JP2021175240A - 鉄心の製造方法、鉄心、および固定子 - Google Patents

鉄心の製造方法、鉄心、および固定子 Download PDF

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Mitsuhisa Saito
文彦 川合
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Abstract

【課題】鉄心片の積層精度の向上および優れた磁気特性を実現することができる鉄心の製造方法、鉄心、および固定子を提供すること。【解決手段】ティース部およびヨーク部を有する複数の鉄心片が帯状に連結された帯体を鋼板から形成し、前記帯体を所定数の前記鉄心片毎に折り曲げ、前記ティース部および前記ヨーク部を重ね合わせることにより、所定の厚さの帯状積層体を形成し、前記帯状積層体を円環状に折り曲げて円環状積層体を形成する。【選択図】図1A

Description

本開示は、鉄心の製造方法、鉄心、および固定子に関する。
従来、モータ等の固定子に用いられる鉄心(固定子鉄心ともいう)は、プレス金型装置を用いて金属板を打ち抜くことにより複数の鉄心片を形成し、それら鉄心片を積層して互いにカシメ結合することによって製造される。
上述した製造方法によれば、形状の精度が良好な鉄心を製造することができる。その一方で、鉄心を構成する各鉄心片は、中央に回転子を収容するための開口部を有する環状であるため、鉄心片を打抜きにより形成する際に、廃材となる部分が多く発生する。よって、材料歩留りが低下するという問題がある。
このような材料歩留りの低下を解消する方法として、例えば特許文献1には、打抜きにより帯状の鉄心片を形成し、その鉄心片を螺旋状に巻回して積層することによって鉄心を製造する方法が開示されている。
具体的には、まず、長尺鉄板に対して連続的な打抜き加工を行うことにより、扇形状の鉄心片が連結部を介して相互に連結された鉄心片連結体を形成する。次に、積層用治具を用いて、各連結部に曲げ変形を生じさせながら、鉄心片連結体を螺旋状に巻回しつつ円環状に積層する。そして、積層された鉄心片連結体をカシメ結合する。
上述した製造方法では、積層精度の向上が課題である。この課題を解決する製造方法として、特許文献2には、連続する帯体をつづら折りに折り返して積層体を形成し、この積層体をティース部が内側になるように円筒形に形成して固定子とする方法が開示されている。
特開平1−264548号公報 特開2000−341914号公報
特許文献1や特許文献2の方法では、連結部に曲げ加工を施して塑性変形させたときに、鉄心片連結体に板厚の変化(例えば、膨れなど)が生じる。
一般的に、鉄心片の材料としては、例えば、鉄心の磁気特性を向上させるために薄型化された電磁鋼板、または、軟磁気特性に優れ、電磁鋼板よりも薄い非晶質薄帯が用いられる。
しかし、鉄心片の板厚が薄くなると剛性が小さくなるため、板厚の変化を利用した塑性変形が困難になる。よって、特許文献1や特許文献2の方法では、連結部の曲げ加工および鉄心片連結体の積層を、精度良く実施できないという課題がある。
本開示の一態様の目的は、鉄心片の積層精度の向上および優れた磁気特性を実現することができる鉄心の製造方法、鉄心、および固定子を提供することである。
本開示の一態様に係る鉄心の製造方法は、ティース部およびヨーク部を有する複数の鉄心片が帯状に連結された帯体を鋼板から形成し、前記帯体を所定数の前記鉄心片毎に折り曲げ、前記ティース部および前記ヨーク部を重ね合わせることにより、所定の厚さの帯状積層体を形成し、前記帯状積層体を円環状に折り曲げて円環状積層体を形成する。
本開示の一態様に係る鉄心は、ティース部およびヨーク部を備えた円環状積層体と、前記ティース部に設けられた巻線と、を含む鉄心であって、前記円環状積層体は、帯状積層体を円環状に曲げることにより形成され、前記帯状積層体は、前記ティース部および前記ヨーク部を備えた複数の鉄心片が帯状に連結された帯体を所定数の前記鉄心片毎に折り曲げ、前記ティース部および前記ヨーク部を重ね合わせることにより形成されている。
本開示の一態様に係る鉄心の固定子は、本開示の一態様に係る鉄心を有する。
本開示によれば、鉄心片の積層精度の向上および優れた磁気特性を実現することができる。
