JP2008159926A - 軟磁性磁気部材、軟磁性磁気部材の積層体及びそれらの製造方法 - Google Patents

軟磁性磁気部材、軟磁性磁気部材の積層体及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の積層電磁鋼板製の軟磁性磁気部材よりも格段に渦電流損が小さく、かつ、従来の圧粉コアよりも格段に低コストで軟磁性磁気部材としての実用性に優れた軟磁性磁気部材、軟磁性磁気部材の積層体及びそれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】板状の軟磁性磁気部材3を、その板厚方向に対して略直角方向に延在する多数の軟磁性細片部2を多数並べ、各軟磁性細片部2同士の対向面を絶縁膜にて電気絶縁し、結合して構成する。これにより、渦電流損が少なく低コストの軟磁性磁気部材を構成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機や静止形磁気機器に採用される電磁鋼板やそれを積層してなる積層体などの軟磁性磁気部材に関し、特に低渦電流損特性を有する軟磁性磁気部材及びその製造方法に関する。
回転電機や静止形磁気機器の発熱低減と効率向上のため、その磁気回路を構成する軟磁性磁気部材の渦電流損の低減が要求されており、特に高周波電力が給電される場合にその必要性は深刻となる。たとえば、下記の特許文献1は、この種の絶縁被膜付きの電磁鋼板の製造方法を記載している。
このため、従来、表面に絶縁被膜剤を塗布し、焼き付け処理が施された絶縁被膜付きの電磁鋼板を積層して使用している。更に高周波用途では、種々の軟磁性粉末混入の樹脂成形品などを用いたりしている。たとえば、下記の特許文献2は、この種の軟磁性粉末混入樹脂成形品(以下、ダストコア又は圧粉コアとも言う)を記載している。
電磁鋼板に被着される絶縁被膜の製造方法としては各種の方法が従来より用いられている。一般に、リン酸塩又はクロム酸塩を主成分とする無機系被膜剤を塗布するのが主流であるが、クロム酸塩をベースとして有機樹脂を添加配合する無機−有機系の塗布剤を用いたり、全量有機成分系の塗布剤を用いる場合もある。これらの塗布剤は塗布後に加熱(焼き付き)処理されるのが通常である。また、上記の絶縁被膜は単に電磁鋼板間の電気絶縁に加えて、積層電磁鋼板を加熱しつつ圧縮する熱圧着工程により電磁鋼板間の接着機能も奏している。
このような用途には、たとえば潜在性硬化剤を配合したアクリル変成エポキシ樹脂エマルジョンを主成分とする混合液を塗布し、不完全に焼きつけることを特徴とする接着用表面被覆電磁鋼板の製造方法(特許文献3)を採用することが好適である。また、電磁鋼板の代わりに非晶質合金薄帯の積層板(特許文献4)を作製する場合に、この非晶質合金薄帯に耐熱性接着剤を塗布して積層すれば、350℃以上の高温の磁場中焼鈍を行っても接着能が低下しないことも知られている。
更に、下記の特許文献5は、熱可塑性シロキサンポリマーを主成分とする耐熱樹脂皮膜を塗布し、焼き付けることを提案している。この耐熱樹脂皮膜は、良好な耐熱性をもつため樹脂皮膜の被着後に歪取り燒鈍(650℃以上850℃)を行ってもその接着状態及び電気絶縁性を保持できるとされている。無機ポリマーは、M(金属又は半金属)-O(酸素)-Mの無機結合で主骨格が構成されているポリマーである。MがSiの場合、Si-O結合をシロキサン結合と言う。なお、特許文献5で言うシロキサンポリマーとは無機成分がSiとOのみから成るポリマーを意味であり、特許文献5は、ある種のシロキサンポリマーが電磁鋼板塗布剤に好適な良好な熱可塑性を有することを記載している。
特開平5−65663号公報 特開平6−176946号公報 特許第2613725号公報 国際公開WO 86/05314号公報 特開2006−54244号公報(P2006−54244A)
しかしながら、上記した電磁鋼板の渦電流損は比較的大きく、特に給電電力の周波数増大を図ると渦電流損が急増するという欠点があった。このため、その厚さ低減が図られているがそれには限界があり、かつ、電磁鋼板の厚さ低減による渦電流損低減効果にも限界があった。その他、磁気回路を3次元的に形成する必要がある場合においては積層電磁鋼板の厚さ方向に磁束が流さざるを得ないため、渦電流損が急増するという問題もあった。
これに対して、圧粉コアは、積層電磁鋼板に比べて渦電流損を格段に低減でき、磁束を3次元的に流しても渦電流損の急増を回避できるものの、その透磁率及び磁束飽和密度が電磁鋼板に比べて格段に小さいため、同じ出力を得るため機器体格が大幅に増大する欠点、更には電磁鋼板に比べて製造工程が格段に複雑であり、高コストとなるという問題などがあった。更に、磁気特性改善のための700〜800℃の温度域での歪取り焼鈍工程の実施が困難であるという問題もあった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、従来の積層電磁鋼板製の軟磁性磁気部材よりも格段に渦電流損が小さく、かつ、従来の圧粉コアよりも格段に低コストで軟磁性磁気部材としての実用性に優れた軟磁性磁気部材、軟磁性磁気部材の積層体及びそれらの製造方法を提供することをその目的としている。
上記課題を解決する本発明は、軟磁性金属材料を素材として板状に形成される軟磁性磁気部材において、軟磁性金属材料からなるとともに少なくとも板厚方向と直角な所定の配列方向へ所定ピッチで互いに平行に配列してなる多数の軟磁性細片部と、前記軟磁性細片部の表面に被着乃至形成されて前記各軟磁性細片部間の電気抵抗値を増大させる絶縁膜とを有し、前記軟磁性細片部は、前記絶縁膜を介して互いに機械的に結合されて板状に成形されていることを特徴としている。
すなわち、この発明は、たとえば電磁鋼板からなる薄板形状の軟磁性磁気部材が、板厚方向と直角な一方向(たとえばその幅方向)へ所定間隔ごとに切断され、板厚方向及び前記一方向と直角な方向(たとえば長さ方向)にそれぞれ平行に延在する多数の軟磁性細片部に分断され、かつ、各軟磁性細片部の少なくとも切断面には絶縁膜(絶縁被膜とも言う)が被着されている点をその特徴としている。
