JP2008155013A - ゴルフボールおよびゴルフボールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴルフクラブの種類に応じた所定の飛距離が得られるゴルフボール、およびこのゴルフボールの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のゴルフボールは、コアと、このコアの表面に形成されたカバー材と、カバー材の表面に形成され、ディンプルを構成するリッジ部とを有する。このディンプルは、底部がカバー材の表面により構成され、側面が少なくともリッジ部により構成されるものであり、カバー材と、リッジ部とは硬度が異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、スピン性能と、反発性能とが共に優れたゴルフボールおよびゴルフボールの製造方法に関し、特に、ゴルフクラブの種類に応じた所定の飛距離が得られるゴルフボールおよびゴルフボールの製造方法に関する。
現在、コアと、このコアの表面に形成されたカバーとを有し、カバーの表面にディンプルが形成されているゴルフボールにおいて、ゴルフボールのスピン性能、およびゴルフボールの反発性能を両立させるべく、最外層のカバーを柔らかく、かつ薄くし、コアを大きくすることがなされている(特許文献1〜特許文献3参照)。
特許文献1には、弾性ソリッドコアを複数層の樹脂カバーで被覆し、ボール表面に多数のディンプルを備えており、ソリッドコアが294Nの荷重を加えた時に1.1mm以上変形する硬さを有し、カバーはコアに近接するカバー内層のショアD硬度が45〜70の範囲にあり、その外側のカバー外層のショアD硬度が35〜55であると共に、ディンプルと交差しない大円が1本も存在しないように多数のディンプルを実質上均等にボール表面に配置したゴルフボールが開示されている。この特許文献1のゴルフボールにおいては、カバー外層をカバー内層より軟らかく形成されている。
また、特許文献2には、コアと、このコア上に形成されたカバーとから成るものであり、コアがシス−1,4−ポリブタジエンを主成分とするソリッドコアであり、ショアD硬度による表面硬度が中心硬度より15以上だけ大きく、かつカバーが、基材樹脂としてポリウレタン系熱可塑性エラストマーを主成分として含有するカバー用組成物から形成され、かつショアD硬度による硬度が35〜55であり、かつコアの表面硬度より低く、カバー硬度をA、ディンプル総容積をB(mm)とした場合に、両者の積ABの値が20,000〜30,000であるゴルフボールが開示されている。
さらに、特許文献3には、ソリッドコアと、これを被覆する内外2層のカバーを有し、ソリッドコアの30kg(294N)荷重負荷時の変形量が1.1mm以上であり、内層カバーのショアD硬度が45〜61であり、外層カバーのショアD硬度が35〜55であり、ディンプル体積にディンプル直径の平方根を乗じることによって得られるディンプル弾道体積の総和が530〜750であるゴルフボールが開示されている。この特許文献3のゴルフボールにおいては、内層カバーより外層カバーを軟らかく形成されている。
特開2002−186687号公報 特開2003−180879号公報 特開2004−000649号公報
しかしながら、特許文献1〜特許文献3に開示される従来のゴルフボールにおいては、コアの直径を大きくし、最外層のカバーを柔らかく、かつ薄くしているため、反発性能は良好であるものの、ゴルフクラブ種類によっては、必要以上にスピンが掛かりスピン量が多くなる。
具体的には、一般にミドルアイアンと呼ばれるゴルフクラブにより、従来のゴルフボールを打撃すると、スピンが掛かり過ぎ、スピン量が必要以上に多くなる。このため、本来得られる飛距離よりも、その飛距離が短くなってしまう。
一方、ミドルアイアン以外のゴルフクラブにおいては、スピン量が多くなることはなく、各ゴルフクラブに応じた飛距離が得られる。
このように、従来のゴルフボールにおいては、ゴルフクラブの種類により、すなわち、ロフト角度により、スピンの掛かり方が異なり、各ゴルフクラブにあった所定の飛距離が必ずしも得られないという問題点がある。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、ゴルフクラブの種類に応じた所定の飛距離が得られるゴルフボール、およびこのゴルフボールの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、コアと、前記コアの表面に形成されたカバー材と、前記カバー材の表面に形成され、ディンプルを構成するリッジ部とを有し、前記ディンプルは、底部が前記カバー材の表面により構成され、側面が少なくとも前記リッジ部により構成されており、前記カバー材と、前記リッジ部とは硬度が異なることを特徴とするゴルフボールを提供するものである。
本発明においては、前記リッジ部は、その硬度が前記カバー材の表面の表面硬度よりも低いことが好ましい。
また、本発明においては、前記カバー材は、2層構造を有し、前記コアの表面に形成される第1カバーと、前記第1カバーの表面に形成される第2カバーとからなるものであることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記コアは、ポリブタジエンを主成分とするものであり、前記第1カバーは、アイオノマー樹脂により構成されていることが好ましい。
