JP3793511B2 - 駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧による通常のブレーキ機能に加えて、駐車ブレーキ操作子の操作により作動する駐車ブレーキ機能を備えた駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置は、例えば下記特許文献1および下記特許文献2により公知である。
【0003】
特許文献1に記載されたものは、ケーブルに接続されたレバーにより回転するカムシャフトに形成した切欠にプッシュロッドの一端を係止し、このプッシュロッドの他端でピストンを押圧して制動力を発生させるようになっている。また特許文献2に記載されたものは、ケーブルに接続されたレバーにより回転する回転ディスクと、ケーシングに固定した固定ディスクとを対向させ、両ディスクに形成したカム溝間に複数個のボールを配置したもので、回転ディスクを固定ディスクに対して相対回転させることで軸線方向に移動させ、その回転ディスクでピストンを押圧して制動力を発生させるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
実公平6−50677号公報
【特許文献2】
特許第2739879号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記特許文献1に記載されたものは、ピストンの軸線に対してカムシャフトの軸線が直交しているため、ピストンの軸線まわりにカムシャフトの軸線を回転させるだけの設計変更で、ケーブルを任意の位置から任意の方向に引き出して取り回しの自由度を高めることができる。しかしながら、カムシャフトに形成した切欠に一端を係止したプッシュロッドの他端でピストンを押圧するので、カムシャフトの回転角とピストンのストロークとの関係を任意に設定することができず、駐車ブレーキ機構の操作フィーリングと制動力とを両立させることが困難である。
【0006】
また上記特許文献2に記載されたものは、カム溝の形状を変更するだけで回転ディスクの回転角とピストンのストロークとの関係を任意に設定することができるので、駐車ブレーキ機構の操作フィーリングと制動力とを両立させることが可能である。しかしながら、ピストンの軸線に対して回転ディスクの軸線が同軸であるため、その軸線に直交する面内にしかケーブルを引き出すことができず、ケーブルの取り回しの自由度が制限されてしまう問題がある。
【0007】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、駐車ブレーキ機構の操作フィーリングと制動力とを両立させ、かつ駐車ブレーキ機構を作動させるケーブルの取り回しを容易にすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、ブレーキキャリパに移動自在に設けたピストンを油圧で駆動し、そのピストンで摩擦パッドをブレーキディスクに押し付けて制動力を発生させるとともに、駐車ブレーキ操作子にケーブルで接続されたレバー軸をブレーキキャリパに回転自在に設け、このレバー軸の回転をカム機構を介してピストンに伝達して制動力を発生させる駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置において、レバー軸の軸線をピストンの軸線に対して直交させ、カム機構を、レバー軸の外周面に形成したカム溝と、ピストンに連動して移動する中継部材の端面に形成したカム溝と、前記両カム溝に当接する転がり部材とで構成したことを特徴とする駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置が提案される。
【0009】
上記構成によれば、摩擦パッドをブレーキディスクに押し付けるピストンの軸線に対して、駐車ブレーキ操作子にケーブルで接続されて回転するレバー軸の軸線を直交させるとともに、レバー軸の回転をピストンに伝達するカム機構を、レバー軸の外周面に形成したカム溝と、ピストンに連動して移動する中継部材の端面に形成したカム溝と、前記両カム溝に当接する転がり部材とで構成したので、カム溝の形状を変更するだけでレバー軸の回転角に対する中継部材の移動量の特性を任意に調整することができ、駐車ブレーキ機構の操作フィーリングと制動力とを両立させることができる。しかも、レバー軸の軸線をピストンの軸線まわりに回転させるだけの僅かな設計変更で、レバー軸を駆動するケーブルの取付位置および引き出し方向を任意に変化させて該ケーブルの取り回しの自由度を高めることができる。