なお、好適には各軟磁性細片部の板厚方向と直角な面にも従来同様の絶縁被膜が設けられ、この絶縁被膜は、上記切断面に設けられる絶縁被膜と同工程にて形成されることが好適である。また、各軟磁性細片部同士は、上記絶縁被膜により接着することが好適であるが、他の機械的な結合手段を採用してもよい。絶縁被膜としては、上記した従来の電磁鋼板に採用される絶縁被膜を採用することができる。なお、軟磁性細片部の幅及び長さは自由であり、一つの軟磁性細片部をテープ状に形成したり、サイコロ状に形成したりすることができる。前者は後者に比べて一方向の磁気特性を改善でき、後者は前者に比べて三次元の各方向における渦電流損低減効果を向上できる。絶縁被膜は、軟磁性細片部の焼鈍前に行ってもよく、焼鈍後に行っても良い。また、軟磁性板から軟磁性細片部を形成した後、焼鈍を実施しなくても良く、軟磁性細片部形成前の軟磁性板を焼鈍してもよい。
本発明によれば、従来の電磁鋼板に比べてその板厚方向への交番磁束に対する渦電流損低減効果を大幅に向上することができるうえ、従来の電磁鋼板に比べてその板厚方向と直角方向へ交番磁束を流す場合にも渦電流回路の電気抵抗値を増大できるため渦電流損を低減することができる。
好適な態様において、 前記各軟磁性細片部は、長尺形状にそれぞれ形成されて前記板厚方向及び前記配列方向に対して直角の延在方向へそれぞれ延在している。すなわち、この態様の軟磁性細片部は、テープ状乃至断面角形の細線状に形成される。この軟磁性細片部は、軟磁性細片部をサイコロ状に形成する場合に比べて、製造工程が格段に容易であり、かつ、長尺方向の磁気特性低下を抑止でき、軟磁性磁気部材の強度も向上することができる。
好適な態様において、前記軟磁性細片部は、前記板厚方向と直角な第1の配列方向へ所定ピッチで互いに平行に配列され、かつ、前記板厚方向と直角な第2の配列方向へ所定ピッチで平行に配列され、前記絶縁膜は、互いに隣接する前記軟磁性細片部の間に位置して前記第1の配列方向及び前記第2の配列方向へそれぞれ所定ピッチで配列されている。すなわち、この態様の軟磁性細片部は、板厚方向と略直角な2方向へ軟磁性板を分断して形成され、6つの平面を有する立体形状(たとえばサイコロ形状)をもつ。このようにすれば三次元空間のいずれの方向への磁束に対しても良好な渦電流損低減効果を奏することができる。
好適な態様において、前記第1の配列方向及び第2の配列方向は、互いに直交している。このようにすれば、製造及びその後の必要形状の軟磁性磁気部材の作製が容易となる。
好適な態様において、前記絶縁膜は、前記軟磁性細片部の間に介設された絶縁フィルムからなる。すなわち、この実施形態では、軟磁性細片部の間に予めフィルム形状に形成された絶縁被膜を配置するため、十分な厚さの絶縁被膜を軟磁性細片部間に配置することができる。もちろん、この絶縁フィルムは熱圧着などにより両側の軟磁性細片部の結合機能を奏しても良い。
好適な態様において、上記軟磁性磁気部材を積層してなる軟磁性磁気部材の積層体は、積層方向に隣接する前記軟磁性磁気部材の間に介挿された層間絶縁用の絶縁フィルムを有する。このようにすれば、積層方向に隣接する軟磁性磁気部材間の層間絶縁性能を向上することができる。
好適な態様において、上記した軟磁性磁気部材は、電磁鋼板を所定幅に切断して帯状の前記軟磁性細片部を形成する第1工程と、前記帯状の軟磁性細片部の少なくとも切断面に前記絶縁膜を被着乃至形成する第2工程と、多数の前記帯状の軟磁性細片部を前記絶縁膜を介して互いに機械的に結合する第3工程とにより製造される。このようにすれば、連続工程により生産性良く、低渦電流損特性をもつ軟磁性磁気部材を製造することができる。この製造工程は、通常の電磁鋼板製造メーカー側にて、上記第2工程を兼ねる従来の絶縁被膜形成工程前に上記第1工程を実施し、従来の絶縁被膜形成工程後に上記第3工程を実施することにより、従来の電磁鋼板と同様の板状の軟磁性磁気部材を製造することができる。もちろん、この製造方法で製造される軟磁性磁気部材はたとえばアモルファス軟磁性テープのように通常の電磁鋼板とは異なる組成をもつことができる。また、上記第1〜第3工程は、通常はロール状をなす板状の軟磁性磁気部材を購入したユーザサイドにて、行っても良い。
好適な態様において、前記軟磁性細片部を前記電磁鋼板のうちの所定の必要部位にのみ前記切断を行うことにより前記必要部位にのみ前記軟磁性細片部を形成する。このようにすれば、このような軟磁性細片部の形成がそれほど必要とされない軟磁性磁気部材の部位の磁気特性及び機械的強度の改善を図ることができる。
好適な態様において、前記電磁鋼板を所定幅に切断して形成された前記帯状の軟磁性細片部は、隣接する前記帯状の軟磁性細片部に対して板厚方向へ相対的に所定距離だけ変位させた後、前記絶縁膜の被着乃至形成を行ってから前記変位を解消させ、しかるのち前記機械的結合を行う。このようにすれば、連続工程により優れた生産性にて本発明の軟磁性磁気部材を製造することができる。
好適な態様において、長尺の電磁鋼板を所定の搬送方向に搬送するとともに、搬送方向上流部にて前記第1工程を行い、搬送方向中流部に前記第2工程を行い、搬送方向下流部にて前記第3工程を行う。このようにすれば、連続的に各工程を実施できるため生産性を向上することができる。
好適な態様において、前記長尺の電磁鋼板(テープ状の軟磁性板を含む)の前記搬送方向への移動につれて前記電磁鋼板を前記搬送方向へ切り裂くことにより前記軟磁性細片部を帯状に形成する。このようにすれば、切断による軟磁性細片部の形成を容易に行うことができる。
好適な態様において、前記第3工程を行う装置の搬送方向下流側に、前記軟磁性磁気部材を必要形状に加工する加工装置を配置する。このようにすれば、製造した軟磁性磁気部材を用いた最終製品形状加工をコンパクトな製造ラインで行うことができる。
好適な態様では、電磁鋼板を多数のライン状の軟磁性細片部に切り裂くのではなく、予め絶縁膜が全周にわたって被着された軟磁性細線を一列に並べて結合することにより、板状の軟磁性磁気部材を形成するため、生産性よく軟磁性磁気部材を製造することができる。
好適な態様において、上記のように形成された板状の軟磁性磁気部材を多数、板厚方向に積層してなる軟磁性磁気部材の積層体を形成する。このようにして形成された軟磁性磁気部材の積層体は、従来の積層電磁鋼板に比べて、その板厚方向への交番磁束に対する渦電流損低減効果を大幅に向上することができるうえ、板厚方向と直角方向へ交番磁束を流す場合にも渦電流回路の電気抵抗値を増大できるため渦電流損を低減することができる。
