JP2008160437A - バンドパスフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体基板にバンドパスフィルタを形成した場合であっても、その小型化を図ることができるバンドパスフィルタ及びその製造方法を得る。
【解決手段】半導体基板10上に形成されたエアブリッジ配線と、エアブリッジ配線の半導体基板10に対して反対側に形成され、エアブリッジ配線をマイクロストリップライン15とする誘電体膜17とを備え、マイクロストリップライン15によりマイクロストリップライン共振器を構成するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、バンドパスフィルタ及びその製造方法に関し、特に、バンドパスフィルタの小型化に関する。
従来、高周波フィルタは、コイルとコンデンサの組み合わせからなる回路で構成される。また、MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)ではコンデンサはMIM(Metal-Insulator-Metal)キャパシタ、コイルはスパイラル型インダクタを用いて形成されるのが一般的である。しかし、マイクロ波やミリ波帯のような高周波帯域のフィルタを集中定数回路でMMIC化する場合、例えばミリ波帯域のバンドパスフィルタを考えると、必要なMIMキャパシタの大きさは大きくてせいぜい50〜60μm□と見積もることができる。これはMMICを構成する回路のパターンとして実現可能である。一方、スパイラルインダクタでは1.5nH程度のものが必要となる。例として導体幅5μmで、半径50μmの1回巻きパターンはインダクタンスが0.22nHとなる。1.5nHにするには巻き数を多くしなければならないため、スパイラルインダクタの大きさは単純には数百μm□以上になる。その上、スパイラルインダクタの隣り合う導体パターンに寄生容量が発生したり、スパイラル中央部からスパイラルの外へ引き出す配線とスパイラル導体間の寄生容量が巻き数に比例して発生するため、期待されたインダクタンスの効果を得られない。このようなことから、集中定数素子の数値は計算できるが、マイクロ波やミリ波帯のような高周波帯域のフィルタを集中定数回路でMMIC化するのは非常に困難である。
このため、マイクロ波やミリ波帯のような周波数帯域のフィルタとして分布定数線路、即ち、マイクロストリップラインを用いたバンドパスフィルタ(以下、単に「バンドパスフィルタ」という)として、平行結合ストリップラインバンドパスフィルタが検討された(例えば、非特許文献1参照)。
この平行結合ストリップラインバンドパスフィルタは、複数のλ/2(λは波長)長のストリップライン共振器及び入出力ストリップラインを、それぞれλ/4の長さで結合したものである。マイクロストリップラインを用いたとき、この結合区間の長さである波長λの1/4の長さLλ/4は、次式(1)のように表される。
Figure 2008160437
ここで、λ0は自由空間における中心周波数での波長、ko、keはそれぞれ偶奇モードの波長短縮率であり、Zoe、Zooはそれぞれ偶奇モードの平行結合ストリップラインの特性インピーダンスである。
また、ko、keは比較的近い値であることを考慮すると、式(1)のLλ/4は近似的に次式(3)のように表される(例えば、非特許文献2参照)。
Figure 2008160437
S.B.Cohn,IRE Trans.Microwave Theory and Tech.,Vol.MTT-6,pp.223-231,April (1958). 上野伴希、「試作で学ぶ高周波フィルタの設計法」、総合電子出版社、第6章p111-133(2002)
上述の式(3)に示されるように、マイクロストリップラインを用いたときの波長λの1/4の長さ(Lλ/4)は、波長短縮率ko、keに比例する。この波長短縮率ko、keは誘電率に反比例するので、マイクロストリップラインの長さ(λ/2)を短縮するには、即ち、バンドパスフィルタを小型化するには、誘電率を高くすればよい。
しかしながら、従来のバンドパスフィルタは、半導体基板を誘電体としてマイクロストリップラインを形成するため、マイクロストリップラインの長さ(λ/2)は半導体基板材料の誘電率によって定まることになり、バンドパスフィルタの小型化が困難であった。
