JP2008143540A - ガラス板梱包用パレット及びガラス板梱包体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス板梱包用パレットの基台部の変形によって、ガラス板が破損するという事態を可及的に低減する。
【解決手段】複数枚のガラス板3が縦姿勢で積層される基台部4と、基台部4に積層されるガラス板3の背面を支持する背面部5とを備えたガラス板梱包用パレット2であって、基台部4に積層されるガラス板3の下辺部を支持する一体化された受け部材7を、基台部4の上面に縁切り状態で載置すると共に、受け部材7を基台部4の変形に追随しないように構成した。
【選択図】図1
【解決手段】複数枚のガラス板3が縦姿勢で積層される基台部4と、基台部4に積層されるガラス板3の背面を支持する背面部5とを備えたガラス板梱包用パレット2であって、基台部4に積層されるガラス板3の下辺部を支持する一体化された受け部材7を、基台部4の上面に縁切り状態で載置すると共に、受け部材7を基台部4の変形に追随しないように構成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガラス板を輸送或いは保管する際に、ガラス板を梱包するための梱包技術の改良に関する。
周知のように、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(以下、単にFPDという)用のガラス基板を初めとする各種ガラス板を輸送或いは保管する場合には、ガラス板梱包用パレット(以下、単にパレットともいう)上に、複数枚のガラス板を、各ガラス板の間に合紙等の保護シートを介在させて縦姿勢(略鉛直姿勢)で積層した状態で梱包するのが通例とされている。
この種のパレットの具体例としては、例えば下記の特許文献1には、縦姿勢で積層された複数枚のガラス板の下辺部を支持する載置部(基台部)と、この載置部によって下辺部が支持された状態で積層されたガラス板の背面を支持する傾斜部(背面部)とを備えた略L字形状のパレットが開示されている。
また、下記の特許文献2には、縦姿勢で積層される複数枚のガラス板を梱包するためのパレットを以下の構成とすることが提案されている。すなわち、台座(基台部)の上面に立設された底片の上に幅方向に間隔を空けて2枚の底受け板を載置すると共に、台座の上面における底片よりも後方に立設された縦片に背受け板を立て掛け(背面部)、縦姿勢で積層されるガラス板の下辺部と背面を、それぞれ底受け板と背受け板とで支持するようにパレットを構成することが開示されている。さらに、下記の特許文献3には、前記2枚の底受け板を1枚の底受け板で構成し、この1枚の底受け板でガラス板の下辺部を支持するようにパレットを構成することが開示されている。
特開2006−123953号公報
特開2005−298062号公報
特開2005−132490号公報
ところで、この種のパレット上に、複数枚のガラス板を、各ガラス板の間に合紙等の保護シートを介在させて縦姿勢で積層した状態で梱包して製造されるガラス板梱包体(以下、単に梱包体ともいう)は、一旦床に載置され、その後輸送に際してトラックの荷台等に載置されるのが通例である。しかしながら、かかる床やトラックの荷台等の表面には通常は凹凸があり、その表面の凹凸に合わせて、パレットの底部、すなわち基台部が変形を来たすという事態が生じ得る。また、このようなパレットの基台部の変形は、フォークリフトによってパレットの基台部を支持した状態で梱包体を持ち上げてトラックの荷台等に積み込む際にも同様に生じ得る。特に、この場合には基台部とフォークリフトとの接触部に梱包体の全荷重が掛かることになることから、基台部の変形はより顕著なものとなって現れる。そして、このようなパレットの基台部の変形は、近年のFPD用のガラス基板に代表されるように、各種ガラス板が大型化されたことに伴う梱包体の総重量の増加に起因するところが大きい。
したがって、パレットの機能上、このように基台部に変形が生じた場合であってもガラス板に破損が生じないようにすることが重要となるが、このような観点から何ら対策が講じられていないのが実情である。すなわち、上記の特許文献1に開示されているパレットでは、ガラス板を梱包した際に、ガラス板の下辺部が基台部によって直接支持されていることから、上記のように基台部に変形が生じた場合には、直線的なガラス板の下辺部を、変形して湾曲等を来たした基台部で直接支持することになるので、ガラス板の下辺部の支持状態が不当に悪化することになる。そのため、ガラス板の下辺部に不当な応力が生じ、ガラス板が破損するという事態が生じ得る。