【0010】
尚、実施例の第1、第2摩擦パッド12,13は本発明の摩擦パッドに対応し、実施例の中継ピストン32は本発明の中継部材に対応し、実施例ローラ34は本発明の転がり部材に対応する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図4は本発明の一実施例を示すもので、図1はディスクブレーキ装置の横断面図、図2は図1の2−2線断面図、図3はカム機構の作用説明図、図4は駐車ブレーキの作動時の作用説明図である。
【0013】
図1に示すように、駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置は、車輪と共に回転するブレーキディスク11の両側に第1摩擦パッド12および第2摩擦パッド13が対向して配置されており、これらの第1、第2摩擦パッド12,13は、ブレーキディスク11に当接可能なライニング12a,13aと、ライニング12a,13aの背面に固定された裏板12b,13bとで構成されるもので、その裏板12b,13bが車体に固定されたブラケット14に後記ピストン18の軸線L1方向に移動自在に支持される。またブラケット14には、第1、第2摩擦パッド12,13を跨ぐブレーキキャリパ15が軸線L1方向に移動自在に支持される。
【0014】
ブレーキキャリパ15は、第1摩擦パッド12の裏板12bに対向する第1挟み腕15aと、第2摩擦パッド13の裏板13bに対向する第2挟み腕15bとを備えており、第1、第2挟み腕15a,15bはブレーキディスク11の外周部を通る架橋部15cにより一体に連結される。第1挟み腕15aには軸線L1上に位置するようにシリンダ16が形成されており、このシリンダ16にシール部材17を介してカップ状のピストン18が摺動自在に嵌合する。第1摩擦パッド12の裏板12bに当接可能に対向するピストン18の先端部はベローズ状のダストカバー19によってシリンダ16の開口端に接続され、またシリンダ16の凹部16aに対向する油圧室20はポート15dを介してマスタシリンダ(図示せず)に接続される。
【0015】
図2を併せて参照すると明らかなように、ブレーキキャリパ15の第1挟み腕15aに一端が開放した円形断面の凹部15eが形成されており、その内部にブッシュ21を介して有底円筒状のレバー軸22が、軸線L1と直交する軸線L2をまわりに回転自在に収納される。レバー軸22の一端は第1挟み腕15aの凹部15eの開口部からシール部材23を介して外部に露出しており、その端面から一体に延びるボルト22aにレバー24が嵌合してナット25で固定される。レバー軸22の中空部22bには捩じりコイルスプリングよりなるリターンスプリング26が収納されており、その一端がレバー軸22の中空部22bの底壁に形成した係止孔22cに係止されるとともに、その他端が第1挟み腕15aの凹部15eの底壁に形成した係止孔15fに係止される。リターンスプリング26には予荷重が与えられており、その弾発力でレバー24は図1の矢A方向に付勢される。
【0016】
第1挟み腕15aのシリンダ16に同軸に形成された段付きの中継シリンダ31に、段付きの中継ピストン32がシール部材33を介して摺動自在に嵌合する。中継ピストン32の右端(ブレーキディスク11から遠い側)と、それに対向するレバー軸22の外周面とにカム溝32a,22dが形成されており、両カム溝32a,22d間にレバー軸22の軸線L2と平行なローラ34が配置される。これらのカム溝32a,22dおよびローラ34はカム機構35を構成する。中継ピストン32はカム機構35を介してレバー軸22に接続されているため、特別の回り止め機構を必要とせずに軸線L1まわりの回転が規制される。
【0017】
図3(A)に示すように、レバー軸22はリターンスプリング26の弾発力で矢印方向(反時計方向)に付勢されているが、レバー軸22のカム溝22dの円弧状の係止面aおよび中継ピストン32のカム溝32aの円弧状の係止面cにローラ34が係合することで、レバー軸22は前記矢印方向の回転を規制されて初期位置に停止する。
【0018】
