JP2008149840A - ウィンドモール、窓構造 - Google Patents

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【課題】車体前部の開口部の外観が損なわれることを抑制しつつ異雑音の発生を抑制することができるウィンドモールを提供する。
【解決手段】ウィンドモール50は、外周部32と内周部33と縦壁部34とを有する段状の開口部30内に収容されるフロントウィンドガラス40の周縁部41に取り付けられる。ウィンドモール50は、本体部51と、リップ部52とを備える。本体部51は、断面がU字状であってその内側に周縁部41を保持するとともに、外側に縦壁部34と対向する第1の面53と内周部33と対向する第2の面54とを有する。リップ部52は、本体部51において第1の面53と第2の面54との連結部55近傍で第2の面54に形成されるとともに縦壁部34に向かって延びて縦壁部34に当接する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車のウィンドモールに関する。また、例えば自動車の窓構造に関する。
従来、自動車のフロントウィンドガラスの周縁部には、当該縁部の保護などのためにウィンドモールが設けられている。ウィンドモールは、一般にフロントウィンドガラスの周縁部を挟みこむように断面が略U字状になっている。
このようなフロントウィンドガラスは、車体の前部に形成された開口部に嵌め込まれる。開口部の周縁部は、外周部に比べて内周部が車室側に一段低く形成される段状に形成されており、外周部と内周部とを連結する縦壁部を有している。フロントウィンドガラスは、周縁部の内側に嵌め込まれている。
ウィンドモールと開口部の周縁部との間には、雨水などの液体が流動できる溝状のレインガータが規定されている。
ウィンドモールには、レインガータの壁面が車外側から見えることによって車体の外観が損なわれることを抑制するために、リップ部を有している。リップ部は、U字状部において車室側の角部(本発明の連結部に対応)に設けられており、開口部の縦壁部に向かって延びており、縦壁部に当接している。リップ部は、レインガータ内を流動する液体が開口部を通って車室内へ浸入することを抑制するシールとしての機能も有している。
上記したように、レインガータは、ウィンドモールと開口部の周縁部との間に規定されている。それゆえ、フロントウィンドガラスの取り付け誤差によっては、レインガータの幅が、広くなったりまたは狭くなったりする。このため、リップ部は、レインガータの幅のずれを考慮して長く形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
国際公開番号 WO01/042036号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているように、リップ部がU字状部の角部に設けられる構造であると、ウィンドモールが開口部の縦壁部に接近するようにフロントウィンドガラスが開口部に設置されると、リップ部と開口部の縦壁部との距離が短くなる。リップ部と開口部の縦壁部との距離が短くなると、リップ部の根元部分が急激に折り曲げられてしまい、それゆえ、リップ部の先端が開口部の周縁に沿わなくなる。この結果、リップ部の先端がばたつくことに伴う異雑音が発生するなどする。
また、ウィンドモールと開口部の周縁部との間が狭くなり、レインガータ機能が十分に発揮されない場合が生じる。
したがって、本発明の目的は、開口部の外観が損なわれることを抑制しつつ異雑音の発生を抑制することができ、また十分なレインガータ機能を維持できるウィンドモールを提供することである。また、本発明の他の目的は、外観が損なわれることを抑制しつつ異雑音の発生を抑制することができ、また十分なレインガータ機能を維持できる窓構造を提供することである。
本発明のウィンドモールは、外周部に比べて内周部が車室側に向かって低く形成されて前記外周部と前記内周部とを連結する縦壁部を有する段状の開口部内に収容されるウィンドガラスの周縁部に取り付けられる。前記ウィンドモールは、本体部と、リップ部とを備える。前記本体部は、断面がU字状であってその内側に前記周縁部を保持するとともに、外側に前記縦壁部と対向する第1の面と前記内周部と対向する第2の面とを有する。前記リップ部は、前記本体部において前記第1の面と前記第2の面との連結部近傍で第2の面に形成されるとともに、前記縦壁に向かって延びて前記縦壁部に当接する。
この構造によれば、ウィンドガラスの取り付け作業時の誤差などによっては、ウィンドガラスの周縁部のうち一部分、例えば車幅方向端部のうちのいずれか一方が縦壁部の内面に接近した状態でウィンドガラスが開口部に固定されても、リップ部が連結部よりもウィンドガラス寄りの第2の面に形成されているので、リップ部は縦壁部に沿いやすくなる。つまり、リップ部の先端が容易に変形し、それゆえ、縦壁部に対するリップ部の追従性が向上するので、リップ部の先端が縦壁部から離れることが抑制される。また、ウィンドモールと開口部の周縁部との間に雨水などの液体が流動できる十分な空間を確保することができ、十分なレインガータ機能を発揮することができる。
