JP2008167751A6 - 空気混入食品およびこれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒドロホビンおよび界面活性剤を含む空気混入食品を提供すること。
【解決手段】気泡の少なくとも65%が、20μm未満の直径を有する気泡の集団を含む空気混入食品が提供される。かかる空気混入食品の製造方法も提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、空気混入食品およびこれらの製造方法に関する。特に本発明は、ヒドロホビン(hydrophobin)を含む空気混入食品に関する。
例えば、アイスクリーム、シャーベット、ムースおよびホイップクリームなどの空気混入食品は、一般的に直径50μmの数多くの気泡を含んでいる。他の食品、例えば、低脂肪スプレッド、ドレッシング、ソース等は、例えばテクスチャーおよび/または外観の改良(例えば、白色または乳白色にすること)などさまざまな目的のために空気を混入することもある。欧州特許第1 623 631号は、ヒドロホビンを含む空気混入食品を開示している。
欧州特許第1 623 631号 国際公開第01/74864号 国際公開第96/41882号 国際公開第01/57076号 国際公開第00/53029号 国際公開第00/58342号 「Ice Cream」第6版、Robert T. Marshall、H. Douglas GoffおよびRichard W. Hartel(2003)、Kluwer Academic/Plenum Publishers Sambrook他、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、第3版(2001)、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y. Ausubel他、Short Protocols in Molecular Biology(1999) 第4版、John Wiley & Sons、Inc.、Current Protocols in Molecular Biology Wessels、1997、Adv. Microb. Physio. 38: 1〜45頁 Wosten、2001、Annu Rev. Microbiol. 55: 625〜646頁 De Vocht他、1998、Biophys. J. 74: 2059〜68頁 Wosten他、1994、Embo. J. 13: 5848〜54頁 Talbot、2003、Curr. Biol、13: R696〜R698 MacCabeおよびVan Alfen、1999、App. Environ. Microbiol 65: 5431〜5435頁 Collen他、2002、Biochim Biophys Acta. 1569:139〜50頁 Calonje他、2002、Can. J. Microbiol.48:1030〜4頁 Askolin他、2001、Appl Microbiol Biotechnol. 57:124〜30頁 De Vries他、1999、Eur J Biochem. 262:377〜85頁 Clarke他、2002、Cryoletters 23: 89〜92頁 「Chemical Engineering for the Food Industry」、Fryer、PyleおよびRielly、Blackie、London、1997 Rallinson、J.M. Ann. Rev. Fluid Mech. 16、45〜66頁、1984 Linder他、2001、Biomacromolecules 2:511〜517頁 John C. Russ、「The Image Processing Handbook」、第2版、CRC Press、1995
気泡の有効性は、それらの寸法に関係する。通常気泡が小さくなると、テクスチャーは一層滑らかにそしてクリーム状になり、生成物はより白くあるいはより乳白色になる。しかしながら、約50μm未満の寸法の気泡を作りこれを保持することは困難である。これは、気泡が分散すると、クリーム状化、結合および不均化による粗大化の影響を受けやすくなり、より少数の大きな気泡が生成されるためである。(所与の全気体容積に対して)気泡が小さくなると、表面積が大きくなり、したがって粗大になる推進力が大きくなる。
今回、本発明者らはヒドロホビンと界面活性剤の両方が存在すると、ヒドロホビンの有効性が減少することを見出した。その結果、あるプロセス条件を使用すれば、非常に小さな気泡をかなりの割合で含む、ヒドロホビンと界面活性剤の両方を含む空気混入食品を調製することが唯一可能となる。したがって第1態様において、本発明は、ヒドロホビンと界面活性剤とを含み、気泡の少なくとも65%が20μm未満の直径を有する気泡の集団を含み、ただし、氷組織化タンパク質は含まない、空気混入食品を提供する。
食品は、少なくとも0.001重量%のヒドロホビンを含むことが好ましい。
ヒドロホビンは、単離した形態であることが好ましい。
ヒドロホビンは、クラスIIのヒドロホビンであることが好ましい。
食品は、少なくとも0.05%の界面活性剤を含むことが好ましい。
界面活性剤は、食品の少なくとも0.5重量%の量のタンパク質であることが好ましい。界面活性剤は、乳タンパク質であることが最も好ましい。
食品は、25〜400%のオーバーランを有していることが好ましい。
食品は、冷凍またはチルド空気混入菓子であることが好ましい。
第2態様において本発明は、本発明の第1態様による空気混入食品を製造するための方法を提供し、この方法は、
a)ヒドロホビンおよび界面活性剤を含む成分の混合物を提供するステップと、
b)気泡の少なくとも65%が20μm未満の直径を有する気泡の集団が形成されるように、この混合物に空気を混入するステップと
を含み、ただし、混合物は氷組織化タンパク質を含まない。
この混合物は、ステップb)の間および/またはステップb)の後に冷凍されることが好ましい。
第3態様において本発明は、本発明の第1態様による空気混入食品を製造するための方法を提供し、この方法は、
a)ヒドロホビンを含む成分の混合物を提供するステップと、
b)気泡の少なくとも65%が20μm未満の直径を有する気泡の集団が形成されるように、この混合物に空気を混入するステップと、
c)空気混入した混合物に界面活性剤を加えるステップと
を含む。
空気を混入した混合物は、ステップc)の間および/またはステップc)の後に混合ステップにかけられることが好ましく、この混合ステップにおいてさらなる気体を取り入れないことがより好ましい。
この混合物は、ステップb)の間および/またはステップb)の後に冷凍されることが好ましい。
関連した態様において、本発明は、本発明の方法によって得ることが可能な冷凍菓子、および、本発明の方法で得られた冷凍菓子を提供する。
