JP2005233224A - 電動式ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブレーキ効きとブレーキ解除の応答性が優れ、ブレーキ部材が摩耗してもこれらの応答性が低下しない電動式ブレーキ装置を提供することである。
【解決手段】ブレーキ作動時に電動モータでボールねじ機構のナット6を回転させて、ねじ軸8を前方に移動させると、圧縮コイルばね18で基端側へ押し付け付勢された突張シャフト14が、大きなリード角αの鋸歯状ねじが緩んで、回転しつつ基端側へねじ軸8と相対移動してストッパねじ19に当たり、ねじ軸8が後方へ戻らないように突っ張り支持するようにし、ブレーキパッド3a、3bが摩耗しても押圧部材9を常に押圧位置近くに保持して、ブレーキ効きの優れた応答性を自然に確保できるようにするとともに、ブレーキ解除時も、電動モータを停止するのみで、鋸歯状ねじの軸方向隙間分だけ押圧部材9がブレーキパッド3aから逃げるようにし、優れた応答性を確保できるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動モータの回転をボールねじ機構で直線運動に変換して、ブレーキ部材を被制動部材に押圧する電動式ブレーキ装置に関するものである。
車両用ブレーキ装置としては油圧式のものが多く採用されてきたが、近年、ABS(Antilock Brake System)等の高度なブレーキ制御の導入に伴い、これらの制御を複雑な油圧回路なしに行うことができ、コンパクトに設計できる電動式ブレーキ装置が注目されている。電動式ブレーキ装置は、ブレーキペダルの踏み込み信号等で電動モータを作動させ、電動モータの回転を直線運動に変換して、ブレーキ部材を被制動部材に押圧するものである。
通常、電動式ブレーキ装置は車両のばね下に取り付けられるので、コンパクトで軽量な設計が可能なことが望まれる。このような設計が可能な電動式ブレーキ装置として、ボールねじ機構のナットを電動モータのロータと一体に回転させて、ボールを介してナットに螺合されたねじ軸を直線運動させ、重くて嵩張る歯車減速機構等を用いることなく、電動モータの回転を直接ボールねじ機構で直線運動に変換するタイプのものが提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献1に記載の電動式ブレーキ装置は、直線運動するボールねじ機構のねじ軸の軸端部とブレーキ部材との間に合成ゴム材等の弾性部材を介在させ、ブレーキ作動時には電動モータを回転させて、弾性部材を介してねじ軸でブレーキ部材を押圧し、ブレーキ解除時には電動モータを停止して、弾性部材の弾性復元力でねじ軸を押し戻すようにしている。
また、特許文献2に記載の電動式ブレーキ装置は、ブレーキ作動時には電動モータを正回転させて、ボールねじ機構のねじ軸をブレーキ部材押圧側へ移動させ、ブレーキ解除時には電動モータを逆回転させて、ねじ軸をブレーキ部材から退避する側へ移動させるようにしている。なお、この電動式ブレーキ装置では、ねじ軸を退避移動させたのち、電動モータを正回転させて、ねじ軸を待機位置に戻すようにしている。
特開2002−213504号公報(第2−4頁、第1−3図) 特開2002−213505号公報(第2−4頁、第1−2図)
上述した特許文献1に記載の電動式ブレーキ装置は、直線運動するボールねじ機構のねじ軸の軸端部とブレーキ部材との間に弾性部材を介在させているので、弾性部材の弾性変形分だけ余分にねじ軸を移動させる必要があり、ブレーキ効きの応答性が遅くなる問題がある。また、弾性部材が繰り返しの弾性変形で劣化し、ブレーキ解除時にねじ軸を押し戻せなくなる恐れもある。
一方、特許文献2に記載の電動式ブレーキ装置は、ブレーキ解除時に電動モータを逆回転させる必要があるので、ブレーキ解除のタイミングが遅れ、運転者に違和感を与える問題がある。また、ブレーキパッド等のブレーキ部材が摩耗すると、ねじ軸がブレーキ部材を押圧するまでの移動距離が長くなって、ブレーキ効きの応答性が遅くなる問題もある。この応答性の遅れをなくすためには、ブレーキ部材の摩耗量を検出してねじ軸の待機位置を変化させればよいが、別途のセンサや余分の制御アルゴリズムを必要とし、装置が複雑なものとなる。
