓄積可能な程度の回生電力の発生に留まりやすい傾向がある。しかし、綜絖枠を4枠使用する織り柄仕様では織機をより高速回転で運転するため、2〜4枠の駆動モータであっても過剰な回生電力を発生する可能性がある。また、16枠の綜絖枠を使用する場合であっても、織り柄の種類によっては、例えば中間に位置する綜絖枠が連続して上下運動し、織機後方側の14〜16枠の綜絖枠の静止状態が長いような場合、中間位置の綜絖枠の駆動モータに過剰な回生電力が発生し易くなり、後方側の綜絖枠の駆動モータに発生する回生電力はコンデンサーに蓄積可能な程度になる可能性がある。
従って、織機の経糸開口装置における綜絖枠の駆動モータでは、過剰な回生電力を発生しないものも存在し、過剰な回生電力を消費するための抵抗を全ての駆動モータに接続する必要がない。しかし、現実の織機では前記理由により、いずれの綜絖枠の駆動モータに過剰な回生電力が発生するのかを正確に特定することは困難なため、特許文献1の図8に開示されるような、全てのインバータ駆動装置Diに抵抗Rを接続した回路構成をとらざるを得ないものであった。このため、無駄な構成を有するインバータ駆動装置Diを全ての駆動モータに設置しなければならず、しかも抵抗Rは過剰な回生電力の最大値に見合う大きさのものに設定しなければならないため、装置が大型化せざるを得ないという問題がある。さらに装置の使用個数も織機に使用可能な最大綜絖枠数分は設置しなければならないため、織機全体の大型化にもつながるという問題がある。
なお、特許文献1の図1の発明では、図8のインバータ駆動装置Diを全て分解し、インバータ回路IViを除くコンバータ回路CV、コンデンサC、スイッチング回路SW、抵抗R及び電圧検出器VDの全てを共通化した1つの特殊な回路で構成されるモータ駆動装置を開示している。しかし、特許文献1は全てのモータMiに発生する回生電力を1つのコンデンサCにまとめて蓄積するという思想の基に1つの回路として構成されたモータ駆動装置であるため、インバータ回路IVi以外の回路素子全てを共通化せざるを得ず、共通化したコンデンサCと一体不可分のものである。従って、図1の構成における共通化された抵抗のみを取り出して特許文献1の図8に示されたモータ毎に独立して接続した一般的なインバータ駆動装置Diに利用することは不可能であり、図8における抵抗Rの問題を解消するために適用できる構成ではない。また、図1のモータ駆動装置は特殊な回路構成であるため、図8のようなモータ毎に独立して使用される一般的なモータ駆動装置に比して経済的な負担が大きく、経糸開口装置のみで多数の駆動モータを配設しなければならない織機においては安易に設置しにくいものである。
本願発明の目的は、綜絖枠の駆動モータに発生する回生電力に大きな差が存在する織機の経糸開口装置に適したモータ駆動装置を提供することに有る。
請求項1に記載の本願発明は、綜絖枠毎に専用の駆動モータを配設し、少なくとも整流回路、インバータ回路及び前記駆動モータの回生電力を蓄積するコンデンサを備えたモータ駆動装置を前記各駆動モータ毎に接続するとともに前記各モータ駆動装置を電源に接続し、モータ制御装置からの指令により前記各駆動モータを駆動する織機の経糸開口装置において、前記モータ駆動装置毎に電圧検出装置を備え、前記各電圧検出装置を前記モータ制御装置に接続し、前記各モータ駆動装置に開閉装置を介して共通の回生抵抗を接続し、前記開閉装置を前記モータ制御装置により制御したことを特徴とする。
請求項1記載の本願発明によれば、回生電力の消費が必要なモータ駆動装置と必要でないモータ駆動装置をモータ制御装置によって選択し、消費が必要なモータ駆動装置のみ開閉装置を閉路して回生抵抗に接続することができるので、回生抵抗をモータ駆動装置毎に設ける必要がなく、設置個所を自由に選択でき、全体構成が簡略化される。また、必要に応じて大きな回生抵抗を自由に設定することができ、回生抵抗を効率良く消費することができる。
