JP2008161967A - 組立支援システムおよび組立方法 - Google Patents

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淳一 石田
Atsuo Yamano
敦生 山野
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Abstract

【課題】 代行装置が組立作業の一部を代行することによって、作業者の作業負担を低減させるとともに、設備面積および設備費を低減可能な組立支援システムを提供することである。
【解決手段】 それぞれ個別に組立構造体の組立作業を行う作業台101a〜101cと、前記作業台に到達可能であって、到達した作業台で行われる組立構造体の組立作業に必要な複数の作業のうち、一部の作業を代行する代行装置102とを含んで構成される組立支援システムとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、作業台で複数の部品を組合せて組立構造体を組立てる組立作業を支援する組立支援システムに関し、特に液晶モジュールを組立てる組立支援システムに関する。
液晶モジュールは、液晶パネルとフレームとベゼルとを含んで構成される。液晶モジュールは、フレームとベゼルとによって液晶パネルの縁辺部を保護した構造に形成される。これによって液晶モジュールは、液晶パネル単体に比べて強度が向上され、取扱いが容易となる。
図14は、第1の従来技術による液晶モジュール組立作業手順を示すフローチャートである。第1の従来技術では、液晶モジュールの組立作業は、人手によって行われる。まずステップb0では、作業者は、複数の部品を用意するなどして、組立作業の準備が完了するとステップb1に進み、組立作業を開始する。ステップb1では、作業者は、フレームを予め定められる組立て位置に配置し、ステップb2に進む。ステップb2では、作業者は、フレームのパネル取付け部に収まるように液晶パネルを移載し、ステップb3に進む。
ステップb3では、作業者は、液晶パネルの駆動回路基板を、フレームの基板取付け部に取付け、ステップb4に進む。ステップb4では、作業者は、液晶パネルから表面側保護フィルムを剥離し、ステップb5に進む。ステップb5では、作業者は、フレームと液晶パネルとに被さるように、ベゼルを移載し、ステップb6に進む。ステップb6では、作業者は、ベゼルとフレームとをネジ部材で締結して取付け、液晶モジュールを組立ててステップb7に進む。
ステップb7では、作業者は、液晶パネルから裏面側保護フィルムを剥離し、ステップb8に進む。ステップb8では、作業者は、組立てた液晶モジュールを払出し、ステップb9に進み組立作業を完了する。
液晶モジュールが組込まれる液晶テレビの大きさは、37型、45型という大型のものが増えてきており、さらには65型という1辺が1mを越える超大型の大きさの液晶テレビが登場している。このような大型の液晶テレビに用いられる液晶モジュールの組立作業においては、1人の作業者によって液晶パネルを移載することが困難であり、超大型の液晶パネルでは実質的に人手で直接移載することが不可能である。このような状況から大型の液晶モジュールの組立作業においては、液晶パネルの移載や、液晶モジュールの払出しなどの一部の作業を代行装置によって代行することが考えられる。
また駆動回路基板の形状、大きさ、固定位置および数などは液晶モジュールの大きさおよび種類によってまちまちである。したがって駆動回路基板をフレームに取付ける作業を代行装置によって代行させるのは困難であり、できたとしても人が作業するのに比べて時間がかかってしまう。したがって液晶モジュールの組立作業は、完全に機械化することが困難であり、部分的に機械化した場合には、代行装置による機械作業と、人による手作業とが混在することになる。
このような代行装置による機械作業と、人による手作業とが混在した生産方式が、たとえば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される技術では、組立構造体の組立作業を、手作業に適した部品供給工程と、ロボット作業に適した組立工程とに分割される。また手作業が行われる部品供給ステーションと、ロボット作業が行われる組立てステーションとにわたって、組立途中の組立構造体が、搬送手段によって搬送されるライン生産方式の構成が示されている。
図15は、第2の従来技術による液晶モジュール組立作業の構成を示す図である。図16は、第2の従来技術による液晶モジュール組立作業手順を示すフローチャートである。特許文献1に開示されるライン生産方式を液晶モジュールの組立に採用した場合、まずステップc0では、パレットの搬送準備および組立準備が完了した状態で、ステップc1に進み、組立作業を開始する。
ステップc1では、搬送コンベアによって、空のパレットがフレーム移載ステーション21に搬送し、ステップc2に進む。ステップc2では、作業者21aが、フレーム移載ステーション21に配置されるパレットにフレームを配置し、ステップc3に進む。ステップc3では、搬送コンベアによって、フレーム移載ステーション21からパネル移載ステーション29にパレットを搬送し、ステップc4に進む。
ステップc4では、パネル移載装置22が、パネル移載ステーション29に配置されるパレットのフレーム上に液晶パネルを移載し、ステップc5に進む。ステップc5では、搬送コンベアによって、パネル移載ステーション29から2箇所ある基板取付けステーション23のどちらかにパレットを搬送し、ステップc6に進む。
ステップc6では、作業者23aが、基板取付けステーション23に配置されるパレット上の液晶パネルの駆動回路基板をフレームの基板取付け部に取付け、ステップc7に進む。ステップc7では、作業者23aが、液晶パネルの表面側保護フィルムを剥離し、ステップc8に進む。ステップc8では、作業者23aが、液晶パネルにベゼルを被せて、ステップc9に進む。ステップc9では、搬送コンベアによって、基板取付けステーション23からネジ締めステーション30にパレットを搬送し、ステップc10に進む。
ステップc10では、ネジ締め装置24によって、ベゼルとフレームとをネジ部材で締結して取付けて液晶モジュールを組立てて、ステップc11に進む。ステップc11では、搬送コンベアによって、ネジ締めステーション30から裏フィルム剥離ステーション25にパレットを搬送し、ステップc12に進む。ステップc12では、作業者25aが、液晶パネルの裏面側保護フィルムを剥離し、ステップc13に進む。
ステップc13では、搬送コンベアによって、裏フィルム剥離ステーション25から払出しステーション31にパレットを搬送し、ステップc14に進む。ステップc14では、払出し装置26が払出しステーション31に配置されるパレット上の液晶モジュールを払出し、ステップc15に進む。ステップc15では、リターンコンベアによって空になったパレットをフレーム移載ステーション21に搬送する。このパレットがフレーム移載ステーション21に搬送されるとステップc16に進み、組立作業を完了する。
特開2001−219322号公報
このような第2の従来技術では、液晶モジュールの組立作業を、代行装置による機械作業工程と人による手作業工程とに分割することができる。しかしながら第2の従来技術では、1つの作業ステーションで行われる工程を完了するたびに、次の作業ステーションまでパレットを搬送コンベアによって搬送しなければならない。作業ステーションの数と同じ数のパレットを用いる場合、パレットを搬送している間、人または代行装置はパレットが到着するのを待機しなければならず、作業が行われない待機時間が発生してしまい生産効率が低い。また待機時間を減らすためには、作業ステーションの数よりも多くのパレットが必要となる。この場合、パレットに必要なコストが高くなってしまうだけでなく、パレット数に応じて、パレット上に乗載される組立途中の部品が増大してしまい、仕掛り在庫が増えてしまうという問題がある。
また配置上直結できない作業ステーション間にわたってパレットを搬送するためには搬送コンベアが必要となる。さらに、ステップc14の払出し工程で組立構造体を払出した後、空のパレットを先頭に戻すために、リターンコンベアも必要となってくる。このような搬送コンベアやリターンコンベアは、作業ステーション間を連結する形態を取るために必要なものであって、コンベア自体はなんら組立作業を行うものではない。したがって搬送コンベアやリターンコンベアのために必要なコストや設置面積が無駄となる。
特に大型の液晶モジュールにおいては、パレットの大きさを短辺でも1m近くに設計する必要がある。また設置面積はパレットの縦横の長さの積に比例して大きくなる。このためコンベアの大型化、設置面積の大型化に対する影響が大きい。さらに搬送コンベアが大型化すると、搬送コンベアを構成する部材の準備や、その部材の加工が困難になり、搬送コンベアの製造コストも高くなってしまう。このような問題は、液晶モジュールの組立作業に限らず、他の組立構造体の組立作業についても同様の問題点がある。
