JP2008154433A - 回転電機の巻線接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接工数を増加させることなく、多層多列の導体セグメント10の端部対15の良好な溶接を、簡単に、かつ迅速に実施できる回転電機の巻線接合方法を提供する。
【解決手段】8層4列の導体セグメント接合型の巻線接合方法において、1列目と4列目を形成する2つの導体端部11を対とする端部対15にそれぞれ内側アース電極6aと外側アース電極6bを当接して押圧し、まず、1列目の端部対15をそれぞれの導体端部11が十分に溶融して接合する溶接をなし、続いて2列目の端部対15を溶接する。そして、次に4列目の端部対15をそれぞれの導体端部11が十分に溶融して接合する溶接をなして後、最後に3列目の端部対15を溶接して連続する固定子巻線を完成する。このとき、中間列である2、3列目の端部対15には直接的なアース電極を設けることなく、溶接された導体セグメント10を介して内外側のアース電極6と間接的なアースを確保する。
【選択図】図5

Description

本発明は、回転電機の製造方法に関し、特に、その固定子巻線の製造方法に特徴を有し、導体セグメント接合型の固定子巻線の巻線接合方法に用いて好適である。
〔従来の技術〕
従来から、交流発電機等の回転電機では、固定子鉄心の各スロットに挿通された複数の導体セグメントを接合して形成される導体セグメント接合型の固定子巻線が、導体の占積率向上のため、また、コンパクトなコイルエンドとなすために提案されている。
導体セグメントは、例えば、2本の直線部を有するU字状に設けられており、その2本の直線部を固定子鉄心の異なるスロット、例えば回転子の略磁極ピッチだけ互いに離れた一対のスロットに挿通された後、スロットより突出する端部側を固定子鉄心の周方向へ傾け(または、予め傾け)、各導体セグメントの端部側の先端を順次溶接等により接合されて、連続した固定子巻線を形成する。
また、上記の固定子巻線を形成する各導体セグメントの接合方法として、例えば、特許文献1に開示された接合方法がある。特許文献1には、同一スロットに2個の導体セグメントが挿通されて、径方向に4本の直線部を配列し、円環構造の固定子巻線を形成する場合の接合方法が記載されている。図9に示すように、4本の直線部の先端となる4個の導体端部も固定子鉄心210の径方向に1列に配置される。ここで、固定子鉄心210の径方向における4個の導体端部を、径方向内側から外側へ向かって、順に第1端部201、第2端部202、第3端部203、第4端部204と名付けるときに、第1端部201と第2端部202とが対となって内側端部対211を形成し、第3端部203と第4端部204とが対となって外側端部対212を形成している。
内側端部対211は、固定子鉄心210の内周側に配置される内側電極205により、第1端部201が径方向外側へ押圧されることで、第1端部201と第2端部202とが接触して導通が取られている。この状態で、溶接電極としての溶接トーチ220を内側端部対211に近づけてアーク放電を行うことにより、第1端部201と第2端部202とが溶融して接合される。同様に、外側端部対212は、固定子鉄心210の外周側に配置される外側電極206により、第4端部204が径方向内側に押圧されることで、第3端部203と第4端部204とが接触して導通が取られている。この状態で、溶接トーチ220を外側端部対212に近づけてアーク放電を行うことにより、第3端部203と第4端部204とが溶融して接合される。
ここで、導体セグメント200の表面は一般的には絶縁被膜が施されているが、溶接トーチ側電極とのアーク放電を発生させるためには、導体セグメント200の導体(銅線)と内側電極205、外側電極206とが導通する必要があり、例えば、導体セグメント200の導体端部201〜204の側面の絶縁被膜が、固定子鉄心210のスロットに挿入する前、または挿入した後にカッターまたは化学薬品などで除去されて、内側電極205、外側電極206が導体セグメント200の導体端部201〜204の側面に当接して対をなす導体端部間の隙間を縮小させ接触させるとともに、直接的に電気的導通(アース)を図ってアーク放電を可能としている。
〔従来技術の不具合〕
しかし、特許文献1に開示される回転電機の巻線接合方法は、車両用交流発電機(オルタネータ)の固定子巻線について、導体セグメントの直線部が4本と、内外端部対が2個、つまり4層の導体と2列の端部対が同心円状に整列する所謂4層2列の導体セグメント配置の場合についてであり、車両用走行モータのような高電圧高出力モータにおいては、導体セグメントを固定子鉄心のスロットの径方向へ多層多列に配置してターン数を稼ぐことが求められる。この場合、径方向に多層多列の導体セグメントが配置され、内側から1列目の内側導体セグメントと最外列の外側導体セグメントとの間に中間導体セグメントが複数列配置することとなって、内側、および外側導体セグメントとの電気的導通を得るアース電極の設置は、上記したオルタネータの4層2列の導体セグメントの配置の場合と同様に内側アース電極および外側アース電極の採用で可能となるが、中間導体セグメントでの電気的導通を得るアース電極の設定はこれら内外側アース電極では実施できないこととなる。
従って、多層多列の導体セグメントの配置にあって、中間導体セグメントのアース電極の設定方法が重要な課題となる。この課題解決のため2つの解決手段が検討されている。1つは、中間導体セグメントの導体端部に接触する第3のアース電極を設け、このアース電極によって導体端部にアーク放電を発生させて溶融接合させる方法と、他の1つは、中間導体セグメントの径方向に整列する導体端部の配置を径方向に一直線上に配列させるのではなく、径方向に千鳥形状、もしくはジグザグ形状に配置することにより、第3のアース電極を新たに設けることなく内外側アース電極の電極長を延伸させるか、内外側アース電極の移動ストロークを大きくすることによって中間導体セグメントの導体端部に接触させる方法とがある。
前者の第3のアース電極を新たに設け、このアース電極を中間導体セグメントの導体端部に接触、押圧して中間導体セグメントの固定と電気的導通を果たす手段事例が特許文献2に開示されている。特許文献2に開示されるアース電極の設定方法によれば、導体セグメントの導体端部が径方向に一直線上に配置されることにより、対をなす1種類のU字状の導体セグメント形状を備えるのみで固定子巻線全体が構成できるメリットがあるものの、内外側アース電極に加えて第3の中間アース電極を配設することが必要で、このためにアース電極構造を含め溶接装置全体が複雑、大型化してコスト高となる心配がある。
