JP2008143299A - 皮革被覆製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業が容易でかつ皮革の歩留まりが良く、安定した品質で革巻きハンドルを製造する。
【解決手段】シート状皮革からカットピースを打ち抜き、該カットピースを金型を用いてハンドル本体のリング部やスポーク部の形状に対応する成形部A、B等を有する3次元形状に成形するとともに、同時にシボ加工も行う。この3次元形状に成形されたカットピース22Bをハンドル本体に被せて貼り込みを行うから、皺とりのためカットピースを引っ張りながら作業を行なう必要がなく熟練を要しないで簡単に革巻きができる。シート状皮革の段階でシボ加工の必要がないから、欠陥部位の発見が容易で、巻き付け作業時に欠陥が発見されて廃棄される率が減り、歩留まりが向上する。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば革巻きハンドルなど製品本体に皮革を被覆した皮革被覆製品の製造方法に関する。
商品外観の高級感を得るため、あるいは触れたときの質感や操作性向上のため、表面に皮革を被覆した種々の商品が市場に提供されている。
そして、近時の例として、例えば車両用の革巻きハンドルの需要も年々高まり、乗用車の半数に装着される状況にある。
この革巻きハンドルは、ステアリングシャフトとの結合部となるセンタハブを中心とするリング部芯金と、リング部芯金とセンタハブを接続する複数のスポークとからなる金属芯に、肉付け層として合成樹脂をモールドしてハンドル本体とし、ハンドル本体の一部に皮革を巻きつけてある。
肉付け層は、リング部全周と、リング部からスポークにそって延びる一部にかけて形成され、皮革は当該一部(以下、スポーク部と呼ぶ)を含んで、通常ドライバが掴むことの多い領域に、上下または左右いずれかに分けてそれぞれ巻きつけられている。
このような革巻きハンドルは、例えば特開2001−55150号公報や特開2005−297966号公報に開示されている。
従来の革巻きハンドルの製造、とくに革巻きの加工ステップはおよそ次のように行われている。
まず、なめしおよび着色されてタナーから納入されたシート状皮革にシボ加工を施す。あるいはタナーにおいてシボ加工が施される場合もある。
つぎに、ハンドル巻きつけ用の部品として裁断する前に、シート状皮革のピンホールや、オデキ、元キズ、あるいは最表皮の皺を招くいわゆる銀浮き、さらには塗装欠陥である塗ブツ等の有無をチェックする。そして、これらの欠陥部位を避けて裁断し、シート状のカットピースとする。
このシート状のカットピースを径方向外方からリング部の外周に接着剤を用いて巻きつけながら貼り付けるとともに、リング部の周方向にそった側縁をリング部の内径側で縫製する。
さらに、スポーク部についてもカットピースの対応部分を貼り付け、その側縁をリング部の内径側に続けて縫製する。
また、スポーク部のセンタハブ側端面にカットピースの先端を折り曲げ接着して固定する。
このあと、熱風仕上げを施して革巻き作業を完了し、最後に製品としての最終外観検査が行なわれる。
特開2001−55150号公報 特開2005−297966号公報
ところで、上記従来の製造方法では、シート状、すなわち2次元平板状のカットピースを実際には立体形状をもつリング部およびスポーク部に貼り付け、縫製するので、皺を発生させないようにするためカットピースの側縁を引っ張って、立体形状、すなわち3次元形状に沿わせながら縫製を行なわなければならない。これに対して、皮革の伸び、硬度、厚みのバラツキは大きく、上記の作業には経験と勘による熟練が要求される。
実際の作業では、カットピースごとの特性に合わせて片寄せやつま寄せなどの微調整を行なうが、側縁の合わせ部位が不均一になり口開きが生じて、縫製穴の切れや糸切れ、隙間などを招く。
また2次元平板状から3次元形状への加工であるから、手作業による以上どうしても部分的な皺が発生してしまい、これを修正するのに熱風仕上げが必須となる。結局作業が困難となり、場合によっては熱風による修正時に火傷のおそれも小さくない。