そこで、本発明の課題は、ブレーキ効きとブレーキ解除の応答性が優れ、ブレーキ部材が摩耗してもこれらの応答性が低下しない電動式ブレーキ装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、電動モータとボールねじ機構とを備え、ボールねじ機構のナットを電動モータのロータと一体に回転させ、ナットにボールを介して螺合されたボールねじ機構のねじ軸を直線運動させて、このねじ軸の直線運動に変換される電動モータの出力により、ねじ軸の前端側に設けた押圧部でブレーキ部材を被制動部材に押圧する電動式ブレーキ装置において、前記ボールねじ機構のねじ軸に軸方向の貫通孔を設け、この貫通孔に先端部へ雄ねじを設けた突張シャフトを前記ねじ軸の前端側に向けて嵌挿して、前記突張シャフトの雄ねじを前記貫通孔の前端側に設けたねじ孔に螺合し、この雄ねじのリード角αを大きくして、前記突張シャフトを基端側へ押し付け付勢する押し付け手段を設けるとともに、この押し付け手段で押し付け付勢されて、前記大きなリード角αでねじが緩んで回転しつつ基端側へ前記ねじ軸と相対移動する突張シャフトを止めるストッパを設けた構成を採用した。
すなわち、この電動式ブレーキ装置は、ブレーキ作動時に電動モータを回転させて、ボールねじ機構のねじ軸をブレーキ部材押圧側へ前方に移動させると、突張シャフトもねじ軸と一緒に移動するが、押し付け手段で基端側へ押し付け付勢された突張シャフトは、ストッパから離れると大きなリード角αのねじが緩んで回転しつつ基端側へねじ軸と相対移動し、再びストッパに当たってねじ軸が後方へ戻らないように突っ張り支持する。したがって、ブレーキ部材が摩耗するとその押圧位置は次第に前方へ移るように変化するが、この押圧位置の変化に伴って、突張シャフトによるねじ軸の突っ張り支持位置も前方へ変化し、ねじ軸の押圧部を常にブレーキ部材の押圧位置近くに保持して、優れたブレーキ効きの応答性を自然に確保することができる。
また、ブレーキを解除する際も、電動モータを停止するのみで、大きなリード角αのねじの軸方向隙間分だけねじ軸がブレーキ部材押圧側から逃げるので、優れた応答性を確保することができる。なお、リード角αの大きいねじには、雌雄ねじ間に適当なギャップを設けることにより、ねじ軸の押圧部をブレーキ部材から十分に逃がすことができる。
前記突張シャフトの雄ねじを、突張シャフトの先端側を向くねじ山前面のフランク角θFが、突張シャフトの基端側を向くねじ山後面のフランク角θBよりも大きい鋸歯状ねじとすることにより、鋸歯状ねじで螺合する突張シャフトは、フランク角θFが大きい先端側を向く雄ねじのねじ山前面で雌ねじと係合するときは、リード角αが大きくてもねじが緩まずにロックされるので、基端側へのみボールねじ機構のねじ軸と相対移動し、先端側へは相対移動しなくなる。したがって、ブレーキ部材が摩耗していないときは勿論、ブレーキ部材が摩耗しても、ねじ軸の押圧部を押圧位置近くで戻らないように、より確実に突っ張り支持することができる。また、フランク角θFが大きい突張シャフトの先端側を向く雄ねじのねじ山前面側は、ねじの軸方向隙間がさらに大きくなるので、ブレーキ解除時にねじ軸の押圧部をブレーキ部材からより十分に逃がすことができる。
前記雄ねじのリード角αは8〜20°とするのが望ましい。ねじの潤滑にはグリースがよく用いられるが、グリース潤滑したときのねじの摩擦係数μは0.08〜0.12程度である。図5は、摩擦係数μが0.08および0.12の場合について、軸力を負荷したときにねじが緩み始める限界曲線を計算で求めたグラフである。各限界曲線の下側が緩み領域、上側がロック領域であり、リード角αが大きいほど、また、フランク角θが小さいほど緩み領域が拡大することが分かる。通常のねじのフランク角θはねじ山前後面とも30°であるので、フランク角θが30°でも緩み領域が存在するように、リード角αを8°以上とした。なお、リード角αの上限は、ねじとしての実用性を考慮して20°とした。
前記雄ねじのねじ山前面のフランク角θFとねじ山後面のフランク角θBとは、それぞれ前記リード角αをパラメータとする次式の範囲に設定するのが望ましい。