本発明の好ましい形態では、前記リップ部は、前記内周部との間に隙間が設定されるよう設けられている。
この構造によれば、ウィンドモールと周縁部との接触箇の増加に伴う異雑音の発生を抑制することができる。
本発明の窓構造は、外周部に比べて内周部が車室側に向かって低く形成されて前記外周部と前記内周部とを連結する縦壁部を有する段状の開口部と、前記開口部内に収容されるウィンドガラスと、前記ウィンドガラスの周縁部に取り付けられるウィンドモールと、を備える。前記縦壁部において前記ウィンドモールと対向する内面は、前記内周部から前記外周部に向かって周方向外側に広がる傾斜を有する。
この構造によれば、縦壁部の内面が傾斜していることによって、リップ部が内面に追従しやすくなり、それゆえ、リップ部の先端が内面から離れることが抑制される。また、ウィンドモールと開口部の周縁部との間に雨水などの液体が流動できる十分な空間を確保することができ、十分なレインガータ機能を発揮することができる。
窓構造に関する発明の好ましい形態では、前記ウィンドモールは、本体部と、リップ部とを備える。前記本体部は、断面がU字状であってその内側に前記周縁部を保持するとともに、外側に前記縦壁部と対向する第1の面と前記内周部に対向する第2の面を有する。前記リップ部は、前記本体部において前記第1の面と前記第2の面との連結部近傍で前記第2の面に形成されるとともに、前記縦壁に向かって延びて前記縦壁部に当接する。
この構造によれば、ウィンドガラスの取り付け作業時の誤差などによっては、ウィンドガラスの周縁部のうち一部分、例えば車幅方向端部のうちのいずれか一方が縦壁部の内面に接近した状態でウィンドガラスが開口部に固定されても、リップ部が連結部よりもウィンドガラス寄りの第2の面に形成されているので、リップ部は縦壁部に沿いやすくなる。つまり、リップ部の先端が容易に変形し、それゆえ、縦壁部に対するリップ部の追従性が向上するので、リップ部の先端が縦壁部から離れることが抑制される。また、ウィンドモールと開口部の周縁部との間に雨水などの液体が流動できる十分な空間を確保することができ、十分なレインガータ機能を発揮することができる。
窓構造に関する発明の好ましい形態では、前記リップ部と前記内周部との間には、隙間が規定される。
この構造によれば、ウィンドモールと周縁部との接触箇の増加に伴う異雑音の発生を抑制することができる。
本発明によれば、開口部の外観が損なわれることを抑制しつつ異雑音の発生を抑制することができ、また十分なレインガータ機能を維持できる。
本発明の一実施形態に係る窓構造を、図1〜3を用いて説明する。図1は、本実施形態の窓構造20を備える自動車10を示す斜視図である。図1に示すように、自動車10は、車体11の前部12に、窓構造20を備えている。窓構造20は、開口部30と、フロントウィンドガラス40と、ウィンドモール50とを備えている。なお、フロントウィンドガラス40は、本発明で言うウィンドガラスの一例である。
開口部30は、車体11の前部12に形成されている。開口部30には、後述されるフロントウィンドガラス40が取り付けられる。図2は、図1に示されるF2−F2線に沿って示す窓構造20の断面図である。
図2に示すように、開口部30は、開口35と、周縁部31とを有している。開口35は、車室13内と外とを連通している。開口35は、後述されるフロントウィンドガラス40によって覆われる。
周縁部31は、外周部32と、内周部33と、縦壁部34とを有している。図2は、開口部30において車幅方向一端部の一部を示している。
なお、本実施形態では、窓構造20は、車幅方向一端部の一部を代表して説明しているが、この構造は、例えば上端部36(図1に示す)も同様であってよい。上端部36は、車幅方向に沿って延びている縁部のうち、上方に位置している部分である。
外周部32は、周縁部31において周方向外側の部分である。内周部33は、周縁部31において周方向内側の部分である。内周部33は、外周部32に対して車室13側に向かって一段低い位置(図中下側)に配置されている。それゆえ、周縁部31は、段状になっている。
外周部32と内周部33とは、縦壁部34によって連結されている。縦壁部34は、内周部33から外周部32に向かうにつれて、周方向外側に向かって傾斜している。縦壁部34において開口部の内側に向く内面37は、内周部33から外周部32に向かって外側に傾斜する平面である。
縦壁部34と内周部33とは、なだらかに連結されている。縦壁部34の内面37と内周部33の外面38とは、面一である。なお、内周部33の外面38とは、内周部33において車体11の外側に向く面である。
縦壁部34と外周部32とは、なだらかに連結されている。縦壁部34の内面37と外周部32の外面39とは、面一である。なお、外周部32の外面39とは、外周部32において車体11の外側に向く面である。
