JP2008157379A - 電動ディスクブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】電動ディスクブレーキにおいて、ブレーキパッドの摩耗に対してキャリパの重心位置の変化を小さくする。
【解決手段】電動モータ39のロータ48の回転を差動減速機構20によって減速してボールランプ機構19を駆動し、ブレーキパッド4、5をディスクロータに押圧して制動力を発生させる。ブレーキパッド4、5が摩耗したとき、キャリパ本体8がディスクロータ2から離れる方向に移動するのに対して、差動減速機構20及びボールランプ機構19を含むピストンユニット9がブレーキパッド5の摩耗に追従してディスクロータ2に向かって移動するため、電動キャリパ7の重心位置の変化が小さくなるので、バネ下の振動等によって生じるキャリア3による支持部に作用する曲げモーメントの増大が小さくなり、ラトル音や引き摺り、ブレーキパッドの偏摩耗等の発生を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動モータによってブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させる電動ディスクブレーキに関するものである。
電動ディスクブレーキとして、電動モータのロータの回転運動をボールねじ機構、ボールランプ機構等の回転−直動変換機構を用いてピストンの直線運動に変換し、ブレーキパッドをディスクロータに押圧させることにより、制動力を発生させるものが知られている。電動ディスクブレーキは、運転者のブレーキペダル踏力(又は変位量)をセンサによって検出し、制御装置によって、この検出値に基づいて電動モータの回転を制御することより、所望の制動力を発生させることができる。
回転−直動変換機構として、ボールねじ機構等に比して直動ストロークが小さいボールランプ機構を用いた電動ディスクブレーキでは、ブレーキパッドの摩耗に対して、作動ストロークが不足するため、ブレーキパッドの摩耗に対してボールランプ機構を追従させる必要がある。そこで、例えば特許文献1に記載された電動ディスクブレーキでは、ブレーキパッドが摩耗してピストンとの間に隙間が生じたとき、ボールランプ機構の直動ディスクを回転させ、直動ディスクとピストンとの間の調整ねじによってピストンを前進させて、ブレーキパッドの摩耗に追従させるようにしている。これにより、ブレーキパッドが摩耗した場合でも、ボールランプ機構のストロークによらず、パッドクリアランスを常に一定に維持することができる。
特開2003−294067号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された電動ディスクブレーキでは、次のような問題がある。ブレーキパッドの摩耗調整を行う際、ピストンと共に調整ねじのみがディスクロータ側へ前進し、差動減速機構、ボールランプ機構及び電動モータは前進しない。このため、爪部を含むキャリパの重心位置は、ほぼ爪部側のブレーキパッドの摩耗分だけディスクロータから離れる方向に移動することになる。その結果、電動ディスクブレーキの支持部に作用する曲げモーメントが増大して、ラトル音やスライドピンの摺動性低下による引き摺り、ブレーキパッドの偏摩耗等の原因となるという問題を生じる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ブレーキパッドの摩耗に対してキャリパの重心位置の変化を小さくすることができる電動ディスクブレーキを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、キャリパ本体に、電動モータと、該電動モータの回転を減速する減速機構と、該減速機構の回転を直線運動に変換する回転−直動変換機構とが設けられ、該回転−直動変換機構によって押圧部材を介してブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させるキャリパ浮動型の電動ディスクブレーキにおいて、
前記減速機構及び前記回転−直動変換機構が前記押圧部材に組込まれて一体化された押圧ユニットが形成されており、前記ブレーキパッドの摩耗時には、前記押圧ユニットが前記ブレーキパッドの摩耗に追従して前記電動モータから離れる方向に移動することを特徴とする。
請求項2の発明に係る電動ディスクブレーキは、上記請求項1の構成において、前記押圧ユニットには、前記ブレーキパッドの摩耗に応じて非制動時における前記ブレーキパッドの前記ディスクロータに対する位置を一定に調整するパッド摩耗補償機構を備えていることを特徴とする。
請求項3の発明に係る電動ディスクブレーキは、上記請求項1又は2の構成において、前記電動モータと前記減速機構との間で回転力を伝達する回転軸は、前記電動モータ又は前記減速機構に対して軸方向に移動可能に連結されていることを特徴とする。
