JP4410431B2 - フェルビナク含有貼付剤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はフェルビナクを有効成分とする消炎鎮痛用貼付剤に関するものであり、詳しくはフェルビナクの経皮吸収性が高く、かつ粘着性に優れたフェルビナク含有貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
フェルビナクは、経口非ステロイド系消炎鎮痛剤フェンブフェンの活性代謝物であり、強い消炎・鎮痛作用を発揮することが知られている。しかし、消化器に対する副作用を有している為、消化管潰瘍が心配される等の理由からその使用が制限される。
【0003】
以前より、この薬物を経皮的に投与し、副作用を回避しつつ薬効を持続させようとする試みが行われてきた。例えば、特開昭59−222409号には、消炎鎮痛ゲル軟膏剤として経皮投与することが記載されている。該公報においては、フェニル酢酸誘導体型消炎鎮痛剤としてフェルビナクも記載されているが、ゲル軟膏剤のため、薬物の定量投与が困難であった。そこで、特開平1−85913号にはフェルビナクの定量投与が可能である消炎鎮痛用貼付剤が記載されている。該公報においては、有効成分としてフェルビナクの溶解性を確保するためにアルカリ及び水溶性有機アミンを含有するものであり、この貼付剤組成中では、フェルビナクは均一に分散しているものの、製剤中で完全に溶解したものではなく、フェルビナクの有効性を確保する経皮吸収性は得られていない。また、特開平3−193728号にはフェルビナクの吸収助剤としてクロタミトンを含有した貼付剤が記載されている。しかし、これらの技術によってもフェルビナクの経皮吸収性に優れ、かつ粘着性にも優れた外用剤の開発は成功していないのが実情である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の事情に鑑み、フェルビナクの経皮吸収性が高く、かつ粘着性にも優れた貼付剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、フェルビナクに水、低級アルカノールアミンおよび脂肪酸ジアルキロールアミドを加えることにより、経皮吸収性及び粘着性に優れた製剤が得られ、前記目的を達成することを見いだした。
すなわち、本発明は、フェルビナク、水、低級アルカノールアミン、および脂肪酸ジアルキロールアミドを含有することを特徴とする貼付剤である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の貼付剤は、必須成分として、フェルビナク、水、低級アルカノールアミンおよび脂肪酸ジアルキロールアミドを含有することを特徴とする。
本発明の貼付剤中に配合される低級アルカノールアミンとは、モノ−、ジ−もしくはトリ低級アルカノールアミンであり、ここで低級アルカノールは一般に炭素数1〜4のアルカノールである。これらの低級アルカノールアミンは、単独または組み合わせて使用することができる。
【0007】
好ましい低級アルカノールアミンとしては、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジブタノールアミン、ジイソブタノールアミン、ジ−sec−ブタノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリイソブタノールアミン、トリ−sec−ブタノールアミンが挙げられる。このうち、特に好ましいものとしては、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミンが挙げられる。
【0008】
本発明の貼付剤中に配合される脂肪酸ジアルキロールアミドは、脂肪酸とジアルキロールアミドを縮合させて得られる化合物であり、その脂肪酸部分としては、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン酸、カプリン酸及びカプリル酸等が挙げられ、ジアルキロールアミド部分としては、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のジ低級アルカノールアミンが挙げられる。これらの脂肪酸ジアルキロールアミドは、単独または組み合わせて使用することができる。
【0009】
好ましい脂肪酸ジアルキロールアミドとしては、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、リノール酸ジエタノールアミド及びイソステアリン酸ジエタノールアミドが挙げられる。このうち、特に好ましいものとしては、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミドが挙げられる。
【0010】