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、当技術分野(例えば冷凍菓子製造業)の技術者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有する。冷凍菓子製造において使用されるさまざまな用語および技術の定義と解説は、「Ice Cream」第6版、Robert T. Marshall、H. Douglas GoffおよびRichard W. Hartel(2003)、Kluwer Academic/Plenum Publishersにおいて見出すことができる。分子および生化学的方法に使用される標準技術は、Sambrook他、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第3版(2001) Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.およびAusubel他、Short Protocols in Molecular Biology(1999)第4版、John Wiley & Sons、Inc.の題目「Current Protocols in Molecular Biology」の完全版において見出すことができる。全てのパーセントは、オーバーランに関連して引用されるパーセント(これは、以下において式で定義される)および気泡サイズ分布に関連して引用されるパーセント(これは、標準化された累積頻度を指す)を除き、重量パーセントである。
(オーバーラン)
空気混入の範囲を「オーバーラン」に関して測定し、これは次式で定義される。
[式中、重量は、生成物/混合物の固定した容量に関する]
オーバーランは、大気圧で測定する。
(ヒドロホビン)
ヒドロホビンは、疎水性/親水性界面において自己集合能力のあるタンパク質の明確なクラスであり(Wessels、1997、Adv. Microb.Physio.38:1〜45頁;Wosten、2001、Annu Rev. Microbiol. 55: 625〜646頁)、以下の保存配列を有している。
Xn-C-X5-9-C-C-X11-39-C-X8-23-C-X5-9-C-C-X6-18-C-Xm (配列番号1)
[式中、Xは任意のアミノ酸を表し、nおよびmは独立に整数を表す]
一般的に、ヒドロホビンは125アミノ酸までの長さを有している。保存配列中のシステイン残基(C)は、ジスルフィド架橋の部分である。本発明の文脈では、ヒドロホビンという用語は、疎水性/親水性界面において自己集合の特性を示し、結果としてタンパク質フィルムになる、機能的に同等のタンパク質、例えば、疎水性/親水性界面において自己集合の特性を示し、結果としてタンパク質フィルムになる、以下の配列
Xn-C-X1-50-C-X0-5-C-X1-100-C-X1-100-C-X1-50-C-X0-5-C-X1-50-C-Xm (配列番号2)
を含むタンパク質またはその部分を含む、より広範囲な意味を有する。本発明の定義に従い、自己集合は、円偏光二色性(Circular Dichroism)を使用してタンパク質をTeflonに吸着させて二次構造(一般的にαらせん)の存在を確立することによって検出することができる(De Vocht他、1998、Biophys. J. 74: 2059〜68頁)。
フィルムの形成は、Teflonシートをタンパク質溶液中でインキュベートし、その後水または緩衝溶液で少なくとも3回洗浄することによって確立することができる(Wosten他、1994、Embo. J.13:5848〜54頁)。タンパク質フィルムは、例えば蛍光マーカーを用いてラベリングするかまたは蛍光抗体を使用するなど、当技術分野において十分に確立している任意の適切な方法によって視覚化することができる。mおよびnは、一般的に0〜2000に及ぶ値を有しているが、mとnの合計はより普通には100または200未満である。本発明に関するヒドロホビンの定義は、ヒドロホビンおよび別のポリペプチドの融合タンパク質、ならびにヒドロホビンおよび多糖類などの他の分子の複合体を含んでいる。
今日までに確認されたヒドロホビンは、通常クラスIまたはクラスIIのいずれかに分類される。両方の型式とも、疎水性界面において両親媒性フィルムへと自己集合する分泌タンパク質として、菌類において確認されている。クラスIヒドロホビンの集合体は相対的に不溶性であるのに対して、クラスIIのヒドロホビンの集合体は、さまざまな溶媒中に容易に溶解する。
ヒドロホビン様のタンパク質(例えば「シャプリン」)も、アクチノミセス属種およびストレプトミセス属種などの糸状細菌において確認されている(国際公開第01/74864号;Talbot、2003、Curr. Biol、13:R696〜R698)。これらの細菌タンパク質は、2つのシステイン残基だけを有しているので、菌類ヒドロホビンと対照的に、1つまでだけのジスルフィド架橋を形成することができる。かかるタンパク質は、配列番号1および2において示されるコンセンサス配列を有するヒドロホビンと機能的同等物の例であり、本発明の範囲内である。
ヒドロホビンは、例えば糸状菌などの天然源から、任意の適切な方法によって抽出することで得ることができる。例えば、ヒドロホビンは、ヒドロホビンを成長培地に分泌する糸状菌の培養、または真菌性菌糸体を60%エタノールで抽出することによって得ることができる。自然にヒドロホビンを分泌する宿主生物から、ヒドロホビンを単離することが特に好ましい。好ましい宿主は、不完全糸状菌(例えば、トリコデルマ属)、担子菌類および子嚢菌類である。特に好ましい宿主は、例えば、クリパリンと称されるヒドロホビンを分泌するクリホネクトリア寄生虫などの、食品級の生物である(MacCabeおよびVan Alfen、1999、App. Environ. Microbiol 65:5431〜5435頁)。
別の方法として、ヒドロホビンは、組換え技術を使用して得ることができる。例えば、一般的に微生物の宿主細胞は、ヒドロホビンを発現するように改質することもでき、このヒドロホビンは、次いで分離して本発明に従って使用することができる。ヒドロホビンをコードする核酸構築物を宿主細胞中に導入する技術は、当技術分野において良く知られている。ヒドロホビンをコードする34以上の遺伝子は、16種を超える真菌種からクローン化されている(例えば、アガリカスビスポラスにおいて確認されているヒドロホビンの配列を示している国際公開第96/41882号;およびWosten、2001、Annu Rev. Microbiol. 55:625〜646頁を参照されたい)。組換え技術は、ヒドロホビン配列の改変または所望の/改良された性質を有する新規ヒドロホビンの合成にも使用することができる。
一般的に、適切な宿主細胞または生物は、所望のヒドロホビンをコードする核酸構築物によって形質転換される。このポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、適切な条件の下で(例えば、適切な配向および正しい読取り枠において適切なターゲッティングおよび発現配列で)発現される様に、転写および翻訳のために必要なエレメントをコードする適切な発現ベクター中に挿入することができる。これらの発現ベクターを構築するのに必要な方法は、当業者に良く知られている。