好適な態様において、積層される2枚の前記板状の軟磁性磁気部材の前記絶縁膜は互いに異なる方向に延在する。つまり、この態様では、積層される2枚の軟磁性磁気部材の軟磁性細片部は、異なる方向に延在する。このようにすれば、低磁束量においては、磁束方向に絶縁膜が配置されない板状の軟磁性磁気部材を磁束が流れるようにすることにより、積層体の磁気抵抗を低減することができるとともに、磁束量が増大しても各方向における平均の磁気抵抗を低減することができる。更に、積層体の各方向への強度も向上することができる。
好適な態様において、前記2枚の板状の軟磁性磁気部材のうちの少なくとも一方の前記絶縁膜の延在方向は、ほぼ磁束通過方向に設定される。このようにすれば、磁束通過方向の磁気抵抗を低減しつつ、積層体の機械的強度も向上することができる。
好適な態様において、前記2枚の板状の軟磁性磁気部材の前記絶縁膜の延在方向は、互いに直交する。このようにすれば、三次元の各方向への磁気抵抗及び渦電流損を低減できるとともに、機械的強度も向上することができる。
好適な態様において、前記軟磁性磁気部材の積層体以外の軟磁性磁気部材と組み合わせられて磁気回路を構成する。このようにすれば、複雑な三次元形状の磁気回路を低渦電流損にて構成することができる。なお、この発明の軟磁性磁気部材の積層体以外の軟磁性磁気部材とは、たとえば圧粉コアや通常の積層電磁鋼板などを所望の要求に合わせて選択すればよい。
好適な態様において、軟磁性磁気部材の積層体は、電磁鋼板(軟磁性の非晶質合金テープでもよい)のごとき軟磁性磁気部材の積層体を所定幅に切断して帯状の前記軟磁性細片部の積層体を形成する第1工程と、前記帯状の軟磁性細片部の積層体の少なくとも切断面に前記絶縁膜を被着乃至形成する第2工程と、多数の前記帯状の軟磁性細片部の積層体を前記絶縁膜を介して互いに機械的に結合して前記軟磁性磁気部材の積層体を形成する第3工程とを有する。すなわち、この態様では、予め作製した軟磁性磁気部材の積層体を分断して上記と同様に軟磁性細片部の積層体を多数形成し、少なくとも分断面に絶縁膜を設けて軟磁性細片部の積層体同士を機械的に結合するため、生産性良く軟磁性磁気部材の積層体を製造することができる。
好適な態様において、前記軟磁性磁気部材の積層体の前記切断面をその積層方向と直角方向へ形成する。これにより、切断回数を減らすことができる。
好適な態様において、多数の前記軟磁性磁気部材を所定の平面形状に順次切断し、切断された前記各軟磁性磁気部材を順次積層して所定の立体形状の軟磁性磁気部材の積層体を形成する。このようにすれば、切断が容易となる。
上記課題を解決する第2発明は、輪板状の電磁鋼板を積層してなるモータコアにより構成される軟磁性磁気部材の積層体において、互いに異なる向きに形成されて少なくとも径方向へ延在するとともに径方向幅が全径方向幅よりそれぞれ短い多数の部分的切断部と、前記部分的切断部の表面に被着乃至形成された絶縁膜とを有する電磁鋼板からなる輪板を積層してなることを特徴としている。すなわち、この発明では、積層電磁鋼板からなるモータコアの必要部位に多数の部分的切断部(上記で言う軟磁性細片部に相当)を形成し、これら部分的切断部の切断面に絶縁膜を設ける。このようにすれば、モータコアの機械的強度の低下を抑止しつつ渦電流損を低減することができる。
好適な態様において、前記部分的切断部は、放射状に配置される。このようにすれば、放射状の磁束の流れを妨害することなく渦電流損を低減することができる。
好適な態様において、積層方向に隣接する2枚の前記輪板の前記部分的切断部は、互いに周方向異なる位置に配置される。このようにすれば、積層体としての磁気抵抗の増大を抑止し、モータコアの機械的強度低下を抑止することができる。
上記課題を解決する第3発明は、軟磁性金属材料により細線状に形成されるとともに束ねられて所定の延在方向へ延在する多数の軟磁性細線部と、前記軟磁性細線部の表面に被着乃至形成されて前記軟磁性細線部間の電気抵抗値を増大させる絶縁膜とを有し、前記軟磁性細線部は、前記絶縁膜を介して機械的に結合されていることを特徴としている。すなわち、この発明では、細線状に形成された多数の軟磁性細線部を束ねて軟磁性磁気部材を構成する。軟磁性細線部の外周面に被着される絶縁膜は、少なくとも束ねる前に被着される。好適には、絶縁膜が予めそれぞれ被着された多数の軟磁性細線部を束ねて軟磁性磁気部材が形成される。多数の軟磁性細線部を束ねた軟磁性磁気部材の断面(軟磁性細線部の延在方向と直角方向における)は任意形状とすることができる。このようにすれば、低渦電流損の軟磁性磁気部材を簡素な工程にて製造することができる。各軟磁性細線部は、絶縁膜の接着力又は他の機械的結合力により互いに結合される。
上記課題を解決する第4発明は、軟磁性金属材料を素材として形成されて磁束を通過させる軟磁性磁気部材において、軟磁性金属材料により細線状に形成されるとともにスパイラル状又は筒状に巻回されている軟磁性細線部と、前記軟磁性細線部の表面に被着乃至形成されて前記軟磁性細線部間の電気抵抗値を増大させる絶縁膜とを有し、前記軟磁性細線部の各ターンは、前記絶縁膜を介して機械的に結合されていることを特徴としている。すなわち、この発明では、細線状に形成された軟磁性細線部をスパイラル状又は筒状に巻回して軟磁性磁気部材が形成される。軟磁性細線部の外周面に被着される絶縁膜は、少なくとも上記巻回前に被着される。好適には、絶縁膜が予めそれぞれ被着された軟磁性細線部を巻回して軟磁性磁気部材が形成される。軟磁性細線部を巻回してなる軟磁性磁気部材の断面(軟磁性細線部の延在方向と直角方向における)は任意形状とすることができる。このようにすれば、低渦電流損の軟磁性磁気部材を簡素な工程にて製造することができる。軟磁性細線部の各ターンは、絶縁膜の接着力又は他の機械的結合力により互いに結合される。
本発明の軟磁性磁気部材、その積層体及びそれらの製造方法の好適実施形態を以下に説明する。ただし、本発明は下記の実施形態に限定解釈されるべきではなく、他の公知技術を組み合わせて本発明の技術思想を実現してもよいことはもちろんである。なお、以下の実施形態では、通常の電磁鋼板を素材として軟磁性磁気部材を作製する例を記載するが、通常の電磁鋼板に代えて軟鋼板や軟磁性のアモルファス合金シートなどを用いても良い。