後者の中間導体セグメントの千鳥配置、もしくはジグザグ配置と内外側アース電極のストローク可変による接触と電気的導通の手段事例が特許文献3に開示されている。特許文献3に開示されるアース電極の設定方法によれば、中間導体セグメントの導体端部は内側導体セグメントの導体端部、または外側導体セグメントの導体端部それぞれの径方向の同一直線上に位置せずに、あたかも放射状に配置され、それぞれの径方向直線位置の周方向の中間に位置することとなるため、内側からでも外側からでもそれぞれのアース電極を延伸させたりアース電極のストロークを大きくすることによって、中間導体セグメントの導体端部に任意に接触させることが容易となる。
このアース電極の設定方法によれば、前記する第3のアース電極を配設することなく、内外側アース電極の形状またはストロークを調整するのみで電極は兼用できるので、簡単な構造を採用できるメリットがあるものの、溶接すべき導体セグメントの導体端部が千鳥配置をなすために、導体セグメントの組付けが複雑となるとともに、溶接工程においても溶接トーチの移動がジグザグ操作となって、溶接工数等が増加してコスト高となる心配がある。
特開2000−350422号公報 特開2006−25544号公報 特開2000−166150号公報
車両用回転電機は小型化と高効率化の同時達成が強く望まれるようになっている。つまり、小形・高効率オルタネータまたは高電圧モータにおいて、固定子鉄心のスロットに収容する導体およびコイルエンドにおける導体をできるだけ高密度に収容することが望まれるため、平角導線化と平角導線の細線化とターン数の増加と、一方、これら増加する導体セグメントの小径化や導体端部(接合箇所)の増大、および隣接する導体端部間のピッチの微細化が生じて、導体セグメントの接合による巻線接合方法は高精度を要求されるとともに溶接ピッチの微細化に適応する設定自由度を持ちつつ、簡単に、かつ迅速に、安定した良好な溶接ができる溶接方法の提供が望まれるようになる。従って、多層多列の固定子巻線の導体セグメントの接合が、溶接のための部品点数や溶接組付工数を増加させることなく、簡単に、かつ良好に溶接できる巻線接合方法を提供することが重要な課題となる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、溶接工数を増加させることなく、多層多列の導体セグメントの端部対の良好な溶接を、簡単に、かつ迅速に実施できる回転電機の巻線接合方法を提供することを目的とする。
〔請求項1の手段〕
請求項1の手段を採用する巻線接合方法では、固定子鉄心に形成された複数のスロットのそれぞれに、巻線の一部として構成され、端部を有する複数の導体セグメントを挿通し、固定子鉄心から突出する複数の端部のうち接合されるべき2つの端部を1対となして端部対を形成し、複数の端部対を環状に、かつ、放射状に積層、整列して、幾つかの同心円状をなす多層多列の巻線構造の固定子巻線を備える回転電機の巻線接合方法において、幾つかの同心円状に並べられた複数の端部対の最内周側と最外周側に電極を当接する電極当接工程と、電極を当接した複数の端部対のいずれか1つに対し、所定の間隙を有して溶接トーチを配置し、溶接電源を通電して、電極と導通してアーク放電させ、1つの端部対を含む同一の同心円上の複数の端部対を順次溶融して接合することを少なくとも1回行う溶接第1工程と、溶接第1工程において溶接された複数の端部対と異なる同心円上に並べられ、溶接された複数の端部対と電気的に導通のある複数の他の端部対のいずれか1つに対し、所定の間隙を有して溶接トーチを移動して配置し、溶接電源を通電して、溶接第1工程において溶接された端部対を通じて電極と導通してアーク放電させ、異なる同心円上の複数の他の端部対を順次溶融して接合することを少なくとも1回行う溶接第2工程と、を少なくとも1回行うことを特徴としている。
これにより、最内周側、および最外周側以外の所謂中間列の導体セグメントによって構成される導体端部に直接的なアースを確保するアース電極を設けることなく、良好な溶接が実施できる。つまり、溶接工数を増加させることなく、簡単に、かつ迅速に実施できる巻線接合方法が得られる。
また、最内周側、または最外周側の導体セグメントの導体端部と隣接する他の導体セグメントの導体端部と対をなす端部対が良好に溶接されるので、この良好に溶接された端部対を通じてアース電極と導通して間接的なアースが確実に確保でき、中間列での端部対の溶接は多少の隙間が存在しても、それぞれの導体セグメントを介してアース電流が流れ易くなって、速やかな溶融拡大が発生して良好な溶接が得られる。つまり、良好な溶接を実施するに際し、隙間余裕度が向上して従来の必要に応じて実施した隙間縮小の押え治具による矯正工程を省略できる。
〔請求項2の手段〕
請求項2の手段を採用する巻線接合方法では、電極当接工程と溶接第1工程と溶接第2工程を順次行い、多層多列の巻線構造の固定子巻線に対し、これを繰り返し行うことを特徴としている。
これによれば、多層多列の固定子巻線において、多層多列が増加しても上記の各溶接工程を順次繰り返して行うことで、良好な溶接を完了させることができるので、簡単に、かつ迅速に固定子巻線の巻線接合が可能となる。
〔請求項3の手段〕
請求項3の手段を採用する巻線接合方法では、溶接は正極と負極との間にアーク放電をするアーク溶接法であることを特徴としている。
これにより、簡単に、かつ迅速な生産性の高い溶接が可能となり、また、安価な固定子巻線とすることができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4の手段を採用する巻線接合方法では、導体セグメントは、固定子鉄心のスロット内に収容され、導体セグメントの導体端部が連接されて連続する固定子巻線(コイル)となすことを特徴としている。
これにより、導体セグメントの導体端部を溶接にて連接するのみで、占積率が高く、コンパクトなコイルエンドの固定子巻線が得られる。
〔請求項5の手段〕
請求項5の手段を採用する巻線接合方法では、導体セグメントは、他の相コイルまたは部分コイルとを接続する渡り線となすことを特徴としている。
これにより、固定子巻線の通常線部の巻線は勿論、渡り線等の変則線部においても各溶接工程を繰り返すことにより簡単に、迅速な生産性の高い溶接が可能となり、1式の固定子巻線の巻線接合を完成させるタイムスピードが向上し、安価な固定子巻線とすることができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6の手段を採用する巻線接合方法では、幾つかの同心円状に並べられた複数の端部対は、径方向に一列に配列され、周方向ならびに径方向の配列ピッチがそれぞれ等間隔で配置されることを特徴としている。
これにより、それぞれ等間隔で配置された複数の端部対と溶接トーチとの相対移動が精度良く、かつ簡単に実施でき、ずれのない良好な接合の連続溶接が可能となる。
〔請求項7の手段〕
請求項7の手段を採用する巻線接合方法では、端部対に当接する電極は負極のアース電極であって、径方向に可動し、端部対は、端部対の全側面および端面が被膜剥離されて、各溶接工程において、アース電極を被膜剥離された端部対の径方向側面に当接させて押圧し、端部対の隙間を縮小しながら溶接することを特徴としている。