また、誘電率を高くするため、半導体基板上に誘電体膜を形成し、この誘電体膜上にバンドパスフィルタを形成して半導体基板上の配線と接続する場合、半導体基板上へ誘電体膜を形成する工程は、エッチングの制御が困難であり、さらに、誘電体膜上に形成されたバンドパスフィルタへの配線は、誘電体膜の側面を這うか、ビアホールを誘電体膜に形成して接続することになるため、誘電体膜側面を這う配線の蒸着工程は困難であり、ビアホールによる接続の場合は工程が増加する。
また、バンドパスフィルタの小型化のため、別途、誘電率の高い誘電体基板にバンドパスフィルタを形成し、半導体基板上に実装する場合は、別の誘電体基板に形成した後にバンドパスフィルタを実装するため、電気的な特性はオンウエハでは評価ができない。さらに、半導体基板上へ実装するときの電極への接触損失も生ずるため、所望の特性を得ることが困難である。
したがって、半導体基板にバンドパスフィルタを形成した場合であっても、その小型化を図ることができるバンドパスフィルタ及びその製造方法が望まれていた。
本発明に係るバンドパスフィルタは、半導体基板上に形成されたエアブリッジ配線と、前記エアブリッジ配線の前記半導体基板に対して反対側に形成され、前記エアブリッジ配線をマイクロストリップラインとする誘電体膜とを備え、前記マイクロストリップラインによりマイクロストリップライン共振器を構成するものである。
また、本発明に係るバンドパスフィルタの製造方法は、マイクロストリップライン共振器を備えたバンドパスフィルタの製造方法であって、半導体基板上に前記マイクロストリップライン共振器の配線をエアブリッジにより形成する工程と、前記エアブリッジの前記半導体基板に対して反対側に誘電体膜を形成してマイクロストリップラインとする工程とを備えたものである。
本発明は、エアブリッジ配線の半導体基板に対して反対側にエアブリッジ配線をマイクロストリップラインとする誘電体膜を備え、当該マイクロストリップラインによりマイクロストリップライン共振器を構成することにより、半導体基板にバンドパスフィルタを形成した場合であっても、その小型化を図ることができる。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係るバンドパスフィルタの構成を示す図である。図1(a)はバンドパスフィルタの平面図であり、図1(b)は図1(a)におけるb−b’矢視断面図であり、図1(c)は図1(a)におけるc−c’矢視断面図である。尚、図1(c)は図1(a)において一点鎖線で示す断面をc−c’矢視方向から見た側面図である。
図に示すように、本実施の形態1に係るバンドパスフィルタは、例えばSi、GaAs、InPなどの半導体基板10上に、当該バンドパスフィルタの入出力電極となるバンプ11,12が形成されており、バンプ11にはカレントフィルム13を介して、例えばAuなどの導体により形成され、エアブリッジ配線としてマイクロストリップライン15−1が接続され、バンプ12にはカレントフィルム13を介して、例えばAuなどの導体により形成され、エアブリッジ配線としてマイクロストリップライン15−2が接続されている。さらに、マイクロストリップライン15−1及び15−2との間には、例えばAuなどの導体により形成され、マイクロストリップライン15−1及び15−2とマイクロストリップライン共振器を構成するマイクロストリップライン15−3がエアブリッジ配線として設けられている。
このマイクロストリップライン15−1,15−2及び15−3(以下、区別しないときは単に「マイクロストリップライン15」という)の半導体基板10に対して反対側(裏面)には、少なくともマイクロストリップライン15−1,15−2及び15−3を含む範囲において誘電体膜17が形成されている。このような構成により、誘電体膜17を誘電体とするマイクロストリップライン15により、マイクロストリップライン共振器を構成している。
マイクロストリップライン15は、それぞれ、上述した式(3)により求まる長さ(Lλ/4)で結合されている。つまり、マイクロストリップライン15の長さは、それぞれLλ/4の2倍となる。また、マイクロストリップライン15の線路幅、マイクロストリップライン15間のギャップは、バンドパスフィルタの中間周波数や、誘電体膜17の厚さ、誘電体膜17の比誘電率などの関係により定まる。この算出手法は公知(例えば、非特許文献2参照)であるので、詳細の説明は省略する。
誘電体膜17は、比誘電率が半導体基板10の比誘電率より高い誘電体により形成される。望ましくは比誘電率が約50以上のものを選択する。例えばSrBi2Ta29がよく知られている材料である(比誘電率:約180)。
