JP2008143408A - 安全タイヤ用空気のう - Google Patents
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Abstract
【課題】通常の加硫時間で適正に加硫することができ、空気保持性にすぐれる内貼りインナーライナを具える安価な空気のうを提供する。
【解決手段】タイヤ2に収納されて内圧を充填され、タイヤ内圧の低下に伴って拡張変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする空気のう3であって、中空円環状をなす空気のう3に内貼り形成したインナーライナ4を、内圧の充填空間を区画する天然ゴム層6と、この天然ゴム層6の周りを覆うブチルゴム層7とで構成してなる。
【選択図】図1
【解決手段】タイヤ2に収納されて内圧を充填され、タイヤ内圧の低下に伴って拡張変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする空気のう3であって、中空円環状をなす空気のう3に内貼り形成したインナーライナ4を、内圧の充填空間を区画する天然ゴム層6と、この天然ゴム層6の周りを覆うブチルゴム層7とで構成してなる。
【選択図】図1
Description
この発明は、タイヤのパンク等によってタイヤ内圧が低下もしくは消失しても、所定の距離にわたっての安全な継続走行を可能とする安全タイヤに用いられ、タイヤ内圧の低下に伴って拡張変形して荷重の支持をタイヤから肩代わりする安全タイヤ用空気のう、なかでも、内貼りインナーライナを具える空気のうに関するものである。
安全タイヤ用の空気のうに充填した内圧、多くは空気圧の、経時的な洩出を阻止するべく、従来は、ケース内に、それとは別体構造になる加硫チューブを収納配置して構成した空気のうが提案されている。
しかるに、ケース内に別体チューブを収納配置してなるこのような空気のうは、空気のうそれ自体の機能面はともかくとして、別体チューブを使用するが故に、別個独立にケースを成型して、そのケース内にチューブを収めるとともに、閉止する工程が必要となるため、作業工数に加えて、材料費および加工費等が嵩むことになって、空気のうのコストの増加が余儀なくされるという問題があった。
そこで空気のうそれ自体を、内圧保持機能にすぐれたインナーライナを具えるものとすることで、空気のうコストの低減を図ることが提案されているも、このインナーライナは、別体構造のチューブとは製造方法を大きく異にすることから、インナーライナを具える空気のうの製造には以下に述べるような他の問題があった。
すなわち、インナーライナは、空気のうへの内圧充填空間の区画のために、中空円環状に構成することが必要であり、これがため、インナーライナの成型に当っては、はじめに、図4(a)に斜視図で例示するように、ドラム31の周面上にインナーライナ素材32を巻き付けてそれを円筒状に形成するとともに、円筒状のこのインナーライナ素材32の外表面に離型剤を塗布し、次いで、そのドラム31上で、円筒状インナーライナ素材32の両側部を折り返して、それらのそれぞれの側縁部を、図4(b)に示すように、インナーライナ素材それ自体の幅方向の中央部分で、図に斜線を施して示すように相互に重ね合わせ接合させることによって中空構造の環状体33を構成し、しかる後、その環状体33の中空部内へ、図4(c)に示すように空気を充填してそれを膨満させる工程を辿ることが一般的である。
そしてこの場合は、図5(a)に横断面図で示すような圧潰形態になる環状体33の中空部内への空気の充填によって、それを図5(b)に示すような所要の横断面形態に、円滑かつ確実に膨満させるために、上述したように、円筒状に形成したインナーライナ素材32の外表面に、環状体33のタッキングの防止のための離型剤を塗布することとしており、その離型剤として、多くの場合は、他の性能への影響が少なく、離型効果の大きいステアリン酸を用いることとしているも、ステアリン酸を離型剤として用いるときは、空気保持性にすぐれるブチルゴムをインナーライナ素材として用いると、ブチルゴムの加硫速度がステアリン酸との接触に起因して極端に遅くなるため、通常の加硫時間ではインナーライナが加硫不足となってそこにブローンが発生し、これが亀裂の核になり易いという問題があった。
この発明は、空気保持性にすぐれるブチルゴムを、離型剤に接触するインナーライナ素材として用いる場合のこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、通常の加硫時間で適正に加硫することができ、空気保持性にすぐれる内貼りインナーライナを具える十分安価な空気のう、すなわち、安全タイヤ用空気のうを提供するにある。