したがって本発明の目的は、代行装置によって作業者の作業負担を低減させるとともに、設置面積および設備費を低減可能な組立支援システムおよび組立方法を提供することである。
本発明は、複数の部品が組合される組立構造体を作業台で組立てる組立作業を支援する組立支援システムであって、
それぞれ個別に組立構造体の組立作業が行われる複数の作業台と、
複数の作業台に到達可能であって、到達した作業台で行われる組立構造体の組立作業に必要な複数の作業のうち、一部の作業を代行する代行装置とを含んで構成される組立支援システムである。
また本発明は、前記代行装置は、組立構造体を構成する複数の部品のうちで、重量または形状の大きい部品を作業台へ移載する移載作業を代行することを特徴とする。
また本発明は、組立構造体は、表示パネルと、表示パネルの縁辺を覆う枠状部材とを含んで構成される表示モジュールであって、
前記代行装置は、表示パネルを作業台へ移載する移載作業を代行することを特徴とする。
また本発明は、前記代行装置は、作業台で組立てられた組立構造体を、予め定められる搬送先に搬送する搬送作業を代行することを特徴とする。
また本発明は、前記作業台は、組立構造体の組立てに用いられる少なくとも1つの部品を、代行装置に対して予め定められる固定位置に位置決め可能な位置決め機構を備えることを特徴とする。
また本発明は、各作業台は、組立構造体の組立てに用いられる部品を搭載し、組立構造体の組立作業のうち、代行装置による代行作業を行う場合と、代行作業以外の残余の作業を行う場合とで、代行装置に対する位置または姿勢が変更されるパレットを備え、
前記代行装置は、パレットの位置または姿勢を検出する検出手段からの検出結果に基づいて、代行作業を行う位置または姿勢にパレットが配置されたことを判断すると、代行作業を開始することを特徴とする。
また本発明は、作業台で複数の部品を組合せて組立構造体を組立てる組立方法であって、
第1の作業台で組立構造体の組立作業を行う第1組立工程と、
第1組立工程に対して、組立開始時期をずらして、第2の作業台で組立構造体の組立作業を行う第2組立工程とを含み、
各組立工程では、複数の作業台に到達可能であって、到達した作業台で行われる組立構造体の組立作業に必要な複数の作業のうち、一部の作業を代行する代行装置を用いて組立作業を行うことを特徴とする組立方法である。
本発明によれば、複数の作業台でそれぞれ個別に組立構造体の組立作業が行われる。代行装置は、組立構造体の組立作業に必要な複数の作業のうち、一部の作業を代行し、複数の作業台にそれぞれ到達可能に構成される。組立作業の一部を代行する代行装置を含んでいるので、たとえば重量または形状の大きい部品の運搬および精密部品の取付けなどの、手作業では困難な作業を代行装置に代行させることができ、作業者の作業負担を低減して組立作業の効率を上げることができる。また各作業台ではそれぞれ個別に組立構造体の組立作業が行われるので、ライン生産方式のように組立て途中の組立構造体を、部品を組立てる毎に次段の作業位置に搬送コンベアで搬送する必要がなく、搬送コンベアのために必要な設置面積や設備費を低減することができる。さらに代行装置は複数の作業台に到達可能であるので、1台の代行装置で複数の作業台における組立作業の一部をそれぞれ代行することができ、作業台毎に代行装置を設ける必要がなく、設備費を抑えることができる。
また本発明によれば、代行装置が、組立構造体を構成する複数の部品のうちで、重量または形状の大きい部品を作業台へ移載する移載作業を代行する。重量または形状の大きい部品の移載作業を代行装置が代行することで、作業台毎に作業者が行う作業の負担を減らして、組立作業の効率を上げることができる。
また本発明によれば、組立構造体は、表示パネルと、表示パネルの縁辺を覆う枠部材とを含んで構成される表示モジュールである。組立支援システムは、代行装置が表示パネルを作業台へ移載する作業を代行する。このように代行装置が表示パネルを移載する作業を代行するので、表示パネルの割れかけや傷、汚れなどの不良を発生させる頻度を下げることができ、組立構造体の歩留りを向上させることができる。
また本発明によれば、代行装置が、作業台で組立てられた組立構造体を、予め定められる搬送先に搬送する作業を代行する。このように代行装置が組立てられた組立構造体を搬送する作業を代行するので、重量または形状が大きい組立構造体または精密装置のように取扱いを慎重に行わなくてはならないような組立構造体の搬送作業を代行装置に代行させることができ、組立作業の効率を上げることができる。
また本発明によれば、作業台は、組立構造体の組立てに用いられる少なくとも1つの部品を位置決め可能な位置決め機構を備える。このように位置決め機構が作業台毎に設けられるので、代行装置に対して位置決めされた部品に対して、代行装置が代行作業をすることができ、位置決め精度が要求される作業を代行装置が代行することができる。また位置決め機構を作業台に直接組み込むことで、作業台とは別に外部から部品を位置決めする外部位置決め機構や、代行装置に部品の位置を教示するために部品を撮像する撮像ユニットなどの外部機構を設ける必要がなく、装置コストを低減することができる。
また本発明によれば、各作業台は、組立構造体の組立てに用いられる部品を搭載し、組立構造体の組立作業のうち、代行装置による代行作業を行う場合と、代行作業以外の残余の作業を行う場合とで、代行装置に対する位置または姿勢が変更されるパレットを備える。代行装置は、検出手段からの検出結果に基づいて、代行作業を行う位置または姿勢にパレットが配置されたことを判断すると代行作業を開始する。これによって作業者が、代行装置に代行作業を開始させるスイッチ操作をしなくても、代行装置に代行作業を開始させることができる。また手作業が未完了の状態で代行装置が代行作業を開始することを防止できる。
また本発明によれば、作業台で複数の部品を組合せて組立構造体を組立てる組立方法であって、第1の作業台で組立構造体の組立作業を行う第1組立工程と、第1組立工程に対して、組立開始時期をずらして、第2の作業台で組立構造体の組立作業を行う第2組立工程とを含み、各組立工程では、複数の作業台に到達可能であって、到達した作業台で行われる組立構造体の組立作業に必要な複数の作業のうち、一部の作業を代行する代行装置を用いて組立作業を行う。各作業台の組立開始時期をずらし、一部の作業を代行装置が代行するので、代行装置は、あき状態の作業台に到達して代行作業をすることができ、代行装置が作業待ちする待機時間を削減することができる。また1台の代行装置で作業台毎の代行作業を効率よく行うことができる。
図1は、本発明の実施の一形態である組立支援システム100の構成を示す平面図である。図2は、液晶モジュール10を示す分解斜視図である。本発明の実施の一形態である組立支援システム100は、作業者による液晶モジュール10の組立作業を支援する。
液晶テレビおよび液晶モニタなどの液晶表示装置は、構成部品の1つとして液晶モジュール10を有する。液晶モジュール10は、液晶パネル1、フレーム2およびベゼル3などの複数の組立部品が組合わされて組立てられる組立構造体である。本実施の形態では、液晶モジュール10は、矩形板状に形成され、インチサイズが45型以上の液晶表示装置に組み込まれる。たとえば液晶モジュール10の縦寸法が、600mm以上、横寸法が1000mm以上であり、人手によって搬送することが困難な大きさとなる。またインチサイズが65型の液晶表示装置では、液晶モジュール単体の重さが20kg程度となる。またインチサイズが45型の液晶表示装置では、液晶モジュール10をバックライトユニットと同時に組立てた場合の重さが16kg程度となり、人手によって搬送することが困難な重さとなる。
液晶パネル1は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、略称TFT)回路とカラーフィルターとを形成したガラス基板の間に液晶材料が封入される液晶セルであるパネル本体1eと、パネル本体1eとは別体に設けられる駆動回路基板1bと、薄膜トランジスタ回路および駆動回路基板1bを電気的に接続する電気配線が形成されて、パネル本体1eから外方に延びるフレキシブル基板(Flexible Printed Circuit、略称FPC)1dとを含む。
ガラス基板は、矩形板状に形成されて、厚み方向一方の面に偏向板などの光学フィルムが貼付けられる。駆動回路基板1bは、フレキシブル基板に形成される電気配線を介して、表示すべき画像に応じた駆動信号をTFT回路に与える。TFT回路は、駆動回路基板1bから与えられる駆動信号に基づいて、対応する領域の液晶分子の配向状態を変化させて、パネル本体1eの光屈折率を調整する。これによってパネル本体1eを通過する光の状態を変更させることができ、光を表示すべき画像に応じた光を表示面から放射することができる。