さらにまた、本発明においては、前記リッジ部は、ウレタンを主成分とするものであることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記第1カバーは、アイオノマー樹脂からなり、前記第2カバーは、ウレタンアイオノマー樹脂からなるものであることが好ましい。
また、本発明においては、前記リッジ部は、その硬度が、ショアD硬度で35〜55であることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記第2カバーは、その硬度が、ショアD硬度で40〜60であることが好ましい。
さらにまた、本発明においては、前記第1カバーは、その硬度が、ショアD硬度で40〜60であることが好ましい。
なお、本発明において、ショアD硬度とは、JIS Z2246(2000)で規定されているD形試験機により測定されたもののことである。
また、本発明の第2の態様は、コアと、前記コアの表面に形成されたカバー材と、前記カバー材の表面に形成され、ディンプルを構成するリッジ部とを有し、前記ディンプルは、底部が前記カバー材の表面により構成され、側面が少なくとも前記リッジ部により構成されているゴルフボールの製造方法であって、前記コアの表面にカバー材を形成する工程と、前記リッジ部となるリッジを所定のディンプルパターン状に、前記カバー材とは硬度が異なるものにより形成する工程と、前記カバー材の表面に、前記リッジを固着させ、前記リッジ部を形成する工程とを有することを特徴とするゴルフボールの製造方法を提供するものである。
本発明においては、前記リッジ部となるリッジは、その硬度が前記カバー材の表面の表面硬度よりも低いものにより形成されることが好ましい。
本発明の第1の態様のゴルフボールによれば、コアと、このコアの表面に形成されたカバー材と、このカバー材の表面に形成され、ディンプルを構成するリッジ部とを有し、このディンプルを、底部がカバー材の表面により構成され、側面が少なくともリッジ部により構成されるものとし、カバー材の硬度とリッジ部の硬度とを異ならせることにより、ロフト角度が小さいドライバーなどのゴルフクラブで打撃した際には、打撃時の衝撃がカバー材に作用する。このため、スピンがあまり掛からずに、ゴルフクラブに応じた所定の飛距離が得られる。
一方、一般にミドルアイアンと呼ばれるロフト角度が中程度のゴルフクラブで打撃した際にも、リッジ部よりもカバー材に力が作用し、スピンがあまり掛からずに、ゴルフクラブに応じた所定の飛距離が得られる。
また、ミドルアイアンよりもロフト角度が大きいゴルフクラブで打撃した際には、カバー材よりもリッジ部に力が作用し、スピンが掛かり、ゴルフクラブに応じた所定の飛距離が得られ、例えば、アプローチに必要な飛距離が得られる。
このように、ゴルフクラブの種類に依らず、すなわち、ロフト角度に依らず、ゴルフクラブに応じた所定の飛距離が出るゴルフボールを得ることができる。
また、本発明の第2の態様のゴルフボールの製造方法によれば、コアの表面にカバー材を形成する工程と、リッジ部となるリッジを所定のディンプルパターン状に、カバー材とは硬度が異なるものにより形成する工程と、カバー材の表面にリッジを固着させ、リッジ部を形成する工程とを有しており、カバー材を形成した後、ディンプルを形成するためにリッジ部を、カバー材とは硬度が異なるものを用いて形成している。このため、カバー材の表面に直接ディンプルを形成する方法に比して、材質を容易に変えることができ、リッジ部の硬さを容易に変えることができる。これにより、カバー材の硬度と、リッジ部の硬度とが異なるゴルフボールを容易に得ることができる。このため、ゴルフクラブの種類に依らず、すなわち、ロフト角度に依らず、ゴルフクラブに応じた所定の飛距離が出るゴルフボールを容易に得ることができる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のゴルフボールおよびゴルフボールの製造方法を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るゴルフボールを示す模式的平面図である。また、図2は、本発明の第1の実施形態に係るゴルフボールの表面の一部を拡大して示す模式的斜視図であり、さらに、図3(a)は、本発明の第1の実施形態に係るゴルフボールを示す模式的断面図であり、(b)は、図3(a)の要部拡大図である。
本実施形態のゴルフボール10は、図1および図2に示すように、表面に形成されたリッジ部16により所定の配置パターンで、例えば、平面視が3角形のディンプル30が形成されている。リッジ部16は、例えば、三角柱の1つの側面をゴルフボール10の表面に接した状態で設けられており、ディンプル30の側面34は、リッジ部16により構成されている。
また、本実施形態のゴルフボール10は、図3(a)に示すように、コア12と、このコア12の表面12aに形成されたカバー材14と、このカバー材14の表面22aに形成され、凹状のディンプル30を構成するリッジ部16とを有するものである。
ゴルフボール10においては、リッジ部16の最も高いところを結んで得られる円Dの直径が、ゴルフボール10の直径となる。
コア12は、一般的にゴルフボールに用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、1層構造または2層以上の多層構造体であってもよい。
また、コア12は、例えば、ポリブタジエン等を主成分とする基材ゴム、不飽和カルボン酸金属塩、有機過酸化物、酸化亜鉛、または硫酸バリウムなどを含むゴム組成物により形成されるものである。特に、コア12は、シス−1,4結合を40%以上有するポリブタジエンを含有するゴムにより形成されることが好ましい。