θF≧1.5α+50(°) (1)
θB≦3.0α+11(°) (2)
(1)式はねじのロック側を規制するものであり、図5に示したμ=0.08の限界曲線をロック領域側に余裕度を持たせた近似直線Fの上側を表す。また、(2)式はねじの緩み側を規制するものであり、図5に示したμ=0.12の限界曲線を緩み領域側に余裕度を持たせた近似直線Bの下側を表す。
前記押し付け手段を、前記貫通孔の前端側に設けた座板と、前記突張シャフトの先端面に設けた座との間に圧縮弾性部材を配設したものとすることにより、コンパクトな設計で突張シャフトを押し付け付勢することができる。なお、突張シャフトの座と接触する側の圧縮弾性部材の端面を小径に形成することにより、その押圧力に起因する回転拘束モーメントを小さくして、突張シャフトのねじの緩みによる回転を滑らかにすることができる。
前記ねじ軸の前端側の押圧部を別体の押圧部材で形成し、この押圧部材に前記突張シャフトの雄ねじが螺合するねじ孔を設けることにより、突張シャフトとその押し付け手段の組み込みを容易にすることができる。
本発明の電動式ブレーキ装置は、ブレーキ作動時に電動モータを回転させて、ボールねじ機構のねじ軸をブレーキ部材押圧側へ前方に移動させると、突張シャフトもねじ軸と一緒に移動するが、押し付け手段で基端側へ押し付け付勢された突張シャフトが、大きなリード角αのねじが緩んで回転しつつ基端側へねじ軸と相対移動し、再びストッパに当たってねじ軸が後方へ戻らないように突っ張り支持するので、ブレーキ部材が摩耗してその押圧位置が変化しても、ねじ軸の押圧部を常に押圧位置近くに保持して、優れたブレーキ効きの応答性を自然に確保することができる。また、ブレーキ解除時も、電動モータを停止するのみで、大きなリード角αのねじの軸方向隙間分だけねじ軸がブレーキ部材押圧側から逃げるので、優れた応答性を確保することができる。
前記突張シャフトの雄ねじを、突張シャフトの先端側を向くねじ山前面のフランク角θFが、突張シャフトの基端側を向くねじ山後面のフランク角θBよりも大きい鋸歯状ねじとすることにより、鋸歯状ねじで螺合する突張シャフトが基端側へのみボールねじ機構のねじ軸と相対移動して、先端側へは相対移動しないようにし、ブレーキ部材が摩耗していないときは勿論、ブレーキ部材が摩耗しても、ねじ軸の押圧部を押圧位置近くで戻らないように、より確実に突っ張り支持することができる。また、フランク角θFが大きい突張シャフトの先端側を向く雄ねじのねじ山前面側は、ねじの軸方向隙間がさらに大きくなるので、ブレーキ解除時にねじ軸の押圧部をブレーキ部材からより十分に逃がすことができる。
前記押し付け手段を、貫通孔の前端側に設けた座板と、突張シャフトの先端面に設けた座との間に圧縮弾性部材を配設したものとすることにより、コンパクトな設計で突張シャフトを押し付け付勢することができる。また、突張シャフトの座と接触する側の圧縮弾性部材の端面を小径に形成することにより、その押圧力に起因する回転拘束モーメントを小さくして、突張シャフトのねじの緩みによる回転を滑らかにすることができる。
前記ねじ軸の前端側の押圧部を別体の押圧部材で形成し、この押圧部材に突張シャフトの雄ねじが螺合するねじ孔を設けることにより、突張シャフトとその押し付け手段の組み込みを容易にすることができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。この電動式ブレーキ装置は、図1に示すように、キャリパ1の内部で被制動部材としてのディスクロータ2の両側に、ブレーキ部材としてのブレーキパッド3a、3bを対向配置したディスクブレーキであり、キャリパ1に取り付けたモータケーシング4の内周面に電動モータのステータ5が固定され、ロータと一体に形成されたボールねじ機構のナット6が、キャリパ1とモータケーシング4とに一対の軸受10で回転自在に支持されて、ボール7を介してナット6と螺合するねじ軸8の前端側に、ブレーキパッド3aをディスクロータ2に押圧する別体の押圧部材9が取り付けられている。モータケーシング4の内部は、キャリパ1と押圧部材9間に取り付けたブーツ11でシールされている。
