JP2008144637A - デュアルフューエルエンジンの制御装置 - Google Patents

デュアルフューエルエンジンの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】水素とガソリンを燃料とするデュアルフューエルエンジンにおいて水素の異常燃焼を抑制する。
【解決手段】本発明は、複数の気筒を有し、燃料としてガソリンと水素とが使用可能なデュアルフューエルエンジンの制御装置であって、各気筒内に水素またはガソリンの少なくとも一方の燃料を供給するための燃料供給手段と、各気筒内の燃料を燃焼するための燃料燃焼手段と、各気筒内の水素の異常燃焼を検出する水素異常燃焼検出手段とを有し、前記水素異常燃焼検出手段が少なくとも1つの気筒内での水素の異常燃焼を検出したとき、前記少なくとも1つの気筒に対して前記燃料供給手段が供給する燃料を水素からガソリンに変更する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料として2種類の燃料を使用可能なデュアルフューエルエンジンの制御装置に関し、燃料の異常燃焼を抑制する燃焼機関の技術分野に属する。
一般に、地球環境保護の観点からガソリンなどの液体燃料と水素などの気体燃料とを切り替えて使用することが可能なデュアルフューエルエンジンが知られている。このデュアルフューエルエンジンは、気体燃料が燃焼して発生する排気ガスに含まれる有害物質の量が液体燃料が燃焼して発生する排気ガスに含まれる有害物質の量に比べて少ないこととともに、気体燃料が未燃状態で大気に排出されても液体燃料が未燃状態で大気に排出される場合に比べて環境に与える影響が少ないことを前提にしている。
また、上述のデュアルフューエルエンジンのように水素を使用するエンジンにおいては、気筒内での水素の異常燃焼(プリイグニッション)を抑制する技術が導入されている。例えば、水素が点火プラグによる発火ではなく連続的に自然発火することにより起こる水素の異常燃焼を抑制するために、吸気された空気と水素とのミキシング状態を良好にする技術がある(特許文献1参照。)。
特開2006−132406公報
しかしながら、水素の異常燃焼(自然発火)は、空気と水素とのミキシング状態を原因として起こるだけでなく、気筒内やその壁面、気筒内に配置された点火プラグの温度状態を原因として起こることがある。具体的に言うと、高温状態の気筒内、その壁面、および/または点火プラグから熱が供給され続けて水素が連続的に自然発火することにより、水素が異常燃焼することがある。
そこで、本発明は、高温状態の気筒内、その壁面、および/または点火プラグから熱が供給されて水素が連続的に自然発火することを抑制することにより、水素の異常燃焼を抑制するデュアルフューエルエンジンの制御装置を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明は、複数の気筒を有し、燃料としてガソリンと水素とが使用可能なデュアルフュールエンジンの制御装置であって、各気筒毎に水素またはガソリンを供給するための燃料供給手段と、各気筒毎に燃料を燃焼するための燃料燃焼手段と、各気筒毎に水素の異常燃焼を検出する水素異常燃焼検出手段と、前記水素異常燃焼検出手段が水素の異常燃焼を検出したとき、水素の異常燃焼が起きた気筒に対して前記燃料供給手段が供給する燃料を水素からガソリンに変更する制御手段とを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、前記制御手段は、前記水素の異常燃焼が起きた気筒に対して前記燃料供給手段が供給する燃料を水素からガソリンに変更して前記燃料供給手段にガソリンを前記水素の異常燃焼が起きた気筒に対して所定の供給時間供給させた後、前記水素の異常燃焼が起きた気筒に対して前記燃料供給手段が供給する燃料をガソリンから水素に戻すことを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段を有し、前記水素異常燃焼検出手段は、前記エンジン回転数検出手段が検出したエンジンの回転数と要求回転数とに基づいて水素の異常燃焼を検出することを特徴とする。
