JP2006157387A - シリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置及びエレベータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 各制御マイコンの異常検出時間を短縮し、かつマイコン異常とシリアル通信異常とを確実に判別可能にする。
【解決手段】 複数の制御ユニット1〜3を伝送ライン4に分散配置し、シリアル通信によりデータの授受を行う分散型マイコン制御装置である。各制御ユニット1〜3は、所定の制御を実行する制御マイコン1a〜3aと、制御マイコン1a〜3aの異常有無を監視し、異常有りと判断した時に他制御ユニットにマイコン異常信号を通知するシリアル通信コントローラ1b〜1cとを有する。その結果、例えば制御マイコン1aの異常に対し、他制御ユニット2,3は、マイコン異常信号の通知から通知元マイコン1aが異常であると判断する。また、各制御ユニット1〜3間でインクリメントリターン方式を採用するので、各制御ユニット1〜3は、所定時間内に他制御ユニットから受けていない時、シリアル通信異常と判断する。
【選択図】図1
【解決手段】 複数の制御ユニット1〜3を伝送ライン4に分散配置し、シリアル通信によりデータの授受を行う分散型マイコン制御装置である。各制御ユニット1〜3は、所定の制御を実行する制御マイコン1a〜3aと、制御マイコン1a〜3aの異常有無を監視し、異常有りと判断した時に他制御ユニットにマイコン異常信号を通知するシリアル通信コントローラ1b〜1cとを有する。その結果、例えば制御マイコン1aの異常に対し、他制御ユニット2,3は、マイコン異常信号の通知から通知元マイコン1aが異常であると判断する。また、各制御ユニット1〜3間でインクリメントリターン方式を採用するので、各制御ユニット1〜3は、所定時間内に他制御ユニットから受けていない時、シリアル通信異常と判断する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の制御マイコンを用いて分散制御するシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置及びエレベータ制御装置に関する。
各種の制御システムは、制御の多機能化に伴い、複数の制御マイコン(マイクロプロセッサ)を使用することが一般的になってきている。このような制御システムでは、各制御マイコンにそれぞれ制御シリアルコントローラを設け、各制御マイコン間でシリアル通信によりデータの授受を行っている。
また、以上のような構成に比較的近い先行技術として、エレベータ制御装置が提案されている(先行出願;特願2003−2818109号)。
このエレベータ制御装置は、電動機制御系、運転制御系、かご制御系及び乗場制御系等に分け、各制御系が1つの伝送ラインに分散配置される。各制御系は、それぞれ制御部(制御マイコンに相当する)とデータ変換機能をもった伝送制御部と伝送ドライバとを有し、ある制御系の制御部から送信する指示データを自身の伝送制御部でシリアルデータに変換し、伝送ドライバ及び伝送ラインに経由して相手側となる制御系に送信する。相手側の制御系は、伝送制御部でシリアルデータを制御可能な制御データに変換し、自身の制御部に渡す。当該制御部は、受け取った制御データに基づき、指示内容に応じた制御を実行する。以下、各制御系の制御部を便宜的に制御マイコンと呼ぶ。
このエレベータ制御装置は、電動機制御系、運転制御系、かご制御系及び乗場制御系等に分け、各制御系が1つの伝送ラインに分散配置される。各制御系は、それぞれ制御部(制御マイコンに相当する)とデータ変換機能をもった伝送制御部と伝送ドライバとを有し、ある制御系の制御部から送信する指示データを自身の伝送制御部でシリアルデータに変換し、伝送ドライバ及び伝送ラインに経由して相手側となる制御系に送信する。相手側の制御系は、伝送制御部でシリアルデータを制御可能な制御データに変換し、自身の制御部に渡す。当該制御部は、受け取った制御データに基づき、指示内容に応じた制御を実行する。以下、各制御系の制御部を便宜的に制御マイコンと呼ぶ。
このような制御システム(エレベータ制御装置を含む)では、各制御マイコンの役割分担のもとに1つの製品(例えばエレベータ)を制御することから、ある制御マイコンが異常になったとき、他の残りの制御マイコンがその異常を検出して適切な処置を講じる必要がある。
