JP2008139815A - 導電性エンドレスベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性率や耐クリープ性、耐屈曲性等のベルトの要求性能を満足するとともに、体積抵抗のバラツキや環境依存性が少ない、高品質の導電性エンドレスベルト、およびそれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】結晶融点210℃以上のポリエステル系エラストマーからなるか、または、該ポリエステル系エラストマーを主成分とし、熱可塑性ポリエステル系樹脂を49重量%以下にて含有する基材に対し、高分子イオン導電剤およびカーボンブラックが添加されてなる導電性エンドレスベルトである。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、プリンター等の電子写真装置や静電記録装置等における静電記録プロセスにおいて、表面に静電潜像を保持した潜像保持体等の画像形成体表面に現像剤を供給して形成されたトナー像を、紙等の記録媒体へと転写する際に用いられる導電性エンドレスベルト(以下、単に「ベルト」とも称する)およびそれを用いた画像形成装置に関する。
従来から、複写機、プリンター等における静電記録プロセスでは、まず、感光体(潜像保持体)の表面を一様に帯電させ、この感光体に光学系から映像を投射して光の当たった部分の帯電を消去することによって静電潜像を形成し、次いで、この静電潜像にトナーを供給してトナーの静電的付着によりトナー像を形成し、これを紙、OHP、印画紙等の記録媒体へと転写することにより、プリントする方法が採られている。
この場合、カラープリンターやカラー複写機においても、基本的には前記プロセスに従ってプリントが行われるが、カラー印刷の場合には、マゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの4色のトナーを用いて色調を再現するもので、これらのトナーを所定割合で重ね合わせて必要な色調を得るための工程が必要であり、この工程を行うためにいくつかの方式が提案されている。
まず、第1には、モノクロ印刷を行う場合と同様に、感光体上にトナーを供給して静電潜像を可視化する際に、前記マゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの4色のトナーを順次重ねていくことにより現像を行い、感光体上にカラーのトナー像を形成する多重現像方式がある。この方式によれば比較的コンパクトに装置を構成することが可能であるが、この方式では階調の制御が非常に難しく、高画質が得られないという問題点がある。
第2に、4つの感光ドラムを設け、各ドラムの潜像を夫々マゼンタ、イエロー、シアン、ブラックのトナーで現像することにより、マゼンタによるトナー像、イエローによるトナー像、シアンによるトナー像およびブラックによるトナー像の4つのトナー像を形成し、これらトナー像が形成された感光ドラムを1列に並べて各トナー像を紙等の記録媒体に順次転写して記録媒体上に重ねることにより、カラー画像を再現するタンデム方式がある。この方式は、良好な画像が得られるものの、4つの感光ドラムと、各感光ドラムごとに設けられた帯電機構および現像機構が1列に並べられた状態となり、装置が大型化するとともに高価なものとなる。
図2にタンデム方式の画像形成装置の印字部構成例を示す。感光体ドラム1、帯電ロール2、現像ロール3、現像ブレード4、トナー供給ロール5およびクリーニングブレード6で構成する印字ユニットをイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックBの各トナーに対応して4個並べており、駆動ローラ(駆動部材)9により循環駆動されて転写搬送ベルト10で搬送した用紙上に、トナーを順次転写しカラー画像を形成する。転写搬送ベルトの帯電および除電は夫々帯電ロール7および除電ロール8で行う。また、用紙をベルトへ吸着させるための用紙帯電には吸着ローラ(図示せず)が使用される。これらの対応により、オゾンの発生を抑えることができる。吸着ローラでは、用紙を搬送路から転写搬送ベルトに乗せるとともに、転写搬送ベルトへの静電吸着を行う。また、転写後の用紙分離は、転写電圧を低くすることにより用紙と転写搬送ベルトの吸着力を弱くして、曲率分離のみで行うことができる。
転写搬送ベルト10の材料としては抵抗体と誘電体があり、夫々に長所、短所を持っている。抵抗体ベルトは電荷の保持が短時間であるため、タンデム型の転写に用いた場合、転写での電荷注入が少なく4色の連続する転写でも比較的電圧の上昇が少ない。また、次の用紙の転写に繰り返して使用されるときも電荷が放出されており、電気的なリセットは必要としない。しかし、環境変動により抵抗値が変化するため、転写効率に影響すること、用紙の厚さや幅の影響を受けやすいことなどが短所となっている。
一方、誘電体ベルトの場合は注入された電荷の自然放出はなく、電荷の注入、放出とも電気的にコントロールしなければならない。しかし、安定に電荷が保持されるので、用紙の吸着が確実で高精度な紙搬送が行える。誘電率は温湿度への依存性も低いため、環境に対しても比較的安定な転写プロセスとなる。欠点は、転写が繰り返されるごとにベルトに電荷が蓄積されるため、転写電圧が高くなることである。
