JP2008156071A - エレベーターの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベーターの制御装置において、1台の巻上機でかごを駆動するシングルドライブ方式から複数の巻上機で駆動するマルチドライブ方式まで、必要最小限の機器の追加で容易に対応でき、かつ制御装置間で信頼性の高い信号伝送手段を有したエレベーターの制御装置を得る。
【解決手段】エレベーターの制御装置を、電力変換器4、電動機制御装置3、ブレーキ制御装置5、及びブレーカを含む巻上機制御装置2と、巻上機制御装置2を制御する運行制御装置1に分割し、両者を昇降路に別々に配置するものである。また、その際の巻上機制御装置2と運行制御装置1間の信号伝送には共用線方式と専用線方式を併用し、緊急性や高信頼性の要求される信号については専用線方式で伝送し、その他の信号については共用線方式で伝送するものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、エレベーターの制御装置に関する。
一般にロープ式エレベーターは、かごと釣合錘をロープで接続し、シーブに吊るされた構造となっており、このシーブを電動機で駆動することによりかごを昇降させる仕組みとなっている。また、モーター部、またはシーブ部にブレーキを備え、かご停止中や、緊急時にはブレーキで制動をかけるようになっている。
このエレベーターの制御装置は、前記モーターを駆動するインバーター等の電力変換器とその駆動制御を行う制御装置、前記ブレーキを制御するブレーキ制御装置、及びモーターやブレーキの制御装置の上位コントローラーに相当し、エレベーターの運行を含めたエレベーターシステムの制御を行う運行制御装置等で構成されている。近年では機械室が存在しない機械室レスエレベーターが主流となっており、これらの制御装置は一体化され、昇降路内に設置されるものが多くなっている。
これに対し、省スペース化を狙い、制御装置を複数個に分割し、それを昇降路内に配置することで省スペースを実現しているものもある。この際に、保守や点検のしやすさの観点から機能を分割し、分散配置をしている(特許文献1参照)。
一方、エレベーターの大容量化に対する標準化の手法として、小容量の電動機とインバーターを複数個用いて、ひとつのエレベーターを駆動するマルチドライブ方式が提案されている。例えば、電動機とインバーターとその駆動装置を一体化して昇降路内に設置し、それらを制御する制御装置をホール部やかご内に設置することで制御装置の設置スペースの確保を容易にし、低ノイズ化を図り、標準化も実現する方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2006−137514号公報(第4、5、6項、図1、図2) 特開平11−246137号公報(第4、5項、図5、6)
特許文献1では、制御装置を複数の機器に分割しているが、保守の観点からの分割であり、マルチドライブ方式の構成については言及されていない。また、特許文献2においては、マルチドライブ方式について言及しているが、電力変換器と電動機は両方とも駆動に伴い発熱するため、特許文献2のようにこれらを一体化した場合には、発熱原が集中するため、それらを冷却するためには大型の冷却装置を設ける必要があり、コストアップとなる問題がある。また分割された各機器は物理的に離れた位置に分散設置されるため、お互いの情報(信号)を伝送するための信号伝送手段が必要となる。先行例では信号伝送手段について示されているものの、エレベーターシステムの信頼性とコストダウン(配線の省力化等による)が十分考慮されていない。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、1台の巻上機で、かごを駆動するシングルドライブ方式から複数の巻上機で駆動するマルチドライブ方式まで、少ない機器の追加で容易に発熱及びコストアップの抑制に対応でき、かつ制御装置間の信号伝送において信頼性の高い信号伝送手段を有したエレベーターの制御装置を実現することを目的とするものである。
この発明のエレベーターの制御装置は、当該装置を電力変換器、電動機制御装置、ブレーキ制御装置、及びブレーカを含む巻上機制御装置と、巻上機制御装置を制御する運行制御装置に分割し、両者を昇降路に別々に配置するものである。また、その際の巻上機制御装置と運行制御装置間の信号伝送には共用線方式(複数の信号を1組の伝送経路で伝送する伝送方式を意味する。有線、無線双方を意味する。以下同様)と専用線方式(単一の信号を1組の伝送経路で伝送する伝送方式を意味する。有線のみ。以下同様)を併用し、緊急性や高信頼性の要求される信号については専用線方式で伝送し、その他の信号については共用線方式で伝送するものである。
