JP3588614B2 - ゴルフボール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はゴルフボールに関するものであり、特にゴルフボールのスピン性能のの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴルフクラブで打撃されたゴルフボールは、斜め上向きの打ち出し角度で飛び出していく。この打ち出し角度は、ゴルフクラブのヘッドがロフト角度を備えていることに起因する。また、飛び出し時には、ゴルフボールはいわゆるバックスピンを伴う。このバックスピンは、ロフト角度を備えたヘッドにゴルフボールが衝突する際に生じるせん断力に起因する。バックスピンの量が衝突中のせん断力の力積にほぼ比例することが、報告されている(Dynamicsand Design Conference ’98 in Hokkaido 講演論文集「ゴルフのインパクトにおけるスピン発現機構の解析」)。
【0003】
打撃されたゴルフボールは空中を飛び、やがて落下する。打撃から落下までは、キャリーと称される。通常、落下したゴルフボールは地面(フェアウェイ、グリーン等)を転がって、静止する。落下から静止までは、ラン又はロールと称される。
【0004】
ティショットの場合は大きな飛距離が望まれるので、キャリーとともにランが大きなゴルフボールが好まれる。一方、グリーンオンを狙うショット(多くの場合はアイアンゴルフクラブでのショット)の場合は、ランが少ないゴルフボールが好まれる。その理由は、ランが大きいとグリーンに落下したゴルフボールがグリーンから転がり落ちたり、静止地点とカップとの距離が長くなってその後のパットが難しくなってしまうからである。すなわち、グリーンで止まりやすいゴルフボールが、スコアメイク上好ましいゴルフボールである。
【0005】
ゴルフボールはバックスピンを伴いながら飛行するが、このバックスピンの回転速度が速いほどゴルフボールがグリーンで止まりやすい傾向が見られる。バックスピンは、ゴルフボールが転がる際の回転方向とは逆方向の回転だからである。この点に着目し、より高速のバックスピンがかかり、グリーンで止まりやすいゴルフボールの開発が、配合面からも構造面からもなされている。
【0006】
例えば、コアとカバーとを備えたゴルフボールにおいて、カバーに柔軟な材料を用いることによってバックスピンをかかりやすくする試みが、なされている。しかし、この手法によっても未だ十分なスピン性能を備えたゴルフボールは得られていない。また、あまりにカバーが柔軟であると、打撃時のクラブヘッドとの衝突や落下時の地面との衝突によって、カバーが激しく傷ついてしまうという問題もある。
【0007】
また、コアの硬度を高めることによってバックスピンをかかりやすくする試みも、なされている。しかし、この手法によっても未だ十分なスピン性能を備えたゴルフボールは得られていない。また、あまりにコアが高硬度であると、打球感が低下してしまうという問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであり、同一条件で打撃された際のバックスピンの回転速度が従来品よりも大きなゴルフボールの提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するためになされた発明は、
鉛直上向きに対して反時計回りに22°回転した方向がz方向とされ、水平右向きに対して反時計回りに22°回転した方向がx方向とされ、SUS−630からなり一辺が56mmの正方形であり厚みが15mmである本体と、6−4Tiからなり一辺が56mmの正方形であり厚みが2.5mmである被覆板とからなる、x方向に延びる衝突板に鉛直上向きに35m/sの速度でゴルフボールが衝突したときに衝突板の裏面に設けられたロードセルにかかるz方向の力の時系列データがFn(t)とされ、x方向の力の時系列データがFt(t)とされ、Fn(t)の符号が最初に正からゼロになるまでの衝突開始時からの時間がT1とされ、Ft(t)の符号が最初に正から負に転じるまでの衝突開始時からの時間がT2とされたとき、(T1/T2)の値が2.10より大きく2.50以下であるゴルフボール、
である。
【0010】
