JP2008142975A - カバー開閉機構及び当該カバー開閉機構を備えた印字装置 - Google Patents

カバー開閉機構及び当該カバー開閉機構を備えた印字装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で安価に製造できると共に、開閉動作を行うカバーに与える負荷をカバーの位置により変化させて、カバーの開閉の操作性を向上させることができるカバー開閉機構及び当該カバー開閉機構を備えた印字装置を提供する。
【解決手段】カバー20の閉止位置と開放位置との間の可動範囲全体である第一可動範囲内では、摺動板60及び第一突出部40からなる第一のダンパ手段によって、可動するカバー20へ抵抗力が与えられる。さらに、カバー20の閉止位置と開放位置との間の所定位置から、閉止位置までの可動範囲である第二可動範囲内では、第一のダンパ手段による抵抗力に加えて、フック64に設けられた爪部及び第二突出部38からなる第二のダンパ手段によって、可動するカバー20へ抵抗力が与えられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、装置本体に開閉可能に取り付けられるカバーの開閉機構及びそれを備えた印字装置に関する。
従来、印刷用紙の補充や詰まった用紙の除去、部品の修理や交換等を行うために、テープ印字装置、プリンタ、ファクシミリ等の印字装置の本体を覆うカバーを、回転軸を中心に回動可能に保持するカバーの開閉機構が知られている。このカバー開閉機構によると、カバーを回動させるだけで簡単にカバーを開放・閉鎖させることができ、印字装置のメンテナンスを容易に行うことができる。しかし、カバーの自重によって、開放していたカバーが勢いよく閉じてしまう場合があり、この場合のカバーの速度は閉じる直前が最も大きい。従って、部品が破損したり、使用者が手を挟まれて怪我をしたりする恐れがあり、使用者は注意を払いながらカバーの開閉動作を行わなければならなかった。
そこで、開閉動作を行うカバーに、オイルダンパやトルクリミッタ等の負荷供給手段を用いて負荷を与えるカバー開閉機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このカバー開閉機構は、負荷供給部からの負荷を伝達する回転可能なギアと、径の異なる複数のギア部とを備えており、ギアが噛み合うギア部の径がカバーの位置によって異なる。これにより、開閉動作を行うカバーに負荷を与えて勢いを減衰させると共に、カバーの位置によって負荷の大きさを変えることで、カバーの開閉動作の安定化を実現している。
特開2006−83551号公報
しかしながら、特許文献1に記載のカバー開閉機構では、負荷供給手段としてオイルダンパやトルクリミッタ等の高価な部品を使用して、カバーに与える負荷をギアにより伝達しているため、製品の価格が高くなるという問題点があった。また、構造が複雑になるという問題点もあった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、簡易な構成で安価に製造できると共に、開閉動作を行うカバーに与える負荷をカバーの位置により変化させて、カバーの開閉の操作性を向上させることができるカバー開閉機構及び当該カバー開閉機構を備えた印字装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のカバー開閉機構は、回転軸によって装置本体に回動可能に軸支されるヒンジ部を備え、前記装置本体の上面を覆う閉止位置と、上面を開放する開放位置との間で前記回転軸を中心に回動するカバーの開閉機構であって、前記閉止位置と前記開放位置との間の可動範囲全体である第一可動範囲内で、可動する前記カバーへ摩擦による抵抗力を与える第一のダンパ手段と、前記閉止位置と前記開放位置との間の所定位置から、前記閉止位置までの可動範囲である第二可動範囲内で、可動する前記カバーへ摩擦による抵抗力を与える第二のダンパ手段とを備えている。