これにより、端部対の隙間が縮小し、導体端部の断面積に依存する隙間限界値の余裕度が増加して、溶け込みのある連続した良好な溶接が可能となる。また、導体端部同士が密着されれば、それぞれからアース電流が流れることにより、それぞれにアーク放電が発生し、速やかな溶融拡大が発生して良好な接合が実現できる。
〔請求項8の手段〕
請求項8の手段を採用する巻線接合方法では、端部対に当接する電極は負極のアース電極であって、軸方向に可動し、端部対は、端部対の全側面および端面が被膜剥離されて、各溶接工程において、アース電極を被膜剥離された端部対の軸方向端面に当接させて押圧し、端部対の全面と導通をしながら溶接することを特徴としている。
これにより、中間列の端部対であって、導体セグメントを介して間接的にアースを確保できない端部対に対しても、端部対の軸方向端面からアースが確保でき、しかも、端部対を構成する対をなす導体端部のそれぞれからアース電流が流れることにより、それぞれにアーク放電が発生し、多少の隙間があっても速やかな溶融拡大が発生して良好な接合が実現できる。つまり、多層多列が増えて各溶接工程を順次繰り返して行ってもさらに中間列が残る場合、その中間列の端部対を良好に溶接するに好適な巻線接合方法である。
〔請求項9の手段〕
請求項9の手段を採用する巻線接合方法では、幾つかの同心円状に並べられた複数の端部対と、所定の間隙を有して配置する溶接トーチを通電した状態で周方向に相対移動させ、複数の端部対を順次溶接する連続溶接を行うことを特徴としている。
これにより、周方向に並ぶ複数の端部対を速やかに溶接するので、1式の固定子巻線の巻線接合を完成させるタイムスピードが向上する。
〔請求項10の手段〕
請求項10の手段を採用する巻線接合方法では、径方向に一列に配列された複数の端部対に対して、溶接トーチを通電した状態で径方向に相対的に移動させ、複数の端部対を順次溶接する連続溶接を行うことを特徴としている。
これにより、径方向に並ぶ複数の端部対を速やかに溶接するので、1式の固定子巻線の巻線接合を完成させるタイムスピードが向上する。
この発明の最良の実施形態は、8層4列からなる導体セグメント接合型の固定子の巻線接合方法において、最内外周側の1列目と4列目を形成する導体セグメントの導体端部の端部対にそれぞれ内側アース電極と外側アース電極を当接して押圧し、まず始めに1列目の導体端部の端部対をそれぞれの導体端部が十分に溶融して接合する溶接をなし、続いて2列目の端部対を溶接する。そして、次に4列目の端部対をそれぞれの導体端部が十分に溶融して接合する溶接をなして後、最後に3列目の端部対を溶接して連続する固定子巻線を組立てる。このとき、中間列である2、3列目の端部対には直接的なアース電極を設けることなく、1列目または4列目の既に溶接された導体セグメントを介して内外側いずれかのアース電極と電気的導通、つまり間接的なアースを確保して良好な溶接を、簡単に、かつ、迅速に実施できるようにするものである。
この発明の最良の実施形態を、図に示す実施例1とともに説明する。
〔実施例1の構成〕
図1は本発明の回転電機の固定子巻線の巻線接合装置の外観および構成を示す図であり、図2は図1におけるX部を詳細に示す拡大斜視図であり、図3は固定子巻線を構成する導体セグメントの1組のユニット形状を示す模式的斜視図であり、図4は図1における固定子巻線の通常線部を構成する導体セグメントの配置を固定子鉄心の一つのスロット方向について電気的導通を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、巻線接合装置1は、溶接工具としての溶接電極2を含む溶接トーチ3と、溶接電極2に電力を供給する溶接電源4と、溶接対象のワークであるステータ20を支持する固定台5と、ワークを押圧して溶接箇所を固定し、電気的導通を確保するアース電極6と、ワークの溶接箇所を順次移動させるために、溶接トーチ3を水平および垂直に駆動させる水平・垂直駆動装置7と、ワークを回転させる回転駆動装置8、および各駆動装置7、8と溶接電源4とを制御する制御装置9等から構成されている。
溶接トーチ3の溶接電極2はタングステン材で形成されており、水平・垂直移動手段(通常は溶接ロボット)の先端に備えられている。溶接トーチ3は、本実施例では溶接電源4の正極に接続されており、巻線接合装置1のプラス側電極を構成している。また、溶接トーチ3には、溶接時のアークの安定と溶接部の酸化防止のために不活性ガスが供給される。このような構成になる溶接方法はTIG溶接として公知のものである。また、溶接トーチ3は制御装置9からの制御信号を受けて、溶接電極2の先端が溶接対象としてのステータ20に挿通される導体セグメントの導体端部と所定の間隙を確保するように、また、溶接箇所を順次変更するように、垂直ならびに水平方向に相対移動動作をして、溶接電源4の通電によりアーク放電をして連続的に溶接を実施するものである。
ワークとなるステータ20は、図2に示すように、鉄等の磁性材よりなる薄板のコアシートを積層した円筒形状の固定子鉄心21からなり、円筒形状の固定子鉄心21の内径側から外径側の径方向に設けた複数のスロット22に複数の導体セグメント10を挿通して、径方向に隣接する接合されるべき2つの導体端部11を1対となして端部対15を形成し、この端部対15を順次接合して連続した巻線を形成する回転電機の固定子である。
また、導体セグメント10は、本実施例では、図3に示すように、大セグメント10aと小セグメント10bの2つを1組として使用する。大セグメント10aは断面が矩形の平角導線を、U字状に折り曲げて、2本の直線部13aに捩じりを加え相対的に移動させて広げた後、2本の直線部13aが異なるスロット、例えば回転子の略磁極ピッチだけ互いに離れた一対のスロット22に跨って挿通できるように形成される。スロット22より突出する大セグメント10aの一端側のそれぞれは、スロット位置から固定子鉄心21の周方向へ斜めに延出する傾斜部12aが互いに離反する向きに形成され、さらに、この傾斜部12aの先端が軸方向に折り曲げられて、導体端部11aが形成されている。これにより、導体端部11aの突出し量を抑えてコイルエンドをコンパクトに収める構成となっており、好適には、導体端部11aと直線部13aとは周方向に磁極ピッチの半分だけ離れている。
また、小セグメント10bは、同様に、断面が矩形の平角導線をU字状に折り曲げて、2本の直線部13bに捩じりを加え相対的に移動させて広げた後、2本の直線部13bが異なるスロット22、例えば回転子の略磁極ピッチだけ互いに離れた一対のスロット22に跨って挿通できるように形成され、スロット22より突出する小セグメント10bの一端側のそれぞれは、スロット位置から固定子鉄心21の周方向へ斜めに延出する傾斜部12bが互いに接近する向きに形成され、さらに、この傾斜部12bの先端が軸方向に折り曲げられて、導体端部11bが形成されている。これにより、導体端部11bの突出し量を抑えてコイルエンドをコンパクトに収める構成となっており、小セグメント10bも同様に、好適には、導体端部11bと直線部13bとは周方向に磁極ピッチの半分だけ離れている。
