JP2008154718A - 放射線断層撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 心臓周辺の断層像を撮影する際に、カルシウム分布などのハードプラークや脂肪分などのソフトプラークを高精度に得ることができる放射線撮影装置を提供する。
【解決手段】被検体の心拍を検出し心拍信号を生成する心拍検出部(150)と、第1エネルギーの放射線とこの第1エネルギーと異なる第2エネルギーの放射線とを被検体の同一部位に照射する放射線照射部(102)と、被検体を透過する第1エネルギーおよび第2エネルギーの放射線を検出し、第1投影データおよび第2投影データを収集する放射線検出部(104)と、心拍信号における一周期内の第1投影データおよび第2投影データに基づき、断層像を画像再構成する画像再構成部と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、被検体の周囲からX線などの放射線を照射して得られた投影データを画像再構成することで被検体の断層像を得る放射線断層撮影装置に関する。特に心臓領域の画像再構成に関する。
被検体における病変部の診断装置として、被検体の断層像を得る放射線断層撮影装置、たとえばX線CT装置が広く診断に利用されている。かかるX線CT装置は、心臓領域の撮像においても広く用いられるようになっている。
かかる心臓領域の撮像を行う場合、心臓が常に拍動していることから、X線CT装置は、被検体に心電計を取り付け、心臓の収縮期および拡張期などの動作状態を把握しながら放射線を照射する。かかる心臓領域の画像の再構成法は、心電図(ECG: electrocardiogram)再構成法と呼ばれ、プロスペクティブECG法(Prospective ECG)とレトロスペクティブECG法(Retrospective ECG)とが提案されている。
プロスペクティブECG法は、放射線の投影前に設定した心拍の位相の画像を見るために、心電情報から一定の間隔で得られた投影データから画像再構成を行う方法である。この方法の場合には、拡張末期や収縮末期の位相に合わせてS/N比が向上するようにX線管に電流を変動させることで、全体として被検体への放射線被曝量を少なくしている。たとえば、特許文献1はプロスペクティブECG法を開示している。しかし、息を止めたりして緊張したりして心拍が早くなってしまう場合又は不整脈の場合には、期待した心拍の位相の画像がとれないことがある。たとえば心臓の位相が異なるため、モーションアーチファクトが生じる。
レトロスペクティブECG法は、放射線を照射して投影データを得るとともに、同時に心電情報を収集する。放射線の投影後に心電情報から必要な心拍の位相の投影データを取り出して画像再構成を行う方法である。抽出する心拍の位相には最も心拍動の小さい位相を選択したり、診断に必要な位相で投影データの抽出を行ったりしている。これによって、体動によるモーションアーチファクトを最小限に押さえた心臓領域の撮像が可能となる。しかしながら、レトロスペクティブECG法は、被検体への放射線被曝量が多くなりがちである。
また、ECG法を、異なった放射線エネルギーで二種類の断層像を得るデュアルエネルギー撮影に適用させた例が、たとえば特許文献1に開示されている。この方法によれば、心拍の周期ごとに異なる管電圧を交互に切り替えて被検体に放射線を照射させるものが開示されている。
特開2006−006531号
しかしながら、冠動脈における心筋梗塞の原因となる脂肪分などのソフトプラークの検出精度を上げることが要望されているが、上記方法においては、心拍変動などの影響により位置ずれによるアーチファクトが発生する等の問題により、ソフトプラークの検出精度を上げることができないという問題点があった。
したがって、本発明の目的は、心臓周辺の断層像を撮影する際に、カルシウム分布などのハードプラークや脂肪分などのソフトプラークを高精度に得ることが容易になる放射線撮影装置を提供することにある。
第1の観点の放射線断層撮影装置は、被検体の心拍を検出し心拍信号を生成する心拍検出部と、第1エネルギーの放射線とこの第1エネルギーと異なる第2エネルギーの放射線とを被検体の同一部位に照射する放射線照射部と、被検体を透過する第1エネルギーおよび第2エネルギーの放射線を検出し、第1投影データおよび第2投影データを収集する放射線検出部と、心拍信号における一周期内の第1投影データおよび第2投影データに基づき、断層像を画像再構成する画像再構成部と、を備える。
この構成により、第1投影データと第2投影データとの時間ずれが少ないため位置ずれアーチファクトが少なく、時間分解能が高い断層像を得ることができる。このため、異なった放射線エネルギーで2種類の断層像を得るデュアルエネルギー撮影では、一方のエネルギーの断層像から他方のエネルギーの断層像を差し引くサブトラクション法などにより、心臓領域のカルシウム分布などのハードプラークや脂肪分などのソフトプラークを高精度に得ることができる。
この構成により、第1投影データと第2投影データとの時間ずれが少ないため位置ずれアーチファクトが少なく、時間分解能が高い断層像を得ることができる。このため、異なった放射線エネルギーで2種類の断層像を得るデュアルエネルギー撮影では、一方のエネルギーの断層像から他方のエネルギーの断層像を差し引くサブトラクション法などにより、心臓領域のカルシウム分布などのハードプラークや脂肪分などのソフトプラークを高精度に得ることができる。
第2の観点の放射線断層撮影装置は、画像再構成部が、複数の周期において収集された複数の第1投影データおよび第2投影データに基づき、断層像を画像再構成する。