請求項2に記載の本願発明は、前記回生抵抗を消費すべき回生電力量に応じて複数設け、各回生抵抗毎に開閉装置を介して前記各モータ駆動装置に接続し、前記各開閉装置を前記モータ制御装置により制御したことを特徴とするため、回生電力の大きさに自由に対応することができる。また、比較的小さな回生抵抗で済むため、1つの大きな回生抵抗を設ける場合に比し、設置個所の自由度が高まる。
請求項3に記載の本願発明は、前記複数の回生抵抗は織機に装備可能な前記綜絖枠数よりも少ない数で配設したことを特徴とするため、装置全体の構成を簡略化できる。
請求項4に記載の本願発明は、前記モータ制御装置には前記各コンデンサの許容可能な電力蓄積量に基づき予め設定された許容値を記憶させ、前記各電圧検出装置は前記各モータ駆動装置の電圧を連続又は断続的にリアルタイムで検出し、各検出信号を前記モータ制御装置に入力して前記許容値と比較演算し、前記許容値を超える電圧を検出したモータ駆動装置の開閉装置に前記モータ制御装置から閉路指令を出力することを特徴とするため、回生電力の消費に関して集中管理し、確実に処理することができる。
請求項5に記載の本願発明は、前記電圧検出装置によって検出される電圧が前記許容値を超える状態に応じて前記モータ駆動装置を前記複数の回生抵抗に同時接続することを特徴とするため、消費すべき回生電力が大きい場合でも分散処理することができる。
請求項6に記載の本願発明は、前記モータ制御装置は、前記モータ駆動装置毎に備えられた個別制御装置と、前記個別制御装置に対して運転指令を出力する上位制御装置とからなり、前記各電圧検出装置を前記上位制御装置に接続するとともに、前記開閉装置は前記上位制御装置により制御されることができる。
本願発明は、回生抵抗のみを共通化することができるので、織機の経糸開口装置に適した簡単な構成のモータ駆動装置を得ることができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態を図1に基づいて説明する。図1は説明の便宜上、4枠の綜絖枠を使用した開口装置の例を示している。
第1綜絖枠〜第4綜絖枠1、2、3、4はそれぞれ連結機構5、6、7、8を介してサーボモータ9、10、11、12に連結され、各サーボモータ9〜12の連続的あるいは断続的な回転により上下方向に往復移動され、経糸開口運動を行う。
各サーボモータ9〜12はモータ駆動装置13、14、15、16を介して電源端子R、S、Tを備えるAC電源17に接続され電源供給を受ける。各モータ駆動装置13〜16はAC電源17の電源端子R、S、Tに接続する整流回路18、19、20、21と各サーボモータ9〜12に接続するインバータ回路22、23、24、25及び整流回路18〜21とインバータ回路22〜25との間の直流回路に並列接続したコンデンサ26、27、28、29によって構成されている。整流回路18〜21はAC電源17の交流を直流に変換する回路で、周知のコンバータ回路と同等の機能を有する。インバータ回路22〜25は直流を交流に変換し、サーボモータ9〜12に給電する。コンデンサ26〜29はサーボモータ9〜12の回生時に発生する回生電力を一定量蓄積する。
各モータ駆動装置13〜16の直流回路には、共通の第1の回生抵抗30がその入力側ラインに配設した第1の開閉装置31を介して並列に接続され、同様に共通の第2の回生抵抗32がその入力側ラインに配設した第2の開閉装置33を介して並列に接続されている。即ち、各モータ駆動装置13〜16は経糸開口装置に使用される綜絖枠数である4枠よりも少ない2つの回生抵抗30、32を備えて構成されている。なお、第1の回生抵抗30及び第2の回生抵抗32の出力側ラインは接地されている。また、第1及び第2の回生抵抗30、32の大きさや設置数は熱消費すべき回生電力量に応じて設定される。