(実施形態1)
実施形態1の軟磁性磁気部材及びその製造方法を以下に説明する。この軟磁性磁気部材は、従来の電磁鋼板同様、平板状に形成されている。もちろん、ハンドリングのためにこの板状の軟磁性磁気部材は、ロール状に巻き取られることができる。図1に示すこの軟磁性磁気部材の製造工程図を説明する。
まず電磁鋼板などの軟磁性の薄板(たとえば板厚0.5mm)1を準備する。この薄板1はロール状となっていても良い(工程a)。薄板1の表面には上記した絶縁被膜が被着されている。
次に、この電磁鋼板の薄板1を長さ方向に所定ピッチ(たとえば1mmピッチ)で幅方向に切断して多数の軟磁性細片部2を形成する(工程b)。切断は、板厚方向に行われることが好適であるがそれに限定されるものではない。その後、各軟磁性細片部2の少なくとも切断面に絶縁膜を被着する。この絶縁膜は、上記した電磁鋼板の絶縁被膜と同じ方法で形成できる他、たとえば公知のCVD法やPVD法を用いて形成することができる。その他、樹脂液が充填された槽に軟磁性細片部2を浸漬し、乾燥させて樹脂絶縁膜を被着してもよい。
次に、各軟磁性細片部2を上記長さ方向へ並べてそれぞれ上記幅方向に延在させ、上記長さ方向へ熱圧着することにより、軟磁性磁気部材3を形成する(工程c)。
このようにすれば、低渦電流損の軟磁性磁気部材を実現することができる。この軟磁性磁気部材は打ち抜きなどにより所定形状に形成された後、従来同様に板厚方向へ積層して所望形状の軟磁性磁気部材の積層体が形成される。
この実施形態の板状の軟磁性磁気部材3によれば、従来の電磁鋼板に比べてその板厚方向への交番磁束に対する渦電流損低減効果を大幅に向上することができるうえ、従来の電磁鋼板に比べてその板厚方向と直角方向へ交番磁束を流す場合にも渦電流回路の電気抵抗値を増大できるため渦電流損を低減することができる。絶縁膜として絶縁フィルムを採用することもできる。
なお、各軟磁性細片部は、上記した直線状の平行配列の他、折れ線状、波線状又はその他の曲線条に平行配列されることもでき、正方格子配列、市松配列などの種々の配列にて配列されることができ、更にそれらの組み合わせも自由である。その他、各軟磁性細片部を不等ピッチに配置してもよく、各軟磁性細片部間の境界線は互いに平行とならなくてもよい。上記した種々の軟磁性細片部配列方式のうちの一部の例を図2(a)〜(f)に示す。図2(a)〜(f)において破線は各軟磁性細片部の境界部を示す。
(実施形態2)
実施形態2の軟磁性磁気部材及びその製造方法を以下に説明する。この軟磁性磁気部材は、従来の電磁鋼板同様、平板状に形成されている。もちろん、ハンドリングのためにこの板状の軟磁性磁気部材3は、ロール状に巻き取られることができる。この軟磁性磁気部材の模式斜視図を示す図3を参照して、この実施形態の軟磁性磁気部材を説明する。
この軟磁性磁気部材3は、板厚方向に対して直角かつ互いに直角の2方向にそれぞれ所定ピッチで電磁鋼板を多数切断した多数のサイコロ状の軟磁性細片部2を形成した後、各軟磁性細片部2の少なくとも切断面に絶縁膜を形成し、その後、各軟磁性細片部2を熱圧着して平板状の軟磁性磁気部材を作製したものである。製造工程としては、図1に示す工程(b)を切断方向を変えて2回連続して実施した他は、図1に示す実施形態1の製造工程と同じ方法にて製造することができる。
図3において、4は一回目の切断方向を示し、5は2回目の切断方向を示す。なお、切断方向は、板厚方向に対して直角方向でなくてもよく、また、2つの切断方向4、5は互いに直角でなくてもよい。このようにすれば、低渦電流損の軟磁性磁気部材を作製することができる。
(実施形態3)
実施形態3の軟磁性磁気部材及びその製造方法を以下に説明する。この軟磁性磁気部材は、実施形態1の軟磁性磁気部材3の製造に好適である。この軟磁性磁気部材の製造工程を模式工程図である図4を参照して説明する。なお、電磁鋼板ではなく、その他の軟磁性板を用いても良いことは既述した通りである。
製造装置は、長尺の電磁鋼板100をその長手方向に搬送する搬送装置(図示せず)をもち、電磁鋼板は、搬送方向上流側から下流側へ長尺の電磁鋼板100をインタバル移動させながら行われる。また、この製造装置は、切断装置6、ずらし装置(図示せず)、絶縁膜処理装置(図示せず)、ずらし解消装置(図示せず)、熱処理装置(図示せず)を搬送方向上流側から下流側へ順次有している。
製造工程を説明すると、長尺の電磁鋼板100は、切断装置6に投入されて幅方向所定ピッチに配列され搬送方向に長く延在する多数のテープ状の軟磁性細片部2に切断される(第1工程)。切断装置6から出た各軟磁性細片部2は、互いに隣接する2枚の軟磁性細片部2が板厚方向に板厚よりも大きくずれるようにずらされる。好適には、すべての軟磁性細片部2が板厚方向においてそれぞれ異なる位置にまでずらされる。
その後、各軟磁性細片部2は、絶縁膜処理装置に搬送され、ここで少なくとも切断面に、好適には全面に絶縁膜が被着される(第2工程)。絶縁膜の被着方法は既述した方法で行えばよい。各軟磁性細片部2がその板厚方向にずらされているため、各切断面への絶縁膜の被着が容易となっている。その後、各軟磁性細片部2は、再度板厚方向ずらし解消向きに付勢され、これにより、各軟磁性細片部2は同一平面上に並べられる。その後、軟磁性細片部2を加熱する。この時、絶縁膜は隣接する2枚の軟磁性細片部2を機械的に結合する(第3工程)。なお、この時、軟磁性細片部2の焼鈍を行っても良い。上記熱処理の後、冷却される板状の軟磁性磁気部材3が形成されるが、続いてこの板状の軟磁性磁気部材3を打ち抜くなどして必要な形状の軟磁性磁気部材が得られる。
(変形態様)
なお、図4に示す切断装置6は、搬送方向上流側に向いた多数の細刃をもつことができる。このようにすれば、電磁鋼板100を搬送方向下流側に搬送することにより、これら細刃が電磁鋼板1を切り裂いて多数の軟磁性細片部2を自動的に形成することができる。
(変形態様)
また、図4において、熱処理装置の下流側に軟磁性磁気部材から必要な形状を打ち抜くプレス装置(加工装置)を設けてもよい。このようにすれば、最終製品形状加工をコンパクトな製造ラインで行うことができる。
(変形態様)