フロントウィンドガラス40は、当該フロントウィンドガラス40の周縁部41が内周部33の一部と重なる大きさを有している。フロントウィンドガラス40は、内周部33の外面38に接着剤60によって固定されている。接着剤60は、フロントウィンドガラス40の周縁部41において後述されるウィンドモール50を避けた内側と外面38との間に塗布されている。また、フロントウィンドガラス40と外面38との間には、スペーサ61が介装されている。スペーサ61は、接着剤60よりも内側に配置されている。
ウィンドモール50は、本体部51と、リップ部52とを有している。本体部51は、フロントウィンドガラス40の周縁部41を保持している。本体部51の断面形状は、周縁部41を当該周縁部41の厚み方向に挟持する略U字状である。周縁部41は、本体部51の断面略U字状内側に収容されている。
ウィンドモール50が取り付けられたフロントウィンドガラス40は、図2に示すように、開口部30の周縁部31の周方向内側に収容される。本体部51は、断面略U字状外側に第1の面53と第2の面54とを有している。
第1の面53は、フロントウィンドガラス40が周縁部31の周方向内側に収容された際に、縦壁部34の内面37と対向する。第1の面53は、例えば内周部33の外面38に対して略垂直である。第2の面54は、ウィンドモール50が周縁部31内に収容された際に、内周部33の外面38に対向する。第2の面54は、例えば外面38に対して略平行である。
第1の面53と第2の面54とは、なだらかに連続しており、それゆえ、第1の面53と第2の面54との連結部55は、なだらかである。連結部55は、本体部51において最も縦壁部34側に突出している突出部である第1の面53よりもフロントウィンドガラス40寄りに位置している。
リップ部52は、基部56と延出部57とを有している。基部56は、本体部51において内周部33の外面38と対向する部位であって連結部55よりもフロントウィンドガラス40寄りの第2の面54にに形成されている。つまり、リップ部52は、本体部51において最も縦壁部34側に突出している部位(第1の面53)よりもフロントウィンドガラス40寄りに形成されている。基部56は、本体部51と一体に形成されており、外面38に向かって突出している。
延出部57は、基部56において内周部33側の先端部58に一体に形成されており、連結部55を回り込んで縦壁部34側に向かって延びている。本体部51と延出部57との間には、第1の隙間S1が規定されている。
延出部57は、フロントウィンドガラス40が周縁部31に設置されると縦壁部34の内面37に当接できる長さを有している。延出部57の長さについて具体的に説明する。延出部57は、フロントウィンドガラス40の取り付け誤差などによって生じる、第1の面53と縦壁部34の内面37との間の間隔の誤差を吸収できるように、想定される誤差を考慮して長く設定されている。
延出部57は、例えば、内周部33側から縦壁部34の内面37に沿うように延びており、内面37に沿うように当接している。延出部57の先端部58は、上記したように内周部33側から縦壁部34の内面37に沿って延びているため、内面37において内周部33側に当接している。延出部57は、内面37に当接することによって、リップ部52と内面37との間を通して内周部33の外面38が車外側から見えることを防止している。
ウィンドモール50は、フロントウィンドガラス40が周縁部31に取り付けられた際に、内周部33の外面38に当接しないように隙間が設定されるよう設けられている。具体的には、フロントウィンドガラス40の表面42から内周部33側の先端56aまでの長さL1は、スペーサ61の長さL2よりも小さく設定されている。それゆえ、先端56aと内周部33の外面38との間には、第2の隙間S2が規定されている。第2の隙間S2は、本発明で言う隙間である。
なお、本体部51と縦壁部34とによって規定される空間は、例えば雨水などが流動するレインガータ59を形成している。リップ部52は、レインガータ59内を流動する雨水などの液体が開口部30を通して車室13内に浸入することを抑制するシールとしても機能する。
また、縦壁部34の内面37によって囲まれる範囲の大きさは、フロントウィンドガラス40の大きさの誤差、ウィンドモール50の大きさの誤差、フロントウィンドガラス40の取り付け作業の誤差などを吸収できるように、ウィンドモール50が取り付けられたフロントウィンドガラス40よりも大きく形成されている。
つぎに、フロントウィンドガラス40の取り付けについて説明する。上記されたように、開口部30の縦壁部34によって囲まれる範囲は、ウィンドモール50が取り付けられたフロントウィンドガラス40よりも大きい。それゆえ、図3に示すように、取り付け作業時の誤差などによっては、フロントウィンドガラス40の周縁部41のうち一部分(例えば車幅方向端部のうちのいずれか一方)が、縦壁部34の内面37に接近した状態で、フロントウィンドガラス40が開口部30に固定されることがある。なお、図3は、フロントウィンドガラス40の一端部が縦壁部34に近接している状態を示す窓構造20の断面図である。