本発明の貼付剤に配合されるフェルビナクの配合量は、目的に応じて所期の効果が得られる量を配合すれば良いが、一般に、貼付剤組成物の全重量に対し、0.1〜5.0重量%程度となるように配合することが好ましく、0.2〜2.5重量%の範囲内で配合することが特に好ましい。フェルビナクの配合量が、0.1重量%よりも少なくなると、十分な薬理効果を期待できず、5.0重量%よりも多くなると皮膚に対する刺激性の問題が生じる。
【0011】
また、低級アルカノールアミンの配合量は、その合計が、本発明の貼付剤組成物の全重量に対し、0.1〜10.0重量%程度となるように配合することが好ましく、0.5〜5.0重量%の範囲内で配合することが特に好ましい。低級アルカノールアミンの配合量が0.1重量%よりも少なくなると、フェルビナクの溶解性が低下し、10.0重量%よりも多くなるとフェルビナクの安定性が低下する。
【0012】
本発明の貼付剤においては、極く少量の脂肪酸ジアルキロールアミドを配合する。すなわち、脂肪酸ジアルキロールアミドの配合量は、その合計が、本発明の貼付剤組成物の全重量に対し、0.01〜1.0重量%程度となるように配合することが好ましく、0.05〜0.5重量%の範囲内で配合することが特に好ましい。脂肪酸ジアルキロールアミドの配合量が0.01重量%よりも少なくなると、フェルビナクの経皮吸収性が低下し、1.0重量%よりも多くなると粘着性が低下する。
【0013】
かくして、本発明の貼付剤の好ましい態様に従えば、前記の成分の配合量は、それぞれフェルビナクが0.1〜5.0重量%程度、水が20〜80重量%程度、低級アルカノールアミンが0.1〜10.0重量%程度、脂肪酸ジアルキロールアミドが0.01〜1.0重量%程度である。
本発明の貼付剤のpHは、pH6〜8であることが好ましく、pH6.5〜7.5であることが特に好ましい。pH6より低くなると、製剤中にフェルビナクが結晶として析出してしまうという問題が生じ、pH8よりも高くなると、フェルビナクが不安定になるという問題が生じてしまう。
製剤のpHの調製は、後記のpH調節剤を添加することにより、調製すればよい。
【0014】
本発明の貼付剤に用いられる組成物は、フェルビナク、水およびその他の成分を常法に従って混合、製剤化することにより調製することができる。例えば、精製水に低級アルカノールアミン、脂肪酸ジアルキロールアミド及びフェルビナクを加え、フェルビナクの水溶液を調製し、必要に応じて、pH調節剤、湿潤剤、水溶性高分子、安定化剤、界面活性剤、硬化剤、保存剤等を加えて調製することができる。それらの製剤学上許容される添加剤を添加することにより、フェルビナクの製剤中の経皮吸収性と粘着性をさらに高め溶解性を向上させることができる。
これらの添加剤の例としては、例えば次のものが挙げられる。
【0015】
pH調節剤:
クエン酸、クエン酸ナトリウム、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酢酸ナトリウム、酒石酸、酒石酸ナトリウム、乳酸、乳酸カルシウム、乳酸ナトリウム液、ホウ酸、ホウ酸アンモニウム、マレイン酸、リンゴ酸等。
【0016】
湿潤剤:
グリセリン、軽質無水ケイ酸、D−ソルビトール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、マクロゴール、水アメ、流動パラフィン等。
【0017】
水溶性高分子:
ポリアクリル酸またはその塩類、ポリアクリル酸部分中和物、カルボキシビニルポリマーまたはその塩類、カルボキシメチルセルロースまたはその塩類、アルギン酸またはその塩類、アルギン酸プロピレングリコールエステル、キトサン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミドポリマー、ポリビニルメタクリレート、プルロニック、ゼラチン、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体、可溶性デンプン、プルラン、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合体等。
【0018】
安定化剤:
アスコルビン酸、エデト酸ナトリウム、オキシベンゾン、含水二酸化ケイ素、キサンタンガム、キシリトール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、メタリン酸ナトリウム等。
【0019】
界面活性剤:
レシチン、レシチン誘導体、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリソルベート等。
【0020】
硬化剤:
ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムゲル、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート等。
【0021】
保存剤:
メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロロブタノール等。
【0022】