上記発明の構成によれば、電動機制御装置と電力変換器等の個々の機器のユニット化は行うがこれらを一体化しないこと、及びエレベーターの制御装置を運行制御装置と巻上機制御装置に分割することで発熱源を分散させることができるため、装置全体として発熱抑制が可能となる。その他、レイアウト性の向上にもつながる。また巻上機制御装置内の電力変換器と電動機とを近づけて配置することにより、両者の配線間で発生するノイズを低減できるため、機器間の伝送信号のノイズによる影響を低減でき信頼性向上が図れる。
また、マルチドライブ方式においては巻上機と巻上機制御装置を増設するだけで大容量の駆動システムを構築できるため、シングルドライブ方式からマルチドライブ方式まで容易に対応でき、装置のコストダウンや標準化に寄与できる。さらに、信頼性や速い伝送速度を要求される信号は専用線方式を用いて伝送し、それ以外の信号は、共用線方式により伝送することで、高信頼性と配線の省力化を実現できる。
以下、この発明の各実施の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1を示す構成図である。エレベーターの制御装置は運行制御装置1と巻上機制御装置2に分割され、両者は互いの動作に必要な情報(信号)を伝送するため、ケーブル等により接続されている。また巻上機制御装置2は電動機制御装置3と電力変換器4とブレーキ制御装置5、ブレーカ13で構成される。電動機6はシーブ8aに接続されシーブにはロープ9が掛けられて釣合錘11と接続されている。ロープのもう一端はシーブ8bを介してかご10と接続されている。電動機とシーブの間にはブレーキ7が設けられている。この電動機には、その回転位置と速度を検出する位置・速度検出器12が設置されている。また、上記ブレーカ13は主電源14に接続されている。
なお、ブレーキや位置・速度検出器は電動機に内蔵される場合もあり、電動機とブレーキおよび位置・速度検出器をまとめて巻上機と呼ぶ。
運行制御装置1はエレベーターシステムの制御を行う装置で、かご呼びに応じて電動機を駆動するための指令を発生したり、ブレーキの作動指令、ドアの開閉指令を発生したりする。なお、ドアの制御装置は一般的にかごに設置されており、運行制御装置からの指令によりドアの開閉を行う。また、前記運行制御装置は緊急時にエレベーターの管制運転を実施したり非常制動を行う指令を発生したりするなどの安全システムも備えている。そのため、巻上機制御装置からの走行速度や電動機電流値、ブレーキの開閉状態などの機器の駆動状態に関する信号を受け取っている。
巻上機制御装置2は巻上機を駆動する装置であり、電動機を駆動する電動機制御装置3と電力変換器4、およびブレーキ7を駆動するブレーキ駆動装置、主電源を開閉するためのブレーカ13により構成され、一つの筐体の中に収められている。
電力変換器4には一般的にコンバーターとインバーターが用いられ、コンバーターで3相電源を直流化し、インバーターで可変周波数の交流電源を出力する。なお、前記コンバーターについて、回生機能を持たないダイオードコンバーターを用いた場合には、回生抵抗を用いて回生させる必要がある。また、電力変換器として近年実用化されてきたマトリクスコンバーターを用いてもよく、この場合には回生機能を備えているため、回生抵抗は不要となる。
ブレーキ制御装置5はブレーキ7を制御する装置であり、運行制御装置1からの指令を受けて、ブレーキ7の制動力を制御する。また、ブレーキの開閉状態などの状態量を運行制御装置に伝送している。
電動機制御装置3は、電動機6の駆動制御を行うための装置である。一般的に、電動機の制御は、電動機の速度が与えられた速度指令に一致するように電力変換器を制御することにより行う。電動機制御装置3は、運行制御装置1からの速度指令を入力として、位置・速度検出器により検出された電動機の速度が前記速度指令に一致するように電力変換器を制御する。電動機の制御方法として一般的にはベクトル制御が用いられる。
また、電動機制御装置は電動機速度や電動機電流等の状態量を定期的に運行制御装置へ送信している。電力変換器が異常状態となった場合にも運行制御装置にその情報(信号)を伝送し、特に過電流等、緊急に対処すべき事象が発生した場合には電動機を緊急停止させる等の処理も行う。なお、速度指令は運行制御装置から発生させる代わりに電動機制御装置の内部で生成してもよく、この場合には運行制御装置は電動機の駆動指令のみを電動機制御装置へ送信する。