実施の形態1に係る帯体の上面図 図1Aの部分拡大図 実施の形態1に係る帯体を折り曲げる工程のイメージ図 実施の形態1に係る円環状積層体(突出部除去前)の斜視図 実施の形態1に係る円環状積層体(突出部除去後)の斜視図 実施の形態2に係る積層体(ボルト締め前)の上面図 図5Aの矢印Aから見た平面図 実施の形態2に係る積層体(ボルト締め後)の上面図 図6Aの矢印Aから見た平面図 実施の形態2に係る積層体(巻線後)の上面図 実施の形態2に係る円環状積層体(突出部除去後)の上面図 実施の形態3に係る帯体の上面図 図9Aの部分拡大図 実施の形態3に係る帯体を折り曲げる工程のイメージ図 実施の形態3に係る円環状積層体(突出部除去後)の斜視図 実施の形態4に係る帯体の上面図 実施の形態5に係る帯体の上面図
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において共通する構成要素については同一の符号を付し、それらの説明は適宜省略する。
(実施の形態1)
図1A、図1Bを用いて、本実施の形態の帯体1について説明する。図1Aは、帯体1の上面図である。図1Bは、図1Aの部分拡大図である。
図1Aに示すように、帯体(連続鉄心片と言ってもよい)1は、複数の鉄心片2が帯状に連なった部材である。なお、図1Aでは、鉄心片2の数が18個である場合を例示しているが、帯体1は、それ以上の鉄心片2を有してもよい。
帯体1は、例えば、帯状の鋼板(例えば、軟磁性鋼板)に対してプレス打抜き等の加工を施すことにより形成される。なお、帯体1の形成方法は、プレス打抜きに限定されず、例えば、放電式ワイヤカット、湿式エッチング、またはレーザ加工等の方法であってもよい。
図1Bに示すように、鉄心片2は、ヨーク部3と、ティース部4とを有する。複数の鉄心片2は、互いに同サイズおよび同形状である。隣り合う鉄心片2同士は、連結部6を介して接続されている。また、隣り合う鉄心片2(ヨーク部3)の境界には、連結部6の位置に対応して切り込み5が形成されている。
連結部6は、後述する積層体7(図2参照)を形成する際に折り曲げられ、折り目として機能する。隣り合う鉄心2は、その折り目を基準として線対称に設けられている。すなわち、連結部6は、対称軸とも言える。
図2は、帯体1を折り曲げる工程のイメージ図である。図2に示すように、帯体1は、9個の鉄心片2から成る連続体11毎に折り曲げられる。このとき、隣り合う連続体11(具体的には、連続体11に含まれる各鉄心片2)同士が重なり合うように連結部6が折り曲げられる。これにより、連続体11が積層した積層体7(帯状積層体の一例)が形成される。複数の連続体11が積層されて積層体7が所望の厚さになった後、積層体7は帯体1(図1参照)から切り離される。
連続体11に含まれる鉄心片2の数(図2の例では9個)は、固定子一周分の鉄心片2の数(または、1つの固定子に含まれるティース部の数と言ってもよい)に相当する。
一般的に、帯体1の材料である鋼板は、板厚偏差を有していたり、表面と裏面とで表面粗さが異なったりすることがある。これに対して、本実施の形態では、上述したように帯体1を連続体11毎に折り曲げることにより、連続体11(帯体1)の表面同士が対向する部分と、裏面同士が対向する部分とが繰り返し積層される。その結果、連続体11の表面と裏面の方向が同数となるので、積層体7において、板厚偏差や表面粗さが平均化される。
鋼板としては、例えば、熱処理が施されていない軟磁性の非晶質合金薄帯が用いられる。非晶質合金薄帯の板厚は、例えば0.01〜0.1mmである。また、非晶質合金薄帯は、ホウ素およびケイ素の少なくとも一方を含む鉄系合金である。非晶質合金薄帯は、溶融した上記鉄系合金を、回転する冷却ドラムの表面に注湯して、リボン状に引き伸ばすことで、急冷して製作される。
鋼板の板厚が薄い方が、連結部6の折り曲げ時に生じるひずみ量が小さくなるが、非晶質合金薄帯は、結晶構造より滑り系が多いため、折り曲げが容易であり、180度曲げ加工が可能である。よって、非晶質合金薄帯を用いて帯体1を形成することにより、図2に示した180度曲げ加工による積層状態を容易に実現できる。
上述した積層体7は、円環状に折り曲げられ、積層体7の両端同士が接合される。この接合は、機械的構造により実現されてもよいし、所定の接着材料を用いて実現されてもよい。このようにして、図3に示す円環状積層体8が形成される。図3は、円環状積層体8の斜視図である。