さらに、手作業によってカットピースを引っ張りながら貼り付けるので、例えばスポーク部の端面において先端を折り曲げたあとのカットピースの接着代の長さが製品ごとに不同となり、不要部分を接着前に切り落とす作業が加わる。
また、皮革の部位については、脇の下や腹部に相当する部分は柔らか過ぎるため、カットピースに含まないようにシートから裁断しており、歩留まりが低いという問題がある。
以上のように、従来の製造法では、作業者の技能差が影響し、製品品質の変動が大きいとともに、作業自体が手間を要し、また皮革材料の歩留まりが低いため、コスト低減が困難であるとともに産業廃棄物を増大させているという問題があった。
自動車用の革巻きハンドルに限らず、3次元形状の本体に皮革を被覆した製品の製造には同じ問題が生じる。
したがって本発明は、上記従来の問題点に鑑み、作業が容易でかつ歩留まりが良く、しかも安定した品質が確保される皮革被覆製品の製造方法を提供することを目的とする。
このため本発明は、立体形状を有する製品本体の外表面に皮革を被覆した皮革被覆製品の製造において、シート状皮革からカットピースを打ち抜き、該カットピースを、皮革を被覆するべき外表面の主要部の形状に対応する成形部を有する3次元形状に、金型を用いて成形して、この3次元形状に成形されたカットピースを製品本体に被せて貼り込みを行うものとした。
なお、皮革には、天然皮革だけでなく、合成皮革も含む。
本発明によれば、貼り付け時のカットピースが3次元形状となっているので、皺を発生を招かず、貼り付け作業でカットピースの引っ張りも不要で、余った部分の切り落とし作業や修正のための熱風仕上げも不要となり、熟練を要しないで簡単に製品本体への皮革の被覆ができる。
また、皮革の特性に部分的なバラツキがあっても、3次元形状への成形時の加圧により品質レベルが向上するため、従来使用不適とされた部位でもカットピースに含むことができるので、シート状皮革を有効利用でき、歩留まりが向上するという効果を有する。
次に本発明の実施の形態を、皮革被覆製品として図1の自動車用の革巻きハンドルに適用した例について説明する。
この製品では製品本体として、従来と同様に、ステアリングシャフトとの結合部となるセンタハブ5を中心とするリング部芯金6と、リング部芯金6とセンタハブ5を接続する複数のスポーク7とからなる金属芯4に、肉付け層8として合成樹脂をモールドしてハンドル本体3を構成している。
リング部芯金6に肉付け層8をモールドした部分(以下、リング部10と呼ぶ)とスポーク7に肉付け層8をモールドした部分(以下、スポーク部12と呼ぶ)とを含んだハンドル本体3の左右2箇所に破線で示す皮革が巻きつけられ、リング部10の皮革が巻きつけられない残部は肉付け層8の表面を例えば木目調に塗装してある。
巻きつけられた皮革は、リング部10の内径側で縫製され、縫製はスポーク部12の側面へ延びている。
なお、スポーク7の肉付け層8をモールドしていない部分およびセンタハブ5の部分には、仮想線で示すステアリングパッド2が取り付けられる。
図2は革巻き加工の概略の流れを示すフローチャートである。
タナーからシート状皮革20が納入されると、まずステップ100において、天然傷、塗ブツなどの欠陥の検査を行なう。ここで、欠陥の数や分布など所定の品質レベルに達しないものは除去してタナーへ返却する。
ステップ101では、シート状皮革20から欠陥部を避けてプレス裁断し、図3に示すような所定の輪郭形状のカットピース22Aを打ち抜く。輪郭形状についてはあらかじめハンドル本体3の皮革を巻きつけるべき部分の形状に合わせて設定される。
このカットピース22Aのプレス裁断時に、後述の縫製穴24および位置決め穴25、26が同時に形成される。位置決め穴25は、リング部10の周方向に対応する長手方向の両端に設けられ、位置決め穴26は、スポーク部12に対応する部分の端に設けられる。長手方向の両端の位置決め穴25は、後述する貼り込み時の折り返し線Fよりも外側に配置され、スポーク部対応部分の位置決め穴26は、スポーク部12のセンタハブ側端面への折り曲げ線Gよりも先端側に配置されている。
