JP2008149552A - 射出成形用加飾シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】面配向係数が0以上0.05以下であるベースフィルム2の、少なくとも片面に加飾層3が積層され、最表面にハードコート層1、他方の最表面に接着層4が積層されてなる射出成形用加飾シートであって、ベースフィルム2を構成する層の少なくとも一つが、ジカルボン酸としてナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸の総量を90モル%以上、かつ、グリコール成分としてエチレングリコールを20モル%以上99.9モル%以下、および、1,3−プロパンジオールと1,4−ブタンジオールの総量を特定量有する組成のポリエステルを含んだポリマー層である射出成形用加飾シート。
【選択図】図1
Description
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解消することにあり、耐摩耗性、高表面硬度などのハードコート性を満たした射出成形用加飾シートによって樹脂成形物に加飾を施すに際して、成形性、耐薬品性、耐変形性、耐歪み性、耐白化性の特性に優れた射出成形用加飾シートを提供することである。
この式(2)において、Nx、Ny、Nzはそれぞれベースフィルムの製膜方向の屈折率、幅方向の屈折率、厚み方向の屈折率を表し、アッベ屈折率計などを用いて測定することのできる値である。フィルムが不透明などの理由でアッベ屈折率計による屈折率の測定が困難な場合は、赤外吸収スペクトルやX線等を用いる配向度の測定手法を用いることで、屈折率から面配向係数に換算することが可能である。
ここで、Xは結晶化指数、Scは結晶化時の発熱量、Smは融解時の吸熱量を指す。
(1)融点(Tm)および結晶性パラメータ(ΔTcg)
Seiko Instrument(株)製示差走査熱量分析装置DSCII型を用い、試料5mgを昇温速度10℃/分で、25℃から400℃の範囲に昇温した際の、吸熱融解曲線のピーク温度を融点(Tm)とした。また、同様の測定条件でガラス転移点(Tg)と結晶化温度(Tc)を測定して、式(4)から高結晶性ポリエステル層(B)の結晶性パラメータ(ΔTcg)を算出した。
(2)結晶化指数(Xs,Xc)および結晶化指数パラメータ(ΔXsc)
Seiko Instrument(株)製示差走査熱量分析装置DSCII型を用い、試料5mgを昇温速度10℃/分で、25℃から400℃まで昇温した際の、結晶化時の発熱量(Sc)と融解時の吸熱量(Sm)を測定し、式(5)から結晶化指数(X)を算出した。ここで得られた高結晶性ポリエステル層(B)の結晶化指数(Xs)とポリマー層(A)の結晶化指数(Xc)より、式(6)を用いて結晶化指数パラメータ(ΔXsc)を算出した。
結晶化指数パラメータ: ΔXsc=Xs−Xc ・・・式(6)
(3)厚みおよび層厚み
フィルム全体の厚みを測定する際は、ダイヤルゲージを用いて、フィルムから切り出した各々の試料の任意の場所5ヶ所の厚みを測定し、平均値として求めた。ベースフィルム中の各層厚みを測定する際は、ライカマイクロシステムズ(株)製金属顕微鏡LeicaDMLMを用いて、フィルムの断面を倍率100倍の条件で透過光を写真撮影し、ベースフィルム中の各層の層厚みを測定した。
(4)固有粘度
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から、式(7)によって計算される値を用いる。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C ・・・式(7)
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒100mlあたりの溶解ポリマ質量(g/100ml、1.2とする)、Kはハギンス定数(0.343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。
(5)数平均粒子径
フィルムから樹脂をプラズマ低温灰化処理法で除去し、粒子を露出させる。処理条件は樹脂が灰化するが、粒子がダメージを受けない条件を選択する。これを走査型顕微鏡で粒子数5,000〜10,000個を観察し、粒子画像を画像処理装置により円相当径から数平均粒子径を求めた。
(6)面配向係数(fn)
ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、ヨウ化メチレンを中間液として、(株)アタゴ製NAR−4Tのアッベ屈折計を用いて、ベースフィルムの表面の製膜方向屈折率(Nx),幅方向屈折率(Ny),厚み方向屈折率(Nz)を測定し、式(8)から面配向係数(fn)を算出した。
また、ベースフィルムがポリマー層(A)と高結晶性ポリエステル層(B)の積層体など多層構成である場合は、目の細かい紙鑢を用いて一方の表層を削り取り、目的の層を表層に露出させてから屈折率を測定した。
(7)80℃での500%伸長時の応力および破断伸度
積層フィルムから、長さ150mm、幅10mmのサンプルを、製膜方向および幅方向の2方向に切り出し、ASTM−D−882−81(A法)に従い、80℃雰囲気で引張速度100mm/分で測定し、500%伸長時の応力を求めた。また同様の測定条件でサンプルの破断伸度も測定した。結果はn数=5として、その平均値により求めた。
(8)全光線透過率およびヘイズ
スガ試験機(株)製“HGM−2DP(C光源用)”の直読式ヘイズメーターを用いて測定した。ヘイズ(%)は拡散透過率を全光線透過率で除し、100を乗じて算出した。なお測定は5回行い、その平均値を測定値として採用した。またベースフィルムの一方にのみ高結晶性ポリエステル層(B)を有する場合は、高結晶性ポリエステル層(B)側から光を入射して測定した。
(9)ベースフィルムの耐溶剤性
ベースフィルムのヘイズを測定した後、ベースフィルムのヘイズ測定部分上に酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエンを各々3ml滴下させて6時間放置した後、溶剤をきれいに拭き取って、上述した方法によりフィルムヘイズを測定した。そして溶剤滴下前後におけるヘイズの変化を測定して、下記の評価基準に従って判定した。○と△であれば合格レベルである。ここでベースフィルムが積層体からなり、高結晶性ポリエステル層(B)を有する場合は、高結晶性ポリエステル層(B)側に溶剤を滴下して試験を実施した。
○:すべての溶剤に対して、Δヘイズ(=試験後のヘイズ値−試験前のヘイズ値)≦5%。
△:○および×ではない時。
×:いずれかの溶剤に対して、10%<Δヘイズ(=試験後のヘイズ値−試験前のヘイズ値)。
(10)射出成形用加飾シートの成形性
カップ型真空成形機を用いて80〜120℃の温度条件で、射出成形用加飾シートの成形性を評価した。成形は、直径50mm、深さ50mmの深さ方向に直径が一定の円筒のカップ凹金型を用いて、80℃〜120℃の各温度条件(80℃から120℃まで2℃毎の各温度条件)で成形した場合に最もコーナーがシャープに成形された射出成形用加飾シートの状態を以下の基準で判定した。○と△であれば合格レベルである。
○:コーナーもシャープに成形され、成形後の厚みも均一であった。
△:コーナーにやや丸みがあり、成形後の厚みもやや不均一であった。
×:成形後の厚みが不均一であり、しわ、破れが発生した。
(11)射出成形用加飾シートの耐変形性、耐歪み性
上述したカップ型真空成形機を用いて成形後の射出成形用加飾シートについて、変形性、歪み性を、下記の評価基準の通り目視で観察し判定した。○と△であれば合格レベルである。
○:変形、歪みが認められないもの。
△:比較的軽い変形、歪みが認められるもの。
×:変形、歪みが認められるもの。
(12)射出成形用加飾シートの耐白化性
上述したカップ型真空成形機を用いて成形後の射出成形用加飾シートのコーナー部について、白化性を下記の評価基準の通り目視で観察し判定した。○と△であれば合格レベルである。
○:白化が認められないもの。
△:比較的軽い白化が認められるもの。
×:白化が認められるもの。
(13)射出成形用加飾シートの耐摩耗性
スチールウール#0000を用いて、射出成形用加飾シート中のハードコート層表面の荷重を変更し、それぞれの荷重において一定荷重下で10往復(速度10cm/s)摩擦し、耐傷性(傷が付かなかった)があった最大荷重を測定した。2kg/cm2が実用上問題ないレベルであり、合格とした。
(14)射出成形用加飾シートの鉛筆硬度
新東科学(株)製HEIDONを用いてJIS K−5400に従って測定した。2H以上を合格とした。なお測定は5回行い、平均値を求めて測定結果とした。
(15)射出成形用加飾シートと樹脂成形物との接着性