そして、大セグメント10aと小セグメント10bは1組をなし、互いの直線部13a、13bの組の一方は、磁極ピッチだけ互いに離れた一対のスロット22の一方に挿通されるとともに、互いの直線部13a、13bの組の他方は、磁極ピッチだけ互いに離れた一対のスロット22の他方に挿通される。スロット22に挿通されたこの組をなす大セグメント10aと小セグメント10bは、小セグメント10bの直線部13bが大セグメント10aの直線部13aの間に挟まれて、径方向に整列して配置される。そして、等間隔に設けられたスロット22の周方向に隣接する異なる他の一対のスロット22に同様に異なる他の導体セグメント10´が挿通され(ここで、符号´は1組の導体セグメントを構成する大セグメント10aと小セグメント10bと異なる他の大セグメント10a´または小セグメント10b´を示す符号であって、符号´がない構成部分と同じ部分を示すものとする)、順次周方向に隣接する他の一対のスロット22に挿通することにより、1組の導体セグメント10からなる4層の直線部と2列の端部対を有する同心円状の巻線が構成される。また、本実施例では上記した4層2列の同心円状の巻線の径方向内側または外側に、さらに、同様な構造になる4層2列の同心円状の巻線を配置して、結果、8層4列の導体セグメント10で構成される固定子巻線を形成する。
このとき、スロット22内では導体セグメント10を押圧して挿通させるので両直線部13a、13bが互いに密着して収容されるものの、一方、導体端部11aは固定子鉄心21の一端側から傾斜部12aを介して突出した自由端であるので、必ずしも径方向の隣接する他の導体セグメント10´の導体端部11b´と密着するとは限らない。しかし、導体端部11aと他の導体セグメント10´の導体端部11b´、もしくは導体端部11bと他の導体セグメント10´の導体端部11a´と径方向で隣接して対をなし、固定子巻線の接合箇所となる端部対15を形成する。好適には、磁極ピッチをスロット数の奇数倍にすることで、この端部対15はスロット22とスロット22の中間位置に配設することが可能となり、結果、端部対15は径方向ならびに周方向に等ピッチに整列し、径方向には一直線上に並んで放射状に延び、また、周方向には同心円状に並んで4列の同心円構造を形成する。
図4は、上記説明した固定子巻線の通常線部を構成する導体セグメントの組付構造、特に電気的導通状態を1つのスロット位置に集約(実際は1磁極ピッチ離れて挿通)した模式的断面図として示したものである。図4に示すように、固定子鉄心21の同一スロット22には、複数の導体セグメント10の挿通により、直線部13が径方向に一直線上に配列されている。また、スロット22より突出する各導体端部11の端部対15も、固定子鉄心21の径方向には一直線上に配列され、軸方向の端部対15の突出も均一に、かつ、同一平面内に収まるように配列されて、連続溶接のし易い構造になっている。端部対15の先端部を軸方向からのアーク溶接により溶融して接合し、連続した固定子巻線が形成される。なお、導体セグメント10の各直線部13はスロット22内に互いに密着するようにきっちりと挿通され占積率を確保するが、各端部対15は互いの絶縁を図るために所定の間隙をあけて径方向の一直線上に配列される。また、導体セグメント10の他端側、つまり、U字状に折り曲げた他端側も一端側と同様に、コイルエンドをコンパクトとなすために固定子鉄心21の周方向に傾斜させてもよい。なお、図4は、導体セグメント10の各直線部13がスロット22内で互いに密着する構造を示していないが、これは説明上模式的に電気的非導通を示したもので、実際には導体セグメント10の各直線部13は絶縁被覆がなされているので電気的に導通(短絡)することはない。
本実施例では、図4に示すように、固定子鉄心21のスロット22の径方向には2組8本の導体セグメント10の直線部13が積層され、スロット22から突出した8個の導体端部11がそれぞれ隣接する導体端部11´と2個1対の対をなして4個の端部対15を形成して、8層4列の同心円状の巻線構造を構成している。さらに多数のターン数を必要とする固定子巻線の場合には、さらに多層多列の巻線が必要となるが、2層で1対の端部対15を形成することから、層数は偶数が必要となり、端部対はその半分の数だけ形成されることとなって、径方向の列数と周方向のピッチ数を掛け合わせた総数だけ溶接による接合箇所が増加することになる。この総数は非常に大きなものであるため、簡単に、かつ、迅速に端部対15を接合する溶接方法が検討される所以である。なお、導体セグメント10の積層は、完全に密着した積層は難しく、互いに隣接して対をなす導体端部11、11´間には僅かに隙間が生じる。この導体端部11、11´間の隙間は、良好な溶接を実現しにくくさせ、このため、過大な隙間の場合には、強制的に隙間を縮小させる押え治具等で矯正させてもよい。
ここで、固定子鉄心21の径方向に並ぶ8個の導体端部11を、固定子鉄心21の径方向内側から外側に向かって順に、第1端部111、第2端部112、第3端部113、第4端部114、第5端部115、第6端部116、第7端部117、第8端部118と名付けたときに、第1端部111と第2端部112、第3端部113と第4端部114、第5端部115と第6端部116、および第7端部117と第8端部118とで、それぞれ前記の端部対15を形成するとともに、第2端部112と第3端部113との間、第4端部114と第5端部115との間、および第6端部116と第7端部117との間にそれぞれ絶縁のため所定の間隙が設けられている。また、接合される各端部対15は幾つか(本実施例では4つ)の同心円状に等間隔に配置されている。なお、導体セグメント10の導体端部11の絶縁被膜は、スロット22への挿通前または挿通後にカッター、化学薬品等で除去されており、後記するようにアース電極6によって当接、押圧された場合に電気的導通が図れるようになっている。そして、導体セグメント10がスロット22に挿通されたステータ20は、端部対15を上にして固定台5に配置される。