たとえばガントリ回転部の一回転が0.35秒の時に被検体の心拍が約75〜80回/分までの心拍に対応することができる。しかし約75〜80回/分より早い心拍の場合などには、現時点でのガントリの回転速度では、ハーフスキャンの手法で画像再構成しても、断層像を再構成できない場合がある。このような場合には、第複数の周期において収集された複数の第1投影データおよび第2投影データに基づき、断層像を再構成することができ、また、サブトラクション法によりソフトプラークなどを高精度に得ることができる。
たとえばガントリ回転部の一回転が0.35秒の時に被検体の心拍が約75〜80回/分までの心拍に対応することができる。しかし約75〜80回/分より早い心拍の場合などには、現時点でのガントリの回転速度では、ハーフスキャンの手法で画像再構成しても、断層像を再構成できない場合がある。このような場合には、第複数の周期において収集された複数の第1投影データおよび第2投影データに基づき、断層像を再構成することができ、また、サブトラクション法によりソフトプラークなどを高精度に得ることができる。
第3の観点の放射線断層撮影装置は、画像再構成部が、心拍周期における第1周期内の、第1投影データ、第2投影データの順に収集され、第1周期の次の周期である第2周期内に、第2投影データ、第1投影データの順に収集された第1投影データおよび第2投影データに基づき、断層像を画像再構成する。
第1エネルギーの放射線と第2エネルギーの放射線とを頻繁に切り替える必要がなくなる。また画像再構成の際に位相を合わせやすい。
第1エネルギーの放射線と第2エネルギーの放射線とを頻繁に切り替える必要がなくなる。また画像再構成の際に位相を合わせやすい。
第4の観点の放射線断層撮影装置は、被検体の心拍を検出し心拍信号を生成する心拍検出部と、第1エネルギーの放射線、該第1エネルギーの放射線、この第1エネルギーと異なる第2エネルギーの放射線、該第2エネルギーの放射線の順に、被検体の同一部位に照射する放射線照射部と、被検体を透過する第1エネルギーおよび第2エネルギーの放射線の心拍信号における二周期毎に交互の第1投影データおよび第2投影データを収集する放射線検出部と、心拍信号における二周期毎に交互の第1投影データおよび第2投影データに基づき、断層像を画像再構成する画像再構成部と、を備える。
この構成により、心拍周期内の第1周期と第2周期とに基づき、第1エネルギーの放射線、第2エネルギーの放射線、第2エネルギーの放射線、第1エネルギーの放射線のように放射線が照射される。このように照射されると、第1エネルギーの放射線と第2エネルギーの放射線との間の位置ズレが少なくなり、画像再構成の際に位相を合わせやすくなる。したがって、デュアルエネルギーによる断層像のサブトラクション時に位置ズレによる誤差を防ぐことができ、鮮明なハードプラークやソフトプラークを得ることが可能となる。
この構成により、心拍周期内の第1周期と第2周期とに基づき、第1エネルギーの放射線、第2エネルギーの放射線、第2エネルギーの放射線、第1エネルギーの放射線のように放射線が照射される。このように照射されると、第1エネルギーの放射線と第2エネルギーの放射線との間の位置ズレが少なくなり、画像再構成の際に位相を合わせやすくなる。したがって、デュアルエネルギーによる断層像のサブトラクション時に位置ズレによる誤差を防ぐことができ、鮮明なハードプラークやソフトプラークを得ることが可能となる。
第5の観点の放射線断層撮影装置は、画像再構成部は、予測された心拍周期に基づいて収集された第1投影データおよび第2投影データに基づき、画像再構成される。
この構成により、いわゆるプロスペクティブECG法で、低い被曝量で診断を行うことが可能となる。
この構成により、いわゆるプロスペクティブECG法で、低い被曝量で診断を行うことが可能となる。
第6の観点の放射線断層撮影装置は、画像再構成部は、放射線照射と同時に測定された心拍周期と相関する第1投影データおよび第2投影データに基づき、画像再構成される。
この構成により、いわゆるレトロスペクティブECG法で、不整脈などにより生じた好ましくない再構成用データの領域を適切な再構成用データの領域に変更することができる。
この構成により、いわゆるレトロスペクティブECG法で、不整脈などにより生じた好ましくない再構成用データの領域を適切な再構成用データの領域に変更することができる。
本発明の放射線断層撮影装置は、操作者が心臓の断層像を確認する際に、カルシウム分布などのハードプラークや脂肪分などのソフトプラークを高精度に得ることが容易になる。また、体動によるモーションアーチファクトを最小限に押さえた断層像を得ることができる。
<X線CT装置の全体構成>
図1は、実施形態におけるX線CT装置1の構成を示す図である。図示の如く、本装置は、被検体へのX線照射と被検体を透過したX線を検出するためのガントリ100と、ガントリ100から転送されてきたデータに基づいてX線断層像を再構成し、出力して表示する操作コンソール50により構成されている。
図1は、実施形態におけるX線CT装置1の構成を示す図である。図示の如く、本装置は、被検体へのX線照射と被検体を透過したX線を検出するためのガントリ100と、ガントリ100から転送されてきたデータに基づいてX線断層像を再構成し、出力して表示する操作コンソール50により構成されている。
ガントリ100は、その全体の制御を行うCT制御部140を備えており、以下に説明する各種装置が接続されている。