請求項4の発明に係る電動ディスクブレーキは、上記請求項3の構成において、前記回転軸は、前記押圧ユニットから突出されて、前記電動モータに軸方向に移動可能に連結されていることを特徴とする。
請求項5の発明に係る電動ディスクブレーキは、上記請求項3の構成において、前記回転軸は、前記電動モータから突出されて、前記減速機構に移動可能に連結されていることを特徴とする。
請求項1の発明に係る電動ディスクブレーキによれば、ブレーキパッドが摩耗したとき、キャリパ本体がブレーキパッドの摩耗に対してディスクロータから離れる方向に移動するのに対して、減速機構及び回転−直動変換機構を含む押圧ユニットがブレーキパッドの摩耗に追従してディスクロータに向かって移動するため、重心位置の変化が小さいので、バネ下の振動等によって生じるキャリパ本体の支持部に作用する曲げモーメントの増大が小さくなり、ラトル音や引き摺り、ブレーキパッドの偏摩耗等の発生を防止することができる。
請求項2の発明に係る電動ディスクブレーキによれば、ブレーキパッドの摩耗に対して、パッドクリアランスを一定に調整することができる。
請求項3の発明に係る電動ディスクブレーキによれば、ブレーキパッドの摩耗に対して、回転軸が電動モータ又は減速機構に対して軸方向に移動することによって、押圧ユニットがブレーキパッドの摩耗に追従できるようにする。
請求項4の発明に係る電動ディスクブレーキによれば、ブレーキパッドの摩耗に対して、回転軸が電動モータに対して軸方向に移動することによって、押圧ユニットがブレーキパッドの摩耗に追従できるようにする。
請求項5の発明に係る電動ディスクブレーキによれば、ブレーキパッドの摩耗に対して、回転軸が減速機構に対して軸方向に移動することによって、押圧ユニットがブレーキパッドの摩耗に追従できるようにする。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1実施形態について、図1乃至図8を参照して説明する。図1乃至図4に示すように、本実施形態に係る電動ディスクブレーキ1は、キャリパ浮動型ディスクブレーキであって、車輪と共に回転するディスクロータ2と、サスペンション部材等の車体側の非回転部分(図示せず)に固定されるキャリア3と、ディスクロータ2の両側に配置されてキャリア3によって支持される一対のブレーキパッド4、5と、ディスクロータ2を跨ぐように配置されて一対のスライドピン6、6によって、キャリア3の一対のアーム部3A、3Aに、ディスクロータ2の軸方向に沿って移動可能に支持された電動キャリパ7とを備えている。そして、電動キャリパ7は、キャリパ本体8と、ピストンユニット9(押圧ユニット)と、モータ/制御装置ユニット10とで構成されている。
キャリパ本体8には、一端がディスクロータ2の一側に対向して開口する貫通穴からなる円筒状のシリンダ部11と、シリンダ部11からディスクロータ2を跨いで反対側へ延びる爪部12と、シリンダ部11からほぼ直径方向に延びて一対のスライドピン6、6がそれぞれ取付けられる一対のボス部13とが一体に形成されている。シリンダ部11の内周面には、ピストンユニット9のピストン14が摺動可能に嵌合される案内ボア15とピストンユニット9に取付けられた調整スクリュ16の雄ねじ17が螺合される雌ねじ18とが形成されている。
ピストンユニット9は、図5に示すように、有底円筒状のピストン14と、ピストン14の内部に収容されたボールランプ機構19(回転−直動変換機構)及び差動減速機構20(減速機構)と、パッド摩耗補償機構21とを一体化(ユニット化)したものである。ピストン14は、キャリパ本体8の案内ボア15に摺動可能に嵌合されて一方のブレーキパッド5に当接し、ピン5Aによって回り止めされている。ピストン14と案内ボア15との間は、ダストシール22及びシールリング23によってシールされている。
ボールランプ機構19は、ピストン14の底面に対して、固定された直動ディスク24と、回転及び軸方向に移動可能な回転ディスク25と、これらの互いの対向面に形成されたボール溝26、27(傾斜溝)間に装入されたボール28(転動体)とを備えている。回転ディスク25は、バネ29によって直動ディスク24側へ常時付勢されている。そして、直動ディスク24と回転ディスク25とを相対回転させると、傾斜されたボール溝26、27間でボール28が転動することにより、直動ディスク24と回転ディスク25とが回転角度に応じて軸方向に相対移動する。これにより、回転運動を直線運動に変換することができる。