このゴルフボールでは、(T1/T2)の値が2.10より大きく2.50以下であり、従来のゴルフボールよりも大きいので、後に詳説されるように打撃時のせん断力の力積が大きい。従って、このゴルフボールでは、バックスピンがかかりやすい。よって、このゴルフボールが打撃されてグリーンに落下した場合に、ランが少ない。特に、ショートアイアンに比べてバックスピンがかかりにくいミドルアイアンやロングアイアンで打撃された場合でも、本発明のゴルフボールであればランが抑えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面が参照されつつ、本発明の実施形態が説明される。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態にかかるゴルフボール1が示された断面図である。このゴルフボール1は、コア3とカバー5とを備えている。コア3は、球状である第一層7と、この第一層7を取り囲む第二層9と、この第二層9を取り囲む第三層11と、この第三層11を取り囲む第四層13と、この第四層13を取り囲む第五層15と、この第五層15を取り囲む第六層17とからなる。すなわち、このゴルフボール1は、6個の層を備えたコア3とカバー5との7層構造である。なお、通常ゴルフボール1には塗装層が設けられるが、図1ではこの塗装層は図示が省略されている。
【0013】
第一層7から第六層17までは、ゴム組成物が架橋されることによって形成されている。ゴムとしては反発性能に優れるポリブタジエンが好適に用いられ、特にシス−1,4結合が90%以上であるハイシスポリブタジエンが好ましい。また、ポリブタジエンと、天然ゴム、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体等の他のゴムとが混合されてもよい。他のゴムが混合される場合でも、その配合量はポリブタジエン100部に対して50部以下とされるのが好ましい。なお、本明細書において「部」で示される数値は、質量が基準とされたときの比を意味する。
【0014】
このゴム組成物には、共架橋剤、有機過酸化物及び充填材が配合されている。好ましい共架橋剤は、炭素数が3個から8個のα,β−不飽和カルボン酸の金属塩である。具体的には、アクリル酸又はメタクリル酸の一価又は二価の金属塩が挙げられ、なかでもコア3の反発性能が向上するという理由から、アクリル酸亜鉛が好ましい。共架橋剤の配合量が調製されることにより後に詳説されるように各層の弾性率が調整され、これによってバックスピンのかかりやすいゴルフボール1が得られる。
【0015】
好適な有機過酸化物としては、例えばジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられ、特にジクミルパーオキサイドが好適である。有機過酸化物の配合量が調製されることにより後に詳説されるように各層の弾性率が調整され、これによってバックスピンのかかりやすいゴルフボール1が得られる。
【0016】
充填剤としては、例えば酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の無機充填剤が挙げられる。また、例えばタングステン粉末、モリブデン粉末等の高比重金属充填材が用いられてもよい。これらの充填剤のなかでも、架橋助剤としても機能する酸化亜鉛が特に好ましい。充填剤の配合量が調製されることにより後に詳説されるように各層の弾性率が調整され、これによってバックスピンのかかりやすいゴルフボール1が得られる。
【0017】
さらに、このゴム組成物には、老化防止剤、しやく解剤、有機硫黄化合物、ゴム粉末等の添加剤が、必要に応じ適量配合されてもよい。
【0018】
このような複数の層を備えたコア3は、後に詳説される半架橋ハーフシェル方式や、ラバーインジェクション方式によって形成されうる。
【0019】
カバー5は、合成樹脂から形成されている。好ましい合成樹脂は、アイオノマー樹脂である。カバー5には、必要に応じ、二酸化チタン等の顔料、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤が適量配合されてもよい。カバー5に用いられる合成樹脂の種類やグレードが変更されることにより、後に詳説されるようにバックスピンのかかりやすいゴルフボール1が得られる。
【0020】
このゴルフボール1は7層構造であるが、ゴルフボール1を構成する層の数はこれには限られない。また、このゴルフボール1では合成樹脂からなる層は最外層のみであるが、外寄りの2層が合成樹脂から形成されてもよい(いわゆる二層カバー)。また、カバー層が3層以上とされてもよい。
【0021】