液晶パネル1単体では、割れかけ、傷および汚れなどが生じやすく取扱いが難しい。したがってフレーム2およびベゼル3などの枠状部材によって、液晶パネル1の縁辺部1cが保護された液晶モジュール10が組立てられる。このようにして組立てられた液晶モジュール10は、液晶表示装置の一構成部品として、液晶表示装置の筐体に固定される。
液晶パネル1の厚み方向一方の面と他方の面には、偏向板および反射防止膜などの光学フィルムが貼付けられる。また液晶モジュール10を組立てる前の段階では、光学フィルムの表面は保護フィルム1aで覆われる。保護フィルム1aは、液晶パネル1を単体で取扱う際に、液晶パネル1の画像表示範囲に傷および汚れが生じないように設けられるものであり、液晶モジュール10として組立てられる際に剥離して除去される。
フレーム2は、液晶モジュール10として組立てられた場合に、液晶パネル1の裏面側に位置し、液晶表示装置に組込まれる際に、バックライトの光を透過するように、矩形状の開口部を持った枠形状に形成される。本実施形態では、フレーム2は、ポリカーボネート樹脂を成型して製作される。フレーム2には、液晶パネル1がはめ込まれるパネル取付け部2aと、駆動回路基板1bを取付ける基板取付け部2bとが形成される。
ベゼル3は、液晶モジュール10として組立てられた場合に、液晶パネル1の表面側に位置し、液晶パネル1の画像表示範囲に相当する矩形状の開口部を持った枠形状に形成される。ベゼル3は、液晶モジュール10として組合わされた状態で液晶パネル1の周辺部および側面を保護するように、上面と側面に幅をもったL字断面形状を有する。本実施形態では、ベゼル3は、アルミニウム合金を圧延などの方法で成型加工して製作される。
液晶モジュール10の組立手順として、液晶パネル1をフレーム2に搭載した状態で、ベゼル3を被せ、ネジ部材4によってベゼル3とフレーム2とを締結して、ベゼル3とフレーム2とで協働して液晶パネル1を挟持させる。このように液晶パネル1の縁辺部1cを枠状部材であるフレーム2およびベゼル3で保護することで、液晶モジュール10は、液晶パネル1単体に比べて、強度を向上させることができる。またフレーム2またはベゼル3を支持することで液晶パネル1を支持することなく、液晶パネル1を搬送および支持することができて取扱いを容易とすることができる。
図1に示すように本実施形態の組立支援システム100は、複数の作業台101a〜101cと、代行装置102と、パネルストッカ103と、モジュールストッカ104と、保護フィルム剥離手段106とを含んで構成される。パネルストッカ103は、複数の液晶パネル1を収容し、モジュールストッカ104は複数の液晶モジュール10を収容する。保護フィルム剥離手段106は、液晶パネル10の保護フィルム1aを剥離する。
各作業台101a〜101cは、液晶モジュール10の組立作業がそれぞれ個別に行われる。作業台101a〜101c毎に、対応する作業者が存在する。作業者は、作業者毎に設定される作業台で、液晶モジュール10の組立作業を独立して個別に行う。作業台101a〜101cは、少なくとも2つ以上設けられ、本実施形態では、3つの作業台101a〜101cが設けられる。
代行装置102は、各作業台101a〜101cにそれぞれ到達可能であって、各作業台101a〜101cで行われる液晶モジュール10の組立作業に必要な複数の作業のうち、一部の作業を代行する。本実施形態では、代行装置102は、各作業台101a〜101cにおける、液晶パネル1の移載作業と、組立後の液晶モジュール10の搬送作業とをそれぞれ代行する。代行装置102の個数は、作業台101a〜101cの個数よりも少なく、本実施形態では、1つの代行装置102が設けられる。
代行装置102は、6軸垂直多関節ロボット102aと、1軸スライダ102bとを含んで構成される。ロボット102aは、複数のアームが連結されて構成されて、先端部にエンドエフェクタ105が配置される。ロボット102aは、各アームを相対角変位させることで、エンドエフェクタ105を任意の位置および姿勢に移動させる。エンドエフェクタ105は、代行作業を行うための代行装置本体となる。本実施の形態では、エンドエフェクタ105は、液晶パネル1を吸着保持する部品保持手段105aと、液晶モジュール10を挟持把持する把持手段105bとを備える。1軸スライダ102bは、ロボット102aを予め定められるロボット走行方向Xに変位駆動する走行駆動手段となる。このように一軸スライダ102bによってロボット102aをロボット走行方向Xに変位駆動することで、エンドエフェクタ105が搬送可能な搬送範囲を広げることができる。本実施形態では、ロボット走行方向Xは水平方向に設定される。
代行装置102は、ロボット102aと1軸スライダ102bとの動作によって、エンドエフェクタ105が、作業台101a〜101cと、パネルストッカ103と、モジュールストッカ104とにそれぞれ到達可能に構成される。言い換えると、代行装置102は、エンドエフェクタ105を、各作業台101a〜101c、パネルストッカ103、モジュールストッカ104に到達可能となるように、可動範囲が設定される。
また代行装置102は、パネルストッカ103に配置される液晶パネル1を部品保持手段105aによって吸着保持した状態で、エンドエフェクタ105を変位駆動することで、液晶パネル1をパネルストッカ103から、任意の作業台101a〜101cへ移載する作業が可能となる。また代行装置102は、各作業台101a〜101cに配置される液晶モジュール10を把持手段105bによって挟持把持した状態で、エンドエフェクタ105を変位駆動することで、液晶モジュール10を作業台101a〜101cからモジュールストッカ104へ搬送する作業が可能となる。このように代行装置102は、作業者の組立作業の一部を代行した作業が動作可能に構成される。
各作業台101a〜101cおよび各ストッカ103,104は、代行装置102の周囲に配置される。具体的には、ロボット走行方向Xに並んで複数の作業台101a,101bが配置されるとともに、1軸スライダ102bを挟んでロボット走行方向Xに垂直な水平方向である前後方向Y両側に作業台101b,101cがそれぞれ配置される。またパネルストッカ103は、1軸スライダ102bに対してロボット走行方向一方X1側に配置される。モジュールストッカ104は、1軸スライダ102bに対してロボット走行方向他方X2側に配置される。上述したように各作業台101a〜101cおよび各ストッカ103,104は、代行装置102によって移動可能なエンドエフェクタ105の可動範囲内に配置される。
図3は、作業台101aの構成を示す平面図である。各作業台101a〜101cは、同様の構成を有する。したがって任意の1の作業台101aについて詳細に説明し、他の作業台101b,101cの説明を省略する。作業台101aは、作業パレット111と、ベース体110と、スライド機構112と、ストッパ機構を含んで構成される。ベース体110は、床面等に固定されて、組立作業が行われるテーブルとなる。
スライド機構112は、作業台ベース体110に固定され、作業パレット111を予め定められる移動方向Qに変位可能に支持する。このようにスライド機構112は、作業パレット111を作業台ベース体110に対して移動方向Qに案内する案内手段となる。本実施の形態では、移動方向Qは、前記前後方向Yと平行に設定される。スライド機構112は、ベース体110に固定される2本のレールと、レールに案内されて作業パレット111の下面部に固定される可動部とを有する。可動部は、レールに嵌合することで、移動方向Qへの移動が許容されるとともに、移動方向Q以外の方向への移動が阻止される。
またストッパ機構は、移動許容状態と、移動阻止状態とに切換え可能に構成される。ストッパ機構が移動許容状態に切換えられることで、作業パレット111の移動方向Qの移動を許容する。またストッパ機構が移動阻止状態に切換えられることで、作業パレット111の移動方向Qの移動を阻止する。ストッパ機構は、後述するスイッチ111cが操作されるあいだ、移動阻止状態から移動許容状態に切換えられる。
作業パレット111の上面は、部品が乗載される乗載面113となる。乗載面113は、矩形状に形成されて水平方向に延びる。作業パレット111は、スライド機構112を介してベース体110に支持されることで、作業者が作業しやすい高さに乗載面113が位置するように設定される。
また作業パレット111は、移動方向Qに移動することで、代行作業位置と、残余作業位置とにわたって移動可能となる。代行作業位置は、代行装置102による代行作業が行われるときのパレット位置である。また残余作業位置は、代行作業以外の作業、すなわち作業者による人力作業が行われるときのパレット位置である。