この発明に係る安全タイヤ用空気のうは、タイヤに収納されて、通常は、タイヤ内圧より高圧の空気圧等の内圧を充填され、タイヤ内圧の低下に伴って拡張変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりするものであって、中空円環状をなす空気のうに内貼り形成したインナーライナを、内圧の充填空間を区画する天然ゴム層と、この天然ゴム層の周りを覆うブチルゴム層との積層二層構造としたものである。
ここで好ましくは、内層側の天然ゴム層の厚みを0.5〜2.5mmの範囲とする。
ここで好ましくは、内層側の天然ゴム層の厚みを0.5〜2.5mmの範囲とする。
この発明に係る安全タイヤ用空気のうは、それ自身が内貼りインナーライナを具えることから、ケース内に、それとは別体になるチューブを収納配置するタイプの空気のうに比し、材料費および加工費等の低減を実現して空気のうコストを低く抑えることができる。
またこの空気のうのインナーライナは、空気保持性にすぐれるブチルゴム層の内周側に天然ゴム層を配設してなるので、このインナーライナを先に述べたようにして成型する場合に、ブチルゴムと、離型剤としてのステアリン酸との接触を有効に阻止して、そのブチルゴムの、加硫速度の低下のおそれを十分に取り除くことで、前述したようなブローンの発生を効果的に防止することができる。
しかもここでは、内周側の天然ゴム層は、空気のうの製造に当って、ブチルゴム層をステアリン酸との接触から保護するのみならず、製品空気のうにおいて、それ自身のすぐれた耐酸化劣化性の下で、そのブチルゴム層を空気のう内へ充填される空気による酸化劣化からもまた有効に保護することができる。
これをいいかえれば、耐酸化劣化性の低いブチルゴム層が、空気のう内への充填空気に直接的に接触する場合には、それに、通常の使用範囲では問題のないレベルではあるものの、厳しい使用環境(高温環境や、長期間の使用等)においては、天然ゴムに比して早期に内面クラックが発生することになり、空気のうの急速拡張等に際しては、それらのクラックを起点として亀裂が進行することになるので、安全タイヤ用空気のうが、それ本来の機能を十分に発揮し得なくなるおそれがあるのに対し、ここでは、耐酸化劣化性にすぐれる天然ゴム層をもって、ブチルゴム層を空気による酸化劣化から保護することで、そのブチルゴム層に、空気保持性を長期間にわたって十分に発揮させることができる。
またここで、天然ゴム層の厚みは、0.5〜2.5mmの範囲とすることが、それに上述したような機能を適正に発揮させる上で好ましい。
すなわちそれが0.5mm未満では、製品空気のうの、加硫モールド内での拡張過程で部分的に破れてブチルゴム層が露出するおそれがあり、これにより、ブローンが発生し、それが亀裂の核となり易いという問題がある。
一方、2.5mmを越えると、材料歩留りが低下して、コストおよび重量の増加が否めなくなる。
すなわちそれが0.5mm未満では、製品空気のうの、加硫モールド内での拡張過程で部分的に破れてブチルゴム層が露出するおそれがあり、これにより、ブローンが発生し、それが亀裂の核となり易いという問題がある。
一方、2.5mmを越えると、材料歩留りが低下して、コストおよび重量の増加が否めなくなる。
図1は、この発明に係る空気のうを、それの使用状態で示す安全タイヤの横断面図であり、この安全タイヤ1は、リムRに組み付けたタイヤ2内に、中空円環状をなす空気のう3を収納するとともに、タイヤ2内および空気のう3内のそれぞれに所定の空気圧を充填したものである。
ここで、タイヤ2は、下記の規格でサイズが特定されているものをいい、また、リムRは、下記の規格で、タイヤサイズに応じて規定されているものをいい、そして、タイヤに充填される所定の空気圧とは、下記の規格において、最大荷重能力に対応して規定される空気圧をいい、最大荷重能力とは、下記の規格で、タイヤに荷重することが許容される最大の質量をいう。
ところで、空気のうに充填される所定の空気圧とは、タイヤに充填される空気圧より20kP以上高い、たとえば70kPa高い空気圧をいう。
なおここでは、空気に代えて、所定の圧力の窒素ガスその他の不活性ガスを充填することもできる。
ところで、空気のうに充填される所定の空気圧とは、タイヤに充填される空気圧より20kP以上高い、たとえば70kPa高い空気圧をいう。
なおここでは、空気に代えて、所定の圧力の窒素ガスその他の不活性ガスを充填することもできる。