また、本発明の請求項2に記載のカバー開閉機構は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記第一のダンパ手段は、前記カバーの前記ヒンジ部から前記回転軸の軸方向に向けて突出し、前記カバーと共に回動する第一突出部と、前記装置本体に設けられ、前記カバーが前記第一可動範囲全体で可動する際に前記第一突出部が当接する第一当接部とからなり、前記第一突出部が前記第一当接部を押圧しながら摺動することで、可動する前記カバーへ摩擦による抵抗力が与えられることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載のカバー開閉機構は、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記第二のダンパ手段は、前記カバーの前記ヒンジ部に設けられ、前記回転軸の軸心から遠ざかる方向へ突出する第二突出部と、前記装置本体に設けられ、前記カバーの前記第二可動範囲で前記第二突出部が当接する第二当接部とからなり、前記第二突出部が前記第二当接部を押圧しながら摺動することで、前記第二可動範囲を可動する前記カバーへ摩擦による抵抗力が与えられることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載のカバー開閉機構は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記カバーの2箇所に前記ヒンジ部を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の印字装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載のカバー開閉機構を備えている。
本発明の請求項1に記載のカバー開閉機構によると、閉止位置と開放位置との間の可動範囲全体である第一可動範囲内では、第一のダンパ手段によって、可動するカバーへ摩擦による抵抗力が与えられる。さらに、閉止位置と開放位置との間の所定位置から、閉止位置までの可動範囲である第二可動範囲内では、第二のダンパ手段によって、可動するカバーへ摩擦による抵抗力が与えられる。装置本体の上面を覆うカバーでは、自重によってヒンジにかかる負担が最も大きくなるのはカバーが閉まる前の状態であるが、カバーが閉まる前の第二可動範囲内では、第一のダンパ手段に加えて第二のダンパ手段による抵抗力がカバーに与えられる。従って、可動するカバーへ効率よく抵抗力を与えることができ、カバーをスムーズに開閉させることができる。また、第二のダンパ手段によって、カバーが閉まる前のカバーへの抵抗力を増やすことで、手を挟まれることによる怪我や、部品の破損が生じる可能性を低くすることができる。
また、本発明の請求項2に記載のカバー開閉機構は、請求項1に記載の発明の効果に加え、第一のダンパ手段が、カバーのヒンジ部から回転軸の軸方向に向けて突出する第一突出部と、装置本体に設けられ、カバーが第一可動範囲全体で可動する際に第一突出部が当接する第一当接部とからなり、カバーが可動する際には、第一突出部が第一当接部を押圧しながら摺動することで、カバーに対して摩擦による抵抗力を与えることができる。このような構成の第一のダンパ手段を用いることで、オイルダンパやトルクリミッタ等の高価な部材を使用せずに、第一可動範囲内でカバーに抵抗力を与えることができる。
また、本発明の請求項3に記載のカバー開閉機構は、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、カバーのヒンジ部に設けられ、回転軸の軸心から遠ざかる方向へ突出する第二突出部と、装置本体に設けられ、カバーの第二可動範囲で第二突出部が当接する第二当接部とから第二のダンパ手段が構成され、カバーが第二可動範囲を可動する際には、第二突出部が第二当接部を押圧しながら摺動することで、カバーに対して摩擦による抵抗力を与えることができる。このような構成の第二のダンパ手段を用いることで、オイルダンパやトルクリミッタ等の高価な部材を使用せずに、第二可動範囲内でカバーに抵抗力を与えることができる。また、第一突出部が突出する方向と、第二突出部が突出する方向とが異なるため、第一のダンパ手段と第二のダンパ手段とが互いに干渉することなく独立してダンパ機能を発揮することができる。
また、本発明の請求項4に記載のカバー開閉機構は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、カバーの2箇所にヒンジ部を設けたため、ヒンジ部が1箇所にしか設けられていない場合に比べてカバーの開閉動作が安定し、カバーと装置本体との連結が強化される。また、ヒンジ部が1箇所の場合よりも、第一のダンパ手段及び第二のダンパ手段によりカバーへ与えられる抵抗力が増すため、手を挟まれることによる怪我や、部品の破損が生じる可能性をさらに低くすることができる。
また、本発明の請求項5に記載の印字装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明と同様の作用効果を奏することができる。