また、基材ゴムには、ポリブタジエンを主成分とするゴムを単独で用いることもでき、必要に応じて他のゴム成分を併用してもよい。この他のゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、およびエチレン−ブテンゴム(EBM)が挙げられる。
カバー材14は、図3(a)および(b)に示すように、2層構造であり、第1カバー20および第2カバー22からなる。この第1カバー20がコア12の表面12aに形成される。また、第2カバー22は、第1カバー20の表面に形成される。
リッジ部16は、図1および図2に示すように、凹状のディンプル30を所定の配置パターンでゴルフボール10の表面に形成するものである。このリッジ部16は、図3(a)および(b)に示すように、カバー材14の表面、すなわち、第2カバー22の表面22aに形成されるものである。ディンプル30は、図2に示すように、リッジ部16に囲まれた領域のことであり、ディンプル30の側面34は、リッジ部16により構成される。また、ディンプル30の底面32は、第2カバー22の表面22a(カバー材14の表面)である。
本実施形態のゴルフボール10においては、カバー材14の硬度と、リッジ部16の硬度とが異なる。
また、リッジ部16は、カバー材14の表面の表面硬度よりも硬度が低いことが好ましい。このとき、カバー材14が複数層構造である場合には、最表面側に形成されたものの材質の表面硬度よりもリッジ部16は硬度が低いことが好ましい。
本実施形態においては、カバー材14のうち、第1カバー20は、例えば、アイオノマー樹脂により構成され、また、第2カバー22は、例えば、ウレタンアイオノマー樹脂により構成される。このように、第1カバー20をアイオノマー樹脂により構成し、第2カバー22をウレタンアイオノマー樹脂により構成した場合、リッジ部16をウレタン樹脂で構成すると、リッジ部16の密着性を高めることができる。
なお、カバー材14において、その構成は、一般的にゴルフボールに用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、1層構造または複数層構造体からなるものであってもよい。このため、図3(a)および(b)に示すような2層構造に限定されるものではなく、単層構造であってもよい。カバー材14が単層構造である場合、カバー材14は、例えば、アイオノマー樹脂またはウレタンアイオノマー樹脂により構成される。
また、カバー材14においては、その硬度は、ショアD硬度で40〜60であることが好ましい。
なお、カバー材14が第1カバー20および第2カバー22の2層構造である場合においては、カバー材14を構成する第1カバー20および第2カバー22のいずれの硬度も、ショアD硬度で40〜60であることが好ましい。
また、本実施形態において、リッジ部16は、図4(a)に示すように、例えば、三角柱状であり、ウレタンを主成分とするものにより構成される。
なお、リッジ部16は、図4(a)に示すように、頂点が連続したものに限定されるものではなく、例えば、図4(b)に示すように、リッジ部40aは、複数の三角錐状のピット42aにより構成してもよい。さらには、図4(c)に示すように、リッジ部40bは、複数の四角錐状のピット42bにより構成してもよい。
また、リッジ部16においては、その硬度は、ショアD硬度で35〜55であることが好ましい。リッジ部16のショアD硬度を35〜55とすることにより、現状のゴルフボールと同等のスピン性能および耐久性も有するため、好ましい。
なお、カバー材14(第1カバー20および第2カバー22)、ならびにリッジ部16の硬さを示すショアD硬度とは、JIS Z2246(2000)で規定されているD形試験機により測定されたもののことである。
本実施形態のゴルフボール10においては、カバー材14が複数のカバーからなる複数層構造である場合には、コア12に近いカバーほど、他のカバーよりも硬度が高く、かつカバー材14を構成するいずれのカバーよりもリッジ部16の硬度が低く、リッジ部16が最も柔らかいことが好ましい。上述のように、カバー材14が、第1カバー20および第2カバー22の2層構造である場合には、コア12に近い第1のカバー20は、その硬度を第2のカバー22の硬度よりも高いものとする。
更には、本実施形態のゴルフボール10においては、カバー材14とリッジ部16との硬度を異ならせ、ディンプル30を構成するリッジ部16の硬度をカバー材14の表面の硬度(第2カバー22の表面硬度)よりも柔らかくすることにより、ロフト角度が小さいドライバーなどのゴルフクラブで打撃した際には、打撃時の衝撃がカバー材14に作用する。このため、スピンがあまり掛からずに、所定の飛距離が得られる。
一方、一般にミドルアイアンと呼ばれるロフト角度が中程度の大きさゴルフクラブで本実施形態のゴルフボール10を打撃した際にも、リッジ部16よりもカバー材14に力が作用し、スピンがあまり掛からずに、所定の飛距離が得られる。
また、ミドルアイアンよりもロフト角度が大きいゴルフクラブで本実施形態のゴルフボール10を打撃した際には、カバー材14よりもリッジ部16に力が作用し、スピンが掛かり、例えば、アプローチに必要な飛距離が得られる。
このように、ディンプル30を構成するリッジ部16の硬度と、カバー材14の表面硬度とを異ならせ、例えば、ディンプル30を構成するリッジ部16の硬度をカバー材14の表面の硬度(第2カバー22の表面の硬度)よりも柔らかくすることにより、ゴルフクラブの種類に依らずに、すなわち、ロフト角度に依らずに、必要以上にスピンが掛かることがなくなり、スピンが掛かり過ぎることによる飛距離の低下が抑制される。これにより、ゴルフクラブの種類に応じた所定の飛距離が得られる。