ステップ102において、カットピース22Aの長手方向の両端の裏面をスカイビングしてスキ領域S(後掲の図5参照)を形成する。このスキ領域Sは貼り込み時の折り返し線Fを挟むように形成される。
このあと、ステップ103において、金型の下型31のガイドピン33、34(後掲の図8、図10参照)に位置決め穴25、26を嵌めこんで雄面上にカットピース22Aをセットして、下型、上型間の加圧により成形する。
これにより、図4に示すような皮革を被覆するべき外表面の主要部の形状に対応する成形部A、B、Cを有する3次元形状のカットピースが得られる。
Aはリング部10の外形側半部に対応する弧状部分と該弧状部分から側縁にかけて平坦に延びる部分とからなるリング部対応部分、Bはスポーク部12に対応するスポーク部対応部分、Cはスポーク部のセンタハブ側端面13に対応する端面対応部分である。
この成形の際に同時にシボ加工が行なわれ、また図5に示すように、スキ領域Sに折り返し線Fとしての線状凹部27も形成される。
3次元形状に成形されたカットピースは、シート状皮革20から裁断されたシート状のものと識別するため、以下、カットピース22Bと呼ぶ。
次のステップ104では、3次元形状に成形されたカットピース22Bをリング部10の外方からハンドル本体3に被せて貼り込みを行う。
この際、図6に示すように、カットピース22Bの長手方向の両端は線状凹部27で裏側へ折り返す。
続いて、ステップ105において、カットピース22Bのリング部対応部分Aの側縁およびこれに続くスポーク部対応部分Bの側縁を、縫製穴24に通した糸で縫製する。
最後に、ステップ106において、スポーク部12のセンタハブ側端面13にカットピース22Bの端面対応部分Cを接着して固定する。
これにより、図7に示すような革巻きハンドルが完成する。
図8〜図10はカットピースを3次元形状に成形する金型の断面図である。
図8はカットピースの長手方向に対応する縦断面、図9はリング部10に対応する部分の横断面、図10はスポーク部12に対応する部分を通る横断面を示す。
金型30は、ハンドル本体3側に対応する雄面32を備える第1の型としての下型31と、雄面に対向する雌面42を備える第2の型としての上型41とからなり、上型の雌面42にはシボ型(シボ面)が形成されている。
図8の縦断面における雄面32の頂点はリング部10の外径にそったアーチ形状となっている。
なお、シボ型のシボ模様は、リング部10の周方向における部位、あるいはリング部10の横断面における周方向部位、さらにはスポーク部12など、設計要求による任意の部位ごとに異ならせることができる。
下型31には、縦断面における雄面32の両端に位置決め用のガイドピン33が設けられている。また、長手方向両端のガイドピン33より中央側には凸ビード36が形成されている。凸ビード36は長手方向に対して直角方向に線状に延びている。
上型41と下型31はいずれを固定型または可動型としてもよいが、上型41には、相対的に下型31に最接近した最降下位置におけるガイドピン33付近から下型31と対向する下端面にかけて、ガイドピン33との干渉を避けるための逃げ溝43が設けられている。
図8は、上型が最降下位置にある状態を示している。
なお、理解を容易にするため、カットピース22Aは厚肉に描いている。図9、図10においても同様である。
上型41の最降下位置において、雄面32と雌面42間の間隙はカットピース22Aの厚みよりも小さく設定してカットピースを加圧するよう設定される。加圧量(カットピースの厚み−間隙)は設計要求を満足させる成形特性とシボ模様形成が得られるようあらかじめ試行して設定するが、革巻きハンドル用の場合、たとえば0.1mm〜0.5mm程度とするのが好ましい。
また、図9に示す横断面では、雄面32において、リング部10の外径側半部にそう弧状部分32aとこれに連なる2つの第1傾斜面32bが成形領域となっており、2つの第1傾斜面32b、32bが挟む角度は概略25°〜30°とするのが好ましい。