ポリペプチドをコードする配列を発現するのに数多くの発現システムを使用することもできる。これらには、それだけに限定されないが、細菌、菌類(酵母菌を含む)、昆虫細胞システム、植物細胞培養システムおよび適切な発現ベクターを用いて形質転換された全ての植物が含まれる。好ましい宿主は、食品のグレードすなわち「一般的に安全である」(GRAS)とみなされる宿主である。
適切な真菌種には、例えば、サッカロミセス属、クリュイベロミセス属、ピチア属、ハンゼヌラ属、カンジダ属、スキゾサッカロミセス属などの(ただしこれらに限定されない)酵母菌、および例えばアスペルギルス属、トリコデルマ属、ムコール属、ニューロスポラ属、フザリウム属などの(ただしこれらに限定されない)糸状種が含まれる。
ヒドロホビンをコードする配列は、アミノ酸レベルにおいて、自然において確認されたヒドロホビンに対して少なくとも80%同一であることが好ましく、少なくとも95%または100%同一であることがより好ましい。しかしながら、当業者は保存的置換またはヒドロホビンの生物活性を低下させない他のアミノ酸変換を行うこともできる。本発明の目的において、自然に産するヒドロホビンに対して高い同一性を有するこれらのヒドロホビンも、「ヒドロホビン」という用語に包含される。
ヒドロホビンは、培地または細胞抽出体から、例えば、国際公開第01/57076号に記述されている手順によって精製することができる。この手順は、ヒドロホビン含有溶液中に存在するヒドロホビンを表面に吸着し、次いで表面を例えばTween 20などの界面活性剤と接触させてヒドロホビンを表面から溶離することを含んでいる。また、Collen他、2002、Biochim Biophys Acta. 1569:139〜50頁;Calonje他、2002、Can. J. Microbiol.48:1030〜4頁;Askolin他、2001、Appl Microbiol Biotechnol. 57:124〜30頁;およびDe Vries他、1999、Eur J Biochem. 262:377〜85頁も同様に参照されたい。
食品に存在するヒドロホビンの量は、通常気相の配合および容積に応じて変化する。一般的に、食品は少なくとも0.001重量%のヒドロホビン、より好ましくは少なくとも0.005または0.01重量%のヒドロホビンを含む。一般的に食品は、1重量%未満のヒドロホビンを含む。ヒドロホビンは単一源からのものでも、または例えば2つ以上の異なるヒドロホビンポリペプチドの混合物など、複数源からのものであってもよい。
ヒドロホビンは、気相を安定化するのに利用できる様な形態および量で加えられる。すなわち、ヒドロホビンはその泡安定性をうまく活用するために細心の注意を払って食品に導入される。したがって、真菌の汚染物質を含む成分が存在するかまたは加えられる場合、これがヒドロホビンポリペプチドを含んでいてもよく、本発明の状況においてヒドロホビンを添加することを構成しない。
一般的に、ヒドロホビンは、これが気体-液体表面において自己集合できるような形態で食品に加えられる。
一般的にヒドロホビンは、本発明の食品に、分離した形態で、一般的に例えば固体重量に基づいて少なくとも10%純度など、少なくとも部分的に精製して加えられる。「分離した形態」によって、ヒドロホビンが、例えば自然においてヒドロホビンを発現するキノコなどの、天然の生物の一部として加えられるのではないことを意味している。その代わりヒドロホビンは、通常天然源から抽出するか、または宿主生物の組換え発現によって得られる。
一実施形態において、ヒドロホビンは、単量体、二量体および/またはオリゴマー(すなわち、10個以下の単量体単位からなる)の形態で食品に加えられる。好ましくは、加えられるヒドロホビンの少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも75、80、85または90重量%が、これらの形態の少なくとも1つである。一旦加えられると、一般的にヒドロホビンは気体/液体界面において集合し、したがって単量体、二量体およびオリゴマー量体の量は減少すると思われる。
(界面活性剤)
本明細書で使用される「界面活性剤」(または「表面活性剤」)という用語は、それが溶解する媒体の表面張力を低下させ、それにより液体/気体界面において積極的に吸着する物質を意味する。この用語は、液体の表面に自然に広がることによって液体の表面張力を低下させるやや溶けにくい物質も含む。本発明の状況において、「界面活性剤」という用語は、ヒドロホビンを含まない。
「界面活性剤」という用語は、例えば、ペクチン、ローカストビーンガム、グアーガムなどの安定剤など、別の(非表面活性の)成分に非常に少量存在することもある、微量の表面活性成分を含まない。この様な場合、界面活性剤の量は、通常食品の0.05重量%未満である。
界面活性剤は、一般的にその味覚および/またはテクスチャーへの有益な影響のために、空気混入食品に使用される成分である。かかる界面活性剤には、これだけに限らないが、
・カゼイン、乳清(およびこれらのタンパク質部分)、カゼインナトリウム、カゼインカルシウム、および加水分解した乳清タンパク質などの乳タンパク質;
・ゼラチン、卵タンパク質、および大豆タンパク質などの他のタンパク質;
・飽和または不飽和脂肪酸のモノ-およびジ-グリセリド、例えば、パルミチン酸モノグリセリル;
・六価のアルコール(通常ソルビトール)のポリオキシエチレン誘導体、グリコール、グリコールエステル、ポリグリセロールエステル、ソルビタンエステル、ステアロイルラクチラート、酢酸エステル、乳酸エステル、クエン酸エステル、アセチル化モノグリセリド、ジアセチル酒石酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル(ポリソルベート80など);
・アルキルポリ(エチレンオキシド)、脂肪アルコール、およびスクロースエステルなどの非イオン性界面活性剤;
・リン脂質およびリン脂質の混合物(例えばレシチン);
および上記のいずれかの混合物が含まれる。
界面活性剤は、生成物の少なくとも0.05重量%の量で存在することが好ましく、少なくとも0.1重量%の量存在することがより好ましい。界面活性剤はタンパク質であることが好ましく、乳タンパク質であることがより好ましい。界面活性剤は、食品の少なくとも0.5重量%、より好ましくは少なくとも1重量%の量で存在する。界面活性剤は、好ましくは食品の多くても20重量%、より好ましくは多くても10重量%、最も好ましくは多くても5重量%の量で存在する。
(氷組織化タンパク質)
氷組織化タンパク質(ISP)は、冷凍中に形成される氷の結晶の形状および寸法に影響を及ぼすことができ、また氷の再結晶を防止するタンパク質である(Clarke他、2002、Cryoletters 23:89〜92頁;Marshall他、Ice Cream、第6版、同上)。これらのタンパク質の多くは、最初氷点下の環境に住む生物中で確認されたので、これらは生物を、生物の細胞中に氷の結晶が形成される悪影響から防護すると考えられている。この理由のため、多くの氷組織化タンパク質は、凍結防止タンパク質(AFP)としても知られている。ISPは、国際公開第00/53029号に記載されている改良スプラット分析法で測定して、氷の再結晶防止(RI)活性を有するタンパク質と定義されている。