第3に、紙等の記録媒体を転写ドラムに巻き付けてこれを4回転させ、周回ごとに感光体上のマゼンタ、イエロー、シアン、ブラックを順次記録媒体に転写してカラー画像を再現する転写ドラム方式もある。この方式によれば比較的高画質が得られるが、記録媒体が葉書等の厚紙である場合には、これを前記転写ドラムに巻き付けることが困難であり、記録媒体種が制限されるという問題点がある。
前記多重現像方式、タンデム方式および転写ドラム方式に対して、良好な画質が得られ、かつ装置が特に大型化するようなこともなく、しかも記録媒体種が特に制限されるようなこともない方式として、中間転写方式が提案されている。
即ち、この中間転写方式は、感光体上のトナー像を一旦転写保持するドラムやベルトからなる中間転写部材を設け、この中間転写部材の周囲にマゼンタによるトナー像、イエローによるトナー像、シアンによるトナー像およびブラックによるトナー像を形成した4つの感光体を配置して4色のトナー像を中間転写部材上に順次転写することにより、この中間転写部材上にカラー画像を形成し、このカラー画像を紙等の記録媒体上に転写するものである。従って、4色のトナー像を重ね合わせて階調を調整するものであるから、高画質を得ることが可能であり、かつタンデム方式のように感光体を1列に並べる必要がないので装置が特に大型化することもなく、しかも記録媒体をドラムに巻き付ける必要もないので記録媒体種が制限されることもないものである。
中間転写方式によりカラー画像の形成を行う装置として、中間転写部材として無端ベルト状の中間転写部材を用いた画像形成装置を図3に例示する。
図3中、11はドラム状の感光体であり、図中矢印方向に回転するようになっている。この感光体11は、一次帯電器12によって帯電され、次いで画像露光13により露光部分の帯電が消去され、第1の色成分に対応した静電潜像がこの感光体11上に形成され、更に静電潜像が現像器41により第1色のマゼンタトナーMで現像され、第1色のマゼンタトナー画像が感光体11上に形成される。次いで、このトナー画像が、駆動ローラ(駆動部材)30により循環駆動されて感光体11と接触しながら循環回転する中間転写部材20に転写される。この場合、感光体11から中間転写部材20への転写は、感光体11と中間転写部材20とのニップ部において、中間転写部材20に電源61から印加される一次転写バイアスにより行われる。この中間転写部材20に第1色のマゼンタトナー画像が転写された後、前記感光体11はその表面がクリーニング装置14により清掃され、感光体11の1回転目の現像転写操作が完了する。以降、感光体が3回転し、各周回ごとに現像器42〜44を順次用いて第2色のシアントナー画像、第3色のイエロートナー画像、第4色のブラックトナー画像が順次感光体11上に形成され、これが周回ごとに中間転写部材20に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が中間転写部材20上に形成される。なお、図3の装置にあっては、感光体11の周回ごとに現像器41〜44が順次入れ替わってマゼンタトナーM、シアントナーC、イエロートナーY、ブラックトナーBによる現像が順次行われるようになっている。
次に、前記合成カラートナー画像が形成された中間転写部材20に転写ローラ25が当接し、そのニップ部に給紙カセット19から紙等の記録媒体26が給送される。これと同時に二次転写バイアスが電源29から転写ローラ25に印加され、中間転写部材20から記録媒体26上に合成カラートナー画像が転写されて加熱定着され、最終画像となる。合成カラートナー画像を記録媒体26へと転写した後の中間転写部材20は、表面の転写残留トナーがクリーニング装置35により除去され、初期状態に戻り次の画像形成に備えるようになっている。
また、タンデム方式と中間転写方式とを組み合わせたタンデム中間転写方式もある。図4に、無端ベルト状のタンデム中間転写部材を用いてカラー画像の形成を行うタンデム中間転写方式の画像形成装置を例示する。
図示する装置においては、感光体ドラム52a〜52d上の静電潜像を夫々イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックにより現像する第1現像部54a〜第4現像部54dが、タンデム中間転写部材50に沿って順次配置されており、このタンデム中間転写部材50を図中の矢印方向に循環駆動させて、各現像部54a〜54dの感光体ドラム52a〜52d上に形成された4色のトナー像を順次転写することにより、このタンデム中間転写部材50上にカラーのトナー像を形成し、このトナー像を紙等の記録媒体53上に転写することにより、プリントアウトを行う。ここで、上記いずれの装置においても、現像に用いるトナーの配列順は特に制限されるものではなく、任意に選択可能である。
なお、図中、符号55は、タンデム中間転写部材50を循環駆動するための駆動ローラ若しくはテンションローラを示し、符号56は記録媒体送りローラ、符号57は記録媒体送り装置、符号58は記録媒体上の画像を加熱等により定着させる定着装置を示す。また、符号59はタンデム中間転写部材50に電圧を印加する電源装置(電圧印加手段)を示し、この電源装置59は、トナー像を、感光ドラム52a〜52dから上記タンデム中間転写部材50に転写する場合と、タンデム中間転写部材50から記録媒体53上に転写する場合とで、印加する電圧の正負を反転させることができるようになっている。