さらにまた、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、前記水素異常燃焼検出手段は、前記エンジン回転数検出手段が検出したエンジン回転数が所定の回転数以上の領域内であるときのみ水素の異常燃焼を検出することを特徴とする。
加えて、請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、前記制御手段は、前記所定の供給時間を前記エンジン回転数検出手段が検出したエンジンの回転数に基づいて変更することを特徴とする。
加えてまた、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1つに記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、前記制御手段は、前記水素異常燃焼検出手段が水素の異常燃焼を検出して所定の経過時間が経過する前に再び水素の異常燃焼を検出したとき、全気筒に対して前記燃料供給手段が供給する燃料を水素からガソリンに変更することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、水素の異常燃焼が発生したとき、水素の異常燃焼が起きた気筒に対して供給される燃料が水素からガソリンに変更される。これにより、水素の異常燃焼を停止する。
また、請求項2に記載の発明によれば、水素の異常燃焼が起きた気筒に対して供給される燃料が水素からガソリンに変更されて該気筒に対してガソリンが所定の供給時間供給された後、該気筒に供給される燃料がガソリンから水素に戻される。水素の異常燃焼が起きた高温状態の気筒内、その壁面、および気筒内の点火プラグは所定の供給時間供給されるガソリンに熱を奪われて冷却され、ガソリンは奪った熱により気化する。その後、供給燃料がガソリンから水素に変更され、水素は冷却された気筒内に供給されて正常に燃焼する。すなわち、水素の異常燃焼が起こると、所定の供給時間水素の供給を中止してガソリンの供給により気筒の壁面や点火プラグを冷却し、所定の供給時間経過後はガソリンに変わって水素を再び供給する。これにより、水素の異常燃焼が続くことを抑制する。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、水素の異常燃焼は、水素の燃焼状態と対応するエンジンの回転数に基づいて検出される。これにより、エンジンの気筒外部から該気筒内の水素の異常燃焼を検出することができる。
さらにまた、請求項4に記載の発明によれば、エンジンの回転数が所定の回転数以上の領域、すなわち高回転領域内での回転数に基づいて水素の異常燃焼が検出される。これは、水素の異常燃焼(水素の自然発火が連続的に起こること)がエンジンの回転数が高回転領域内であるときに起こる傾向があり(これに対して、エンジンの回転数が所定の回転数以下の低回転領域内である場合、水素の自然発火は単発的に起こる傾向がある)、またエンジンが高回転で駆動するに従い水素の自然発火が連続して起こりやすくなることに基づく。これにより、水素の異常燃焼(水素の自然発火が連続的に起こること)が起こり難いエンジンの回転数が低回転領域内にある場合において水素の異常燃焼を検出しなくて済む。
加えて、請求項5に記載の発明によれば、気筒内、その壁面、および点火プラグを冷却するために供給されるガソリンの所定の供給時間は、エンジンの回転数に基づいて変更される。エンジンの回転数が高回転であればあるほど水素が自然発火する可能性が高いので、エンジンの回転数に対応する時間でガソリンを供給することにより気筒内、その壁面、および点火プラグを十分に冷却し、あらゆるエンジンの回転数においてガソリンから変更されて供給される水素に対して気筒内、その壁面、または/および点火プラグから供給される熱量を小さくしている。これにより、確実に水素の異常燃焼を抑制する。
加えてまた、請求項6に記載の発明によれば、ガソリンの供給によってある気筒内、その壁面、およびその内部の点火プラグを冷却してもガソリンから変更されて該気筒に供給された水素が異常燃焼する場合、エンジンの全気筒に対して供給される燃料が水素からガソリンに変更される。ガソリンの供給によりある気筒内、その壁面、およびその内部の点火プラグを冷却しても該ガソリンから変更されてある気筒に供給された水素が異常燃焼する理由は、エンジン全体が高温状態であるためである(エンジンの複数の気筒において一部の気筒内、その壁面、およびその内部の点火プラグを冷却しても他のエンジン部分から熱が伝達してくる。)。その対処として、エンジンの全気筒に対して供給される燃料を水素からガソリンに変更することによってエンジン全体を冷却することにより、ガソリンから変更されて気筒内に供給される水素が異常燃焼することを抑制する。
