JP2008155501A - ジアリルフタレート系化粧板の製造法 - Google Patents

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義見 高野
Masanobu Kurioka
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Abstract

【課題】ジアリルフタレート系含浸紙の裏面にシーラーを塗布することにより、化粧板基材表面をシーラー処理する従来法に比べ低コストで、かつ同等もしくはそれ以上の該プリプレグと化粧板基材との密着性に優れたジアリルフタレート系化粧板の製造法を提供する。
【解決手段】特定成分で構成されるジアリルフタレート系樹脂組成物を含浸基材に含浸したプリプレグの裏面に(5)シーラーを塗布し、当該プリプレグの裏面と(6)化粧板基材の表面とが向かい合うように重ね合わせ一体成形する。
【選択図】なし

Description

本発明はジアリルフタレート系化粧板の製造分野に関する。
従来、ジアリルフタレート系樹脂化粧板は、耐候性、自然な風合い、耐熱性、耐薬品性、寸法安定性を有する熱硬化性樹脂化粧板として知られている。これまでジアリルフタレート系樹脂化粧板は、ジアリルフタレートプレポリマー90〜93重量%、ジアリルフタレートモノマー7〜10重量%に硬化剤、離型剤、重合調整剤、充填剤、紫外線吸収剤を含む樹脂溶解液あるいは、ジアリルフタレートプレポリマー30〜90重量%、不飽和ポリエステル10〜70重量%に硬化剤、離型剤、重合調整剤、充填剤、紫外線吸収剤を含む樹脂溶解液に印刷化粧紙を浸漬あるいは塗布乾燥した含浸塗布化粧紙を基材と熱圧成型して化粧板を得ている。
基材としてセメント板やケイカル板等のいわゆる無機質を主成分とする基材(以下、「無機質基材」という。)を使用する場合はジアリルフタレート系樹脂含浸紙との密着性を向上させるべく、基材表面にシーラーを塗布した後に該樹脂含浸紙と重ね合わせ熱圧成型して化粧板を得ている。
しかし、この方法では無機質基材の表面処理として1工程が余計に必要であることから手間がかかり大きなコスト高になる問題があった。また、基材にはシーラーが浸透し易い密部分とシーラーが浸透しにくい疎部分とで密度むらがあること、および基材表面には微細な凹凸があり、サンダーのかかり易くシーラーの浸透し易い凸部分と、かかりにくくシーラーが浸透しにくい凹部分とでサンダーむらがあること、等の原因に由来するシーラーのコートむらが生じ、化粧板基材-含浸基材間の密着性不良が生じ易いなどの問題があった。
特開昭49−99653号公報
本発明は、ジアリルフタレート系含浸紙の裏面にシーラーを塗布することにより低コストで密着性に優れたジアリルフタレート系化粧板を製造することを目的とするものである。
本発明は、ジアリルフタレート系樹脂組成物を含浸基材に含浸したプリプレグの裏面に(5)シーラーを塗布し、当該プリプレグの裏面と(6)化粧板基材の表面とが向かい合うように重ね合わせ一体成形することを特徴とするジアリルフタレート系化粧板の製造法である。
本発明によれば、本発明開示のジアリルフタレート系樹脂組成物を含浸基材に含浸したプリプレグの裏面にシーラーを塗布することにより、化粧板基材表面をシーラー処理する従来法と同等もしくはそれ以上の該プリプレグと化粧板基材との密着性に優れたジアリルフタレート系化粧板を得つつ、プリプレグ作製の最終段階において追加的にシーラー塗布工程を連続作業化することで該従来法よりも作業がより簡略化され得る。
本発明で使用するジアリルフタレート系樹脂組成物は、ジアリルフタレートプレポリマーおよび水酸化アルミニウムを主成分とし、その他任意成分としてジアリルフタレートモノマー、不飽和ポリエステルを含む組成物である。
ジアリルフタレート系樹脂組成物は、(1)ジアリルフタレートプレポリマー5〜95重量%、(2)ジアリルフタレートモノマー0〜50重量%、および(3)不飽和ポリエステル0〜90重量%の合計100重量部に対し、(4)水酸化アルミニウム5〜150重量部を添加してなる樹脂組成物が好ましい。
(4)水酸化アルミニウムが(6)表面処理剤で表面処理されたものであるのが好ましい。
ジアリルフタレート系樹脂組成物が、(1)ジアリルフタレートプレポリマー5〜95重量%、(2)ジアリルフタレートモノマー0〜50重量%、および(3)不飽和ポリエステル0〜90重量%の合計100重量部に対し、(4)水酸化アルミニウム5〜150重量部、および(6)表面処理剤0.005〜4.5重量部を添加してなる樹脂組成物であるのも好ましい。