図9の(a)は、上型41を下型31から離間させた状態で下型上にカットピース22Aを載置した様子を示し、(b)は上型41を最降下位置とした状態を示す。
図10に示す断面では、第1傾斜面32bに連なってさらに挟み角度を大きくして水平方向側へ延ばした第2傾斜面32cと、その先端に形成された第3傾斜面32dまで成形領域に含んでいる。第2傾斜面32cがスポーク部12の主部に対応し、第3傾斜面32dはスポーク部のセンタハブ側端面13に対応する。
スポーク部に対応する横断面にの両端にも位置決め用のガイドピン34が設けられている。
各傾斜面の角度は所要のシボを確実に形成するためのもので、この条件を満たす範囲でできるだけハンドル本体3の形状に近い3次元形状が得られるようにする。
図10の(a)は、上型41を下型31から離間させた状態で下型上にカットピース22Aを載置した様子を示し、(b)は上型41を最降下位置とした状態を示す。
以上のように構成された金型30を用いることにより、上述のステップ103では、上型41と下型31の間でカットピース22Aが加圧されて3次元形状に成形されるとともに、同時にシボ模様が形成される。
成形後に金型30から取り出された自由状態のカットピース22Bは、図4に示されるように、リング部対応部分Aが弧状を呈するとともに、皮革の柔軟性により、スポーク部対応部分Bがそれぞれ弧状部分からその内径方向へ延びて上下に重なる形状となっている。
また、スポーク部対応部分Bの側縁もリング平面に対して垂直に成形されるとシボが形成できないので、リング部対応部分Aの第1傾斜面32bが傾斜しているのと同様に、側縁を開き気味に形成する型となる。このため、カットピース22Bのセンタハブ側端面13に接着される端面対応部分Cに皺が発生するような場合には、図11に示すようなノッチ29を、カットピース22Aの裁断時に予め形成しておくことにより、当該部分の皺発生を防止できる。
実施の形態は以上のように構成され、革巻きハンドルの製造において、シート状皮革20からカットピース22Aを打ち抜き、金型を用いて、カットピースを皮革を巻きつけるべきリング部10やスポーク部12の主要部の形状に対応する成形部を有する3次元形状に成形して、この3次元形状に成形されたカットピース22Bをハンドル本体3に被せて貼り込みを行うものとしたので、皺を発生させないでハンドル本体の立体形状に副わせるためカットピースを引っ張りながら作業を行なう必要がなく、しかも、口開きや縫製穴の切れや糸切れ、隙間などを招かず、熟練を要しないで簡単に革巻きができるという効果を有する。
また、皺を発生を招かないから、修正のための熱風仕上げも不要となり、火傷のおそれもない。
同じく、貼り付け作業でカットピース22Bの引っ張りが不要であるから、カットピース周縁の接着代の長さが製品ごとに不同となることもなく、余った部分の切り落とし作業のなくなる。
そして、皮革の特性に部分的なバラツキがあっても、3次元形状への成形時の加圧により品質レベルが向上するため、従来使用不適とされた部位でもカットピースに含むことができるので、シート状皮革20を有効利用でき、歩留まりが向上するという効果も有する。
とくに、カットピースをハンドル本体に貼り込んだあと行なう縫製のための縫製穴24は、シート状皮革20からカットピース22Aを打ち抜く際に同時に形成するので、特段の作業工程を必要としない。
同様に、金型の位置決めピン用の位置決め穴25、26もカットピース22Aを打ち抜く際に同時に形成するので、作業工程の増大を招かない。
また、金型にシボ面を設けて、カットピースを3次元形状に成形する際に、同時にシボ加工するので、シート状皮革の段階でシボ加工の必要がないから、欠陥部位の発見が容易である。したがって、巻き付け作業で引っ張ったりしたときに初めて欠陥が発見されて廃棄処分になる事態が避けられる。