従来、かかる無端ベルト状の転写搬送ベルト10や中間転写部材20、タンデム中間転写部材50等として使用される導電性エンドレスベルトとしては、半導電性の樹脂フィルムベルトと、繊維補強体を有するゴムベルトとが主に用いられている。このうち樹脂フィルムベルトとしては、例えば、特許文献1に、熱可塑性樹脂に、ポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルアミドおよびスルフォン酸金属塩を配合したフィルムまたはシート状物からなるベルトが開示されている。また、特許文献2には、ポリエステル系エラストマーに、ポリエーテルブロックを有する共重合体、陽イオンと陰イオンに解離可能な塩、および難燃剤としてのメラミンシアヌレートを添加した材料からなるベルトが開示されており、特許文献3には、融点が160〜210℃の範囲のポリエステルポリエーテル樹脂に導電性充填剤を分散させてなり、所定の損失正接(tanδ)および体積固有抵抗値を有する導電性ベース層を備えるベルトが開示されている。
さらに、特許文献4には、熱可塑性ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂および/または熱可塑性PBTエラストマーに高分子イオン導電剤を添加した材料からなるベルトが開示されており、特許文献5には、PBTおよびポリエステル系熱可塑性エラストマーに、増粘剤およびカーボンブラックを添加した材料からなるベルトが開示されている。
特公平8−7505号公報(特許請求の範囲等) 特開2004−272209号公報(特許請求の範囲,[0057]等) 特開2000−62993号公報(特許請求の範囲等) 特開2003−29537号公報(特許請求の範囲等) 特開2005−62822号公報(特許請求の範囲等)
上記特許文献1,2には、高分子イオン導電剤を添加したベルトが開示されており、さらに金属塩を添加することで、高分子イオン導電剤の欠点である抵抗の環境依存性を改善できることが記載されている。しかし、この場合、基材樹脂に低融点の熱可塑性エラストマーを使用しているために、ベルトの弾性率が低く、耐クリープ性に劣り、繰り返し使用時にベルト周長が変化して画像に不具合が生ずるという問題があった。
また、特許文献3に開示された技術では、低融点のポリエステル系エラストマーを使用しているために、上記特許文献1,2の場合と同様の問題が生ずるだけでなく、導電剤にカーボンブラックを使用しているために、ベルト周方向の抵抗バラツキが大きいという問題があった。
さらに、特許文献4においては、高弾性であるPBTおよび/またはポリエステル系エラストマーを使用しているが、高分子イオン導電剤中のポリエーテルエステルアミドとPBTおよびポリエステル系エラストマーとの相溶性が良すぎるために、ポリエーテルエステルアミドの添加量を多くしないと所定の導電性が発現せず、結果として弾性率の低いベルトになってしまう難点があった。さらにまた、特許文献5では、増粘剤を添加して、高粘度のPBTと低粘度のポリエステル系エラストマーとの分散性を向上させることにより抵抗バラツキを小さくしているが、導電剤にカーボンブラックを使用しているため、必ずしも満足のいくものではなかった。
上記のように、従来提案されている技術は、いずれもベルトに対する要求性能を十分満足できるものではなく、所望の弾性率や耐クリープ性を備えるとともに、体積抵抗のバラツキや環境依存性が少ない、より高品質のベルトを実現することが望まれていた。
そこで本発明の目的は、弾性率や耐クリープ性、耐屈曲性等のベルトの要求性能を満足するとともに、体積抵抗のバラツキや環境依存性が少ない、高品質の導電性エンドレスベルト、およびそれを用いた画像形成装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、高融点のエラストマーを用いることで、弾性率を向上するとともにクリープ性を改善することができ、また、導電剤として高分子イオン導電剤とカーボンブラックとを併用することで、少量の添加量で所望の抵抗を得ることができ、弾性率の低下を防止できるだけでなく、抵抗のバラツキや環境依存性が小さいベルトが実現できることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の導電性エンドレスベルトは、画像形成装置に用いられる無端ベルト状の導電性エンドレスベルトにおいて、
結晶融点210℃以上のポリエステル系エラストマーからなるか、または、該ポリエステル系エラストマーを主成分とし、熱可塑性ポリエステル系樹脂を49重量%以下にて含有する基材に対し、高分子イオン導電剤およびカーボンブラックが添加されてなることを特徴とするものである。