図1は、本発明の一実施形態に係るデュアルフュールエンジンの構成と該デュアルフュールエンジンの制御系を示す図である。
図において符号10で示されるデュアルフュールエンジンは、ガソリンと水素を燃料とするデュアルフューエルエンジンである。またデュアルフュールエンジン10は、ツインロータ式のロータリーエンジンであって、ロータハウジング12a、12bのトロコイド面14a、14bに3点で接し3つの作動室を画成するロータ16a、16bの回転により出力軸としてのエキセントリックシャフト18が回転駆動される構造である。
また、デュアルフュールエンジン10において、ロータハウジング12a、12b内に接続されている吸気通路20上にスロットル弁22及びガソリン燃料噴射弁24a、24bが配設され、排気通路26上に触媒28が配設されている。水素燃料噴射弁30a、30bおよび1対の点火プラグ32a、32bはロータハウジング12a、12bの作動室を臨むように取り付けられている。なお、吸気通路20内および排気通路26内に示した白抜き矢印は吸気や排気等の流体の流れを示す。
コントロールユニット100は、デュアルフュールエンジン10を制御する装置であって、車速センサ102からの信号と、乗員によるアクセルペダル(図示せず)の踏込量を検出するアクセル開度センサ104からの信号と、運転席前方のインパネ(図示せず)に備えられ、乗員が操作することにより使用燃料としてガソリンまたは水素を選択するための燃料切換えスイッチ106からの信号と、エンジンシャフト(エキセントリックシャフト18)回転角を検出するシャフト回転角センサ108からの信号とが入力されるように構成されている。
また、コントロールユニット100は、ガソリン燃料噴射弁24aと24b、水素燃料噴射弁30aと30b、および点火プラグ32aと32b、スロットル弁22の開度を調節するためのスロットル弁アクチュエータ34それぞれに制御信号を出力するように構成されている。
このコントロールユニット100は、燃料切換えスイッチ106からの信号に基づいてガソリン燃料噴射弁24a(24b)と水素燃料噴射弁30a(30b)のいずれを制御するかを決定し、車速センサ102とアクセル開度センサ104からの信号に基づいて乗員が要求する要求回転数や要求トルクを算出し、エンジン10が要求回転数や要求トルクを出力するように制御対象の燃料噴射弁の燃料噴射量とスロットル弁22の開度を調節するように構成されている。
また、コントロールユニット100は、燃料切換えスイッチ106から水素燃料に対応する信号が入力されているとき、すなわち乗員が使用燃料として水素燃料を選択しているとき、シャフト回転角センサ108からの信号に基づいてデュアルフュールエンジン10の回転数を算出し、算出した回転数に基づいて水素の異常燃焼が起きたか否かを検出するように構成されている(特許請求の範囲に記載の水素異常燃焼検出手段として機能する。)。
このことを図2を用いて説明する。図2は、両方のロータハウジング12a、12b内への水素の供給が開始されて少なくとも一方のロータハウジング内において水素の異常燃焼が起こり、その異常燃焼が継続している間のロータハウジング内の温度、エンジン回転数(シャフト18の回転角速度)、エンジントルクの変化を点線で示す図である。
図に点線で示すように、水素の異常燃焼が起きたロータハウジング内においては、水素の供給が開始されるとその内部温度(ロータハウジング内の空間を形成する壁面温度やその内部の点火プラグの温度に対応している。)が上昇し、内部温度が上昇することにより最初の水素の自然発火が起こり(異常燃焼が開始し)、最初の水素の自然発火によりさらに内部温度が上昇して次に供給された水素の自然発火が起こる。以後、水素の自然発火が該水素がロータハウジング内に供給される度に連続的に起こることにより(水素の異常燃焼が継続されることにより)、ロータハウジング内の温度が高温で維持される。
一方、エンジン回転数やエンジントルクは、水素の異常燃焼が起きると要求回転数や要求トルクから減少し、以後水素の異常燃焼が継続されると点線に示すように段階的に減少する。
