JP2008161173A - 脱穀装置 - Google Patents

脱穀装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008161173A
JP2008161173A JP2007000492A JP2007000492A JP2008161173A JP 2008161173 A JP2008161173 A JP 2008161173A JP 2007000492 A JP2007000492 A JP 2007000492A JP 2007000492 A JP2007000492 A JP 2007000492A JP 2008161173 A JP2008161173 A JP 2008161173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dust
chamber
cylinder
discharged
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007000492A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kugimiya
釘宮  啓
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2007000492A priority Critical patent/JP2008161173A/ja
Publication of JP2008161173A publication Critical patent/JP2008161173A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Threshing Machine Elements (AREA)

Abstract

【課題】機外に排出される排藁などを圃場上で散乱させないで圃場上に排塵物の層を均一に分散させる、排塵物の拡散放出性能が優れた脱穀装置を提供すること。
【解決手段】穀稈から穀粒を分離するための扱胴69を軸架した扱室66と、扱室66の隣接位置の二番処理室58に軸架して脱穀後の二番物を処理する二番処理胴70と、二番処理胴70の後方に設けた排塵処理室59に軸架して扱室排塵物を処理する排塵処理胴71を設け、扱室66と二番処理室58と排塵処理室59の下方に各室66,58,59から落下する穀粒を含む被処理物を後方に搬送しながら選別する選別室50を備える。排塵処理室59の後端部から外部へ排出される排塵物と、選別室50の後端部から外部へ排出される排塵物とを、選別室50の後端部の左右一側外方の外部に放出案内する案内板93を設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は、コンバイン等に搭載される脱穀装置に関する。
コンバインは穀稈の刈取装置と、脱穀装置と、脱穀後一時的に穀粒を貯留するグレンタンクと、グレンタンクに貯留されている穀粒を排出するオーガなどから構成される。
脱穀装置の主脱穀部である扱室には刈取装置で刈り取った穀稈が挿入され、穀稈は扱室に軸架された扱胴の表面に多数設けられた扱歯と扱網との相互作用により脱穀される。穀稈から分離された被処理物(穀粒や藁くず)は扱網を通過して、選別室の揺動棚で受け止められ、二番穀粒(二番物という場合がある)や藁屑などを分離して穀粒のみをグレンタンクに搬送する。
二番穀粒は扱室の側方に設けられた二番処理室に送られ二番処理胴により穀粒、枝梗粒などに分離され、再び揺動棚に落下して比重選別や送風選別されて穀粒、藁屑などに分離される。扱室で発生した藁くずなど短尺のものは排塵処理室に搬送され、排塵処理胴により処理される。
脱穀装置の中で最初に穀稈が挿入される扱室においては、被処理物が搬送されながら扱胴が回転することで穀稈の大部分が脱穀される。そして、扱室から落下する被処理物は、選別室において、上下前後方向に揺動する揺動棚上を移動しながら、後方のシーブで唐箕からの送風を受けて風力選別される。
選別室においては、揺動棚上を移動してきた被処理物や扱室から落下する被処理物を濾過選別し、排藁などは機外に排出し、枝梗粒や穂切れ粒、稈切れ粒などと単粒とを分別して枝梗粒や穂切れ粒、稈切れ粒のみ二番処理室に送り、単粒はグレンタンクへ送る。
下記特許文献1などに開示された脱穀装置では揺動棚で分別された排藁などは揺動棚の後方の排塵室の屑排出口から機体後方に排出している。
特開2001−204229号公報