本発明の導電性エンドレスベルトは、静電吸着により保持した記録媒体を、駆動部材により循環駆動されて、複数種の画像形成体に搬送し、各トナー像を該記録媒体に順次転写するタンデム方式の転写、搬送用導電性エンドレスベルト、画像形成体と記録媒体との間に配設され、駆動部材により循環駆動されて、前記画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転写保持し、これを記録媒体へと転写する中間転写部材用の導電性エンドレスベルト、および、複数種の画像形成体と記録媒体との間に配設され、駆動部材により循環駆動されて、前記複数種の画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に順次転写保持し、これを記録媒体へと転写するタンデム中間転写部材用の導電性エンドレスベルトとして好適に使用可能である。なお、前記説明では画像形成体が4種の場合につき述べているが、本発明では、4種に限定されないことは言うまでもない。
本発明においては、前記高分子イオン導電剤として、ポリエーテルエステルアミドを好適に用いることができ、また、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、ポリブチレンテレフタレートまたはポリブチレンナフタレートが好適である。また、前記高分子イオン導電剤の配合量は、前記基材100重量部に対し好適には0.5〜40重量部の範囲内であり、前記カーボンブラックの配合量は、前記基材100重量部に対し好適には5〜30重量部の範囲内である。
また、本発明の画像形成装置は、上記本発明の導電性エンドレスベルトを用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記構成としたことにより、弾性率や耐クリープ性、耐屈曲性等のベルトの要求性能を満足するとともに、体積抵抗のバラツキや環境依存性が少ないベルトを実現することができる。従ってかかる本発明のベルトを用いた画像形成装置によれば、ベルトの伸びや変形に起因する画像不良等の問題を生ずることなく、良好な画像を提供することが可能である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
導電性エンドレスベルトには、一般に、ジョイントありのものとジョイントなしのもの(いわゆるシームレスベルト)とがあるが、本発明においてはいずれのものであってもよい。好ましくはシームレスベルトである。本発明の導電性エンドレスベルトは、前述したように、タンデム方式、中間転写方式およびタンデム中間転写方式の転写部材等として用いることができるものである。
本発明の導電性エンドレスベルトが、例えば、図2に参照符号10で示す転写搬送ベルトの場合、駆動ローラ9等の駆動部材により駆動され、これに伴い搬送される記録媒体上にトナーが順次転写され、カラー画像が形成される。
また、本発明の導電性エンドレスベルトが、例えば、図3に参照符号20で示す中間転写部材の場合、これを駆動ローラ30等の駆動部材により循環駆動させ、感光体ドラム(潜像保持体)11と紙等の記録媒体26との間に配設することで、前記感光体ドラム11の表面に形成されたトナー像を一旦転写保持し、次いでこれを記録媒体26へと転写する。なお、図3の装置は、上述したように、中間転写方式によりカラー印刷を行うものである。
さらに、本発明の導電性エンドレスベルトが、例えば、図4に参照符号50で示すタンデム中間転写部材の場合、感光体ドラム52a〜52dを備える現像部54a〜54dと紙等の記録媒体53との間に配設されて、駆動ローラ55等の駆動部材により循環駆動され、各感光体ドラム52a〜52dの表面に形成された4色のトナー像を一旦転写保持し、次いでこれを記録媒体53へと転写することで、カラー画像を形成する。
本発明の導電性エンドレスベルトは、結晶融点210℃以上、好適には210〜250℃程度のポリエステル系エラストマーからなるか、または、該ポリエステル系エラストマーを主成分とし熱可塑性ポリエステル系樹脂を49重量%以下にて含有する基材に対し、高分子イオン導電剤およびカーボンブラックが添加されてなるものである。
基材にかかる高融点のポリエステル系エラストマーを用いたことで、ベルトの高弾性を確保することができ、また、優れた屈曲耐久性を確保できるとともに、耐クリープ性についても改善することが可能となった。
本発明においては、基材として、上記ポリエステル系エラストマーを単独で用いることもできるが、好適にはこれに加えて、熱可塑性ポリエステル系樹脂を49重量%以下、特には20〜40重量%程度にて含有させる。上記ポリエステル系エラストマーとともに熱可塑性ポリエステル系樹脂を用いることで、さらに高弾性のベルトとすることができる。但し、熱可塑性ポリエステル系樹脂の配合量が49重量%を超えると、ベルトの耐屈曲性が低下してしまい、本発明の所期の効果が得られない。
本発明において用いるポリエステル系エラストマーとしては、結晶融点210℃以上を満足するものであれば特に制限されず、ハードセグメントおよびソフトセグメントにポリエステルを用いたポリエステル−ポリエステル型のもの、並びに、ハードセグメントにポリエステル、ソフトセグメントにポリエーテルを用いたポリエステル−ポリエーテル型のものの双方を好適に用いることができる。なお、ポリエステル系エラストマーのハードセグメントは、一般的にポリブチレンテレフタレート(PBT)またはポリブチレンナフタレート(PBN)を主成分として用いられているが、本発明においては、いずれのものも使用可能である。