次に、本実施形態のゴルフボール10の製造方法について、図1、図3(a)および(b)、図5(a)〜(d)、ならびに図6(a)および(b)を参照して説明する。
ここで、図5(a)〜(d)は、本実施形態のゴルフボールの製造方法を工程順に示す模式的断面図であり、図6(a)および(b)は、本実施形態のゴルフボールの製造方法における他の工程を示す模式的断面図である。
先ず、図5(a)に示すように、コア12を、例えば、射出成形により成形し、コア12を用意する。
次に、図5(b)に示すように、半球状のキャビティ51が設けられた下型50a、および半球状のキャビティ51が設けられた上型50bからなり、下型50aと上型50bとを合わせると球状のキャビティとなる金型50を用いて、コア12の表面12aに第1カバー20を形成する。
金型50は、第1カバー20を成形するための溶融樹脂を半球状のキャビティ51に供給するためのゲート(図示せず)が設けられており、このゲートは、溶融樹脂供給源(図示せず)に接続されている。
金型50において、上型50bと下型50aとを開いて、例えば、キャビティ51内にコア12を収納し、上型50bと下型50aとを閉じる。このとき、コア12は、キャビティ51内に突出したサポートピンpにより支持される。このサポートピンpは、成形時においては、キャビティ51から上型50b内に引っ込み、またはキャビティ51から下型50a内に引っ込み、退避する。
次に、溶融樹脂供給源から、ゲートを介してキャビティ51内に、所定の射出圧力で第1カバー20を成形するために必要な量の溶融樹脂を供給する。
次に、所定時間経過後、溶融樹脂が硬化した後、上型50bと下型50aとを開いて第1カバー20が成形されたコア12を取り出す。
次に、図5(c)に示すように、半球状のキャビティ53が設けられた下型52a、および半球状のキャビティ53が設けられた上型52bからなり、下型52aと上型52bとを合わせると球状のキャビティとなる金型52を用いて、第1カバー20の表面20aに第2カバー22を形成し、カバー材14をコア12に形成する。
この金型52は、後述するカバー部材23を第1カバー20の表面20aに固着させて、第2カバー22を形成するためのものである。
ここで、第2カバー22となるカバー部材23は、図6(a)に示す金型56により、予め形成されるものである。
この金型56は、半球状の凸部58aを有する下型58と、この凸部58aに嵌め込まれるキャビティ60aを有する上型60とからなるものである。下型58と上型60とを閉じた場合、凸部58aとキャビティ60aとの間に隙間62ができる。この隙間62は、第2カバー22を半割した大きさを有するものである。この金型56により、第2カバー22が半割された大きさを有するカバー部材23が得られる。
また、金型56は、カバー部材23を成形するための溶融樹脂を隙間62に供給するためのゲート(図示せず)が設けられており、このゲートは、溶融樹脂供給源(図示せず)に接続されている。
金型56においては、カバー部材23を成形する際、下型58と上型60とを閉じて、溶融樹脂供給源からゲートを介して隙間62内に所定の射出圧力でカバー部材23を成形するために必要な量の溶融樹脂を供給する。
次に、所定時間経過後、溶融樹脂が硬化した後、下型58と上型60とを開いてカバー部材23を取り出す。このカバー部材23は、1つのゴルフボールに対して2個形成される。
図5(c)に示すように、第2カバー22を形成するに際して、金型52において、上型52bと下型52aとを開いて、各キャビティ53内にカバー部材23を収納し、さらに、第1カバー20が形成されたコア12をキャビティ53内に収納する。そして、上型52bと下型52aとを所定の圧力で閉じ、所定の温度に加熱し、所定時間保持する。
次に、所定時間経過後、カバー部材23が第1のカバー20の表面20aに固着した後、上型52bと下型52aとを開いて第2カバー22が形成されたコア12を取り出す。すなわち、カバー材14が形成されたコア12を取り出す。
次に、図5(d)に示すように、半球状のキャビティ55が設けられた下型54a、および半球状のキャビティ55が設けられた上型54bからなる金型54を用いて、カバー材14の表面(第2カバー22の表面22a)にリッジ部16を形成し、ディンプル30を形成する。
この金型54は、キャビティ55に、後述するリッジ70を設置するための設置部55aが形成されている。
ここで、リッジ部16を構成するリッジ70は、図6(b)に示す金型64により、予め形成されるものである。このリッジ70は、カバー材14とは硬度が異なるものにより、所定のディンプルパターン状に形成されるものである。
この金型64は、半球状の凸部66aを有する下型66と、この凸部66aが嵌め込まれる半球状のキャビティ68aを有する上型68とからなるものである。
また、上型68のキャビティ68aには、形成されるディンプル30のパターン(ディンプルパターン)に応じた溝部68bが形成されている。この溝部68bに溶融樹脂が充填されることにより、リッジ部16を構成するリッジ70が所定のディンプルパターン状に形成される。なお、リッジ70は、その大きさがゴルフボール全体の半球の大きさに相当する範囲で所定のディンプルパターン状に形成される。