図4において、熱処理装置で各軟磁性細片部2を一体化して形成された平板状の軟磁性磁気部材を所定長さに切断し、その後で軟磁性磁気部材の幅方向すなわち上記搬送方向と直角な第2の搬送方向に送りつつ、この第2の搬送方向に所定ピッチでこの第2の搬送方向に対して直角方向に切れ目を順次入れ、切れ目に絶縁膜を設け、更にこの切れ目が解消するように熱圧着することにより、サイコロ状の軟磁性細片部をもつ軟磁性磁気部材を形成することができる。
(変形態様)
長尺の電磁鋼板の所定部位特に渦電流損の低減が重要な部位にのみ上記した多数の軟磁性細片部2を形成し、電磁鋼板のそれ以外の部位には軟磁性細片部2を形成しないか又はそのピッチを大きく形成しても良い。
(種々の切断方法の説明)
上記した軟磁性細片部2の切断において採用できる種々の切断方法を以下に説明する。
切断は、溝切りローラやシャーリングマシンや回転砥石などの切断装置を用いて軟磁性細片部2を一つずつ電磁鋼板から切り離す方法で行われても良く、あるいは切断用の金型を用いて一方向の切断作業あるいは上記2方向の切断作業を一挙に行ってもよい。その他、ウオータージェットやレーザー光のようなビームを用いて切断してもよい。このようなビームを用いた切断は、電磁鋼板の一部領域にのみ多数の軟磁性細片部2を形成するのに適している。
上記した切断方法の一部の例を図5〜図8に図示する。図5は金型切断の例を示す。電磁鋼板100は金型101により高速切断されて一挙に細片化される。図6は電磁鋼板100を回転するディスク状の一対のスリッター102の間に押し込み、これにより電磁鋼板100を切断する例を示す。高速切断が可能となる。図7はたとえば炭酸ガスレーザー103により切断する例を示す。切断形状の自由度が向上する。図8はウオータージェットにより切断する例を示す。熱的悪影響を防止することができる。その他、ワイヤカット法にて切断してもよい。
(変形態様)
上記した軟磁性磁気部材の製造に際しては、長尺の電磁鋼板100をその切断装置以降において各軟磁性細片部2を互いに完全分離したが、切断装置から出た各軟磁性細片部2の一部が互いに連結されているようにしてもよい。このようにすると、ハンドリングが容易となる。また、この各軟磁性細片部2を連結する部分は、軟磁性磁気部材3により形成される磁気回路中、渦電流損が比較的問題とならない部位に配置することが好適である。
(実施形態4)
実施形態4の軟磁性磁気部材及びその製造方法を図4を参照して以下に説明する。図9はこの軟磁性磁気部材の模式平面図である。
この実施形態では、既述した電磁鋼板を切り裂いて形成した多数の軟磁性細片部の代わりに1本乃至複数本の長い軟磁性細線7を用いる。図9では、予め絶縁膜がその外周面に被着された1本の軟磁性細線を用いた例を示す。この軟磁性細線7は最終的に方形板となるようにスパイラル状に巻回された後、熱処理されて軟磁性細線7の各ターンが一体化されている。
この軟磁性細線7の巻回は、軟磁性細線7の直径より僅かに大きいギャップを軸方向に隔てて径方向にそれぞれ延在する2枚のディスクの間の上記ギャップに巻くことが好適である。巻芯の形状を角形とすれば角形の孔をもつ平板状の軟磁性磁気部材を形成でき、巻芯を円柱状とすれば円形孔をもつ輪板状の軟磁性磁気部材を形成することができる。なお、一本の軟磁性細線7の代わりに、複数本の軟磁性細線7を同時に巻回してもよいことはもちろんである。
(変形態様)
上記実施形態では、軟磁性細線7をスパイラル状に巻回したが、軸方向にコイル状に巻回してもよい。このようにすれば、円筒状又は角筒状の軟磁性磁気部材を形成することができる。
(実施形態5)
実施形態5の軟磁性磁気部材及びその製造方法を図10、図11を参照して以下に説明する。図10はこの軟磁性磁気部材の製造工程の一部を示す模式工程図、図11は製造された平板状の軟磁性細線の模式斜視図である。
この実施形態では、予め絶縁膜が被着された軟磁性細線7がそれぞれ一本ずつ巻き取られたロール80が多数幅方向に所定ピッチで配列されている。なお、この実施形態では、各ロール80の軸心は鉛直方向とされている。各ロール80から引き出された各軟磁性細線7は互いに近づくように図示しないガイドローラによりガイドされ、最終的に各軟磁性細線7間のギャップはほぼ0とされる。軟磁性細線7の断面は角形とされることが好適であるが、種々の理由により丸形などそれ以外の断面形状であっても構わない。
ギャップがほぼ0の軟磁性細線7の列は、切断後、又は、そのまま、所定温度に加熱された後、冷却される熱処理工程を経て、各軟磁性細線7の絶縁膜は互いに一体化し、その結果として各軟磁性細線7は図11に示すような平板状の軟磁性磁気部材3となる。
(実施形態6)
実施形態6の軟磁性磁気部材及びその製造方法を図12を参照して以下に説明する。図12はこの軟磁性磁気部材の製造工程を示す模式工程図である。
この実施形態では、予め絶縁膜が被着されたたとえば電磁鋼板などの軟磁性磁気部材8を積層してブロック状の積層電磁鋼板9を形成する(a)。次に、この積層電磁鋼板(軟磁性磁気部材の積層体)8をその積層方向へ切断し(b)、軟磁性磁気部材(正確には軟磁性磁気部材の積層体)3を一枚ずつ形成する。切断工具としては図7に示すようなバイト10を用いるが、その他、フライス盤を用いて切断してもよい。形成された軟磁性磁気部材3は積層電磁鋼板9の積層方向と直角方向へ所定幅の多数の軟磁性細片部をもち、この所定幅は軟磁性磁気部材3の厚さとなる。すなわち、それぞれ細幅に切断されて軟磁性磁気部材3を構成する多数の軟磁性細片部が、軟磁性磁気部材(正確には軟磁性磁気部材の積層体)3を構成する。
この実施形態によれば、たとえば購入した電磁鋼板の絶縁膜を軟磁性細片部2間の絶縁膜として用いることができる。その他、電磁鋼板の代わりに軟鋼板の表面に絶縁フィルムを被着して電磁鋼板を代用したり、アモルファス合金シートの表面に絶縁フィルムを被着して電磁鋼板を代替してもよい。
(実施形態7)
上記した平板状の軟磁性磁気部材3をその板厚方向に積層してなる積層体及びその製造方法について説明する。
既述した平板状の軟磁性磁気部材3を積層することにより軟磁性磁気部材の積層体を製造することができることは、従来の積層電磁鋼板と同じである。この場合、平板状の軟磁性磁気部材3の主面には、既述の絶縁膜被着工程により絶縁膜を被着できるので、電磁鋼板ではなくたとえば軟鋼板を用いることができる。また、予め主面に絶縁膜が被着された電磁鋼板を用いて軟磁性磁気部材3を形成しても、軟磁性磁気部材3の主面は絶縁膜をもつ。