そして規格とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格によって決められたものであり、例えば、アメリカ合衆国では“THE TIRE AND RIM ASSOCIATION INC.のYEAR BOOK”であり、欧州では、“THE European Tyre and Rim Technical OrganisationのSTANDARDS MANUAL”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA YEAR BOOK”である。
図示のこの空気のう3は、内貼り形成したインナーライナ4を具えてなり、このインナーライナ4は、空気のう3に対する内圧の充填空間5を区画する中空円環状の天然ゴム層6と、この天然ゴム層6に積層接合されてそれの周りを覆うブチルゴム層7とで構成してなる。
ここで好ましくは、天然ゴム層6の厚みを0.5〜2.5mm、より好ましくは0.6〜1.4mmの範囲とするとともに、ブチルゴム層7の厚みを0.3〜2.5mm、好適には0.6〜1.4mmの範囲とする。
また図示の空気のう3は、図2に拡大横断面図で例示するところから明らかなように、インナーライナ4を囲繞する、ゴムを主体とした空気のう基体8の、外周側に位置することになるクラウン域9に、複数層の補強層10を配設するとともに、その補強層10の内周側で端部分を相互に重ね合わせ接合されて、そこから、一方の側部域11、内周側領域および他方の側部域11を順次に通って補強する、少なく一層の基体補強層12を、たとえば埋設配置し、さらに、両側部域11の内周側部分に、空気のう基体8、ひいては、空気のう3の、リムRへの着座固定に寄与するそれぞれの剛性リング13を配設してなる補強構造を有する。
なおこのような空気のう3は、図示はしないが、タイヤ2に対する空気圧の給排バルブとは別個に設けた、または、タイヤ2に対するその給排バルブと兼用される空気圧給排バルブを具える。
かかる空気のう3のそれぞれの補強層10、12は、たとえば、その空気のう3による荷重の肩代わり支持に当っての周方向伸長量が15%以上であることが、タイヤ2の故障時の圧潰変形量を抑制する上で好ましく、この場合の伸長変形は、補強層10、12の弾性域内のものであると、弾性域から塑性域にわたるものであるとを問わない。
たとえば、補強層10、12を、直線状に延びる有機繊維コードをゴム組成物によって被覆してなる複合材料で構成した場合には、上記伸長変形は、多くは、有機繊維コードの弾性域内で行われることになり、また、波形コードをゴム組成物により被覆してなる複合材料にて構成した場合は、そのコードの波形が消失する弾性域内で行われることになる。
そして補強層10、12を、不織布とゴム組成物との複合材料により構成した場合には、通常は、不織布繊維の相互のからみあいがほぐれる塑性域にわたって行われることになる。
そして補強層10、12を、不織布とゴム組成物との複合材料により構成した場合には、通常は、不織布繊維の相互のからみあいがほぐれる塑性域にわたって行われることになる。
ところで、補強層10、12に用いる不織布の繊維としては、綿、セルロースなどの天然高分子繊維、芳香族ポリアミド繊維、脂肪族ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、レーヨン繊維、ポリオレフィンケトン繊維、ポリベンゾオキサゾール繊維などの合成高分子繊維および、ガラス繊維、カーボン繊維、スチール繊維などの無機繊維などを用いることができ、芳香族ポリアミド繊維としては、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンテレフタルアミド、ポリパラフェニレンイソフタルアミド、ポリメタフェニレンイソフタルアミド等を挙げることができる。これらの繊維は単独で使用することも、二種類以上を併用することもできる。
これらの繊維の断面形状は円形、長円形、多角形など、いずれをも可とし、また、中空部を有する繊維を用いてもよい。さらに、異なる材質を内層と外層とに適用した芯鞘構造、米字形、花弁形および層状形などの複合繊維を用いることもできる。
また、これら繊維のうち、加硫後における複合体のマトリックスゴムとの接着が十分であれば、予め繊維に接着処理を施さずともよい。但し、接着が不十分な場合は、繊維に接着処理を施す。
また、これら繊維のうち、加硫後における複合体のマトリックスゴムとの接着が十分であれば、予め繊維に接着処理を施さずともよい。但し、接着が不十分な場合は、繊維に接着処理を施す。