差動減速機構20は、回転軸30と、回転軸30の偏心部31にベアリング31A、31Bによって回転可能に嵌合されて2つの外歯32A、32Bを有するリング状の外歯車部材32と、ボールランプ機構19の回転ディスク25に形成されて外歯車部材32の一方の外歯32Aに噛合う内歯33と、回転軸30に対してベアリング35Aによって回転可能に支持されて外歯車部材32の他方の外歯32Bに噛合う内歯34を有する回転部材35とを備えている。回転軸30の一端部には、回転ディスク25がベアリング25Aによって回転可能に支持されている。回転軸30の他端部側は、ピストンユニット9から突出してモータユニット10内へ延ばされており、その先端部に外側スプライン36が形成されている。
回転部材35は、一端部がボールスラストベアリング37を介して回転ディスク25の端部に当接しており、バネ29によって回転ディスク25に押付けられて回転ディスク25を直動ディスク24側へ付勢している。外歯32Aと内歯33とが互いに噛合う外歯車部材32と回転ディスク25との中心距離及び外歯32Bと内歯34とが互いに噛合う外歯車部材32と回転部材35との中心距離は、1つの回転軸30によって決定されるので、これらの位置決め精度を高めることができる。また、これらの歯車の噛合いによる反力により、回転ディスク25及び回転部材35に対して横力が加わるが、バネ29の付勢力及び回転ディスク25に伝達されるブレーキパッド5からの反力によって回転ディスク25及び回転部材35の倒れを防止すると共に、がたつきを解消して振動及び騒音の発生を防止することができる。
そして、回転軸30を回転させて外歯車部材32を公転させることにより、外歯車部材32の外歯32Aに噛合う内歯33を有する回転ディスク25と外歯32Bに噛合う内歯34を有する回転部材35とが差動回転し、これらの一方を固定することによって他方を所定の減速比で減速して回転させることができる。なお、差動減速機構20の外歯32Aと外歯32Bの歯数を同数にすることにより、外歯32Aと外歯32Bとを一体として機械加工することができ、製造コストを低減することができる。
パッド摩耗補償機構21は、ボールランプ機構19の直動ディスク24と回転ディスク25との間に装着されたリミッタ38と、差動減速機構20の回転部材35に結合された調整スクリュ16と、回転部材35に結合されたカップ38Bと、ピストン14とカップ38Bとの間に介装されたウエーブワッシャ38Aとを備えている。図6に示すように、リミッタ38は、直動ディスク24と回転ディスク25とを一定の範囲内で相対回転を許容し、回転ディスクが一定の遊びの分だけ回転して、回転ディスク25に形成された突起部25Bが捩りバネであるコイルスプリング38C(バネ手段)の一端に取付けられた当接部38Dに当接した後は、回転ディスク25の回転に対してコイルスプリング38Cによる戻し方向のバネ力が付与されるようになっている。調整スクリュ16は、外周部に雄ねじ17(台形ねじ)が形成され、この雄ねじ17がキャリパ本体8のシリンダ部11の内周部に形成された雌ねじ18(台形ねじ)に螺合されている。これにより、差動減速機構20を構成する回転部材35のシリンダ部11への連結は、パッド摩耗補償機構21の調整スクリュ16と兼用することができ、部品点数及び加工部の削減が可能になる。調整スクリュ16は、回転部材35と共にウエーブワッシャ38Aによって回転に対して一定の保持力をもって保持されており、この保持力に抗して回転させることにより、雄ねじ17及び雌ねじ18の相対回転によって軸方向に移動させることができる。また、調整スクリュ16は、回転ディスク25からの反力をスラストベアリング37及び回転部材35を介して受けて、雄ねじ17及び雌ねじ18を介してキャリパ本体8へ伝達する。
モータユニット10は、モータ39と、モータ39の回転位置を検出するレゾルバ40と、モータ39の回転位置を保持するための駐車ブレーキ機構41と一体化したものである。モータ39は、キャリパ本体8の端部に結合されるベースプレート43に取付けられてピストンユニット9の調整スクリュ16に挿入される円筒状のモータケース44を備え、モータケース44の内周部にコイル等からなるモータステータ45が固定されている。モータケース44は、有底円筒状のモータケース本体44Aとその開口を閉じるモータケース蓋44Bとからなり、モータケース本体44Aとモータケース蓋44Bとに設けられた開口部に軸受46、47が取付けられ、これらの軸受46、47によって円筒状のモータロータ48が回転可能に支持されている。モータケース44は、キャリパ本体8のシリンダ部11の内周に当接して径方向に支持されている。モータロータ48の内周部には、ピストンユニット9の回転軸30の外側スプライン36に係合する内側スプライン49が形成されており、モータロータ48と回転軸30との間で回転力を伝達するとともに、これらが軸方向に相対移動できるようになっている。
レゾルバ40は、ベースプレート43に固定されたレゾルバステータ50と、ベースプレート43に挿通されたモータロータ48の先端部に取付けられてレゾルバステータ50の内周に位置するレゾルバロータ51とを備えており、これらの相対回転によってモータロータ48の回転位置を表す電気信号を出力するようになっている。また、駐車ブレーキ機構41は、電動アクチュエータによってロック機構(図示せず)を作動させてロータ48の回転をロックするものである。