図2は、図1のゴルフボール1の(T1/T2)の値が測定される装置が示された部分断面図である。この装置は、基板19と、ロードセル21と、衝突板23と、主ボルト25と、小ボルト27とを備えている。衝突板23は、本体29と被覆板31とから構成されている。この図において、鉛直上向きに対して反時計回りに22°(degree)回転した方向がz方向である。また、水平右向きに対して反時計回りに22°回転した方向がx方向である。符号αは、水平方向とx方向とのなす角度である22°を表している。基板19、ロードセル21及び衝突板23は、x方向に延びるように位置が決定されている。
【0022】
基板19、主ボルト25及び小ボルト27は強度と剛性とに優れるものであればよく、その材質は特には制限されない。通常は、スチールが用いられる。基板19の厚みは、5.35mmである。また、JIS規格による主ボルト25の型番はM10であり、小ボルト27の型番はM3である。
【0023】
ロードセル21には、キスラー社の3成分力センサ(型式9067)が用いられている。このセンサは、x方向、y方向(図2における紙面垂直方向)及びz方向の力の成分を測定できるものである。測定は、ロードセル21に図示されていないチャージアンプ(キスラー社の型式5011B)が接続されて行われる。ロードセル21の中心には貫通孔33があり、この貫通孔33に主ボルト25が通されている。
【0024】
衝突板23の本体29は、ステンレススチール(SUS−630)からなる。本体29の厚みは、15mmである。また、本体29の平面形状はロードセル21の平面形状と同一であり、一辺が56mmの正方形である。本体29には、主ボルト25の先端が螺入されている。これによって基板19と本体29との間にロードセル21が挟まれ、ロードセル21の位置が固定されている。
【0025】
被覆板31は、2本の小ボルト27、27によって本体29に固定されている。被覆板31は、6質量%のアルミニウムと4質量%のバナジウムとを含むチタン合金(6−4Ti)からなる。被覆板31の厚みは、2.5mmである。また、被覆板31の平面形状はロードセル21の平面形状と同一であり、一辺が56mmの正方形である。被覆板31は、衝突板23の衝突面の状態を一定に保つために設けられている。被覆板31の10点平均粗さRzは、13.6μm±2.0μmである。
【0026】
この装置で(T1/T2)の値が測定されるときは、鉛直上向きにゴルフボール1が発射され、衝突板23のほぼ中央に衝突させられる。衝突直前のゴルフボール1の速度は、35m/s±0.3m/sとされる。衝突後のゴルフボール1は、図2における右下方向に跳ね返る。この衝突の際のz方向の力の時系列データであるFn(t)と、x方向の力の時系列データであるFt(t)とが、ロードセル21で測定される。測定は、周波数5000000Hz毎にデータがサンプリングされることによって行われる。サンプリングされたデータは、7点ずつの移動平均が求められることにより、スムージング処理される。測定されたFn(t)から、時間T1が求められる。このT1は、Fn(t)の符号が最初に正からゼロになるまでの衝突開始時からの時間である。また、測定されたFt(t)から、時間T2が求められる。このT2は、Ft(t)の符号が最初に正から負に転じるまでの衝突開始時からの時間である。
【0027】
図3は、図2の装置で測定されたFn(t)及びFt(t)の一例が示されたグラフである。このグラフの原点P0は、ロードセル21が力を感知し始める位置であり、衝突板23とゴルフボール1との衝突開始時にほぼ相当する。z方向の力であるFn(t)は点P0から徐々に大きくなって点P1で最高値となり、ここから徐々に小さくなって点P2でゼロとなる。この点P2は、ロードセル21が力を感知しなくなった点であり、衝突板23からゴルフボール1が離れた時点にほぼ相当する。
【0028】
x方向の力(すなわちせん断力)であるFt(t)は点P0から徐々に大きくなって点P3で最高値となり、ここから徐々に小さくなって点P4以降は負の値となる。そして、点P5で最低値となり、ここから徐々に大きくなって点P6で再び正の値に転ずる。点P6以降は、ゴルフボール1にかかるせん断力は図3において点線で示されるようなカーブとなるが、点P2でゴルフボール1がロードセル21から離れるので、ロードセル21で感知されるFt(t)のカーブは実線で示されるように点P2に向かい、ここでゼロとなる。Ft(t)のカーブと時間軸とで囲まれた領域のうち右上がりの斜線で塗りつぶされた領域の面積Saは、せん断力が正である力積を表す。また、Ft(t)のカーブと時間軸とで囲まれた領域のうち左上がりの斜線で塗りつぶされた領域の面積Sbは、せん断力が負である力積を表す。さらに、Ft(t)のカーブと時間軸とで囲まれた領域のうち縦線で塗りつぶされた領域の面積Scは、せん断力が正である力積を表す。力積Sa及び力積Scはx軸の正の方向に働く力の力積なので、バックスピンを促進する方向に働く。一方、力積Sbはx軸の負の方向に働く力の力積なので、バックスピンを抑制する方向に働く。図3から明らかなように、力積Sa及び力積Scの和は、力積Sbよりもはるかに大きい。力積Saと力積Scとの和から力積Sbを減じた値(以下、この値は「力積差」とも称される)が大きいゴルフボール1ほど、バックスピンがかかり易いゴルフボール1である。
