JP2008169145A - 経皮適用製剤 - Google Patents

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泰 冨山
Hidetoshi Miyamoto
英俊 宮本
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Abstract

【課題】症状が進んで薬剤を経口的に服用することが困難な患者に、抗精神病薬を経口投与以外の方法で投与して、優れた薬効を発揮する経皮適用製剤を提供する。
【解決手段】リスペリドンを含有する経皮適用製剤である。またリスペリドンと経皮吸収促進剤とを含有する経皮適用製剤である。上記の経皮適用製剤は皮膚貼付剤や軟膏剤が好ましい。これらの経皮適用製剤は精神病予防又は治療のための経皮適用製剤として有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、リスペリドンを含有する経皮適用製剤に関する。
リスペリドン(化学名:3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン)は、ドパミンD2受容体拮抗作用とセロトニン5−HT2受容体拮抗作用を有し、ハロペリドールと同様に強い抗精神病作用を示す抗精神病薬として使用されている。このリスペリドンは、従来、経口的に投与され(非特許文献1、2)、錠剤、細粒剤、液体などの剤型で上市されている。
従来、一般に、薬剤を患者などに投与する方法としては、薬剤を口から投与する経口投与の他に、薬剤を皮膚から吸収させる経皮投与、薬剤を体内に直接に投与する注射投与などが知られている。そして、これらの投与方法は、疾患、薬物の性質に応じて、適宜選択されている。ところが、精神病患者は、症状が進んだ場合には、薬剤を経口的に服用することが困難となる場合がある。したがって、抗精神病薬を経口投与以外の方法で投与することが要望されている。
Riedel M et. al., Eur Arch Psychiatry Clin Neurosci., 255(4), 261-268, 2005 Olesen OV et.al., Ther Drug Monit., 20(4), 380-384, 1998
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、抗精神病薬を経口投与以外の方法で投与して、優れた薬効を発揮する薬剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、抗精神病薬を経口投与以外の方法で投与して、優れた薬効を発揮する薬剤を開発すべく種々検討し、試験した結果、抗精神病薬であるリスペリドンは、経皮投与においても優れた薬効を発揮することを知見し、本発明を完成した。今までのところリスペリドンの経皮吸収に関して記載した特許や文献は知られていない。
すなわち、本発明は、リスペリドンを含有する経皮適用製剤である。また本発明は、リスペリドンと経皮吸収促進剤とを含有する経皮適用製剤である。上記の経皮適用製剤は皮膚貼付剤や軟膏剤が好ましい。これらの経皮適用製剤は精神病予防又は治療のための経皮適用製剤として有用である。
本発明のリスペリドンを含有する経皮適用製剤は、これを皮膚に塗布、貼着などで接触させたとき、リスペリドンの経皮吸収が良く、リスペリドンが良好に血液中に移行する。そのため、症状が進んで、薬剤を経口的に服用することが困難な患者への投与に便利である。
また、経口的に服用された薬物は、通常、腸などの消化管で吸収され、門脈を経由して肝臓に入り、そこで部分的に代謝されてから、体循環血液中に入る。そのため、最終的に体循環血液中に到着する薬物は、消化管で吸収された量よりもはるかに少なくなる(いわゆる、初回通過効果:first pass effect)。これに対し、リスペリドンを含有する経皮適用製剤は、この初回通過効果を受けにくい利点がある。
また、リスペリドンを経口投与した場合には、消化管で吸収され、門脈を経由して肝臓に入り、そこで代謝されて9−ヒドロキシリスペリドンとなる。この9−ヒドロキシリスペリドンは、親化合物であるリスペリドンに比較して、血中半減期が長い。これがリスペリドン経口投与時の錐体外路症候群及び低血圧症等の副作用の一因となっている(非特許文献1,2)。ところが、本発明によれば、リスペリドンを経皮投与することによって、9−ヒドロキシリスペリドン代謝を避けることができ、親化合物の吸収が緩やかで持続的なものとなり、これらの副作用を軽減できる。従って、リスペリドンの経皮吸収製剤は患者への投与コンプライアンス及び安全性有効性の面から非常に有用である。
本発明で用いるリスペリドンは、化合物名が、3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン)の化合物である。
本発明で用いる経皮吸収促進剤は、アルコール類、多価アルコール、高級アルカン、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル類、テルペン類、アルキル硫酸エステル類、アルキルアミンオキシド類、カルボキシベタイン類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、スルホキシド類、アミド類、オキシカルボン酸、尿素などであり、これらは1種又は2種以上用いる。
アルコール類としては、エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、アリールアルコール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ドデカノール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール等が挙げられる。多価アルコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビタン等が挙げられる。高級アルカンとしては、n−ヘプタン、n−ノナン、n−ドデカン等が挙げられる。高級脂肪酸としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸等が挙げられる。高級脂肪酸エステル類としては、モノカプロン酸グリセリン、モノカプリル酸グリセリン、モノカプリン酸グリセリンが挙げられるが。テルペン類としては、モシネオール、l−メントール、メントン、d−リモネン、ネロリドール等が挙げられる。アルキル硫酸エステル類としては、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。