また、熱可塑性ポリエステル樹脂としては、具体的には例えば、熱可塑性ポリアルキレンナフタレート樹脂(例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、PBN樹脂等)や、熱可塑性ポリアルキレンテレフタレート樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、グリコール変性PET(PETG)樹脂、PBT樹脂等)等を挙げることができるが、特に制限されるものではない。
なお、これらポリエステル系エラストマーおよび熱可塑性ポリエステル樹脂は、成形加熱時において加水分解による分子量低下を引き起こしやすいという難点があるため、特には、基材に対しカルボジイミド基を有する化合物を添加することで、カルボジイミド基とカルボン酸との反応により熱可塑性ポリエステル系エラストマーを再架橋させて、分子量の低下を防止することが好ましい。これにより、ベルトの脆化を防止することができ、耐久時におけるベルトの耐割れ性を向上することが可能となる。かかるカルボジイミド化合物は市場で容易に入手可能であり、例えば、日清紡績(株)製の商品名:カルボジライト等を挙げることができる。また、カルボジイミド化合物は、あらかじめマスターバッチ化されたペレット等の形態でも用いることができ、例えば、日清紡績(株)製の商品名:カルボジライトEペレット、Bペレット等を好適に用いることができる。
かかるカルボジイミド化合物の添加量としては、特に制限されるものではないが、基材樹脂100重量部に対し、好ましくは0.05〜30重量部であり、より好ましくは0.1〜5重量部の範囲内である。
また、本発明においては、導電性を調整するための導電性材料として、高分子イオン導電剤とカーボンブラックとを併用する。これらを併用することにより、少量の添加量で所定の抵抗を得ることができ、弾性率の低下を防止することができるとともに、抵抗のバラツキや環境依存性が小さいベルトとすることができる。
このうち高分子イオン導電剤としては、ポリエステル系エラストマーと相溶性が良く、表面光沢性および耐屈曲性に大きな悪影響を及ぼさない点より、ポリエーテルエステルアミドを好適に用いることができる。また、その他、例えば、特開平9−227717号公報、特開平10−120924号公報、および、特開2000−327922号公報、特開2005−60658号公報等に記載されているものを用いることができるが、特に限定されない。
具体的には例えば、(A)有機ポリマー材料、(B)イオン導電可能なポリマーまたはコポリマー、および、(C)無機または低分子量有機塩、からなる混合物を挙げることができ、ここで、成分(A)は、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリアミド6、ポリアミド12等のポリアミド、ポリウレタンまたはポリエステルであり、成分(B)は、オリゴエトキシ化アクリレートもしくはメタクリレート、芳香族環についてオリゴエトキシ化されたスチレン、ポリエーテルウレタン、ポリエーテル尿素、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミドまたはポリエステル−エーテルブロックコポリマーであり、また、成分(C)は、無機または低分子量有機プロトン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛またはアンモニウム塩であり、好ましくは、LiClO4、LiCF3SO3、NaClO4、LiBF4、NaBF4、KBF4、NaCF3SO3、KClO4、KPF6、KCF3SO3、KC49SO3、Ca(ClO42、Ca(PF62、Mg(ClO42、Mg(CF3SO32、Zn(ClO42、Zn(PF62またはCa(CF3SO32等である。
これらの中でも、成分(B)として、ポリエーテルアミド成分、ポリエーテルエステルアミド成分またはポリエステル−エーテルブロックコポリマー成分を含有する高分子イオン導電剤が好適であり、さらに、これに加えて成分(C)として低分子イオン導電剤成分を含有することが好ましい。また、かかるポリエーテルアミド成分およびポリエーテルエステルアミド成分としては、ポリエーテル成分が(CH2−CH2−O)を含有し、ポリアミド成分がポリアミド12またはポリアミド6を含有するものが特に好ましく、さらに、成分(C)の低分子イオン導電剤成分としてはNaClO4を含有する高分子イオン導電剤が特に好適である。かかる高分子イオン導電剤は、例えば、Irgastat(登録商標)P18およびIrgastat(登録商標)P22(共に、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ・インコーポレーテッド製)として市場で容易に入手可能である。
また、ポリオレフィンのブロックと、親水性ポリマーのブロックとが、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合、イミド結合等を介して繰り返し交互に結合してなるブロック共重合体も、本発明における高分子イオン導電剤として好適に用いることができる。かかるポリオレフィンとしては、ポリマーの両末端にカルボキシル基、水酸基、アミノ基等の官能基を有するポリオレフィンが挙げられ、特には、ポリプロピレンおよびポリエチレンが好適である。
