JP2008144069A - トレッド用ゴム組成物およびそれを用いたトレッドを有する空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】加工性、機械強度、剛性、グリップ性能および耐摩耗性能をバランスよく向上したトレッド用ゴム組成物およびそれを用いたトレッドを有する空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ゴム成分100重量部に対して、重量平均分子量が2000〜100000であり、共役ジエン部の2重結合における水添率が30〜100%である水添液状イソプレンゴムを2〜45重量部含有するトレッド用ゴム組成物、およびそれを用いたトレッドを有する空気入りタイヤ。
【選択図】なし

Description

本発明は、トレッド用ゴム組成物およびそれを用いたトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
トレッド用ゴム組成物には、グリップ性能と耐摩耗性を高度にバランスよく向上させることが求められている。
従来、高いグリップ性能を示すゴム組成物を得るために、例えば、ガラス転移温度(Tg)の高いスチレン−ブタジエンゴム(SBR)をゴム成分として使用したゴム組成物、プロセスオイルを高軟化点樹脂に等量置換してゴム成分に充填したゴム組成物、軟化剤またはカーボンブラックを高充填したゴム組成物、粒子径の小さいカーボンブラックを充填したゴム組成物、あるいは該SBR、該高軟化点樹脂、該軟化剤または該カーボンブラックを組み合わせて配合したゴム組成物が知られている。しかし、Tgの高いSBRをゴム成分として使用した場合、温度依存性が大きくなり、温度変化に対する性能変化が大きくなるという問題がある。また、プロセスオイルを高軟化点樹脂に等量置換した場合、置換量が多量であると、該高軟化点樹脂の影響により温度依存性が大きくなるという問題がある。さらに、軟化剤またはカーボンブラックを高充填した場合、あるいは粒子径の小さいカーボンブラックを充填した場合、軟化剤またはカーボンブラックの分散性が低下する、あるいは破壊強度または耐摩耗性が低下するという問題がある。
他にも、高いグリップ性能および耐摩耗性能を発現させるため、液状ゴム(例えば、特許文献1参照)を添加することも知られている。しかし、液状ゴムがベースとなるゴム成分と架橋反応し、可塑剤としての効果が小さいこと、またベースとなるゴム成分の架橋度が低くなり耐摩耗性能が悪化するという問題があった。
特開2005−146115号公報
本発明は、加工性、機械強度、剛性、グリップ性能および耐摩耗性能をバランスよく向上したトレッド用ゴム組成物およびそれを用いたトレッドを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100重量部に対して、重量平均分子量が2000〜100000であり、共役ジエン部の2重結合における水添率が30〜100%である水添液状イソプレンゴムを2〜45重量部含有するトレッド用ゴム組成物に関する。
前記ゴム成分は、スチレン−ブタジエンゴム60〜90重量%、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム10〜40重量%を含むことが好ましい。
また、本発明は、前記トレッド用ゴム組成物を用いたトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、ゴム成分に可塑剤として水添液状イソプレンゴムを所定量配合することにより、加工性、機械強度、剛性、グリップ性能および耐摩耗性能をバランスよく向上したトレッド用ゴム組成物およびそれを用いたトレッドを有する空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、ゴム成分および水添液状イソプレンゴムを含有する。
ゴム成分としては、とくに制限されるわけではないが、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、イソモノオレフィンとパラアルキルスチレンとの共重合体のハロゲン化物などがあげられ、これらのゴム成分は単独で用いてもよく、2種以上を組み合せて用いてもよい。なかでも、グリップ性能、転がり抵抗および耐摩耗性能をバランスよく向上させることができるという理由から、NR、IR、SBRが好ましく、NRおよびSBRがより好ましい。
SBRとしては、乳化重合により得られるものと溶液重合により得られるものがあげられるが、とくに制限はない。
ゴム成分中のSBRの含有率は60重量%以上が好ましく、65重量%以上がより好ましい。SBRの含有率が60重量%未満では、充分なグリップ性能が得られない傾向がある。また、SBRの含有率は90重量%以下が好ましく、85重量%以下がより好ましい。SBRの含有率が90重量%をこえると、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