不織布は、ニードルパンチ法、カーディング法、メルトブロー法およびスパンボンド法による製造方法が適合する。これら製造方法のうち、とりわけ、水流又は針で繊維を交絡させるカーディング法および繊維を互いに接合するスパンボンド法により製造する不織布がより好適に適合する。
ところで、不織布に適用するゴム組成物のうちのゴム成分は特に限定する必要はないが、なかでも、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのジエン系ゴムが好適である。また、ゴム組成物は、50%伸びにおける引張応力M50が2.0〜9.0MPaの範囲内、100%伸びにおける引張応力M100が4.0〜15.0MPaの範囲内にあるのが好ましい。
なおここで、このようなゴム組成物に対する不織布の繊維量は4〜50質量%とすることが、また、それの目付は100〜3000mN/m2の範囲とすることが、いずれも、ゴム組成物と繊維との相対分布を十分均一にして、複合体としての補強層10,12に所要の機能を十分に発揮させる上で好ましい。
すなわち、繊維量が4%未満または目付が100mN/m2未満では、ゴムの浸透性は良いものの、繊維の絡み合いが不足して、補強層10,12に必要な剛性、耐張力等を確保することが難しく、一方、繊維量が50%または、目付が3000mN/m2を越えると、繊維の絡みは十分であっても、ゴムの浸透性が悪く、不織布の層内剥離等が生じ易い他、ゴム組成物に対する繊維の分布むらが大きくなって、一の補強層内での強度、剛性等が不均一になり、性能を安定させることが困難になる。
ここでより好ましくは、不織布の繊維の平均径を0.01〜0.2mmの範囲とし、またその長さを8mm以上とする。すなわち、繊維径が0.01mm未満では、繊維の絡み合いは十分であるも、ゴムの浸透性が悪く、層内剥離等を生じるおそれが高く、一方、0.2mmを越えると、逆に、ゴムの浸透性は高いも、繊維の絡み合いが少なくなって、補強層10,12の剛性等が不足するうれいが残る。そして、繊維長さを8mm未満としたときは、これも、繊維の絡み合いが少なくなって、補強層としての剛性等が不足する傾向にある。
以上に述べたような構成を有する空気のうの成型は、たとえば以下のようにして行うことができる。
はじめは、図3(a)に断面斜視図で例示するように、成型ドラム15の周面上に、空気のう基体8のためのシート状の基体素材16を巻き付けて円筒状に形成するとともに、円筒状のこの基体素材16上に一対の剛性リング13を所定の間隔をおいて配設し、そしてその外周側に、基体補強層12のための複合体シート17を円筒状に形成して配設し、また、この複合体シート17の周面上に、インナーライナ4の構成のための未加硫のブチルゴムシート18および天然ゴムシート19のそれぞれを順次に、ともに円筒状に形成して配設し、その天然ゴムシート19の周面に、離型剤、たとえばステアリン酸を、全体にわたって、または、後述する、重ね合わせ接合部を除いて塗布等する。
はじめは、図3(a)に断面斜視図で例示するように、成型ドラム15の周面上に、空気のう基体8のためのシート状の基体素材16を巻き付けて円筒状に形成するとともに、円筒状のこの基体素材16上に一対の剛性リング13を所定の間隔をおいて配設し、そしてその外周側に、基体補強層12のための複合体シート17を円筒状に形成して配設し、また、この複合体シート17の周面上に、インナーライナ4の構成のための未加硫のブチルゴムシート18および天然ゴムシート19のそれぞれを順次に、ともに円筒状に形成して配設し、その天然ゴムシート19の周面に、離型剤、たとえばステアリン酸を、全体にわたって、または、後述する、重ね合わせ接合部を除いて塗布等する。
次いで、図3(b)に示すように、成型ドラム15上で、インナーライナ4のためのブチルゴムシート18および天然ゴムシート19のそれぞれの側部部分と、複合体シート17及び基体素材16の両側部部分とを相互の貼着下で一体的に折り返すと共に、まずはブチルゴムシート18及び天然ゴムシート19の両側縁部をそれらのシートの幅方向の中央部分で突き合わせ接合又は図示のように重ねあわせ接合させ、続いて複合体シート17の両側縁部をブチルゴムシート18の外周側で、突き合わせもしくは重ね合わせ接合させて、成型ドラム15上に積層配置したそれぞれの素材を全体として中空円環状をなす環状体20に成型する。
その後は、環状体20の、ステアリン酸を塗布等した天然ゴムシート19内へ空気を充填して、その環状体20を、成型ドラム15上で図3(c)に示すように膨満させ、かかる状態の下で、その膨満環状体20のクラウン域に、複数層の補強層10を構成する補強層素材21を円環状に貼着させて配置して一連の成型作業を終了する。