言い換えると、両方のロータハウジング12a、12b内を見ずともエンジン10の回転数やトルクをモニタリングすることにより水素の燃焼状態がわかり、モニタリングしている回転数やトルクが要求回転数や要求トルクから減少したときが、ロータハウジング12a、12b内の少なくとも一方で水素の異常燃焼が起きたときとみなすことができる。
したがって、コントロールユニット100は、シャフト回転角センサ108からの信号に基づいてエンジン10の回転数を算出し、算出した回転数が要求回転数から減少したことを検出し、それによりロータハウジング12a、12b内の少なくとも一方で水素の異常燃焼が起きたことを検出する。
さらに、コントロールユニット100は、水素の異常燃焼を検出すると、シャフト回転角センサ108からの信号と後述するマップに基づいて、内部で水素の異常燃焼が起きたロータハウジングを特定するように構成されている。
マップについて説明する。シャフト回転角センサ108からの信号に基づいて内部で水素の異常燃焼が起きたロータハウジングを特定するためには、ロータハウジング12a内のみで水素の異常燃焼が起きたときと、ロータハウジング12b内のみで水素の異常燃焼が起きたときと、両方のロータハウジング内で水素の異常燃焼が起きたときそれぞれに対応するシャフト回転角センサ108からの信号を予め見出しておく必要がある。すなわち、シャフト回転角センサ108からの信号によって水素の異常燃焼が起きたロータハウジングを特定することができるマップを作製しておく必要がある。
さらにまた、コントロールユニット100は、内部で水素の異常燃焼が起きたロータハウジングを特定すると、特定したロータハウジング内に供給する燃料を水素からガソリンに変更して該ガソリンを所定の供給時間供給し、ガソリンを所定の供給時間供給した後はガソリンから変更された水素の供給を開始するように構成されている。
水素の異常燃焼が起きたロータハウジングに供給する燃料を水素からガソリンに変更すると、変更以後は当然ながら新たな水素の自然発火が起こらないため水素の異常燃焼が停止される。
水素の異常燃焼が起きたロータハウジング内にガソリンが所定の供給時間供給されると、図2において実線で示すように、ロータハウジング内の温度が低下する。これは、高温状態のロータハウジング内、その壁面、およびその内部の点火プラグがガソリンに熱を奪われて冷却され、ガソリンが奪った熱により気化することによる。
一方、水素の異常燃焼が起きたことにより要求回転数や要求トルクから減少したエンジンの回転数やトルクは、図2において実線で示すように、ガソリンが供給されて燃焼されることにより要求回転数や要求トルクに戻る。
なお、ここで言う「所定の供給時間」は、供給したガソリンによってロータハウジング内、その壁面、およびその内部の点火プラグが十分に冷却されるために必要な時間である。言い換えると、ガソリンから水素に燃料が変更されたときに、その水素が自然発火しないような温度にロータハウジング内、その壁面、およびその内部の点火プラグを冷却するために必要な時間である。
したがって、水素の異常燃焼が起きたロータハウジング内に対して供給する燃料を水素からガソリンに変更し、ガソリンを所定の供給時間供給してロータハウジング内、その壁面、およびその内部の点火プラグを十分に冷却し、十分に冷却したロータハウジング内にガソリンから変更された水素を供給することにより、水素の異常燃焼が起きたロータハウジング内において水素の異常燃焼が続くことをコントロールユニット100は抑制している(水素の異常燃焼が起こることを抑制しているわけでなく、水素の異常燃焼が起きた後に水素の異常燃焼が続くことを抑制している。)。
加えて、コントロールユニット100は、水素の異常燃焼を検出して所定の経過時間経過する前に再び水素の異常燃焼を検出したとき、両方のロータハウジング12a、12bに供給する燃料を水素からガソリンに変更するように構成されている。
水素の異常燃焼を検出して所定の経過時間経過する前に再び水素の異常燃焼を検出することは、エンジン10全体が高温状態になっているために起こることである。すなわち、水素の異常燃焼が起きたロータハウジング内、その壁面、および点火プラグそれぞれの温度が、ガソリンの供給によって低下されても、エンジン10全体が高温状態であるためにすぐに高温に戻るためである。したがって、水素の異常燃焼を検出して所定の経過時間経過する前に再び水素の異常燃焼を検出したとき、両方のロータハウジング12a、12bにガソリンを供給することによりエンジン10全体を冷却している。