図2は比誘電率と波長短縮率との関係を示す図である。図2に示すように、比誘電率に対するマイクロストリップライン15の偶奇モードの波長短縮率は、高い比誘電率になればなるほど、波長短縮率は小さくなる。この図は上述した非特許文献2に基づき、偶奇モードの波長短縮率はあまり差がないので、仮にインバータパラメータJ/Y0を0として、比誘電率に対する波長短縮率の変化をプロットし、さらに外挿して高誘電率側の波長短縮率を見積もった値を示している。図2から比誘電率50以上で波長短縮率は0.2以下になることがわかる。
ここで、例えば半導体基板10を誘電体としてマイクロストリップラインを形成したとき、自由空間で周波数60GHz(λ0/4=1.25mm)の電磁波におけるLλ/4を、上述した式(3)で概算すると、例えば半導体基板10の代表的な材料の比誘電率は、Siで11.9、GaAsで13.1、InPで10.4程度であるので、比誘電率を10とすると図2に示すように、波長短縮率ke≒ko≒0.4であるから、Lλ/4は約0.5mmとなる。少なくともストリップライン共振器が1つ(以下、ストリップライン共振器の数を「段」という)のバンドパスフィルタは1/2波長の長さが必要なので1mm程度の大きさになる。より急峻な特性が要求されるなら、さらに段数を増やさなければならないのでバンドパスフィルタはさらに大きくなる。
一方、本実施の形態におけるバンドパスフィルタは、誘電体膜17の比誘電率が半導体基板10の比誘電率より高い誘電体を用いて形成しているので、波長短縮率は半導体基板10より小さくなる。例えば、比誘電率が50以上の高誘電体材料を用いて誘電体膜17を形成することにより、上述のように波長短縮率は約0.2となる。即ち、マイクロストリップライン15の上述した式(3)により求まる長さ(Lλ/4)は約1/2の長さになる。
以上のように本実施の形態1におけるバンドパスフィルタは、マイクロストリップライン共振器を構成するマイクロストリップライン15がエアブリッジ配線として設けられ、このマイクロストリップライン15の半導体基板10に対して反対側に誘電体膜17を設け、この誘電体膜17の比誘電率が半導体基板10より高い比誘電率の誘電体材料を用いることにより、バンドパスフィルタの大きさを、半導体基板10上に形成したバンドパスフィルタより小型化することができる。
尚、上記説明では、バンプ11,12とマイクロストリップライン15との間にカレントフィルム13が介在する構成を説明したが、マイクロストリップライン15を電解メッキ(後述)で形成しない場合は、カレントフィルム13は設けなくても良い。
また、上記説明では、ストリップライン共振器が1段の場合を説明したが、これに限らず、任意の段数で良い。
次に、本実施の形態1におけるバンドパスフィルタの製造方法を説明するが、まず、上述のような、マイクロストリップライン15をエアブリッジとしない製造方法における課題について図8を用いて説明する。
図8は半導体基板上に誘電膜を形成した場合のバンドパスフィルタの構成を示す図である。上述のように、マイクロストリップライン15の長さを短縮するには、即ち、バンドパスフィルタを小型化するには、誘電率を高くすれば良い。
誘電率を高くする方法として、図8(a)のように誘電体膜17を半導体基板10上にCVD法、スパッタリング法、ゾルゲル法などによって形成し、その上にバンドパスフィルタを形成する方法が考えられる。この場合、半導体基板10上に誘電体領域を形成するプロセスが実施されるが、これをリフトオフ法によるパターン形成方法にて行う場合、上記のような誘電体膜17の半導体基板10上への形成方法ではフォトレジストが加熱により硬化するので用いることができない。このため半導体全面を誘電体膜17で覆った後、エッチング工程により除去することになる。しかしながら、このエッチング工程は最終的には半導体表面が露出するまで行うため、それまでに形成した配線やFETまでもエッチングしてしまう可能性があり、エッチングの制御はかなり困難となる。
また、他の配線をする前に誘電体膜17を形成する場合、この誘電体膜17は数十μm以上の膜厚を必要とするため、その後のフォトレジスト塗布工程への不具合が考えられるのでこの方法は採用できない。