なおここで、補強層素材21としては、別個のドラム上で予め円環状に成型した未加硫のもの、または、予め加硫を施したものを適用することもできる。
このようにして成型してなる未加硫の空気のうは、加硫工程を経ることで製品空気のうとされ、図1に示すようにタイヤ内に収納されて使用に供される。
このようにして成型してなる未加硫の空気のうは、加硫工程を経ることで製品空気のうとされ、図1に示すようにタイヤ内に収納されて使用に供される。
空気のうを上述したようにして成型して、インナーライナの構成素材としての内層側天然ゴムシートおよび外層側ブチルゴムシートのそれぞれの厚みを表1に示すように変化させた実施例空気のう1〜3および、インナーライナ構成素材それ自体およびそれらの厚みを表1に示すように変化させた比較例空気のう1,2のそれぞれについて、加硫の終了後におけるブローンの発生状況を検査するとともに、加硫後のそれぞれの製品空気のうを、サイズが 45/45R22.5のタイヤに収納するとともに、タイヤ内圧を900kPaそして空気のう内圧を970kPaとした安全タイヤをドラム上で3万km走行させた後、それを実車に装着して、タイヤ内圧を急速に低下させたときの空気のうの機能試験を行ったところ表2に示す結果を得た。
なおここで、ブローンの発生状況の検査は、製品空気のうをナイフで切り裂いて、内表面へのブローンの発生状況を目視にて確認することにより行い、また、空気のうの機能試験では、安全タイヤに、最大負荷能力の110%の負荷を作用させて、60km/hの速度で3万km走行させた後、それを実車に装着してタイヤから急速に空気を抜いたときに安全に停止できるか否かに加え、その後に継続して25km以上の距離を60km/hで走行できるか否かを確認した。
表2に示すところによれば、実施例空気のうはいずれも、ブローンの発生を十分に防止するとともに、所要の空気のう機能を十分に発揮できることが解かる。
1 安全タイヤ
2 タイヤ
3 空気のう
4 インナーライナ
5 内圧充填空間
6 天然ゴム層
7 ブチルゴム層
8 空気のう基体
9 クラウン域
10 補強層
11 側部域
12 基体補強層
13 剛性リング
15 成型ドラム
16 基体素材
17 複合体シート
18 ブチルゴムシート
19 天然ゴムシート
20 環状体
21 補強層素材
R リム
2 タイヤ
3 空気のう
4 インナーライナ
5 内圧充填空間
6 天然ゴム層
7 ブチルゴム層
8 空気のう基体
9 クラウン域
10 補強層
11 側部域
12 基体補強層
13 剛性リング
15 成型ドラム
16 基体素材
17 複合体シート
18 ブチルゴムシート
19 天然ゴムシート
20 環状体
21 補強層素材
R リム
Claims (2)
- タイヤに収納されて内圧を充填され、タイヤ内圧の低下に伴って拡張変形して、荷重の支持をタイヤから肩代わりする空気のうであって、
中空円環状をなす空気のうに内貼り形成したインナーライナを、内圧の充填空間を区画する天然ゴム層と、この天然ゴム層の周りを覆うブチルゴム層とで構成してなる安全タイヤ用空気のう。 - 天然ゴム層の厚みを0.5〜2.5mmとしてなる請求項1に記載の安全タイヤ用空気のう。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006334558A JP2008143408A (ja) | 2006-12-12 | 2006-12-12 | 安全タイヤ用空気のう |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013129197A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Goodyear Tire & Rubber Co:The | タイヤ内に通気路を形成する方法 |
-
2006
- 2006-12-12 JP JP2006334558A patent/JP2008143408A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013129197A (ja) * | 2011-12-21 | 2013-07-04 | Goodyear Tire & Rubber Co:The | タイヤ内に通気路を形成する方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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