前記ボールねじ機構のねじ軸8の中心には貫通孔12が設けられ、この貫通孔12に連なるように押圧部材9にねじ孔13が設けられて、貫通孔12にねじ軸8の前端側に向けて嵌挿された突張シャフト14が、先端部に設けられた雄ねじ15でねじ孔13に螺合されている。
前記押圧部材9の前端面には座板16が取り付けられ、突張シャフト14の先端面に設けられた中ぐり座17との間に、圧縮弾性部材としての圧縮コイルばね18が配設されて、突張シャフト14が基端側へ押し付け付勢されている。圧縮コイルばね18は中ぐり座17と接触する側の端面を小径に形成され、その押圧力に起因する回転拘束モーメントを小さくして、後述する鋸歯状ねじの緩みによる突張シャフト14の回転を滑らかにするようになっている。突張シャフト14の基端は、モータケーシング4に螺着されたストッパねじ19で止められている。また、座板16の前面には、ブレーキパッド3a側の突起部と係合してねじ軸8を回り止めする切欠き部16aが設けられている。
前記突張シャフト14の雄ねじ15は、リード角αが11°と大きく形成され、図2に示すように、この雄ねじ15の突張シャフト14先端側を向くねじ山前面15aのフランク角θFを75°(≧1.5α+50)、ねじ山後面15bのフランク角θBを15°(≦3.0α+11)とした鋸歯状ねじとされている。また、鋸歯状ねじはグリース潤滑されている。
したがって、図5のグラフで説明したように、前記突張シャフト14は、圧縮コイルばね18で押し付け付勢されると、小さなフランク角θBのねじ山後面15bでねじ孔13の雌ねじと係合する鋸歯状ねじが緩んで、ねじ軸8と押圧部材9に対して基端側へ回転しつつ相対移動してストッパねじ19に当たるが、大きなフランク角θFのねじ山前面15aがねじ孔13の雌ねじと係合する逆方向へは鋸歯状ねじがロックされて相対移動しない。また、この鋸歯状ねじはリード角αが大きいので、元々雌雄ねじ間のギャップの割りに軸方向隙間が大きいが、フランク角θFが大きいねじ山前面15aの軸方向隙間δはさらに大きくなっている。
以下に、上述した電動式ブレーキ装置の作用を説明する。図1はブレーキパッド3a、3bが摩耗していない場合を、図3はブレーキパッド3a、3bが摩耗した場合を示す。いずれの場合も、ブレーキの作動時は、電動モータがブレーキペダル(図示省略)の踏み込み信号で起動され、ボールねじ機構のナット6が回転して、ねじ軸8がブレーキパッド3a側の前方へ移動する。ねじ軸8の前端側の押圧部材9がブレーキパッド3aを押圧すると、その反力でキャリパ1に取り付けられたブレーキパッド3bもディスクロータ2に押圧され、ブレーキが効くようになる。
このブレーキ作動時にねじ軸8が前方へ移動すると、突張シャフト14もねじ軸8と一緒に移動するが、圧縮コイルばね18で基端側へ押し付け付勢された突張シャフト14は、ストッパねじ19から離れると、大きなリード角αでフランク角θBが小さいねじ山後面15bでねじ孔13の雌ねじと係合する鋸歯状ねじが緩み、回転しつつ基端側へねじ軸8と相対移動して再びストッパねじ19に当たる。この基端側へ相対移動した突張シャフト14は、後述するブレーキ解除時に電動モータが停止されても、大きなフランク角θFのねじ山前面15aがねじ孔13の雌ねじと係合する逆方向へは相対移動せず、ねじ軸8と押圧部材9が後方へ戻らないように突っ張り支持する。
したがって、図1のように、ブレーキパッド3a、3bが摩耗していない場合は勿論、図3に示したように、ブレーキパッド3a、3bが摩耗してその押圧位置が前方へ変化しても、突張シャフト14が基端側へのみ徐々にねじ軸8と相対移動し、押圧部材9を常に押圧位置の近くに保持して、優れたブレーキ効きの応答性を確保することができる。
一方、ブレーキの解除時は、電動モータがブレーキペダルの解除信号で停止される。電動モータが停止されてボールねじ機構のナット6の回転駆動力がなくなると、ねじ軸8と押圧部材9は鋸歯状ねじのねじ山前面15aの軸方向隙間分だけ後方へ逃げ、各ブレーキパッド3a、3bによるディスクロータ2の押圧が解除される。したがって、この電動式ブレーキ装置は、電動モータを逆転する必要がなく、電動モータを停止するのみでブレーキを優れた応答性で解除することができる。