NRとしては、とくに制限はなく、RSS♯3、TSR20などの通常ゴム工業で使用されるものを使用することができる。
IRとしても、とくに制限はなく、通常ゴム工業で使用されるものを使用することができる。
ゴム成分中のNRおよび/またはIRの含有率は10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。NRおよび/またはIRの含有率が10重量%未満では、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、NRおよび/またはIRの含有率は40重量%以下が好ましく、35重量%以下がより好ましい。NRおよび/またはIRの含有率が40重量%をこえると、グリップ性能が低下する傾向がある。
水添液状イソプレンゴムとは、液状イソプレンゴムを水添したものである。液状イソプレンゴムを使用した場合、存在する2重結合により、前記ゴム成分との架橋反応が起こっていた。そこで、本発明では、液状イソプレンゴムを水添することにより、架橋反応サイトとなっていた2重結合を減少させ、前記ゴム成分との架橋反応を起こりにくくすることで、ゴムの加工性および軟化効果に優れるという可塑剤としての機能を維持したまま、タイヤのグリップ性能および耐摩耗性を向上させることができる。なお、液状ブタジエンゴムや液状スチレン−ブタジエンゴムなどを使用せず、液状イソプレンゴムを使用するのは、SBRとNRおよび/またはIRの系で液状ブタジエンゴムや液状スチレン−ブタジエンゴムよりも耐摩耗性能の向上が見込めるからである。
水添液状イソプレンゴムの重量平均分子量(Mw)は2000以上、好ましくは5000以上である。水添液状イソプレンゴムのMwが2000未満では、水添液状イソプレンゴムがゴム中を移行しやすく、従来のオイルと同様の性質を示し、グリップ性能の改善効果が少ない。また、水添液状イソプレンゴムのMwは100000以下、好ましくは70000以下である。水添液状イソプレンゴムのMwが100000をこえると、ゴム成分との差がなくなり、可塑剤としての役割を果たさない。なお、水添液状イソプレンゴムのMwは、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いてポリスチレン換算で算出する方法により測定することができる。
水添液状イソプレンゴムの水添率は30%以上、好ましくは40%以上である。水添液状イソプレンゴムの水添率が30%未満では、水添率が小さすぎてゴム成分との架橋反応サイトである2重結合が多いため架橋阻害を引き起こし、耐摩耗性能が悪化する。また、水添液状イソプレンゴムの水添率は100%であってもよい。
水添液状イソプレンゴムの配合量は、ゴム成分100重量部に対して2重量部以上、好ましくは5重量部以上である。水添液状イソプレンゴムの配合量が2重量部未満では、水添液状イソプレンゴムの配合によるグリップ性能および耐摩耗性能の改善効果が充分に得られない。また水添液状イソプレンゴムの配合量は45重量部以下、好ましくは40重量部以下である。水添液状イソプレンゴムの配合量が45重量部をこえると、ゴムの粘着性が高くなり加工性が悪化する。
本発明では、水添液状イソプレンゴム以外に、アロマオイル、ナフテンオイル、パラフィンオイル、植物油など従来からゴム工業で使用される可塑剤を併用することができる。
水添液状イソプレンゴム以外の可塑剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して20重量部以上が好ましく、30重量部以上がより好ましい。水添液状イソプレンゴム以外の可塑剤の配合量が20重量部未満では、トレッドゴムとしてのグリップ機能が不足する傾向がある。また、水添液状イソプレンゴム以外の可塑剤の配合量は43重量部以下が好ましく、40重量部以下がより好ましい。水添液状イソプレンゴム以外の可塑剤の配合量が43重量部をこえると、耐摩耗性能が著しく悪化する傾向がある。
水添液状イソプレンゴムを含む可塑剤の合計配合量は、ゴム成分100重量部に対して30重量部以上が好ましく、35重量部以上がより好ましい。水添液状イソプレンゴムを含む可塑剤の合計配合量が30重量部未満では、カーボンブラック、シリカの添加量も少なくなり、トレッドゴムとしてのグリップ機能が不足する傾向がある。また、水添液状イソプレンゴムを含む可塑剤の合計配合量は85重量部以下が好ましく、80重量部以下がより好ましい。水添液状イソプレンゴムを含む可塑剤の合計配合量が85重量部をこえると、耐摩耗性能が著しく悪化する傾向がある。
本発明では、他にも、カーボンブラックやシリカなどの充填剤を配合することができる。
カーボンブラックとしては、とくに制限はなく、従来からゴム工業で使用されるS−SAF、SAF、ISAF、HAF、FEFなどのグレードを使用することができる。
カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対して10重量部以上が好ましく、15重量部以上がより好ましい。カーボンブラックの配合量が10重量部未満では、グリップ性能および耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、カーボンブラックの配合量は90重量部以下が好ましく、80重量部以下がより好ましい。カーボンブラックの配合量が90重量部をこえると、分散性および加工性が悪化する傾向がある。
シリカとしても、とくに制限はなく、従来からゴム工業で使用されるものを使用することができる。
シリカの配合量は、ゴム成分100重量部に対して10重量部以上が好ましく、15重量部以上がより好ましい。シリカの配合量が10重量部未満では、グリップ性能が悪化する傾向がある。またシリカの配合量は90重量部以下が好ましく、80重量部いかがより好ましい。シリカの配合量が90重量部をこえると、加工性が悪化する傾向がある。
また、カーボンブラックおよびシリカの合計配合量は、ゴム成分100重量部に対して50重量部以上が好ましく、60重量部以上がより好ましい。カーボンブラックおよびシリカの合計配合量が50重量部未満では、グリップ性能および耐摩耗性能が悪化する傾向がある。また、カーボンブラックおよびシリカの合計配合量は120重量部以下が好ましく、110重量部以下がより好ましい。カーボンブラックおよびシリカの合計配合量が120重量部をこえると、分散性および加工性が悪化する傾向がある。
本発明では、シリカを使用する場合、シランカップリング剤を併用することが好ましい。
シランカップリング剤としては、とくに制限はなく、従来からシリカと併用されるシランカップリング剤を使用することができ、具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられ、これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤の配合量は、シリカ100重量部に対して1重量部以上が好ましく、3重量部以上がより好ましい。シランカップリング剤の配合量が1重量部未満では、シランカップリング剤を配合することによる耐摩耗性の改善効果が充分に得られない傾向がある。また、シランカップリング剤の配合量は20重量部以下が好ましく、15重量部以下がより好ましい。シランカップリング剤の配合量が20重量部をこえると、耐摩耗性の改善効果が飽和し、高コストになる傾向がある。
本発明のトレッド用ゴム組成物には、前記ゴム成分、水添液状イソプレンゴム、可塑剤、充填剤およびシランカップリング剤以外にも、従来からゴム工業で使用される配合剤、例えば、ワックス、老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などを、必要に応じて適宜配合することができる。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどでゴム成分、水添液状イソプレンゴムおよび必要に応じて前記配合剤を混練りし、その後加硫することにより、本発明のトレッド用ゴム組成物を製造することができる。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、グリップ性能と耐摩耗性能を高度に向上させることができるという理由から、タイヤ部材のなかでもトレッドとして使用することが好ましい。
本発明の空気入りタイヤは、本発明のトレッド用ゴム組成物を用いて、通常の方法により製造することができる。すなわち、必要に応じて前記配合剤を配合した本発明のトレッド用ゴム組成物を未加硫の状態でトレッドの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、本発明の空気入りタイヤを製造することができる。
実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに制限されるものではない。
以下、実施例および比較例で使用した各種薬品および試験方法をまとめて説明する。
スチレン−ブタジエンゴム(SBR):日本ゼオン(株)製のN9520
天然ゴム(NR):RSS#3
液状イソプレンゴム:(株)クラレ製のLIR−30(重量平均分子量:29000、水添なし)
水添液状イソプレンゴム(1):(株)クラレ製のLIR−200(重量平均分子量:25000、水添率:100%)
水添液状イソプレンゴム(2):(株)クラレ製のLIR−290(重量平均分子量:25000、水添率:約90%)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイヤブラックSA(S−SAF)
シリカ:デグッサ社製のウルトラジルVN3
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製
硫黄:鶴見化学工業(株)製
加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜5および比較例1〜2
(ゴム組成物の作製)