(実施形態8)
軟磁性磁気部材の積層体の他の構造を図13を参照して説明する。図13(a)は2枚の軟磁性磁気部材を積層した一例を示す分解斜視図、図13(b)は4枚の軟磁性磁気部材を積層した一例を示す分解斜視図である。
図13(a)では、平板状の軟磁性磁気部材3を積層するに際して、互いに隣接する軟磁性磁気部材3A、3Bの軟磁性細片部2の延在方向を異ならせて積層している。このようにすると、延在方向Aへの磁束成分は低磁束密度の場合には軟磁性磁気部材3Aを主として通過するため、磁気抵抗を低減することができる。同様に、延在方向Bへの磁束成分は低磁束密度の場合には軟磁性磁気部材3Bを主として通過するため、磁気抵抗を低減することができる。
もちろん、互いに隣接する2枚の軟磁性磁気部材3A、3Bの軟磁性細片部2の延在方向は直角でなく所定角度をもつこともでき、積奏された多数の軟磁性磁気部材3の軟磁性細片部2の延在方向をそれぞれ異ならせても良い。また、平板状の軟磁性磁気部材は、図8に示すような方形ではなく、所望形状とすることもできる。更に、図13(b)に示すように、互いに隣接するかあるいは積層方向に離れた複数枚の軟磁性磁気部材の軟磁性細片部2の延在方向を一致させてもよい。要するに積層体の各軟磁性磁気部材の軟磁性細片部延在方向は自由である。この軟磁性細片部2の延在方向が異なる軟磁性磁気部材3を用いて積層体を構成することにより、磁気特性及び強度の両方を向上することができる。
(実施形態9)
軟磁性磁気部材の積層体の他の構造を図14を参照して説明する。
この実施形態では、平板状の軟磁性磁気部材3を積層して積層体30を形成するに際して、各軟磁性磁気部材3の板厚方向と直角方向(面方向)の形状を最終製品の立体形状に合わせて変更したことをその特徴としている。このようにすれば、従来の積層電磁鋼板のようにすべての電磁鋼板が同一の面形状をもつのに対して、複雑な立体形状の磁気部材を軟磁性磁気部材の積層体により構成することができる。
更に説明すると、既述した多数の軟磁性細片部により形成された平板状の軟磁性磁気部材3は、その板厚方向へ磁束が通過する場合でも比較的小さい渦電流損をもつため、このようなそれぞれ異なる面形状の軟磁性磁気部材3を積層して複雑な立体形状の磁気部材を渦電流損を抑止しつつ実現できる訳である。
(変形態様)
なお、立体形状の磁気部材を構成する場合に、その一部を上記した軟磁性磁気部材の積層体以外の磁気部材、たとえばアモルファス合金からなる磁気部材や通常の積層電磁鋼板で構成してもよい。
(実施形態10)
軟磁性磁気部材の他の構造を図15を参照して説明する。図15(a)はその製造工程の要部を示す模式図、図15(b)は軟磁性磁気部材11の一例断面図、図15(c)は束ねられて形成された軟磁性磁気部材11の他例断面図である。
この実施形態では、予め絶縁膜が被着された軟磁性細線7を多数束ねた後、熱処理を行って各軟磁性細線7を接着し、ロープ状の軟磁性磁気部材11を構成する。このロープ状の軟磁性磁気部材11は、更に巻回したり、並べたりされて所望形状の磁気部材の積層体が形成される。このようにすれば、生産性よく軟磁性磁気部材の積層体を構成することができる。ロープ状の軟磁性磁気部材11の断面は、図15(b)に示すように断面円形としてもよく、図15(c)に示すように断面方形としてもよく、その他、筒状断面など任意の断面とすることができる。この軟磁性磁気部材の積層体は、更に巻回して筒状の磁気部材やディスク状の磁気部材を構成するのが好適である。また、複数のロープ状の軟磁性磁気部材11を異なる方向に配置して目的とする磁気部材を構成することもできる。たとえば、複数のロープ状の軟磁性磁気部材11を編んだり織ったり、並べたりしてもよい。
(実施形態11)
実施形態11の軟磁性磁気部材を図16を参照して説明する。図16はステータコアの一部(1磁極分)を示す部分正面図である。
この実施形態では、軟磁性磁気部材3は、モータのステータコアを構成するべく輪板状に形成されている一枚の電磁鋼板からなり、各軟磁性磁気部材3は、従来同様に軸方向に積層されて、ステータコアを形成している。
この実施形態では、図16に示すように、一枚の電磁鋼板を略輪板形状のステータコアの形状に打ち抜く際に同時に、その所定部位に多数の切れ目(スリット)12、13を設けている。略輪板形状の軟磁性磁気部材3は、求心方向に突出するティース(磁極部と考えても良い)14と環状のヨーク15とをもつ。
スリット12は、ティース14にティース14の延在方向と平行に多数切り込まれ、スリット13はヨーク15のティース14が存在しない環状部分に周方向に多数切り込まれている。
これにより、多数の軟磁性細片部16が略輪板形状の軟磁性磁気部材3のティース14の部分に形成され、多数の軟磁性細片部17が略輪板形状の軟磁性磁気部材3のヨーク15のティース以外の部分に形成される。
各軟磁性細片部16、17を隔てる切れ目(スリット)には、既述した方法により絶縁膜が形成され、隣接する軟磁性細片部16、17同士を結合してステータコアの剛性向上を実現するとともにそれらの間の電気絶縁性能の向上を図っている。
これらの軟磁性細片部16、17の延在方向は、磁束方向とほぼ一致するため、渦電流損を低減しつつステータコアの磁気抵抗の増大を最小限とすることができる。
なお、各スリット12、13は平板状の電磁鋼板から略輪板形状の軟磁性磁気部材3を打ち抜いた後で切り込んでも良く、この際、各スリットを順次乃至複数回に分けて形成してもよい。スリット形成において、切断工具を移動しても良く、軟磁性磁気部材3を直線移動乃至回転移動させてもよい。ただし、熱処理は各スリット12、13を切り込んだ後で最後に行うことが好適である。
また、積層方向に隣接する2枚の略輪板形状の軟磁性磁気部材3に設けた各スリット12の位置は互いに周方向に異なることが好適であり、同じく各スリット13の位置は互いに径方向に異なることが好適である。
(実施形態12)
実施形態12の軟磁性磁気部材の積層体及びその製造方法を図17を参照して以下に説明する。図17は、軟磁性細線7を巻回してなる円筒状積層体18であり、この円筒状積層体18は、たとえば回転電機のバックヨークやトロイダルコアなどとして用いることができる。