このように動作するコントロールユニット100の水素の異常燃焼を抑制するための制御動作のフローの一例を図3に示す。図3のフローは、エンジン10が駆動されている間に実行されるフローである。
図3に示すように、まず、S10において、車速センサ102、アクセル開度センサ104、燃料切換えスイッチ106それぞれからの信号が読み込まれる。
次に、S12において、S10で読み込んだ車速センサ102とアクセル開度センサ104それぞれからの信号に基づいて、エンジン10の要求回転数を算出する。
続くS14において、S12で算出した要求回転数とS10で読み込んだ燃料選択スイッチ106からの信号とに基づいて、ガソリン燃料噴射燃24a(24b)と水素燃料噴射弁30a(30b)のいずれを制御するかを決定し、エンジン10の回転数が要求回転数になるような決定した燃料噴射弁の噴射量とスロットル弁の開度を算出し、算出した噴射量とスロットル弁の開度に基づいて決定した燃料噴射弁とスロットル弁アクチュエータ34を制御する。
S16では、S10で読み込んだ燃料選択スイッチ106からの信号に基づいて、乗員が選択している燃料が水素であるか否かが判定される。選択されている燃料が水素である場合は、S18に進む。そうでない場合はS10に戻る。
乗員によって選択されている燃料が水素である場合、S18において、シャフト回転角センサ108からの信号が読み込まれる。
続くS20において、S18で読み込んだシャフト回転角センサ108からの信号に基づいてエンジン10の回転数が算出される。
次に、S22において、S20で算出したエンジン10の回転数に基づいて、エンジン10の回転数を予め決められた時間モニタリングし、その間にエンジン10の回転数が要求回転数から減少したか否かが判定される。すなわち、予め決められた時間中に水素の異常燃焼が起きたか否かが判定される。エンジン10の回転数が要求回転数から減少したことがモニタリングされた場合S24に進む。そうでない場合、S10に戻る。
エンジン10の回転数が要求回転数から減少したことがモニタリングされると、S24において、タイマーによる時間計測が開始されて上述の所定の経過時間が経過したか否かが判定される。すなわち、水素の異常燃焼が検出された(エンジン10の回転数が要求回転数から減少することが検出された)時から再び水素の異常燃焼が検出された時までの時間が、上述の所定の経過時間以上であるか否かが判定される。タイマーによる時間計測が開始されて所定の経過時間が経過している場合はS26に進む。そうでない場合はS38に進む。
S26においてタイマーがリセットされる。そして、S28においてタイマーによる時間計測が開始される。
S30において、水素の異常燃焼が起きたロータハウジングが、S18で読み込んだシャフト回転角センサ108からの信号と上述するマップとに基づいて特定される。
S30で水素の異常燃焼が起きたロータハウジングが特定されると、S32において、水素の異常燃焼が起きたロータハウジング内に供給する燃料が水素からガソリンに変更される。
S32に続くS34において、ガソリンが上述する所定の供給時間水素の異常燃焼が起きたロータハウジング内に供給される。
S34でガソリンが上述する所定の供給時間供給されることにより十分にロータハウジングが冷却された後、S36においてこのロータハウジングに供給される燃料がガソリンから水素に変更される。そして、スタートに戻る。
一方、S24でタイマーによる時間計測が開始されて上述の所定の経過時間が経過していないと判定された場合、すなわちエンジン10全体が高温状態である場合、S38においてタイマーがリセットされる。そして、S40においてタイマーによる時間計測が開始される。
S40に続くS42において、両方のロータハウジング12a、12bに供給する燃料が水素からガソリンに変更される。
S44において、両方のロータハウジング12a、12b内に上述する所定の供給時間ガソリンが供給される。