かくして、本発明の貼付剤は、上記のように、フェルビナク、水、低級アルカノールアミン並びに脂肪酸ジアルキロールアミドに必要な添加剤を加えて得られた貼付剤組成物を十分に混合した後、支持体に展延し、膏体表面をプラスチックフィルムで被覆することにより調製される。
貼付剤の支持体は特に限定されるものではなく、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、綿、ウールなどのフィルムまたはシート、ニット、不織布またはこれらの積層フィルムが挙げられる。
斯くして得られる本発明の貼付剤は、有効成分であるフェルビナクの皮膚からの吸収が良好であり、かつ粘着性にも優れ、適宜患部に貼付することにより所望の薬効が期待される。
【0023】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるものではない。
実施例1
貼付剤の製造:
下記に示す組成でそれぞれ発明品及び比較品の貼付剤を調製した。組成中、表1は発明品を、表2は比較品をそれぞれ示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
(発明品1)
表1の発明品1に示す配合比に従った量のフェルビナク、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ジイソプロパノールアミン及び精製水を混合し、フェルビナク溶解液を得た(A液)。
次に、表1に示す配合比に従った量のポリアクリル酸共重合体を精製水に溶解し、ポリアクリル酸共重合体溶解液を得た(B液)。
別に、表1に示す配合比に従った量のゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルパラベン及びプロピルパラベンを温水に溶解し、ゼラチン溶解液を得た(C液)。
前記A液、B液、D−ソルビトール及びエデト酸ナトリウムを撹拌しながら混合し、ポリアクリル酸部分中和物、酒石酸、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びグリセリンを分散した液を加え、更に、C液を加えて均一な膏体を得た。
得られた膏体を不織布上に展延し、プラスチックフィルムで覆って、所定の大きさに裁断し、貼付剤を得た。
【0027】
(発明品2)
表1の発明品2に示す配合比に従い、発明品1の製造と同様の操作で、貼付剤を得た。
【0028】
(発明品3)
表1の発明品3に示す配合比に従い、発明品1の製造と同様の操作で、貼付剤を得た。
【0029】
(発明品4)
表1の発明品4に示す配合比に従った量のフェルビナク、ラウリン酸ジエタノールアミド、ジイソプロパノールアミン及び精製水を混合し、フェルビナク溶解液を得た(A液)。
以降は発明品1の製造と同様の操作で、貼付剤を得た。
【0030】
(比較品1)
表2の比較品1に示す配合比に従った量のフェルビナク、ジイソプロパノールアミン及び精製水を混合し、フェルビナク溶解液を得た(A液)。
以降は発明品1の製造と同様の操作で、貼付剤を得た。
【0031】
(比較品2)
表2の比較品2に示す配合比に従い、発明品1の製造と同様の操作を行い、酒石酸ナトリウムは、ポリアクリル酸部分中和物、酒石酸、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム及びグリセリンを分散した液に加え、貼付剤を得た。
【0032】
(比較品3)
表2の比較品3に示す配合比に従った量のフェルビナク、ジイソプロパノールアミン及びクロタミトンを混合し、フェルビナク溶解液を得た(A液)。
以降は発明品1の製造と同様の操作で、貼付剤を得た。
【0033】
実施例2
貼付剤の吸収性試験:
実施例1で得た本発明品1〜4及び比較品1〜3の貼付剤について、皮膚透過実験を行い、経皮吸収性の評価を行った。
(1)皮膚透過実験装置
皮膚透過実験には、透過実験装置であるサイド・バイ・サイド型拡散セルを用いた。図1に、対称な一対をなす装置のレセプター側のセル(図1の1)を示した。該セルの開口部(図1の2)の有効面積は0.64cm2、セルの有効容積は5.0mLとした。該装置のウオータージャケット部分をシリコンチューブで循環恒温水槽に繋ぎ(図1の6)、セル内の溶液温度を37℃に保った。また、セル内はマグネティックスターラー(図1の5)を用いて、回転数1200rpmで絶えず撹拌した。
【0034】
(2)皮膚サンプルの作成
7〜10週齢の雌性ヘアレスマウス(Hr/Kud系統)の無傷の背部皮膚を切り取り、付着した脂肪を解剖鋏で取り除いたものを用いた。
【0035】
(3)貼付剤からの薬物の皮膚透過実験手順
上記で採取したヘアレスマウスの皮膚(図1の3)をサイド・バイ・サイド型拡散セルのレセプター側のセルの開口部に覆って取り付け、その上に1.5cm×1.5cmに裁断した貼付剤(図1の4)を貼り、他方のセルを開口部どうしが合わさるようにこれに重ね、両セルを固定した。レセプター側のセルに等張性リン酸緩衝液を5mL加え、加えた時間を0時とし、温度を37℃一定として一定時間毎にサンプルを100μL採取し、高速液体クロマトグラフィーを用いて、サンプル中の薬物濃度を求め、サンプル採取時間毎に薬物の累積皮膚透過量を求めた。なお、サンプル採取後はレセプターセル内の液量を維持するために、直ちに同量の等張性リン酸緩衝液をレセプターセルに補充した。