本発明の巻線接合方法は、上記の各端部対15をTIG溶接により接合する方法であって、図1に示す巻線接合装置1の利用によってなされ、巻線接合装置1には以下に説明する導体端部11に導通するアース電極6を備えている。導体端部11の導通用のアース電極6は図2に示すように、ステータ20の内径側から導体セグメント10の被膜剥離のされた導体端部11に接触させる内側アース電極6aと、ステータ20の外径側から被膜剥離のされた導体端部11に接触させる外側アース電極6bから構成されている。内側アース電極6aは、最内周側の第1端部111と第2端部112とで形成される端部対15との導通を確保し、外側アース電極6bは、最外周側の第7端部117と第8端部118とで形成される端部対15との導通を確保している。この内側アース電極6a、外側アース電極6bは、固定子鉄心21の周方向に所定の磁極ピッチで複数箇所設けられ、各端部対15に対応して、周方向に複数個配置され、全周に渡って円環状のアース電極6を形成するとともに、径方向に可動するようになっている。
しかし、最内周側と最外周側の中間に配置する第3端部113と第4端部114、および第5端部115と第6端部116とで形成される端部対15との導通を確保する新たなアース電極は設けられていない。従って、中間に位置する各端部対15は、アース電流が流れないことによりアーク放電が発生せず、溶接アークによる溶融接合ができないことになるが、後に詳しく説明するように本発明の巻線接合方法を採用することで簡単に、かつ、良好な溶接が可能となる。つまり、直接的にアースを確保するためのアース電極を新たに設けることなく、アーク放電のアース電流を内外周側に配置した内側アース電極6aまたは外側アース電極6bと導体端部11の端部対15を既に接合した導体セグメント10を介して導通を得る、つまり間接的にアースを確保することによって可能とするもので、以下に本発明の巻線接合方法を、図5〜6に従って、溶接工程順に説明する。
図5は固定子巻線の通常線部を構成する8層4列の導体セグメント10の配置を固定子鉄心21の径方向の一つのスロット方向の断面図で示したものであり、図4と同様に、異なるスロット22に挿通された導体セグメント10が電気的導通を果たす説明上、便宜的に同一スロット内にあるとして模式的に示した断面図である。
〔第1溶接工程〕
まず、固定台5に導体端部11を上にして配置されたステータ20の内側に配置される内側アース電極6aを可動させ、固定子鉄心21のスロット22に挿通された導体セグメント10の導体端部11の最内周側の第1端部111の側面に当接して径方向外側(図5(a)矢印A方向)へ押圧する。また、押圧した導体端部11の第1端部111の軸方向端面の真上に溶接電極2を含む溶接トーチ3を移動し、所定の間隙を保持して溶接電源4を通電する。すると、第1端部111と内側アース電極6aとの導通が確保できるので、アーク電流が第1端部111を経由して内側アース電極6aに流れる(図中太線の矢印)。すると、第1端部111と溶接トーチ3との間にアーク放電が発生し、溶融が開始する。そして、溶融が拡大すると、溶融金属による隣接する第2端部112との接触が起こり、この接触によって第2端部112にもアースが確保され、その結果、アース電流が流れてアーク放電が活発となり、それぞれの導体端部11、11´(つまり、端部対15)が溶融して接合される。
このとき、導体端部11と導体端部11´との隙間が十分に縮小されていないと、隣接する導体端部11´との接触が起こらないため、良好な接合は期待できず、導体端部11、11´の隙間には限界値が存在する。この隙間限界値は、導体セグメント10の断面積にほぼ比例し、多層多列を図る巻線細線化の傾向に対して良好な接合を困難なものとする。そのため、上記するように、適度な押圧は互いに隣接する導体端部11、11´を接近させ、つまり、隙間を縮小して良好な接合を得易くするものである。適度な押圧により互いの導体端部11、11´を予め接触させておけば、アーク電流は即座にそれぞれの導体端部11、11´から内側アース電極6aに流れるので、それぞれにアーク放電が発生し、速やかな溶融拡大が発生して良好な接合が実現できる。なお、内側アース電極6aによる押圧は、内側から1列目の互いに隣接する導体端部11、11´間の隙間を縮小させる程度のものであればよく、2列目まで押し倒すほどの強さでなく、1列目と2列目との間の絶縁用の間隙を消滅させることはない。
〔第2溶接工程〕
次に、内側から2列目、つまり中間列を形成する導体セグメント10の第3端部113と第4端部114との接合に移る。図5(b)に示すように、この中間列の第3端部113もしくは第4端部114にはアース電極6は当接されておらず、第1溶接工程で説明したように内側アース電極6aが1列目の第1端部111の側面に当接され、端部対15が良好に溶接されたままである。このとき、溶接トーチ3を溶接対象の2列目の真上に移動し、溶接電源4を通電すると、アーク電流は2列目の第3端部113および第4端部114に流れ、導体セグメント10を介して第1溶接工程で既に溶接された端部対15を通じて内側アース電極6aに流れることができ(図中太線の矢印)、即座にアーク放電が発生し、速やかな溶融拡大が発生して良好な接合が実現できる。
このとき、アーク放電がそれぞれの第3端部113、第4端部114に発生するのは、既に第1溶接工程にて1列目の端部対15を良好に溶融して接合する溶接がなされているからであり、この接合により、2列目の導体端部11、11´間の隙間が多少大きくてもアース電流がそれぞれの導体端部11、11´に流れるのでそれぞれからアーク放電が発生して速やかな溶融拡大が実現できるものである。つまり、既に接合した溶接部を有する導体セグメント10を間接アースとして利用し、続く2列目の導体端部11、11´間を良好に接合するものである。従って、2列目の導体端部11、11´間の隙間を縮小するために押圧する、また、アース電流を導通するために導体端部11、11´に当接するアース電極6をわざわざ設ける必要はない。
〔第3溶接工程〕
つづいての溶接の第3工程は3列目の端部対15の溶融接合でなく、4列目の端部対15の溶融接合である。3列目の接合の前に4列目の接合を済ますのを好適とする。図6(a)に示すように、4列目の接合は、既に第1、および第2溶接工程で説明した1列目と2列目の配置を2列目と3列目を境にして対称配置したものと見做すことができるので、1列目と同様な溶接方法が採用できる。つまり、外側アース電極6bを可動させ、固定子鉄心21のスロット22に挿通された導体セグメント10の導体端部11の最外周側の第8端部118と当接して径方向内側(図示矢印B方向)へ押圧する。すると、第8端部118と外側アース電極6bとの導通が確保できるので、アーク電流が第8端部118を経由して外側アース電極6bに流れる(図中太線の矢印)。すると、第8端部118と溶接トーチ3との間にアーク放電が発生し、溶融が開始する。そして、溶融が拡大すると、溶融金属による隣接する第7端部117との接触が起こり、この接触によって第7端部117にもアースが確保され、その結果、アース電流が流れてアーク放電が発生するようになり、それぞれの導体端部11、11´(つまり、端部対15)が溶融して接合される。