(空気混入食品およびこれらの調製方法)
「空気混入」という用語は、気体が意図的に、例えば機械的手段によって、混合物中に組み込まれることを意味する。気体は、どんな気体でもよいが、食品であることに鑑み、空気、窒素、酸化窒素、または二酸化炭素などの食品グレードの気体であることが好ましい。本発明の空気混入食品は、気泡の集団を含有しており、ここで気泡の少なくとも65%が20μm未満の直径を有している。好ましくは気泡の少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%が20μm未満の直径を有している。好ましくは気泡の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、最も好ましくは少なくとも75%が、10μm未満の直径を有している。
食品は、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも80%のオーバーランを有している。食品は、好ましくは多くても400%、より好ましくは多くても200%、最も好ましくは多くても120%のオーバーランを有している。
理論によって限定されることを望むものではないが、ヒドロホビンと界面活性剤が両方とも空気混入食品に存在する場合、これらは気泡の表面で両方が吸収する(すなわちこれらが競合する)こともある。混合したヒドロホビン/界面活性剤の界面は、純粋なヒドロホビンの界面より弱いと考えられる。結果として気泡は安定性が低く、より粗大化の影響を受けやすく、非常に小さな気泡を作ることおよび/または保持することがより難しくなる。したがって、非常に小さな気泡を大きな割合で有する、ヒドロホビンと界面活性剤を含む空気混入食品を生成することは困難である。今回本発明者らは、あるプロセス条件を使用すれば、かかる空気混入食品を調製することが可能であることを見出した。特に本発明者らは、2つのプロセスルートを確認した。第1のルートは、「プレ空気混入」と呼び、ヒドロホビンと界面活性剤を含む空気を混入していない混合物から出発して、小さな気泡を大きな割合で含む空気混入食品を製造するプロセスを提供する。第2のルートは、「ポスト添加」と呼び、界面活性剤を空気混入の後に加えるプロセスを提供する。
プレ空気混入ルートにおいて、ヒドロホビンおよび界面活性剤、場合によっては他の成分を含んでいる混合物(すなわち、水溶液および/または懸濁物)は、空気混入のステップを行う。空気混入ステップは、多数の非常に小さな(直径20μm未満)気泡が作られるように、十分に「激しい」ものでなければならない。空気混入プロセスの激しさは、いくつかの要因に依存する。最も重要な要因は、空気混入ステップにおけるエネルギー散逸率、空気混入ステップにおける混合物と気泡の流動特性、および混合物の粘度および温度である。さらに、空気混入ステップは、所望の空気混入度(すなわちオーバーラン)を実現するために、十分長くなければならない。
機械的空気混入装置は、しばしば混合物を剪断するローターに基づいている。エネルギー散逸率は、装置の回転速度の関数である。一般的に言えば、小さな気泡を生成するためには、高速のエネルギー散逸(したがって、高回転速度)が必要である(例えば、「Chemical Engineering for the Food Industry」、Fryer、PyleおよびRielly、Blackie、London、1997を参照されたい)。
第2に、空気混入ステップの有効性は、空気混入装置中の流動特性に依存する。空気混入は、通常最初比較的大きな気泡を取り込むことで実現し、この気泡が後により小さな気泡に分割する。伸長方向の流れすなわち伸長流が、単純なずれ流動に比較して大きな気泡を分割するのに特に有効であることが知られている(例えば、Rallinson、J.M.Ann.Rev. Fluid Mech. 16、45〜66頁、1984を参照されたい)。少なくとも伸長流の成分を提供することのできる適切な高剪断空気混入方法および装置には、Oakesミキサー(E.T. Oakes Corp)、Megatronミキサー(Kinematica AG)、Mondoミキサー(Haas-Mondomix BV)またはSilversonミキサー(Silverson Machines Inc.)などのローター-スターター装置における連続式泡立て;かき取り面形熱交換器などの連続流動装置中でのガス注入とその後の混合および分散;ならびに、例えば、Hobart泡立て器(Hobart UK)、Kenwood Chefミキサー(Kenwood Ltd)、Ultra-Turraxミキサー(IKA Werke GmbH & Co. KG)、Brevilleキッチン手持ち式ミキサーなどの電動式手持ち式ミキサーを使用する、表面での気体取込みを含むバッチ式泡立てが含まれる。
第3に、空気混入ステップの有効性は、混合物の粘度および/または温度にも依存する。混合物の粘度の上昇および/または温度の低下によって、気泡についての空気混入装置の寸法低減効果が増大する。
第4に、空気混入ステップの有効性は、混合物の配合にも依存する。特に、ヒドロホビンの量に対する界面活性剤の量が多くなると、界面での競合が大きくなり、その結果、所望の小さな気泡を生成するのに必要なプロセスの「激しさ」も増すこととなる。
適切な空気混入条件のいくつかの例を、以下の実施例に示す。空気混入ステップの有効性は、使用するプロセスおよび装置ならびに空気混入される混合物の特定の詳細な条件に依存するが、当業者が、上で記述した要因を考慮して、任意の特定な状況において適切なプロセス条件を決定することも範囲内である。特に、非常に小さな気泡の割合は、散逸エネルギーの増加および/または伸長流成分の増加および/または混合物の粘度の増加および/または混合物の温度の低下および/または界面活性剤の量に対するヒドロホビンの量の増加によって増加させることができる。
ポスト添加ルートは、界面活性剤を空気混入が行われた後に添加することによって、ヒドロホビンの量を、界面活性剤の量に対して、最終生成物においては変わらなくても、気泡が形成される時点で増加させることができる方法を提供する。それ故、ヒドロホビンを含むが界面活性剤を含まない混合物に空気混入し、その後界面活性剤を含む第2の混合物を空気混入した混合物と結合する。第2の混合物は、結合した混合物が所望する最終生成物の配合となるように配合する。混合ステップは、結合した混合物の均一性を改良するために使用することもできる。混合ステップは、さらなる気体の取込みがほとんどないかまたは全くなしにするため(すなわち、オーバーランが、混合ステップの間に10%を超えて増加しないようにするため)、相対的に低剪断力で短時間において行うことが好ましい。適切な混合装置には、静的ミキサー;オーガー、ブレンダーまたはフルーツフィーダーなどのインライン動的ミキサー;および撹拌容器などのバッチ式混合装置が挙げられる。バッチ式方法において、第2(界面活性剤含有)混合物は、一般的に処理期間の終わり近くで注入される。混合ステップは、例えば、かき取り面形熱交換器またはスクリュー押出し機において、かき取り面形熱交換器またはスクリュー押出し機のバレルに第2混合物を、生成物が出て行く時点の近くで注入することにより、連続方法で行うこともできる。