S44でガソリンが上述する所定の供給時間供給されることにより十分に両方のロータハウジング12a、12Bが冷却された後、S46において両方のロータハウジング12a、12bに供給される燃料がガソリンから水素に変更される。そして、スタートに戻る。
以上、上述の一実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、上述の実施形態のデュアルフューエルエンジンはロータリーエンジンであったが、それに限定されず、例えば4気筒レシプロエンジンであってもよい。
デュアルフューエルエンジンが4気筒レシプロエンジンである場合、気筒は上述の実施形態のロータハウジング内に相当し、クランクシャフトはエキセントリックシャフトに相当する。
また、上述の実施形態では、エンジンの回転数に基づいて(シャフト回転角センサからの信号に基づいて)水素の異常燃焼を検出しているが、本発明はこれに限定されない。
例えば、図2に示すようにエンジントルクに基づいて水素の異常燃焼を検出することが可能である。この場合、エンジンの出力トルクを検出するセンサを設ける必要がある。代わりとして、エンジンの出力トルク量に応じて電力を発生させるジェネレータを有する場合、ジェネレータの発電量を検出する電力センサ(電圧センサ、電流センサ)からの信号に基づいてエンジンの出力トルクを算出してもよい。
また、上述の実施形態では、水素の異常燃焼が起きたロータハウジングの特定をエンジンの回転数のみに基づいて行っているが、本発明はこれに限定されない。
例えば、水素の異常燃焼が起きたロータハウジングの特定をエンジンのトルクに基づいて行ってもよいし、またエンジンの回転数とトルクの両方に基づいて行ってもよい。代わりとしてまたは加えて、エンジンを冷却する水の温度に基づくことも可能である。水素の異常燃焼が起きたロータハウジングの特定するためのパラメータが多いほど、水素の異常燃焼が起きたロータハウジングの特定精度が向上する。
さらに、上述の実施形態では、ロータハウジング内を冷却するためのガソリンを所定の供給時間供給した後に該ロータハウジング内に供給する燃料をガソリンから水素に変更しているが、ガソリンから水素への燃料変更は、例えばエンジンの回転数やトルクが要求回転数や要求トルクに戻ったことを確認してから行ってもよい。
さらにまた、上述の実施形態においては、エンジンの回転数(要求回転数)に関わらず水素の異常燃焼を検出するように構成されている。ところが、水素の異常燃焼(水素の自然発火が連続的に起こること)はエンジンの回転数が所定の回転数以上の高回転領域内であるときに起こる傾向があり(これに対して、エンジンの回転数が所定の回転数以下の低回転領域内である場合、水素の自然発火は単発的に起こる傾向がある)、またエンジンが高回転で駆動するに従い水素の自然発火が連続して起こりやすくなる。したがって、エンジンの回転数が所定の回転数以上の高回転領域内であるときのみ水素の異常燃焼を検出するようにすれば、水素の異常燃焼(水素の自然発火が連続的に起こること)が起こり難いエンジンの回転数が低回転領域内にある場合において水素の異常燃焼を検出しなくて済む。
加えて、上述の実施形態においては、エンジンの回転数(要求回転数)に関わらずロータハウジング内の冷却のために供給されるガソリンの所定の供給時間は一定である。ところが、水素の自然発火はエンジンが高回転で駆動するに従い起こりやすくなるので、ガソリンはエンジンの回転数に対応する時間で供給するのが好ましく、それによりあらゆるエンジンの回転数において十分にロータハウジング内部(その壁面、その内部の点火プラグ)を冷却することができる。すなわち、あらゆるエンジンの回転数において、ガソリンから変更されて供給される水素に対してロータハウジング内、その壁面、および/またはその内部の点火プラグから供給される熱量を小さくすることができる。これにより、確実に水素の異常燃焼が抑制される。
加えてまた、上述の実施形態においては、ロータハウジング内部の冷却のためにガソリンを供給した後のガソリンから水素への燃料変更は、乗員を介さず自動的に行っている。これに対して、ロータハウジング内部の冷却のためにガソリンを供給した後のガソリンから水素への燃料変更を乗員の切換えスイッチ操作によって行ってもよい。