上記特許文献1記載の構成によれば、揺動棚から漏下しない藁屑などは揺動棚の後方に配置された排塵室の屑排出口から機体後方に排出しているが、この藁屑などは排塵処理室から排出される排塵物とは別の箇所で機外に排出されている。
そのため、機外に排出される藁屑などが圃場上で散乱して見苦しく、また、圃場面上に堆積する排塵物の層を均一化できないので、収穫作業後にこの藁屑などを耕耘作業によって鋤き込んだ場合に土質が均一にならず、植え付け後の穀稈の生育状態が場所によって異なってしまうような問題があった。
本発明の課題は、機外に排出される藁屑などを圃場上で散乱させないで圃場上に排塵物の層を均一に分散させる、排塵物の拡散放出性能が優れた脱穀装置を提供することである。
上記課題は次の解決手段により解決できる。
請求項1記載の発明は、穀稈から穀粒を分離するための扱胴(69)を軸架した扱室(66)と、扱室(66)の隣接位置の二番処理室(58)に軸架して脱穀後の二番物を処理する二番処理胴(70)と、二番処理胴(70)の後方に設けた排塵処理室(59)に軸架して扱室排塵物を処理する排塵処理胴(71)と、扱室(66)と二番処理室(58)と排塵処理室(59)の下方に設けて該各室(66,58,59)から落下する被処理物を後方に搬送しながら穀粒を選別する選別室(50)を備えた脱穀装置において、 排塵処理室(59)の後端部から外部へ排出される排塵物と選別室(50)の後端部から外部へ排出される排塵物とを、選別室(50)の後端部の左右一側外方に放出案内する案内板(93)を設けた脱穀装置である。
また、請求項2記載の発明は、前記案内板(93)を、選別室(50)内に設ける揺動棚(51)の後端部に取り付けた請求項1記載の脱穀装置である。
請求項1記載の発明によれば、選別室(50)の後端部より排出される排塵物の拡散幅を案内板(93)により拡大できると共に、該排塵物と排塵処理室(59)の後端部から直接機外に排出される排塵物とを合流させた後に拡散させることができるので、圃場面上に堆積する排塵物の層が均一になり易く、この排塵物を耕耘作業によって鋤き込んだ場合に土質のばらつきが少なくなって、植え付け後の穀稈の生育状態が場所によって異なるようなことを少なくして安定した耕作を行なうことができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の上記効果に加えて、案内板(93)が揺動棚(51)と共に揺動することによって、排塵物を更に効率良く拡散することができ、排塵物の拡散放出性能を高めることができる。
本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1には本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図を示し、図2には図1のコンバインの平面図を示し、図3には図1のコンバインの脱穀装置の左側面断面図を示し、図4には図3の脱穀装置の背面図を示し、図5には図1のコンバインの脱穀装置の扱胴などの処理胴を含む部分の一部切り欠き平面図を示し、図6には図1のコンバインの脱穀装置の揺動棚などを含む部分の一部切り欠き平面図を示し、図7には図1のコンバインの脱穀装置の右側面断面図を示す。図8には図1のコンバインの脱穀装置の一部切り欠き正面図を示す。
なお、本明細書ではコンバインの前進方向を前、後進方向を後、前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右という。
図1ないし図8に示すコンバイン1の走行フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ4を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ4が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置3を備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、走行フレーム2の上部にはエンジン21(図12)、脱穀装置15、操縦席20およびグレンタンク30を搭載する。
刈取装置6は、図示しない刈取昇降シリンダの伸縮作用により刈取装置6全体を昇降して、圃場に植生する穀稈を所定の高さで刈取りができる構成としている。刈取装置6の前端下部に分草具7を、その背後に傾斜状にした穀稈引き起こし装置8を、その後方底部には刈刃(図示せず)を配置している。刈刃と脱穀装置15のフィードチェン14の始端部との間に、図示しない前部搬送装置、扱深さ調節装置、供給搬送装置などを順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置している。