空気混入混合物は、例えば最終生成物がアイスクリームまたはシャーベットなど冷凍空気混入生成物の場合、空気混入の間および/または空気混入の後に、場合によっては冷凍することもできる。冷凍は、例えばかき取り面形熱交換器において、空気混入と同時に行うこともできる。冷凍と空気混入の同時進行は、氷が形成されるときの混合物の粘度の増加によって、小さな気泡の形成の役に立つ。冷凍が空気混入の後に行われる場合は、さらなる気体の取込みがほとんどなしかまたは全くなしの状態で行うことが好ましい。空気混入の後で界面活性剤を加える場合(すなわち、ポスト添加ルートの場合)、冷凍は混合ステップの前および/または間に行うこともできる。界面活性剤流は、混合の前に冷却するかまたは部分冷凍してもよい。
氷の含有量は、例えば低温押出しなどのその後の冷凍操作によって、ブラインまたはグリコールなどの冷液の浴に浸漬したモールド中に空気混入混合物を置くことによって、液体窒素などの低温流体の浴に空気混入混合物部分を直接滴下することによって、または空気混入混合物を含む容器をフリーザー、ブラストフリーザーもしくは冷蔵庫などの冷環境に置くことによって、さらに増加させることもできる。その後の冷凍ステップは、さらなる気体取込みがほとんどなしかまたは全くなしにするために、低またはゼロ剪断力で行うことが好ましい。
ヒドロホビンおよび界面活性剤に加えて、本発明の空気混入食品(およびそれらが作られる混合物)は、脂肪、砂糖、食塩、果物および/または野菜材料、安定剤、着色剤、香料および酸など、食品に通常見られる他の成分を含むこともできる。好ましい食品には、アイスクリーム、シャーベット、ムース、ホイップクリーム、ミルクセーキやスムージーなどの空気混入飲料、低脂肪スプレッド(例えば、脂肪含有量0〜60重量%)、ドレッシングおよびソースが含まれる。食品は、アイスクリーム、シャーベットまたはムースなどの、冷凍および冷却した空気混入菓子であることが好ましい。
本発明は、次に、例示のためだけであり、制限するものではない以下の実施例および図面を参照してさらに説明される。
(実施例1〜3:乳タンパク質およびヒドロホビンを含む冷凍空気混入生成物)
表1に示す配合を使用して、混合物を調製した(量は重量パーセントを示している)。
33〜36%のタンパク質、0.8%の脂肪、3.7%の湿分を含む脱脂粉乳(SMP)は、United Milk、UK.から入手した。キサンタンガム(Keltrol RD、冷分散性)は、CP Kelcoから入手した。ヒドロホビンHFBIIは、VTT Biotechnology、Finlandから入手した。これは、基本的に国際公開第00/58342号およびLinder他、2001、Biomacromolecules 2:511〜517頁に説明されているように、トリコデルマ属リーセイから精製されたものであった。
<混合物の調製>
実施例1、2ならびに比較例A、BおよびCのための混合物を、SMP(存在する場合)、キサンタン、およびスクロースをブレンドし、次いでブレンドを室温において撹拌しながら水に加えることによって調製した。成分を分散するために絶えず撹拌しながら、混合物を70℃に加熱した。次いで混合物を5℃に冷却し、一夜保存した。空気混入のすぐ前に、20gのヒドロホビン0.5重量%溶液を、80gの冷却した混合物に加えた。
実施例3では、2つの別個の混合物を調製した。第1の混合物は、SMPを含まないことを除き、実施例1および2と同様に調製した。20.4gのヒドロホビン0.49重量%溶液を、空気混入のすぐ前に冷却した混合物に加えた。第2の混合物は、20gのSMPを室温において少なくとも2時間撹拌しながら20gの水に混合して調製した。粘着性のペーストが得られた。
<空気混入および冷凍>
実施例1および2のための混合物を、Brevilleキッチン手持ち式ブレンダー(モデルHB4、Pulse Home Products、Oldham、UK)を使用し、「ビーターブレード」(中心を通っている垂直軸の周りを回転している直径25mmの平らな水平円盤)を用いて、約100%のオーバーランに空気混入した。ブレンダーは、「ターボ」設定にスイッチを入れて最大速度に設定し、約17,000rpmの回転速度を得た。
次いで、実施例1の空気混入混合物を、撹拌ポット装置中でダイナミックに冷凍した。撹拌ポットは、円筒形、垂直設置のジャケット付きステンレス鋼製容器で、内寸法は高さ105mm、直径72mmである。ふたが容器の大部分を占め、160ml容積の稼働容積を残している。サンプルを剪断するために使用したローターは、そこで形成する氷を取り除き混合物に取り込むために、回転して容器の内面(72mm×41.5mm)をかき取る正確な寸法の長方形のインペラーからなる。ローターには、長方形のインペラーに対して45度の角度に位置する2つの半円形(直径60mm)高剪断ブレードも取り付けられている。容器はジャケットに取り囲まれていて、ジャケットを通してエチレングリコール冷却材を流すことができる。ジャケット通る冷却材の流れは、流れを転換する冷却材供給ライン中のバルブによって切り換えられる。ふたに白金抵抗プローブが取り付けられていて、処理中の混合物の温度を測定することが可能である。シャフトに取り付けられているトルク計によって、冷凍中の混合物粘度の上昇を監視することが可能である。
実施例1の空気混入混合物160mlを、撹拌ポット中に置いて、冷却材(-18℃)を循環させながらインペラー速度1000rpmを用いて冷凍した。温度が約-5.5℃に達し、トルクが約1Nmの時に、冷却材を流すのを停止した。冷凍空気混入生成物を容器から取り出し、そのオーバーランを生成物の既定の容積の重さをはかることにより測定した。サンプル(約15g)を小さな容器に置き、ドライアイスで約20分間冷却し、電子顕微鏡による分析の前に、フリーザー中で-80℃で保管した。
実施例2の空気混入混合物を、プラスチック容器に注ぎ、容器をふたで閉じた。ポットを液体窒素中に約5分間浸漬し、生成物を静止状態で冷凍した。ポットを液体窒素から取り出し、ドライアイス上に20分間置き、電子顕微鏡による分析の前に、-80℃のフリーザーに移した。
実施例3の2つの混合物を、以下の通り冷凍および空気混入した。約80mlの第1混合物を、撹拌ポット内に置いた。冷却材フロー(-18℃)を開始し、インペラーの速度は最初100rpmに設定した。1分後に速度を1000rpmに上げて混合物に空気混入し、さらに2分後に、速度を300rpmに落としてより一層の冷却および冷凍を可能にした。混合物の温度が約-5℃に達したときに冷却材フローを停止し、インペラーの速度を300rpmに維持しながら、10gの第2混合物(SMP含有)を、注射器を使用してふたの開口部を通してポットに注入した。撹拌ポットが混合物で完全に満たされている、すなわち上部空間がなくて、それ故混合中にさらなる空気混入が起こらないことが確認された。インペラーは、完全な撹拌を保証するためにさらに1分間回転を継続した。冷凍空気混入生成物を容器から取り出し、そのオーバーランを生成物の既知の容積の重さをはかることにより測定した。冷凍空気混入生成物のサンプルを容器に置き、ドライアイスで約20分間冷却し、電子顕微鏡による分析の前に、フリーザー中で-80℃で保管した。