また、親水性ポリマーとしては、官能基として水酸基を有するポリオキシアルキレン等のポリエーテルジオール、両末端カルボキシル基のポリアミドとポリエーテルジオールとから構成されるポリエーテルエステルアミド、ポリアミドイミドとポリエーテルジオールとから構成されるポリエーテルアミドイミド、ポリエステルとポリエーテルジオールとから構成されるポリエーテルエステル、ポリアミドとポリエーテルジアミンとから構成されるポリエーテルアミド等が使用でき、中でも、水酸基を有するポリオキシアルキレンが好ましい。例えば、両末端水酸基のポリオキシエチレン(ポリエチレングリコール)、ポリオキシプロピレン(ポリプロピレングリコール)等である。
本発明において高分子イオン導電剤として使用できるかかるブロック共重合体は、ペレスタット300,303(三洋化成(株)製)等として市場で容易に入手可能である。また、上記ブロック共重合体にリチウム化合物LiCF3SO3を含有させることで添加量を少なくしても帯電防止効果を維持する効果を得ることができ、かかるブロック共重合体とリチウム化合物との混合物として、サンコノールTBX−310(三光化学工業(株)製)が市販されている。
また、カーボンブラックとしては、具体的には例えば、ケッチェンブラック,アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボン、酸化処理等を施したカラ−(インク)用カーボン、熱分解カーボン等を挙げることができる。
本発明のベルトにおいて、高分子イオン導電剤の配合量は、基材樹脂100重量部に対し0.5〜40重量部の範囲内程度とすることができ、好ましくは5〜30重量部の範囲内とする。また、カーボンブラックの配合量としては、基材樹脂100重量部に対し、5〜30重量部の範囲内程度とすることができる。かかる配合量範囲内で両者を併用することで、ベルトの体積抵抗値を、例えば107〜1014Ω・cm、好ましくは108〜1012.5Ω・cm程度に調整することができる。
また、本発明においては、基材樹脂と高分子イオン導電剤との相溶性を高めるために、相溶化剤を添加してもよい。本発明において好適に用いることができる相溶化剤としては、例えば、EVA/EPDM/ポリオレフィン系グラフトコポリマー、ポリオレフィン系グラフトコポリマーおよび反応性(GMA、MAH含有)ポリオレフィン系グラフトコポリマー、P(St−co−GMA)、EGMA、P(Et−co−EA−co−MAH)、SEBSおよびその無水マレイン酸変性物、オキサゾリン基含有スチレン系またはアクリロニトリル−スチレン系ポリマー、無水マレイン酸変性EPDM、無水マレイン酸変性PE、無水マレイン酸変性PP、無水マレイン酸変性EVA、スチレン・無水マレイン酸コポリマー、SANグラフトEPDM、反応性ポリスチレン、ポリカプロラクトン−b−ポリスチレン、反応性スチレン・アクリロニトリルコポリマー、イミド化ポリアクリレート、エチレン・グリシジルメタクリレートアクリル酸コポリマー、塩素化ポリエチレン、反応性フェノキシ、シラン化合物、ペルオキシドポリマー、ポリカプロラクトン等が挙げられる(上記列挙中の略称は、夫々、EVA:エチレン酢酸ビニル共重合体、EPDM:エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、EGMA:エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、SEBS:スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、GMA:メタクリル酸グリシジル、MAH:無水マレイン酸、EA:アクリル酸エチルである)等を挙げることができ、これら相溶化剤を、基材樹脂と高分子イオン導電剤との総量100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部添加することにより、両者の相溶性を向上して、高分子イオン導電剤の基材への均質かつ良好な分散を可能にし、高性能の導電性エンドレスベルトを得ることができる。
さらに、本発明においては、カーボンブラックおよび高分子イオン導電剤に加えて、他の導電性材料を添加して、補助的に導電性の付与、調整を行うことができ、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウムの過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エトサルフェート塩、ハロゲン化ベンジル塩(臭化ベルジル塩、塩化ベンジル塩)等の第4級アンモニウムなどの陽イオン界面活性剤;脂肪族スルホン酸、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸塩、高級アルコール燐酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤;各種ベタイン等の両性イオン界面活性剤;高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル等の非イオン性帯電防止剤などの帯電防止剤、LiCF2SO2、NaClO4、LiBF4、NaCl等の周期律表第1族の金属塩;Ca(ClO42等の周期律表第2族の金属塩;天然グラファイト、人造グラファイト等;酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅等の金属および金属酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマーなどを挙げることができる。