コンバイン1の刈取装置6の作動は次のように行われる。まず、エンジン21を始動して変速用、操向用などの操作レバー(図示せず)をコンバイン1が前進するように操作し、刈取・脱穀クラッチ(図示せず)を入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、走行フレーム2を前進走行させると、刈取、脱穀作業が開始される。圃場に植立する穀稈は、刈取装置6の前端下部にある分草具7によって分草作用を受け、次いで穀稈引き起こし装置8の引起し作用によって倒伏状態にあれば直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃に達して刈取られ、前部搬送装置に掻込まれて後方に搬送され、扱深さ調節装置、供給搬送装置に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される。
次いで、穀稈は供給搬送装置からフィードチェン14の始端部に受け継がれ、脱穀装置15に供給される。脱穀装置15は、上側に扱胴69を軸架した扱室66を配置し、扱室66の下側に選別室50を一体的に設け、供給された刈取穀稈を脱穀、選別する。
脱穀装置15に供給された穀稈は、後で詳細に説明するが、主脱穀部である扱室66に挿入され、扱室66に軸架され回転する扱胴69の多数の扱歯69aと、フィードチェン14による移送と、扱網74との相互作用により脱穀され、被処理物(穀粒や藁くず)は脱穀装置15内の選別室50の揺動棚51で受け止められ、上下前後方向に揺動する揺動棚51上を寄せ板88で揺動棚51の幅方向に均一な層厚になるように拡散されて後方へ送られながら、唐箕79からの送風を受けて風力選別され、比重の重い穀粒はシーブ53および選別網63から漏下して、一番棚板64上を流下し、一番螺旋65aから搬送螺旋65b(図12参照)を内蔵している一番揚穀筒65を経てグレンタンク30へ搬送され、グレンタンク30に一時貯留される。
脱穀装置15の扱室66の終端に到達した脱穀された残りの穀稈で長尺のままのものは、排藁チェーン80に挟持されて搬送され、脱穀装置15の後部の排藁処理室95の藁用カッター81a、81b(図3、図5)に投入された後、切断され、圃場に放出される。
グレンタンク30内の底部に穀粒移送用のグレンタンク螺旋(図示せず)を設け、グレンタンク螺旋を駆動する螺旋駆動軸(図示せず)に縦オーガ18および横オーガ19からなる排出オーガを連接し、グレンタンク30内に貯留した穀粒をオーガ排出口19aからコンバイン1の外部に排出する。グレンタンク螺旋、縦オーガ螺旋(図示せず)および横オーガ螺旋(図示せず)は、エンジン21の動力の伝動を受けて回転駆動され、それぞれの螺旋羽根のスクリュウコンベヤ作用により貯留穀粒を搬送する。
刈取装置6で刈り取った穀稈は刈取装置6に装着された扱深さ調節装置で扱深さなどが調節され、脱穀装置15の主脱穀部である扱室66内に挿入される。扱室66に軸架された扱胴69は、その表面に多数の扱歯69aが設けられており、エンジン21からの動力が扱胴・処理胴入力ギアケース25(図12)内の伝動機構(詳細は後述)を経由して扱胴69の回転軸69bに伝達され、矢印B方向(図8)に回転する。
扱室66に挿入された穀粒の付いた穀稈は、移動するフィードチェン14とフィードチェン挟扼杆12(図3)との間に挟扼され、図5の矢印A方向に移送されながら、矢印B方向に回転する扱胴69の扱歯69aと扱網74との相互作用により脱穀される。穀稈から分離された被処理物(穀粒や藁くず)は扱網74を矢印C1方向(図8)に通過して、揺動棚51で受け止められる。
揺動棚51は扱室66の扱網74の下方に配置した複数個の三角形状の選別板52aを備えた移送棚52とその後方に配置した上方のシーブ53とその下方の選別網63と最後端部に配置したストローラック62などから構成されている。
扱網74の前方の約1/3の領域で漏下する脱穀初期に脱粒した穀粒は単粒であり夾雑物も含んでいないので図3などに示すシーブ53上で粗選別する必要が無く、直接選別網63で唐箕79からの送風により風選することができ、シーブ53の負荷を軽くし、能率的な脱穀が可能となる。唐箕79からの送風は、送風流路に設けた風割部105によって上下に分割される。
また、揺動棚51は揺動棚駆動機構の作動により上下前後方向に揺動するので、被処理物は矢印D方向(図3)に移動しながら、移送棚52上に漏下した比重の重い穀粒は選別網63を矢印E方向に通過し、一番棚板64で集積され、一番螺旋65aから一番揚穀筒65を経てグレンタンク30へ搬送される。グレンタンク30に貯留された穀粒は、オーガ18、19を経由してコンバイン1の外部へ搬送される。