この円筒状積層体18は、予め絶縁膜が被着された一本乃至複数本の軟磁性細線7を径方向及び軸方向に多数回巻回して形成されている。軟磁性細線7の断面は角形とされることが好適であるが、種々の理由により丸形などそれ以外の断面形状であっても構わない。磁束は、主として周方向に流れることを想定しているが、磁束を径方向乃至その他の方向に流してもよい。このようにすれば、従来の積層電磁鋼板により同形状のものに比べて渦電流損を格段に低減することができる。
なお、図17では軟磁性細線7を巻回して軟磁性磁気部材の積層体として円筒状積層体18を構成したが、既述した予め束ねたロープ状の軟磁性磁気部材を巻回して同様の形状を構成することができることはもちろんである。
(実施形態13)
実施形態13の軟磁性磁気部材及びその製造方法を図18を参照して以下に説明する。図18は、積層電磁鋼板からなるステータコアの一部(1磁極分)を示す部分正面図である。
この実施形態では、軟磁性磁気部材3は、モータのステータコアを構成するべく略輪板状に形成され、多数枚の略輪板形状の軟磁性磁気部材3を軸方向に積層してステータコアが形成されている。
この実施形態では、図18に示すように、軟磁性磁気部材3は、予め絶縁膜が被着された多数の軟磁性細線7を径方向に延在する平面上に全体として略輪板形状の軟磁性磁気部材3を形成するように並べた後、熱圧着して略輪板形状の軟磁性磁気部材3を形成している。
重要な点は、各軟磁性細線7が径方向延在平面内において、必要部位において必要な曲率で湾曲乃至屈曲されていることである。軟磁性細線7はたとえば一辺が0.5mmの角形断面をもち、極めて細いため柔軟に曲げることができる。
図18に示すように、ステータコアのバックヨーク(ヨーク)15の部分のうち、その径方向内側を周方向に延在する軟磁性細線7は、ステータコアのティース(磁極部と考えても良い)14の周方向外側に配置されてティース14の径方向内端に達している。
また、ステータコアのバックヨーク15の部分のうち、その径方向外側を周方向に延在する軟磁性細線7は、ステータコアのティース(磁極部と考えても良い)14の周方向中央部に配置されてティース14の径方向内端に達している。
更に、ステータコアのバックヨーク15の部分のうち、その径方向最外側を周方向に延在する軟磁性細線7は、ステータコアのティース(磁極部と考えても良い)14に入ることなく、周方向へ延在している。
このようにすれば、従来の略輪板形状の電磁鋼板を積層したステータコアに比べて格段に渦電流損を低減でき、圧粉コアと同程度の渦電流損特性を達成できるため、高周波モータの効率向上を低コストに実現できる。また、上記した各実施形態の技術思想を静止機器(たとえば柱上トランス)に応用する場合にも、圧粉コアに比べて格段に低コストでかつ積層電磁鋼板に比べて格段に低損失のコアを実現することができ、省エネ効果を産業界に広くもたらすことができる。
実施形態1を示す軟磁性磁気部材の模式製造工程図である。 (a)〜(f)はそれぞれ、図1の軟磁性細片部の配列方式を示す軟磁性磁気部材の模式平面図である。 実施形態2を示す軟磁性磁気部材の模式斜視図である。 実施形態3を示す軟磁性磁気部材の模式製造工程図である。 軟磁性細片部製造のための金型による切断例を示す模式斜視図である。 軟磁性細片部製造のためのスリッターによる切断例を示す模式斜視図である。 軟磁性細片部製造のためのレーザーによる切断例を示す模式斜視図である。 軟磁性細片部製造のためのウオータージェットによる切断例を示す模式斜視図である。 実施形態4を示す軟磁性磁気部材の模式平面図である。 実施形態5を示す軟磁性磁気部材の製造工程の一部を示す模式工程図である。 実施形態5の軟磁性細線の模式斜視図である。 実施形態6の軟磁性磁気部材製造工程を示す模式工程図である。 実施形態8の軟磁性磁気部材の積層体を示す説明図であり、(a)は二枚を積層した分解斜視図、(b)は4枚を積層した分解斜視図である。 実施形態9の軟磁性磁気部材の積層体を示す説明図である。 実施形態10を示す図であり、図15(a)はその製造工程の要部を示す模式図、図15(b)は軟磁性磁気部材11の一例断面図、図15(c)は束ねられて形成された軟磁性磁気部材11の他例断面図である。 実施形態11の軟磁性磁気部材を示す部分正面図である。 実施形態12の軟磁性磁気部材の積層体を示す説明図である。 実施形態13の軟磁性磁気部材を示す説明図である。
符号の説明
1 薄板
2 軟磁性細片部
3 軟磁性磁気部材
3A 軟磁性磁気部材
3B 軟磁性磁気部材
4、5 切断方向
6 切断装置
7 軟磁性細線
8 軟磁性磁気部材
9 積層電磁鋼板
10 バイト
11 軟磁性磁気部材
12 スリット
13 スリット
14 ティース
15 バックヨーク(ヨーク)
16 軟磁性細片部
17 軟磁性細片部
18 円筒状積層体
30 積層体
80 ロール
100 電磁鋼板

Claims (26)

  1. 軟磁性金属材料を素材として板状に形成される軟磁性磁気部材において、
    軟磁性金属材料からなるとともに少なくとも板厚方向と直角な所定の配列方向へ所定ピッチで配列してなる多数の軟磁性細片部と、
    前記軟磁性細片部の表面に被着乃至形成されて前記各軟磁性細片部間の電気抵抗値を増大させる絶縁膜と、
    を有し、
    前記軟磁性細片部は、前記絶縁膜を介して互いに機械的に結合されて板状に成形されていることを特徴とする軟磁性磁気部材。
  2. 請求項1記載の軟磁性磁気部材において、
    前記各軟磁性細片部は、
    長尺形状にそれぞれ形成されて前記板厚方向及び前記配列方向に対して直角の延在方向へそれぞれ延在していることを特徴とする軟磁性磁気部材。
  3. 請求項1記載の軟磁性磁気部材において、
    前記軟磁性細片部は、前記板厚方向と直角な第1の配列方向へ所定ピッチで配列され、かつ、前記板厚方向と直角な第2の配列方向へ所定ピッチで配列され、
    前記絶縁膜は、互いに隣接する前記軟磁性細片部の間に位置して前記第1の配列方向及び前記第2の配列方向へそれぞれ所定ピッチで配列されている軟磁性磁気部材。
  4. 請求項3記載の軟磁性磁気部材において、
    前記第1の配列方向及び第2の配列方向は、互いに直交している軟磁性磁気部材。
  5. 請求項1記載の軟磁性磁気部材において、