ガントリ100の内部には、X線発生源であるX線管102、X線管102に接続されたX線管コントローラ103、X線の照射範囲を制限するための開口を有するコリメータ120、コリメータ120の開口幅を調整するための開口制御モータ121及び開口制御モータ121を駆動する開口制御モータドライバ122が制御するが設けられ、放射線検出部を構成している。コリメータ120を通過したX線は、そのコリメータ120によるX線照射範囲の制限によって、ガントリ100の回転方向に沿うファン状のX線ビーム(ファンビーム)を形成する。被検体はクレードル111上に横たえられた状態で被検体の体軸方向に(Z軸方向、一般に被検体の体軸の方向に一致する)、テーブルモータ112によって移動される。このテーブルモータ112はテーブルモータドライバ113によって駆動される。
また、ガントリ100の内部には、ファン角(通常60°前後)に依存した長さにわたる複数の検出器がエレメント方向(Z軸方向と同じ)に多数列に並んだ検出チャンネルを有するX線検出部104が設けられ、放射線検出部を構成している。X線検出部104は、たとえばシンチレータとフォトダイオードの組み合わせによって構成される。
ガントリ100は、検出チャンネルの出力を投影データとして収集する複数のデータ収集部(DAS:Data Acquisition System)105を備える。データ収集部105は、1個又は複数(たとえば4個,8個,16個又は32個)から構成され、X線検出部104に接続されている。たとえば、一般に4DASと呼ばれる4個のデータ収集部105を有しているものは、エレメント方向に並んだ4列の検出チャンネルからなり、X線管102が一回転する間にスライス画像を4枚取得することができる。X線管102とX線検出部104とは、互いに空洞部を挟んで、すなわち、被検体を挟んで対向する位置に設けられている。そして、X線管102とX線検出部104とは、対向する位置関係が維持された状態で被検体の周りを回転するように回転部130が設けられている。回転部130には回転モータ131及び回転モータドライバ132が接続されており、回転部130は、回転モータドライバ132により、たとえば約0.3秒から1.0秒で一回転するように制御されている。なお、X線検出部104が円周上全面に配置され、X線管102のみを回転させるガントリ100もある。本発明はこのようなX線管102のみを回転させるものに対しても適用できる。
さらに、本実施形態では、被検体の心拍状態を確認するために、心拍運動を電気信号に変換する心電計150が被検体に装着されている。心電計150は、本発明の心拍検出部の一例である。これは、後述する心電同期スキャンに使用される。
CT制御部140は、操作コンソール50と互いに通信を行うように接続されている。操作コンソール50の指令に基づいて、X線管コントローラ103、テーブルモータドライバ113、開口制御モータドライバ122、回転モータドライバ132、およびデータ収集部105に対し、各種制御信号を出力することになる。データ収集部105で収集されたデータは、操作コンソール50に送出され、画像再構成部(図示せず)において、画像の再構成が行われる。
なお、X線CT装置1は、360°分の投影データからの再構成を前提としたフルスキャンモードと、180°+ファン角分の投影データからの再構成を前提としたハーフスキャンモードとを用意し、ユーザが任意に選択できるようになっている。フルスキャンモードによれば高品質の断層像を再構成することが可能であり、ハーフスキャンモードによれば断層像の画質を若干犠牲にするかわりに、スキャンスピードを早くでき、その分被検体に対する被曝量を低減させることにもなるというメリットがある。なお、以下の実施態様では、鼓動する心臓の撮影する場合であるので、スキャンスピードを早く行うことができるハーフスキャンモードで説明する。
操作コンソール50は、いわゆるワークステーションであり、図示するように、ブートプログラム等を記憶しているROM52、主記憶装置として機能するRAM53をはじめ装置全体の制御を行うCPU54を備える。
ハードディスク装置51は、ここにオペレーティングシステムのほか、ガントリ100に各種指示を与えたり、ガントリ100より受信したデータに基づいてX線断層像を再構成したり、表示したりするための画像処理プログラムが格納されている。また、VRAM55は表示しようとするイメージデータを展開するメモリであり、ここにイメージデータ等を展開することでモニター56に表示させることができる。各種操作は、キーボード57およびマウス58で行う。
かかる構成のX線CT装置1において、投影データの収集は次のように行われる。
まず、テーブルモータ112は、被検体をガントリ回転部130の空洞部に位置させた状態で所定の速度でZ軸方向に移動する。そして、ガントリ回転部130が回転しながらX線管102からのX線ビームが被検体に照射する。その透過X線をX線検出部104で検出する。そして、この透過X線の検出を、X線管102とX線検出部104を被検体の周囲で(すなわち、照射角度(ビュー角度)を変化させながら)複数N(たとえば、N=1,000)のビュー方向で、180°+ファン角度分行う。検出された各透過X線は、データ収集部105でディジタル値に変換されて投影データとして操作コンソール50に転送される。これら一連の工程を1つの単位として1スキャンとよぶ。このように、照射角度の変化に同期してクレードル111を所定速度で移動させることでスキャン位置を移動させながら(X線管102とX線検出部104とが被検体の周囲をらせん状に周回することになる)投影データを収集する。この方式は、いわゆるヘリカルスキャン方式と呼ばれている。テーブルモータ112を順次Z軸方向にステップさせながら、ガントリ回転部130を回転して投影データを収集するアキシャルスキャン方式を採用してもよい。