揺動棚51の上の被処理物のうち軽量のものは、揺動棚51の揺動作用と唐箕79のファン79aによる送風に吹き飛ばされて、移送棚52からシーブ53に向けて矢印D方向(図3)に移動し、ストローラック62の上で大きさの小さい二番穀粒は矢印G方向に漏下して二番棚板85上を通り、二番螺旋86の設置部分に集められ、二番還元筒87へ搬送される。さらに軽いものは排塵ファン91で矢印F方向(図3)の機外に排出される。なお排藁処理室95には排塵ファン91からの送風を後述するガイド体95a,95b及び案内板93に沿う方向に誘導する排塵ファン排出ガイド91a(図6)が設けられている。
揺動棚51に取り付けたストローラック62は、揺動棚51の後部側に、その前側の基部が取り付けられ、ストローラック62の後部側を自由端とする構成である。そして、ストローラック62から漏下した被処理物は二番棚板85側に集められ、二番螺旋86で二番還元筒87へ搬送される(図3)。
図3及び図5に示すように扱胴69に隣接して二番処理胴70を配置し、該二番処理胴70は扱室66を構成する壁面の前壁である前板66aと中板66bとの間に設けている。なお、中板66bは二番処理胴70の後端部に位置し、該中板66bと後板66cとの間に連通口66xを形成する。即ち、中板66bは、二番処理室58側と排塵処理室59側とを仕切る壁となる。
図5の平面図及び図3のA−A線矢視図である図8に示すように二番処理胴70を扱室66内に配置すると脱穀装置15をコンパクトにできる。
前記二番穀粒(二番物)は、正常な穀粒、枝梗粒、藁くずおよび藁くずの中に正常な穀粒が刺さっているササリ粒などの混合物であり、二番還元筒87の中を二番螺旋86により上方に揚送されて、二番処理室58の後端上部に開口した入口から斜め前方へ向けて放出される。前記二番処理室58の下部に軸架する二番処理胴70に設けられた二番処理螺旋(螺旋体)70aによって搬送される間に穀粒の分離と枝梗粒からの枝梗の除去を行い、一部の被処理物は盲板75の前方から漏下して揺動棚51に落下して扱室66からの被処理物と合流して再選別される。
なお、扱室66の被処理物搬送方向終端部に到達した被処理物は、図5に示す連通口66xから矢印A方向に搬送されて排塵処理室59に入り、該排塵処理室59では回転する排塵処理胴71(二番処理胴70と同軸)の螺旋体71aにより搬送されながら解砕、処理される。この被処理物中には、少量ながら枝梗の付着した穀粒が含まれており、この枝梗付着粒および小さな藁屑は、格子状の受け網(濾過部材)72(図4)を漏下して揺動棚51に落下する。
さらに詳細に説明すると、揺動棚51におけるシーブ53の前部から選別網63上へ漏下した被処理物は、唐箕79からの選別風を下側から受けて細かな藁屑が吹き飛ばされながら後方に移送され、この移送中に選別網63から漏下したものが一番螺旋65aに取り込まれる。このように、選別網63から漏下して一番螺旋65aに取り込まれる被処理物は、桔梗付着の少ない穀粒(清粒)が主である。
一方、この選別網63から漏下しないものは、この選別網63上を後方へ移送されて該選別網63の後端部から二番螺旋86側に供給される。選別網63から漏下せずに二番螺旋86側に供給される被処理物は、枝梗付着粒や小さな藁屑等が主である。
また、シーブ53の前部から漏下しない被処理物は、このシーブ53上を後方へ移送されて該シーブ53の後部またはストローラック62から漏下して、二番螺旋86側に供給される。このように、シーブ53の後部やストローラック62から漏下して二番移送螺旋86に取り込まれるものは、主として藁屑である(僅かに穀粒も含まれる)。これら枝梗付着粒や藁屑を二番還元して再処理する。
また、ストローラック62から漏下せずに該ストローラック62の後端まで移送されたものは、矢印F方向(図3)にそのまま脱穀装置の外へ排出される。この中には僅かな穀粒が含まれていることがあり、この量(比率)によって、脱穀装置の選別精度が評価される。
このように、一番螺旋65a又は二番螺旋86にはそれぞれ、主に清粒、枝梗付着粒、藁屑といった大きさ(目合いを漏下するか否か)及び形状(選別風の影響を受け易いか)によって選別された被処理物が供給される。
なお、揺動棚51に取り付けたストローラック62は二番螺旋86の略上方位置にその基部が取り付けられ、ストローラック62の後方を自由端とする構成である。
また、図8に示すように二番処理胴70の回転軸70bを扱胴69の回転軸(軸心)69bよりも下方に設け、二番還元筒87の排出口87bは扱胴69の軸心とほぼ高さを等しくしている。