代行作業位置は、ベース体110に対して、1軸スライダ102bに近接する移動方向一方Q1寄りに位置する。したがって代行装置102は、ベース体110に対して移動方向一方Q1の位置Aから、代行作業位置に位置する作業パレット111にアームを延ばして、組立作業の一部を行う。
また残余作業位置は、1軸スライダ102bに離反する移動方向他方Q2寄りに位置する。したがって作業者は、ベース体110に対して移動方向他方Q2の位置Bから、残余作業位置に位置する作業パレット111に手を伸ばして、組立作業の一部を行う。
また作業パレット111は、固定ブロック111aおよびグリップ111bを含んで構成される。固定ブロック111aは、液晶モジュール10の組立てに用いられる少なくとも1つの部品を、代行装置102に対して予め定められる固定位置に位置決めする位置決め手段である。本実施形態では、固定ブロック111aは、フレーム2を作業パレット111上に設定される位置決め位置に位置決め固定する。固定ブロック111aは、複数のブロック体と、ブロック体駆動手段とを含んで構成される。複数のブロック体は、作業パレット111の乗載面113に配置されるフレーム2の4つの角部にそれぞれ隣接して配置される角部ブロック体と、2つの長辺にそれぞれ隣接して配置される長辺ブロック体とを含む。フレーム2は、作業者によって、フレーム2の開口内に各ブロック体が位置するように作業パレット111にはめ込まれて配置される。この状態で、複数のうちいずれかのブロック体は、ブロック体駆動手段によってフレーム外に向けて移動してフレーム2を押圧変位させて、位置決め位置にフレーム2を固定する。
グリップ111bは、作業者が、作業パレット111をスライド機構112によって移動させるときに握るための把持部である。グリップ111bは、乗載面113から上方に突出する。本実施形態では、グリップ111bは、残余作業位置Aで作業する作業者から見て、作業パレット111の手前側の左右2箇所に配置される。各グリップ111bは、作業者が把持する把持部分の近傍にスイッチ111cをそれぞれ含んで構成される。スイッチ111cが操作されることで、上述したストッパ機構の状態を移動阻止状態から移動許容状態に切換える。したがって作業者は、左右のグリップ111bを両手でそれぞれ握ってスイッチ111cを押すことによって、移動方向Qへの作業パレット111の変位が許可される。作業者は、スイッチ111cを押した状態で、左右のグリップ111bを介して、作業パレット111に動力を与えることで、代行作業位置と、残余作業位置とにわたって作業パレット111を移動させることができる。言い換えると、スイッチ111cを押圧しない状態では、作業パレット111の移動阻止状態が維持されて、作業用パレット111が不所望に移動方向Qに移動することを阻止することができる。また作業台101aは、作業パレット111が代行作業位置に位置するか否かを検出するパレット位置センサ300が設けられる。パレット位置センサ300は、作業パレット111が代行作業位置に位置することを示す検出信号を出力し、検出信号には作業パレット111が配置される作業台101aを識別する信号が含まれる。
図4は、パネルストッカ103の構成を示す正面図である。図5は、パネルストッカ103の構成を示す平面図である。パネルストッカ103は、複数の液晶パネル1を収容可能に構成され、一枚ずつ液晶パネル1を払出す機構である。パネルストッカ103は、投入部120と、パネル取出し部121と、払出し部122とを含んで構成される。
投入部120は、パネル搬送方向C上流側から段積み状態で複数の液晶パネル1が投入される部分である。段積み状態とは、パネルトレイ127に液晶パネル1が搭載された状態で、パネルの厚み方向に複数積層された状態である。投入部120は、段バラシ機構125を含んで構成される。段バラシ機構125は、液晶パネル1が搭載されている段積み状態のパネルトレイ127から最下段のパネルトレイ127を分離する。
パネル取出し部121では、代行装置102が液晶パネル1を吸着可能な取出位置に、段バラシ機構125によって分離された1つのパネルトレイ127が配置される。パネル取出し部121は、1軸スライダ102bの走行方向一方X1側端部に対向することで、代行装置102による液晶パネル1の移載のための移動量を少なくすることができる。またパネル取出し部121は、画像計測ユニット124を含んで構成される。画像計測ユニット124は、取出位置に配置されるパネルトレイ127上に搭載されている液晶パネル1の位置を計測する。
払出し部122は、空のパネルトレイ127を段積み状態で収容可能に構成される。払出し部122は、空のパネルトレイ127が払出される部分で、段積み機構126を含んで構成される。段積み機構126は、すでに払出し部122にある空のパネルトレイ127を持上げて、最下段を空けて、その最下段に取出位置で液晶パネル1が取出された空のパネルトレイ127を取込む。またパネルストッカ103は、投入部120と、パネル取出し部121と、払出し部122とがパネル搬送手段123によって連結されて構成され、パネル搬送手段123による搬送動作が連動制御される。本実施形態では、投入部120、パネル取出し部121および払出し部122は、パネル搬送手段123によってパネルトレイ127を搬送するパネル搬送方向Cに並んで配置される。パネル搬送方向Cは、走行方向Xに垂直な水平方向に延びる。
パネルストッカ103は、段バラシ機構125によって、投入部120に収容される段積み状態のパネルトレイ127から最下段のパネルトレイ127を分離する。次に分離した1つのパネルトレイ127を、パネル搬送手段123によってパネル取出し部121の取出位置に移動させる。取出位置にパネルトレイ127を配置した状態で、画像計測ユニット124によって、パネルトレイ127上の液晶パネル1の位置を計測する。
パネルストッカ103は、代行装置102によって取出位置のパネルトレイ127から液晶パネル1が払い出されると、パネル搬送手段123および段積み機構126によって空のパネルトレイ127を、払出し部122に配置される段積み状態のパネルトレイ127に加える。このようにして投入部120に投入された段積み状態の各パネルトレイ127から全ての液晶パネル1を取出して、空のパネルトレイ127を払出し部122に段積みすると、払出し部122に段積みされる段積み状態のパネルトレイ127をパネル搬送方向C下流側へ排出する。
図6は、モジュールストッカ104の構成を示す正面図である。図7は、モジュールストッカ104の構成を示す平面図である。モジュールストッカ104は、代行装置102によって順次払出された複数の液晶モジュール10を段積み状態で収容する機構である。モジュールストッカ104は、空トレイ投入部130と、モジュール搭載部131と、払出し部132とを含んで構成される。
空トレイ投入部130は、モジュール搬送方向D上流側から段済み状態で複数の空のモジュールトレイ137が投入される部分で、段バラシ機構135を含んで構成される。段バラシ機構135は、段積み状態の空のモジュールトレイ137から最下段のモジュールトレイ137を分離する。
モジュール搭載部131は、代行装置102が把持する液晶モジュール10をモジュールトレイ137に搭載する搭載位置が設定される部分である。モジュール搭載部131は、代行装置102が液晶モジュール10を搭載可能な取出位置に、段バラシ機構135によって分離された1つのモジュールトレイ137を配置する。モジュール搭載部131は、1軸スライダ102bの走行方向他方X2側端部に対向することで、代行装置102による液晶モジュール10の払出しのための移動量を少なくすることができる。
払出し部132は、液晶モジュール10が搭載されるモジュールトレイ137を段積み状態で収容可能に構成される。払出し部132は、液晶モジュール10が搭載されたモジュールトレイ137が払出される部分で、段積み機構136を含んで構成される。段積み機構136は、すでに払出し部132にある液晶モジュール10を搭載したモジュールトレイ137を持上げて、最下段を空けて、その最下段に搭載位置で液晶モジュール10が搭載されたモジュールトレイ137を取込む。またモジュールストッカ104は、空トレイ投入部130と、モジュール搭載部131と、払出し部132とがモジュール搬送手段133によって連結されて構成され、モジュール搬送手段133による搬送動作が連動制御される。本実施形態では、空トレイ投入部130、モジュール搭載部131および払出し部132は、モジュール搬送手段133によってモジュールトレイ137を搬送するモジュール搬送方向Dに並んで配置される。モジュール搬送方向Dは、走行方向Xに垂直な水平方向に延びる。