本発明ではエレベーターの制御装置を運行制御装置1と巻上機制御装置2に分割し、巻上機制御装置2で電動機やブレーキなどの駆動機器を制御し、運行制御装置1が上位の制御装置としてエレベーター全体の制御を行うように構成している。巻上機制御装置は駆動電力の大きい機器を制御する制御装置であり、運行制御装置はその上位制御装置であり小電力の制御装置であるとみなすこともできる。そして運行制御装置1と巻上機制御装置2間の信号の伝送についてはシリアル通信やLANなどの通信方式を用いるか、前記共用線方式と専用線方式を併用する方式とする。共用線方式を用いることにより、信号量によらず少ない配線数で信号を伝送することができる。専用線方式を用いる場合には、それを緊急性の高い信号、および信頼性の要求される信号を割り当てて別途送信する。これはシリアル通信やCANといった通信の方式ではなく、ハードウェアによる結線方式(ワイヤードロジック)等で送信する。
例えば、各装置のエラー信号や安全装置の作動指令信号などは緊急性や高信頼性を要求されるため、専用線方式で送るようにすればよい。共用線方式では複数の信号を1本の線で伝送できるが、専用線方式の場合は基本的に1本の線で1つの信号のみ伝送する。また、専用線方式を用いて安全装置の作動指令を伝送し、安全装置を作動させる場合においては、受信側の機器は運行制御装置と巻上機制御装置のCPUを介さないで、直接安全装置を動作させるように構成するとより信頼性が高くなる。
また、本発明では運行制御装置と巻上機制御装置のそれぞれにはマイクロコンピューター等のCPUが搭載され、制御演算を行うが、ある処理内容について、全ての制御装置のCPUで同じ演算を実施し、その結果を比較することによってCPUの暴走やエラー等を検出することができる。また、比較結果に基づいて制御演算を修正することも可能である。
制御演算は、例えば、かご速度やかご位置の演算があり、全てのCPUでこれらの演算を実施し、その結果が異なっていれば異常と判断し、かごを減速停止させたり、緊急停止させたりすることにより安全性を向上させることができる。他の例として電動機制御やブレーキ制御演算があり、これらにおいても制御演算を全てのCPUで実施して比較し、値が異なっていれば異常と判断し、上記と同様の措置をとるなどがある。
また、CPUが3台以上あるときには多数決をとることで、少数の方の演算結果を多数の方の演算結果に修正することも可能である。この場合、多数の方の演算結果が正しいとみなす。演算結果を修正することにより緊急停止させることなくエレベーターの運転を継続させることが可能であり、信頼性を向上できる。
さらに、CPUが2台の場合で演算結果が異なる場合においても、1周期前の演算サイクルで演算した値をメモリに保存しておき、その値と現在の演算サイクルでの演算結果の差をそれぞれのCPUで比較し、変化率の小さい方のCPUの演算結果が正しいとみなして修正することにより、信頼性を向上させることができる場合がある。
例えば、通常、かご速度やかご位置は連続的に変化するため、これらの演算結果においても値は連続的に変化する。このため、演算結果が急激に変化している場合には演算結果が間違っている可能性が高い。このような場合において片方のCPUの変化率が他方に比べて大きければ変化率の小さい方の演算結果が正しいと考えられるため、変化率の大きい方のCPUの演算結果を修正することにより、演算の信頼性を向上させることができる。
このように本発明では独立したCPUで同一の制御演算を実施して、その演算結果を他のCPUに伝送し、伝送先のCPUにおいて、当該CPUの演算結果と伝送されてきた演算結果とを比較することによって演算の信頼性を高めた冗長システムを構成できる効果も有する。
本発明では制御装置を巻上機制御装置と運行制御装置に分けたため、装置が分割されたことにより各々は小さくなり、これらを自由に設置できることからレイアウト性も向上する。さらに、巻上機制御装置を電動機の直近に配置することにより電力変換器と電動機の間の配線長を短くでき、その結果として電力変換器と電動機の間で発生するノイズを抑えることができる。
また、電動機と巻上機制御装置とを分離しているため発熱量が分散されるため、これらを一体化した場合よりも熱的な余裕は大きくなる。
そして、巻上機制御装置と運行制御装置の間の信号伝送を共用線方式と専用線方式に分けて伝送することにより、省配線と高信頼性を両立させることが可能である。
実施の形態2