以下、本発明に係るカバー開閉機構を備えた印字装置1について、図面を参照して説明する。この印字装置1は、接続されたコンピュータ装置から送信される印字データを、テープ状の台紙に等間隔に配置されたラベルへ印字するためのラベルプリンタである。
まず、図1を参照して、印字装置1の概略構成について説明する。図1は、印字装置1を前方斜め上側から見た斜視図である。尚、図1における左下側を印字装置1の正面側とする。図1に示すように、印字装置1は、底面が略長方形を成した筐体2の後部に、所定幅のラベル用紙が巻回された図示外のロールテープホルダを収納するロールテープホルダ収納部3を備えている。また、当該ロールテープホルダ収納部3の左右には、ロールテープホルダを支持するための左保持部材14及び右保持部材15を備えている。また、ロールテープホルダ収納部3の前側には、図示外のプラテンローラやサーマルヘッド、カッターユニット等を格納した印刷機構部4が設けられている。
また、印字装置1の前面右側には、使用者にエラーの報知を行うための警告ランプ8、印字装置1の電源のON・OFFを切り替える電源ボタン9、ラベル用紙を送り出すための指示を行う紙送りボタン10、ラベル用紙の切断を命令するカットボタン11が設けられており、印字装置1の前面中央にはラベル用紙出口13が設けられている。そして、印字装置1の背面には、外部から電力を取得するための電源コードや、コンピュータ装置と接続されるUSB等から構成されるコネクタ部(図示外)が設けられている。そして、印字動作が行われる際は、ロールテープホルダ収納部3に収納されたラベル用紙がプラテンローラによってラベル用紙出口13から送り出されると共に、サーマルヘッドによる印字が行われ、印字終了後にカッターユニットによりラベル用紙がカットされて一連の印字動作が終了する。
また、印字装置1の後側上縁端部には、ロールテープホルダ収納部3を覆うように、カバー20が回動可能に軸支されている。このカバー20は、矩形の平板を緩やかに屈曲させた形状でありロールテープホルダ収納部3の上側を覆う上カバー21と、この上カバー21の左右に固定される側面視略円形の左側面カバー22及び右側面カバー23とから構成されている。また、上カバー21の前端部には、ラベル用紙を送り出す送りローラ24が設けられている。さらに、上カバー21には、送りローラ24が設けられた端部と反対側の端部の左右2箇所からヒンジ部31,32(図7及び図8参照)が所定間隔を空けて延設されており、筐体2の後側上端縁部には、2箇所のヒンジ部31,32と同じ所定間隔を空けて2箇所のカバー保持部51,52(図7及び図8参照)が設けられている。そして、カバー保持部51,52における溝部53,54(図7及び図8参照)に嵌め込まれたヒンジ部31,32が、回転軸28(図2参照)によって筐体2に回動可能に軸支されることで、カバー20が筐体2に支持されている。
次に、図2を参照して、カバー20を筐体2に対して回動可能に軸支するカバー開閉機構の概略について説明する。図2は、左右の側面カバー22,23及び保持部材14,15を外した状態でカバー20を開放させた印字装置1の右側面図である。図2に示すように、カバー20の右側のヒンジ部32は、回転軸28によって筐体2の後側上縁端部に軸支されており、図2には示さないが、カバー20の左側のヒンジ部31も同様に回転軸28によって軸支されている。そして、カバー20は、回転軸28を中心として回動することによって、ロールテープホルダ収納部3の上面を覆う閉止位置と、上面を開放する開放位置(図1及び図2のカバー20の位置)との間を可動する。ここで、このようなカバー開閉機構により開閉するカバーには、自重による下向きの力が働くため、開放していたカバーが勢いよく閉じてしまう場合があり、部品が破損したり、使用者が手を挟まれて怪我をしたりする恐れがある。従って、本発明に係るカバー開閉機構では、摺動板60やフック64等の部品を設けることで、可動するカバー20へ摩擦による抵抗力を与えて勢いを減衰させると共に、カバー20の位置に応じて負荷の大きさを変えることで、カバーの開閉動作を安定させている点に特徴を有する。
次に、図3及び図4を参照して、カバー20のヒンジ部32の構造について詳細に説明する。図3は、カバー20の右側のヒンジ部32の左側面図であり、図4は、筐体2に軸支された右側のヒンジ部32の正面図である。尚、図3における紙面右側が印字装置1の正面側である。また、左側のヒンジ部31と右側のヒンジ部32とは左右対称であるため、以下では右側のヒンジ部32のみ説明を行う。