円環状の折り曲げにより、円環状積層体8の外周部分には、図3に示すように、連結部6(図1B、図2参照)が外側に突き出た突出部9が形成される。
図3に示す各突出部9を除去することにより、円環状積層体8は、図4に示す状態となる。図4は、突出部9を除去した状態の円環状積層体8の斜視図である。
図4に示した円環状積層体8の各ティース部4に巻線(図示略)を設けることにより、鉄心として用いることができる。また、円環状積層体8を鉄心として用いる場合、円環状積層体8の上下を2枚の金属板(図示略)で挟持し、ワッシャ(図示略)を介してボルト(図示略)を積層方向に挿通させ、ナット(図示略)によって締結してもよい。
そして、上記鉄心を、ボルト(図示略)によって基台(図示略)に固定することにより、固定子として用いることができる。この固定子は、モータに用いることができる。すなわち、固定子の中空部に回転子(図示略)を配置し、その回転子に電気配線等を介して電力を供給することにより、モータとして機能させることができる。
なお、実施の形態1では、1枚の鋼板から1枚の帯体1を打抜き、その帯体1を連続体11毎に折り曲げて連続体11を重ね合わせていくことで、積層体7を形成する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、重ねられた複数枚の鋼板を一括で打抜くことにより、複数枚の帯体1が積層した積層体7を形成してもよい。その場合、積層体7は、各帯体1の表面(または、裏面)がすべて同方向(例えば、上方向)を向いて積層された構成となる。例えば、2層一括で打抜いた場合の積層体7は、表面、裏面、表面、裏面の順に積層された構成となるが、板厚偏差や表面粗さが平均化される効果を得ることができる。
(実施の形態2)
図5A、図5Bを用いて、本実施の形態の積層体21について説明する。図5Aは、積層体21の上面図である。図5Bは、図5Aの矢印Aから見た図(積層体21の側面図)である。
図5Bに示すように、積層体21は、複数の帯体1(図1A、図1B参照)が積層した積層体24(帯状積層体の一例)と、積層体24の上下を挟持した2枚の金属板25とを有する。
積層体24は、実施の形態1で説明した積層体7(図2参照)と同様の方法によって形成される。
図5Aに示すように、金属板25は、図1A等に示した帯体1と同サイズおよび同形状である。すなわち、金属板25は、複数の鉄心片2が帯状に連なった部材である。隣り合う鉄心片2同士は、連結部6を介して接続されている。ただし、本実施の形態では、連結部6は、折り目として機能しない。
図5Aに示す金属板25に含まれる鉄心片2の数(図5Aの例では9個)は、固定子一周分の鉄心片2の数(または、1つの固定子に含まれるティース部の数と言ってもよい)に相当する。
図5Aに示すように、積層体21には、ボルトが挿通される貫通穴23が3か所形成されている。より具体的には、金属板25のヨーク部3および積層体24に含まれる帯体1のヨーク部3のそれぞれにおいて、3つの貫通穴23が設けられている。
貫通穴23は、金属板25や帯体1の打抜き時に形成されてもよいし、積層体21の形成後(具体的には、複数の帯体1を積層して積層体24を形成し、その積層体24を2枚の金属板25で挟持した後)に形成されてもよい。ただし、後者の場合では、貫通穴23の形成後に、加工粉の除去を行うことが望ましい。
帯体1の材料として非晶質合金薄帯を用いる場合、非晶質合金薄帯の強度が低いため、積層体24は、損傷を受けやすい。よって、積層体24を保護するために、非晶質合金薄帯よりも板厚が厚く強度の高い金属板25を用いることが好ましい。金属板25の材料としては、良好な磁気特性を保つために、例えば、電磁鋼板または非磁性鋼板を用いることが好ましい。
図5A、図5Bに示した積層体21をボルト締めした状態を図6A、図6Bに示す。図6Aは、ボルト締めされた積層体21の上面図である。図6Bは、図6Aの矢印Aから見た図(積層体21の側面図)である。
図6A、図6Bに示すように、積層体21は、ワッシャ27を介して貫通穴23(図5A参照)に挿通されたボルト26と、ナット28とによって締結されている。これにより、積層体21は、固定される。