そこで、従来、制御マイコンの異常を検出する手段として、インクリメントリターン方式が用いられている。インクリメントリターン方式は、各制御マイコンが正常に動作しているとき、送信元となるある制御マイコンから送られてきたデータに「1」を足して返信する。送信元の制御マイコンは、送信先の制御マイコンから所定の時間を経過しても送信データに「1」を足したデータが返信されてこない場合、送信先制御マイコンが異常であると判断する。
ところで、以上のような制御システムにおいて、各制御マイコン間でデータ通信を行うに際し、パラレル通信を行う場合にはパラレルデータのあるビットデータに誤りが含んでいる場合でも正常なデータと判断し処理することが多い。一方、シリアル通信を行う場合には誤り符合ビットの付加によりシリアルデータの異常有無を判断し、何らかの異常があればデータの再送を要求するので、データ通信の信頼性を高めることができる。
しかしながら、各制御マイコン間でシリアル通信を行い、かつ他の制御マイコンの異常をインクリメントリターン方式によって検出する場合、シリアル通信の一時的な異常(例えば電気的なノイズ)や遅れ(例えばシリアルデータの異常確認の遅れ)等により、所定時間内にインクリメントリターンのデータを返信できない可能性を含んでいる。つまり、インクリメントリターン方式を採用した場合、各制御マイコン間のデータの授受に遅れが生じ易い問題がある。
また、各制御マイコンは、他の制御マイコンの異常を誤検出しないためには、当該他の制御マイコンからインクリメントリターンデータが返信されなくなって異常と判断するまでの時間を比較的長めに設定し、その設定時間を経過したときに他の制御マイコンが異常であると判断する。その結果、各制御マイコンは、他の制御マイコンが異常になったことを検出するまでに相当な時間を要する問題がある。
さらに、各制御マイコン間でシリアル通信が行えなくなった場合、インクリメントリターンのデータが返信されなくなるので、制御マイコンの異常かシリアル通信の異常かを判別できない問題がある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、各制御マイコンの異常検出までの時間を短縮し、制御マイコン異常とシリアル通信異常とを判別可能とするシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、制御マイコン及びシリアル通信の異常時にエレベータをより安全に制御するエレベータ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、複数の制御ユニットをシリアル伝送ラインに分散配置し、各制御ユニット間でシリアル通信によりデータの授受を行うシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置であって、前記各制御ユニットは、所定の制御を実行する制御マイコンと、同一制御ユニット内の制御マイコンから他制御ユニットへの指示データをシリアルデータに変換して前記伝送ラインに送信し、かつ前記同一制御ユニット内の制御マイコンの異常有無を監視し、異常有りと判断したときに前記他制御ユニットに制御マイコン異常を示す信号を通知するシリアル通信コントローラとを設け、前記他制御ユニットは、前記制御マイコン異常信号の通知から通知元制御マイコンが異常であると判断するシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置である。
この発明は以上のような構成とすることにより、制御ユニット内のシリアル通信コントローラは、同一制御ユニット内の制御マイコンから定周期時間ごとに送出されるマイコン正常処理を示す信号の有無を所定時間の間に受けないとき、制御マイコン異常を示す信号を他の制御ユニットに通知するので、他の制御ユニットは異常信号送信元の制御マイコンが異常であることを確実に検出でき、しかも制御マイコンの異常を短時間に検出できる。
その結果、各制御ユニット内の制御マイコンは、他の制御ユニットから制御マイコン異常の通知を受けることなく、かつデータ送信先である他の制御ユニットからインクリメントリターンデータを所定時間内に受けていない場合、シリアル通信異常と判断することが可能である。