このように、二番処理胴70の軸心を扱胴69の軸心より下方に設けることで、扱室66内からの濾過物を扱網74の上方部位から広範囲に二番処理胴70に導くことができ、枝梗・カギ又の単粒化や藁塵の単粒化が促進される。さらに二番還元筒87の排出口87bは扱胴69の軸心とほぼ同一高さに配置しているので、扱室66内に扱室66の下方壁面から突入している二番還元筒87(図8参照)の長さを極力短くすることができ、機体前後方向で二番還元筒87の排出口87bを中板66b寄りとしているので、二番物の処理に二番処理胴70の長手方向を有効に使用でき、処理効率がよい。
図10に脱穀装置15の正面図を示し、図11には図3のB−B線の矢視断面図を示す。図12にはエンジン21から脱穀装置15への動力伝動機構図を示す。
エンジン21から伝達される動力が脱穀装置入力プーリ23から脱穀装置15内に伝達され(図12参照)、脱穀装置入力プーリ23から分岐した動力は揺動棚駆動軸36aを介して揺動棚51を駆動し、また脱穀装置入力プーリ23から分岐したもう一方の動力は扱胴・処理胴入力ギヤケース25を経由して回転軸69bと二番処理胴の回転軸70bを駆動する。また揺動棚51を駆動する動力はフィードチェン14の駆動にも利用される。
扱胴69と二番処理胴70に動力伝達をする扱胴・処理胴ギアケース25は二番処理胴70の前方部に設け、ベルト伝導により扱胴69に動力分岐しているので、例えば悪条件下で扱胴部が過負荷となり扱胴69の回転がドロップするような場合でも二番物や扱網74からの濾過物を処理する処理胴部は回転が円滑であり、処理量の増加にも対応できる。また、シーブ53はシーブ回動連動板53aにより、揺動棚51に一体で揺動する。また、二番螺旋86の回動軸86aを駆動する二番プーリ39から排塵ファン91の駆動機構に動力伝達される。
なお、図12に示すようにエンジン21からの動力はHST28を経由して噛合式変速装置24に伝達され、クローラ4の回転駆動力が得られる。
また、扱胴69周辺の扱網74を通過する量は扱胴69の上方部位より下方部位の方が多いので、上方部分の扱網74の目合を下方部分の扱網74の目合より大きくすることで、処理物の濾過効率を従来より向上させ、さらに扱胴69の後方部の目合を拡大することで扱胴69でこなされ、ある程度単粒化が行われた穀粒を扱室66より濾過することができ、穀粒の処理効率が従来よりさらに高まることとなる。さらに扱網74の上方部からの濾過物を処理胴70に導くことで穀粒の単粒化が促進され、選別状態を良好にしながら処理能力の拡大が行える。
二番還元筒87の螺旋87a(図11)の回転方向は上方より見て反時計廻りとするとともに排出口87bに案内板87d(図7、図17)を設け、下方の二番処理胴70に処理物を導き易くしている。
二番還元筒87の螺旋87aの回転方向を時計廻りとすると、処理物が湿材である場合は、処理物が機枠側壁に張り付き、ブリッジを起こし、処理物の搬送に支障をきたすおそれがある。そこで螺旋87aの回転方向を反時計廻りとすることで、扱胴69のある方向に処理物を導き、上記した不具合が発生しないようにする。
また、排出口87bに設けた案内板87dは、二番還元筒87から排出中の処理物を誘導して容易に下方の二番処理胴70に導くことができる。このため、二番物が扱網74から扱室66内に侵入することを防止して扱胴69の負荷が増加することを防ぎ、処理物が二番処理胴70の終端部(機体前方)側に直接飛散することも防止することができる。
二番処理胴70の螺旋70aの送塵方向は機体後方から機体前方に向き、二番処理胴70の前端部に該処理胴70からの排出部(排出羽根部71a1)を設けている。
そのため、小型の脱穀装置では、扱室66内の扱胴69の長さが短く、扱室66内の処理物の回収時間が短く、高効率化が困難であったが、二番処理胴70の送塵方向を機体後方から前方へとすることで、二番処理物を揺動棚51の前方部に還元でき、揺動棚51での処理物の回収が良好に行われ、揺動棚51の前方部での浮遊選別距離も長く行える。
また、処理胴70の終端部に排出羽根部71a1を設けることで、揺動棚51上の処理物の均分化も促進されることとなる。
また、二番処理胴70の下方には処理物の搬送を案内する無孔のガイド板(盲板)75(図3)を設けるとともに、図6の選別室50の平面図15示すように、平面視においてガイド板75の前端は揺動棚51上の寄せ板88より前方に設けている。
処理物の搬送樋となる無孔のガイド板75を設けることで二番処理胴70での処理物の処理が良好に行われ、機体前方へと送塵されるが、ガイド板75の前端より揺動棚51上の寄せ板88を後方とすることで、二番処理胴70から多量の処理物が揺動棚51上に送られてきても処理物の均分化が促進され、揺動棚51の処理物の回収が良好に行われる。