また、金型64は、リッジ70を成形するための溶融樹脂を溝部68bに供給するためのゲート(図示せず)が設けられており、このゲートは、溶融樹脂供給源(図示せず)に接続されている。
リッジ部16を作製する際には、予め、リッジ70を作製する。このリッジ70は、金型64を用いて作製する。先ず、下型66と上型68とを閉じて、溶融樹脂供給源から、ゲートを介して隙間62内に、所定の射出圧力でリッジ70を形成するために必要な量の溶融樹脂を供給する。
次に、所定時間経過後、溶融樹脂が硬化した後、下型66と上型68とを開いてリッジ70を取り出す。このリッジ70を、1つのゴルフボールに対して2個形成する。
リッジ部16を形成するに際して、図5(d)に示す金型54において、上型54bと下型54aとを開いて、各キャビティ55内にリッジ70を設置し、さらに、カバー材14が形成されたコア12をキャビティ55の設置部55aに設置する。そして、上型54bと下型54aとを所定の圧力で閉じ、所定の温度に加熱し、所定時間保持する。
次に、所定時間経過後、リッジ70が第2カバー22の表面22aに固着した後、上型54bと下型54aとを開く。そして、カバー材14の表面にリッジ部16が形成され、図1および図2に示すようなディンプル30が所定の配置パターンで形成されたゴルフボール10を取り出す。このようにして、本実施形態のゴルフボール10を成形することができる。
なお、本実施形態のゴルフボール10の製造方法は、特に限定されるものではない。本実施形態においては、第2カバー22となるカバー部材23を予め形成しておき、金型52を用いて、第2カバー22を形成したが、これに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、金型72を用いて第2カバー22を射出成形により形成してもよい。
この場合、金型72は、半球状のキャビティ73が設けられた下型72a、および半球状のキャビティ73が設けられた上型72bからなり、下型72aと上型72bとを合わせると球状のキャビティとなるものである。
この金型72は、第2カバー22を成形するための溶融樹脂を半球状のキャビティ73に供給するためのゲート(図示せず)が設けられており、このゲートは、溶融樹脂供給源(図示せず)に接続されている。
第2カバー22を成形するに際し、図7に示す金型72において、上型72bと下型72aとを開いて、例えば、キャビティ73内に、第1カバー20が形成されたコア12を収納し、上型72bと下型72aとを閉じる。このとき、第1カバー20が形成されたコア12は、キャビティ73内でサポートピンpにより支持される。このサポートピンpは、成形時においては、キャビティ73から上型72b内に引っ込み、またはキャビティ73から下型72a内に引っ込み、退避する。
次に、溶融樹脂供給源から、ゲートを介してキャビティ73内に、所定の射出圧力で第2カバー22を成形するために必要な量の溶融樹脂を供給する。
次に、所定時間経過後、溶融樹脂が硬化した後、上型72bと下型72aとを開いて第2カバー22が成形されたコア12を取り出す。
このようにしても、第2カバー22を形成し、カバー材14を形成することができる。
本実施例のゴルフボール10の製造方法においては、カバー材14を形成した後、ディンプル30を形成するために、リッジ部16を形成している。このため、カバー材の表面に直接ディンプルを形成する方法に比して、材質を容易に変えることができ、リッジ部16の硬さを容易に変えることができる。これにより、ディンプル30を構成するカバー材14の硬度と、リッジ部16の硬度とが異なるゴルフボール10を容易に得ることができ、例えば、ディンプル30を構成するリッジ部16の硬度をカバー材14の表面の硬度(第2カバー22の表面硬度)よりも柔らかくすることができる。
このようなことから、ディンプル30の側面34の硬さを容易に変えることができ、上述の性能を有するゴルフボール10を得ることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係るゴルフボールの要部を拡大して示す模式図である。この図8は、第1の実施形態のゴルフボール10の断面の要部を示す図3(b)に対応するものである。
なお、図1、図2ならびに図3(a)および(b)に示す本発明の第1の実施形態に係るゴルフボール10と同様の構成には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態のゴルフボール80は、第1の実施形態のゴルフボール10(図3(a)および(b)参照)に比して、ディンプル30aの構成、カバー材14aの構成およびリッジ部16aの構成が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態のゴルフボール10と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のゴルフボール80のディンプル30aにおいては、第1の実施形態のゴルフボール10のディンプル30(図3(b)参照)のように、底部32aは、第2カバー24の表面24aであるものの、ディンプル30aの側面34aが、第2カバー24とリッジ部16aとにより構成されるものである。
また、本実施形態においては、第2カバー24の表面24aに、ディンプル30aが形成される位置に、第2カバー24の表面24aから突出した下壁部24bが形成されている。これ以外、本実施形態の第2カバー24は、第1の実施形態の第2カバー22と素材その他、硬さ(ショアD硬度)も同様である。