図1に戻り、中継ピストン32の左端(ブレーキディスク11に近い側)に、中継シリンダ31に摺動自在に嵌合する固定クラッチ体36が一体に形成されており、その左端面にコーン状のクラッチ面36aを介してシリンダ孔36bが開口する。軸線L1上に配置された調整ボルト37の右端に可動クラッチ体38と小ピストン39とが一体に形成されており、可動クラッチ体38のコーン状のクラッチ面38aが固定クラッチ体36のクラッチ面36aに係合し、小ピストン39がシール部材40を介して固定クラッチ体36のシリンダ孔36bに嵌合する。可動クラッチ体38のクラッチ面38aを固定クラッチ体36のクラッチ面36aに押し付けるべく、シリンダ16の内面にクリップ41およびリテーナ42を介して一端を支持したクラッチスプリング43の他端が、ボールベアリング44を介して可動クラッチ体38に当接する。
【0019】
調整ボルト37とその外周に嵌合する調整ナット45とは、ピッチの粗い複数条のねじ山およびねじ溝を有する早ねじ46により噛み合っている。調整ナット45の端部45aをピストン18の凹部18aの底壁に当接させるべく、ピストン18の凹部18aにクリップ47およびリテーナ48を介して一端を支持したオーバーアジャスト防止ねじ49の他端が調整ナット45の段部45bに当接する。調整ナット45とピストン18とは、それらの当接部の凹凸係合により相対回転不能であり、かつ第1摩擦パッド12の裏板12bとピストン18とはそれらの凹凸係合により相対回転不能である。
【0020】
次に、上記構成を備えた駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置の、油圧による通常の制動作用を説明する。
【0021】
マスタシリンダに連なるポート15dを介して油圧室20に油圧が供給されると、その油圧を受けたピストン18がシール部材17を弾性変形させながらシリンダ16内を図1の左側に移動し、第1摩擦パッド12をブレーキディスク11の一側面に押し付けると、その反作用でブレーキキャリパ15がピストン18の移動方向と逆方向の右側に移動し、第2挟み腕15bが第2摩擦パッド13をブレーキディスク11の他側面に押し付ける。その結果、第1、第2摩擦パッド12,13がブレーキディスク11の両面に均等な面圧で当接し、車輪を制動する制動力が発生する。
【0022】
上記制動中に、油圧室20に供給された油圧は、調整ナット45には軸線L1方向の荷重を発生させないが、調整ナット45に噛み合う調整ボルト37と一体の可動クラッチ体38には、小ピストン39の断面積に前記油圧を乗算した大きさの右向きの荷重を発生させ、その荷重に応じた摩擦係合力が可動クラッチ体38のクラッチ面38aおよび固定クラッチ体36のクラッチ36a間に作用する。
【0023】
ところで、通常の制動状態では油圧室20に作用する油圧は比較的に低いため、可動クラッチ体38および固定クラッチ体36のクラッチ面38a,36a間に作用する摩擦係合力も比較的に小さくなる。従って、第1、第2摩擦パッド12,13のライニング12a,13aの摩耗の進行に伴ってピストン18が前進すれば、調整ナット45はオーバーアジャスト防止ねじ49の弾発力によりピストン18と共に前進し、調整ナット45に噛み合う調整ボルト37と一体の可動クラッチ体38を、油圧室20に作用する油圧およびクラッチスプリング43の弾発力に抗して固定クラッチ体36から引き離す。
【0024】
可動クラッチ体38のクラッチ面38aが固定クラッチ体36のクラッチ面36aから離れると、可動クラッチ体38に作用する油圧およびクラッチスプリング43の弾発力で右向きに付勢された調整ボルト37は、回転不能な調整ナット45に対して早ねじ46において相対回転しながら右向きに移動し、可動クラッチ体38のクラッチ面38aが固定クラッチ体36のクラッチ面36aに再び係合する。このとき、クラッチスプリング43との間に配置したボールベアリング44の作用で可動クラッチ体38のスムーズな回転が可能になる。
【0025】
このようにして、第1、第2摩擦パッド12,13のライニング12a,13aの摩耗が進行するに伴い、その摩耗量を補償するように調整ボルト37に対して調整ナット45が左側に相対移動するため、非制動時における第1、第2摩擦パッド12,13のライニング12a,13aとブレーキディスク11とのクリアランスを自動的に一定に保つことができる。
【0026】
制動を解除すべく油圧室20に作用する油圧を減圧すると、シール部材17の変形復元力でピストン18は後退するが、その後退力が調整ナット45、調整ボルト37を介して可動クラッチ体38のクラッチ面38aを固定クラッチ体36のクラッチ面36aに係合させるため、調整ナット45に対する調整ボルト37の相対回転が規制される。従って、ピストン18は調整ナット45および調整ボルト37間のバックラッシュ分のストロークしか後退することができず、第1、第2摩擦パッド12,13とブレーキディスク11との間には前記バックラッシュ分の適正なクリアランスが与えられる。
