JP2008156914A - 鉄骨接合部 - Google Patents

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昌治 大久保
Yujiro Hiyama
裕二郎 檜山
Takanori Sato
孝典 佐藤
Ritsu Sho
立 邵
Tomokazu Yoshioka
智和 吉岡
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Abstract

【課題】本発明は、鉄骨接合部に関し、母材と添板とにアルミニウム板を挟んでスベリ係数を効果的に大きくすることが課題である。
【解決手段】母材1と、該母材に両面から添える添板2と、前記母材と添板との間に挟まれるアルミニウム板3と、これらを重畳させてそれを貫通するボルト4と当該ボルトに螺合するナット5とで構成される鉄骨接合部において、前記母材の接触面にグリットブラスト処理を施すとともに、アルミニウム板の材質は、純アルミ系の1000番台、または8000番台を用いる鉄骨接合部とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、鉄骨造の高張力ボルトによる摩擦接合部において、摩擦力を高めて前記ボルトによる締結を少なくする鉄骨接合部に関するものである。
従来、鉄骨造の高張力ボルトによる摩擦接合部においては、H形鋼等の接合部のフランジやウェブを、鋼板の添板で挟み、引張強さが1000から1200MPaの高張力ボルトを用い、その高い軸力を入れて締結し、添板と部材接触部の摩擦抵抗により、所定の部材力を伝達、剛接合としている。
前記剛接合においては、鋼材同士の摩擦係数が約0.45と低く、ボルトの本数が多くなっている。よって、一般にボルト径も大きいので、前記添え板やボルトの材料コスト、ボルト締結の工事コストが、鉄骨工事全体の工事コストに対して少なからず影響している。また、建物が鉄骨構造を露出させる形態の場合、ボルト本数の多さがデザイン性を損ねている。そこで、鉄骨構造の高張力接合部において、添接部の母材と添接板との間に、アルミニウム板を挟んで高張力ボルトで締結することで、摩擦係数が0.8以上得られることが知られている(特許文献1参照)。
特開2005−188277公報
しかし、従来の剛接合において、ボルト締結部の接触圧や鋼材摩擦面の処理によって、更に高い摩擦係数にして、安定した剛接合を得るようにすることが課題である。本発明に係る鉄骨接合部は、このような課題を解決するために提案されたものである。
本発明に係る鉄骨接合部の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、母材と、該母材に両面から添える添板と、前記母材と添板との間に挟まれるアルミニウム板と、これらを重畳させてそれを貫通するボルトと当該ボルトに螺合するナットとで構成される鉄骨接合部において、前記母材の接触面にグリットブラスト処理を施すとともに、アルミニウム板の材質は、純アルミ系の1000番台、または8000番台を用いることである。
前記母材の接触面の表面粗さRyを、50〜150μmとすること、;
前記アルミニウム板の板厚は、0.1〜0.05mmであること、;
前記少なくとも一方の添板におけるボルト挿通用の取付孔を長孔に形成し弾性体を介して当該一方の添板の摺動を可能にすることで滑り摩擦エネルギーを吸収すること、;
一方の添板に対して他方の添板を回転可能にして、弾性体を介してその回転時の摩擦エネルギーを吸収すること、;
を含むものである。
本発明の鉄骨接合部によれば、グリッドスラスト処理を施すことで、スベリ係数(摩擦力を摩擦面積と初期ボルト張力とで除した値、以下同じ)を大きくすることができる。また、前記アルミニウム板の材質は、純アルミ系の1000番台、または8000番台を用いることで、同様にスベリ係数が大きくなり好ましい。これにより、ボルト本数を約半分にまで減らすことができる。添板のサイズを減らすこともできる。よって、添板やボルトの材料コストやボルト締結の工事コストを削減できるので、建設工事費のコスト低減となる。