図3及び図4に示すように、カバー20から延出するヒンジ部32は合成樹脂材料でカバー20と一体形成される側面視略矩形の板状部材であり、その端部には、回転軸28が挿入される軸挿入孔34が穿設された円筒状の輪部36が設けられている。そして、円筒状であるこの輪部36の外周面には、円筒の軸心から遠ざかる方向へ向けて第二突出部38が設けられている。また、板状部材であるヒンジ部32の内側の板面からは、側面視、輪部36から遠ざかる方向に向けて凸に湾曲した帯状の形状を有する第一突出部40が設けられており、この第一突出部40の表面は滑らかに弧を描いている。
次に、図5及び図6を参照して、筐体2のカバー保持部52の構造について詳細に説明する。図5は、筐体2の右側のカバー保持部52の平面図であり、図6は、筐体2の後側上端縁部の右側面図である。尚、左側のカバー保持部51と右側のカバー保持部52とは左右対称であるため、以下では右側のカバー保持部52のみ説明を行う。
図5に示すように、合成樹脂製の筐体2における後側上端縁部の右側に設けられたカバー保持部52には溝部54が形成されている。そして、当該溝部54にはカバー20のヒンジ部32が嵌め込まれるため、溝部54の左右方向の幅は、板状部材であるヒンジ部32の厚みよりも広く形成されている。また、溝部54の右側には回転軸28を係止するための係止肩56が形成されており、溝部54の左側には回転軸を挿通するための挿通孔58が形成されている。そして、カバー20のヒンジ部32が溝部54に嵌め込まれている状態で、回転軸28を挿通孔58及びヒンジ部32の軸挿入孔34へ挿入し、係止肩56に係止させて固定することで、カバー20が筐体2に回動可能に支持される。
また、図5及び図6に示すように、溝部54の左側からは、側面視山形の板状部材である摺動板60が上方へ向けて突出しており、摺動板60の右側の板面と、溝部54の左側の面とで1つの同じ平面を形成している。この摺動板60は筐体2と一体に形成されており、可撓性を有する。そして、カバー20が開閉する際に、カバー20のヒンジ部32に設けられた第一突出部40がこの摺動板60に当接する。
また、溝部54の前側にはフック64が形成されている。このフック64は、溝部54の前部から後方に向けて略水平に延びる延出部66と、延出部66の端部側からさらに後方に向けて設けられる、下方に膨らむように湾曲した形状の湾曲部68と、湾曲部68の端部から上方に向けて突出する爪部70とからなる。このフック64も摺動板60と同様に、筐体2と一体に形成されて可撓性を有する。そして、カバー20が閉鎖する前の所定の可動範囲で、カバー20のヒンジ部32に設けられた第二突出部38がフック64における爪部70に当接するが、この詳細は後述する。
次に、図7及び図8を参照して、上記構成からなるカバー開閉機構における第一突出部39,40及び摺動板59,60により与えられる作用について説明する。図7は、カバー20が開放位置で静止している際のヒンジ部31,32及びカバー保持部51,52を正面から見た図であり、図8は、カバー20が開放位置から閉止位置へ回動している途中のヒンジ部31,32及びカバー保持部51,52を正面から見た図である。印字装置1では、右側の第一突出部39及び摺動板59が、そして左側の第一突出部40及び摺動板60が、共に第一のダンパ手段として機能する。
まず、図7に示すように、カバー20が開放位置で静止している際には、左のヒンジ部31に設けられた第一突出部39(図8参照)及び右のヒンジ部32に設けられた第一突出部40は共に摺動板59,60の背面側に位置しており、第一突出部39,40と摺動板59,60とは当接していない。
次いで、図8に示すように、カバー20が閉止位置へ向けて(図7及び図8における手前方向へ向けて)回動すると、第一突出部39,40が摺動板59,60に当接して、摺動板59,60が内側に向けて撓む。この際、第一突出部39,40の表面は滑らかに湾曲しているため、第一突出部39,40が摺動板59,60に引っかかることがなく、摺動板59,60を傷つけることもない。そして、カバー20の回動中は、カバー20の開放位置から閉止位置までの可動範囲全体である第一可動範囲内で、第一突出部39,40と摺動板59,60とが当接し続ける。ここで、内側へ向けて撓んだ摺動板59,60には外側へ向けて応力が働くため、第一突出部39,40と摺動板59,60との間には垂直抗力が生じる。よって、動摩擦係数と垂直抗力との積で表される摩擦力が、カバー20が可動する方向とは反対の方向へ作用し、この摩擦力が第一のダンパ手段による抵抗力としてカバー20へ与えられる。従って、閉止位置へ向けて移動するカバー20の加速度が減少するため、カバー20が勢いよく閉じることがない。そして、カバー20が閉止位置へ達すると、第一突出部39,40が摺動板59,60の正面側に位置して当接が外れる。