まず、テーブルモータ112は、被検体をガントリ回転部130の空洞部に位置させた状態で所定の速度でZ軸方向に移動する。そして、ガントリ回転部130が回転しながらX線管102からのX線ビームが被検体に照射する。その透過X線をX線検出部104で検出する。そして、この透過X線の検出を、X線管102とX線検出部104を被検体の周囲で(すなわち、照射角度(ビュー角度)を変化させながら)複数N(たとえば、N=1,000)のビュー方向で、180°+ファン角度分行う。検出された各透過X線は、データ収集部105でディジタル値に変換されて投影データとして操作コンソール50に転送される。これら一連の工程を1つの単位として1スキャンとよぶ。このように、照射角度の変化に同期してクレードル111を所定速度で移動させることでスキャン位置を移動させながら(X線管102とX線検出部104とが被検体の周囲をらせん状に周回することになる)投影データを収集する。この方式は、いわゆるヘリカルスキャン方式と呼ばれている。テーブルモータ112を順次Z軸方向にステップさせながら、ガントリ回転部130を回転して投影データを収集するアキシャルスキャン方式を採用してもよい。
操作コンソール50は、入力した情報をモニター56に表示したり、画像の再構成に必要な手続きを表示したり、転送された投影データに基づきRadonの原理に基づいて所定の演算によって断層像を再構成して表示したりする。
<X線CT装置1による心電同期スキャン>
次に図2のフローチャートを使って、心臓部の心電同期スキャン方法200について説明する。
図2のフローチャートに対応するプログラムは、操作コンソール50のハードディスク51に格納されている画像処理プログラムに含まれ、RAM53にロードされてCPU54により実行されるものである。
次に図2のフローチャートを使って、心臓部の心電同期スキャン方法200について説明する。
図2のフローチャートに対応するプログラムは、操作コンソール50のハードディスク51に格納されている画像処理プログラムに含まれ、RAM53にロードされてCPU54により実行されるものである。
なお、この処理例は、心臓の診断を目的として心臓の周辺部に対してヘリカルスキャンを行わせるときのスキャン計画を行うものである。もちろん、その他の部位の診断も同時に診断する目的としてスキャン計画を立てることも可能であるが、ここでは説明を簡単にするために心臓の診断を目的とするものに限って説明する。
まずステップS201において、操作者は、キーボード57又はマウス58で所定の入力を行いながらモニター56で入力情報を確認し、スカウトスキャンを実行する。スカウトスキャンとは、X線管102を所定位置に固定したまま、すなわち、回転部130を回転させずに、被検体を載置したクレードル111を所定速度で体軸方向に移動させながらX線を連続的に照射して1枚の被検体透視像を得るものである。これにより得られた被検体透視像をスカウト像という。
操作コンソール50からのスカウトスキャンの実行指令を受けて、ガントリ100は、実行命令に従いスカウトスキャンを実施する。操作コンソール50は、X線検出部104及びデータ収集部105より転送されてくる透視像データを受信し、RAM53に格納する。そして、RAM53に格納されたスカウト像がモニター56に表示される。
ステップS202では、心臓部の心電同期スキャンを行う準備として、操作者は、モニター56に表示されるスカウト像を確認しながら、マウス58を操作して心電同期スキャン開始位置と心電同期スキャン終了位置を設定する。この心電同期スキャンの開始位置と終了位置とで挟まれる区間が心電同期スキャン区間となる。
ステップS203では、操作者は、心臓部の心電同期スキャンの方法を選択したり、X線管102から照射されるX線エネルギーを設定したりする。心電同期スキャンの方法には、プロスペクティブECG法とレトロスペクティブECG法とを選択することができる。
また、本実施形態では、デュアルエネルギー撮影を行うため、異なったX線エネルギーで2種類のX線断層像を得る必要がある。このため、操作者は、2つのX線エネルギーを設定する。X線エネルギーを設定する方法は、図3を使って後述する。
また、本実施形態では、デュアルエネルギー撮影を行うため、異なったX線エネルギーで2種類のX線断層像を得る必要がある。このため、操作者は、2つのX線エネルギーを設定する。X線エネルギーを設定する方法は、図3を使って後述する。
そして、ステップS204では、キーボード57又はマウス58で心電同期スキャンの実行指令をCPU54が受けると、心電計150からの心電情報Rを検出し始める。心電情報Rから心臓の動作状態(収縮期、拡張期)が把握できる。心電情報Rの心拍のピークRと心拍のピークRとの間隔は一般にRR間隔と呼ばれている。操作者は、RR間隔の相対位置(パーセント設定)で位相を設定することができる。
ステップS203にてプロスペクティブECG法が選択されていると、ステップS205にて、心電情報Rに基づき心拍周期Pを計算する。プロスペクティブECG法は、不整脈などがない被検体には有効であり、また被検体の被曝量も少ない。
次に、ステップS206にて、心拍周期Pに基づいてX線管102を制御するX線管コントローラ103により、設定された2つのX線エネルギーが照射される。X線エネルギーは、被検体の被曝量を減らすために、所定の位相でしかX線が照射されない。たとえば、操作者は、心臓の拡張末期の断層像を確認したいときには、位相70−80パーセントに設定している。
次に、ステップS206にて、心拍周期Pに基づいてX線管102を制御するX線管コントローラ103により、設定された2つのX線エネルギーが照射される。X線エネルギーは、被検体の被曝量を減らすために、所定の位相でしかX線が照射されない。たとえば、操作者は、心臓の拡張末期の断層像を確認したいときには、位相70−80パーセントに設定している。