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
制動時には、運転車のブレーキ操作に基づいてコントローラ(図示せず)からモータ39へ制御電流を供給してモータロータ48を制動方向へ回転させる。モータロータ48の回転は、差動減速機構20によって所定の減速比で減速され、ボールランプ機構19によって直線運動に変換されて、ピストン14を前進させる。ピストン14の前進によって、一方のブレーキパッド5がディスクロータ2に押圧され、その反力によってキャリパ本体8がキャリア3のスライドピン6に沿って移動して、爪部12が他方のブレーキパッド4をディスクロータ2に押圧して制動力を発生させる。制動状態の電動ディスクブレーキ1を図7に示す。また、制動解除時には、モータロータ48を逆回転させることによってピストン14を後退させて、ブレーキパッド4、5をディスクロータ2から離間させる。
そして、車載コントローラによって、各種センサを用いて、各車輪の回転速度、車両速度、車両加速度、操舵角および車両横加速度等の車両状態を検出し、これらの検出に基づいて電動モータ39の回転を制御することにより、倍力制御、アンチロック制御、トラクション制御および車両安定化制御等を実行することができる。
次に、差動減速機構20及びパッド摩耗補償機構21の作用について説明する。
制動時にロータ48によって回転軸30が回転すると、偏心部31の偏心回転によって外歯車部材32が公転して、外歯車部材32の外歯32A、32Bに噛合った回転ディスク25と回転部材35とが差動回転する。このとき、通常は、ウエーブワッシャ38Aによって調整スクリュ16と共に回転部材35の回転が固定され、一方、回転ディスク25は、リミッタ38の遊びの範囲で自由に回転することができるので、回転ディスク25のみが回転する。これにより、ボールランプ機構19がピストン14を前進させてブレーキパッド4、5をディスクロータ2に押圧する。ブレーキパッド4、5がディクスロータ2の押圧を開始した後は、その反力が雄ねじ17及び雌ねじ18に作用することにより、これらの間の摩擦力が増大して調整スクリュ16すなわち回転部材35の回転が確実にロックされる。したがって、回転ディスク25はリミッタ38のコイルスプリング38Cのバネ力に抗して回転することができる。
ブレーキパッド4、5が摩耗して、回転ディスク25がリミッタ38の遊びの範囲を超えてもディスクロータ2を押圧しない場合、回転ディスク25にリミッタ38のコイルスプリング38Cのバネ力が作用して、回転ディスク25が固定され、調整スクリュ16が回転部材35と共にウエーブワッシャ38Aの保持力に抗して回転する。これにより、調整スクリュ16が雄ねじ17及び雌ねじ18の相対回転によって前進してピストンユニット9を前進させる。ブレーキパッド4、5がその摩耗分だけ前進してディスクロータ2の押圧を開始すると、前述したように、その反力によって雄ねじ17及び雌ねじ18の摩擦力が増大して調整スクリュ16の回転がロックされる。その後は、回転ディスク25がリミッタ38のコイルスプリング38Cのバネ力に抗して回転して、ボールランプ機構19によってピストン14が前進する。このようにして、ブレーキパッド4、5が摩耗した分だけ調整スクリュ16によってピストンユニット9を前進させることができ、ブレーキパッド4、5の摩耗を補償することができ、ブレーキパッド4、5とディスクロータ2とのクリアランスを一定に保つことができる。ブレーキパッド4、5が摩耗した状態の電動ディスクブレーキ1を図8に示す。
このとき、爪部12側のブレーキパッド4が摩耗した分だけ、キャリパ本体8と共に電動モータ39を含むモータ/制御装置ユニット10がディスクロータ2から離れる方向に移動するのに対して、ピストン14側のブレーキパッド5が摩耗した分だけ、ボールランプ機構19、差動減速機構20及びパッド摩耗補償機構21を含むピストンユニット9がディスクロータ2に向かって移動する。その結果、前記特許文献1に記載された従来例に比して、ディスクロータ2に対する電動キャリパ7の重心位置の変化が小さくなる。したがって、ブレーキパッド4、5の摩耗によって電動キャリパ7の重心位置がディスクロータ2から離れることに起因して、バネ下の振動等によって生じるキャリア3のアーム部3Aがスライドピン6を通して受ける曲げモーメントの増大が小さくなり、電動キャリパ7の姿勢が安定するので、ラトル音やスライドピンの摺動性低下による引き摺り、ブレーキパッドの偏摩耗等の発生を低減することができる。