また、母材の接触面の表面粗さRyを、50〜150μmとすることにより、大きなスベリ係数が得られる。更に、アルミニウム板の板厚は、0.1〜0.05mmにすることで大きなスベリ係数を得ることができる。添板を他方の添板や母材に対して、弾性体としての例えば、皿バネ、ゴムワッシャーなどを介してボルトで貫通させて接合するとともに、滑らせたり回転させることでダンパー構造にすることができて、接合部の面圧も安定させることができる。
本発明に係る鉄骨接合部は、図1に示すように、例えば軟鋼板の母材1と、該母材1に両面から添える軟鋼板の添板2と、前記母材1と添板2との間に挟まれるアルミニウム板3と、これらを重畳させてそれを貫通するボルト4と当該ボルト4に螺合するナット5と、付加座金6とで構成される鉄骨接合部において、前記母材1の接触面にグリットブラスト処理を施すとともに、前記高張力ボルト4での締め付け時の接触圧Pを、20≦P≦80(N/mm)にしている。
前記母材1は、図2(A)に示すように、厚さが22mmで長さが400mmで、ボルト用でφ28mmの貫通孔1aと、機器取付用孔1bが3箇所に設けられている。前記添板2は、図2(B)に示すように、ボルト用でφ24mmの貫通孔2aと機器取付用孔2bが3箇所に設けられている。前記貫通孔1aは、添板2の貫通孔2aの直径よりも大きな過大孔となっているのは、摺動時に前記ボルト4と孔縁との接触を防止するためである。
また、アルミニウム板3は、図2(C)に示すように、厚さが0.1mmの矩形状の板で中央にボルト用でφ24mmの貫通孔3aが設けられている。なお、厚さは、0.1〜0.05mmである。このアルミニウム板3は、接触面積を変化させるために外形寸法の異なるものが複数種類用意される。
前記高張力ボルト4は、M22でF10Tの高力六角ボルトである。よって、前記ボルト用の貫通孔2a,3aの直径φ24に対してボルト4はM22なので、1mmの間隙が設けられることになる。前記付加座金6は、厚さが30mmで摩擦面の見掛けの接触面積S(図2(A)参照)の増加を図るものである。
前記アルミニウム板の表面処理は、電解研磨(比較的濃度の高い強酸あるいは強アルカリ電解中で電流を流しながら被研磨面の平滑化と光沢とを同時に行う方法)により、酸化被膜を除去してブラスト処理してある。また、前記母材1の接触面の表面粗さを、50〜150μmとする。このようにすることで、高力ボルト摩擦接合部において、母材1と添板2との間にアルミニウム板3を挟むと、スベリ係数が0.8以上となる。
上記鉄骨接合部において、ブラスト処理、接触圧、板厚等の最適条件を求めるための実験を行ったので、その結果を図を参照して示す。まず、鋼材の摩擦面のブラスト処理として、ショットブラスト処理、とグリットブラスト処理とする。アルミニウム板3は、例えば、材質がA1050Pなどのアルミニウムの純度の高いもので、強度は、0.2%耐力で114N/mm、引張強さ115N/mm、ヤング係数0.7(×10Nmm2)で、正方形の1辺の長さが120mm,82mm,60.5mmの3種類を用意した。
前記母材1と添板2とにおける摩擦面の表面粗さRyは、ボルト用の貫通孔1a,2aから5mm離れた4箇所の位置で、摺動方向に計測した最大高さの平均値としている。そして、加振は、前記添板2を固定し、母材1を強制変位として振動数1Hz、4mm振幅の正弦波を10サイクル与える。そして、変位0.2mmでのスベリ係数は、図3(A),(B)に示すようになる。
前記図3中において、実線は、グリットブラスト処理(最大高さRyの平均値約84μm)の場合を示し、一点鎖線は、ショットブラスト処理(最大高さRyの平均値約71μm)の場合を示す。これにより、接触圧にかかわらず、グリットブラスト処理の方が、大きなスベリ係数及び摩擦係数が得られる。また、前記グリットブラスト処理では、見掛けの接触圧とすべり係数及び摩擦係数とに負の相関がある。この関係から、接触圧は、20≦P≦80(N/mm)とするのが好ましい。
表1に試験体の結果を示す。
表1