比較例AおよびCのための混合物を、撹拌ポット中で、実施例3の第1混合物に関して上で説明したように冷凍し空気混入した(SMPが既に存在するかまたは必要がないかのいずれかであったので、次に第2混合物は加えなかった)。
比較例Bのための混合物は、Aerolatte手持ち式電池駆動泡立て器(Aerolatte Ltd、Radlett Hertfordshire、UK)を用いて、約100%オーバーランに空気混入した。泡立て器のローターは、外径22mmの水平円中のワイヤーコイル形状のもので、中心部を通っている垂直軸の周りを回転し、回転速度は約12,000rpmである。比較例Bの空気混入生成物を、プラスチック製容器に注ぎ、上で説明したように液体窒素中、静止状態で冷凍した。次いでこれをドライアイス上に20分間置き、電子顕微鏡による分析の前に、-80℃のフリーザーに移した。
<走査型電子顕微鏡>
各生成物の微細構造を、低温走査型電子顕微鏡を用いて視覚化した。各サンプルは、ドライアイス上で-80℃に冷却し、寸法約5mm×5mm×10mmの部分を切り出し、Tissue Tek: OCT(商標)化合物(PVA 11%、Carbowax 5%および非反応性成分85%)を用いてサンプルホルダー上に載せた。ホルダーを含むサンプルを液体窒素に浸漬し、低温調製チャンバー(Oxford Instruments製CT1500HF)に移した。チャンバーは、約10-4バールの真空下に維持されていた。サンプルを-90℃まで60〜90秒間温め、これによって、氷それ自体によって生じたものではない表面細部を明らかにするために、氷をゆっくりとエッチングした。次いでサンプルを-110℃に冷却し、アルゴンプラズマを用いて、適用圧力10-1ミリバール、6ミリアンペアの電流を45秒間流して金で被覆した。最終的にサンプルを、-160℃の温度に維持したOxford Instruments製コールドステージを備えた在来の走査型電子顕微鏡(JSM 5600)に移した。サンプルを試験し、代表的区域をデジタルイメージ取得ソフトウェア経由で捕らえた。
<気泡寸法分布の定量化>
本明細書で使用する気泡寸法(直径)分布は、以下の方法を用いて決定した、SEM顕微鏡写真で視覚化された三次元微細構造の二次元描写から得られた寸法分布であると定義する。
サンプルは、(以下に述べる理由により)3通りの倍率で画像化し、サンプルの気泡寸法分布は、この3ステップの電子顕微鏡写真セットから得ている。
1.電子顕微鏡写真中の個々の気泡の同定およびサイジング
2.各顕微鏡写真からの寸法情報の抽出
3.顕微鏡写真からのデータの単一寸法分布への結合
気泡の最初の同定を除き、これらのステップの全ては、例えば、MATLAB R2006a(MathWorks, Inc)ソフトウェアなどのソフトウェアを使用して、コンピュータ上で自動的に実施すると好都合である。
<電子顕微鏡写真中の個々の気泡の同定およびサイジング>
第1に、訓練を受けたオペレーター(すなわち、空気混入したシステムの微細構造に詳しいオペレーター)が、デジタルSEM画像における気泡の輪郭を、グラフィカルユーザーインターフェースを用いてトレースする。訓練を受けたオペレーターは、気泡を氷の結晶(冷凍空気混入生成物中に存在し、同じ程度の寸法の大きさを有する)から区別することができる。これは、気泡がさまざまな明るさ/暗さを持つほぼ球形の対象物であるのに対して、氷の結晶は均一な灰色の外観の不規則な形状の対象物であることによる。
第2に、オペレーターによって決められる顕微鏡写真(A)の二次元断面図に見られる最大区域を測定し、これに顕微鏡の倍率によって規定される倍率を掛けることによって、選択した輪郭から寸法を計算する。気泡の直径は、相当円直径dであると定義される。
これが、完全な球形の二次元断面の直径の正確な定義である。気泡の多くはほぼ球形であるので、これは寸法の良い基準である。
<各顕微鏡写真からの寸法情報の抽出>
顕微鏡写真の境界に触れている気泡は、部分的にしか見ることができない。これらの面積を求めることはできないので、これらは除外しなければならない。しかしながら、そうすることによって、(i)単位面積当たりの気泡の数を過小評価する;(ii)大きな気泡のほうが境界に触れやすいので、大きな気泡が相対的に頻繁に除去されて、寸法分布をゆがめてしまうという系統誤差がもたらされる。これらの誤差を避けるために、ガードフレームを導入する(John C. Russ、「The Image Processing Handbook」、第2版、CRC Press、1995において説明されている)。ガードフレームの概念は、顕微鏡写真の内側に内部ゾーンを画定する仮想の境界を使用する。内部ゾーンは、図1(顕微鏡写真の外部境界に触れていて、実際の顕微鏡写真ではその一部しか見られない気泡を、完全な気泡として示してある、顕微鏡写真の概略図)に示すように、測定区域を形成し、そこからバイアスなしの寸法情報を得る。
気泡を、これらの寸法および顕微鏡写真における位置に応じて5つのクラスに分類する。内部ゾーン内に完全に入っている気泡(クラス1と表示)は含まれる。仮想の顕微鏡写真の境界に触れている気泡(クラス2)も(触れているのは単に仮想の境界であり、これらの気泡の完全な情報が存在するので)同様に含まれる。実際の顕微鏡写真の境界に触れている気泡(クラス3)および/または外部ゾーン内に入る気泡(クラス4)は、除外される。クラス3の気泡を除外することでバイアスがもたらされるが、これはクラス2の気泡を含めることで相殺され、結果としてバイアスのない寸法分布の予測が得られる。非常に大きな気泡、すなわち、外部ゾーンの幅より大きな気泡(クラス5)は、仮想(内部)境界と実際の外部境界の両方にまたがることができるので、除外しなければならないので、再度バイアスが生じる。しかしながらこのバイアスは、外部ゾーンよりも幅の広い気泡に関してのみ存在するので、少なくともこの寸法の全てに気泡を(これらが実際の境界を横断しているか否かに関係なく)除去することによって避けることができる。これは、特定の顕微鏡写真において確実に測定できる気泡寸法の上限を効果的に設定する。内部ゾーンの幅は、(特定の顕微鏡写真の解像度における)寸法を測定できる最大の気泡と、効果的に離れている画像領域(外部ゾーン)との間のトレードオフとして、顕微鏡写真の垂直高さの10%に選択される。
それ以下ではオペレーターが気泡の周りを確実にトレースすることのできない、(顕微鏡写真の解像度における)最小寸法限度もまた存在する。したがって直径が20ピクセルより小さい気泡も無視される。
<顕微鏡写真からのデータの単一寸法分布への結合>
上で説明したように、気泡寸法の最大および最小カットオフを導入することが必要である。これらの最小および最大寸法が、かなりの数の気泡を除外しないように、それぞれ十分に小さくまたは大きくするために、サンプルは、100倍、300倍および1000倍の3つの異なる倍率で画像化する。それぞれの倍率は、表2に示す異なる範囲の寸法情報を提供する。