積層体24を構成する帯体1として非晶質合金薄帯を用いた場合、帯体1に熱処理を施すことにより、ナノ結晶粒を発現させることができ、軟磁気特性を向上させることができる。その一方で、帯体1が脆化し、破損しやすくなる。これに対し、上述したように、ボルト締めにより積層体21を固定することにより、熱処理により積層体24の各帯体1が脆化した場合でも、それらの破損を防ぐことができ、積層体21の取り扱いが容易になる。
図6A、図6Bに示した積層体21に巻線29を設けた状態を図7に示す。図7は、巻線29が設けられた積層体21の上面図である。
図7に示すように、各ティース部4には、巻線29が設けられる。巻線29は、通電のために必要であるとともに、積層体21の積層方向における固定状態を強固にする。なお、ティース部4に巻線29を設けた状態で熱処理を行った場合、焼きなましにより巻線29の張力が低下し、巻線29が緩んだり、熱処理の温度によっては巻線29外周の絶縁フィルムが溶けて絶縁性が低下したりする。よって、熱処理後に巻線29を設けることが好ましい。
図7に示した積層体21は、円環状に曲げられ、積層体21の両端同士が接合される。この接合は、機械的構造により実現されてもよいし、所定の接着材料を用いて実現されてもよい。このようにして、図8に示す円環状積層体30が形成される。図8は、円環状積層体30の上面図である。
円環状の折り曲げにより、円環状積層体30には、図3に示した突出部9が形成される。図8は、各突出部9を除去した後を示している。
図8に示した円環状積層体30は、鉄心として用いることができる。また、その鉄心を、ボルト26によって基台(図示略)に固定することにより、固定子として用いることができる。この固定子は、モータに用いることができる。すなわち、固定子の中空部に回転子(図示略)を配置し、その回転子に電気配線等を介して電力を供給することにより、モータとして機能させることができる。
(実施の形態3)
図9A、図9Bを用いて、本実施の形態の帯体41について説明する。図9Aは、帯体41の上面図である。図9Bは、図9Aの部分拡大図である。図9Bは、図9Aの点線の囲み部分を拡大して示している。
図9Aに示すように、帯体41は、連続体42と、連続体43とを有する。連続体42と連続体43とは、連結部48を介して接続されている。帯体41は、実施の形態1の帯体1と同様の形成方法により形成される。
連続体42は、複数の鉄心片22が帯状に連なった部材である。連続体43は、複数の鉄心片32が帯状に連なった部材である。なお、図9Aでは、帯体41が連続体42、43を1つずつ含む場合を例示しているが、実際には、連続体42と連続体43とは交互に接続されており、帯体41は、複数の連続体42と複数の連続体43とを含む。
連続体42に含まれる鉄心片22の数(図9Aの例では9個)および連続体43に含まれる鉄心片32の数(図9Aの例では9個)は、それぞれ、固定子一周分の鉄心片2の数(または、1つの固定子に含まれるティース部の数と言ってもよい)に相当する。
図9Bに示すように、鉄心片22は、ティース部4およびヨーク部44を有する。鉄心片32は、ティース部4およびヨーク部45を有する。鉄心片22と鉄心片32とは、連結部48を介して接続されている。また、図9Bに示すように、隣り合う鉄心片22同士および隣り合う鉄心片32は、連結部6を介して接続されている。ただし、本実施の形態では、連結部6は、折り目として機能しない。
また、図9Bに示すように、ヨーク部44の形状とヨーク部45の形状とは、互いに異なっている。具体的には、ヨーク部44とヨーク部45とは、図中の上下方向において、逆向きになっている。
また、図9Bに示すように、隣り合う鉄心片22(ヨーク部44)の境界には、切り込み46が形成されている。隣り合う鉄心片32(ヨーク部45)の境界には、切り込み47が形成されている。
連結部48は、後述する積層体49(図10参照)を形成する際に折り曲げられ、折り目として機能する。
図10は、帯体41を折り曲げる工程のイメージ図である。図10に示すように、帯体41において各連結部48が折り曲げられる。このとき、隣り合う連続体42、43(具体的には、鉄心片22のティース部4と鉄心片32のティース部4)同士が重なり合うように連結部48が折り曲げられる。これにより、連続体42、43が積層した積層体49(帯状積層体の一例)が形成される。複数の連続体42、43が積層されて積層体49が所望の厚さになった後、積層体49は帯体41(図A参照)から切り離される。