モジュールストッカ104は、段バラシ機構135によって、空トレイ投入部130に収容される段積み状態のモジュールトレイ137から最下段のモジュールトレイ137を分離する。次に分離した1つのモジュールトレイ137を、モジュール搬送手段133によってモジュール搭載部131の搭載位置に移動させる。
モジュールストッカ104は、代行装置102によって搭載位置のモジュールトレイ137に液晶モジュール10が搭載されると、モジュール搬送手段133および段積み機構136によって液晶モジュール10が搭載されたモジュールトレイ137を、払出し部132に配置される段積み状態のモジュールトレイ137に加える。このようにして空トレイ投入部130に投入された段積み状態の空の各モジュールトレイ137にそれぞれ液晶モジュール10を搭載して、払出し部132に段積みすると、払出し部132に段積みされる段積み状態のモジュールトレイ137をモジュール搬送方向D下流側へ排出する。
図8は、保護フィルム剥離手段106の構成を示す正面図である。保護フィルム剥離手段106は、液晶パネル1の表面に付着する保護フィルム1aを剥離する手段である。剥離手段106は、粘着部106aと、駆動手段106bと、廃棄ボックス106cとを含んで構成される。粘着部106aは、液晶パネル1表面の保護フィルム1aの少なくとも一部に付着する付着部である。本実施の形態では、保護フィルム1aに対して粘着性を有する粘着テープが露出する突起部を含んで構成される。駆動手段106bは、保護フィルム1aを粘着した粘着部106aを予め定められる駆動方向に変位駆動させる。本実施形態では、駆動手段106bの駆動方向は鉛直方向に設定される。廃棄ボックス106cは、剥離された保護フィルム1aを収容するための箱である。
図9は、保護フィルム1aの剥離除去手順を説明するための図である。はく離除去手順は、図9(a)〜図9(e)の順で行われる。図9(a)に示すように、代行装置102は、代行装置102によって液晶パネル1の表の面を吸着保持した状態で、液晶パネル1を保護フィルム剥離手段106に到達させる。このとき代行装置102は、液晶パネル1の裏の面を剥離手段106に正対させる。また代行装置102は、液晶パネル1の一つの角部を粘着部106aに対向させる。具体的には、液晶パネル1の一つの角部を上側、対角の角部を下側に配置するようにして上側の角部が粘着部106aの高さと一致するように、液晶パネル1を移動させる。次に図9(b)に示すように、代行装置102は、液晶パネル1の裏面側でかつ上側の角部を粘着部106aに接触させ、裏面側の保護フィルム1aの角部を粘着部106aに粘着させる。
次に図9(c)に示すように、粘着部106aは、駆動手段106bによって、鉛直方向下側Gに移動される。ロボット102aは、粘着部106aの動作と同期して、エンドエフェクタ105の位置を移動させ、液晶パネル1を鉛直方向上側Hに移動させる。粘着部106aが裏面側の保護フィルム1aの角部に粘着しているので、液晶パネル1と粘着部106aとが相対移動することで、図9(d)に示すように、裏面側保護フィルム1aが液晶パネル1から剥離される。図9(e)に示すように、保護フィルム1aが完全に液晶パネル1から剥離されると、裏面側保護フィルム1aが液晶パネル1から落下し、その状態で、粘着部106aの粘着テープを切断する。これによって剥離された保護フィルム1aが廃棄ボックス106cに収納される。また新たな粘着テープを粘着部106aに繰出す。以上の手順によって、機械を用いて、液晶パネル1の裏面側保護フィルム1aの剥離除去を実施することができる。保護フィルム剥離手段106で、液晶パネル1から保護フィルム1aを剥離している間は、剥離帯電によって液晶パネル1に設けられる電気回路が損傷するのを防ぐために、除電装置であるイオナイザーによって除電された状態が保たれる。
図10は、組立支援システム100の電気的構成を示すブロック図である。組立支援システム100は、上述したように、代行装置102と、パネルストッカ103と、モジュールストッカ104と、保護フィルム剥離手段106とを含む。さらに組立支援システム100は、各装置および手段を統括的に制御する制御手段200を含む。制御手段200は、代行装置102と、各ストッカ103,104と、剥離手段106とに動作指令をそれぞれ与える。
部品保持手段105aは、制御手段200から部品吸着指令が与えられることで、液晶パネル1を吸着保持するための吸引動作を行い、吸着解除指令が与えられることで、液晶パネル1の吸着保持を解除する。またモジュール把持手段105bは、制御手段200からモジュール把持指令が与えられることで、液晶モジュール10を挟持把持するための把持動作を行い、把持解除指令が与えられることで、液晶モジュール10の挟持把持を解除する。ロボット102aおよび1軸スライダ102bは、制御手段200からの移動指令にしたがって、エンドエフェクタ105を任意の位置および姿勢に移動させる移動手段となる。またロボット102aおよび1軸スライダ102bは、エンドエフェクタ105の位置および姿勢を示す情報を制御手段200に与える。
パネルストッカ103およびモジュールストッカ104は、制御手段200から与えられる指令に応答して、液晶パネル1または液晶モジュール10の搬送動作をそれぞれ行う。同様に保護フィルム剥離手段106は、制御手段200から与えられる指令に応答して、保護フィルムの剥離動作をそれぞれ行う。またパネルストッカ103は、画像計測ユニット124によって計測した、パネルトレイ127上の液晶パネル1の位置情報を、制御手段200に与える。また制御手段200は、パレット位置センサから作業パレット111が代行作業位置に位置するか否かを示す信号が与えられる。
制御手段200によって、代行装置102は、部品保持手段105aと、1軸スライダ102bと、ロボット102aの変位移動とが連動制御されることで、液晶パネル1の移載作業を代行することが可能となる。また制御手段200によって、代行装置102は、把持手段105bと、1軸スライダ102bと、ロボット102aの変位移動とが連動制御されることで、液晶モジュール10の搬送作業を代行することが可能となる。
制御手段200は、記憶部と、演算部と、入出力部とを含んで構成される。記憶部は、代行装置102、各ストッカ103,104および剥離手段106などの制御対象を制御するための制御プログラムを記憶する。また制御手段200は、代行装置102を制御するにあたって、記憶部に記憶される座標情報を、代行装置102に与える。記憶部は、演算部の演算に必要な座標情報を一時的に記憶する。また記憶部は、予め定められる基準座標系に対する、各作業台101a〜101c、各ストッカ103,104などの座標位置を示す情報を記憶する。
演算部は、記憶部に記憶される制御プログラムを読み出して、入出力部から与えられる信号に基づいて、制御プログラムに従った演算結果を出力する。入出力部は、演算部の演算結果に従った、各種指令値を制御対象物に与える。また入出力部は、制御対象物および検出手段から与えられる情報を演算部に与える。
たとえば制御手段200は、プログラマブルコントローラなどによって実現される。記憶部は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などの記憶回路によって実現される。また演算部は、CPU(Central Processing Unit)などの演算回路によって実現される。また入出力部は、制御対象物および検出手段に接続されるインターフェース回路によって実現される。また入出力部は、作業者から指令が入力されるキーボードなどの入力手段と、作業者に情報を報知するディスプレイなどの報知手段とを含んでいてもよい。
図11は、液晶モジュール組立作業手順のうち、代行装置102の動作を示すフローチャートである。作業台101aでの組立手順について説明するが、他の作業台101bおよび101cについても同じであり、作業のタイミングが異なるだけで、3つの作業台101a〜101cで並行して組立作業が行われる。
まずステップs0では、制御手段200がパネルストッカ103を制御して、液晶パネル1を搭載する1つのパネルトレイ127を、投入部120からパネル取出し部121に搬送させる。また制御手段200がモジュールストッカ104を制御して、空のモジュールトレイ137を、空トレイ投入部130からモジュール搭載部131に搬送させる。
制御手段200は、パネルストッカ103の画像形成ユニット124によって測定された液晶モジュール1の情報を取得するとともに、パネルトレイ127およびモジュールトレイ137の準備が完了したことを示す信号を各ストッカ103,104から与えられることで、ステップs1に進み、組立作業を開始する。