また、本発明のベルトには、本発明の効果を損なわない範囲で、上述の成分に加えて他の機能性成分を適宜添加することも可能であり、例えば、各種充填材、カップリング剤、酸化防止剤、滑剤、表面処理剤、顔料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、中和剤、発泡剤、架橋剤等を適宜配合することができる。さらに、着色剤を添加して着色を施してもよい。
本発明の導電性エンドレスベルトの厚さは、転写搬送ベルトまたは中間転写部材等の形態に応じて適宜選定されるものであるが、好ましくは50〜200μmの範囲内である。また、その表面粗さとしては、好適には、JIS10点平均粗さRzで10μm以下、特に6μm以下、更には3μm以下とする。
また、本発明の導電性エンドレスベルトには、図1に一点鎖線で示すように、図2の画像形成装置における駆動ローラ9または図3の駆動ローラ30などの駆動部材と接触する側の面に、該駆動部材に形成した嵌合部(図示せず)と嵌合する嵌合部を形成してもよく、本発明の導電性エンドレスベルトは、このような嵌合部を設け、これを駆動部材に設けた嵌合部(図示せず)と嵌合させて走行させることにより、導電性エンドレスベルトの幅方向のずれを防止することができる。
この場合、前記嵌合部は、特に制限されるものではないが、図1に示すように、ベルトの周方向(回転方向)に沿って連続する凸条とし、これを駆動ローラ等の駆動部材の周面に周方向に沿って形成した溝に嵌合させるようにすることが好ましい。
なお、図1(a)では、1本の連続する凸条を嵌合部として設けた例を示したが、この嵌合部は多数の凸部をベルトの周方向(回転方向)に沿って一列に並べて突設してもよく、また嵌合部を2本以上設けたり(図1(b))、ベルトの幅方向中央部に設けてもよい。更に、嵌合部として図1に示した凸条ではなく、ベルトの周方向(回転方向)に沿った溝を設け、これを前記駆動ローラ等の駆動部材の周面に周方向に沿って形成した凸条と嵌合させるようにしてもよい。
また、本発明の導電性エンドレスベルトを用いた本発明の画像形成装置としては、図2に示すタンデム方式のものや図3に示す中間転写方式のもの、または、図4に示すタンデム中間転写方式のものを例示することができるが、これらには限定されない。尚、図3の装置の場合、本発明の中間転写部材20を回転させる駆動ローラ23または駆動ギアには適宜電源61から電圧を印加することができ、この場合の電圧は直流のみの印加または直流に交流を重量する印加など、印加条件は適時選択することができる。
本発明の導電性エンドレスベルトは、上記基材樹脂および導電性材料等を含む樹脂組成物の押出し成形により好適に製造することができ、具体的には、例えば、二軸混練機により基材と導電性材料等の機能性成分とからなる樹脂組成物を混練し、得られた混練物を環状ダイスを使って押出し成形することにより製造することができる。または、静電塗装等の粉体塗装法、ディップ法または遠心注型法も好適に採用することができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
下記の表1〜4中にそれぞれ示す配合にて、各実施例および比較例の導電性エンドレスベルトを作製した。具体的には、各配合成分を二軸混練機により溶融混練して、得られた混練物を所定の環状ダイスを用いて押出し成形することにより、内径220mm、厚み100μm、幅250mmの寸法を有する導電性エンドレスベルトを得た。混練・押出成形温度は、実施例7〜12は250℃、それ以外は240℃であった。得られた各実施例および比較例のベルトにつき、下記の手順に従い、評価を行った。これらの結果を下記の表1〜4中に併せて示す。
<引張弾性率の測定>
以下に示す条件にて、引張弾性率の測定を行った。
装置:(株)島津製作所製、引張試験機 EZ test(解析ソフト:Trappezium)サンプル:短冊形状(長さ100mm×幅10mm×標準厚み100μm)引張速度:5mm/secデータサンプリング間隔:100msec測定方法:0.5〜0.6%伸度での傾き(記載ある場合はJISに記載の接線法)測定環境:室温(23±3℃、55±10%RH)
<耐折れ回数>
各ベルトから長さ100mm、幅15mmの試験片を切り出し、東洋精機(株)製のMIT耐揉疲労試験機を用いて、折り曲げ速度175回/min、回転角度135度、引張荷重14.7N(1.5kgf)の条件で耐折り曲げ回数を測定した。結果は、比較例5を3000とする指数にて表示した。数値が大なるほど結果は良好である。
<耐クリープ性>