図10に示した積層体49は、円環状に折り曲げられ、積層体49の両端同士が接合される。この接合は、機械的構造により実現されてもよいし、所定の接着材料を用いて実現されてもよい。このようにして、図11に示す円環状積層体50が形成される。図11は、円環状積層体50の上面図である。
円環状の折り曲げにより、円環状積層体50には、図3に示した突出部9が形成される場合がある。図11は、各突出部9を除去した後を示している。なお、切り込み46と切り込み47とが積層方向で互い違いになるので、突出部9が切り込み46や切り込み47に収まり、除去が必要ではない場合もある。
図11に示した円環状積層体50は、鉄心として用いることができる。また、その鉄心を、ボルト(図示略)によって基台(図示略)に固定することにより、固定子として用いることができる。この固定子は、モータに用いることができる。すなわち、固定子の中空部に回転子(図示略)を配置し、その回転子に電気配線等を介して電力を供給することにより、モータとして機能させることができる。
(実施の形態4)
図12を用いて、本実施の形態の帯体61について説明する。図12は、帯体61の上面図である。
図12に示すように、帯体61は、複数の鉄心片62が帯状に連なった部材である。帯体61は、実施の形態1の帯体1と同様の形成方法により形成される。
なお、図12では、鉄心片62の数が9個である場合を例示しているが、帯体61は、それ以上の鉄心片62を有してもよい。図12に示した鉄心片62の数(図12の例では9個)は、固定子一周分の鉄心片62の数(または、1つの固定子に含まれるティース部の数と言ってもよい)に相当する。
隣り合う鉄心片62同士は、2箇所の連結部6を介して接続されている。連結部6は、積層体7(図2参照)を形成する際に折り曲げられ、折り目として機能する。
隣り合う鉄心片62の境界には、2箇所の連結部6の間に切り込み67が形成されている。なお、切り込み67の形状は、図12の図示に限定されない。
図12に示すように、鉄心片62は、ティース部65、66およびヨーク部63、64を有する。ヨーク部63およびティース部65と、ヨーク部64およびティース部66とは、軸Bを基準として線対称に設けられている。なお、軸Bは、鉄心片62の連結方向に沿って延伸した軸と言える。
なお、ヨーク部63とヨーク部64とは、軸B全体に沿ってつながっている必要はない。後述する円環状積層体8の形成後、それを真上から見たときの鉄心片62の外周形状が直線である場合では、ヨーク部63とヨーク部64とは、軸Bの全体を介してつながることになる。一方、後述する円環状積層体8の形成後、それを真上から見たときの鉄心片62の外周形状が曲線である場合では、ヨーク部63とヨーク部64とは、軸Bの一部を介してつながることになる。
軸Bを折り目として各鉄心片62を折り曲げることにより、帯体61は、実施の形態3の帯体41に含まれる連続体43(図9A参照)と同じ形状となる。また、各鉄心片62は、図9A、図9Bに示した鉄心片32と同じ形状となる。また、各切り込み67は、図9A、図9Bに示した切り込み47と同じ形状となる。
上述したように各鉄心片62を折り曲げた後の帯体61を用いて、実施の形態1で説明した積層体7(図2参照)を形成する。この積層体7では、鋼板の表裏が2面ずつ交互に(表面、表面、裏面、裏面、・・・というように)積層される。その後、その積層体7を用いて、実施の形態1で説明した円環状積層体8(図3、図4参照)を形成する。これらの形成方法は、実施の形態1で説明したとおりである。なお、積層体7をらせん状に積層して円環状積層体8を形成してもよい。
帯体61を基に形成された円環状積層体8は、鉄心として用いることができる。また、その鉄心を、ボルト(図示略)によって基台(図示略)に固定することにより、固定子として用いることができる。この固定子は、モータに用いることができる。すなわち、固定子の中空部に回転子(図示略)を配置し、その回転子に電気配線等を介して電力を供給することにより、モータとして機能させることができる。
本実施の形態の帯体61では、実施の形態1の帯体1に比べて、鋼板の利用率を高くすることができる。
(実施の形態5)