ステップs1では、制御手段200が移動手段102a,102bを制御して、部品保持手段105aをパネルストッカ103の取出位置に移動させる。具体的には、制御手段200は、パネルストッカ103の画像計測ユニット124から与えられる計測結果に基づいて、部品保持手段105aに設定される保持位置で、液晶パネル1を保持可能となるように、部品保持手段105aの姿勢および移動量を決定し、決定した姿勢および移動量となるように移動手段102a,102bを動作させ、ステップs2に進む。
ステップs2では、制御手段200は、部品保持手段105aに吸着指令を与えて、液晶パネル1の表面側を部品保持手段105aの保持位置に吸着保持する。そのあと制御手段200は、移動手段102a,102bを制御して、部品保持手段105aを移動させて、パネルトレイ127から液晶パネル1を取出させ、ステップs3に進む。
ステップs3では、制御手段200は、移動手段102a,102bを制御して、部品保持手段105aに保持される液晶パネル1を保護フィルム剥離手段106に移動させる。そのあと制御手段200は、ロボット102aおよび保護フィルム剥離手段106を制御して、液晶パネル1の裏面側保護フィルム1aを剥離除去し、ステップs4に進む。
ステップs4では、制御手段200は、パレット位置センサ300から作業パレット111が代行作業位置に位置することを示す検出信号が与えられ、かつその検出信号に含まれる識別信号に対応する作業台101に、液晶パネル1が配置されていないことを判断すると、ステップs5に進む。
具体的には、制御手段200は、作業台101が液晶パネル1を乗載しているか否かを示す乗載情報を、作業台101a〜101c毎に記憶部に記憶する。制御手段200は、記憶部の乗載情報に基づいて、代行作業位置に位置する作業パレット111が、液晶パネル1を乗載していないと判断すると、パレット位置センサ300の出力信号に含まれる識別情報を有する作業台101a上の作業パレット111に液晶パネル1を移載することを決定し、ステップs5に進む。また制御手段200は、液晶パネル1を乗載していない作業台に対応する識別信号を含む出力信号が、パレット位置センサ300から与えられるまで、言い換えると、液晶パネル1を移載する作業パレット111が存在するまで、ステップs4を繰返す。
ステップs5では、制御手段200は、移動手段102a,102bを制御して、ステップs4で決定した移載すべき作業台101a上の作業パレット111に、部品保持手段105aを移動させ、ステップs6に進む。ステップs6では、制御手段200は、移動手段102a,102bを制御して、液晶パネル1がフレーム2のパネル取付け部2aに収まるように位置決めし、部品保持手段105aに吸着解除指令を与えて、液晶パネル1をフレーム2にはめ込んで移載し、ステップs7に進む。フレーム2にはめ込まれた液晶パネル1は、表の面が上方に位置し、裏の面がフレーム2に当接する。またステップs6で液晶パネル1をフレーム2にはめ込むと、制御手段200は、対応する作業台101が液晶パネル1を乗載していることを示すように記憶部の乗載情報を書き換える。
ステップs7では、制御手段200は、パレット位置センサ300から作業パレット111が代行作業位置に位置することを示す検出信号が与えられ、かつその検出信号に含まれる識別信号に対応する作業台101に液晶モジュール10が既に配置されていることを判断すると、ステップs8に進む。具体的には、制御手段200は、記憶部の乗載情報に基づいて、代行作業位置に位置する作業パレット111が、液晶モジュール10を乗載していると判断すると、パレット位置センサ300の出力信号に含まれる識別情報を有する作業台101a上の作業パレット111で組立てられた液晶モジュール10を払出すことを決定し、ステップs8に進む。
ステップs8では、制御手段200は、移動手段102a,102bを制御して、ステップs7で決定した作業台101a上の作業パレット111に、把持手段105bを移動させる。次に制御手段200は、把持手段105bに把持指令を与えて、把持手段105bによって液晶モジュール10を把持し、ステップs9に進む。
ステップs9では、制御手段200は、移動手段102a,102bを制御して、把持手段105bをモジュールストッカ104のモジュール搭載部131に移動させる。そのあと制御手段200は、把持手段105bに把持解除指令を与えて、モジュール搭載部131に配置された空のモジュールトレイ137に液晶モジュール10を移載し、ステップs10に進む。
ステップs10では、予め定められる終了するか否かを判断し、終了条件を満足すると、ステップs11に進み、動作を終了する。たとえば終了条件は、作業者によって終了指令が与えられることで、終了条件を満足する。または予め定められる時刻に達すると終了条件を満足する。またステップs10において、終了条件を満足しない場合には、ステップs7に戻り、液晶モジュール組立代行作業を繰り返す。
またステップs7において、制御手段200は、パレット位置センサ300から作業パレット111が代行作業位置に位置することを示す検出信号が与えられ、かつその検出信号に含まれる識別信号に対応する作業台101に液晶パネル1が配置されていないことを判断すると、ステップs12〜ステップs16の動作を順に行う。ステップs12〜ステップs16の動作は、上述したステップs1〜ステップs3、ステップs5,s6にそれぞれ対応する。ステップs16の動作を終了すると、ステップs7に戻る。このように代行装置102は、制御手段200に制御されることによって、各作業台への液晶パネル1の移載と、各作業台からの液晶モジュール10の払出しを行うことができる。
図12は、液晶モジュール組立作業手順のうち、作業者の動作を示すフローチャートである。作業台101aでの組立手順について説明するが、他の作業台101bおよび101cについても同じであり、作業のタイミングが異なるだけで、3つの作業台101a〜101cで並行して組立作業が行われる。
まずステップa0では、作業者が各作業台101aに位置するとともに、フレーム2、ベゼル3およびベゼル固定用のネジ部材4などの組立部品が、専用の台車などで作業者の周りに配置された状態で、ステップa1に進み、組立作業を開始する。
ステップa1では、作業者は、作業パレット111の2つのグリップ111bを両手で握るとともに、スイッチ111cを押してストッパ機構を移動許容状態に切換えて、作業パレット111に力を与えて残余作業位置に作業パレット111を移動させる。作業パレット111が既に残余作業位置に位置する場合には、作業者は、作業パレット111を移動させる必要はない。このように残余作業位置に位置する作業パレット111の固定ブロック111aにフレーム2をはめ込んで取付け、ブロック体駆動手段に駆動指令を与えることによって、ブロック体を移動させて、作業パレット111に設定される位置決め位置にフレーム2を固定し、ステップa2に進む。
ステップa2では、作業者は、作業パレット111に配置されたグリップ111bを握ってスイッチ111cを押し、作業パレット111を移動許容状態に設定する。そのあと作業者は、グリップ111bから力を与えて作業パレット111を代行作業位置に移動させ、ステップa3に進む。代行作業位置に作業パレット111を配置すると、上述したステップs4〜s6に示すように、代行装置102がフレーム2に液晶パネル1をはめ込んで、液晶パネル1を作業パレット111に移載する。
ステップa3では、作業者は、代行装置102による液晶パネル1の移載作業が終了しているかどうか判断する。作業者が液晶パネルの移載作業が終了していると判断した場合は、ステップa4に進む。ステップa4では、作業者は、作業パレット111に配置されたグリップ111bを握ってスイッチ111cを押し、作業パレット111を移動許容状態に設定する。そのあと作業者は、液晶パネル1が移載された作業パレット111を、残余作業位置に移動させ、ステップa5に進む。
ステップa5では、作業者は、駆動回路基板1bをフレーム2の駆動回路取付け部2bに取付け、ステップa6に進む。ステップa6では、作業者は、液晶パネル1の表側保護フィルム1aを剥離除去する。保護フィルムの剥離作業は、剥離帯電によって液晶パネル1の回路が損傷するのを防止するため、除電装置であるイオナイザーで除電しながら行う。
ステップa7では、作業者は、ベゼル3をフレーム2と液晶パネル1とに被せ、ステップa8に進む。ステップa8では、作業者は、電動ドライバを用いてベゼル3をネジ締めして取付け、液晶モジュール10の組立てを完了させ、ステップa9に進む。ステップa9では、作業者は、作業パレット111に配置されたグリップ111bを握ってスイッチ111cを押し、作業パレット111を移動許容状態に設定する。そのあと作業者は、作業パレット111を代行作業位置に移動させ、ステップa10に進む。