アルキルアミンオキシド類としては、デシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、テトラデシルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。カルボキシベタイン類としては、デシルジメチルアミノ酢酸、ドデシルジメチルアミノ酢酸、テトラデシルジメチルアミノ酢酸等が挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等が挙げられる。スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシドが挙げられる。アミド類としては、N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルトルアミド、N−ヒドロキシエチルラクトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドン等が挙げられる。オキシカルボン酸としては、乳酸、クエン酸、グリセリン酸、酒石酸、トロパ酸、ベンジル酸等が挙げられる。
本発明の経皮適用製剤において、経皮吸収促進剤を配合する場合、リスペリドンと経皮吸収促進剤の配合割合は特に制限されないが、経皮吸収促進剤をリスペリドンに対して、重量比で1〜500倍、好ましくは100〜300倍用いる。
経皮吸収は、皮膚に塗布或いは貼付などで施された薬剤が皮膚に浸潤拡散していく現象であり、皮膚に施された薬剤と皮膚との薬剤の濃度差によって、皮膚に浸潤する受動拡散によって行われる。薬剤は角質表面に移動し、角質内部に拡散し、真皮に移行し、末梢血管に吸収される。経皮吸収型製剤には、貼付剤、軟膏剤、ローション剤などがある。そのうちの貼付剤は薬物貯蔵層を有するリザーバ型製剤と主薬を粘着層に溶解または分散させたマトリックス型製剤に分けられるが、本発明はいずれの型の製剤でも使用できる。
貼付剤、軟膏剤、ローション剤などの剤型に製剤するには、経皮適用製剤に通常使用される基剤原料を用いることができる。例えば油性基剤原料としては、白色ワセリン、精製ラノリン、スクワラン、シリコン、流動パラフィン、植物油、ワックス類等を挙げることができ、水性基剤原料としては水、低級アルコール、多価アルコール、水溶性高分子物質等を挙げることができる。また、貼付剤に通常使われる基剤原料には、例えばポリマー組成物として天然ゴム、合成ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリイソブチレン系樹脂、軟質ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアクリル系樹脂などが挙げられる。さらに、界面活性剤、安定化剤、保存剤等も必要に応じて適宜配合することができる。貼付剤における支持体には、編織物、不織布、プラスティックフィルムなどが用いられる。通常採用されている方法により、軟膏剤、貼付剤等の経皮適用製剤を製造することができる。これら経皮適用製剤中のリスペリドンの含有比率は通常0.01から10%である。
次に、実施例、比較例及び試験例によりさらに詳細に説明する。
表1に示す重量比で、エタノール、プロピレングリコール、尿素、ブチルヒドロキシトルエンを混合する。リスペリドンを添加し、攪拌して溶かす。ヒドロキシプロピルセルロースを加え、攪拌し、ゲルを得る。このゲルは、そのまま皮膚に塗布して精神症状の予防又は治療に用いる。
表1に示す重量比で、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、尿素、ブチルヒドロキシトルエンを混合する。リスペリドンを添加し、攪拌して溶かす。ヒドロキシプロピルセルロースを加え、攪拌し、ゲルを得る。このゲルは、そのまま皮膚に塗布して精神症状の予防又は治療に用いる。
Figure 2008169145
表2に示す重量比で、ラウリルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、白色ワセリンを60℃に加温し、均質に混和する。リスペリドンを添加攪拌し均質にする。別に60℃に加温したプロピレングリコール、蒸留水を徐々に加え、攪拌し、約30℃に冷却しO/W型クリーム剤を得る。このクリーム剤は皮膚に塗布して、精神症状の予防又は治療に用いる。
Figure 2008169145
表3に示す重量比で、ラウリルアルコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、日局マクロゴール軟膏を60℃に加温し、均質に混和する。リスペリドンを添加し、冷却しながら十分に混和して親水性軟膏を得る。この軟膏は皮膚に塗布して精神症状の予防又は治療に用いる。
Figure 2008169145
実施例1〜2で得たゲルを、それぞれポリエステル繊維からなる基布に、1g/cmとなるようにライナーで延展し、その後乾燥し、適宜の大きさに裁断して貼付剤を得た。この貼付剤は皮膚に貼着して精神症状の予防又は治療に用いる。
〔試験〕
ラットをエーテルで軽麻酔し、頚背部に実施例1で得られたゲル製剤を2×2 cmの範囲に均一に塗布した。ポリエチレンシート(2×2 cm、デュラシール)で覆い、外科用テープで固定した。さらにポリ塩化ビニリデンラップで覆い伸縮性包帯で体に巻きつけた後、テープで固定した。ラットはボールマンケージに固定し、0.5,1,2,4,8及び24時間後にエーテル麻酔下、腹部大動脈より採血した。血液は遠心分離して血漿とし、凍結保存した。
上記で得た各血漿サンプルの血漿中のリスペリドン濃度を測定した。すなわち、各サンプル0.5mLに内部標準物質溶液100μmL、20mM KHPO溶液3mLを加え攪拌した。BOND ELUT CN-Eにアプライし、HO 2mL、10% CHCNで洗浄した後、80% CHCNで溶出させた。溶出液を蒸発乾固させ、50% MeOHで溶解したものをLC/MSにより測定した。
上記の試験結果、すなわちリスペリドン塗布後の経過時間と血漿中のリスペリドン濃度の変化との関係を図1に示す。図1から明らかなように、塗布4時間後に2.70 ng/mLと最大血漿中濃度を示し、24時間後でも1.59 ng/mLと血漿中濃度を維持しており、リスペリドンが経皮吸収され、血液中に移行することが示された。
塗布後の血漿中リスペリドン濃度の経時変化を示すグラフ

Claims (5)

  1. リスペリドンを含有する経皮適用製剤。
  2. リスペリドンと経皮吸収促進剤とを含有する経皮適用製剤。
  3. 皮膚貼付剤である請求項1又は2記載の経皮適用製剤。
  4. 軟膏剤である請求項1又は2記載の経皮適用製剤。
  5. 精神病予防又は治療のための請求項1〜4のいずれかに記載の経皮適用製剤。
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