Figure 2008156914
なお、摺動材のアルミニウム板は、未処理である。
また、図4に、すべり係数に与える、母材の接触面の表面粗さRyの影響(同図(A))、と、介在させるアルミニウム板の種類の影響(同図(B))を示す特性曲面図を示す。更に、図5に、表1で示した試験体の挙動(A)〜(E)を示す。図中において、摩擦係数(F.C.)が一点鎖線、すべり係数(S.C.)が実線に丸、ボルト張力保持率(B.T.R)が実線で夫々示してある。このように、前記アルミニウム板の材質は、高純度のアルミニウム箔として、高スベリ係数を得るものである。例えば、純アルミ系の1000番台(質別 H18)、または8000番台(質別 H22)で、厚さが0.1mmを用いると、スベリ係数が約0.8〜0.9となって、好ましいものである。
図6に示すように、少なくとも一方の添板2におけるボルト挿通用の取付孔を長孔2cに形成して、当該一方の添板2の摺動を可能にすることで、滑り摩擦エネルギーを吸収する摺動型ダンパー構造にするものである。このように、接合部に長孔を設けることで、ダンパー構造にすることができる。
更に、図7に示すように、一方の部材に対して他方の部材を回転可能にして接合し、その回転時の摩擦エネルギーを吸収するようにした回転型ダンパー構造にするものである。図7(A)に示すように、例えば、4枚の板7を互いに回転可能にして、且つ、ボルト4,ナット5及び付加座金6でボルト接合する。これにより、例えば、免震装置の一部に使用することで、図7(B)に示すように、±10cm〜±80cmぐらいの大変形の範囲の振動エネルギーを吸収させることができる。また、前記ボルト4の頭部と付加座金6との間に、若しくは、ボルト4の頭部と添板2との間に、例えば、皿バネ、ゴムワッシャーなどの弾性体を介して接合することにより、図8(A),(B)に示すように、接合部の面圧が安定する。
本発明に係る鉄骨接合部の正面図である。 同本発明の鉄骨接合部を構成する母材1の平面図(A),添板2の平面図(B),アルミニウム板3の平面図(C)である。 接触圧とすべり係数との関係を示す相関図(A)と、接触圧と摩擦係数との関係を示す相関図(B)とである。 すべり係数に与える、母材の接触面の表面粗さRyの影響を示す極性曲線図(A)と、介在させるアルミニウム板の種類の影響を示す特性曲面図(B)を示す。 表1で示した試験体の挙動を示す曲線図(A)〜(E)と、線種の説明である。 添板2の他の実施例に係る平面図である。 回転型ダンパー構造の使用状態説明図(A),(B),(C)である。 弾性体(ゴムワッシャー)を介在させない場合(A)と、介在させた場合(B)との、滑り量と滑り係数または摩擦係数との関係を示す特性曲線の図である。
符号の説明
1 母材、 1a 貫通孔、
1b 機器取付用孔、
2 添板、 2a 貫通孔、
2b 機器取付用孔、 2c 長孔、
3 アルミニウム板、 3a 貫通孔、
4 高張力ボルト、
5 ナット、
6 付加座金、
7 板。

Claims (5)

  1. 母材と、該母材に両面から添える添板と、前記母材と添板との間に挟まれるアルミニウム板と、これらを重畳させてそれを貫通するボルトと当該ボルトに螺合するナットとで構成される鉄骨接合部において、
    前記母材の接触面にグリットブラスト処理を施すとともに、アルミニウム板の材質は、純アルミ系の1000番台、または8000番台を用いること、
    を特徴とする鉄骨接合部。
  2. 母材の接触面の表面粗さRyを、50〜150μmとすること、
    を特徴とする請求項1に記載の鉄骨接合部。
  3. アルミニウム板の板厚は、0.1〜0.05mmであること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の鉄骨接合部。
  4. 少なくとも一方の添板におけるボルト挿通用の取付孔を長孔に形成して、弾性体を介して当該一方の添板の摺動を可能にすることで滑り摩擦エネルギーを吸収すること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の鉄骨接合部。
  5. 一方の添板に対して他方の添板を回転可能にして、弾性体を介してその回転時の摩擦エネルギーを吸収すること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の鉄骨接合部。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016205474A (ja) * 2015-04-20 2016-12-08 新日鐵住金株式会社 高力ボルト摩擦接合部の設計方法および高力ボルト摩擦接合部

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