(2) また、本発明は、エレベータを少なくとも2つに分担分けして制御する制御ユニットをシリアル伝送ラインに分散配置し、各制御ユニット間でシリアル通信によりデータの授受を行うエレベータ制御装置であって、前記一方の制御ユニットは、分担分けされた制御を実行する制御マイコンと、この制御マイコンの制御結果に基づく他方の制御ユニットへの指示データをシリアルデータに変換して前記他方の制御ユニットに送信するシリアル通信コントローラとを設け、前記一方の制御ユニット内のシリアル通信コントローラは、当該一方の制御ユニット内の制御マイコンの異常を検出する異常監視手段と、この監視手段によって異常を検出した場合に前記他方の制御ユニットに制御マイコン異常を示す信号を通知する異常通知手段とを有し、前記他方の制御ユニットの制御マイコンは、前記制御マイコン異常信号の通知から通知元制御マイコンが異常であると判断し、分担分けされた制御のうち、所定の制御を実行した後、前記エレベータの運転を中止する手段を有するエレベータ制御装置である。
この発明は以上のような構成とすることにより、各制御ユニットの制御マイコンはそれぞれ分担分けされた制御を実行するが、一方の制御ユニットのシリアル通信コントローラは、対応する制御マイコンの異常有無を監視し、制御マイコン異常を検出したとき、他方の制御ユニットに送信するので、当該他方の制御ユニットは、一方の制御ユニットの制御マイコン異常を短時間に検出できるだけでなく、自身の本来の制御を停止することにより、エレベータをより安全に制御することが可能である。また、従来と同様に制御ユニット間でインクリメントリターン方式を採用すれば、シリアル通信異常時に同様に自身の本来の制御を停止し、エレベータをより安全に制御することが可能となる。
本発明によれば、各制御マイコンの異常検出までの時間を短縮でき、制御マイコン異常とシリアル通信異常とを確実に判別でき、必要な処置を迅速に講じることができるマイコン制御装置を提供できる。
また、本発明は、制御マイコン及びシリアル通信の異常時にエレベータをより安全に制御するエレベータ制御装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置の一実施の形態として適用したエレベータ制御装置の構成図である。
エレベータ制御装置は、巻上機制御ユニット1と、運転制御ユニット2と、ドア制御ユニット3とにより構成される。
図1は本発明に係るシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置の一実施の形態として適用したエレベータ制御装置の構成図である。
エレベータ制御装置は、巻上機制御ユニット1と、運転制御ユニット2と、ドア制御ユニット3とにより構成される。
巻上機制御ユニット1は、巻上機を回転駆動する電動機及びブレーキを制御し、エレベータの乗りかごを上下方向に昇降する。この巻上機制御ユニット1は、制御マイコン1aとシリアル通信コントローラ1bとを備えている。制御マイコン1aは、巻上機制御に関する所定のシーケンス制御に従って他の制御ユニット2,3に所定の指示データを送出し、かつ巻上機制御に関連する各種の設備機器等の異常を判断する機能を持っている。シリアル通信コントローラ1bは、当該制御マイコン1aからの指示データをシリアルデータに変換して伝送ライン4に送信し、かつ、他の制御ユニット2、3から送信されてくるシリアルデータ(指示データ)を自身の制御マイコン1aで使用可能な制御データに変換し当該制御マイコン1aに渡す機能を持っている。
運転制御ユニット2は、エレベータ利用者の呼び応じてエレベータの乗りかごを運転する。この運転制御ユニット2は、前述した巻上機制御ユニット1と同様に、制御マイコン2aとシリアル通信コントローラ2bとを備えている。制御マイコン2aは、エレベータ利用者によるかご呼びや乗場呼びを受け付けて呼びを登録し、これら呼び登録に応じて所定のシーケンス制御に基づいてエレベータの運転方向を決定し、所定の指示データを送出する機能の他、運転制御に関連する設備機器等の異常を判断する機能をもっている。シリアル通信コントローラ2bは、制御マイコン2aで決定された運転方向及び目的階を含む所定の指示データを例えば巻上機制御ユニット1に送信するが、このとき当該指示データをシリアルデータに変換して伝送ライン4に送信し、かつ、他の制御ユニット1、3から送信されてくるシリアルデータ(指示データ)を自身の制御マイコン2aで使用可能な制御データに変換し当該制御マイコン2aに渡す機能を持っている。