第1の開閉装置31と各モータ駆動装置13〜16の直流回路とを接続する各ラインにはそれぞれ電圧検出装置34が接続され、各電圧検出装置34はモータ制御装置としての上位制御装置35に接続されている。電圧検出装置34は連続又は断続でリアルタイムに電圧検出を行う。また、上位制御装置35は各第1の開閉装置31及び各第2の開閉装置33と接続している。上位制御装置35には、各コンデンサ26〜29における許容可能な電力蓄積量を基にして計算された許容値が電圧値で設定されている。従って、上位制御装置35は電圧検出装置34から入力された各モータ駆動装置13〜16の電圧値と予め設定されている許容値とを比較演算し、許容値を上回る電圧値が検出されたモータ駆動装置の第1の開閉装置31に閉路指令を出力する。
また、上位制御装置35は各モータ駆動装置13〜16の各インバータ回路22〜25と接続するモータ制御装置としての個別制御装置36、37、38、39に接続し、さらに織り柄パターン発生手段40とも接続している。従って、各個別制御装置36〜39は、織り柄パターン発生手段40にプログラムされている織り柄に基づく上位制御装置35からの指令信号により各サーボモータ9〜12の運転、停止制御を行う。
以上のように構成された第1の実施形態の作用を図1及び図2を参照しながら以下に説明する。
図1において、経糸開口装置の運転開始時点では第1の開閉装置31及び第2の開閉装置33が開路状態にあり、電圧検出装置34が各モータ駆動装置13〜16の電圧検出を行っている。また、コンデンサ26〜29は回生電力の蓄積が無いものとする。上位制御装置35は織り柄パターン発生手段40に設定されている織り柄に基づき各個別制御装置36〜39に運転指令を発信し、各個別制御装置36〜39は指令に基づき各インバータ回路22〜25を制御し、各サーボモータ9〜12を回転する。従って、第1綜絖枠〜第4綜絖枠1〜4は織り柄に基づく上下動を行い、経糸開口運動が行われる。
例えば、第3綜絖枠3及び第4綜絖枠4は図2(a)の開口線T34で示した連続開口パターンにより駆動され、第1綜絖枠1及び第2綜絖枠2は図2(b)の開口線T12で示した静止開口パターンにより駆動されるものとする。なお、第3綜絖枠3に対して第4綜絖枠4及び第1綜絖枠1に対して第2綜絖枠2は経糸開口のために互いに反対方向へ移動する点が異なるのみで、上下移動軌跡は同じであるため、同一の開口線T34及び開口線T12で示している。従って、以下では開口線T34は第3綜絖枠の運動とし、開口線T12は第1綜絖枠1の運動として説明する。
個別制御装置38からの指令に基づきサーボモータ11が駆動され、第3綜絖枠3は開口線T34で示すように、織機の1回転毎に、即ち緯入れ毎に上下反転する経糸開口運動を行っている。1回転目で下側開口位置にある第3綜絖枠3は上方へ移動し、2回転目で上側開口位置に達する。このため、第3綜絖枠3が下側開口位置から経糸の閉口点Y付近に達するまではサーボモータ11が力行状態にあり、AC電源17の力行電力W1が整流回路20からインバータ回路24を介してサーボモータ11に供給されている。経糸の閉口点Y付近を通過した第3綜絖枠3は上側開口位置で反転するために減速されるので、サーボモータ11が回生状態になり、回生電力W2が発生する。回生電力W2はインバータ回路24を介して直流に変換され、コンデンサ28に蓄積される。
2回転目の上側開口位置で反転した第3綜絖枠3は経糸の閉口点Y付近へ向かって下方向へ移動するために力行状態となる。この力行状態ではコンデンサ28に蓄積された力行電力W1が供給されるとともに不足する力行電力W1についてはAC電源17の電力が整流回路20から供給される。経糸の閉口点Y付近を通過した第3綜絖枠3は3回転目の下側開口位置で反転するために減速される。従って、サーボモータ11に回生電力W2が発生し、この回生電力はコンデンサ28に蓄積される。