ステップa10では、作業者は、液晶モジュール組立作業を終了してよいかどうか判断する。作業者が組立作業を終了してもよいと判断すると、制御手段200に終了指令を与えて、組立作業を終了する。
図13は、液晶モジュール組立における作業者と、代行装置102との作業タイミングを示すガントチャートである。図13は、作業者および代行装置102が、上述した作業手順で動作した場合を示す。本実施の形態では、1台の代行装置102が、3台の作業台101a〜101cにエンドエフェクタ105を順番に到達させて、液晶モジュールの組立作業を支援する。
本実施の形態では、作業者が行う最初の作業であるフレーム配置作業の開始時期t1a,t1b,t1cを、各作業台でずらす。代行装置102が、液晶パネルを移載するのに必要な時間W1は、フレーム配置作業の開始時期t1a,t1b,t1cがずれる時間W2に比べて小さく設定される(W1<W2)。これによってそれぞれのフレーム配置作業の開始時期t1に達したときには、他の作業台に対する代行装置102のパネル移載作業が完了した状態であり、他の作業台に対する代行装置102のパネル移載動作が完了するまで、注目する作業台に対応する作業者が待機する待機時間をなくすことができる。
また各作業台での作業者による作業時間に極端な差がなければ、フレーム配置作業の開始時期t1のずれに応じて、組立作業のタイミングがずれて、作業者が行う最後の作業であるねじ締め作業の終了時期t2a,t2b,t2cがずれる。代行装置102が、液晶モジュール10を払出すのに必要な時間W3は、ねじ締め作業の終了時期t2a,t2b,t2cがずれる時間W4に比べて小さく設定される(W3<W4)。これによってそれぞれのねじ締め作業の終了時期t2に達したときには、他の作業台に対する代行装置102のモジュール払出し作業が完了した状態であり、他の作業台に対する代行装置102のモジュール払出し動作が完了するまで、注目する作業台に対応する作業者が待機する待機時間をなくすことができる。
本実施の形態では、代行装置102が、液晶パネル1を移載するに必要な時間W1と、液晶モジュール10を払出すのに必要な時間W3との加算値(W1+W3)は、作業者が行うフレーム配置作業の開始時期t1a,t1b,t1cがずれる時間W2よりも小さく設定される(W1+W3<W2)。これによって他の作業台の代行装置102の動作の影響を受けることなく、作業者は、組立作業に寄与しない待機時間を低減することができる。
このように1つの作業台に対して、代行装置102によって代行作業が行われる間に、他の作業台で作業者が代行作業以外の残余の作業である手作業を行う。言い換えると、代行装置102による作業台毎の代行作業の作業時期をずらす。したがって代行装置102は、1つの作業台での手作業の作業完了を待つ間に、他の作業台で代行作業を行うことができ、作業者の作業完了待ちによるむだを省くことができる。このように本実施形態の組立支援システムでは、生産性を維持した状態で、作業台ごとに代行装置102を設ける必要がなく、システムを設置するための設置費を低減させることができる。また代行装置102と作業者の作業時間は、作業待ちによるむだが発生しないように設定されるべきである。つまり代行装置102の作業能力および作業台毎の作業者の数を、作業待ちによるむだが発生しないように設定する。
以上のように本実施形態の組立支援システム100によれば、作業台毎で個別に組立作業が行われるので、ライン生産方式のように組立途中の組立構造体を搬送コンベアで搬送する必要がない。またパレットが作業台から分離する構成でないので、パレットを循環させるためのリターンコンベアを必要としない。このように組立作業に直接関係しないコンベアを必要としないので、コンベアのために必要な設置面積や設備費を低減することができる。
特に本実施形態のように、液晶モジュールを組立てる場合には、コンベアを省略することに起因する設置面積および設備費の低減効果が大きい。たとえば液晶モジュールの短辺の形状が600mm以上であると、本実施形態の組立支援システムを用いる効果が顕著となる。
また搬送コンベアで連結するライン生産方式では、すべての組立作業ステーションで連続して作業を行うためには、少なくとも組立作業ステーションの数のパレットが必要となる。さらに各組立作業ステーションの作業完了時期のずれを吸収するためには、組立て作業ステーションの数よりもたくさんのパレットが必要となる。そのためパレットに必要なコストが高くなるだけでなく、パレット上に組立て途中の組立構造体が載っているため、仕掛り在庫が増えるという問題も発生する。
これに対して本実施形態の組立支援システム100によれば、組立て途中の組立構造体は作業台の個数分しかなく、組立て途中の組立構造体が搬送コンベアに配置される場合に比べて仕掛り在庫を減らすことができる。さらに作業パレットの数も、作業台の個数分しかないので、パレットに必要なコストを低減することができる。さらに作業台ごとに固定ブロック111、スライド機構112、ストッパ機構などの付属品をパレットに設けたとしても、パレット数を減らすことができるので、製造コストの増大を抑えることができる。
また本実施形態の組立支援システム100によれば、組立作業の一部を代行する代行装置102を含んでいる。このため重量または形状の大きい部品の運搬作業および精密部品の取付け作業などの、手作業では困難な作業を代行装置に代行させることができる。また本実施の形態に示すように液晶モジュールを構成する複数の部品のうちで、重量または形状の大きい部品を作業台へ移載する移載作業を代行することで、他の部品を移載および搬送する場合に比べて、作業者の負担を減らすことができる。
たとえば1人の作業者が繰返し搬送可能な液晶パネルおよびモジュールのサイズは、40〜45型が限度であり、それ以上では、人手作業のみによる組立作業の生産性が著しく低下する。しかしながら本実施形態では、パネルおよびモジュールの搬送作業を代行装置に担わせるので、作業台毎に作業者が行う作業の負担を減らして、組立作業の効率を上げることができる。したがって45型以上の液晶モジュールの組立作業では、生産効率の低下を効果的に防ぐことができる。また作業者の作業能力には個人差があり、37〜44型であっても、1人の作業者が繰返し搬送可能なサイズの限度となる場合があり、組立て構造体は、45型以上の液晶モジュールの組立作業に限定されるものではない。
さらに上述したように代行装置102は、複数の作業台に到達可能であるので、1台の代行装置で複数の作業台における組立作業の一部をそれぞれ代行できる。これによって作業台毎に代行装置を設ける必要がなく、設備費を抑えることができる。また本実施形態では、代行装置102を水平方向に囲んで、各作業台101a〜101cおよび各ストッカ103,104が配置されることで、代行装置102の動作範囲を可及的に小さくすることができる。また本実施の形態では、各作業台の残余作業位置が、代行装置102の動作範囲外に設定される。これによって残余作業位置で組立て作業を行う作業者は、代行装置102が動作する場合に、作業位置から退避する必要がなく、作業者の移動を減らして作業効率を向上させることができる。また仮に代行装置102が誤動作したとしても、代行装置102が残余作業位置に進入することがなく、作業者と代行装置との接触を防ぐことができる。
また代行装置102は、吸着保持手段105aと把持手段105bとが別々に設けられる。保護フィルム1aが装着された状態で、液晶パネル1を吸着することで液晶パネル1が傷つくことを防ぐことができる。また代行装置102は、保護フィルム1aが除去された液晶モジュール10の縁辺であるフレーム2またはベゼル3部分を把持することで、保護フィルム1aが除去されていたとしても液晶パネル1が傷つくことを防ぐことができる。このように代行装置102は、吸着保持手段105aと把持手段105bとを個別に備えることで、液晶パネル1が損傷することなく好適に搬送させることができる。また代行装置102は、吸着保持手段105aおよび把持手段105bが、エンドエフェクタ105に設けられるので、吸着保持手段105aと把持手段105bとを別々のロボットで搬送する場合に比べて、ロボットの数を減らして、製造コストを低減することができる。
また本実施形態の作業台によれば、位置決め機構が作業台毎に設けられるので、位置決めされた部品に対して組立作業をすることができ、位置決め精度が要求される作業を代行装置が代行することができる。また位置決め機構を作業台に直接組み込むことができるので、外部から位置決めする機構のように、画像計測ユニットなどの複雑な機構をつける必要がなく、装置コストを低減することができる。また代行装置102は一度作業位置が教示されるだけで、組立て毎に作業を行うことができ、代行装置102が代行する作業を安定させることができるので、1つの組立構造体に対して何度も位置決め作業を実施する必要がない。