また、上記の特許文献2に開示されているように、基台部の上面に立設された底片の上に幅方向に間隔を空けて2枚の底受け板を載置して、この2枚の底受け板でガラス板の下辺部を支持したとしても、基台部が変形した場合には、その変形に追随して2枚の底受け板が相互に異なる変位や変形を来たすおそれがある。そのため、ガラス板の下辺部と2枚の底受け板との接触状態が不当に悪化することなり、ガラス板の下辺部に不当な応力が生じ、ガラス板が破損するという事態が生じ得る。また、上記の特許文献3に開示されているように、底受け板を1枚で構成した場合であっても、底受け板や、底受け板を下方から支持する底片の剛性等が、ガラス板の全重量との関係で適切でなければ、基台部の変形に追随して底受け板が変形を来たすおそれがあり、ガラス板が破損するという事態が同様に生じ得る。
本発明は、上記実情に鑑み、ガラス板梱包用パレットの基台部の変形によって、ガラス板が破損するという事態を可及的に低減することを技術的課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明に係るガラス板梱包用パレットは、複数枚のガラス板が縦姿勢で積層される基台部と、該基台部に積層されるガラス板の背面側を支持する背面部とを備えたガラス板梱包用パレットにおいて、前記基台部に積層されるガラス板の下辺部を支持する一体化された受け部材を、前記基台部の上面に縁切り状態で載置すると共に、該受け部材を前記基台部の変形に追随しないように構成したことに特徴づけられる。なお、ここでいう「一体化された受け部材」には、完全に単一部材から構成されたもののみならず、実質的に単一とみなことができるように複数部材が固定されて一体化されたものも含まれる。また、「縁切り状態」とは、基台部と受け部材とが、それぞれ独立して移動できる状態にあることを意味する。さらに、「受け部材を基台部の変形に追随しないように構成」には、受け部材の一部が基台部の変形に追随して変形しても、受け部材のうちガラス板の下辺部と接触する面が基台部の変形に追随しないように構成されているものも含まれる。
このような構成によれば、ガラス板の下辺部を支持する一体化された受け部材が、基台部に縁切り状態で載置され、且つその受け部材が基台部の変形に追随しないように構成されていることから、保管や輸送に際して基台部に変形が生じたとしても、受け部材によるガラス板の下辺部の支持状態は、基台部の変形の影響を受けることなく、良好に維持される。すなわち、このガラス板梱包用パレットは、受け部材の材質、受け部材と基台部との位置関係、受け部材の剛性などが、ガラス板の全重量との関係において、適切に設定されているから、受け部材が基台部の変形に追随しないようになっており、これにより上述の利点を享受することができる。したがって、仮に基台部に変形が生じた場合であっても、ガラス板の下辺部に不当な応力が生じることなく、ガラス板が破損を来たすという事態を可及的に低減することが可能となる。
上記の構成において、前記受け部材は、緩衝部材を介して前記基台部の上面に載置されていることが好ましい。
このようにすれば、受け部材は、緩衝部材で支持されることになるので、基台部が変形した場合であっても、緩衝部材で基台部の変形が吸収され、受け部材の姿勢の乱れを低減することができる。したがって、仮に基台部に変形が生じた場合であっても、受け部材によって支持されたガラス板の姿勢をより安定した状態で支持することが可能となる。
上記の構成において、前記受け部材は、規制手段によって前記基台部に対する可動範囲が規制されていることが好ましい。
このようにすれば、輸送時に基台部に強い衝撃や継続的な力が作用するような場合であっても、受け部材が規制手段によって基台部に対する可動範囲が規制されるため、受け部材が位置ずれを来たすという事態を防止することが可能となる。したがって、パレットにガラス板を梱包して輸送する場合であっても、受け部材によるガラス板の下辺部の支持状態を安定した状態で維持することが可能となる。
この場合、前記規制手段は、前記基台部に対する前記受け部材の可動範囲を調整可能に構成されていることが好ましい。
このようにすれば、パレットの使用環境に応じて、適宜受け部材の可動範囲を調整することが可能となるので、受け部材によるガラス板の下辺部の支持状態をより安定した状態で維持することが可能となる。
上記課題を解決するために創案された本発明に係るガラス板梱包体は、以上の構成を適宜備えたガラス板梱包用パレットに、複数枚のガラス板を、各ガラス板の間に保護シートを介在させて縦姿勢で積層して梱包したことに特徴づけられる。
このような構成によれば、上記段落[0010],[0012],[0014],[0016]に記載した事項と同様の作用効果を享受することができる。
上記の構成において、前記梱包されたガラス板は、厚みが0.7mm以下であって且つ一辺の寸法が1000mm以上であってもよい。
すなわち、FPD用のガラス基板のように、大型且つ薄肉のガラス板にあっては、わずかな応力で破損を来たすおそれがあるので、本発明に係る梱包体がより一層有用となる。