上述したカップ型真空成形機を用いて成形した射出成形用加飾シートに、250℃に加熱したメタクリル樹脂(住友化学工業(株)製ABS樹脂“スミペックス”(登録商標)LG35)を射出成形して得られた加飾樹脂成形物の表面に積層された射出成形用加飾シートの表面を、碁盤目上に樹脂成形物に達する深さの刻みを入れた。次いで刻みの上に、ニチバン(株)製“セロテープ”(登録商標)のセロハン粘着テープ(24mm巾、産業用)を粘着させ、手で剥離するテストを行い、下記の評価基準の通り目視で観察し判定した。○と△であれば合格レベルである。なお測定は5回行い、その平均値を測定結果とした。
○:射出成形用加飾シートが剥離しなかったもの。
△:完全に剥離しないものの一部が剥離したり浮いたりしたもの。
×:完全に剥離したもの。
[ポリエチレンテレフタレートA(PET−A)]
テレフタル酸ジメチル100質量%、エチレングリコール60質量%の混合物に、テレフタル酸ジメチル量に対して酢酸マグネシウム0.09質量%、三酸化アンチモン0.03質量%を添加して、常法により加熱昇温してエステル交換反応を行なった。次いで、該エステル交換反応生成物に、テレフタル酸ジメチル量に対して、リン酸85%水溶液0.020質量%を添加した後、重縮合反応槽に移行する。次いで、加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1mmHgの減圧下、290℃で常法により重縮合反応を行い、融点257℃、固有粘度0.65dl/gのポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
[ポリエチレンテレフタレートB(PET−B)]
PET−Aの重合時に、耐電防止剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6質量%およびポリエチレングリコール(分子量4000)4質量%、酸化防止剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製“イルガノックス”(登録商標)1010を0.10質量%、さらに下記した方法により得られた凝集シリカ粒子(富士ディビソン(株)製、粒子径2.5μm)6質量%を添加したポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.65dl/g、融点264℃)を得た。
[イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートC(PET−C)]
テレフタル酸ジメチル89モル%、イソフタル酸ジメチル11モル%を100質量%としたこと以外は、PET−Aと同様にしてイソフタル酸11モル%共重合ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.60dl/g、融点229℃)を得た。
[イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートD(PET−D)]
テレフタル酸ジメチル82.5モル%、イソフタル酸ジメチル17.5モル%を100質量%としたこと以外は、PET−Aと同様にしてイソフタル酸17.5モル%共重合ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.58dl/g、融点223℃)を得た。
[1,4−シクロへキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレートE(PET−E)]
イーストマン・ケミカル・ジャパン(株)製1,4−シクロへキサンジメタノール共重合ポリテレフタレート“6763”(融点190℃、固有粘度0.72)を用いた。1,4−シクロへキサンジメタノールの共重合割合は、30モル%であった。
[ポリエチレンナフタレートA(PEN−A)]
テレフタル酸ジメチルの替わりに2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを100質量%としたこと以外は、PET−Aと同様にしてポリエチレンナフタレート樹脂(融点270℃、固有粘度0.69dl/g)を得た。
[ポリブチレンテレフタレートA(PBT−A)]
東レ(株)製“トレコン”(登録商標)1200Sのポリブチレンテレフタレート(融点224℃、固有粘度1.26dl/g)を用いた。