具体的に説明すると、水素の異常燃焼が起こると、乗員が違和感を感じる走行挙動でデュアルフューエルエンジンを搭載する車両が走行することがある。このとき、上述の実施形態のように、水素からガソリンに、続いてガソリンから水素に自動的に燃料が変更されると、車両が違和感を感じる走行挙動で走行した理由がわからず乗員が不安を感じることがある。したがって、水素の異常燃焼を検出して燃料を水素からガソリンに変更したとき、燃料切換えスイッチを水素からガソリンに切換えるとともに、乗員に例えば使用燃料表示パネルを介して燃料が変更されたことを示し、乗員にガソリンから水素への燃料変更を燃料切換えスイッチを介して行わせることにより、車両が違和感を感じる走行挙動で走行した理由を乗員にわからせることができ、感じた不安を解消させることができる。
さらに加えて、上述の実施形態は、エンジンに使用する2つの燃料を乗員が選択可能な構成であったが、乗員によってエンジンに使用する燃料が選択されることがなくコントロールユニットがそれぞれの燃料残量や走行状態などに基づいて使用する燃料を決定する構成であってもよい。
本発明の最良の実施の形態に係るデュエルフューエルエンジンの構成およびデュエルフューエルエンジンの制御系を示す図である。 水素の異常燃焼が発生している時の、ロータハウジング内温度、エンジン回転数、エンジントルクの変化を示す図である。 水素の異常燃焼を検出して該異常燃焼を停止させるためのコントロールユニットが行う具体的制御動作の一例のフローを示す図である。

Claims (6)

  1. 複数の気筒を有し、燃料としてガソリンと水素とが使用可能なデュアルフュールエンジンの制御装置であって、
    各気筒毎に水素またはガソリンを供給するための燃料供給手段と、
    各気筒毎に燃料を燃焼するための燃料燃焼手段と、
    各気筒毎に水素の異常燃焼を検出する水素異常燃焼検出手段と、
    前記水素異常燃焼検出手段が水素の異常燃焼を検出したとき、水素の異常燃焼が起きた気筒に対して前記燃料供給手段が供給する燃料を水素からガソリンに変更する制御手段とを有することを特徴とするデュアルフュールエンジンの制御装置。
  2. 請求項1に記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、
    前記制御手段は、前記水素の異常燃焼が起きた気筒に対して前記燃料供給手段が供給する燃料を水素からガソリンに変更して前記燃料供給手段にガソリンを前記水素の異常燃焼が起きた気筒に対して所定の供給時間供給させた後、前記水素の異常燃焼が起きた気筒に対して前記燃料供給手段が供給する燃料をガソリンから水素に戻すことを特徴とするデュアルフュールエンジンの制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、
    エンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段を有し、
    前記水素異常燃焼検出手段は、前記エンジン回転数検出手段が検出したエンジンの回転数と要求回転数とに基づいて水素の異常燃焼を検出することを特徴とするデュアルフュールエンジンの制御装置。
  4. 請求項3に記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、
    前記水素異常燃焼検出手段は、前記エンジン回転数検出手段が検出したエンジン回転数が所定の回転数以上の領域内であるときのみ水素の異常燃焼を検出することを特徴とするデュアルフュールエンジンの制御装置。
  5. 請求項3または4に記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、
    前記制御手段は、前記所定の供給時間を前記エンジン回転数検出手段が検出したエンジンの回転数に基づいて変更することを特徴とするデュアルフュールエンジンの制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のデュアルフュールエンジンの制御装置において、
    前記制御手段は、前記水素異常燃焼検出手段が水素の異常燃焼を検出して所定の経過時間が経過する前に再び水素の異常燃焼を検出したとき、全気筒に対して前記燃料供給手段が供給する燃料を水素からガソリンに変更することを特徴とするデュアルフュールエンジンの制御装置。
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