以上のように本発明によれば、一体化され且つ基台部の変形に追随しないように構成された受け部材が基台部の上面に縁切り状態で載置され、この受け部材によってガラス板の下辺部が支持されることになるので、基台部に変形が生じた場合であっても、その変形の影響を受けることなく、受け部材とガラス板の下辺部との接触状態を安定した状態で維持することが可能となる。したがって、基台部の変形に伴ってガラス板の下辺部に不当な応力が生じるという事態が防止され、結果としてガラス板が破損を来たすという事態を可及的に低減することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガラス板梱包体を模式的に示す側面図である。同図に示すように、この梱包体1は、側面視で略L字形状を呈するガラス板梱包用パレット2に、複数枚のガラス板3を縦姿勢で積層した状態で梱包して構成される。なお、この実施形態では、ガラス板3は、液晶ディスプレイ用のガラス基板である。また、複数枚のガラス板3の相互間には、図示しないが保護シートとしての発泡樹脂シートが介在されており、その発泡樹脂シートの大きさはガラス板3の板面より大きくなっている。
上記のパレット2は、複数枚のガラス板3が縦姿勢で積層される基台部4と、基台部4に積層されるガラス板3の背面を支持する背面部5とを備えている。基台部4は、上面が略水平面となるように構成されている。背面部5は、背もたれ部5aと、背もたれ支持部5bとを、基台部4の上面の後方部に間隔を空けて立設した状態で備え、背もたれ部5aは、補強部材5cを介して後方から背もたれ支持部5bによって支持されている。なお、背もたれ部5aは、基台部4の上面に対して直角に立設されている。また、背もたれ支持部5bと背もたれ部5aとの間隔は、パレット2にガラス板3を縦姿勢で積層して梱包した状態で、梱包体1の重心が基台部4の略中心に位置するように設定されている。
さらに、背もたれ部5aの前方に位置する基台部4の上面には、緩衝部材6を介して、受け部材7が縁切り状態で載置されている。具体的には、この実施形態では、基台部4、緩衝部材6、および受け部材7は、相互に固定されることなく、単に物理的に接触した状態とされている。緩衝部材6は、ゴムシートや発泡樹脂シートで形成され、その厚みは、10mm〜100mmに設定され、且つその大きさは受け部材7と実質的に同一とされる。また、受け部材7は、一体化された単一の部材から構成され(図2参照)、且つ基台部4に変形が生じた場合に、基台部4の変形に追随しない程度の剛性を有する金属(好ましくはステンレス)により形成されている。
そして、図1に示すように梱包体1の状態では、積層されたガラス板3の下辺部が、受け部材7によって支持され、積層されたガラス板3の背面が、背もたれ部5aによって支持される。したがって、例えばパレット2の基台部4に形成された開口部4aにフォークリフトの爪を挿入して梱包体1を持ち上げる等して基台部4に変形が生じた場合であっても、受け部材7が、基台部4に縁切り状態で載置され且つ基台部4の変形に追随しないように構成されていることから、受け部材7によるガラス板3の下辺部の支持状態は、基台部4の変形の影響を受けることなく、良好に維持されることになる。その結果、ガラス板3の下辺部に不当な応力が生じることなく、ガラス板3が破損を来たすという事態を可及的に低減することが可能となる。
さらに、受け部材7は、緩衝部材6を介して基台部4の上面に載置されているので、基台部4に変形が生じた場合であっても、緩衝部材6が基台部4の変形を吸収し、受け部材7に姿勢の乱れが生じるという事態を防止することができる。したがって、受け部材7によってより安定した状態でガラス板3を支持することが可能となる。
なお、受け部材7とガラス板3とが実際に接触する部分には、厚紙やゴムシートや発泡樹脂シート等の保護シートが介在されている。具体的には、図2(a)に示すように、受け部材7の上面の略全面に一枚の保護シート8を貼着してもよく、或いは図2(b)に示すように、受け部材7の上面に間隔を空けて並列に配列した状態で複数枚の保護シート8を貼着してもよい。また、背もたれ部5aとガラス板3とが実際に接触する部分についても、同様に発泡樹脂シート等の保護シートが介在されている。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るガラス板梱包体を模式的に示す側面図である。同図に示すように、この第2の実施形態に係る梱包体11が、第1の実施形態に係る梱包体1と相違するのは、縦姿勢のガラス板3が垂直面に対して僅かに傾斜した状態で、積層されて梱包されている点にある。以下ではこの相違点についてのみ説明し、その他の共通の構成については図中に同一符号を付して詳しい説明を省略する。