【0029】
図3に示されるT1は、前述のようにFn(t)の符号が最初にプラスからゼロになるまでの衝突開始時からの時間であり、点P0から点P2までの時間である。また、T2は、前述のようにFt(t)の符号が最初に正から負に転じるまでの衝突開始時からの時間であり、点P0から点P4までの時間である。
【0030】
こうして求められたT1及びT2から、(T1/T2)の値が算出される。図1に示されたゴルフボール1では、(T1/T2)の値は2.10より大きく2.50以下である。この値は、従来のゴルフボール1の(T1/T2)の値である1.8前後に比べてはるかに大きい。
【0031】
(T1/T2)の値が2.10以下の場合は、曲線Ft(t)が曲線Ft(n)に対して相対的に右方向にずれる。この結果、力積Scが小さくなって力積差も小さくなり、バックスピンがかかりにくくなってしまうことがある。この観点から、(T1/T2)の値は2.20以上が好ましく、2.30以上が特に好ましい。逆に、(T1/T2)の値が2.50を超えると、力積Scが大きくなって力積差も大きくなり、バックスピンがかかりすぎることがある。バックスピンがかかりすぎると、ゴルフクラブからゴルフボール1に伝わる運動エネルギーのうちバックスピンに消費される比率が高まり、ゴルフボール1の飛距離が極端に低下してしまう。T1及びT2の個々の値は、2.10より大きく2.50以下である(T1/T2)が達成される組み合わせであれば足りるが、通常はT1は0.6msから0.8msであり、T2は0.3msから0.4msである。
【0032】
(T1/T2)の値が2.10より大きく2.50以下であるゴルフボール1は、弾性率が高い層が比較的外寄りに配置されることによって得られうる。例えば、第一層7の外径が5mm以上10mm以下であり、第二層9から第六層17の厚みが1.0mm以上3.0mm以下であり、カバー5の厚みが1.5mmから3.0mmのゴルフボール1において、各層の弾性率が、下記表Iに示される範囲内で適切に組み合わされることにより、2.10より大きく2.50以下である(T1/T2)が達成される。組み合わせの例は、後の実施例の欄において詳説される。
【0033】
表I 各層の弾性率の範囲
第一層 20〜 60MPa
第二層 25〜 70MPa
第三層 35〜100MPa
第四層 40〜140MPa
第五層 80〜200MPa
第六層 120〜300MPa
カバー 250〜600MPa
【0034】
もちろん、7層構造以外の、3層構造、4層構造、5層構造、6層構造等のゴルフボールであっても、弾性率が高い層が比較的外寄りに配置されることによって、(T1/T2)の値が2.10より大きく2.50以下であるゴルフボール1が得られうる。
【0035】
本明細書における弾性率は、レオロジー社の粘弾性スペクトロメーターによって圧縮モードで測定される複素弾性率E*を意味する。測定は、初期歪みが0.4mm、変位振幅が±1.5μm、周波数が10Hz、開始温度が−70℃、終了温度が110℃、昇温速度が4℃/minの条件で行われ、20℃における駆動部と応答部との振幅の比と位相差より弾性率が求められる。測定には、縦が4mmであり、横が4mmであり、厚みが2mmの試験片が用いられる。この試験片は、ゴルフボール1から切り出される。層の厚みが小さすぎて試験片が切り出せない場合は、この層と同一配合のポリマー組成物から厚みが2mmのスラブが成形され、このスラブから試験片が打ち抜かれる。試験片が切り出せない層が架橋ゴムからなる場合は、この層と同一配合のゴム組成物が厚みが2mmのキャビティを備えた金型に投入され、架橋温度160℃、架橋時間30分で架橋されることにより、スラブが得られる。試験片が切り出せない層が合成樹脂組成物からなる場合は、この層と同一配合の合成樹脂組成物が厚みが2mmのキャビティを備えた金型に射出され、スラブが成形される。
【0036】
(T1/T2)の値が2.10より大きく2.50以下であるゴルフボール1は、前述のように弾性率が高い層が比較的外寄りに配置されることによって得られるが、このような弾性率の分布を備えたゴルフボール1を得る手段としては、以下の手段が例示される。