以降、第3綜絖枠3は織機の回転毎に上下方向の移動を繰り返すため、サーボモータ11には織機の回転毎に回生電力が発生し、コンデンサ28での蓄積と消費が行われる。コンデンサ28に蓄積される電力はサーボモータ11の力行時に消費されていくが、織機の運転に伴い回生回数が増大するため回生電力量が増加し、コンデンサ28の許容範囲を超える可能性が出てくる。この状態を知るため、電圧検出装置34はモータ駆動装置15の電圧をリアルタイムで検出し、検出結果を上位制御装置35に入力する。
上位制御装置35は入力されたモータ駆動装置15の電圧値を予め設定されている許容値と比較演算し、許容値を超えたか否かを判断している。もし、検出電圧値が許容値を超えた場合、上位制御装置35はモータ駆動装置15に接続する第1の開閉装置31に閉路指令を発信し、回生電力は第1の回生抵抗30に流れ、消費される。
なお、以上で説明した回生電力の発生及び消費の方法は第4綜絖枠4の駆動においても同一である。もし、第3綜絖枠3のモータ駆動装置15及び第4綜絖枠4のモータ駆動装置16の双方における検出電圧が許容値を上回るような場合には次のように処理する。上位制御装置35は例えばモータ駆動装置15について第1の開閉装置31に閉路指令を発信出し、モータ駆動装置16について第2の開閉装置33に閉路指令を発信することにより、それぞれの回生電力は第1の回生抵抗30及び第2の回生抵抗32において個別に処理される。
次に、図2(b)に示した第1綜絖枠1の開口線T12は個別制御装置36からの指令により駆動されるサーボモータ9の回転により、織機2回転の間、下側開口位置及び上側開口位置に静止する静止角を与えられた開口パターンである。この開口パターンでは、1回転目で上側開口位置にある第1綜絖枠1は下方へ移動し、2回転目で下側開口位置に達する。このため、第1綜絖枠1が上側開口位置から経糸の閉口点Y付近に達するまではサーボモータ9が力行状態にあり、AC電源17の力行電力W1が整流回路18からインバータ回路22を介してサーボモータ9に供給されている。経糸の閉口点Y付近を通過した第1綜絖枠1は下側開口位置に到達するまで減速されるため、サーボモータ9は回生状態となり、回生電力W2を発生する。回生電力W2はインバータ回路22で直流に変換され、コンデンサ26に蓄積される。
下側開口位置に到達した第1綜絖枠1は2回転目と3回転目の間サーボモータ9が停止し、静止状態を維持する。このため、W3で示すようにモータ駆動のための電力は零状態である。3回転目の緯入れが終了するとサーボモータ9は個別制御装置36からの指令により回転を始め、経糸の閉口点付近Yに達するまで力行状態となるため、コンデンサ26及びAC電源17からの力行電力W1が供給される。経糸の閉口点Y付近を通過した第1綜絖枠1は4回転目の上側開口位置に到達するまで減速される。従って、サーボモータ11に回生電力W2が発生し、この回生電力はコンデンサ26に蓄積される。
以降、第1綜絖枠1は上側開口位置及び下側開口位置で織機2回転の間、静止状態となる開口パターンを繰り返す。このため、サーボモータ9が回生状態になる回数は図2(a)の開口パターンの場合に比して1/2となり、サーボモータ9に発生する回生電力はサーボモータ9の力行時に消費される分を含めてコンデンサ26に蓄積できる許容範囲内に充分収まる量となる。従って、電圧検出装置34は許容値を超えるモータ駆動装置13の電圧を検出することが無いので、上位制御装置35から第1の開閉装置31あるいは第2の開閉装置33への閉路指令が無く、第1の回生抵抗30や第2の回生抵抗32を使用することが無い。なお、以上で説明した回生電力の発生及び消費の方法は第2綜絖枠2の駆動においても同一である。