したがって最小2μmおよび最大83μmの気泡がカウントされる。高および低倍率の顕微鏡写真の目視検査によって、基本的に全ての気泡がこの寸法範囲にあることを、それぞれ確認した。倍率は、寸法範囲の間にギャップがないことを確実にするため、異なる倍率の寸法範囲の間にオーバーラップがあるように選択される(例えば、20〜28μmの寸法を有する気泡は、100倍および300倍の顕微鏡写真の両方でカバーされる)。確固たるデータを得るために、少なくとも500個の気泡の寸法を測定する。これは、各サンプル当たり、一般的に100倍の顕微鏡写真を1枚、300倍の顕微鏡写真を1または2枚、1000倍の顕微鏡写真2〜4枚分析することで達成することができる。
異なる倍率おける顕微鏡写真からの寸法情報は、最終的に単一の寸法分布ヒストグラムに結合される。20μmと28μmの間の直径を有する気泡は100倍および300倍の顕微鏡写真の両方から得られるが、一方28μm超の直径を有する気泡は、100倍の顕微鏡写真からだけ抽出される。オーバーラップする寸法範囲における気泡の二重計数は、(倍率に基づく)各寸法範囲の寸法情報を得るために使用した全面積、すなわち計数する単位領域当たりのある寸法の気泡の数、を考慮することで避ける。これは数学的に以下のパラメータを使用して表される。
N=顕微鏡写真で得られた気泡の総数
dk=k∈[1、N]を用いてk番目に輪郭を描いた気泡
Ai=i番目の顕微鏡写真における内部ゾーンの面積
Ri=i番目の顕微鏡写真によってカバーされる直径の範囲(例えば、[20μm、83μm])
B(j)=直径範囲をカバーするj番目の瓶:[jW、(j+1)W)
直径dを有する気泡を計数するのに使用された全面積S(d)は、顕微鏡写真中の内部ゾーンの面積(Ai)を加えることで与えられ、ここでdはそれらの寸法範囲(Ri)内である。
最終寸法分布は、幅Wμmの瓶からなるヒストグラムを構築することによって得られる。B(j)は、j番目の瓶(すなわち、直径範囲j×Wから(j+1)×Wまで)における単位面積当たりの気泡の数である。B(j)は、直径範囲j×Wから(j+1)×Wまでの直径を有し、適切な重量、すなわち1/S(d)を有する気泡の個別の寄与を全て加えることで得られる。
[式中、
Dj={k|dk∈[jW,(j+1)W)}である]
気泡寸法分布は、測定した気泡の総数のパーセントで表される正規化した累積頻度、すなわち、所与の寸法までの直径を有する気泡の総数の観点から、説明されると好都合である。
<結果>
図2は、(a)実施例3および(b)比較例Aの微細構造の顕微鏡写真(300倍)を示す。均一な灰色の不規則な形状の対象物が、寸法50μm程度の氷の結晶である。ほぼ球形で、さまざまな暗さの対象物が気泡である。図2(a)において、多くの小さな気泡(寸法約20μm以下)が明らかに認められ、同様にいくつかの大きな気泡(50μm程度の寸法)も認められる。図2(b)においては、大きな気泡は同様に認められるが、小さな気泡はずっと少ない。
寸法データの抽出および単一分布への結合は、MATLAB R2006a(MathWorks、Inc)ソフトウェアを使用して自動的に行われた。図3(a)は、各空気混入生成物に関する寸法分布データを、0〜80μm.の気泡直径の関数として正規化した累積頻度(割合で表示)の形式で示す。図3(b)は、より小さな直径範囲(0〜20μm)にわたる同じデータを示す。気泡直径20μmおよび10μmにおける、正規化した累積頻度値(パーセントで表示)を、表3に要約する。
比較例AおよびB、ならびに実施例1および2は、全てヒドロホビンおよび脱脂粉乳を含む混合物を空気混入し次いで冷凍することで生成された。20μm未満の直径を有する気泡を含む割合が、比較例AおよびBは比較的少なかったが、一方実施例1および2は、より多い割合(>80%)で含んでいた。
比較例Bと実施例1および2との間の違いは、空気混入ステップの激しさであった。比較例Bにおいて、空気混入は相対的に低剪断混合プロセス(Aerolatteミキサー)によって実現した。Aerolatteミキサーは、空気を取り入れることはできるが、生じた気泡の崩壊には非常に有効というわけではない。しかしながら、実施例1および2においては、Brevilleミキサーを使用したが、これはもっと強い剪断、特に気泡の伸長を生み出す。これは、バルクな空気混入のみならず、非常に小さな気泡の形成をもたらす結果となる。
比較例Cおよび実施例3の第1混合物(両方ともHFBは含むがSMPは含まない)は、撹拌ポット中で空気混入を行い、小さな気泡を生成することに成功した(実施例3の第1混合物に関しては、このことは、SMPを混合した後の実施例3中の小さな気泡の存在から推測される。なぜならば、混合ステップの間にさらなる空気の取込みを行わなかったからである)。対照的に、比較例Aを同じ方法で空気混入した場合、小さな気泡は低い割合でしか生成されなかった。この場合の違いは、空気混入ステップの間における比較例AのSMPの存在であった。SMPおよびHFBの存在下、小さな気泡を作り出すためには、(実施例1および2におけるような)激しい空気混入ステップが必要である。
実施例3は、SMPを空気混入および冷凍の後に加える別の方法によって調製した。気泡の非常に大きな割合が、20μm未満の直径を有していた。空気混入の後に界面活性剤を加えることは、ヒドロホビンと界面活性剤との間に競合がないことを意味し、それ故ヒドロホビンは、非常に小さな気泡を、それが形成されたときに安定化することができる。界面活性剤のその後の添加は、界面が(例えば、高剪断混合および/またはさらなる著しい量の気体の取込みによって)破壊されない限り、HFBを界面から置き換えることはない。
これらの実施例は、ヒドロホビンおよび界面活性剤を含む混合物を単純に空気混入および冷凍したのでは、必ずしも非常に小さな気泡を大きな割合で含む空気混入生成物がもたらされる結果にはならないこと実証している。しかしながら、空気混入ステップを小さな気泡を作り出すのに十分激しくするか、または界面活性剤を空気混入ステップの後に加えるならば、かかる生成物を生成することができる。
(実施例4:大豆タンパク質およびヒドロホビンを含む冷凍空気混入生成物)
大豆タンパク質を界面活性剤として含む冷凍空気混入生成物を、以下の通り調製した。最初に、2つの混合物(4aおよび4bと表示)を、表4に示すような配合を用いて調製した。これらをその後以下に説明するように一緒にして、冷凍空気混入生成物(実施例4と表示)を生成した。
<混合物の調製>
混合物4aを、キサンタンおよびスクロースをブレンドすることによって調製し、次いで混合物を撹拌しながら室温において水に加えた。混合物を連続的に撹拌しながら70℃に加熱し、成分を分散させた。次いで混合物を5℃に冷却した。空気混入の直前に、ヒドロホビンを10mg/mL水溶液の17gアリコートとして加えた。
混合物4bを、水中に大豆タンパク質単離物(Archer Daniels Midland Company、ADM、85%タンパク質)を撹拌しながら混合することで調製した。タンパク質を完全に分散させるために、混合物を連続的に撹拌しながら80℃に加熱し、次いで5℃に冷却した。