図2は本発明の実施の形態2を表す図である。図2では、2台の巻上機と巻上機制御装置を用いたマルチドライブ方式の構成について示している。運行制御装置21は実施の形態1で述べた運行制御装置1と同様の機能を有するが、2台の電動機を協調制御するためのソフトウェア等の手段が組み込まれている。巻上機制御装置2a、2bは実施の形態1で述べた巻上機制御装置2と同じものであり、電動機6a、6b、ブレーキ7a、7b、位置・速度検出器12a、12bについてもそれぞれ実施の形態1で述べた電動機6、ブレーキ7、位置・速度検出器12と同じものである。運行制御装置は複数の巻上機制御装置それぞれに対して駆動状態に関する信号の送受信を行う。信号伝送手段は実施の形態1で述べたものと同様であり、共用線方式や専用線方式で信号伝送を行う。また、実施の形態1で述べたように、運行制御装置と巻上機制御装置内の各CPUで同一の演算を実施し、その結果を比較することによってCPUの暴走やエラー等を検出したり、比較結果に基づいて制御演算を修正したりすることが可能である。
このように、マルチドライブ方式を構成する場合においては、実施の形態1の構成に対して、ハードウェアは巻上機と巻上機制御装置を追加するだけでよく、運行制御装置の増設は不要である。また、運行制御装置については信号伝送に関わる入出力は増設する必要があるが、その他はソフトウェアの変更のみでシングルドライブ方式のものが流用できる。このため、少ない変更でシステムの拡張が容易に行え、駆動システムの標準化に寄与する。
実施の形態3
図3は本発明の実施の形態3を表す図である。図3は、運行制御装置と巻上機制御装置間の信号伝送に用いる専用線方式の接続方法の一例について示しており、その中でも各制御装置のエラー信号の伝送例について示している。図3は図2で示したような2台の巻上機と巻上機制御装置を用いるマルチドライブ方式での伝送例について示している。信号伝送装置31aは運行制御装置内に設置されており、信号伝送装置31bと31cは2台の巻上機制御装置内部にそれぞれ1台ずつ設置されている。信号伝送装置内にはリレー32a、34a、32b、34b、32c、34cと、そのリレーを駆動するリレー駆動装置33a、33b、33cと、リレーの接点状態を検出するスイッチ状態検出装置35a、35b、35cを有している。また、信号伝送装置31a内には電源とグランドを有している。
エラー信号は緊急性と高信頼性を要し、全て(例えば、本実施の形態では3台)の制御装置でその情報(信号)を共有することが望ましい。エラー信号の共有については、例えば、運行制御ユニットにのみ信号を集約させる方法も考えられるが、運行制御装置の異常時には、巻上機制御装置側で緊急停止等の対策をとる必要が生じる場合もあるため、全ての機器でエラー信号を共有しておくことが望ましいと考えられる。
したがって本発明ではエラー信号を図3に示すようにリレーの駆動コイルと接点を介して運行制御装置から巻上機制御装置まで環状の配線で接続することでエラー信号の共有を実現する。つまり、運行制御装置と巻上機制御装置のそれぞれのリレー駆動装置に接続されているリレーの接点は、もう一方のリレーのコイルに接続されており、それが図3に示すように運行制御装置と巻上機制御装置で直列に接続されている。そしてその終端部は運行制御装置内で電源とグランドにそれぞれ接続される。
運行制御装置や巻上機制御装置などの各装置が正常な場合には、それぞれのリレー駆動装置はリレーを駆動(コイルに給電)させる。このとき、接点が閉じているため運行制御装置と2台の巻上機制御装置が全て正常な場合には図3の信号伝送装置31aの電源からグランドまでは電気的に接続された状態である。
一方、運行制御装置または巻上機制御装置のうち少なくとも一つの装置が異常状態の場合には、異常となった装置のリレー駆動装置はリレーコイルの給電を停止させる。このときリレーコイルの給電を停止したリレーの接点は開放するので、図3の信号伝送装置31aの電源とグランド間は電気的に開放される。
電源とグランド間が電気的に接続されている場合にはリレー34a、34b、34cのコイルには給電されるため、リレーの接点は閉じている。一方、電源とグランド間が電気的に開放されている場合には、リレー34a、34b、34cのコイルには給電されないため、リレーの接点は開いた状態となる。
スイッチ状態検出装置35a、35b、35cは、このリレーの接点状態を検出する装置であり、本装置によりシステムが異常か正常かを判断する。すなわち、全ての装置が正常なときには電源とグランド間が接続されているため、その間に接続されているリレー34a、34b、34cのコイルが給電され、対応する接点が閉じているため、スイッチ状態検出装置により「閉」状態を検出し、システム全体が正常であることを全ての巻上機制御装置と運行制御装置が判断できる。また、少なくとも一つの装置が異常であるときには、電源とグランド間が開放されるため、その間に接続されているリレー34a、34b、34cのコイルへの給電が停止し、対応する接点が開いている。よってスイッチ状態検出装置により「開」状態を検出するためシステムが異常であると全ての巻上機制御装置と運行制御装置が判断できる。