ここで、ジアリルフタレートプレポリマーとは、ジアリルオルソフタレートプレポリマー、ジアリルイソフタレートプレポリマー、ジアリルテレフタレートプレポリマーの単独またはそれらの混合物である。また、下記ジアリルフタレートモノマー2種または3種の共重合体であってもよい。ジアリルフタレートプレポリマーの重量平均分子量はGPCで測定した場合、10000〜50000が適当である。
一方、ジアリルフタレートモノマーとは、ジアリルオルソフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレートの単独またはこれら2種もしくは3種の混合物である。
不飽和ポリエステルとしては、通常の液体状もしくは固体状の不飽和ポリエステル樹脂を使用することができる。不飽和ポリエステルは多塩基性の不飽和酸と多価アルコールから脱水重縮合して得ることができる。この場合、不飽和酸の一部が飽和酸で置き替わっていてもよい。GPCで測定した場合の数平均分子量が3000〜50000の不飽和ポリエステルが好ましい。
例えば、酸成分としてマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、フタル酸、アジピン酸が挙げられる。一方、多価アルコール成分としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、水素化ビスフェノールA等が挙げられる。
また、不飽和ポリエステルとして空気硬化型不飽和ポリエステル樹脂を用いてもよい。例えば、上記酸成分に他の酸成分としてテトラヒドロフタル酸、3,6−エンドメチレンテトラフタル酸、メチル−3,6−エンドメチレンテトラフタル酸等の脂肪族環状不飽和酸を、上記アルコール成分に他のアルコール成分としてアリルグリシジルエーテルをそれぞれさらに共存させた混合物から脱水重縮合して製造されたポリエステル樹脂が挙げられる。
使用する水酸化アルミニウムは平均粒子径が0.5〜10.0μm(+44μm、0.05〜1.0%)の工業製品を好ましく使用することができる。水酸化アルミニウムの形態は特に限定されず、円柱状、針状、球状等、種々のものを使用することができる。水酸化アルミニウムは市販品を容易に入手することができる。
例えば具体的には、昭和電工(株)製のハイジライトH−32(平均粒子径 約3μm)やハイジライトH−42(平均粒子径 約1μm)、日本軽金属(株)製のB703(平均粒子径 約2μm)等が好ましく挙げられる。
水酸化アルミニウムの添加量は、ジアリルフタレートプレポリマー5〜95重量%、ジアリルフタレートモノマー0〜50重量%、不飽和ポリエステル0〜90重量%の合計100重量部に対し、5〜150重量部であるが、好ましくは30〜120重量部、更に好ましくは50〜100重量部が望ましい。
水酸化アルミニウムは、分散性を高める等の目的で水酸化アルミニウム表面に表面処理剤が固定化された平均粒子径が0.5〜10.0μm(+44μm、0.05〜1.0%)の工業製品を好ましく使用することができる。
表面処理されるべき水酸化アルミニウムの形態は特に限定されず、円柱状、針状、球状等、種々のものを使用することができる。
また、表面処理剤についても例えばシランカップリング剤やチタンカップリング剤等、特に限定はされないが、シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、分子内に2個または3個のアルコキシ基を有する有機珪素化合物が好ましい。例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン等のビニルシラン類、β−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノシラン類、その他γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。特に好ましいのはビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン等のビニルシラン類である。
水酸化アルミニウムの表面処理の具体的方法の一例としては、水酸化アルミニウムを表面処理剤の原液または溶液中でスラリー状として表面処理を行う湿式法や、撹拌中の水酸化アルミニウムに表面処理剤の原液または溶液を振りかけて均一に分散、混合して表面処理を行う乾式法がある。この場合、水酸化アルミニウム100重量部に対し、表面処理剤を0.1〜3.0重量部の割合で共存するよう混合するのが好ましい。
例えば具体的には、昭和電工(株)製のハイジライトH−32ST(平均粒子径 約3μm)やハイジライトH−42STV(平均粒子径 約1μm)、日本軽金属(株)製のB703ST(平均粒子径 約2μm)等が好ましく挙げられる。