<空気混入および冷凍>
混合物4a(合計142.6g)を、可動容積346mLの撹拌ポット装置を用いて空気混入した。この装置は、実施例1について上で説明したものと基本的に同じである。しかしながら、可動容積がより大きく、ふたが浅く(22mm)、これに符合してより大きなインペラー(高さ84mm)が使用された。4個の半円形の高剪断ブレード(直径58mm)が、軸に対して約45度の位置にあるインペラーに取り付けられた。ブレードは、2対で設置され、これらの中心点は、回転軸のベースから21mmおよび63mmに取り付けられた。
混合物4aを撹拌ポット内側に置き、冷却材流(-15℃)のスイッチを入れ、インペラーの速度を100rpmに設定した。混合物に空気を混入するため、1分後に、速度を1000rpmに上げ、さらに7分後に300rpmに落として、より一層冷却および冷凍を可能にした。300rpmで3分後、大豆タンパク質を含む混合物4b(27.3g)を、300rpmで剪断し続けながら、2分間にわたってポットに注入した。混合物を、さらに300rpmで1分間剪断した。冷凍空気混入生成物(-4.1℃、100%オーバーラン)を、撹拌ポットから取り出した。最終的に、サンプルを容器に置き、30分間急速冷凍(約-35℃)し、顕微鏡分析まで-80℃で保管した。気泡寸法分布を上で説明したように決定した。気泡直径20μmおよび10μmの正規化した累積頻度値は、それぞれ95%および81%であった。したがって、実施例4は、大豆タンパク質(界面活性剤)を含む冷凍空気混入生成物は、著しい数の非常に小さな気泡を生成できることを実証している。
(実施例5:非常に小さな気泡を含むミルクセーキ生成物)
チョコレートミルクセーキ生成物を、表5に示す配合を用いて調製した。
ミルクセーキは、最初キサンタンとスクロースを室温において水に分散し、20分間混合してキサンタンが十分に水和するのを可能にすることで調製した。次いで溶液を40℃に加熱した。SMPおよびチョコレート粉末(Green and Blacks、UK)を一緒にし、次いで徐々に加えた。次いで低温殺菌のために80℃で30秒間加熱し、冷却し、2℃で一夜保管した。
<空気混入>
100mlの0.25% HFBII溶液を、300mlの容積へと空気混入した。これは、最初に手持ち式Brevilleミキサーを使用して所望のオーバーランの90%まで空気混入し、次いでAerolatte装置を用いてさらに空気混入することにより達成した。次いでこの発泡体を300mlの冷却したミルクセーキ混合物に添加し、慎重にブレンドし、50%のオーバーランを有するミルクセーキ生成物を得た。サンプルを-30℃において急速冷凍し、SEM分析の前まで-80℃で保管した。気泡寸法分布を上で説明したように決定した。20μmおよび10μmの気泡寸法直径における正規化した累積頻度値は、それぞれ99%および94%であった。したがって、実施例5は、SMPを含む空気混入ミルクセーキ生成物は、著しい数の非常に小さな気泡を生成できることを実証している。
上の個別のセクションにおいて参照した本発明のさまざまな特徴および実施形態は、必要に応じ、必要な変更を加えて他のセクションに適用される。したがって、あるセクションにおいて特定した特徴は、必要に応じて他のセクションで特定した特徴と一緒にすることもできる。
上の明細書で述べた全ての出版物は、参照により本明細書に組み込まれている。本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の説明した方法および生成物のさまざまな修正形態および変形形態が当業者には明らかであろう。本発明は、特定の好ましい実施形態に関連して説明したが、特許請求した発明は、かかる特定の実施形態に不当に制限されるものではないことを理解されたい。実際には、当業者にとって明らかな本発明を実施するために記述した方法のさまざまな修正形態は、上記特許請求の範囲の範囲内であることを意図している。
保護フレームの概念を示す顕微鏡写真の概略図である。 実施例3の微細構造のSEM顕微鏡写真である。 比較例Aの微細構造のSEM顕微鏡写真である。 実施例1〜3および比較例A〜Cに関する気泡直径の関数として正規化した累積頻度である。 図3aの説明参照。

Claims (14)

  1. ヒドロホビンおよび界面活性剤を含む空気混入食品であって、気泡の少なくとも65%が20μm未満の直径を有する気泡の集団を含み、ただし、氷組織化タンパク質は含まない食品。
  2. 少なくとも0.001重量%のヒドロホビンを含む、請求項1に記載の空気混入食品。
  3. 前記ヒドロホビンが単離した形態である、請求項1または2に記載の空気混入食品。
  4. 前記ヒドロホビンが、クラスIIのヒドロホビンである、請求項1から3のいずれか一項に記載の空気混入食品。
  5. 前記食品が、少なくとも0.05%の界面活性剤を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の空気混入食品。
  6. 前記界面活性剤が、前記食品の少なくとも0.5重量%の量のタンパク質である、請求項1から5のいずれか一項に記載の空気混入食品。
  7. 前記タンパク質が乳タンパク質である、請求項6に記載の空気混入食品。
  8. 前記食品が、25%から400%までのオーバーランを有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の空気混入食品。
  9. 冷凍またはチルド空気混入菓子である、請求項1から8のいずれか一項に記載の空気混入食品。
  10. a)ヒドロホビンおよび界面活性剤を含む成分の混合物を提供するステップと、
    b)気泡の少なくとも65%が20μm未満の直径を有する気泡の集団が形成されるように、前記混合物に空気を混入するステップと
    を含み、ただし、前記混合物は氷組織化タンパク質を含まない、請求項1から9のいずれか一項に記載の空気混入食品の製造方法。
  11. 前記混合物を、ステップb)の間および/またはステップb)の後に、冷凍する、請求項10に記載の方法。
  12. a)ヒドロホビンを含む成分の混合物を提供するステップと、
    b)気泡の少なくとも65%が20μm未満の直径を有する気泡の集団が形成されるように、前記混合物に空気を混入するステップと、
    c)前記空気混入した混合物に、界面活性剤を加えるステップと
    を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の空気混入食品の製造方法。
  13. 前記空気混入した混合物を、ステップc)の間および/またはステップc)の後に、混合ステップに供する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記混合物を、ステップb)の間および/またはステップb)の後に、冷凍する、請求項12または13に記載の方法。
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