ドア制御ユニット3は、エレベータの乗りかごが目的階に停止後にかごドア及び乗場ドアを開閉制御する。このドア制御ユニット3は、制御マイコン3aとシリアル通信コントローラ3bとを備えている。制御マイコン3aは、巻上機制御ユニット1から送信されてくる乗りかごの目的階到着後の指示データに基づいて所定のドア開閉制御を実行し、かつドア閉の確認後に運転制御ユニット1に運転可能とする指示データを送信し、かつドア開閉に関連する設備機器の異常を判断する機能をもっている。シリアル通信コントローラ3bは、制御マイコン3aからの指示データをシリアルデータに変換して伝送ライン4に送信し、かつ、他の制御ユニット1、2から送信されてくるシリアルデータ(指示データ)を自身の制御マイコン3aで使用可能な制御データに変換し当該制御マイコン3aに渡す機能を持っている。
次に、以上のようなエレベータ制御装置の各制御ユニット1〜3の概略的な動作について図2を参照して説明する。
通常時は、運転制御ユニット2の制御マイコン2aは、かご呼びに伴う呼び登録に応じ、現在のかご位置と呼び登録階とからエレベータの運転方向を決定し、運転方向及び呼び登録階である目的階を含んだ指示データを送出し、シリアル通信コントローラ2bを経由し、巻上機制御ユニット1に送信する。この巻上機制御ユニット1の制御マイコン1aは、運転制御ユニット2からの指示データに従ってエレベータを走行運転し、目的階に到着したとき、ドア開閉の指示データを送出し、シリアル通信コントローラ1bを経由し、ドア制御ユニット3に送信する。このドア制御ユニット3の制御マイコン3aは、巻上機制御ユニット1からの指示データに従ってドアの開閉制御を行う(S1:通常運転処理手段)。
通常時は、運転制御ユニット2の制御マイコン2aは、かご呼びに伴う呼び登録に応じ、現在のかご位置と呼び登録階とからエレベータの運転方向を決定し、運転方向及び呼び登録階である目的階を含んだ指示データを送出し、シリアル通信コントローラ2bを経由し、巻上機制御ユニット1に送信する。この巻上機制御ユニット1の制御マイコン1aは、運転制御ユニット2からの指示データに従ってエレベータを走行運転し、目的階に到着したとき、ドア開閉の指示データを送出し、シリアル通信コントローラ1bを経由し、ドア制御ユニット3に送信する。このドア制御ユニット3の制御マイコン3aは、巻上機制御ユニット1からの指示データに従ってドアの開閉制御を行う(S1:通常運転処理手段)。
各制御ユニット1〜3の制御マイコン1a〜3aは、定周期時間ごとに自身のマイコン処理が正常に行われていることを示す信号を自身のシリアル通信コントローラ1b〜3bに送出している。各シリアル通信コントローラ1b〜3bは、自身の制御マイコン1a〜3aから前述する定周期時間よりも長い所定時間以内にマイコン処理が正常に行われていることを示す信号を受信したか否かを監視する(S2:マイコン異常監視手段)。
各シリアル通信コントローラ1b〜3bは、所定時間以内に自身の制御マイコン1a〜3aからマイコン処理が正常に行われていることを示す信号を受け取らなかったとき、制御マイコンの異常を示す信号をシリアル通信にて他の制御ユニットに通知する(S3:マイコン異常通知手段)。例えば制御マイコン2aが異常であると判断したとき、他の制御ユニット1,3に通知する。
制御マイコン2aの異常を示す信号を受信した他の制御ユニット1,3は、自身の制御動作を停止する。例えば巻上機制御ユニット1は、エレベータを最寄階に停止させた後、乗客の救出のためのドア開閉指示データをドア制御ユニット3に送信する。ドア制御ユニット3は、巻上機制御ユニット1からのドア開閉指示データに従ってドア開閉制御を行い、乗客を最寄階に降ろした後、ドアを閉じてエレベータの運転を休止する(S4:運転休止手段)。
さらに、図3及び図4は各制御ユニット例えば運転制御ユニット2及び巻上機制御ユニット3における個別的、具体的な処理の一例に説明するフローチャートである。
(1) 運転制御ユニット2の一連の処理例について(図3参照)。