織機においては前記した本願実施形態の他に、種々の数の綜絖枠と種々の開口パターンとが組み合わされた種々の織成条件により、単純な織り柄から複雑な織り柄まで多様な織成が行われる。しかし、各モータ駆動装置について検出した電圧値を上位制御装置35に集約し、予め設定された許容値と比較演算して回生電力の熱消費を必要とするモータ駆動回路のみを選択することができる構成は、必要最小限の回生抵抗のみで各種の織成条件による経糸開口運動に対応することができる。
前記した本願発明の第1の実施形態は、以下の作用効果が得られる。
(1)複数のモータ駆動装置13〜16の検出電圧値を上位制御装置35によって集中管理することができ、回生電力の消費が必要なモータ駆動装置のみを選択し、その回生電力を処理することができる。
(2)回生抵抗を共通化し、織成に使用される綜絖枠数よりも減らすことができるので、モータ駆動装置及びその関連の構成を簡略化することができる。
(3)個々のモータ駆動装置に回生抵抗を組み込む従来の構成では大型化を嫌うために、回生抵抗を大きくすることができないが、共通化により必要な大きさの回生抵抗を使用することができ、しかも数を減らすことができるので、全体の構成も大きくならない。
(4)回生抵抗はモータ駆動装置から分離されるので、設置場所の自由度が高まる。
(5)回生抵抗を複数個設けることにより1つの抵抗を小さく構成できるとともにある複数のモータ駆動装置の回生電力が許容値を上回った場合でもそれぞれ別の回生抵抗によって消費することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態において1つのモータ駆動装置における回生電力が極端に増大した場合の処理方法に関するもので、図1に示した構成は同一であるので、必要に応じて同一の符号を用いて説明する。
織機がより高速で運転されたり、織り柄の関係で綜絖枠の上下移動時間が極めて短く設定されていたり、あるいはこれらの条件が15枠目とか16枠目などの織機の最後方側に配置される綜絖枠であった場合、回生電力が極端に増大する可能性がある。便宜上、これらの条件に第4綜絖枠4が該当すると仮定して以下に説明する。
第4綜絖枠4が経糸の閉口点Yを超えて上側開口位置あるいは下側開口位置に移動する時、サーボモータ12には通常の上下運動時以上の大きな回生電力が発生する。この回生電力の消費が1つの回生抵抗では対応できないような場合、上位制御装置35はモータ駆動装置16に接続する第1の開閉装置31及び第2の開閉装置33の双方に閉路指令を発信し、第1の回生抵抗30及び第2の回生抵抗32によって回生電力の消費を適切に行う。回生抵抗が3個以上の複数設置されていれば回生電力の分散処理がより行いやすくなる。これらの制御を行うには、コンデンサ29の許容値のほかに限界値を設定しておき、モータ駆動装置16の検出電圧が限界値を超えた場合、上位制御装置35は第1及び第2の開閉装置31、33に閉路指令を発信するように構成すればよい。
なお、本実施形態の考え方は通常の回生電力発生状態において応用することも可能である。即ち、通常の許容値を超えた場合、全て複数の回生抵抗で分散処理するように構成すればよい。
第2の実施形態は、1つのモータ駆動装置の回生電力を熱消費するために複数の回生抵抗で分散処理することができ、小さな回生抵抗で対応することができる。また小さな回生抵抗は設置場所の自由度が高まり、装置全体の小型化に寄与することができる。
本願発明は、前記した各実施形態の構成に限定されるものではなく本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
(1)共通の回生抵抗は1又は2以上の複数個設置することができる。
(2)綜絖枠を駆動するモータはサーボモータに限らず、電磁誘導モータを使用することができる。
(3)整流回路はコンバータ回路等交流を直流に変換する機能を有する全ての回路を含むものである。