図13を用いて、本実施の形態の帯体71について説明する。図13は、帯体71の上面図である。
図13に示すように、帯体71は、複数の鉄心片72が帯状に連なった部材である。帯体71は、実施の形態1の帯体1と同様の形成方法により形成される。
なお、図13では、鉄心片72の数が9個である場合を例示しているが、帯体71は、それ以上の鉄心片72を有してもよい。図13に示した鉄心片72の数(図13の例では9個)は、固定子一周分の鉄心片72の数(または、1つの固定子に含まれるティース部の数と言ってもよい)に相当する。
隣り合う鉄心片72同士は、2箇所の連結部6を介して接続されている。連結部6は、積層体49(図10参照)を形成する際に折り曲げられ、折り目として機能する。
図13に示すように、鉄心片72は、ティース部75、76およびヨーク部73、74を有する。ティース部75とティース部76とは、軸Bを基準として線対称に設けられている。一方、ヨーク部73とヨーク部74とは向きが同じであり、軸Bを基準とした線対称の関係ではない。ヨーク部73とヨーク部74とは、軸Bの一部を介してつながっている。
ヨーク部73には、切り込み77が形成されている。ヨーク部74には、切り込み78が形成されている。切り込み77と切り込み78とは、向きが同じである。なお、切り込み77、78の形状は、図13の図示に限定されない。
軸Bを折り目として各鉄心片72を折り曲げることにより、帯体71は、ヨーク部73とヨーク部74とが部分的に重ね合わされ、ティース部75とティース部76とが完全一致して重ね合わされた形状となる。
上述したように各鉄心片72を折り曲げた後の帯体71を用いて、実施の形態3で説明した積層体49(図10参照)を形成する。その後、その積層体49を用いて、実施の形態1で説明した円環状積層体50(図11参照)を形成する。これらの形成方法は、実施の形態3で説明したとおりである。円環状積層体50における切り込み77と切り込み78との位置関係は、実施の形態3と同様に積層方向で互い違いになる。なお、積層体49をらせん状に積層して円環状積層体50を形成してもよい。
帯体71を基に形成された円環状積層体50は、鉄心として用いることができる。また、その鉄心を、ボルト(図示略)によって基台(図示略)に固定することにより、固定子として用いることができる。この固定子は、モータに用いることができる。すなわち、固定子の中空部に回転子(図示略)を配置し、その回転子に電気配線等を介して電力を供給することにより、モータとして機能させることができる。
以上説明したように、本開示の各実施の形態の鉄心に係る鉄心の製造方法は、ティース部(4、65、66、75、76)およびヨーク部(3、44、45、63、64、73、74)を有する複数の鉄心片(2、22、32、62、72)が帯状に連結された帯体(1、21、41、61、71)を鋼板から形成し、帯体を所定数の鉄心片毎に折り曲げて、ティース部およびヨーク部を重ね合わせることにより、所定の厚さの帯状積層体(7、24、49)を形成し、帯状積層体を円環状に曲げて円環状積層体(8、30、50)を形成することを特徴とする。
この特徴により、鉄心片の積層精度の向上および優れた磁気特性を実現した鉄心の製造方法、鉄心、および固定子を提供することができる。
なお、本開示は、上記実施の形態の説明に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。また、上記実施の形態1〜5は、適宜組み合わせて実施されてもよい。
本開示の鉄心、固定子およびそれらの製造方法は、鉄心片の積層精度を向上させ、磁気特性に優れた鉄心やそれを用いたモータの固定子を提供することができ、インナーロータ方式のモータおよびアウターロータ方式のモータなど様々な構造のモータに適用することが可能である。
1、41、61、71 帯体
2、22、32、62、72 鉄心片
3、44、45、63、64、73、74 ヨーク部
4、65、66、75、76 ティース部
5、46、47、67、77、78 切り込み
6、48 連結部
7、21、24、49 積層体
8、10、30、50 円環状積層体
9 突出部
11、42、43 連続体
23 貫通穴
25 金属板
26 ボルト
27 ワッシャ
28 ナット
29 巻線

Claims (15)