運転制御ユニット2の制御マイコン2aは、かご呼びや乗場呼びが有るか否かを判断し(S11)、何れかの呼び有りと判断したときには呼び登録を行う。しかる後、呼び登録に基づき、乗りかごの現在の位置と呼び登録された目的階とから運転方向を決定し(S12)、運転方向及び目的階を含む指示データを送出する(S13)。ここで、シリアル通信コントローラ2bは、指示データをシリアルデータに変換し、伝送ライン4を介して他の制御ユニット1,3に送信する(S14)。
また、ステップS11において、かご呼びや乗場呼び等の呼びが無いと判断されたとき、定周期時間T1に達したか否かを判断し(S15)、達していない場合にはステップS11に戻り、同様に呼び有りかを判断する。しかし、ステップS15において、時間T1に達したとき、後記するステップS17において所定時間経過による異常と判断されない限り、制御マイコン2aの処理が正常であるので、当該制御マイコン2aが正常処理していることを示す信号を送出する(S16)。運転制御ユニット2のシリアル通信コントローラ2bは、マイコン正常処理データを受けると、シリアルデータに変換し、他の制御ユニット1,3に送信する(S14)。
しかる後、運転制御ユニット2のシリアル通信コントローラ2bは、前記時間T1よりも長い所定時間T2以内にマイコン処理が正常に行われていることを示す信号を受け取ったか否かを判断し(S17)、マイコン正常処理信号を受け取っている場合には自身のマイコン処理が正常に行われているので、ステップS11に戻って同様の処理を繰り返し実行する。
しかし、長い所定時間T2以内にマイコン正常処理信号を受け取っていない場合には該当制御マイコン2aが異常と判断し、所定の処理,例えば制御マイコン2aの異常信号または当該制御マイコン異常のための最寄階への運転指示データをシリアルデータに変換して他の制御ユニット1,3に送信し、運転制御を中止する(S18)。
(2) 巻上機制御ユニット1の一連の処理例について(図4参照)。
巻上機制御ユニット1のシリアル通信コントローラ1bは、運転制御ユニット2から運転方向及び目的階を含むシリアル指示データを受信したか否かを判断し(S21)、シリアル指示データを受信したと判断した場合には自身の制御マイコン1aで処理可能な制御データに変換し(S22)、当該制御マイコン1aに渡す。
巻上機制御ユニット1の制御マイコン1aは、運転制御ユニット2からの運転方向及び目的階を含む指示データに従ってエレベータを走行制御する(S23)。しかる後、制御マイコン1aは、目的階に到着したか否かを判断し(S24)、目的階に到着したと判断したとき、ドア開閉指示データを送出する(S25)。巻上機制御ユニット1のシリアル通信コントローラ1bは、ドア開閉指示データをシリアルデータに変換し、伝送ライン4を介して他の制御ユニット2,3に送信する(S26)。
ところで、ステップS21において、指示データを受信していないと判断されたとき、定周期時間T1に達したか否かを判断し(S27)、達していない場合にはステップS21に戻り、同様に指示データを受信したか否かを判断する。しかし、ステップS27において、時間T1に達している場合、後記するステップS29において所定時間経過による異常と判断されない限り、制御マイコン1aが正常処理を行っているので、当該制御マイコン1aが正常処理していることを示す信号を送出する(S28)。巻上機制御ユニット1のシリアル通信コントローラ1bは、マイコン正常処理信号を受けると、シリアルデータに変換し、他の制御ユニット2,3に送信する(S26)。
そして、以上のようにシリアルデータの送信後、所定時間T2以内にマイコン正常処理信号を受け取ったか否かを判断し(S29)、受け取っている場合には自身のマイコン処理が正常に行われているので、ステップS21に戻って同様の処理を繰り返し実行する。
しかし、所定時間T2以内にマイコン正常処理信号を受け取っていない場合には該当制御マイコン1aが異常であると判断し、所定の処理,例えば制御マイコン1aが異常であることの信号または当該制御マイコン異常のためにエレベータを最寄階に運転停止させる処理を行うとともに、最寄階に停止したときには乗客の救出のためのドア開閉指示データをドア制御ユニット3に送信する(S30)。
なお、ドア制御ユニット3については、特に具体的な処理例について記載していないが、図3や図4と同様な流れに従って処理する。