(4)設置した回生抵抗よりも多数のモータ駆動装置の検出電圧値が許容値を超えた場合、上位制御装置35は織機の停止指令を出すように構成することができる。
(5)個別制御装置36〜39を設けず、上位制御装置35から各モータ駆動装置13〜16へ直接指令を出力することができる。また、個別制御装置36〜39に電圧検出装置34を接続するとともに、個別制御装置36〜39により開閉装置31,33を制御することもできる。
経糸開口装置の駆動系を示すブロック図である。 綜絖枠の運動と電力の関係を示すもので、(a)は綜絖枠の連続開口パターンの場合を示す線図である。(b)は綜絖枠の静止開口パターンの場合を示す線図である。
符号の説明
1 第1綜絖枠
2 第2綜絖枠
3 第3綜絖枠
4 第4綜絖枠
9、10、11、12 サーボモータ
13、14、15、16 モータ駆動装置
17 AC電源
18、19、20、21 整流回路
22、23、24、25 インバータ回路
26、27、28、29 コンデンサ
30 第1の回生抵抗
31 第1の開閉装置
32 第2の回生抵抗
33 第2の開閉装置
34 電圧検出装置
35 モータ制御装置としての上位制御装置
36、37、38、39 モータ制御装置としての個別制御装置
40 織り柄パターン発生手段

Claims (6)

  1. 綜絖枠毎に専用の駆動モータを配設し、少なくとも整流回路、インバータ回路及び前記駆動モータの回生電力を蓄積するコンデンサを備えたモータ駆動装置を前記各駆動モータ毎に接続するとともに前記各モータ駆動装置を電源に接続し、モータ制御装置からの指令により前記各駆動モータを駆動する織機の経糸開口装置において、
    前記モータ駆動装置毎に電圧検出装置を備え、前記各電圧検出装置を前記モータ制御装置に接続し、前記各モータ駆動装置に開閉装置を介して共通の回生抵抗を接続し、前記開閉装置を前記モータ制御装置により制御することを特徴とする織機における経糸開口装置。
  2. 前記回生抵抗を消費すべき回生電力量に応じて複数設け、各回生抵抗毎に開閉装置を介して前記各モータ駆動装置に接続し、前記各開閉装置を前記モータ制御装置により制御することを特徴とする請求項1に記載の織機における経糸開口装置。
  3. 前記複数の回生抵抗は織機に装備可能な前記綜絖枠数よりも少ない数で配設したことを特徴とする請求項2に記載の織機における経糸開口装置。
  4. 前記モータ制御装置には前記各コンデンサの許容可能な電力蓄積量に基づき予め設定された許容値を記憶させ、前記各電圧検出装置は前記各モータ駆動装置の電圧を連続又は断続的にリアルタイムで検出し、各検出信号を前記モータ制御装置に入力して前記許容値と比較演算し、前記許容値を超える電圧を検出したモータ駆動装置と前記回生抵抗との間の前記開閉装置に前記モータ制御装置から閉路指令を出力することを特徴とした請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の織機における経糸開口装置。
  5. 前記電圧検出装置によって検出される電圧が前記許容値を超える状態に応じて前記モータ駆動装置を前記複数の回生抵抗に同時接続することを特徴する請求項4に記載の織機における経糸開口装置。
  6. 前記モータ制御装置は、前記モータ駆動装置毎に備えられた個別制御装置と、前記個別制御装置に対して運転指令を出力する上位制御装置とからなり、前記各電圧検出装置を前記上位制御装置に接続するとともに、前記開閉装置は前記上位制御装置により制御されることを特徴する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の織機における経糸開口装置。
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