表面処理された水酸化アルミニウムの添加量は、ジアリルフタレートプレポリマー10〜90重量%、ジアリルフタレートモノマー0〜20重量%、不飽和ポリエステル0〜90重量%の合計100重量部に対し、5〜150重量部であるが、好ましくは30〜120重量部、更に好ましくは50〜100重量部が望ましい。
ところで、水酸化アルミニウムの表面処理は、上述のように独立した前処理として行う以外に、いわゆるインテグラルブレンド法、即ち、化粧板用樹脂組成物を混合する際、水酸化アルミニウムと、表面処理剤を同時に共存させる手段でも行い得るが、この場合、水酸化アルミニウム100重量部に対し、表面処理剤を0.1〜3.0重量部の割合で添加するのが好ましい。
上記インテグラルブレンド法を採用する場合の好ましい水酸化アルミニウムの添加量は、ジアリルフタレートプレポリマー10〜90重量%、ジアリルフタレートモノマー0〜20重量%、不飽和ポリエステル0〜90重量%の合計100重量部に対し、5〜150重量部であるが、更に好ましくは30〜120重量部、最も好ましくは50〜100重量部が望ましい。
ところで、本発明の化粧板用樹脂組成物に、さらに酸化チタンを添加することで化粧板表面の隠蔽性を向上させることができ、また、本発明の化粧板用樹脂組成物に、さらに酸化アルミを添加することで化粧板表面のスクラッチ特性を向上させることができる。これらを並存させて使用してもよい。
ところで、本発明の樹脂組成物は一般に硬化速度が遅く、それ単独では短時間に十分な硬化度が得られないため、通常、硬化剤が使用される。硬化剤としては、組成物中に存在する不飽和二重結合を重合させ得る化合物であれば特に限定されないが、例えばベンゾイルパーオキサイド、ターシャリーブチルパーベンゾエイト、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物系硬化剤を好ましく挙げることができる。
硬化剤の添加のタイミングは、本発明の樹脂組成物の十分なポットライフを維持するためには、プリプレグ製造直前に当該本発明の樹脂組成物に対して添加するのが好ましい。
添加量としてはジアリルフタレートプレポリマー、ジアリルフタレートモノマーおよび不飽和ポリエステルの合計100重量部に対し、1.0〜10.0重量部、例えば3.0〜5.0重量部であってよい。
また、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、硬化剤以外にも必要に応じて多種の反応性モノマーや当該技術分野に通常用いられる添加剤、例えば、充填剤(微粉末シリカ等)、内部離型剤、難燃剤、重合調整剤、紫外線吸収剤、顔料等を添加することができる。
この樹脂組成物を含浸基材に含浸することによってプリプレグが得られる。含浸基材としては印刷紙(印刷パターン紙)、クラフト紙、不織布、織布等が好ましく例示される。プリプレグを製造するには、当該樹脂組成物が低粘度の液体である場合は当該含浸基材を当該樹脂組成物中へ浸してよい。一方、当該樹脂組成物が高粘度液体や固体である場合は、適当な溶剤、例えばアセトン、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に本発明樹脂組成物を溶解させ樹脂液とし、そこへ前記含浸基材を浸した後、乾燥して溶媒を飛ばせばよい。含浸樹脂付着量は10〜500g/m、特に50〜300g/mであることが好ましい。
プリプレグの裏面に塗布されるシーラーとしては、特に限定されず、従来の製造法において無機質基材に塗布されていたもの、例えば一液湿気硬化型のシーラーや、二液硬化剤硬化型のシーラーをそのまま使用することができる。中でも一液湿気硬化型のシーラーが好ましく、ポリイソシアネート等を主成分とするものでよい。例えばコニシ(株)製のボンドKU663や、大日本塗料(株)製のVセランが挙げられる。プリプレグの裏面への塗布量は3〜100g/mが好ましく、特に20〜60g/mであることが好ましい。
化粧板基材としては、無機質基材であってよいが、一般的に業界で無機質基材と呼ばれない基材であっても、従来法に従い化粧板作製に当たりプリプレグと化粧板基材との密着性の向上を目的としてシーラー処理がなされていた化粧板基材もこれに含まれる。
無機質基材としては、例えば一般にケイカル板、スレート板、セメント板等と呼称されるものであって、珪酸質原料や石灰質原料を主成分とし、それに補強繊維を加え均一に混合し、抄造、成形等を経て、自然養生した無機質不燃建材が挙げられる。具体的には繊維強化セメント板(日光化成(株)製NCボードF、(株)ノザワ製ニューバームライトS)や、珪酸カルシウム板(三菱マテリアル建材(株)製ヒシタイカ#100、(株)エーアンドエーマテリアル製ハイラックM)が例示される。