本実施形態においては、第2カバー24の下壁部24bにより、ディンプル30aの下部が構成される。下壁部24bに囲まれる領域の底部がディンプル30aの底部32aとなる。
第2カバー24の下壁部24bの上端面24cに、第2カバー24の表面の硬度(カバー材14aの表面の硬度)よりも柔らかいリッジ部16aが形成されている。ディンプル30aにおいては、その上部がリッジ部16aにより構成される。
このように、本実施形態においては、ディンプル30aの底部32aは、第2カバー24の表面24aにより構成され、側面34aが第2カバー24およびリッジ部16aにより構成される。
また、本実施形態のリッジ部16aは、第1の実施形態のリッジ部16と素材その他、硬さ(ショアD硬度)も同様である。
この場合においても、本実施形態のゴルフボール80においては、カバー材14aが複数のカバーからなる複数層構造である場合には、コア12に近いカバーほど、他のカバーよりも硬度が高く、かつカバー材14aを構成するいずれのカバーよりもリッジ部16aの硬度が低く、リッジ部16aが最も柔らかいことが好ましい。上述のように、カバー材14aが、第1カバー20および第2カバー24の2層構造である場合には、コア12に近い第1のカバー20は、その硬度を第2のカバー24の硬度よりも高いものとする。
なお、本実施形態のゴルフボール80においても、第1の実施形態のゴルフボール10と同様の効果を得ることができる。
本実施形態のゴルフボール80においても、リッジ部16aは、第1の実施形態と同様に、図4(a)に示すように、三角柱状のものに限定されるものではなく、例えば、図4(b)に示すように、複数の三角錐状のピット42aにより構成してもよく、さらには、図4(c)に示すように、複数の四角錐状のピット42bにより構成してもよい。
また、本実施形態のゴルフボール80においても、第1の実施形態のゴルフボール10と同様の製造方法により製造することができる。
本実施形態のゴルフボール80の製造方法においては、第1の実施形態のゴルフボール10の製造方法に比して、第2カバー24およびディンプル30aの形成方法が異なり、それ以外の製造方法は、第1の実施形態のゴルフボール10と同様である。このため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のゴルフボール80の製造方法においては、第2カバー24を形成する際に、ディンプル30aの下部となる下壁部24bを、所定のディンプルパターンで形成する。
次に、下壁部24bの上端面24cに、予め所定のディンプルパターンに形成しておいた、第2カバー24の表面の硬度(カバー材14aの表面の硬度)よりも柔らかいリッジを固着させ、リッジ部16aを形成する。これにより、本実施形態のゴルフボール80を製造することができる。
本実施形態のゴルフボール80の製造方法においても、ディンプル30aを構成するリッジ部16aおよび第2カバー24を別に成形しており、リッジ部16aと第2カバー24とを異なるものに容易にできる。これにより、ディンプル30aを構成するリッジ部16aの硬度をカバー材14aの表面の硬度(第2カバー24の表面の硬度)よりも柔らかくすることができ、上述の第1の実施形態のゴルフボール10と同様の性能を有するゴルフボール80を得ることができる。
また、本実施形態のゴルフボール80の製造方法においても、第1の実施形態のゴルフボールの製造方法と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係るゴルフボールの要部を拡大して示す模式図である。この図9は、第1の実施形態のゴルフボール10の断面の要部を示す図3(b)に対応するものである。
なお、図1、図2ならびに図3(a)および(b)に示す本発明の第1の実施形態に係るゴルフボール10と同様の構成には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図9に示すように、本実施形態のゴルフボール82は、第1の実施形態のゴルフボール10(図3(a)および(b)参照)に比して、ディンプル30bの構成、カバー材14bの構成およびリッジ部16bの構成が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態のゴルフボール10と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のゴルフボール82のディンプル30bにおいては、底部34bが、曲面により構成されており、さらに、ディンプル30bの側面34bが、第2カバー26とリッジ部16bとにより構成されるものである。
また、本実施形態においては、第2カバー26の表面26aに、ディンプル30bが形成される位置に、第2カバー26の表面26aから突出した下壁部26bが形成されている。これ以外、本実施形態の第2カバー26は、第1の実施形態の第2カバー22と素材その他、硬さ(ショアD硬度)も同様である。
本実施形態においては、第2カバー26の下壁部26bにより、ディンプル30bの下部が構成される。下壁部26bに囲まれる領域の底部がディンプル30bの底部32bとなる。
第2カバー26の下壁部26bの上端面26cに、第2カバー26の表面の硬度(カバー材14bの表面の硬度)よりも柔らかいリッジ部16bが形成されている。ディンプル30bにおいては、その上部がリッジ部16bにより構成される。
このように、本実施形態においては、ディンプル30bの底部32bは、第2カバー26により構成され、その側面34bが第2カバー26およびリッジ部16bにより構成される。