上記する溶接の実施態様は、溶接の第1工程で説明したことと変わるところはないが、さらに、適度な押圧により、隣接する導体端部11´との間の隙間が縮小し、もしくは接触するようであれば、それぞれの導体端部11、11´からアース電流が流れ易いので、それぞれにアーク放電が発生し易く、速やかな溶融拡大が発生して良好な接合が実現できるものである。
〔第4溶接工程〕
そして、溶接の最終工程となる第4工程に移る。図6(b)に示すように、第4工程は中間列となる3列目の端部対15の溶接である。中間列となる3列目の導体端部11の構造は第3溶接工程で説明したように2列目と対称配置と見做せるので、中間列である2列目の接合方法と同様となる。ただ異なるのは導体セグメント10を介して間接アースを確保するのが外側アース電極6bであることの違いであり、アース電流を即座に流すことができることには違いがないため、作用効果も同様となる。なお、第2溶接工程と実質的に同一構成部分に同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
このように、本発明の巻線接合方法は、以上説明したように4つの溶接工程を順次実施するうえで、直接的なアースとして内外径側のアース電極6を設けるのみで、中間列の溶接においても新たなアース電極を設けることなく間接的にアースを確保することにより良好な溶接ができることを特徴としている。また、上記の説明にあるように、4つの溶接工程のうち第1と第2溶接工程は、第3と第4溶接工程と同様な態様の溶接工程であるため、第1と第2溶接工程を順次実施することを基本工程としたとき、多層多列の固定子巻線の巻線接合方法は基本工程を所要の回数繰り返すことによって実現できる簡便な方法であることも特徴としている。
なお、本実施例での説明では、本発明になる溶接方法をステータ20の径方向に一直線上に配置された接合箇所の溶接工程順について述べたが、これは説明上の手順であって、実際は、溶接箇所は複数の端部対15が幾つかの異なる同心円上に多数設けられ、等間隔に配置される構造である。従って、第1溶接工程で説明する1列目の端部対15の溶接は1溶接箇所が終了した後は周方向に隣接する端部対15に溶接が移り、1列目の全ての端部対15の溶接が完了して後、つづいて2列目に移る、つまり第2溶接工程となる。第2溶接工程でも同様に、1溶接箇所が終了した後は周方向に隣接する端部対15に溶接が移り、2列目の全ての端部対15の溶接が完了して後、次の工程に移ることとなる。以降3列目、4列目も同様に第1溶接工程と第2溶接工程の基本工程の繰り返しであるから、周方向に隣接する端部対15に溶接が順次進み、結果、幾つか(本実施例では4つ)の同心円上に多数設けられた端部対15は全て溶接接合されて、連続する固定子巻線が形成される。このための溶接箇所の移動は、制御装置9からの制御信号に基づき回転駆動装置8の回転移動と水平・垂直駆動装置7の径方向移動による相対移動によって制御され、連続溶接ができるようになっている。
また、溶接の工程順序を1列目、2列目、4列目、そして3列目の工程順を特徴とする説明をしたが、本発明の特徴は、中間列の端部対15の溶接を、既に溶接された最内外列側の端部対15を通じて導体セグメント10を間接アースとして利用することであるため、中間列(2、3列目)の溶接が最内列(1列目)および最外列(4列目)の溶接が実施された後の、1列目、4列目、3列目、そして2列目の工程順であっても、また、1列目、4列目、2列目、そして3列目の工程順であっても良いし、逆に、第1溶接工程を最外列の4列目から実施して、続いて3列目、1列目、そして2列目の工程順であっても、また4列目、1列目、3列目、そして2列目、または4列目、1列目、2列目、そして3列目の工程順であっても構わない。要は、中間列の端部対15の溶接を、既に溶接されて間接アースが形成される端部対15から順に溶接を行う工程順であれば、特に工程順に拘るものではなく、また、さらに多層多列の場合においても、第1溶接工程と第2溶接工程の基本工程を少なくとも1回以上繰り返し実施することで同様な作用効果が得られる。
〔変形例〕
導体セグメントの一方側がスロットに挿通され、他方側が異なるスロットに挿通するときに必ずしも隣接する導体端部は1列目と2列目(または3列目と4列目)に配置されるとは限らない巻線のパターンがある。例えば、2列目と4列目に配置される場合がある。つまり、実施例1の溶接方法は固定子巻線の圧倒的多数となる通常線部の巻線を例に説明したが、巻線には中性点や引出線があるために変則的な配列となる変則線部が存在する。このような変則線部の導体セグメントの配置構造を図7に模式的断面図で示す。図7は固定子巻線の変則線部を構成する8層4列の導体セグメントの配置をスロット方向の断面図で模式的に示したものである。
図7に示すように、導体セグメント10は、実施例1に示す通常線部の導体セグメント10の配置構造(図4参照)と異なり、2列目から4列目に渡る導体セグメント10が配置されている。しかし、配置構造が異なっていても、8層4列の導体セグメント10の導体端部11は1列目と2列目、および3列目と4列目の導体セグメントの配置パターンと同じであり、対称構成をなしていることより、本発明になる間接アースによる溶接方法(技術)が採用できる。基本工程は実施例1で説明した第1、第2溶接工程と同様であり、これを繰り返すことで全溶接工程が完了することより、第1、第2溶接工程についてのみ以下に、簡単に溶接工程を順に説明する。
〔第1溶接工程〕
まず、固定台5に導体端部11を上にして配置されたステータ20の内周側と外周側に配置される内側アース電極6aと外側アース電極6bを可動させ、固定子鉄心21のスロット22に挿通された導体セグメント10の導体端部11の最内周側の第1端部111の側面と最外周側の第8端部118のそれぞれに当接して、径方向外側(図7(a)矢印A方向)と径方向内側(図7(a)矢印B方向)へ押圧する。また、押圧した導体端部11の第1端部111の軸方向端面の真上に溶接電極2を含む溶接トーチ3を移動し、所定の間隙を保持して後溶接電源4を通電する。すると、第1端部111と内側アース電極6aとの導通が確保できるので、アーク電流が第1端部111を経由して内側アース電極6aに流れる(図中太線の矢印)。すると、第1端部111と溶接トーチ3との間にアーク放電が発生し、溶融が開始する。そして、溶融が拡大すると、溶融金属による隣接する第2端部112との接触が起こり、この接触によって第2端部112にもアースが確保され、その結果、アース電流が流れてアーク放電が活発となり、それぞれの導体端部11、11´が溶融して接合される。つまり、実施例1で説明した第1溶接工程と変わるところはない。
〔第2溶接工程〕