(1)コア3のうち外側寄りの層を内側寄りの層よりも高硬度とする。
(2)カバー5に用いられる合成樹脂を、高剛性のものとする。
(3)カバー5の厚みを厚くする。
(4)カバー5とコア3との間に、コア3よりも高剛性な中間層を設ける。
(5)コア3のうち外側寄りの層を内側寄りの層よりも高比重とする。
(6)カバー5に高比重な材料を用いる。
(7)コア3のうち内側寄りの層を発泡体とする。
【0037】
このゴルフボール1において、カバー5の弾性率は200MPa以上が好ましく、300MPa以上がさらに好ましく、350MPa以上が特に好ましい。弾性率が上記範囲未満であると、打撃時にゴルフボール1の表面に傷が付きやすくなってしまうことがある。傷つき防止の観点からはカバー5の弾性率は大きいほど好ましいが、あまりに大きすぎると打球感が悪くなるので、弾性率は450MPa以下、特には410MPa以下とされるのが好ましい。
【0038】
このゴルフボール1において、コア3の圧縮変形量は3.0mm以上が好ましく、3.6mm以上がさらに好ましく、3.75mm以上が特に好ましい。硬度が上記範囲未満であると、打球感が硬く感じられてしまうことがある。硬い打球感防止の観点からはコア3の圧縮変形量は大きいほど好ましいが、あまりに大きすぎると却って打球感が悪くなり、またゴルフボール1の耐久性も劣るので、圧縮変形量は4.0mm以下、特には3.9mm以下とされるのが好ましい。なお、圧縮変形量とは、コア3に98Nの初荷重がかかった段階から徐々に荷重が高められて1274Nの終荷重がかかった段階までのコアの変形量のことである。
【0039】
【実施例】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきでないことはもちろんである。
【0040】
[実施例1]
ハイシスポリブタジエン(日本合成ゴム社の商品名「BR01」)100部、アクリル酸亜鉛16.3部、酸化亜鉛24.4部及びジクミルパーオキサイド(日本油脂社の商品名「パークミルD」)1.0部及びを密閉式混練機で混練し、ゴム組成物を得た(下記の表IIIに記号Jで示される配合)。このゴム組成物を、それぞれが半球状キャビティを有する上型及び下型からなる金型に投入し、160℃で20分間架橋して、直径が6.4mmの第一層を得た。この第一層の弾性率は、38.2MPaであった。
【0041】
次に、半球状キャビティの内径が大きな金型に、下記表IIIにおいて記号Jで示されるゴム組成物を投入し、さらに第一層と同一外径の中子を投入して金型を閉じた。そして、160℃で20分間加熱して、半架橋状態のハーフシェルを成形した。金型を開いて中子を取り出し、ハーフシェルのキャビティに第一層を投入した。さらに金型を閉じて160℃で20分間架橋して、第二層を形成した。この第二層の厚みは、3.2mmである。
【0042】
このような半架橋ハーフシェル方式による各層の成形を順次繰り返し、厚みが3.2mmである第三層から第六層までを形成し、コアを得た。この際、第三層及び第四層には下記表IIIに記号Hで示されるゴム組成物を用い、第五層及び第六層には記号Cで示されるゴム組成物を用いた。各層に用いられたゴム組成物の種類と各層の弾性率とが、下記の表IIに示されている。
【0043】
一方、ナトリウムイオンで中和されたエチレン/メタクリル酸共重合二元アイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1605」)50部、亜鉛イオンで中和されたエチレン/メタクリル酸共重合二元アイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル社の商品名「ハイミラン1706」)50部及び二酸化チタン2部からなる樹脂組成物(下記の表IVに記号Qで示される配合)を用意した。そして、それぞれが半球状キャビティを有する上型及び下型からなる金型にコアを投入し、このコアの周りに樹脂組成物を射出して、厚みが2.2mmのカバーを成形した。カバーの弾性率は、343.1MPaであった。このカバーを常法によって前処理し、さらに塗装を施して、実施例1のゴルフボールを得た。
【0044】
[実施例2から4及び比較例1から3]
コアの各層に使用するゴム組成物及びカバーに使用する樹脂組成物を下記の表IIに示されるものとした他は実施例1と同様にして、実施例2から4及び比較例1から3のゴルフボールを得た。各ゴム組成物の配合は、下記の表IIIに示されている通りである。また、各樹脂組成物の配合は、下記の表IVに示されている通りである。これらのゴルフボールの各層に用いられたゴム組成物の種類と各層の弾性率とが、下記の表IIに示されている。