ステップS207において、データ収集部105が被検体の心臓部を通過した互いに異なる2つのX線エネルギーによる投影データを取得する。
ステップS208では、CPU54が、X線エネルギーが異なるそれぞれの投影データを使って画像再構成を行い2種類の断層像を表示させる。デュアルエネルギー撮影は、異なったX線エネルギーで2種類のX線断層像を得て、その2種類のX線断層像を合成することにより、軟組織たとえば脂肪の画像または骨の画像などを得ることができる。実際に冠動脈周辺に石灰化が生じていると軟組織画像は、石灰が原因で起こるアーチファクトが生じる。このため石灰化を除去すれば感度を上げることができる。また、ヨードなどの造影剤など所望の物質に関する定量的な分布画像を計算によって求めることができる。この計算方法については、詳細を後述する。
ステップS208では、CPU54が、X線エネルギーが異なるそれぞれの投影データを使って画像再構成を行い2種類の断層像を表示させる。デュアルエネルギー撮影は、異なったX線エネルギーで2種類のX線断層像を得て、その2種類のX線断層像を合成することにより、軟組織たとえば脂肪の画像または骨の画像などを得ることができる。実際に冠動脈周辺に石灰化が生じていると軟組織画像は、石灰が原因で起こるアーチファクトが生じる。このため石灰化を除去すれば感度を上げることができる。また、ヨードなどの造影剤など所望の物質に関する定量的な分布画像を計算によって求めることができる。この計算方法については、詳細を後述する。
次にレトロスペクティブECG法がステップS203において選択されていると、ステップS211では、心電情報Rに基づいてX線管102を制御するX線管コントローラ103により、設定された2つのX線エネルギーが照射される。レトロスペクティブECG法は、投影データを取得してから、操作者が投影データのRR間隔の相対位置を自由に選択することができる。このため、たとえば位相20−95パーセントにおいて、2つのX線エネルギーが照射される。
次にステップS212において、データ収集部105が被検体の心臓部を通過した2つのX線エネルギーによる投影データを取得する。
ステップS213では、CPU54が、X線エネルギーが異なるそれぞれの投影データを使って画像再構成を行い2種類の断層像を表示させる。レトロスペクティブECG法では、位相20−95パーセントの範囲の投影データがハードディスク装置51に記憶されている。操作者は、診断したい断層像の位相を確認しながら、心臓の断層像を画像再構成することができる。このため、被検体に不整脈がある場合であってもきれいな断層像を得ることができる。また、X線エネルギーが異なる2種類の断層像から、所望の物質に関する定量的な分布画像を計算によって求めることができる。操作者は、心臓の拡張末期の断層像を確認したいときには、キーボード57等を使って位相70−80パーセント付近に設定する。心臓の収縮末期の断層像を確認したいときには、位相30−40パーセントに設定する。心臓が拡張又は収縮している最中では、データ収集部105で得られる投影データ自体ではモーションアーチファクトが大きくなるため画像再構成に使えない場合が多い。
ステップS213では、CPU54が、X線エネルギーが異なるそれぞれの投影データを使って画像再構成を行い2種類の断層像を表示させる。レトロスペクティブECG法では、位相20−95パーセントの範囲の投影データがハードディスク装置51に記憶されている。操作者は、診断したい断層像の位相を確認しながら、心臓の断層像を画像再構成することができる。このため、被検体に不整脈がある場合であってもきれいな断層像を得ることができる。また、X線エネルギーが異なる2種類の断層像から、所望の物質に関する定量的な分布画像を計算によって求めることができる。操作者は、心臓の拡張末期の断層像を確認したいときには、キーボード57等を使って位相70−80パーセント付近に設定する。心臓の収縮末期の断層像を確認したいときには、位相30−40パーセントに設定する。心臓が拡張又は収縮している最中では、データ収集部105で得られる投影データ自体ではモーションアーチファクトが大きくなるため画像再構成に使えない場合が多い。
<高エネルギーと低エネルギーのX線の設定>
図3は、高エネルギーのX線照射と低エネルギーのX線照射とを説明する図である。図3(a)は、縦軸にフォトン数を、横軸にエネルギーをとって描いた実効エネルギー分布図である。図3(b)は、X線管102のブロック図である。図3(c)は、X線管102のアノード部分の拡大図である。
図3は、高エネルギーのX線照射と低エネルギーのX線照射とを説明する図である。図3(a)は、縦軸にフォトン数を、横軸にエネルギーをとって描いた実効エネルギー分布図である。図3(b)は、X線管102のブロック図である。図3(c)は、X線管102のアノード部分の拡大図である。
図3(a)において、実効エネルギー分布図は、陰極に与える電圧を変更することで、高エネルギー分布SXEと低エネルギー分布LXEとに変更することができる。また、X線フィルターF1の出し入れを行うことにより高エネルギー分布SXEと低エネルギー分布LXEとに変更することができる。