次に、図9及び図10を参照して、本実施の形態のカバー開閉機構における第二突出部38及び爪部70により与えられる作用について説明する。図9は、第二突出部38と爪部70とが当接していない場合のヒンジ部32及びフック64を右側面から見た断面図であり、図10は、第二突出部38と爪部70とが当接している場合のヒンジ部32及びフック64を右側面から見た断面図である。印字装置1では、右側の第二突出部38及び爪部70が、そして、左側の第二突出部及び爪部が、共に第二のダンパ手段として機能する。
まず、図9に示すように、カバー20の開放位置からの所定範囲内では第二突出部38と爪部70とが当接しないため、可動するカバー20に与えられる抵抗力は、先述した第一のダンパ手段による摩擦力のみである。
次いで、図10に示すように、カバー20が閉止位置に近づいて第二突出部38と爪部70とが当接すると、フック64が下側へ向けて撓む。ここで、第一突出部39,40と同様に、第二突出部38の表面も滑らかに湾曲しているため、第二突出部38が爪部70に引っかかることがなく、部品が傷つくこともない。そして、可動するカバー20には、爪部70が第二突出部38に乗り上げる際に、カバー20の可動方向と反対の方向へ抵抗力が与えられる。さらに、第二突出部38と爪部70とは、カバー20が閉止位置へ到達するまで当接し続け、閉止位置へ達すると、第二突出部38が爪部70の背面側に位置して当接が外れる。すなわち、第二突出部38と爪部70とは、カバー20の閉止位置と開放位置との間の所定位置から、カバー20の閉止位置までの所定の可動範囲内である第二可動範囲内で当接し続ける。ここで、下方へ向けて撓んだフック64には上方へ向けて応力が働くため、爪部70と第二突出部38との間には垂直抗力が生じる。よって、動摩擦係数と垂直抗力との積で表される摩擦力が、カバー20が可動する方向とは反対の方向へ作用する。このように、第二のダンパ手段からカバー20へは、爪部70が第二突出部38に乗り上げる際の抵抗力と、爪部70及び第二突出部38が摺動する際の摩擦力とが与えられる。従って、閉止位置へ向けて移動するカバー20の加速度が減少するため、カバー20が勢いよく閉じることがない。尚、左側のヒンジ部31及びカバー保持部51にも第二突出部及び爪部が設けられているが、構造及び作用は以上説明した右側の第二突出部38及び爪部70と同様のため、説明を省略する。
次に、図11を参照して、回動するカバー20へ与えられる抵抗力について説明する。図11は、カバー20の第一可動範囲及び第二可動範囲を示した図である。図11に示すように、カバー20の第一可動範囲は開放位置から閉止位置までの可動範囲全体であり、この第一可動範囲内では、第一突出部39,40及び摺動板59,60(第一のダンパ手段)からカバー20へ摩擦による抵抗力が与えられる。また、カバー20の第二可動範囲は、閉止位置と開放位置との間の所定位置から、閉止位置までの可動範囲である。この第二可動範囲内では、第一のダンパ手段による抵抗力に加えて、左右の第二突出部及び爪部(第二のダンパ手段)からカバー20へ摩擦による抵抗力が与えられる。従って、カバー20が閉じる前の可動範囲である第二可動範囲内では、第二可動範囲外に比べて強い抵抗力が回動するカバー20へ与えられる。
以上説明したように、本実施の形態に係るカバー開閉機構を備えた印字装置1によると、閉止位置と開放位置との間の可動範囲全体である第一可動範囲内では、第一突出部39,40及び摺動板59,60により生じる摩擦力が、可動するカバー20へ与えられる。これに加えて、カバー20が閉まる前の第二可動範囲では、印字装置1の右側の第二突出部38及び爪部70、そして左側の第二突出部及び爪部により生じる摩擦力が、可動するカバー20へ与えられる。従って、自重によってヒンジ部31,32にかかる負担が最も大きくなる第二可動範囲内では、第二可動範囲外よりも大きい摩擦力をカバー20へ与えることができるため、可動するカバー20へ効率よく抵抗力が加わり、カバー20をスムーズに開閉させることができる。また、カバー20が閉まる前のカバー20への抵抗力を増やすことで、手を挟まれることによる怪我や、部品の破損が生じる可能性を低くすることができる。
また、本実施の形態の印字装置1によると、オイルダンパやトルクリミッタ等の高価な部材を使用せずに、可動するカバー20へ抵抗力を与えることができる。さらに、左右の第一突出部が突出する方向と、左右の第二突出部が突出する方向とが異なるため、第一のダンパ手段と第二のダンパ手段とが互いに干渉することなく独立してダンパ機能を発揮することができ、可動するカバー20へ安定した抵抗力を与えることができる。