すなわち、従来のように皮革がシート状態においてシボ加工されると、カットピース裁断前には欠陥がシボに隠れて発見が困難である一方、カットピースの貼り付け縫製時や熱風仕上げ時に皮革が伸ばされるので、そのシボに隠れた欠陥が露出して顕在化される。したがって裁断した後にもカットピースごとに検査を行い、さらには、リング部全周を革巻きとする場合にはカットピースをリング状につないだ後にも検査を繰り返さねばならなかった。この結果、廃棄されるカットピースが相当な割合となって40〜50%の歩留まりにとどまり、産業廃棄物を増大させる要因となっていたが、実施の形態ではシート状皮革の段階で欠陥部位を避けてカットピースを裁断するから、カットピースが貼り付けの段階で廃棄される割合が顕著に低減し、従来使用不適とされた部位の有効利用も相俟って、歩留まりが70〜80%に向上する。
なお、ハンドルのリング部10にそうカットピース22Bの長手方向の端部には、折り返し用の線状凹部27を形成するので、折り返し作業が容易になるとともに、折り返し位置が確定して製品としての高い品質の安定性が得られる。
そして、折り返し用の線状凹部27の形成は、カットピースを3次元形状に成形する際に同時に行なわれるので、新たな作業工程を必要としない。
カットピース22Bは、スポーク部12のセンタハブ側端面13に接着される領域を含めて3次元形状に成形されているので、当該スポーク部の端面まわりの3次元形状部分をハンドル本体3の対応部分に合わせるだけで、カットピース22B全体の位置決めができ、作業効率が向上する。
なお、実施の形態では、金型30を上型41および下型31の各1個からなり1工程で成形するものとしたが、これに限定されない。とくにリング部対応部分の成形については、変形例として図12に示すように、上型を第1上型41Aと第2上型41Bとから構成するとともに、下型31Aの側方にスライド型45を配して、2工程で成形する金型を用いてもよい。
この金型では、スライド型45の上面に傾斜面47を備え、傾斜面47に下端を当接させたプッシャロッド50が、第1上型41Aに支持されている。第1上型41Aにはスプリング54を収容する収容室56が形成され、スプリング54はプッシャロッドに形成されたつば52と収容室56の底壁との間に配置されて、プッシャロッド50を上方向に付勢している。自由状態においてプッシャロッド50の上端が第1上型41Aの上端面から突出している。
スライド型45はスプリング49により下型31Aから離間する方向に付勢されている。プッシャロッド50はスライド型45の傾斜面47に対して斜めに配置されている。下型31Aのリング部対応部分はハンドル本体と同じく、例えば円形断面となっており、スポーク部対応部分で支持されている。
図12の(a)のように、下降した第1上型41Aでリング部対応部分の外径側半部を形成し、その後(b)に示すように、第2上型41Bが下降してその下面でプッシャロッド50上端を押し下げる。傾斜面47をプッシャロッド50により押されたスライド型45がその雌面48でリング部対応部分の内径側残部を下型31Aに加圧して、これにより、リング部対応部分が円筒状に成形された3次元形状のカットピースが得られる。
この変形例では、発明における第1の型としての下型31Aに対して、第1上型41A、第2上型41Bおよびスライド型45とで第2の型を構成している。
なお、実施の形態ではカットピースは側縁にそって縫製穴24を形成したものとしたが、これに限定されず、あらかじめステッチ加工されたカットピースあるいは木目込み式のカットピースなどについても同様に適用できるものである。
さらに、実施の形態は革巻きハンドルについて説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばステアリングパッドなど3次元形状の本体に皮革を被覆する種々の皮革被覆製品に適用することができる。