次に、内側から2列目、つまり中間列を形成する導体セグメント10の第3端部113と第4端部114の接合に移る。図7(b)に示すように、この中間列の第3端部113もしくは第4端部114にはアース電極6は当接されておらず、第1溶接工程で説明したように内側アース電極6aが1列目の第1端部111の側面に当接され、第1端部111、第2端部112が良好に溶接されたままである。このとき、溶接トーチ3を溶接対象の2列目の真上に移動し、溶接電源4を通電すると、アーク電流は2列目の第3端部113および第4端部114に流れ、2つの導体セグメント10を介して、1つは内側アース電極6aに流れることができ(図中太線の矢印)、他の1つは外側アース電極6bに流れることができ(図中太線の矢印)、即座にアーク放電が発生し、速やかな溶融拡大が発生して良好な接合が実現できる。
従って、本溶接工程においても、2列目の導体端部間の隙間を縮小するために押圧する、また、アース電流を導通するために導体端部11に当接するアース電極6をわざわざ設ける必要はない。これにより、通常線部と異なる変則線部の存在する巻線のパターンにおいても、本溶接方法にて良好な溶接が可能となる。
〔実施例1の効果〕
本実施例の効果について説明する。上記溶接方法によれば、8層4列の異なる同心円状に複数の導体セグメント10を配してなる固定子巻線の最内周側と最外周側の導体セグメント10の導体端部11にアース電極6を当接して押圧し、最内周側と最外周側の導体セグメント10の導体端部11と径方向に隣接する他の導体セグメント10´の導体端部11´と対をなす端部対15を、まず、直接アースを確保してアーク溶接して接合し、そして、次に周方向に隣接する複数の端部対15を全箇所同様に接合する。つづいて、電気的に導通のある異なる同心円状に配してなる中間列の端部対15を、既に溶接した導体セグメント10を介してアース電極6と間接的なアースを確保して溶接し、同様に周方向に隣接する複数の端部対15を全箇所同様に接合する。そして、残る最内周側、または最外周側、および異なる同心円状に配してなる更なる中間列の端部対15を、上記溶接工程を順次繰り返すことにより連続した固定子巻線を形成している。
これにより、最内周側、および最外周側以外の所謂中間列の導体セグメント10によって構成される導体端部11に直接的なアースを確保するアース電極を設けることなく、良好な溶接が実施できる。つまり、溶接工数を増加させることなく、簡単に、かつ迅速に実施できる巻線接合方法が得られる。
また、アース電極6は径方向に可動し、最内周側、または最外周側の導体セグメント10の導体端部11にアース電極6を当接して押圧して後、溶接を実施するので、最内周側、または最外周側の導体セグメント10の導体端部11と径方向に隣接する他の導体セグメント10´の導体端部11´と対をなす端部対15の隙間は縮小し、もしくは密着するようになるのでそれぞれの導体端部11、11´にアース電流が流れ易くなって、速やかな溶融拡大が発生して良好な溶接接合が得られる。
また、最内周側、または最外周側の導体セグメント10の導体端部11と径方向に隣接する他の導体セグメント10´の導体端部11´と対をなす端部対15が良好に溶接されるので、この良好に溶接された導体セグメント10または導体セグメント10´を介してアース電極6と間接的なアースが確保でき、中間列での端部対15の溶接は多少の隙間が存在しても、それぞれの導体セグメント10、10´を介してアース電流が流れ易くなって、速やかな溶融拡大が発生して良好な溶接接合が得られる。つまり、良好な溶接を実施するに際し、隙間余裕度が向上して従来の必要に応じて実施した隙間縮小の押え治具による矯正工程を省略できる。また、工程が簡略化でき、コスト高を抑えることができる。
また、幾つかの同心円状に並べられた複数の端部対15は、径方向に一列に配列され、周方向ならびに径方向の配列ピッチがそれぞれ等間隔で配置され、幾つかの同心円状に並べられた複数の端部対と、所定の間隙を有して配置する溶接トーチ3とを径方向および周方向に相対移動できるので、精度の高い連続溶接が可能となって、良好な溶接が迅速に実施でき、1式の固定子巻線の巻線接合を完成させるタイムスピードが向上する。
〔実施例2の構成〕
本発明の実施例2を図8に示す。実施例2は、実施例1の8層4列を超えて12層6列の多層多列の巻線仕様を有する場合のステータの巻線接合方法である。図8は固定子巻線の通常線部を構成する12層6列の導体セグメント10の配置を固定子鉄心21の径方向である一つのスロット方向の断面図で模式的に示したものである。
実施例1と実質的に同一構成部分に同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
実施例1の8層4列の導体セグメント10の配置では、4個の端部対15のうち内外周側2個の端部対15に直接的なアース電極が当接でき、残る中間列の端部対も2個となって間接的なアースを得るのに過不足のない都合のよい配置であった。しかし、本実施例では、内外周側2個の端部対15に対し、中間列は4個と過不足が生じ、実施例1で提案した溶接の基本工程を順次繰り返しても、最後の中間列について、同様な溶接方法が採用できないという問題がある。
このように間接アース手段が利用できない中間列が存在する場合には、図8に示すように、その中間列のいずれかの端部対15に、端部対15の側面または端面の被膜剥離のされた端面側に中間アース電極6cを2個の導体端部11、11´のそれぞれの端面に均等に当接させ、押圧する(図示矢印C方向)。そして、この中間列に隣接する異なる中間列の端部対15の真上に溶接トーチ3を移動し、溶接電源4を通電することによって、アース電流が流れてアーク放電が発生し、端部対15が溶融して接合される。
そして、続けて溶接トーチ3を、前工程にて中間アース電極6cを当接させた方の中間列の端部対15に移動し、所定の間隙を有して配置し、既に溶接を終えた中間列側に中間アース電極6cを移動させて溶接された端部対15に当接させ、溶接電源4を通電する。このとき、中間アース電極6cが、前工程で溶接された端部対15と均等に当接するように押圧されるので、アース電流が流れて(図中太線の矢印)アーク放電が発生し、端部対15が溶融して接合される。
そして、さらに未接合の中間列があれば、上記した中間アース電極6cによる溶接工程を順に繰り返せばよい。これにより、さらに多層多列の巻線となっても、溶接工数を増やすことなく良好な溶接を、簡単に、かつ、迅速に実施できる。
〔実施例2の効果〕
本実施例では、多層多列の巻線仕様において、中間列が間接アースの手段を利用できない場合において、アース電極6を端部対15の端面側から当接して押圧することにより、それぞれの導体端部11、11´からアース電流を流し、即座に強いアーク放電を発生させ、良好な溶接を、簡単に、かつ、迅速に実施できる。
上記実施形態では、溶接電源4を通電したまま、連続的に端部対15の溶接を行う場合について説明したが、これに限ることなく、1列目の端部対15の接合を完了したら通電を一時停止し、異なる列の他の端部対15の位置に溶接トーチ3を相対移動させた後、再度溶接電源4を通電して溶接を行うようにしてもよい。なお、上記実施形態では、TIG溶接の場合について説明したが、CO2溶接あるいはMIG溶接等の他のアーク溶接法でも同様の効果を得ることができる。また、アーク溶接に変えてレーザー溶接を用いた場合にも、同様な効果を得ることができる。