また、誘電体膜17上に形成されたバンドパスフィルタへの配線31は誘電体膜17の側面を這うか、ビアホール40を誘電体膜17に形成して接続することになる。しかしながら、誘電体膜17の側面を這う配線31の形成は、蒸着工程において側面へ金属を蒸着することになりかなり困難である。誘電体側面をエッチングにより斜面にすることは可能であろうが、これもエッチング条件の最適化が必要となる。さらにスパッタリング法で側面に金属を蒸着することは可能であるが、これをフォトリソ工程、エッチング工程で配線パターンを形成することは不可能に近い。また、図8(b)のように、バンドパスフィルタへの配線41を誘電体膜17に形成したビアホール40で接続する場合は、誘電体膜表面までビアホールを金属で埋めてからバンドパスフィルタを形成するフォトリソ工程を実施しなければならないため工程が増加する。
また、バンドパスフィルタを別の誘電体に形成し、半導体基板10(ICチップ)上に実装する方法も考えられる。この場合は、誘電体基板として高い比誘電率を有するものを用いることができるので、バンドパスフィルタを小型化することが容易である。しかし、別の誘電体に形成した後に実装するため、実際のMMICの電気的な特性はオンウエハでは評価ができない。さらに半導体基板10(ICチップ)上への実装するときの電極への接触損失も設計段階で考慮しなければならないことなど、所望の特性を得ることが困難であり、また、速やかに作製できない。
したがって、MMICに用いるバンドパスフィルタを、デバイス工程技術を用いて直接半導体基板上に形成し、かつ小型化することができるバンドパスフィルの製造方法が望まれている。このような本実施の形態1におけるバンドパスフィルタの製造方法について図3〜図6を用いて説明する。
図3〜図6は実施の形態1に係るバンドパスフィルタの製造工程図である。まず、図3(a)に示すように、半導体基板10上にバンドパスフィルタを形成する入出力部にバンプ11、12を形成する。このバンプ11,12の配置は、バンドパスフィルタの比帯域、中心周波数、リップル値や誘電体膜17(後述)の比誘電率や厚さから計算することが可能である。この算出手法は公知(例えば、非特許文献2参照)であるので、詳細の説明は省略する。次に、図3(b)に示すように、絶縁性のフォトレジスト1を塗布し、フォトリソグラフィー技術を用いて、バンプ11,12の形状に対応した開口を設けた第1のレジストパターンを形成する。
図3(c)に示すように、フォトレジスト1上の全面に、例えばTiやAu等の導電性材料を用い、蒸着法やスパッタリング法等によりカレントフィルム13(例えばTi:50nm厚,Au:100nm厚)を形成する。これによりカレントフィルム13は、フォトレジスト1の表面と、このフォトレジスト1の開口側面と、バンプ11,12の表面に形成される。このカレントフィルム13は、基板上全面において電気的に通電したものとなっている。尚、マイクロストリップライン15を電界メッキで形成しない場合は、カレントフィルム13を形成する工程は省略しても良い。
このカレントフィルム13上に、図4(d)に示すように、絶縁性のフォトレジスト2を塗布し、フォトリソグラフィー技術を用いて、マイクロストリップライン共振器の配線パターンの形状に対応した開口を設けた第2のレジストパターンを形成する。これによりフォトレジスト2に開口部14が形成され、開口部14のみカレントフィルム13が露出する。
次に、図4(e)に示すように、第2のレジストパターンをマスクとして、カレントフィルム13上に電解メッキを施すことによって、マイクロストリップライン共振器の配線となるマイクロストリップライン15を形成する。この電解メッキは、例えば図示しない電極をカレントフィルム13に当接させ、カレントフィルム13に電流を供給しながら、メッキ液を吹き付け又はメッキ面をメッキ液に浸漬することにより行う。この電解メッキは例えばAuメッキ膜や、Cuメッキ膜や、その他の任意のメッキ膜により形成することができる。このような電解メッキにより、例えばAu層の膜厚は、μmオーダ(例えば3μm)程度にすることができる。尚、メッキ方法はこれに限らず、他の公知の方法により行っても良い。
次に、図4(f)に示すように、フォトレジスト2を除去した後、図5(g)に示すように、上記電解メッキ、即ち、マイクロストリップライン15以外の露出したカレントフィルム13をドライエッチングにより除去する。ここで、カレントフィルム13の厚さは、例えば約0.1μm程度であるから、カレントフィルム13を全面エッチングしても、マイクロストリップライン15の厚さは約5%程度減じるだけである。