また本実施形態の作業台には、代行装置102に対する位置または姿勢が変更されるパレット111を備えている。またパレット位置の移動距離を、代行装置102の可動範囲外に設定される残余作業位置まで移動可能に設定できる。このため作業者が、代行装置102による代行作業時に残余作業位置から退避する必要がなく、作業者の移動を減らして作業効率を向上させることができる。またストッパ機構が設けられるので、不所望にパレット111が代行作業位置に移動することが防がれ、組立途中の液晶モジュールと代行装置102とが干渉することを防ぐことができる。
またパレット111が代行作業位置に移動したことを検出するパレット位置センサが設けられることで、作業者が、パレット111を代行作業位置に移動させたあとで、代行装置102に代行作業を開始させる指令を別途与えなくても、代行装置102に代行作業を開始させることができる。これによって確実に代行装置102に代行作業を行わせることができ、作業者の待機時間を短縮することができる。またパレット111が代行作業位置に位置していない状態で、代行装置102の代行作業が開始することが防がれ、ロボットによる代行タイミングを正確に与えることができる。
また裏面の保護フィルム1aの剥離除去を代行装置102が行うことで、液晶パネル1とフレーム2との間の保護フィルム1aが予め剥がされた状態で、液晶パネル1とフレーム2とが合わされるので、作業者が担う組立作業を簡単化することができる。これに対して、フレーム2に液晶パネル1を搭載した状態で、裏面の保護フィルム1aを作業者が剥離する場合には、裏面の保護フィルム1aの端部は、フレーム2によって隠れており、剥離し始めることが困難である。本実施形態では、上述したように裏面の保護フィルム1aの剥離作業を代行装置102に行わせることで、作業者の組立作業を簡単化することができる。
以上のような本実施の形態は、発明の例示に過ぎず、発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえば液晶モジュール組立支援システムの組立作業のうち、液晶パネル移載作業と、裏側保護フィルム剥離作業と、液晶モジュール搬送作業とを代行装置102で代行作業する例を示した。しかしながら本発明は、これに限定するものではなく、代行装置102、作業台101およびモジュールストッカ104などに機械で代行作業が行える機構を組込んで、他の組立作業を機械で代行作業してもよい。
また代行装置102が、部品の搬送を行う場合、垂直多関節型ロボットではなく、他の搬送装置によって実現してもよい。たとえば可動領域が少ない場合には、代行装置102は、ロボット単体であってもよく、1軸スライダ102bを有しなくてもよい。また本実施の形態では、代行装置102は、各ストッカ103,104が設けられたが、各ストッカ103,104は、従来のストッカ装置を用いてもよい。
また作業台を3台として構成したが、3台に限定されず、代行装置102による代行作業時間と、作業台での作業者による作業時間との比率を基準として、代行装置102と作業者の待機時間が少なくなるように、作業台の台数を決めてもよい。また作業者は作業台1台に1人と固定するものではなく、1つの液晶モジュールの組立て時間に占める作業者の作業時間の割合が小さければ、たとえば2台の作業台について1人の作業者が時間をずらして作業を行ってもよい。また作業者が行っていた動作を、他の機械に行わせてもよい。
また本実施形態では、組立構造体として液晶モジュールを示したがこれに限定せず、液晶モジュール以外の組立構造体を用いることができる。特に、作業者による搬送が困難な、重量または形状の大きい部品および精密部品を代行装置102が代行搬送してもよい。このような組立構造体として、液晶表示モジュール、プラズマ表示モジュールおよび電子発光(Electro Luminescent、略称EL)表示モジュールなどの部品である表示パネルを挙げることができる。
また本実施形態では、図11に示す手順に従って、制御手段200は、代行装置102にパネル移載させるのか、モジュールの払出しをさせるのかを判断したが、制御手段200の制御手順はこれに限定されない。たとえば制御手段200は、予め定められるシーケンスプログラムにしたがって、代行装置102にパネル移載させるのか、モジュールの払出しをさせてもよい。
本発明の実施の一形態である組立支援システム100の構成を示す平面図である。 液晶モジュール10を示す分解斜視図である。 作業台101aの構成を示す平面図である。 パネルストッカ103の構成を示す正面図である。 パネルストッカ103の構成を示す平面図である。 モジュールストッカ104の構成を示す正面図である。 モジュールストッカ104の構成を示す平面図である。 保護フィルム剥離手段106の構成を示す正面図である。 保護フィルム1aの剥離除去手順を説明するための図である。 組立支援システム100の電気的構成を示すブロック図である。 液晶モジュール組立作業のうち、代行装置102の動作を示すフローチャートである。 液晶モジュール組立作業手順のうち、作業者の動作を示すフローチャートである。 液晶モジュール組立における作業者と、代行装置102との作業タイミングを示すガントチャートである。 第1の従来技術による液晶モジュール組立作業手順を示すフローチャートである。 第2の従来技術による液晶モジュール組立作業の構成を示す図である。 第2の従来技術による液晶モジュール組立作業手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 液晶パネル
2 フレーム
3 ベゼル
10 液晶モジュール
100 組立支援システム
101a,101b,101c 作業台
102 代行装置
102a 6軸垂直多関節ロボット
102b 1軸スライダ
103 パネルストッカ
104 モジュールストッカ
105 エンドエフェクタ
105a 部品保持手段
105b 把持手段
106 保護フィルム剥離手段
110 作業台ベース体
111 作業パレット
111a 固定ブロック
111b グリップ
111c スイッチ
112 スライド機構
300 位置センサ

Claims (7)

  1. 複数の部品が組合される組立構造体を作業台で組立てる組立作業を支援する組立支援システムであって、
    それぞれ個別に組立構造体の組立作業が行われる複数の作業台と、
    複数の作業台に到達可能であって、到達した作業台で行われる組立構造体の組立作業に必要な複数の作業のうち、一部の作業を代行する代行装置とを含んで構成される組立支援システム。
  2. 前記代行装置は、組立構造体を構成する複数の部品のうちで、重量または形状の大きい部品を作業台へ移載する移載作業を代行することを特徴とする請求項1記載の組立支援システム。
  3. 組立構造体は、表示パネルと、表示パネルの縁辺を覆う枠状部材とを含んで構成される表示モジュールであって、
    前記代行装置は、表示パネルを作業台へ移載する移載作業を代行することを特徴とする請求項2記載の組立支援システム。
  4. 前記代行装置は、作業台で組立てられた組立構造体を、予め定められる搬送先に搬送する搬送作業を代行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の組立支援システム。
  5. 前記作業台は、組立構造体の組立てに用いられる少なくとも1つの部品を、代行装置に対して予め定められる固定位置に位置決め可能な位置決め機構を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の組立支援システム。
  6. 各作業台は、組立構造体の組立てに用いられる部品を搭載し、組立構造体の組立作業のうち、代行装置による代行作業を行う場合と、代行作業以外の残余の作業を行う場合とで、代行装置に対する位置または姿勢が変更されるパレットを備え、
    前記代行装置は、パレットの位置または姿勢を検出する検出手段からの検出結果に基づいて、代行作業を行う位置または姿勢にパレットが配置されたことを判断すると、代行作業を開始することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の組立支援システム。
  7. 作業台で複数の部品を組合せて組立構造体を組立てる組立方法であって、
    第1の作業台で組立構造体の組立作業を行う第1組立工程と、
    第1組立工程に対して、組立開始時期をずらして、第2の作業台で組立構造体の組立作業を行う第2組立工程とを含み、
    各組立工程では、複数の作業台に到達可能であって、到達した作業台で行われる組立構造体の組立作業に必要な複数の作業のうち、一部の作業を代行する代行装置を用いて組立作業を行うことを特徴とする組立方法。
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