【0036】
(4)皮膚透過実験の結果
ヘアレスマウス皮膚に貼付した貼付剤からのフェルビナクの累積皮膚透過量の測定結果を示した。数値は、平均±S.D.(n=3)とした。図2に発明品1〜4及び比較品1の結果を示した。また、図3に発明品2及び比較品1〜3の結果を示した。図2の発明品1〜3はヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを添加し、その添加量を変化させた処方であり、発明品4はラウリン酸ジエタノールアミドを添加した処方である。また、比較品1は脂肪酸ジアルキロールアミド無添加の処方である。発明品1〜3ではヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドの添加量に比例して、フェルビナクの累積皮膚透過量が増加することが確認された。また、発明品4の結果より、ラウリン酸ジエタノールアミドの添加によっても同等のフェルビナクの累積皮膚透過量が得られた。発明品1〜4と比較品1の比較より、脂肪酸ジアルキロールアミドを添加することによりフェルビナクの累積皮膚透過量が増加することが確認された。図3の発明品2はヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを0.5重量部、比較品2は酒石酸ナトリウムを0.5重量部、比較品3はクロタミトンを0.5重量部添加した処方で、比較品1は無添加の処方である。比較品2は比較品1と比較して同等の結果しか得られなかった。比較品3は比較品1の約3倍のフェルビナクの累積皮膚透過量が得られた。更に発明品2では比較品3の約2倍のフェルビナクの累積皮膚透過量が得られ、脂肪酸ジアルキロールアミドを添加することによるフェルビナクの累積皮膚透過量の増加が確認された。以上の結果より、脂肪酸ジアルキロールアミドを添加することによって、経皮吸収性に優れた製剤が得られることが明らかになった。
【0037】
実施例3
貼付剤の粘着力試験:
実施例1で得た本発明品1〜4及び比較品3の貼付剤について、40℃、75%RHの恒温層に6箇月保存し、粘着力及びその安定性の評価を行った。
【0038】
(1)粘着力試験方法
医薬品製造指針(1998年版、P99)に記載の粘着力試験方法により試験を行った。
【0039】
(2)粘着力試験手順
製剤のライナーを剥がし、水平に対し30度の斜面上に製剤の粘着面を上に向けて置き、上部10cm下部15cmの部分を適当な紙で覆い、中央に5cmの接着面を残した。スチールボールを斜面の上部から製剤の粘着面に転がして、粘着面で停止するスチールボールの番号及び停止時間で判断した。
【0040】
(3)粘着力試験の結果
粘着力試験手順に従った粘着力試験結果を表3に示した。医薬品製造指針によると、通常No.4以上のスチールボールが停止した場合に粘着力が良好であるといわれている。脂肪酸ジアルキロールアミドを添加した発明品1〜4は、全てにおいてボールNo.4以上の良好な粘着性を示した。但し、脂肪酸ジアルキロールアミドが多くなると粘着性が低下する傾向が認められ、多量の脂肪酸ジアルキロールアミドの添加は回避すべきである。一方、クロタミトンを0.5重量部添加した比較例3は、1箇月経過後よりボールNo.4以上の停止結果は得られなかった。以上の結果より、本発明の貼付剤は、粘着性においても優れた製剤であることが明らかになった。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、フェルビナクの経皮吸収性に優れ、かつ粘着性にも優れたフェルビナク含有貼付剤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】貼付剤の皮膚透過実験に用いる拡散セル、皮膚サンプル、貼付剤サンプルを概示する側部断面図である。
【図2】本発明および比較用の添付剤サンプルについて測定した皮膚透過実験の結果の1例を示す。
【図3】本発明および比較用の貼付剤サンプルについて測定した皮膚透過実験の結果の別の例を示す。
Claims (1)
- フェルビナク;水;ジイソプロパノールアミンまたはトリエタノールアミンである低級アルカノールアミン;および、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドまたはラウリン酸ジエタノールアミドである脂肪酸ジアルキロールアミドを含有する貼付剤であって、貼付剤組成物の全重量に対し、前記成分の配合量が、フェルビナク0.1〜5重量%、水20〜80重量%、低級アルカノールアミン0.1〜10.0重量%、脂肪酸ジアルキロールアミド0.01〜1.0重量%であることを特徴とする貼付剤。
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