次に、半導体基板10の全面、即ち、マイクロストリップライン15及びフォトレジスト1の上に例えばゾルゲル法等を用いて誘電体膜17を形成する。ゾルゲル法による誘電体膜17の形成は、図5(h)に示すように、まず、マイクロストリップライン15及びフォトレジスト1の上の全面に誘電体ゾル16を塗布する。この誘電体ゾル16は、少なくとも半導体基板10の比誘電率より高い比誘電率の材料を用いる。望ましくは比誘電率が約50以上のものでゾルゲル法によって形成できる高誘電体ゾルを選択する。例えばSrBi2Ta29がよく知られている材料である(比誘電率:約180)。次に、図5(i)に示すように、少なくともマイクロストリップライン15を含む範囲、即ち、少なくともバンドパスフィルタを形成する箇所以外の誘電体ゾル16をエッチングにより除去し、残ったバンドパスフィルタを形成する箇所の誘電体ゾル16を焼成し結晶化することにより誘電体膜17を形成する。この誘電体ゾル16の焼成は、例えば800℃程度で焼成する。尚、半導体基板10が、例えばGaAsやInPのように高温(〜400℃)で分解する材料の場合は、誘電体ゾル16を局所的に昇温することにより焼成して結晶化する。例えば、レーザーアニール法により誘電体ゾル16のみを昇温して結晶化させる。
最後に、図6(j)に示すように、第1のレジストパターンを形成したフォトレジスト1を有機溶剤により除去して、マイクロストリップライン15をマイクロストリップライン構造とする。以上により、本実施の形態におけるバンドパスフィルタが形成される。
図7は実施の形態1に係るバンドパスフィルタの斜視図及び誘電体膜裏面の様子を示す図である。上述のような工程により、図7に示すように、誘電体膜17を誘電体とするマイクロストリップライン15によりマイクロストリップライン共振器を構成し、このマイクロストリップライン15をエアブリッジとしたバンドパスフィルタが形成される。
以上のように本実施の形態1におけるバンドパスフィルタの製造方法は、半導体基板10上にマイクロストリップライン15をエアブリッジにより形成し、このエアブリッジの半導体基板10に対して反対側に誘電体膜17を形成してマイクロストリップラインとすることにより、半導体基板10にバンドパスフィルタを形成した場合であっても、その小型化を図ることができる。
実施の形態1に係るバンドパスフィルタの構成を示す図である。 比誘電率と波長短縮率との関係を示す図である。 実施の形態1に係るバンドパスフィルタの製造工程図(1)である。 実施の形態1に係るバンドパスフィルタの製造工程図(2)である。 実施の形態1に係るバンドパスフィルタの製造工程図(3)である。 実施の形態1に係るバンドパスフィルタの製造工程図(4)である。 実施の形態1に係るバンドパスフィルタの斜視図及び誘電体膜裏面の様子を示す図である。 半導体基板上に誘電膜を形成した場合のバンドパスフィルタの構成を示す図である。
符号の説明
1 フォトレジスト、2 フォトレジスト、10 半導体基板、11 バンプ、12 バンプ、13 カレントフィルム、14 開口部、15 マイクロストリップライン、16 誘電体ゾル、17 誘電体膜、31 配線、40 ビアホール、41 配線。

Claims (15)

  1. 半導体基板上に形成されたエアブリッジ配線と、
    前記エアブリッジ配線の前記半導体基板に対して反対側に形成され、前記エアブリッジ配線をマイクロストリップラインとする誘電体膜と
    を備え、
    前記マイクロストリップラインによりマイクロストリップライン共振器を構成することを特徴とするバンドパスフィルタ。
  2. マイクロストリップライン共振器を備えたバンドパスフィルタであって、
    半導体基板上にエアブリッジにより形成された前記マイクロストリップライン共振器の配線と、
    前記エアブリッジの前記半導体基板に対して反対側に形成された誘電体膜と
    を備えたことを特徴とするバンドパスフィルタ。
  3. 前記誘電体膜は、比誘電率が前記半導体基板の比誘電率より高い誘電体により形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のバンドパスフィルタ。
  4. 前記誘電体膜は、比誘電率が50以上の誘電体により形成されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のバンドパスフィルタ。
  5. マイクロストリップライン共振器を備えたバンドパスフィルタの製造方法であって、