さらに、回転軸30の外側スプライン36は、ブレーキパッド4、5がディスクロータ2を押圧しない摩耗補償時にのみ、ロータ48の内側スプライン49内を摺動し、ブレーキパッド4、5がディスクロータ2を押圧する制動時には摺動しないため、スプライン結合部に摺動時に電動モータ39の大きなトルクが作用しないので、摺動抵抗による機械損失や外側及び内側スプライン36、49の歯面の摩耗を軽減することができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図9を参照して説明する。なお、上記第1実施形態に対して、同様の部分には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
上記第1実施形態では、回転軸30の外側スプライン36を有する端部がピストンユニット9から突出して、電動モータ39のロータ48に設けられた内側スプライン49内に挿入されている。これに対して、図9に示すように、第2実施形態に係る電動ディスクブレーキ52では、回転軸30は、略円筒状に形成されて内周に内側スプライン30Aが設けられ、また、ロータ48には、外側スプライン53Aを有する軸部53(回転軸)が突出されており、軸部53が回転軸30に挿入されて外側スプライン53Aと内側スプライン30Aとがスプライン結合されている。
これにより、モータロータ48と回転軸30との間で回転力を伝達するとともに、これらを軸方向に相対移動させることができ、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
なお、上記第1及び第2実施形態において、回転軸30とロータ48とは、スプライン結合によって、回転力を伝達すると共に軸方向に相対移動可能となっているが、このほか、キー及びキー溝による結合等によって回転力を伝達すると共に軸方向に相対移動可能としてもよい。また、上記第1及び第2実施形態において、ボールランプ機構の代りにローラランプ機構を用いることができ、また、他の公知の回転−直動変換機構を用いることもできる。
本発明の第1実施形態に係る電動ディスクブレーキにおいて、非制動状態を示す縦断面図である。 図1に示す電動ディスクブレーキの側面図である。 図1に示す電動ディスクブレーキの平面図である。 図1に示す電動ディスクブレーキの正面図である。 図1に示す電動ディスクブレーキのピストンユニットの縦断面図である。 図1に示す電動ディスクブレーキのリミッタ及び回転ディスクの分解斜視図である。 図1に示す電動ディスクブレーキにおいて、制動状態を示す縦断面図である。 図1に示す電動ディスクブレーキにおいて、ブレーキパッドが摩耗した状態を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る電動ディスクブレーキにおいて、非制動状態を示す縦断面図である。
符号の説明
1 電動ディスクブレーキ、2 ディスクロータ、4、5 ブレーキパッド、8 キャリパ本体、9 ピストンユニット(押圧ユニット)、19 ボールランプ機構(回転−直動変換機構)、20 差動減速機構(減速機構)、21 パッド摩耗補償機構、30 回転軸、39 電動モータ、53 軸部(回転軸)

Claims (5)

  1. キャリパ本体に、電動モータと、該電動モータの回転を減速する減速機構と、該減速機構の回転を直線運動に変換する回転−直動変換機構とが設けられ、該回転−直動変換機構によって押圧部材を介してブレーキパッドをディスクロータに押圧して制動力を発生させるキャリパ浮動型の電動ディスクブレーキにおいて、
    前記減速機構及び前記回転−直動変換機構が前記押圧部材に組込まれて一体化された押圧ユニットが形成されており、前記ブレーキパッドの摩耗時には、前記押圧ユニットが前記ブレーキパッドの摩耗に追従して前記電動モータから離れる方向に移動することを特徴とする電動ディスクブレーキ。
  2. 前記押圧ユニットには、前記ブレーキパッドの摩耗に応じて非制動時における前記ブレーキパッドの前記ディスクロータに対する位置を一定に調整するパッド摩耗補償機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電動ディスクブレーキ。
  3. 前記電動モータと前記減速機構との間で回転力を伝達する回転軸は、前記電動モータ又は前記減速機構に対して軸方向に移動可能に連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動ディスクブレーキ。
  4. 前記回転軸は、前記押圧ユニットから突出されて、前記電動モータに軸方向に移動可能に連結されていることを特徴とする請求項3に記載の電動ディスクブレーキ。
  5. 前記回転軸は、前記電動モータから突出されて、前記減速機構に移動可能に連結されていることを特徴とする請求項3に記載の電動ディスクブレーキ。
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