図3に示すように、この梱包体11に利用されるパレット12の背面部15は、上方が下方よりも後方に傾斜した背もたれ部15aを、後方から補強部材15cを介して背もたれ支持部15bによって支持することによって構成されている。受け部材17は、断面三角形状を呈し、その上面が前方から後方に向かって下方に傾斜する傾斜面を呈している。そして、この受け部材17の上面と背もたれ部15aの前面とのなす角が略90度になるように設定されている。このようにすれば、受け部材17は断面三角形状を呈しているので、断面が矩形状を呈するものに比べて曲げ剛性を高めることができ、したがって、第1の実施形態で説明した作用効果をより確実に得ることが可能となる。また、背もたれ部15aが傾斜しているので、この背もたれ部15aに立て掛けるようにガラス板3を積層すれば、既に積層が完了したガラス板3が前方に傾倒するという事態を防止することができるので、ガラス板3の積層作業を円滑且つ容易に進行することが可能となる。なお、第1の実施形態に係る梱包体1にあっては、パレット2を所定の傾斜台に載置し、この状態でガラス板3を積層するようにすれば、同様にガラス板3の積層作業を円滑且つ容易に進行することが可能となる。
図4は、本発明の第3の実施形態に係るガラス板梱包体を模式的に示す側面図であって、図5は、その正面図である。図4,5に示すように、この第3の実施形態に係る梱包体21は、第1の実施形態に係る梱包体1に、受け部材7の基台部4に対する可動範囲を規制する規制手段28を更に設けたものである。以下では、この規制手段28についてのみ説明し、その他の共通の構成については図中に同一符号を付して詳しい説明を省略する。
図4,5に示すように、この梱包体21のパレット22に設けられた規制手段28は、受け部材7が前後、上下、左右に位置ずれを来たさないように、受け部材7に所定の隙間を介して対面しており、この隙間でもって受け部材7の可動範囲を規制している。詳述すると、この実施形態では、規制手段28は、受け部材7に対して、前後、上下又は左右に進退移動する隙間調整ピン28a1,28a2,28a3と、各隙間調整ピン28a1,28a2,28a3をその進退方向における任意位置で固定可能な固定部材28b1,28b2,28b3とを備えている。そして、受け部材7の前方に配置された隙間調整ピン28a1を、対応する固定部材28b1で固定することで、受け部材7の前後方向の可動範囲が、この隙間調整ピン28a1と背もたれ部5aとの間で規制される。また、受け部材7の左右両端の上方に配置された隙間調整ピン28a2を、対応する固定部材28b2で固定することで、受け部材7の上下方向の可動範囲が、この隙間調整ピン28a2と基台部4との間で規制される。さらに、受け部材7の左右両側方に配置された隙間調整ピン28a3を、対応する固定部材28b3で固定することで、受け部材7の左右方向の可動範囲が、左右両側方に配置された隙間調整ピン28b3の相互間で規制される。したがって、輸送時に基台部4に強い衝撃や継続的な力が作用するような場合であっても、受け部材7が規制手段28によって基台部4に対する可動範囲が規制されるため、受け部材7が位置ずれを来たすという事態を防止することが可能となる。その結果、梱包体21を輸送する場合であっても、受け部材7によるガラス板3の支持状態を安定した状態で維持することが可能となる。また、規制手段28は、受け部材7の可動範囲を調整可能に構成されていることから、梱包体21の輸送条件等の使用環境に応じて、適宜受け部材7の可動範囲を調整することで、受け部材7によるガラス板3の支持状態をより安定した状態で維持することが可能となる。なお、規制手段28(隙間調整ピン28a1,28a2,28a3)と受け部材7との間の隙間は、数mm(好ましくは0.1mm〜0.5mm)に設定される。
図6は、本発明の第4の実施形態に係るガラス板梱包体を模式的に示す側面図である。同図に示すように、この第4の実施形態に係る梱包体31(パレット32)は、第2の実施形態に係る梱包体11(パレット12)の受け部材17の基台部4に対する可動範囲を規制する規制手段28を更に設けたものであって、その規制手段の具体的な構成は、第3の実施形態で説明した規制手段28と同一である。なお、その他の共通の構成については、図中に同符号を付して説明を省略する。したがって、かかる梱包体31によれば、上記第3の実施形態で説明した作用効果を同様に享受することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
上記の第1〜第4の実施形態では、液晶用ディスプレイ用のガラス基板を梱包する場合を例にとって説明したが、本発明に係るパレットおよび梱包体は、液晶ディスプレイ用のガラス基板に限らず、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等の各種画像表示機器用のガラス基板や、各種電子表示機能素子や薄膜を形成するための基材として用いられるガラス基板の梱包技術に関して好適に利用することができる。