また、本実施形態のリッジ部16bは、第1の実施形態のリッジ部16と素材その他、硬さ(ショアD硬度)も同様である。
この場合においても、本実施形態のゴルフボール82においては、カバー材14bが複数のカバーからなる複数層構造である場合には、コア12に近いカバーほど、他のカバーよりも硬度が高く、かつカバー材14bを構成するいずれのカバーよりもリッジ部16aの硬度が低く、リッジ部16aが最も柔らかいことが好ましい。上述のように、カバー材14bが、第1カバー20および第2カバー26の2層構造である場合には、コア12に近い第1のカバー20は、その硬度を第2のカバー26の硬度よりも高いものとする。
なお、本実施形態のゴルフボール82においても、第1の実施形態のゴルフボール10と同様の効果を得ることができる。
本実施形態のゴルフボール82においても、リッジ部16bは、第1の実施形態と同様に、図4(a)に示すように、三角柱状のものに限定されるものではなく、例えば、図4(b)に示すように、複数の三角錐状のピット42aにより構成してもよく、さらには、図4(c)に示すように、複数の四角錐状のピット42bにより構成してもよい。
また、本実施形態のゴルフボール82においても、第1の実施形態のゴルフボール10と同様の製造方法により製造することができる。
本実施形態のゴルフボール82の製造方法においては、第1の実施形態のゴルフボール10の製造方法に比して、第2カバー26およびディンプル30bの形成方法が異なり、それ以外の製造方法は、第1の実施形態のゴルフボール10と同様である。このため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のゴルフボール82の製造方法においては、第2カバー26を形成する際に、ディンプル30bの下部となる下壁部26bを、所定のディンプルパターンで形成する。
次に、下壁部26bの上端面26cに、予め所定のディンプルパターンに形成しておいた、第2カバー26の表面の硬度(カバー材14bの表面の硬度)よりも柔らかいリッジを固着させ、リッジ部16bを形成する。これにより、本実施形態のゴルフボール82を製造することができる。
本実施形態のゴルフボール82の製造方法においても、ディンプル30bを構成するリッジ部16bおよび第2カバー26を別に成形しており、リッジ部16bと第2カバー24とを異なるものに容易にできる。これにより、ディンプル30bを構成するリッジ部16bの硬度をカバー材14bの表面の硬度(第2カバー26の表面の硬度)よりも柔らかくすることができ、上述のような第1の実施形態のゴルフボール10と同様の性能を有するゴルフボール82を得ることができる。
また、本実施形態のゴルフボール82の製造方法においても、第1の実施形態のゴルフボールの製造方法と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明のゴルフボールおよびゴルフボールの製造方法について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明のゴルフボールのリッジ部の硬度について具体的に説明する。
本実施例においては、下記表1に示すサンプルA〜サンプルEのゴルフボールについて、バックスピン量および耐久性を評価項目として、評価試験を行った。各項目の評価結果を下記表1に示す。
サンプルA〜サンプルEの各ゴルフボールは、いずれもリッジ部がウレタンを主成分とするものである。サンプルA〜サンプルEの各ゴルフボールは、リッジ部のショアD硬度が異なるだけであり、それ以外の構成は全て同じである。
本実施例においては、スイングロボットに、株式会社ミヤマエ製ショットロボ4を用い、ゴルフクラブにアプローチウェッジ(横浜ゴム株式会社製「TR ウェッジ(ロフト角度52°)」)を用いた。試打条件は、ヘッドスピードを40m/秒とした。
このスイングロボットにより、サンプルA〜サンプルEのゴルフボールについて、それぞれ、同一仕様、すなわち、同じサンプルのゴルフボールを3個用い、3個の同じサンプルのゴルフボールについて各3回ずつ、合計9回打撃した。各打撃毎にバックスピン量を測定した。下記表1に示す「バックスピン量」とは、サンプルA〜サンプルEのゴルフボールについて、それぞれ、同一仕様のゴルフボールを3個用い、各ゴルフボールを各3回ずつ、合計9回打撃して求められたバックスピン量の平均値である。
また、耐久性の評価においては、打撃後のサンプルA〜サンプルEの各ゴルフボールについて、同一仕様のゴルフボールを3個用い、各ゴルフボールを各3回ずつ、合計9回打撃した。その後、サンプルA〜サンプルEの3個のゴルフボールについて、それぞれ打撃後のリッジ部の状態を目視にて確認し、耐久性の評価を行った。
なお、下記表1に示す「バックスピン量」の欄の「−」は測定不可であることを示す。
Figure 2008155013
上記表1に示すように、サンプルAは、リッジ部のショアD硬度が25であり、リッジ部のショアD硬度が低すぎ、打撃のインパクトの衝撃に耐え切れず、リッジ部の剥がれが生じた。このため、耐久性の評価は「×」とした。
また、サンプルAは、打撃のインパクトで、リッジ部の剥がれが生じるため、ウェッジとゴルフボールとの間に摩擦力が作用しにくく、ウェッジとゴルフボールとの間ですべりが生じ、バックスピン量がばらついた。このように、サンプルAは、安定したバックスピン量が得られず、実質的なバックスピン量を測定することができなかった。このため、サンプルAにおいては、バックスピン量を測定不可とした。