本実施例では、排塵処理室59の後端部から外部へ排出される排塵物と、揺動棚51の後端部から外部へ排出される排塵物とを、該揺動棚51の後端部に取り付けた案内板93によって、後部左右のいずれか一方の側(本実施例では右側)へ放出案内できるように構成している。
排塵処理室59の後端部の機外排塵口59a(図4)の下側に排塵処理胴案内板94aを延出して取り付け、該案内板94aの下方に揺動棚51の後端部の右側に設けた案内板93を配置している。図9には二番処理胴70と排塵処理胴71と排塵処理胴71を囲むケーシング94の後端部に設けた排塵処理胴案内板94aの斜視図を示す。
このように、案内板93は揺動棚51と排塵処理胴71の双方からの排塵物を受けて分散するようにしている。
揺動棚51の終端部の右半分部の排塵ファン91の排塵風による排塵物の分散が行われにくい部位に案内板93を追加して、その端部が揺動棚51の幅より右側に延出した構成(案内板93は排塵処理胴71の軸心より長さL(図4)だけ右方向に延出している。)で揺動棚51の後端部より排出される排塵物の拡散幅を拡大できるとともに、排塵処理胴71の後端部から直接機外に排出される排塵物と揺動棚51の後端部からの排塵物を合流させながら拡散させることができる。また排塵処理胴71の後端部から直接機外に排出される排塵物にも案内板93が作用するので排塵処理室59の内部での排塵物の流量が増大し、排塵物中に穀粒が含まれる場合においても分散ができる。
また、揺動棚51からの細かい藁屑と排塵処理胴71からの塊状の排塵物を揺動棚51の右側に合わせて排出するので、圃場上に排塵物の層が均一に分散し、耕耘時に排塵物の層を均一化しやすい。また案内板93は揺動棚51と一体的に揺動するので排塵物の分散効果が大きい。
図4に示すように排藁処理室95に地面に対して傾斜状に一対のガイド体(左)95aとガイド体(右)95bを配置し、ガイド体(右)95bの上側において揺動棚51の後端部から排塵処理室59の排塵口59aの下側に至る範囲に案内板93を設けているので、排塵処理室59の排塵口59aからの排塵物と排藁処理室95内の排藁カッター81a,81bで細かく切断された排藁などの排塵物は、案内体93上で合流した後、ガイド体(右)95bにより排塵物の拡散幅をカッター81a,81bの幅の幅広い範囲に拡大することができ、前記圃場上に排塵物の層がより均一に分散する。
また、図15には図1のコンバインの脱穀装置の変形例の背面図を示し、図16には図15の脱穀装置の平面図、図17には図15の脱穀装置の右側面図を示す。これらの図15〜図17に示す脱穀装置は排塵処理室59の終端部の機外排塵口59aの直下方に、該排塵口59aとは間隔を開けて傾斜状ガイド体95cを追加した変形例を示す。
この構成により、排塵処理胴71の後端部から直接機外に排出する排塵物の内で、下方部(排塵処理胴71の軸心に近い位置)からの排塵物は上方部からの排塵物よりも含粒する割合が多く、前記下方部から排出する含粒割合の多い排塵物と上方部からの排塵物を上記傾斜状ガイド体95cにより分離し、排藁処理室95上あるいは地面上で含粒割合の多い排塵物上に傾斜状ガイド体95cからの排塵物を覆うようにすることで含粒物を目立ちにくくできる。また傾斜状ガイド体95cにより、機体からより遠くにまで排塵物を広げて落下させる効果もある。
また、傾斜状ガイド体95cは一対のガイド体(左)95aとガイド体(右)95bと平行に配置されているので傾斜状ガイド体95cとガイド体(左)95aとガイド体(右)95bの間の隙間がほぼ均一となり、この隙間に切藁や排塵物が留まって詰まりを生じたり、拡散が不均一となるような不具合がない。
図13には本実施例の脱穀装置15、その他の装置(グレンタンク30、オーガ18,19など)に設けられる穀粒搬送用の螺旋羽根100の摩耗検知装置に関する構成を示す。特に螺旋羽根100の引継部では穀粒が流れにくく、そのため螺旋羽根100には比較的大きな負荷がかかる。螺旋羽根100が摩耗すると、搬送不良による詰まりが発生するが、従来は螺旋羽根100の摩耗の検出手段がなかったために詰まりの発生原因が分からず、掃除をしても再度詰まりが発生するという不具合があった。
本実施例では特に螺旋羽根100の引継部では螺旋羽根100が摩耗しやすいので、その摩耗が一定以上進行したことを検出して、速やかに螺旋羽根100を交換することを促す構成とする。
そのために図13(図13(a)は螺旋羽根100の引継部の要部側面図、図13(b)は図13(a)のA−A線断面図)に示すように、螺旋羽根100の外周部に、螺旋羽根100の摩耗を検出する検知体101を設ける。前記検知体101は、弾性体で構成し、螺旋羽根100が摩耗で損傷すると弾性体101の一部が螺旋羽根100の外周より飛び出して螺旋羽根100を内装する筒部102に接触して干渉音を出すことで、ユーザーに螺旋羽根100の摩耗を知らせる構成である。