これにより、全ての巻上機制御装置と運行制御装置でシステムが異常であると同時に判断でき、異常状態時の運転シーケンスに移行することができるため、信頼性の高いシステムとできる。また、エラー信号を伝送する配線を環状に接続しているため、巻上機制御装置や他の装置が増えた場合にも、信号伝送装置31bと同様の信号伝送装置を直列に挿入するだけで拡張が容易に行え、標準化に寄与する。また、配線を環状に接続したため、配線数も少なくて済む。
なお、リレー34a、34b、34cの接点側にスイッチ状態検出装置35a、35b、35cを接続する代わりにブレーキ等の安全装置の駆動スイッチや、主電源を電力変換器に供給する電磁開閉器(ブレーカ)の駆動スイッチ等を接続してもよい。これにより、エラーの場合にはただちに安全装置を動作させたり、電力を遮断したりすることができる。また、リレー34a、34b、34cの(コイル側ではなく)接点側にCPUを介さずに、これらの装置の駆動スイッチを接続することで、CPUを介さないで接続された装置を駆動することができる。
これにより、CPUの暴走や故障に関係なく装置を駆動することができる効果がある。安全装置を接続した場合にはエラー時にはCPUを介さずに安全装置を作動させることができるため、信頼性の高い安全装置とできる。ブレーカを接続した場合も同様である。
本実施の形態では、巻上機制御装置や運行制御装置の異常時に信号伝送装置間31a、31b、31c間を環状に接続している伝送線の電源とグランド間を開放するためにリレーを用いた例を示したが、トランジスタなどの半導体素子を用いて接続を切るようにしてもよいし、その他機械式スイッチなどで切れるようにしてもよい。また、電源とグランド間の開閉状態の検出をリレーを用いて検出する例を示したが、トランジスタなどの半導体素子を用いて検出してもよい。検出にリレーを用いた場合には、リレーの数に応じて電源電圧を変える必要があるが、半導体素子を用いた場合には、電源電圧は一定でよい。
図4は図3のリレーの代わりに半導体スイッチを用いた例である。図4の例では、半導体スイッチとしてはフォトトランジスタを用いており、半導体スイッチ駆動装置43a、43b、43cにより,それぞれフォトトランジスタ42a、42b、42c内の発行ダイオードの点灯を制御し、信号線の開閉を電気的に行う。また、スイッチ状態検出装置45a、45b、45cでは、信号線が閉じている場合には、それぞれフォトトランジスタ44a、44b、44c内の発光ダイオードが点灯し、フォトトランジスタがONする。逆に信号線が開いている場合には同発光ダイオードは消灯するため、フォトトランジスタがOFFする。スイッチ状態検出装置は、前記フォトトランジスタ44a、44b、44cのON/OFF状態を検出することにより、システムが正常か異常かの判断を行うことができる。抵抗46は、フォトトランジスタ44a、44b、44cに流れる電流を調整するために設置されている。
本実施の形態では、専用線方式で送信する信号としてエラー信号を仮定したが、2値の信号であれば信号の内容によらず本方式は実施可能である。また、巻上機と巻上機制御装置が一体化された場合においても実施可能である。
実施の形態4
図5は本発明の実施の形態4を表す図である。図5は、運行制御装置と巻上機制御装置間の信号伝送に用いる専用線方式の接続方法の一例について示しており、実施の形態3の接続を変形させたものである。信号伝送装置51a、51b、51cのうち、信号伝送装置51aは運行制御装置内に設置され、他の信号伝送装置51b、51cは巻上機制御装置内に設置される。リレー駆動装置53a、53b、53cとリレー52a、54a、52b、54b、52c、54cとスイッチ状態検出装置55a、55b、55cは、実施の形態3で述べたものと同等の動作をする。
本実施の形態では、信号伝送装置51b、51c内のスイッチ状態検出装置55b、55cに接続されるリレー54b、54cの接続方法が実施の形態3と異なる。実施の形態3では、スイッチ状態検出装置に接続されるリレーのコイルは電源とグランドに対して直列に接続されるが、本実施の形態では同リレー54a、54b、54cのコイルは電源とグランドに対して並列に接続される。このような接続にした場合でも、エラーの有無によるリレー54a、54b、54cの接点の開閉状態は実施の形態3と同じである。
従って、効果としては、実施の形態3と同様であるが、本発明ではそれに加えてリレー54a、54b、54cを電源とグランドに対して並列に接続したことで、巻上機制御装置の数によらず電源電圧を一定にできる効果がある。