本発明のプリプレグを、化粧板基材に積層熱圧成型することによってジアリルフタレート系化粧板を製造することができる。成型は従来の熱プレス条件をそのまま踏襲することができ、例えばプレス成型機を用いて、時間1分〜15分、圧力10〜25kg/cm、温度120〜190℃で好ましく行うことができ、これにより樹脂組成物が硬化した化粧板が得られる。
次に実施例、比較例によって本発明を詳細に説明する。ここで、実施例、比較例の「部」は重量部を示す。また、各実施例・比較例において具体的記載のない構成成分については実施例1記載の成分と同一品を使用した。また「密着性」については、JIS K5400の碁盤目テープ試験において100マスのうち、化粧板基材−含浸基材間の剥離があったマス目の数で示し、5マス以下を合格とした。
[製造例1]
無水マレイン酸10モル、エチレングリコール3モル、プロピレングリコール6モル、水素化ビスフェノール1モルを反応容器に仕込み、ハイドロキノン0.5gの存在下、常圧下、窒素気流中にて反応温度180〜210℃の範囲を維持しつつ、目的物の数平均分子量が10000〜12000の範囲になるよう3時間程度反応させ、その結果、数平均分子量が約11000、かつ酸価が15mgKOH/gの不飽和ポリエステルを得た。
以下の実施例、比較例ではかようにして作製された当該不飽和ポリエステルを使用した。
[実施例1]
ジアリルオルソフタレートプレポリマー(メチルエチルケトン50重量%溶液粘度(30℃)96.5cp、ヨウ素価56.7、ダイソー(株)製)50部、上記製造例1記載の不飽和ポリエステル50部、平均粒子径約3μmで、表面処理された水酸化アルミニウム50部(ハイジライトH−32ST、昭和電工(株)製)、ベンゾイルパーオキサイド4部、内部離型剤(ゼレックUN、デュポン社製)0.4部、ハイドロキノン(重合調整剤)0.03部、微粉末シリカ(カープレックス、塩野義製薬(株)製)4部をアセトンに溶解して樹脂液を調整し、80g/mの印刷パターン紙に含浸して200g/mの含浸紙を得た。
このようにして得た含浸紙の裏面にポリイソシアネート系1液湿気硬化型シーラー(ボンドKU663、コニシ(株)製)を30g/m塗布することによりプリプレグを得た。
3mmの繊維強化セメント板(ニューバームライトS、(株)ノザワ製)上に該プリプレグを載せ、130℃、12kg/cm、8分の熱圧成型で化粧板を得た。得られた化粧板はJIS
K6902、同K5400及びJASに規定されている耐水性、耐候性、耐薬品性等に合格し、基材とプリプレグとの密着性に優れた化粧板を得た。
[実施例2]
ジアリルオルソフタレートプレポリマー80部、不飽和ポリエステル20部、水酸化アルミニウム(H−32ST)50部、ベンゾイルパーオキサイド4部、ハイドロキノン0.03部、微粉末シリカ4部をアセトンに溶解して樹脂液を調整した以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格し、基材とプリプレグとの密着性に優れていた。
[実施例3]
ジアリルオルソフタレートプレポリマー90部、ジアリルオルソフタレートモノマー10部、水酸化アルミニウム(H−32ST)50部、ベンゾイルパーオキサイド4部、ハイドロキノン0.03部、微粉末シリカ4部をアセトンに溶解して樹脂液を調整した以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格し、基材とプリプレグとの密着性に優れていた。
[実施例4]
ジアリルイソフタレートプレポリマー50部、不飽和ポリエステル50部、水酸化アルミニウム(H−32ST)50部、ベンゾイルパーオキサイド4部、ハイドロキノン0.03部、微粉末シリカ4部をアセトンに溶解して樹脂液を調整した以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格し、基材とプリプレグとの密着性に優れていた。
[実施例5]
実施例1において、水酸化アルミニウムの添加量を50部から100部に増量した樹脂組成物にて含浸を行い230g/mの含浸紙とした以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格し、基材とプリプレグとの密着性に優れていた。
[実施例6]
実施例1において、水酸化アルミニウム、H−32STの代わりに平均粒子径約1μmで、表面処理された水酸化アルミニウム50部(ハイジライトH−42STV、昭和電工(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格し、基材とプリプレグとの密着性に優れていた。
[実施例7]