検知体101は、螺旋羽根100の穀粒などの搬送面の裏側の非搬送面側に取り付けるので穀粒の搬送の邪魔になることはない。また、検知体101は、摩耗の比較的激しい螺旋羽根100の引継部付近の終端部に設けることが望ましい。
上記した簡単な螺旋羽根100の摩耗検知体101により、穀粒搬送性能に支障が生じるまで螺旋羽根100が摩耗した場合にユーザーに知らせることができるので、従来の不具合を解消することができる。
扱歯69aも摩耗が比較的激しいので、図14の扱胴69の軸心方向から見た図15示すように、螺旋羽根100の摩耗検知体101と類似の構成からなる扱歯摩耗検知体102を、ソリッド状の扱歯69aに設けることもできる。なお摩耗検知体102は、穀稈に比較的接触しない、ソリッド状の扱歯69aの裏面側に配置する。
この摩耗検知体102も弾性体からなり、扱歯69aが摩耗で損傷すると該扱歯69aのシルエット内から飛び出して扱網74に干渉して音を発生することで、ユーザーに扱歯69aの摩耗を知らせることができる。
本発明の脱穀装置はコンバインなどの収穫した穀粒の処理装置に利用できる。
本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図である。 図1のコンバインの平面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の左側面断面図である。 図3の脱穀装置の背面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の一部切り欠き平面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の揺動棚などを含む部分の一部切り欠き平面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の右側面断面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の一部切り欠き正面図(図3のA−A線矢視図)である。 図1のコンバインの脱穀装置の二番処理胴と排塵処理胴と排塵処理胴を囲むケーシングの後端部に設けた排塵処理胴案内板の斜視図である。 図1のコンバインの脱穀装置の正面図である。 図3の脱穀装置のB−B線矢視断面図である。 図1のコンバインのエンジンから脱穀装置への動力伝動機構図である。 図1のコンバインの脱穀装置、その他の装置に設けられる穀粒搬送用の螺旋羽根の摩耗検知装置に関する構成を示す要部側面図(図13(a)は螺旋羽根の引継部の要部側面図、図13(b)は図13(a)のA−A線断面図)である。 図1のコンバインの脱穀装置の扱胴の軸心方向から見た図である。 図1のコンバインの脱穀装置の変形例の背面図である。 図15の脱穀装置の平面図である。 図15の脱穀装置の右側面図である。
符号の説明
1 コンバイン 2 走行フレーム
3 走行装置 4 クローラ
6 刈取装置 7 分草具
8 穀稈引き起こし装置 12 フィードチェン挟扼杆
14 フィードチェン
15 脱穀装置 18 縦オーガ
19 横オーガ 19a オーガ排出口
20 操縦席 21 エンジン
23 脱穀装置入力プーリ 24 変速装置
25 扱胴・処理胴入力ギアケース
28 HST 30 グレンタンク
35 処理胴出力軸 36a 揺動棚駆動軸
39 二番プーリ 50 選別室
51 揺動棚 52 移送棚
52a 選別板 53 シーブ
53a シーブ回動連動板 58 二番処理室
59 排塵処理室 59a 機外排塵口
62 ストローラック
63 選別網 64 一番棚板
65 一番揚穀筒 65a 一番螺旋
65b 搬送螺旋 66 扱室
66a 前板 66b 中板
66c 後板 66x 連通口
69 扱胴 69a 扱歯
69b 回転軸 70 二番処理胴
70a 二番処理螺旋 70b 回転軸
71 排塵処理胴 71a 螺旋体
71a1 排出羽根部 72 受け網
74 扱網 75 盲板
79 唐箕 79a 唐箕ファン
80 排藁チェーン
81a、81b 排藁カッター
85 二番棚板 86 二番螺旋
86a 二番螺旋回転軸 87 二番還元筒
87a 螺旋 87b 排出口
87d 排出案内板 88 寄せ板
91 排塵ファン 91a 排塵ファン排出ガイド
93 案内板 94 ケーシング
94a 排塵処理胴案内板 95 排藁処理室
95a、95b、95c ガイド体
100 螺旋羽根 101、102 検知体