図3(b)において、X線管102は熱陰極型であって、その内部にカソード12と水冷型の接地アノード14とを備えている。カソード12から出た電子線はアノード14に衝突し、回転軸18で回転するアノード14にX線焦点を形成する。アノード14のX線焦点から発生するX線ビームXRのエネルギースペクトルは、アノード14に対して相対的にカソード12に印加された電圧の関数である。アノード14から発生するX線ビームXRは、窓16から被検体方向へ照射される。図3(b)においては、X線管コントローラ103内の1つの高電圧DC電源25が、カソード12に接続されており、これにより、安定で高いDC電圧が、1つの電源からX線管102のカソード12に印加される。また、変圧回路23は、DC電源25とシステムアースとの間に接続される。波形発生器21が、変調信号を変圧回路23に与え、この信号に変圧回路23が応答することにより、高電圧DC電源25の安定なDC出力信号が変調される。従って、変圧回路23は、波形発生器21の出力を高電圧DC電源25の出力部に接続する役割を果たす。これにより、波形発生器21の変調信号を用いて、高電圧DC電源25の出力を高エネルギー分布SXEまたは低エネルギー分布LXEにすることができる。
図3(c)において、アノード14のX線焦点FP1から発生したX線ビームXR1はX線フィルターF1を透過して被検体に照射される。そのため短波長なX線の高エネルギー分布SXEが被検体に照射される。また、X線焦点FP2から発生したX線ビームXR2はX線フィルターF1を透過せずに被検体に照射すると、長波長なX線の低エネルギー分布LXEが被検体に照射される。このようにして、X線フィルターF1により、図3(a)のX線エネルギー分布に示されるように、より短波長なX線と、より長波長なX線の2種類のX線エネルギーにすることができる。また、X線焦点FP2から発生したX線ビームXR2に、X線フィルターF1とは異なるX線フィルターF2を配置してもよい。さらに、フィルターを用いずにアノード14の表面材質をタングステンとモリブデンとにして、高エネルギー分布SXEと低エネルギー分布LXEとに変更することができる。なお、X線焦点FP1とX線焦点FP2とを切り替えるには、電場または磁場の少なくとも一方により電子線EBの方向を変えればよい。
<プロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影>
図4ないし図7は、プロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影を説明する図である。各図とも、(a)は、画像再構成するためのX線の照射角度を示した図であり、(b)は、心電情報R(QRS波)を示した図であり、(c)は、X線管102のカソード電圧を示している。なお、図3で説明したように、高エネルギーのX線照射と低エネルギーのX線照射とを切り替える方法は、フィルターを切り替えることによって、またはアノードの表面材質を替えることによっても可能である。しかし、本実施形態において、説明の便宜上、高エネルギーのX線照射と低エネルギーのX線照射との切り替えは、カソード電圧で説明する。
図4ないし図7は、プロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影を説明する図である。各図とも、(a)は、画像再構成するためのX線の照射角度を示した図であり、(b)は、心電情報R(QRS波)を示した図であり、(c)は、X線管102のカソード電圧を示している。なお、図3で説明したように、高エネルギーのX線照射と低エネルギーのX線照射とを切り替える方法は、フィルターを切り替えることによって、またはアノードの表面材質を替えることによっても可能である。しかし、本実施形態において、説明の便宜上、高エネルギーのX線照射と低エネルギーのX線照射との切り替えは、カソード電圧で説明する。
図4はプロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影の第一実施例である。心電計150の心電情報Rに基づいて予測された心拍周期が求められている。この心電情報Rに基づいて予測された心拍周期で、X線管コントローラ103は、一度目の心拍周期に、80kVのエネルギーに続いて120kVのエネルギーの連続X線ビーム75を照射する。そして、X線管コントローラ103は、二度目の心拍周期に、120kVのエネルギーに続いて80kVのエネルギーの連続X線ビーム77を照射する。つまり、一度目の心拍周期と二回目の心拍周期とで、連続X線ビーム75と連続X線ビーム77とのエネルギー強度が逆になっている。
また、図4では、1周期目の低投影データ61Aと2周期目の低投影データ61Bとを合わせて約240°(180°+ファン角分)以上のX線の照射角度分の低投影データ61を得ている。同様に、1周期目の高投影データ63Aと2周期目の高投影データ63Bとを合わせて約240°以上のX線の照射角度分の高投影データ63を得ている。心拍周期が早くなればなるほど、3周期目の低投影データ61および複数の高投影データ63が必要になる。つまり、約240°の投影データからの再構成を前提としたハーフスキャンモードであれば、低X線ビーム61または高投影データ63により、心臓領域の断層像を再構成する投影データを得ることができる。
図5はプロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影の第二実施例である。心電情報Rに基づいて予測された心拍周期が求められている。心拍周期が約80回/分以上であれば、X線管コントローラ103は、その心拍周期に合わせて、たとえば80kVのエネルギーの低X線ビーム71を二度連続して照射し、120kVのエネルギーの高X線ビーム73を二度連続して照射する。このような場合には、1周期目の低投影データ61Aと2周期目の低投影データ61Bとを合わせて約240°以上のX線の照射角度分の低投影データ61を得る。そして低X線ビーム71による心臓領域の断層像を表示させることができる。同様に、3周期目の高投影データ63Aと4周期目の高投影データ63Bとを合わせて約240°以上のX線の照射角度分の高投影データ63を得る。つまり、心電計150の心電情報Rの心拍に基づいて、二周期ごとに、交互の低投影データ61Aおよび61Bと高投影データ63Aおよび63Bとを収集できるようにすればよい。