尚、本実施の形態における筐体2が本発明の「装置本体」に相当し、摺動板59,60が「第一当接部」に相当し、爪部70が「第二当接部」に相当する。
また、本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、第一突出部39,40や第二突出部38が突出する方向や、各部材を設ける位置等を変更してもよいし、各部材の個数や第二可動範囲の広さ等を変更して、カバー20の重さに合わせて抵抗力を調節することもできる。
本発明に係るカバー開閉機構及び当該カバー開閉機構を備えた印字装置は、上記実施の形態のようなラベルプリンタに限らず、メモプリンタやファクシミリ等、他の形態の印字装置にも適用可能である。
印字装置1を前方斜め上側から見た斜視図である。 左右の側面カバー22,23及び保持部材14,15を外した状態でカバー20を開放させた印字装置1の右側面図である。 カバー20の右側のヒンジ部32の左側面図である。 筐体2に軸支された右側のヒンジ部32の正面図である。 筐体2の右側のカバー保持部52の平面図である。 筐体2の後側上端縁部の右側面図である。 カバー20が開放位置で静止している際のヒンジ部31,32及びカバー保持部51,52を正面から見た図である。 カバー20が開放位置から閉止位置へ回動している途中のヒンジ部31,32及びカバー保持部51,52を正面から見た図である。 第二突出部38と爪部70とが当接していない場合のヒンジ部32及びフック64を右側面から見た断面図である。 第二突出部38と爪部70とが当接している場合のヒンジ部32及びフック64を右側面から見た断面図である。 カバー20の第一可動範囲及び第二可動範囲を示した図である。
符号の説明
1 印字装置
2 筐体
20 カバー
21 上カバー
28 回転軸
31 ヒンジ部
32 ヒンジ部
38 第二突出部
39 第一突出部
40 第一突出部
53 溝部
54 溝部
59 摺動板
60 摺動板
64 フック
66 延出部
68 湾曲部
70 爪部

Claims (5)

  1. 回転軸によって装置本体に回動可能に軸支されるヒンジ部を備え、前記装置本体の上面を覆う閉止位置と、上面を開放する開放位置との間で前記回転軸を中心に回動するカバーの開閉機構であって、
    前記閉止位置と前記開放位置との間の可動範囲全体である第一可動範囲内で、可動する前記カバーへ摩擦による抵抗力を与える第一のダンパ手段と、
    前記閉止位置と前記開放位置との間の所定位置から、前記閉止位置までの可動範囲である第二可動範囲内で、可動する前記カバーへ摩擦による抵抗力を与える第二のダンパ手段と
    を備えたことを特徴とするカバー開閉機構。
  2. 前記第一のダンパ手段は、
    前記カバーの前記ヒンジ部から前記回転軸の軸方向に向けて突出し、前記カバーと共に回動する第一突出部と、
    前記装置本体に設けられ、前記カバーが前記第一可動範囲全体で可動する際に前記第一突出部が当接する第一当接部とからなり、
    前記第一突出部が前記第一当接部を押圧しながら摺動することで、可動する前記カバーへ摩擦による抵抗力が与えられることを特徴とする請求項1に記載のカバー開閉機構。
  3. 前記第二のダンパ手段は、
    前記カバーの前記ヒンジ部に設けられ、前記回転軸の軸心から遠ざかる方向へ突出する第二突出部と、
    前記装置本体に設けられ、前記カバーの前記第二可動範囲で前記第二突出部が当接する第二当接部とからなり、
    前記第二突出部が前記第二当接部を押圧しながら摺動することで、前記第二可動範囲を可動する前記カバーへ摩擦による抵抗力が与えられることを特徴とする請求項1又は2に記載のカバー開閉機構。
  4. 前記カバーの2箇所に前記ヒンジ部を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカバー開閉機構。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のカバー開閉機構を備えたことを特徴とする印字装置。
JP2006331211A 2006-12-07 2006-12-07 カバー開閉機構及び当該カバー開閉機構を備えた印字装置 Pending JP2008142975A (ja)

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