各ベルトから長さ150mm、幅10mmの試験片を切り出し、長さ方向に100mm間隔の標線を記入して、長さ方向に荷重200gを付与した状態で、温度60℃、相対湿度85%の環境下に4時間放置した。放置前の標線間距離をL0、放置後の標線間距離をL1としたときのクリープひずみを、下記式に従い求めた。評価結果は、クリープひずみが0.5%以下のものを○、0.5%を超えるものを×とした。なお、標線間距離の測定は、試験片を温度23℃、相対湿度50%の環境下に一時間以上放置した後、長さ方向に荷重200gを付与して行った。
クリープひずみ(%)={(L1−L0)/L0}×100
<体積抵抗の周方向バラツキの評価>
温度23℃、相対湿度50%にて、測定装置として、アドバンテスト(ADVANTEST)社製の、抵抗計R8340AにサンプルチャンバーR12704Aを接続したものを用いて、電圧500Vにて測定を行い、周方向に20mmピッチで20箇所抵抗値を測定して、その最大値Rmaxおよび最小値Rminから、下記式より求めた。桁数が1以下であれば良好である。
(桁数)=log(Rmax/Rmin
<体積抵抗の環境依存性の評価>
低温低湿(LL)環境(12℃10%RH)と高温高湿(HH)環境(32.5℃85%RH)に各ベルトを24h放置し、それぞれ測定電圧500Vでの体積抵抗値RLL,RHHを求めて、下記式に従い評価した。桁数が2.5以下であれば良好である。
(桁数)=log(RLL/RHH
Figure 2008139815
*1)ポリエステル系エラストマー(いずれも東洋紡(株)製):(1)ペルプレンE−450B,(2)ペルプレンEN−16000,(3)ペルプレンP−90B
*2)PBT:(株)東レ製 トレコン1401CH2
*3)PBN:帝人化成(株)製 TQB−OT
*4)ポリエーテルエステルアミド+LiCFSO:三光化学(株)製 サンコノールTBX65
*5)ポリエーテルエステルアミド:三洋化成工業(株)製 ペレスタットNC6321
*6)カーボンブラック:電気化学(株)製 デンカブラック粒状
Figure 2008139815
Figure 2008139815
Figure 2008139815
上記表1〜4に示すように、各実施例のベルトにおいては、引張弾性率、耐折れ回数、耐クリープ性、体積抵抗並びにその周方向バラツキおよび環境依存性の各評価項目について、いずれも良好な結果が得られていることがわかる。これに対し、比較例1のベルトは環境依存性が大きく、比較例2のベルトは耐クリープ性が悪く、かつ、環境依存性が大きく、比較例3のベルトは所定の抵抗値が得られず、また、抵抗のバラツキが大きく、比較例4のベルトは抵抗のバラツキが大きく、比較例5のベルトは耐折れ性が悪く、比較例6のベルトは耐クリープ性が悪く、いずれも所望のベルト性能を十分満足しないものであった。
本発明の一実施の形態に係る導電性エンドレスベルトの幅方向断面図である。 本発明の画像形成装置の一例としての転写搬送ベルトを用いたタンデム方式の画像形成装置を示す概略図である。 本発明の画像形成装置の他の例としての中間転写部材を用いた中間転写装置を示す概略図である。 本発明の画像形成装置の他の例としてのタンデム中間転写部材を用いたタンデム中間転写装置を示す概略図である。
符号の説明
1、11、52a〜52d 感光体ドラム
2、7 帯電ロール
3 現像ロール
4 現像ブレード
5 トナー供給ロール
6 クリーニングブレード
8 除電ロール
9、30、55 駆動ローラ(駆動部材)
10 転写搬送ベルト
12 一次帯電器
13 画像露光
14、35 クリーニング装置
19 給紙カセット
20 中間転写部材
25 転写ローラ
26、53 記録媒体
29、61 電源
41、42、43、44 現像器
50 タンデム中間転写部材
54a〜54d 第1現像部〜第4現像部
56 記録媒体送りローラ
57 記録媒体送り装置
58 定着装置
59 電源装置(電圧印加手段)

Claims (6)

  1. 画像形成装置に用いられる無端ベルト状の導電性エンドレスベルトにおいて、
    結晶融点210℃以上のポリエステル系エラストマーからなるか、または、該ポリエステル系エラストマーを主成分とし、熱可塑性ポリエステル系樹脂を49重量%以下にて含有する基材に対し、高分子イオン導電剤およびカーボンブラックが添加されてなることを特徴とする導電性エンドレスベルト。
  2. 前記高分子イオン導電剤がポリエーテルエステルアミドである請求項1記載の導電性エンドレスベルト。
  3. 前記熱可塑性ポリエステル系樹脂がポリブチレンテレフタレートまたはポリブチレンナフタレートである請求項1または2記載の導電性エンドレスベルト。
  4. 前記高分子イオン導電剤の配合量が、前記基材100重量部に対し0.5〜40重量部の範囲内である請求項1〜3のうちいずれか一項記載の導電性エンドレスベルト。
  5. 前記カーボンブラックの配合量が、前記基材100重量部に対し5〜30重量部の範囲内である請求項1〜4のうちいずれか一項記載の導電性エンドレスベルト。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか一項記載の導電性エンドレスベルトを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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