【0045】
[コアの圧縮変形量の測定]
前述の方法にて、コアの圧縮変形量を測定した。この結果が、下記の表IIに示されている。
【0046】
[(T1/T2)の測定]
前述の方法にて、各実施例及び各比較例のゴルフボールの(T1/T2)の値を測定した。この結果が、下記の表IIに示されている。
【0047】
[打撃テスト]
各実施例及び各比較例のゴルフボールを10個ずつ用意した。一方、ツルテンパー社製のスイングロボットに3番アイアン(住友ゴム工業社の商品名「HI−BRID AUTOFOCUS」)を取り付け、ヘッド速度が38.8m/sとなるようにマシン条件を調整した。そして、各ゴルフボールを打撃し、打撃直後のバックスピンの回転速度と打ち出し角度とを測定した。また、打撃したゴルフボールをグリーンに落下させ、ラン(落下地点からボール静止地点までの距離)を測定した。各実施例及び各比較例毎に10個のデータの平均値を算出した結果が、下記の表IIに示されている。
【0048】
[耐チャンキング性の評価]
上級アマチュアゴルファー2名に、サンドウエッジ(住友ゴム工業社の商品名「HB−AF」)にて各実施例及び各比較例のゴルフボールを打撃させた。打撃は、1個のゴルフボールについて打点を変えて4回繰り返した。そして、ゴルフボール表面の傷つきの程度を目視判定した。表面に傷がほとんど見られないものを「○」とし、注意して見ると若干の傷が見られるものを「△」とし、一見して判別できる激しい傷のあるものを「×」とした。この評価結果が、下記の表IIに示されている。
【0049】
[打球感の評価]
上級アマチュアゴルファー2名に、ドライバー(住友ゴム工業社の商品名「HB−AF W#1」)にて各実施例及び各比較例のゴルフボールを4個ずつ打撃させた。そして、「1」から「5」の5段階で、打球感を評価させた。最も打球感のいいものを「5」とし、最も打球感の悪いものを「1」とした。この評価結果の平均値が、下記の表IIに示されている。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
表IIにおいて、各実施例のゴルフボールは、各比較例のゴルフボールに比べてスピン速度が大きく、ランが少ない。この評価結果から、本発明の優位性が明らかにされた。
【0054】
以上、多層構造のソリッドゴルフボールが例とされて本発明が詳説されたが、例えば糸巻きコアを備えたゴルフボールであっても、(T1/T2)の値が2.10より大きく2.50以下であれば、スピン性能向上の効果が得られる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明されたように、本発明のゴルフボールでは、同一条件で打撃された際のバックスピンの回転速度が従来品よりも大きい。このゴルフボールはランが少ないので、グリーン上で止まりやすい。この効果は、特にミドルアイアンやロングアイアンでのショットにおいて顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかるゴルフボールが示された断面図である。
【図2】図2は、図1のゴルフボールの(T1/T2)の値が測定される装置が示された部分断面図である。
【図3】図3は、図2の装置で測定されたFn(t)及びFt(t)の一例が示されたグラフである。
【符号の説明】
1・・・ゴルフボール
3・・・コア
5・・・カバー
7・・・第一層
9・・・第二層
11・・・第三層
13・・・第四層
15・・・第五層
17・・・第六層
19・・・基板
21・・・ロードセル
23・・・衝突板
29・・・本体
31・・・被覆板
Claims (1)
- 鉛直上向きに対して反時計回りに22°回転した方向がz方向とされ、水平右向きに対して反時計回りに22°回転した方向がx方向とされ、SUS−630からなり一辺が56mmの正方形であり厚みが15mmである本体と、6−4Tiからなり一辺が56mmの正方形であり厚みが2.5mmである被覆板とからなる、x方向に延びる衝突板に鉛直上向きに35m/sの速度でゴルフボールが衝突したときに衝突板の裏面に設けられたロードセルにかかるz方向の力の時系列データがFn(t)とされ、x方向の力の時系列データがFt(t)とされ、Fn(t)の符号が最初に正からゼロになるまでの衝突開始時からの時間がT1とされ、Ft(t)の符号が最初に正から負に転じるまでの衝突開始時からの時間がT2とされたとき、(T1/T2)の値が2.10より大きく2.50以下であるゴルフボール。
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