また、輸送に際し、必要に応じて、以上説明したパレットに縦姿勢でガラス板を積層した後、そのガラス板の周囲からパレットに亘ってベルトやストレッチフィルム等を巻回して、ガラス板をパレットに固定して梱包体を形成してもよい。また、パレットにガラス板を縦姿勢で積層した後、その積層されたガラス板の背面を支持する背面部側を除く残り三側面部を囲むように別途板材等を添え置き、その周囲にベルトやストレッチフィルム等を巻回して、それらをパレットに固定するようにしてもよい。
本発明の有用性を実証するために、基台部に緩衝部材を介して縁切り状態で受け部材を載置したパレットにガラス板を梱包した実施例1〜3と、基台部に直接受け部材を溶接したパレットにガラス板を梱包した比較例1とで、それぞれの梱包体をトラックで輸送した後の各梱包体におけるガラス板の破損確率を確認する対比試験を行った。なお、実施例1〜3および比較例1の詳細は次の通りである。実施例1は、上記第3の実施形態に係る梱包体を採用したものである。実施例2は、上記第4の実施形態に係る梱包体を採用したものである。実施例3は、上記第3の実施形態において緩衝部材を配設しない形態の梱包体を採用したものである。比較例1は、上記第2の実施形態に係る梱包体において、緩衝部材を配設することなく受け部材を直接基台部に溶接して固定した梱包体を採用したものである。また、各梱包体に梱包されるガラス板は、その板面の大きさが2300mm×2000mmであって且つその厚みが0.7mmの液晶ディスプレイ用のガラス基板である。また、積層されたガラス板の相互間には、ガラス板の板面よりも50mm以上大きく、且つ、厚みが0.5mm〜1.0mm、発泡倍率が20〜25の(株)JSP製の発泡ポリエチレンシート(商品名:ミラマット)を介在している。さらに、積層されたガラス板は、その周囲から背もたれ部に亘ってベルトを巻回することで固定されている。これら対比試験の結果を以下の表1に示す。なお、破損確率は、1000枚のガラス板を輸送したときに破損したガラス板の枚数を百分率で表している。
上記の表1に示すように、受け部材を基台部に溶接固定した従来型の梱包体であっては、ガラス板の破損確率が1.2%という結果を得た。これに対して、基台部に縁切り状態で受け部材を載置して、この受け部材でガラス板の下辺部を支持するようにした実施例1及び2においては、ガラス板の破損確率が0%、実施例3においては、ガラス板の破損確率が0.1%となる極めて良好な結果を得た。
以上のように、本発明に係る梱包体によれば、輸送に際してパレットの基台部に変形が生じた場合であっても、その変形の影響を受けることなく、受け部材でガラス板の下辺部を安定した状態で支持することができることが確認できる。
1,11,21,31 ガラス板梱包体
2,12,22,32 ガラス板梱包用パレット
3 ガラス板
4 基台部
5,15 背面部
6 緩衝部材
7,17 受け部材
28 規制部材
2,12,22,32 ガラス板梱包用パレット
3 ガラス板
4 基台部
5,15 背面部
6 緩衝部材
7,17 受け部材
28 規制部材
Claims (6)
- 複数枚のガラス板が縦姿勢で積層される基台部と、該基台部に積層されるガラス板の背面を支持する背面部とを備えたガラス板梱包用パレットにおいて、
前記基台部に積層されるガラス板の下辺部を支持する一体化された受け部材を、前記基台部の上面に縁切り状態で載置すると共に、該受け部材を前記基台部の変形に追随しないように構成したことを特徴とするガラス板梱包用パレット。 - 前記受け部材は、緩衝部材を介して前記基台部の上面に載置されていることを特徴とする請求項1に記載のガラス板梱包用パレット。
- 前記受け部材は、規制手段によって前記基台部に対する可動範囲が規制されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス板梱包用パレット。
- 前記規制手段は、前記基台部に対する前記受け部材の可動範囲を調整可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載のガラス板梱包用パレット。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のガラス板梱包用パレットに、複数枚のガラス板を、各ガラス板の間に保護シートを介在させて縦姿勢で積層して梱包したことを特徴とするガラス板梱包体。
- 前記梱包されたガラス板は、厚みが0.7mm以下であって且つ一辺の寸法が1000mm以上であることを特徴とする請求項5に記載のガラス板梱包体。
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