表1に示す配合処方にしたがい、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を、16Lバンバリーミキサーを用いて、ゴム排出温度150℃でベース練りをし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に、硫黄および加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、70℃の条件下で5分間混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。さらに、さらに、得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で15分間プレス加硫し、実施例1〜5および比較例1〜2の加硫ゴム組成物を得た。
(加工性)
オープンロールにおける混練り工程にて、ロールに対する未加硫ゴム組成物の巻きつきなどを目視にて、以下のように評価した。
○:バギングがなく、密着性も低く加工に適している。
△:やや密着する傾向はあるが加工可能である。
×:密着して加工困難である。
(硬度測定)
JIS K 6253「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」の試験方法に準じて、タイプAデュロメーターを用いて、25℃および100℃における加硫ゴム組成物の硬度を測定した。
(粘弾性試験)
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて、初期歪10%、動歪2%および周波数10Hzの条件下で、tanδ曲線を計測し、tanδピーク温度をガラス転移温度(Tg)として測定した。なお、Tgは−40〜−10℃が好ましい。
また、前記と同様に、100℃における複素弾性率(E*)およびtanδを測定し、比較例1のE*指数およびtanδ指数を100とし、以下の計算式により、各配合のE*およびtanδを指数表示した。なお、E*指数が大きいほど剛性に優れることを示し、tanδ指数が大きいほどグリップ性能に優れることを示す。
(E*指数)=(各配合のE*)/(比較例1のE*)×100
(tanδ指数)=(各配合のtanδ)/(比較例1のtanδ)×100
(引張試験)
JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて引張試験を実施し、破断強度(TB)および破断時伸び(EB)を測定し、破壊エネルギー(TB×EB/2)を算出した。そして、比較例1の強度指数を100とし、以下の計算式により、各配合の破壊エネルギーをそれぞれ指数表示した。なお、強度指数が大きいほど機械強度に優れることを示す。
(強度指数)=(各配合の破壊エネルギー)
/(比較例1の破壊エネルギー)×100
(サーキットタイム)
前記未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材と貼りあわせ、170℃の条件下で15分間プレス加硫することにより、空気入りタイヤ(サイズ:235/45R17)を製造した。
製造したタイヤを試験車(スバルインプレッサ)の全輪に装着させ、1周約3.7kmのサーキットコース(岡山国際サーキット)にて、テストドライバーが全開走行で3周走行させ、ラップごとの平均タイムを測定し、サーキットタイムとした。なお、サーキットタイムが短いほどグリップ性能に優れることを示す。
(熱ダレ性能)
製造したタイヤを前記試験車の全輪に装着させ、前記テストコースにて、テストドライバーが3周走行させ、走行初期に対するグリップ性能の低下を、テストドライバーが以下のように官能評価した。
○:走行1周目から3周目までのグリップ変化をほとんど感じない。
△:走行1周目から3周目までのグリップ変化を感じるが小さい。
×:走行1周目から3周目までのグリップ変化を感じる。
(耐摩耗性)
製造したタイヤを前記試験車の全輪に装着させ、前記テストコースにて、テストドライバーが10周走行させ、走行後のタイヤの外観を以下のように判断した。なお、○〜△とは、○より若干劣り、△より若干優れることを示す。
○:タイヤトレッドの片減りがなく、摩耗量も少ない。
△:タイヤトレッドの片減りがある、あるいは摩耗量が多い。
×:タイヤトレッドの片減りが多く、摩耗量も多い。
前記評価結果を表1に示す。
Figure 2008144069

Claims (3)

  1. ゴム成分100重量部に対して、
    重量平均分子量が2000〜100000であり、共役ジエン部の2重結合における水添率が30〜100%である水添液状イソプレンゴムを2〜45重量部含有するトレッド用ゴム組成物。
  2. ゴム成分が、スチレン−ブタジエンゴム60〜90重量%、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム10〜40重量%を含む請求項1記載のトレッド用ゴム組成物。
  3. 請求項1または2記載のトレッド用ゴム組成物を用いたトレッドを有する空気入りタイヤ。
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