回転電機の固定子巻線の巻線接合装置の外観および構成を示す斜視図である(実施例1)。 図1におけるX部を詳細に示す拡大斜視図である(実施例1)。 図1における固定子巻線を構成する導体セグメントのユニット形状を示す斜視図である(実施例1)。 固定子巻線の通常線部を構成する8層4列の導体セグメントの配置を固定子鉄心の一つのスロット方向について模式的に示す断面図である(実施例1)。 (a)は溶接の第1工程を示す溶接工程図であり、(b)は溶接の第2工程を示す溶接工程図である(実施例1)。 (a)は溶接の第3工程を示す溶接工程図であり、(b)は溶接の第4工程を示す溶接工程図である(実施例1)。 固定子巻線の変則線部を構成する8層4列の導体セグメントの配置を固定子鉄心の一つのスロット方向について模式的に示す断面図であり、(a)は溶接の第1工程を示す溶接工程図であり、(b)は溶接の第2工程を示す溶接工程図である(実施例1の変形例)。 固定子巻線の通常線部を構成する12層6列の導体セグメントの配置をステータの一つのスロット方向について模式的に示す断面図であり、これを基にした溶接工程図である(実施例2)。 固定子巻線の通常線部を構成する4層2列の導体セグメントの配置を模式的に示す断面図である(従来例)。
符号の説明
1 巻線接合装置
2 溶接電極
3 溶接トーチ
4 溶接電源
5 固定台
6 アース電極
6a 内側アース電極
6b 外側アース電極
6c 中間アース電極
7 水平・垂直駆動装置
8 回転駆動装置
9 制御装置
10、10´ 導体セグメント
10a 大セグメント
10b 小セグメント
11、11´ 導体端部
12a、12b 傾斜部
13a、13b 直線部
15 端部対
20 ステータ(固定子)
21 固定子鉄心
22 スロット

Claims (10)

  1. 固定子鉄心に形成された複数のスロットのそれぞれに、巻線の一部として構成され、端部を有する複数の導体セグメントを挿通し、
    前記固定子鉄心から突出する複数の前記端部のうち接合されるべき2つの前記端部を1対となして端部対を形成し、
    複数の前記端部対を環状に、かつ、放射状に積層、整列して、幾つかの同心円状をなす多層多列の巻線構造の固定子巻線を備える回転電機の巻線接合方法において、
    前記幾つかの同心円状に並べられた複数の前記端部対の最内周側と最外周側に電極を当接する電極当接工程と、
    前記電極を当接した複数の前記端部対のいずれか1つに対し、所定の間隙を有して溶接トーチを配置し、
    溶接電源を通電して、前記電極と導通してアーク放電させ、
    1つの前記端部対を含む同一の同心円上の複数の前記端部対を順次溶融して接合することを少なくとも1回行う溶接第1工程と、
    前記溶接第1工程において溶接された複数の前記端部対と異なる他の同心円上に並べられ、溶接された複数の前記端部対と電気的に導通のある複数の他の端部対のいずれか1つに対し、所定の間隙を有して前記溶接トーチを移動して配置し、
    前記溶接電源を通電して、前記溶接第1工程において溶接された前記端部対を通じて前記電極と導通してアーク放電させ、
    前記異なる他の同心円上の複数の他の端部対を順次溶融して接合することを少なくとも1回行う溶接第2工程と、
    を少なくとも1回行うことを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
  2. 請求項1に記載の回転電機の巻線接合方法において、
    前記電極当接工程と前記溶接第1工程と前記溶接第2工程を順次行い、多層多列の巻線構造の固定子巻線に対し、これを繰り返し行うことを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機の巻線接合方法において、
    前記溶接は正極と負極との間にアーク放電をするアーク溶接法であることを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の回転電機の巻線接合方法において、
    前記導体セグメントは、前記固定子鉄心の前記スロット内に収容され、前記導体セグメントの前記端部が連接されて連続する固定子巻線(コイル)となすことを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の回転電機の巻線接合方法において、
    前記導体セグメントは、他の相コイルまたは部分コイルとを接続する渡り線となすことを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の回転電機の巻線接合方法において、
    前記幾つかの同心円状に並べられた複数の前記端部対は、径方向に一列に配列され、周方向ならびに径方向の配列ピッチがそれぞれ等間隔で配置されることを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の回転電機の巻線接合方法において、
    前記端部対に当接する電極は負極のアース電極であって、径方向に可動し、
    前記端部対は、前記端部対の全側面および端面が被膜剥離されて、
    前記各溶接工程において、前記アース電極を被膜剥離された前記端部対の径方向側面に当接させて押圧し、前記端部対の隙間を縮小しながら溶接することを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の回転電機の巻線接合方法において、
    前記端部対に当接する電極は負極のアース電極であって、軸方向に可動し、
    前記端部対は、前記端部対の全側面および端面が被膜剥離されて、
    前記各溶接工程において、前記アース電極を被膜剥離された前記端部対の軸方向端面に当接させて押圧し、前記端部対の全面と導通をしながら溶接することを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の回転電機の巻線接合方法において、
    前記幾つかの同心円状に並べられた複数の前記端部対と、所定の間隙を有して配置する前記溶接トーチを通電した状態で周方向に相対移動させ、複数の前記端部対を順次溶接する連続溶接を行うことを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1つに記載の回転電機の巻線接合方法において、
    前記径方向に一列に配列された複数の前記端部対に対して、前記溶接トーチを通電した状態で径方向に相対的に移動させ、複数の前記端部対を順次溶接する連続溶接を行うことを特徴とする回転電機の巻線接合方法。
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