サンプルBは、打撃インパクトの際の衝撃で、リッジ部が剥がれないものの、他のサンプルC〜Eと比較して、リッジ部が削れていた。このため、耐久性の評価は「△」とした。
サンプルC〜Eは、打撃のインパクトに対して、スコアラインの跡が残る程度であり、これは、通常のゴルフボールと同様である。このため、サンプルC〜Eについては、耐久性の評価は「○」とした。
バックスピン量は、リッジ部のショアD硬度が高くなるにつれて、すなわち、サンプルB〜Eの順序で、バックスピン量が減少した。
バックスピン量が10000(rpm)と、現状のゴルフボールと同等のスピン性能および耐久性を有するものは、サンプルB、サンプルC、およびサンプルDであった。このことから、現状のゴルフボールと同等のスピン性能(バックスピン量が10000(rpm))および耐久性を有するものとしては、リッジ部のショアD硬度が35〜55のものである。
本発明の第1の実施形態に係るゴルフボールを示す模式的平面図である。 本発明の第1の実施形態に係るゴルフボールの表面の一部を拡大して示す模式的斜視図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態に係るゴルフボールを示す模式的断面図であり、(b)は、図3(a)の要部拡大図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態に係るゴルフボールのリッジ部を示す模式的斜視図であり、(b)は、本発明の第1の実施形態に係るゴルフボールのリッジ部の第1の変形例を示す模式的斜視図であり、(c)は、本発明の第1の実施形態に係るゴルフボールのリッジ部の第2の変形例を示す模式的斜視図である。 (a)〜(d)は、本実施形態のゴルフボールの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 (a)および(b)は、本実施形態のゴルフボールの製造方法における他の工程を示す模式的断面図である。 本実施形態のゴルフボールの製造方法の変形例を示す模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るゴルフボールの要部を拡大して示す模式図である。 本発明の第3の実施形態に係るゴルフボールの要部を拡大して示す模式図である。
符号の説明
10、80、82 ゴルフボール
12 コア
14、14a、14b カバー材
16、16a、16b リッジ部
20 第1カバー
22、24、26 第2カバー
23 カバー部材
30、30a、30b ディンプル
32、32a、32b 底部
34、34a、34b 側面
50、52、54、56、64、72 金型
51、53、55、60a、68a キャビティ

Claims (11)

  1. コアと、前記コアの表面に形成されたカバー材と、
    前記カバー材の表面に形成され、ディンプルを構成するリッジ部とを有し、
    前記ディンプルは、底部が前記カバー材の表面により構成され、側面が少なくとも前記リッジ部により構成されており、
    前記カバー材と、前記リッジ部とは硬度が異なることを特徴とするゴルフボール。
  2. 前記リッジ部は、その硬度が前記カバー材の表面の表面硬度よりも低い請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 前記カバー材は、2層構造を有し、前記コアの表面に形成される第1カバーと、前記第1カバーの表面に形成される第2カバーとからなるものである請求項1または2に記載のゴルフボール。
  4. 前記コアは、ポリブタジエンを主成分とするものであり、前記第1カバーは、アイオノマー樹脂により構成されている請求項3に記載のゴルフボール。
  5. 前記リッジ部は、ウレタンを主成分とするものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴルフボール。
  6. 前記第1カバーは、アイオノマー樹脂からなり、前記第2カバーは、ウレタンアイオノマー樹脂からなるものである請求項3に記載のゴルフボール。
  7. 前記リッジ部は、その硬度が、ショアD硬度で35〜55である請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴルフボール。
  8. 前記第2カバーは、その硬度が、ショアD硬度で40〜60である請求項3〜7のいずれか1項に記載のゴルフボール。
  9. 前記第1カバーは、その硬度が、ショアD硬度で40〜60である請求項3〜8のいずれか1項に記載のゴルフボール。
  10. コアと、前記コアの表面に形成されたカバー材と、
    前記カバー材の表面に形成され、ディンプルを構成するリッジ部とを有し、
    前記ディンプルは、底部が前記カバー材の表面により構成され、側面が少なくとも前記リッジ部により構成されているゴルフボールの製造方法であって、
    前記コアの表面にカバー材を形成する工程と、
    前記リッジ部となるリッジを所定のディンプルパターン状に、前記カバー材とは硬度が異なるものにより形成する工程と、
    前記カバー材の表面に、前記リッジを固着させ、前記リッジ部を形成する工程とを有することを特徴とするゴルフボールの製造方法。
  11. 前記リッジ部となるリッジは、その硬度が前記カバー材の表面の表面硬度よりも低いものにより形成される請求項10に記載のゴルフボールの製造方法。
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