なお、心拍周期が早くなればなるほど、複数の低投影データ61および複数の高投影データ63が必要になる。そのため、たとえば心拍周期が約100回/分以上であれば、X線管コントローラ103は、その心拍周期に合わせて、たとえば80kVのエネルギーの低X線ビーム71を三度連続して照射し、120kVのエネルギーの高X線ビーム73を三度連続して照射するようにする。
<レトロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影>
図6ないし図7は、レトロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影を説明する図である。各図とも、(a)は、画像再構成するためのX線の照射角度を示した図であり、(b)は、心電情報R(QRS波)を示した図であり、(c)は、X線管102のカソード電圧を示している。
図6ないし図7は、レトロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影を説明する図である。各図とも、(a)は、画像再構成するためのX線の照射角度を示した図であり、(b)は、心電情報R(QRS波)を示した図であり、(c)は、X線管102のカソード電圧を示している。
図6はレトロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影の第一実施例である。X線管コントローラ103は、心電計150の心電情報Rの心拍のピークR1に基づいて、80kVのエネルギーに続いて120kVのエネルギーの連続X線ビーム75を照射する。これに引き続いて、ピークR2に基づいて、その心拍周期内に、120kVのエネルギーに続いて80kVのエネルギーの連続X線ビーム77を照射する。一度目の心拍周期と二回目の心拍周期とで、連続X線ビーム75と連続X線ビーム77とのエネルギー強度が逆になっている。レトロスペクティブECG法では、広範囲の位相に対して連続X線ビーム75と連続X線ビーム77とを照射する。これら連続X線ビーム75と連続X線ビーム77とを被検体に照射することにより、その透過X線をX線検出部104が検出する。X線検出部104が得た広範囲の連続X線ビーム75と連続X線ビーム77とは、ハードディスク装置51に記憶される。
また、図6では、1周期目の連続X線ビーム75のうち低エネルギー範囲からの低投影データ61Aと2周期目の連続X線ビーム77のうち低エネルギー範囲からの低投影データ61Bとを合わせて約240°(180°+ファン角分)以上のX線の照射角度分の低投影データ61を得ている。但し、同様に、1周期目の連続X線ビーム75のうち高エネルギー範囲からの高投影データ63Aと2周期目の連続X線ビーム77のうち高エネルギー範囲からの高投影データ63Bとを合わせて約240°以上のX線の照射角度分の高投影データ63を得ている。そして、低投影データ61による断層像と高投影データ63による断層像との少なくとも一方がモニター56に表示される。操作者は、診断したい断層像の位相65または位相67をマウス58などで特定する。但し、低エネルギーと高エネルギーとにまたがる位相は特定できない。低投影データ61の位相65と高投影データ63の位相67とは、デュアルエネルギーによる断層像の差分計算用に、同位相となる。
図7はレトロスペクティブECG法におけるデュアルエネルギー撮影の第二実施例である。心電計150の心電情報Rの心拍のピークR1に基づいて、たとえば80kVのエネルギーの低X線ビーム71を照射する。引き続き、ピークR2に基づいて80kVのエネルギーの低X線ビーム71を、ピークR2に基づいて120kVのエネルギーの高X線ビーム73を、ピークR4に基づいて120kVのエネルギーの高X線ビーム73を照射する。被検体の心拍が80回/分で、図7(b)の心電情報Rの心拍のピークR1と心拍のピークR2との間隔が0.75秒以下の場合には、断層像を画像再構成するに必要な投影データが取得できない場合がある。そこで、ピークR1後の低投影データ61AとピークR2後の低投影データ61Bとを合わせて約240°以上のX線の照射角度分の低投影データ61を得る。そして心臓領域の断層像を表示する。同様に、ピークR3後の高投影データ63AとピークR3後の高投影データ63Bとを合わせて約240°以上のX線の照射角度分の高投影データ63を得る。つまり、心電計150の心電情報Rの心拍に基づいて、二周期ごとに、交互の低投影データ61Aおよび61Bと高投影データ63Aおよび63Bとを収集できるようにすればよい。
<所望の物質の定量的な分布画像>
上述したデュアルエネルギー撮影で得られたX線エネルギーの異なる2つの断層像より、ある所望の物質の定量的な分布画像を得る例を示す。
上述したデュアルエネルギー撮影で得られたX線エネルギーの異なる2つの断層像より、ある所望の物質の定量的な分布画像を得る例を示す。
X線エネルギーが異なる2種類の断層像においては、たとえば図3(a)に示す高エネルギー分布SXE,低エネルギー分布LXEに対応したエネルギー特性を持つ2つの異なる断層像が得られる。高投影データ63から画像再構成した断層像におけるCT値および低投影データ61から画像再構成した断層像におけるCT値は、それぞれ次の数式1、数式2で与えられる。