【0027】
また強力な制動が行われた場合には、油圧室20の油圧がブレーキキャリパ15を変形させるような所定値に上昇するまで上記自動調整が行われ、その油圧が前記所定値を超えると、可動クラッチ体38が固定クラッチ体36に油圧で強く押し付けられるため、クラッチ面38a,36aが相対回転不能に結合される。その結果、調整ボルト37が回転不能に拘束され、もともと回転不能な調整ナット45は調整ボルト37上に留まるため、油圧によるブレーキキャリパ15の弾性変形に伴ってピストン18が更に前進すると、オーバーアジャスト防止ねじ49を圧縮しながら、調整ナット45を残してピストン18だけが前進する。このようにして、強力な制動が行われた場合の調整ナット45および調整ボルト37間のオーバーアジャストが防止される。
【0028】
次に、駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置の駐車ブレーキとしての機能を説明する。
【0029】
ドライバーにより操作される駐車ブレーキペダルや駐車ブレーキレバーにケーブルを介して接続されたレバー24が、リターンスプリング26に弾発力に抗して図1の矢印B方向に回転すると、図3に示すようにレバー24と一体に回転するレバー軸22のカム溝22dのカム面bに押圧されたローラ34が中継ピストン32のカム溝32aのカム面dを押圧することで、中継ピストン32が軸線L方向の左側に移動する。その結果、図4に示すように中継ピストン32の移動が固定クラッチ体36、可動クラッチ体38、調整ボルト37および調整ナット45を介してピストン18を左側に移動させ、上述した油圧制動の場合と同様に、第1、第2摩擦パッド12,13のライニング12a,13aをブレーキディスク11の両面に押し付けて制動力を発生させる。
【0030】
この制動の過程で固定クラッチ体36および可動クラッチ体38のクラッチ面36a,38aはカム機構35による押圧力で相対回転不能に係合するため、調整ボルト37および調整ナット45の相対回転が規制される。従って、駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置が駐車ブレーキとして機能するときには、上記自動調整は行われない。
【0031】
駐車ブレーキを解除すべくケーブルを緩めると、リターンスプリング26の弾発力でレバー24が図1の矢印a方向に復帰し、レバー軸22のカム溝22dがローラ34を押さなくなるので、クラッチスプリング43の弾発力で可動クラッチ体38および固定クラッチ体36が右側に移動する。その結果、可動クラッチ体38と一体の調整ボルト37と、それに噛み合う調整ナット45とが右側に移動することで、調整ナット45にオーバーアジャスト防止ねじ49を介して接続されたピストン18が右側に移動して駐車ブレーキが解除される。
【0032】
次に、レバー軸22と中継ピストン32との間に設けたカム機構35の作用を詳細に説明する。図3(A)はレバー軸22が初期位置(回転角=0°)にある状態を示しており、図3(B),(C),(D)はレバー軸22が初期位置からそれぞれ10°、20°、30°回転した状態を示している。
【0033】
レバー軸22が0°から10°まで回転するとき、中継ピストン32が軸線L方向に移動するストロークは0.8mmであり、回転角に対するストロークが大きいために倍力比は小さくなる。またレバー軸22が10°から20°まで回転するとき、およびレバー軸22が20°から30°まで回転するとき、中継ピストン32が軸線L方向に移動するストロークは何れも0.6mmであり、回転角に対するストロークが小さいために倍力比は大きくなる。即ち、この実施例では、レバー軸22の回転前期にはピストン18の無効ストロークの影響を最小限に抑えるために中継ピストン32のストロークを大きく設定し、またレバー軸22の回転中期および後期には充分な制動力を得るために倍力比を大きく設定して中継ピストン32の推力を増加させている。
【0034】
このように、レバー軸22のカム溝22dの形状および中継ピストン32のカム溝32aの形状を変更することで、レバー軸22の回転角に対する中継ピストン32の移動量の特性を任意に設定できるので、駐車ブレーキペダルや駐車ブレーキレバーの操作フィーリングの向上と駐車ブレーキの利きとを両立させることができる。
【0035】