    前記絶縁膜は、前記軟磁性細片部の間に介設された絶縁フィルムからなる軟磁性磁気部材。
  6. 請求項5記載の軟磁性磁気部材を積層してなる軟磁性磁気部材の積層体において、
    積層方向に隣接する前記軟磁性磁気部材の間に介挿された層間絶縁用の絶縁フィルムを有する軟磁性磁気部材の積層体。
  7. 請求項2記載の軟磁性磁気部材の製造方法において、
    電磁鋼板を所定幅に切断して帯状の前記軟磁性細片部を形成する第1工程と、
    前記帯状の軟磁性細片部の少なくとも切断面に前記絶縁膜を被着乃至形成する第2工程と、
    多数の前記帯状の軟磁性細片部を前記絶縁膜を介して互いに機械的に結合する第3工程と、
    を有する軟磁性磁気部材の製造方法。
  8. 請求項7記載の軟磁性磁気部材の製造方法において、
    前記軟磁性細片部を前記電磁鋼板のうちの所定の必要部位にのみ前記切断を行うことにより前記必要部位にのみ前記軟磁性細片部を形成する軟磁性磁気部材の製造方法。
  9. 請求項7記載の軟磁性磁気部材の製造方法において、
    前記電磁鋼板を所定幅に切断して形成された前記帯状の軟磁性細片部は、隣接する前記帯状の軟磁性細片部に対して板厚方向へ相対的に所定距離だけ変位させた後、前記絶縁膜の被着乃至形成を行ってから前記変位を解消させ、しかるのち前記機械的結合を行う軟磁性磁気部材の製造方法。
  10. 請求項7記載の軟磁性磁気部材の製造方法において、
    長尺の電磁鋼板を所定の搬送方向に搬送するとともに、搬送方向上流部にて前記第1工程を行い、搬送方向中流部に前記第2工程を行い、搬送方向下流部にて前記第3工程を行う軟磁性磁気部材の製造方法。
  11. 請求項10記載の軟磁性磁気部材の製造方法において、
    前記長尺の電磁鋼板の前記搬送方向への移動につれて前記電磁鋼板を前記搬送方向へ切り裂くことにより前記軟磁性細片部を帯状に形成する軟磁性磁気部材の製造方法。
  12. 請求項7記載の軟磁性磁気部材の製造方法において、
    前記第3工程を行う装置の搬送方向下流側に、前記軟磁性磁気部材を必要形状に加工する加工装置を配置する軟磁性磁気部材の製造方法。
  13. 請求項1記載の軟磁性磁気部材の製造方法において、
    前記絶縁膜が全周にわたって被着された所定断面形状の軟磁性細線からそれぞれ構成される多数の前記軟磁性細片部を互いに隣接させつつ平面状に並べた後、前記各軟磁性細片部を機械的に結合させる軟磁性磁気部材の製造方法。
  14. 請求項1記載の軟磁性磁気部材を多数、板厚方向に積層してなる軟磁性磁気部材の積層体。
  15. 請求項14記載の軟磁性磁気部材の積層体において、
    積層される2枚の前記板状の軟磁性磁気部材の前記絶縁膜は互いに異なる方向に延在する軟磁性磁気部材の積層体。
  16. 請求項15記載の軟磁性磁気部材の積層体において、
    前記2枚の板状の軟磁性磁気部材のうちの少なくとも一方の前記絶縁膜の延在方向は、ほぼ磁束通過方向に設定される軟磁性磁気部材の積層体。
  17. 請求項15記載の軟磁性磁気部材の積層体において、
    前記2枚の板状の軟磁性磁気部材の前記絶縁膜の延在方向は、互いに直交する軟磁性磁気部材の積層体。
  18. 前記軟磁性磁気部材の積層体以外の軟磁性磁気部材と組み合わせられて磁気回路を構成する請求項14記載の軟磁性磁気部材の積層体。
  19. 請求項14記載の軟磁性磁気部材の積層体の製造方法において、
    軟磁性磁気部材の積層体を所定幅に切断して帯状の前記軟磁性細片部の積層体を形成する第1工程と、
    前記帯状の軟磁性細片部の積層体の少なくとも切断面に前記絶縁膜を被着乃至形成する第2工程と、
    多数の前記帯状の軟磁性細片部の積層体を前記絶縁膜を介して互いに機械的に結合して前記軟磁性磁気部材の積層体を形成する第3工程と、
    を有する軟磁性磁気部材の積層体の製造方法。
  20. 請求項19記載の軟磁性磁気部材の積層体の製造方法において、
    前記軟磁性磁気部材の積層体の前記切断面をその積層方向と直角方向へ形成する軟磁性磁気部材の積層体の製造方法。
  21. 請求項15記載の軟磁性磁気部材の積層体の製造方法において、
    多数の前記軟磁性磁気部材を所定の平面形状に順次切断し、
    切断された前記各軟磁性磁気部材を順次積層して所定の立体形状の軟磁性磁気部材の積層体を形成する軟磁性磁気部材の積層体の製造方法。
  22. 輪板状の電磁鋼板を積層してなるモータコアにより構成される軟磁性磁気部材の積層体において、
    互いに異なる向きに形成されて少なくとも径方向へ延在するとともに径方向幅が全径方向幅よりそれぞれ短い多数の部分的切断部と、前記部分的切断部の表面に被着乃至形成された絶縁膜とを有する電磁鋼板からなる輪板を積層してなることを特徴とする軟磁性磁気部材の積層体。
  23. 請求項22記載の軟磁性磁気部材の積層体において、
    前記部分的切断部は、放射状に配置される軟磁性磁気部材の積層体。
  24. 請求項22記載の軟磁性磁気部材の積層体において、
    積層方向に隣接する2枚の前記輪板の前記部分的切断部は、互いに周方向異なる位置に配置される軟磁性磁気部材の積層体。
  25. 軟磁性金属材料を素材として形成されて磁束を通過させる軟磁性磁気部材において、
    軟磁性金属材料により細線状に形成されるとともに束ねられて所定の延在方向へ延在する多数の軟磁性細線部と、
    前記軟磁性細線部の表面に被着乃至形成されて前記軟磁性細線部間の電気抵抗値を増大させる絶縁膜と、
    を有し、
    前記軟磁性細線部は、前記絶縁膜を介して機械的に結合されていることを特徴とする軟磁性磁気部材。
  26. 軟磁性金属材料を素材として形成されて磁束を通過させる軟磁性磁気部材において、
    軟磁性金属材料により細線状に形成されるとともにスパイラル状又は筒状に巻回されている軟磁性細線部と、
    前記軟磁性細線部の表面に被着乃至形成されて前記軟磁性細線部間の電気抵抗値を増大させる絶縁膜と、
    を有し、
    前記軟磁性細線部の各ターンは、前記絶縁膜を介して機械的に結合されていることを特徴とする軟磁性磁気部材。
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