[ポリブチレンテレフタレートB(PBT−B)]
PET−Bで用いた酸化防止剤と帯電防止剤と凝集シリカ粒子をPET−Bと同じ配合で東レ(株)製“トレコン”(登録商標)1200Sのポリブチレンテレフタレート(融点224℃、固有粘度1.26dl/g)に添加し、得られた混合物を250℃に設定したベント式二軸押出機(L/D=35)に供給した。押出機にて溶融した溶融樹脂を口金に供給して直径5mmの円状の穴から押出し、ただちに10℃の冷却水にて急冷して得られたガット状樹脂を4mm間隔で切断し、ポリブチレンテレフタレートペレット(融点228℃、固有粘度1.26dl/g)を得た。
シェル化学(株)製商品名“コルテラ”(登録商標)CP509201のポリプロピレンテレフタレート(固有粘度0.9dl/g、融点222℃)を用いた。
[加飾層]
大日精化工業(株)製“NT−ハイラミック”(登録商標)701R白を酢酸エチル/メチルエチルケトン/イソプロピルアルコールの2:2:1混合溶液で印刷粘度15秒(ザーンカップ#3)に調製し、グラビア印刷法により本発明のベースフィルムにパターン印刷を施し、70℃のオーブン中で10秒間乾燥し、35μmの加飾層を設けた。
[ハードコート層]
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート67重量%、N−ビニルピロリドン29重量%、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン4重量%の割合で調製した活性線硬化型樹脂をトルエン/酢酸エチルの1:1混合溶液で50重量%に希釈し、ダイコート法により本発明のベースフィルムもしくは加飾層に塗布し、70℃のオーブン中で2分間乾燥した後、塗布面より9cmの高さにセットした照射強度80W/cmの高圧水銀灯により紫外線を15秒間照射することで活性線硬化型樹脂を硬化させ、厚さ5μmのハードコート層を設けた。
[接着層]
東洋インキ化学工業(株)製商品名“オリバイン”(登録商標)BPS−1109のアクリル系粘着剤98重量%、東洋インキ化学工業(株)製商品名“オリバイン”(登録商標)BHS−8515のイソシアネート系硬化剤2重量%の割合で調製した樹脂を酢酸エチルで50重量%に希釈し、グラビアコート法により本発明のベースフィルムもしくは加飾層に塗布し、70℃のオーブン中で10秒間乾燥し、30μmの接着層を設けた。
(実施例1)
本発明のベースフィルムに用いるポリマーを、表1の配合で混合した。さらに別途ステアリルリン酸(旭電化工業(株)社製“アデカスタブ”(登録商標)AX−71))0.1質量%を添加して、ベント式二軸押出機(L/D=36)に供給した。供給した樹脂は、280℃で溶融した後に、真空ベント部2ヶ所に通した。次いで濾過精度30μmのリーフディスクフィルターを通過させた後、ダイに供給した。
(実施例2〜4)
本発明のベースフィルムに用いるポリマーを表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様の方法により本発明のベースフィルムを得た。
(実施例5)
本発明のポリエステルを含んだポリマー層(A)のポリマーを表1の通り準備した。さらに別途ステアリルリン酸(旭電化工業(株)社製“アデカスタブ”(登録商標)AX−71))0.1質量%を添加し、ベント式二軸押出機(L/D=36)に供給した。供給された樹脂は280℃で溶融させた後に、真空ベント部2ヶ所に通した。次いで、濾過精度30μmのリーフディスクフィルターに通した後、マルチマニホールド式ダイに供給した。
(実施例6〜10)
本発明の高結晶性ポリエステル層(B)を表1または表2の通り変更した以外は、実施例1と同様の方法によって、本発明のベースフィルムを得た。
(比較例1)
実施例1と同様の手法で得られたポリマー層(A)を、温度95℃にて長手方向に3.4倍ロール延伸、延伸温度115℃にて幅方向に3.05倍テンター延伸した後、200℃にて弛緩5%、5秒間熱処理し、厚みを9μmに調整したベースフィルムを作成した。得られたベースフィルム(ポリマー層(A)の単層)の面配向係数は0.160であった。
(比較例2、3)
本発明のポリマー層(A)を表2の通り変更した以外は実施例1と同様の方法によって、本発明に用いるベースフィルムを得た。
(比較例4)