従って、以上のような実施の形態によれば、各制御ユニット1〜3は、シリアル通信コントローラ1b〜3bが自身の制御マイコン1a〜3bの異常を検出し、他の制御ユニットにマイコン異常信号を送信するので、他の制御ユニットは、制御マイコンの異常を比較的短時間に検出でき、必要な処置を講じた後、制御を停止させることができる。その結果、エレベータ制御装置では、各制御ユニットは、他の制御マイコンの異常を検出すると同時に常に安全サイドにたって必要な制御を実施し、その後の制御を中止するので、エレベータをより安全に停止させることができる。
さらに、従来と同様に各制御ユニット1〜3が他の制御ユニットから送られてきたデータに所定のデータ例えば「1」を付加して返信するインクリメントリターン方式をとっているので、所定時間経過しても送信したデータに所定データを付加したデータが返信してこない場合には、シリアル通信異常と判断することができる。つまり、制御マイコン異常とシリアル通信異常とを区別して判断でき、これによって異常内容に応じた処置を迅速にとることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば上記実施の形態では、巻上機制御ユニット1、運転制御ユニット2及びドア開閉制御ユニット3について述べたが、オプションその他の理由に応じて制御系が増えれば、その制御系に対しても図1と同様な構成の制御ユニットを伝送ライン4に分散配置することは言うまでもない。
また、上記実施の形態では、エレベータ制御装置に適用した一例について述べたが、エレベータ以外の種々の制御装置でも同様に適用できることは言うまでもない。
1…巻上機制御ユニット、2…運転制御ユニット、3…ドア制御ユニット、4…伝送ライン、1a,2a,3a…制御マイコン、1b,2b,3b…シリアル通信コントローラ。
Claims (3)
- 複数の制御ユニットをシリアル伝送ラインに分散配置し、各制御ユニット間でシリアル通信によりデータの授受を行うシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置であって、
前記各制御ユニットは、所定の制御を実行する制御マイコンと、同一制御ユニット内の制御マイコンから他制御ユニットへの指示データをシリアルデータに変換して前記伝送ラインに送信し、かつ前記同一制御ユニット内の制御マイコンの異常有無を監視し、異常有りと判断したときに前記他制御ユニットに制御マイコン異常を示す信号を通知するシリアル通信コントローラとを設け、
前記他制御ユニットは、前記制御マイコン異常信号の通知から通知元制御マイコンが異常であると判断することを特徴とするシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置。 - 請求項1に記載のシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置において、
各制御ユニット内の制御マイコンは、他の制御ユニットから制御マイコン異常の通知を受けることなく、かつデータ送信先である前記他の制御ユニットからインクリメントリターンデータを所定時間内に受けていない場合、前記他の制御ユニットとの間のシリアル通信異常であると判断することを特徴とするシリアル通信を用いた分散型マイコン制御装置。 - エレベータを少なくとも2つに分担分けして制御する制御ユニットをシリアル伝送ラインに分散配置し、各制御ユニット間でシリアル通信によりデータの授受を行うエレベータ制御装置であって、
前記一方の制御ユニットは、分担分けされた制御を実行する制御マイコンと、この制御マイコンの制御結果に基づく他方の制御ユニットへの指示データをシリアルデータに変換して前記他方の制御ユニットに送信するシリアル通信コントローラとを設け、
前記一方の制御ユニット内のシリアル通信コントローラは、当該一方の制御ユニット内の制御マイコンの異常を検出する異常監視手段と、この監視手段によって異常を検出した場合に前記他方の制御ユニットに制御マイコン異常を示す信号を通知する異常通知手段とを有し、
前記他方の制御ユニットの制御マイコンは、前記制御マイコン異常信号の通知から通知元制御マイコンが異常であると判断し、分担分けされた制御のうち、所定の制御を実行した後、前記エレベータの運転を中止する手段を有することを特徴とするエレベータ制御装置。
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