実施例1において、水酸化アルミニウム、H−32ST80部の代わりに平均粒子径約3μmで、表面処理されていない水酸化アルミニウム50部(ハイジライトH−32、昭和電工(株)製)とビニルトリエトキシシラン1.0重量部を混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格し、基材とプリプレグとの密着性に優れていた。
[実施例8]
実施例1において、シーラー塗布量を50g/mに変更した以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格し、基材とプリプレグとの密着性に優れていた。
[実施例9]
実施例1において、水酸化アルミニウムの添加量を50部から10部に減量した以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格し、基材とプリプレグとの密着性も良好であった。
[実施例10]
実施例1において、水酸化アルミニウム、H−32STの代わりに平均粒子径約3μmで、表面処理されていない水酸化アルミニウム50部(ハイジライトH−32、昭和電工(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格し、基材とプリプレグとの密着性も良好であった。
[実施例11]
実施例1において、シーラー塗布量を5g/mに変更した以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格したが、基材とプリプレグとの密着性も良好であった。
[比較例1]
実施例1において、含浸紙の裏面にシーラーを塗布しなかった以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格したが、基材とプリプレグとの密着性が弱いものとなった。
[比較例2]
実施例1において、水酸化アルミニウムを添加していない樹脂液を用いた以外は実施例1と同様にして化粧板を得た。得られた化粧板は耐水性、耐候性、耐薬品性等、各種試験にも合格したが、基材とプリプレグとの密着性が弱く、フクレが発生することもあった。
上記実施例、比較例の組成物の配合および各測定結果を次に表1にまとめる。
Figure 2008155501
本発明は、ジアリルフタレート系化粧板の製造業界において有効に利用することができる。

Claims (9)

  1. ジアリルフタレート系樹脂組成物を含浸基材に含浸したプリプレグの裏面に(5)シーラーを塗布し、当該プリプレグの裏面と(6)化粧板基材の表面とが向かい合うように重ね合わせ一体成形することを特徴とするジアリルフタレート系化粧板の製造法。
  2. ジアリルフタレート系樹脂組成物が、(1)ジアリルフタレートプレポリマー5〜95重量%、(2)ジアリルフタレートモノマー0〜50重量%、および(3)不飽和ポリエステル0〜90重量%の合計100重量部に対し、(4)水酸化アルミニウム5〜150重量部を添加してなる樹脂組成物であることを特徴とする請求項1に記載の化粧板の製造法。
  3. (4)水酸化アルミニウムが(7)表面処理剤で表面処理されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧板の製造法。
  4. ジアリルフタレート系樹脂組成物が、(1)ジアリルフタレートプレポリマー5〜95重量%、(2)ジアリルフタレートモノマー0〜50重量%、および(3)不飽和ポリエステル0〜90重量%の合計100重量部に対し、(4)水酸化アルミニウム5〜150重量部、および(7)表面処理剤0.005〜4.5重量部を添加してなる樹脂組成物であることを特徴とする請求項1に記載の化粧板の製造法。
  5. (7)表面処理剤がシランカップリング剤であり、かつ、(4)水酸化アルミニウムの平均粒子径が0.5〜10.0μm(+44μm、0.05〜1.0%)の範囲内であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板の製造法。
  6. シランカップリング剤が、アルコキシ基を有する、ビニルシラン、エポキシシランまたはアミノシランであることを特徴とする請求項5に記載の化粧板の製造法。
  7. (5)シーラーが一液湿気硬化型のシーラーであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の化粧板の製造法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つの方法により製造された化粧板。
  9. 請求項1〜7のいずれか一つの製造法に使用される、裏面にシーラーが塗布されたプリプレグ。
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