このような場合であっても、リップ部52の基部56が連結部55近傍であって、フロントウィンドガラス40寄りの第2の面54において内周部33に向かって突出するとともに延出部57が連結部55との間に第1の隙間S1を有してかつ連結部55を回りこんでいるので、延出部57と基部56との連結部が折れ曲がることによって、延出部57は縦壁部34の内面37に沿いやすくなる。つまり、第1の隙間S1が形成されることによって、延出部57が容易に変形できるようになり、それゆえ、縦壁部34に対する延出部57の追従性が向上するので、延出部57の先端部58が縦壁部34の内面37から離れることが抑制される。
このように構成される窓構造20では、延出部57によって内周部33の外面38がカバーされるので、開口部30の見栄えが損なわれることが抑制される。それゆえ、自動車10の見栄えが損なわれることが抑制される。さらに、延出部57の先端部58が縦壁部34の内面37から離れることが抑制されるので、自動車10の走行中に先端が震えることによって生じる異雑音の発生が抑制される。
また、延出部57は、連結部55を回り込んで縦壁部34の内面37に当接するので、延出部57は、内面37において内周部33に近い部位に当接する。その結果、縦壁部34とウィンドモール50とによって構成されるレインガータ59の容積が大きくなる。つまり、充分なレインガータ59の機能が維持できる。
また、延出部57が内面37において内周部33に近い部位に当接することによって、接着剤60とウィンドモール50と周縁部31とによって規定される第3の隙間S3が小さくなる。この第3の隙間S3は、自動車10の走行に際して空気が流動する。空気の流動に伴って、異雑音が発生する。しかしながら、第3の隙間S3が小さくなることによって、異雑音の発生が抑制される。
また、縦壁部34の内面37が傾斜していることによって、延出部57が内面37に追従しやすくなり、それゆえ、先端部58が内面37から離れることが抑制される。この結果、自動車10の走行中に先端部58が震えることによって生じる異雑音の発生が抑制される。さらに、内面37が傾斜することによって、レインガータ59の容積が大きくなるので、充分なレインガータ59の機能が維持できる。
また、ウィンドモール50は、内周部33に接触しておらず、周縁部31との接触箇所が抑えられている。それゆえ、ウィンドモール50と周縁部31とが擦れることによって生じる異雑音の発生が抑制される。
本発明の一実施形態に係る窓構造を備える自動車を示す斜視図。 図1に示されるF2−F2線に沿って示す窓構造の断面図。 図2に示されたフロントガラスの一端部が縦壁部に近接している状態を示す窓構造の断面図。
符号の説明
13…車室、20…窓構造、32…外周部、33…内周部、34…縦壁部、40…フロントウィンドガラス(ウィンドガラス)、41…周縁部、50…ウィンドモール、51…本体部、52…リップ部、53…第1の面、54…第2の面、S2…第2の隙間(隙間)。

Claims (5)

  1. 外周部に比べて内周部が車室側に向かって低く形成されて前記外周部と前記内周部とを連結する縦壁部を有する段状の開口部内に収容されるウィンドガラスの周縁部に取り付けられるウィンドモールであって、
    断面がU字状であってその内側に前記周縁部を保持するとともに、外側に前記縦壁部と対向する第1の面と前記内周部と対向する第2の面とを有する本体部と、
    前記本体部において前記第1の面と前記第2の面との連結部近傍で前記第2の面に形成されるとともに、前記縦壁部に向かって延びて前記縦壁部に当接するリップ部と、
    を具備することを特徴とするウィンドモール。
  2. 前記リップ部は、前記内周部との間に隙間が設定されるよう設けられていることを特徴とする請求項1に記載のウィンドモール。
  3. 外周部に比べて内周部が車室側に向かって低く形成されて前記外周部と前記内周部とを連結する縦壁部を有する段状の開口部と、
    前記開口部内に収容されるウィンドガラスと、
    前記ウィンドガラスの周縁部に取り付けられるウィンドモールと、
    を具備し、
    前記縦壁部において前記ウィンドモールと対向する内面は、前記内周部から前記外周部に向かって周方向外側に広がる傾斜を有することを特徴とする窓構造。
  4. 前記ウィンドモールは、
    断面がU字状であってその内側に前記周縁部を保持するとともに、外側に前記縦壁部と対向する第1の面と前記内周部に対向する第2の面を有する本体部と、
    前記本体部において前記第1の面と前記第2の面との連結部近傍で第2の面に形成されるとともに、前記縦壁部に向かって延びて前記縦壁部に当接するリップ部と、
    を具備することを特徴とする窓構造。
  5. 前記リップ部と前記内周部との間には、隙間が規定されることを特徴とする請求項3に記載の窓構造。
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