    半導体基板上に前記マイクロストリップライン共振器の配線をエアブリッジにより形成する工程と、
    前記エアブリッジの前記半導体基板に対して反対側に誘電体膜を形成してマイクロストリップラインとする工程と
    を備えたことを特徴とするバンドパスフィルタの製造方法。
  6. 前記マイクロストリップライン共振器の配線は、電解メッキにより形成することを特徴とする請求項5記載のバンドパスフィルタの製造方法。
  7. マイクロストリップライン共振器を備えたバンドパスフィルタの製造方法であって、
    半導体基板上にバンプを形成する工程と、
    前記半導体基板上に、前記バンプの形状に対応した第1のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第1のレジストパターン上に、前記マイクロストリップライン共振器の配線パターンの形状に対応した第2のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第2のレジストパターンをマスクとして、前記マイクロストリップライン共振器の配線を形成する工程と、
    前記第2のレジストパターンを除去する工程と、
    前記マイクロストリップライン共振器の配線及び前記第1のレジストパターン上に誘電体膜を形成する工程と、
    前記第1のレジストパターンを除去して、前記マイクロストリップライン共振器の配線をマイクロストリップラインとする工程と
    を備えたことを特徴とするバンドパスフィルタの製造方法。
  8. マイクロストリップライン共振器を備えたバンドパスフィルタの製造方法であって、
    半導体基板上にバンプを形成する工程と、
    前記半導体基板上に、前記バンプの形状に対応した第1のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第1のレジストパターン上の全面に、カレントフィルムを形成する工程と、
    前記カレントフィルム上に、前記マイクロストリップライン共振器の配線パターンの形状に対応した第2のレジストパターンを形成する工程と、
    前記第2のレジストパターンをマスクとして、カレントフィルム上に電解メッキを施すことによって、前記マイクロストリップライン共振器の配線を形成する工程と、
    前記第2のレジストパターンを除去する工程と、
    少なくとも露出した前記カレントフィルムを除去する工程と、
    前記マイクロストリップライン共振器の配線及び前記第1のレジストパターン上に誘電体膜を形成する工程と、
    前記第1のレジストパターンを除去して、前記マイクロストリップライン共振器の配線をマイクロストリップラインとする工程と
    を備えたことを特徴とするバンドパスフィルタの製造方法。
  9. 前記カレントフィルムの除去を、ドライエッチングにより除去することを特徴とする請求項8記載のバンドパスフィルタの製造方法。
  10. 前記誘電体膜の形成を、ゾルゲル法により形成することを特徴とする請求項5〜9の何れかに記載のバンドパスフィルタの製造方法。
  11. 前記誘電体膜は、
    誘電体ゾルを前記マイクロストリップラインの配線及び前記第1のレジストパターン上に塗布する工程と、
    少なくとも前記マイクロストリップラインの配線を含む範囲以外の前記誘電体ゾルを除去する工程と、
    少なくとも前記マイクロストリップラインの配線を含む範囲の前記誘電体ゾルを焼成して結晶化する工程と
    により形成されることを特徴とする請求項7〜10の何れかに記載のバンドパスフィルタの製造方法。
  12. 前記誘電体ゾルを局所的に昇温することにより焼成して結晶化することを特徴とする請求項11記載のバンドパスフィルタの製造方法。
  13. 前記誘電体ゾルの焼成を、レーザーアニール法により焼成することを特徴とする請求項11又は12記載のバンドパスフィルタの製造方法。
  14. 前記誘電体膜は、比誘電率が前記半導体基板の比誘電率より高い誘電体により形成されることを特徴とする請求項5〜13の何れかに記載のバンドパスフィルタの製造方法。
  15. 前記誘電体膜は、比誘電率が50以上の誘電体により形成することを特徴とする請求項5〜14の何れかに記載のバンドパスフィルタの製造方法。
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