つぎに、前記ブレーキパッド3a、3bが摩耗したときの交換手順を説明する。図3に示したように、ブレーキパッド3a、3bが摩耗すると、突張シャフト14はねじ軸8に対して基端側へかなり相対移動し、押圧部材9を押圧位置の近くに突っ張り支持する。この状態で、図4に示すように、ストッパねじ19をモータケーシング4から取り外して、突張シャフト14の基端面に設けたドライバ溝20をドライバ21で回すことにより、ねじ軸8と押圧部材9を後方へ引き戻して、ブレーキパッド3aとの間に交換用のスペースを開けることができる。
上述した実施形態では、ボールねじ機構のねじ軸の押圧部を別体の押圧部材で形成し、この押圧部材に突張シャフトの鋸歯状雄ねじと螺合するねじ孔を設けたが、押圧部はねじ軸と一体にしてもよい。また、突張シャフトの雄ねじは、基端側への軸方向負荷でねじが緩むようにリード角が大きいものであればよく、ねじ山の前後面が対称なものとすることもできる。さらに、突張シャフトの押し付け手段とストッパも実施形態のものに限定されることはなく、任意に設計することができる。
電動式ブレーキ装置の実施形態を示す縦断面図 図1の突張シャフトの雄ねじと押圧部材のねじ孔を拡大して示す断面図 図1のブレーキパッドが摩耗した状態を示す縦断面図 図3の摩耗したブレーキパッドの交換手順を説明する縦断面図 ねじのリード角とフランク角に対する緩み限界曲線を示すグラフ
符号の説明
1 キャリパ
2 ディスクロータ
3a、3b ブレーキパッド
4 モータケーシング
5 ステータ
6 ナット
7 ボール
8 ねじ軸
9 押圧部材
10 軸受
11 ブーツ
12 貫通孔
13 ねじ孔
14 突張シャフト
15 雄ねじ
15a ねじ山前面
15b ねじ山後面
16 座板
16a 切欠き部
17 中ぐり座
18 圧縮コイルばね
19 ストッパねじ
20 ドライバ溝
21 ドライバ

Claims (6)

  1. 電動モータとボールねじ機構とを備え、ボールねじ機構のナットを電動モータのロータと一体に回転させ、ナットにボールを介して螺合されたボールねじ機構のねじ軸を直線運動させて、このねじ軸の直線運動に変換される電動モータの出力により、ねじ軸の前端側に設けた押圧部でブレーキ部材を被制動部材に押圧する電動式ブレーキ装置において、前記ボールねじ機構のねじ軸に軸方向の貫通孔を設け、この貫通孔に先端部へ雄ねじを設けた突張シャフトを前記ねじ軸の前端側に向けて嵌挿して、前記突張シャフトの雄ねじを前記貫通孔の前端側に設けたねじ孔に螺合し、この雄ねじのリード角αを大きくして、前記突張シャフトを基端側へ押し付け付勢する押し付け手段を設けるとともに、この押し付け手段で押し付け付勢されて、前記大きなリード角αでねじが緩んで回転しつつ基端側へ前記ねじ軸と相対移動する突張シャフトを止めるストッパを設けたことを特徴とする電動式ブレーキ装置。
  2. 前記突張シャフトの雄ねじを、突張シャフトの先端側を向くねじ山前面のフランク角θFが、突張シャフトの基端側を向くねじ山後面のフランク角θBよりも大きい鋸歯状ねじとした請求項1に記載の電動式ブレーキ装置。
  3. 前記雄ねじのリード角αを8〜20°とした請求項1または2に記載の電動式ブレーキ装置。
  4. 前記雄ねじのねじ山前面のフランク角θFとねじ山後面のフランク角θBとを、それぞれ前記リード角αをパラメータとする次式の範囲に設定した請求項3に記載の電動式ブレーキ装置。
    θF≧1.5α+50(°)
    θB≦3.0α+11(°)
  5. 前記押し付け手段が、前記貫通孔の前端側に設けた座板と、前記突張シャフトの先端面に設けた座との間に圧縮弾性部材を配設したものである請求項1乃至4のいずれかに記載の電動式ブレーキ装置。
  6. 前記ねじ軸の前端側の押圧部を別体の押圧部材で形成し、この押圧部材に前記突張シャフトの雄ねじが螺合するねじ孔を設けた請求項1乃至5のいずれかに記載の電動式ブレーキ装置。
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