実施の形態を適用する自動車用の革巻きハンドルを示す図である。 革巻き加工の概略の流れを示すフローチャート図である。 カットピース裁断の説明図である。 成形されたカットピースを示す図である。 線状凹部を示す部分断面図である。 カットピース長手方向両端を折り返した状態を示す部分断面図である。 革巻きハンドルの完成状態を示す図である。 カットピース成形用の金型の縦断面図である。 金型の横断面図である。 金型の横断面図である。 カットピースのスポーク部対応部分先端形状の他の例を示す図である。 金型の変形例を示す図である。
符号の説明
2 ステアリングパッド
3 ハンドル本体
4 金属芯
5 センタハブ
6 リング部芯金
7 スポーク
8 肉付け層
10 リング部
12 スポーク部
13 センタハブ側端面
20 シート状皮革
22A、22B カットピース
24 縫製穴
26、26 位置決め穴
27 線状凹部
30 金型
31、31A 下型
32 雄面
32a 弧状部分
32b 第1傾斜面
32c 第2傾斜面
32d 第3傾斜面
33、34 ガイドピン
36 凸ビード
41 上型
41A 第1上型
41B 第2上型
42、48 雌面
43、44 逃げ溝
45 スライド型
47 傾斜面
49、54 スプリング
50 プッシャロッド
52 つば
56 収容室
A リング部対応部分
B スポーク部対応部分
C 端面対応部分
F 折り返し線
G 折り曲げ線
S スキ領域

Claims (8)

  1. 立体形状を有する製品本体の外表面に皮革を被覆した皮革被覆製品の製造方法であって、
    シート状皮革からカットピースを打ち抜き、
    該カットピースを、皮革を被覆するべき外表面の主要部の形状に対応する成形部を有する3次元形状に、金型を用いて成形し、
    3次元形状に成形されたカットピースを製品本体に被せて貼り込みを行うことを特徴とする皮革被覆製品の製造方法。
  2. 前記シート状皮革からカットピースを打ち抜く際に、縫製穴を同時に形成し、
    前記貼り込みのあと、前記縫製穴を用いて縫製を行なうことを特徴とする請求項1に記載の皮革被覆製品の製造方法。
  3. 前記金型にシボ面を設け、
    前記カットピースを3次元形状に成形する際に、同時にシボ加工することを特徴とする請求項1または2に記載の皮革被覆製品の製造方法。
  4. 前記金型に前記カットピースを位置決めする位置決めピンを設け、
    前記シート状皮革からカットピースを打ち抜く際に、前記位置決めピンに対応する位置決め穴を同時に形成することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の皮革被覆製品の製造方法。
  5. 前記皮革被覆製品がリング部に皮革を巻きつけた車両用の革巻きハンドルであり、
    前記カットピースを3次元形状に成形する際に、前記カットピースのリング部にそう長手方向の端部に、折り返し用の線状凹部を同時に形成することを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載の皮革被覆製品の製造方法。
  6. 前記革巻きハンドルは、リング部からセンタハブへ向かって延びるスポーク部にかけて皮革が巻きつけられるものであり、
    前記カットピースは、スポーク部のセンタハブ側端面に被覆される領域を含めて3次元形状に成形することを特徴とする請求項5に記載の皮革被覆製品の製造方法。
  7. 立体形状を有する製品本体の外表面に皮革を被覆した皮革被覆製品の製造に用いる金型であって、
    皮革を被覆するべき外表面の主要部の形状に対応する3次元形状の雄面を備える第1の型と、前記雄面に対応する雌面を備える第2の型とからなり、
    第1の型には、成形するカットピースに折り返し用の線状凹部を形成するための、前記雄面から突出する線状の凸ビードが設けられていることを特徴とする皮革被覆製品の製造に用いる金型。
  8. シート状のカットピースから製品本体の皮革を被覆するべき外表面の主要部の形状に対応する成形部を有する3次元形状に成形した皮革を、製品本体に被せて貼り込みしたことを特徴とする皮革被覆製品。
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