  1. ティース部およびヨーク部を有する複数の鉄心片が帯状に連結された帯体を鋼板から形成し、
    前記帯体を所定数の前記鉄心片毎に折り曲げ、前記ティース部および前記ヨーク部を重ね合わせることにより、所定の厚さの帯状積層体を形成し、
    前記帯状積層体を円環状に折り曲げて円環状積層体を形成する、
    鉄心の製造方法。
  2. 前記円環状積層体の形成前に、前記帯状積層体を前記帯体から切り離す、
    請求項1に記載の鉄心片の製造方法。
  3. 前記複数の鉄心片は、
    前記ヨーク部の向きが互いに異なる第1鉄心片および第2鉄心片を含み、
    前記帯体は、
    前記所定数の前記第1鉄心片が帯状に連結された第1連続体と、
    前記所定数の前記第2鉄心片が帯状に連結された第2連続体と、を有し、
    前記第1連続体と前記第2連続体とは、交互に連結されている、
    請求項1または2に記載の鉄心の製造方法。
  4. 前記帯体は、
    前記鉄心片毎に、前記複数の鉄心片の連結方向の軸を基準として線対称に設けられた2つの前記ティース部を有し、
    前記帯状積層体の形成前に、前記軸を折り目として前記帯体を折り曲げ、前記2つのティース部を重ね合わせる、
    請求項1または2に記載の鉄心の製造方法。
  5. 前記帯体は、
    前記鉄心片毎に、前記複数の鉄心片の連結方向の軸を基準として線対称に設けられた2つの前記ヨーク部を有し、
    前記帯状積層体の形成前に、前記軸を折り目として前記帯体を折り曲げ、前記2つのティース部を重ね合わせるとともに、前記2つのヨーク部を重ね合わせる、
    請求項4に記載の鉄心の製造方法。
  6. 前記円環状積層体の形成前に、前記帯状積層体を、前記帯状積層体と同形状である2枚の金属板で挟持する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の鉄心の製造方法。
  7. 前記金属板は、電磁鋼板である、
    請求項6に記載の鉄心の製造方法。
  8. 前記円環状積層体の形成前に、前記ティース部に巻線を設ける、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の鉄心の製造方法。
  9. 前記帯状積層体を円環状に曲げたことにより前記円環状積層体の外周部分に生じた突出部を除去する、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の鉄心の製造方法。
  10. ティース部およびヨーク部を備えた円環状積層体と、前記ティース部に設けられた巻線と、を含む鉄心であって、
    前記円環状積層体は、
    帯状積層体を円環状に曲げることにより形成され、
    前記帯状積層体は、
    前記ティース部および前記ヨーク部を備えた複数の鉄心片が帯状に連結された帯体を所定数の前記鉄心片毎に折り曲げ、前記ティース部および前記ヨーク部を重ね合わせることにより形成されている、
    鉄心。
  11. 前記帯体は、
    板厚偏差を有する鋼板、または、表面と裏面とで表面粗さが異なる鋼板から形成され、
    前記円環状積層体は、
    前記帯体の表面または裏面がすべて同方向を向いて積層されている、
    請求項10に記載の鉄心。
  12. 前記鉄心片は、板厚が0.01〜0.1mmであり、非晶質合金薄帯から形成される、
    請求項10または11に記載の鉄心。
  13. 前記非晶質合金薄帯には、熱処理が施されている、
    請求項12に記載の鉄心。
  14. 前記熱処理が施された非晶質合金薄帯は、ナノ結晶粒を有する、
    請求項13に記載の鉄心。
  15. 請求項10から14のいずれか1項に記載の鉄心を有する固定子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023074189A1 (ja) 2021-10-27 2023-05-04 日本製鉄株式会社 ホットスタンプ成形体
WO2023238472A1 (ja) * 2022-06-10 2023-12-14 株式会社日立製作所 積層鉄心の製造方法、積層鉄心、及び積層鉄心を用いた回転電機

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