また本実施例によれば、レバー24をレバー軸22の軸線L2まわりに任意の角度に取り付けられるので、レバー24を駐車ブレーキペダルや駐車ブレーキレバーに接続するケーブルの取り回しが容易である。更に、図1ではレバー軸22の軸線L2が紙面に直交する方向に配置されているが、前記軸線L2をピストン18の軸線L1まわりの任意の位置に回転させる僅かな設計変更を施すだけで、レバー24を図1の紙面の表面側あるいは裏面側の任意の位置に移動させることができるので、ケーブルの取り回しの自由度を更に増加させることができる。
【0036】
またレバー軸22を初期位置に付勢するリターンスプリング26を、第1挟み腕15aの外部に露出させることなくレバー軸22の内部に収納し、かつ第1挟み腕15aの凹部15eとレバー軸22との間をシール部材23でシールしたので、リターンスプリング26に水や塵埃が付着するのを防止して腐蝕から保護することができる。これにより、リターンスプリング26に特別な防錆処理を施したり、ステンレスのような錆びにくい材料を使用したりする必要がなくなり、コストダウンに寄与することができる。またリターンスプリング26の耐久性を増すために太い線材を使用する必要がないため、そのリターンスプリング26をレバー軸22の狭い内部空間に容易に収納することができる。またレバー24にリターンスプリング26の端部を係止する係止部を設ける必要がないため、レバー24の形状を簡素化することができる。
【0037】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0038】
例えば、実施例ではカム機構35にローラ34を用いているが、ローラ34の代わりにボールを用いることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、摩擦パッドをブレーキディスクに押し付けるピストンの軸線に対して、駐車ブレーキ操作子にケーブルで接続されて回転するレバー軸の軸線を直交させるとともに、レバー軸の回転をピストンに伝達するカム機構を、レバー軸の外周面に形成したカム溝と、ピストンに連動して移動する中継部材の端面に形成したカム溝と、前記両カム溝に当接する転がり部材とで構成したので、カム溝の形状を変更するだけでレバー軸の回転角に対する中継部材の移動量の特性を任意に調整することができ、駐車ブレーキ機構の操作フィーリングと制動力とを両立させることができる。しかも、レバー軸の軸線をピストンの軸線まわりに回転させるだけの僅かな設計変更で、レバー軸を駆動するケーブルの取付位置および引き出し方向を任意に変化させて該ケーブルの取り回しの自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスクブレーキ装置の横断面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】カム機構の作用説明図
【図4】駐車ブレーキの作動時の作用説明図
【符号の説明】
11 ブレーキディスク
12 第1摩擦パッド(摩擦パッド)
13 第2摩擦パッド(摩擦パッド)
15 ブレーキキャリパ
18 ピストン
22 レバー軸
22d カム溝
32 中継ピストン(中継部材)
32a カム溝
34 ローラ(転がり部材)
35 カム機構
L1 ピストンの軸線
L2 レバー軸の軸線

Claims (1)

  1. ブレーキキャリパ(15)に移動自在に設けたピストン(18)を油圧で駆動し、そのピストン(18)で摩擦パッド(12,13)をブレーキディスク(11)に押し付けて制動力を発生させるとともに、駐車ブレーキ操作子にケーブルで接続されたレバー軸(22)をブレーキキャリパ(15)に回転自在に設け、このレバー軸(22)の回転をカム機構(35)を介してピストン(18)に伝達して制動力を発生させる駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置において、
    レバー軸(22)の軸線(L2)をピストン(18)の軸線(L1)に対して直交させ、カム機構(35)を、レバー軸(22)の外周面に形成したカム溝(22d)と、ピストン(18)に連動して移動する中継部材(32)の端面に形成したカム溝(32a)と、前記両カム溝(22d、32a)に当接する転がり部材(34)とで構成したことを特徴とする駐車ブレーキ機構付きディスクブレーキ装置。
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