ここで、X,Yは所望の物質の量(未知数)である。αA,αB,βA,βB,γA,γBは予め測定によって判明している定数である。このようなCT値からX,Yが次の数式3、数式4によってそれぞれ求められる。
このようにして、Xに関する画像およびYに関する画像がそれぞれ形成される。X,Yはたとえばカルシウム成分、脂肪分、鉄分などである。このようにして、2つのX線エネルギーの異なる断層像からハードプラークやソフトプラークの分布画像を得ることができる。なお、2つのX線エネルギーの異なる断層像の差分でなく、異なるX線投影データの差分から直接、ハードプラークやソフトプラークの分布画像を得ることも可能である。
なお、本実施形態における画像再構成法は、従来公知のフェルドカンプ法による三次元画像再構成法でもよい。さらに、他の三次元画像再構成方法でもよい。または二次元画像再構成でも良い。また、本実施形態では、心臓領域について説明してきたが、他の領域でも同様の効果を出すことができる。ガントリ100が傾斜した、いわゆるチルト・スキャンの場合でも同様な効果を出すことができる。本実施形態では、医用X線CT装置1を元に書かれているが、産業用X線CT装置または他の装置と組み合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などにも利用できる。
本実施形態における第1エネルギーおよび第2エネルギーの放射線として、X線管電圧80kVおよび120kVのX線で説明したが、X線管電圧80kVおよび140kVであってもよく、その他のX線管電圧としてもよい。
また、本実施形態では、複数のセクターのデータを用いたマルチセクターリコンを実施したが、セクターに分割しないフルリコンを行ってもよい。
また、本実施形態では、複数のセクターのデータを用いたマルチセクターリコンを実施したが、セクターに分割しないフルリコンを行ってもよい。
1 … X線CT装置
12 … カソード
14 … アノード
18 … 回転軸
50 … 操作コンソール
56 … モニター
100 … ガントリ
102 … X線管
103 … X線管コントローラ
104 … X線検出部
150 … 心電計
R … 心電情報
FI … X線フィルター
SXE … 高エネルギー分布
LXE … 低エネルギー分布
61 … 低投影データ
63 … 高投影データ
71 … 低X線ビーム
73 … 高X線ビーム
12 … カソード
14 … アノード
18 … 回転軸
50 … 操作コンソール
56 … モニター
100 … ガントリ
102 … X線管
103 … X線管コントローラ
104 … X線検出部
150 … 心電計
R … 心電情報
FI … X線フィルター
SXE … 高エネルギー分布
LXE … 低エネルギー分布
61 … 低投影データ
63 … 高投影データ
71 … 低X線ビーム
73 … 高X線ビーム
Claims (6)
- 被検体の心拍を検出し心拍信号を生成する心拍検出部と、
第1エネルギーの放射線とこの第1エネルギーと異なる第2エネルギーの放射線とを前記被検体の同一部位に照射する放射線照射部と、
前記被検体を透過する前記第1エネルギーおよび第2エネルギーの放射線を検出し、第1投影データおよび第2投影データを収集する放射線検出部と、
前記心拍信号における一周期内の前記第1投影データおよび前記第2投影データに基づき、断層像を画像再構成する画像再構成部と
を備えることを特徴とする放射線断層撮影装置。 - 前記画像再構成部は、複数の周期において収集された複数の前記第1投影データおよび前記第2投影データに基づき、断層像を画像再構成する
ことを特徴とする請求項1に記載の放射線断層撮影装置。 - 前記画像再構成部は、前記心拍周期における第1周期内の、前記第1投影データ、前記第2投影データの順に収集され、前記第1周期の次の周期である第2周期内に、前記第2投影データ、前記第1投影データの順に収集された前記第1投影データおよび前記第2投影データに基づき、断層像を画像再構成する
ことを特徴とする請求項1に記載の放射線断層撮影装置。 - 被検体の心拍を検出し心拍信号を生成する心拍検出部と、
第1エネルギーの放射線、該第1エネルギーの放射線、この第1エネルギーと異なる第2エネルギーの放射線、該第2エネルギーの放射線の順に、前記被検体の同一部位に照射する放射線照射部と、
前記被検体を透過する前記第1エネルギーおよび第2エネルギーの放射線の前記心拍信号における二周期毎に交互の第1投影データおよび第2投影データを収集する放射線検出部と、
前記心拍信号における二周期毎に交互の前記第1投影データおよび前記第2投影データに基づき、断層像を画像再構成する画像再構成部と
を備えることを特徴とする放射線断層撮影装置。 - 前記画像再構成部は、予測された前記心拍周期に基づいて収集された第1投影データおよび第2投影データに基づき、画像再構成される
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。 - 前記画像再構成部は、放射線照射と同時に測定された心拍周期と相関する第1投影データおよび第2投影データに基づき、画像再構成される
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
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JP2006345533A JP2008154718A (ja) | 2006-12-22 | 2006-12-22 | 放射線断層撮影装置 |
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