本発明のポリマー層(A)を表2の通りに変更した以外は、実施例1と同様の方法によって本発明に用いるベースフィルムを得た。
(比較例5)
本発明のポリマー層(A)を表2の通りに変更した以外は、実施例1と同様の方法によって本発明に用いるベースフィルムを得た。
PET:ポリエチレンテレフタレート
PBT:ポリブチレンテレフタレート
PEN:ポリエチレンナフタレート
PPT:ポリプロピレンテレフタレート
NDC量:全ジカルボン酸成分中の2,6−ナフタレンジカルボン酸成分の割合(mol%)
DMT量:全ジカルボン酸成分中のテレフタル酸成分の割合(mol%)
DMI量:全ジカルボン酸成分中のイソフタル酸成分の割合(mol%)
EG量:全グリコール成分中のエチレングリコール成分の割合(mol%)
PD量:全グリコール成分中の1,3−プロパンジオール成分の割合(mol%)
BD量:全グリコール成分中の1,4−ブタンジオール成分の割合(mol%)
F500値:温度80℃での500%伸長時の応力
B/A/B:厚み方向に高結晶性ポリエステル層/ポリエステル層/高結晶性ポリエステル層の順で積層されている、2種3層から成るフィルム構成
2:ベースフィルム
3:加飾層
4:接着層
11:吸引口
12:ヒーター
13:シートクランプ
14:湯道(ランナー)
15:湯口(ゲート)
21:樹脂成形物
Mi:射出成形型
Mv:射出成形型兼真空成形型
S:射出成形用加飾シート
Q:加飾成型物
Claims (9)
- 面配向係数が0以上0.05以下であるベースフィルムの、少なくとも片面に加飾層が積層され、最表面にハードコート層、他方の最表面に接着層が積層されてなる射出成形用加飾シートであって、ベースフィルムを構成する層の少なくとも一つが、ジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸とテレフタル酸の総量を90モル%以上、かつ、グリコール成分としてエチレングリコール成分を20モル%以上99.9モル%以下、および、1,3−プロパンジオール成分と1,4−ブタンジオール成分の総量を0.1モル%以上80モル%以下有する組成のポリエステルを含んだポリマー層(A)、であることを特徴とする射出成形用加飾シート。
- ポリマー層(A)の少なくとも片面に、結晶性パラメータΔTcgが35℃以下の高結晶性ポリエステルを含んだ高結晶性ポリエステル層(B)、が積層されているベースフィルム、であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形用加飾シート。
- 高結晶性ポリエステル層(B)の結晶化指数Xsとポリマー層(A)の結晶化指数Xcの関係が、式(1)を満たすことを特徴とする、請求項2に記載の射出成形用加飾シート。
Xs−Xc≧4%・・・・・(1) - ジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸および/またはテレフタル酸、グリコール成分として1,3−プロパンジオール成分および/または1,4−ブタンジオール成分を含んだポリエステル50質量%以上100質量%以下と、ジカルボン酸成分としてイソフタル酸を5モル%以上30モル%以下共重合したポリエチレンテレフタレート0質量%以上50質量%以下、を含む高結晶性ポリエステル層(B)を特徴とする、請求項2または3に記載の射出成形用加飾シート。
- ベースフィルムの全厚みが10μm以上600μm以下であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の射出成形用加飾シート。
- 高結晶性ポリエステル層(B)の1層あたりの厚みが、ベースフィルム全厚みに対して0.1%以上30%以下であることを特徴とする、請求項2から5のいずれかに記載の射出成形用加飾シート。
- ベースフィルムの80℃での破断伸度が500%以上であり、かつ、500%伸長時の応力が10〜50MPaの範囲であることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の射出成形用加飾シート。
- ベースフィルムのヘイズが10%以下である、請求項1から7のいずれかに記載の射出成形用加飾シート。
- ベースフィルムの全光線透過率が85%以上である、請求項1から8のいずれかに記載の射出成形用加飾シート。
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