次に、巻上機と巻上機制御装置がそれぞれ1台で構成されたシングルドライブ方式の場合の接続を図6に示す。このようなシングルドライブ方式の場合でも、マルチドライブ方式の場合と同様に専用線方式を環状にした接続が可能である。なお、3台以上の巻上機と巻上機制御装置を用いるマルチドライブ方式を構成する場合においても専用線方式の配線方法は変更する必要がない。例えば、巻上機を3台用いる場合に図5の信号伝送装置51b、51c間に信号伝送装置51b(あるいは51c)と同様な信号伝送装置1台を直列に挿入すればよい。このように巻上機の台数が増えてもそれに対応した数の信号伝送装置を直列に挿入すればよいため、接続方式は変更する必要がなく、制御装置の標準化が実現できる。なお、本実施の形態ではリレーを用いた例を示したが、図4と同様にリレーの代わりに半導体スイッチを用いてもよい。
本発明の実施の形態1に係るエレベーターの制御装置の一例を示す構成図である。 本発明の実施の形態2に係るエレベーターの制御装置の一例を示す構成図である。 本発明の実施の形態3に係るエレベーターの制御装置の一例を示す図である。 本発明の実施の形態3に係るエレベーターの制御装置の別の例を示す図である。 本発明の実施の形態4に係るエレベーターの制御装置の一例を示す図である。 巻上機の数を1台にした場合の制御装置間の信号伝送手段の一実施例を示す図である。
符号の説明
1、21 運行制御装置、2 巻上機制御装置、3 電動機制御装置、4 電力変換器、5 ブレーキ制御装置、6 電動機、7 ブレーキ、8a、8b シーブ、9 ロープ、10 かご、12 位置・速度検出器、13 ブレーカ、14 主電源。

Claims (10)

  1. 電力変換器を制御し、電動機を駆動することによってエレベーターかごを運転するエレベーターの制御装置において、
    前記制御装置は、ロープを介して前記エレベーターかごを移動する巻上機の制御を行う巻上機制御装置と、前記エレベーターの運行制御を行う運行制御装置とに分割して構成されるとともに、前記巻上機制御装置と前記運行制御装置との間の信号伝送に、共用線方式と、専用線方式のうち、少なくとも一つの伝送方式を用いたことを特徴とするエレベーターの制御装置。
  2. 前記巻上機制御装置は、前記電力変換器と当該電力変換器の制御を行う装置とで一体化して構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの制御装置。
  3. 前記運行制御装置は、前記巻上機制御装置の制御と前記エレベーターかごの運行の制御とを行うことを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの制御装置。
  4. 駆動機器や前記制御装置のエラー信号と安全装置の作動指令信号のうち少なくとも一つを、前記専用線方式を用いて伝送すること特徴とする請求項1に記載のエレベーターの制御装置。
  5. 前記巻上機制御装置と前記運行制御装置の両方で伝送する信号を共有することを特徴とする請求項1または請求項4に記載のエレベーターの制御装置。
  6. 前記専用線を用いて信号伝送装置を環状に接続することで、前記巻上機制御装置と前記運行制御装置の間で信号を共有することを特徴とする請求項5に記載のエレベーターの制御装置。
  7. 前記専用線からの受信信号は、前記巻上機制御装置あるいは前記運行制御装置のCPUを介さずにエレベーターの駆動機器に接続され、前記受信信号に基づいてエレベーターの駆動機器を作動させることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載のエレベーターの制御装置。
  8. 前記エレベーターの駆動機器は、エレベーターのブレーキあるいは前記電力変換器と主電源の間に存在するブレーカのうち、いずれか一方であることを特徴とする請求項7に記載のエレベーターの制御装置。
  9. 前記巻上機制御装置と前記運行制御装置とで同じ演算を行い、それぞれの演算結果の比較に基づいて制御装置の異常を判断するか、または前記演算結果を修正してエレベーターを制御することを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの制御装置。
  10. 複数の巻上機を有し、各巻上機は前記巻上機制御装置と1対1で接続され、当該巻上機制御装置は1台の前記運行制御装置により制御されることを特徴とする請求項1、4〜7のいずれか1項に記載のエレベーターの制御装置。
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