105 風割部

Claims (2)

  1. 穀稈から穀粒を分離するための扱胴(69)を軸架した扱室(66)と、扱室(66)の隣接位置の二番処理室(58)に軸架して脱穀後の二番物を処理する二番処理胴(70)と、二番処理胴(70)の後方に設けた排塵処理室(59)に軸架して扱室排塵物を処理する排塵処理胴(71)と、扱室(66)と二番処理室(58)と排塵処理室(59)の下方に設けて該各室(66,58,59)から落下する被処理物を後方に搬送しながら穀粒を選別する選別室(50)を備えた脱穀装置において、
    排塵処理室(59)の後端部から外部へ排出される排塵物と選別室(50)の後端部から外部へ排出される排塵物とを、選別室(50)の後端部の左右一側外方に放出案内する案内板(93)を設けたことを特徴とする脱穀装置。
  2. 前記案内板(93)を、選別室(50)内に設ける揺動棚(51)の後端部に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の脱穀装置。
JP2007000492A 2007-01-05 2007-01-05 脱穀装置 Withdrawn JP2008161173A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007000492A JP2008161173A (ja) 2007-01-05 2007-01-05 脱穀装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007000492A JP2008161173A (ja) 2007-01-05 2007-01-05 脱穀装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008161173A true JP2008161173A (ja) 2008-07-17

Family

ID=39691455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007000492A Withdrawn JP2008161173A (ja) 2007-01-05 2007-01-05 脱穀装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008161173A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010124783A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Iseki & Co Ltd 脱穀装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010124783A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Iseki & Co Ltd 脱穀装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5910699B2 (ja) 脱穀装置
JP2008237107A (ja) 脱穀装置
JP2008237134A (ja) 脱穀装置
JP2003325033A (ja) 脱穀機の再脱穀処理装置
JP2010029159A (ja) 脱穀装置
JP2008161173A (ja) 脱穀装置
JP2008029295A (ja) 脱穀装置
JP5668335B2 (ja) 脱穀装置
JP2010124719A (ja) コンバイン
JP2008136399A (ja) 脱穀装置
JP2008048696A (ja) 脱穀装置
JP5056172B2 (ja) 脱穀装置
JP2007104956A (ja) 脱穀装置
JP6048605B2 (ja) 脱穀装置
JP5266973B2 (ja) 脱穀装置
JP2008271788A (ja) コンバイン
JP4605196B2 (ja) コンバイン
JP4051463B2 (ja) コンバイン
JP2008295364A5 (ja)
JP4009695B2 (ja) コンバイン
JP2004166611A (ja) 脱穀装置
JP2004275096A (ja) コンバイン
JP2004187551A (ja) 脱穀装置
JP2001103833A (ja) 汎用コンバインの還元処理構造
JP2009033983A (ja) 脱穀装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20100406