JP2008139254A - 流量計測装置および流量制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高流量域における測定を行った場合に生じるセンサ出力信号のふらつきの影響を無くす。
【解決手段】 表示器193に流量を表示する際の表示分解能および、流路12を通流する被測定流体の流量設定を行う際の分解能を流量に応じて変更するようにする。すなわち、表示部によって流量を表示する際の表示分解能を、表示値のふらつきが小さい低流量領域では表示分解能を小さくし、ふらつきが大きくなる流量域では表示分解能を大きくすることによって、表示値のふらつきをなくした流量計測が可能となる。流量設定を行う際の分解能も同様に設定することで、表示値のふらつきの影響をなくした流量制御が可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、広い流量範囲で流量計測および流量制御を行い得る流量計測装置および流量制御装置に関するものである。
流体の流量や流速を計測する熱式流量計は、従来から種々提案されている(例えば特許文献1、特許文献2および特許文献3)。
特開平4−295724号公報 特公平6−25684号公報 特開平8−146026号公報
このような熱式流量計では、熱式流速センサ(以下、フローセンサ)を用いて流路中の流体の流速を検出している。そして流体の流量を測定するにあたっては、フローセンサを用いて流体の流速を検出し、この検出した流速に流路の断面積を乗じて流体の流量を求める手法がよく知られている。従来の熱式流量計に用いられている熱式のフローセンサを図2に示す。このフローセンサはシリコン基台上に、発熱抵抗体からなるヒータ素子Rhを間にして流体の通流方向Fに測温抵抗体からなる一対の温度センサRd、Ruを設けた構造である。そしてフローセンサは、上記ヒータ素子Rhから発せられる熱の拡散度合い(温度分布)が前記流体の通流によって変化することを利用し、温度センサRd、Ruの熱による抵抗値変化から流体の流速を検出するように構成されている。
この種のフローセンサはセンサ特性がリニアではなく、流体の流量が大きくなるほどフローセンサから得られる出力の傾き(センサ感度)が小さくなる(本願においてはこの現象を「飽和」と呼ぶ)。図3において流量1よりも大きい流量域に顕著に見られるように、センサ流量信号出力V、すなわち流量計測特性を表す曲線は流量Qの増加と共にその傾斜が小さくなり、高流量領域(図3に示す流量3より大きい流量)においては流量の変化に対してセンサ流量信号出力はほヾ変化しなくなる。
これは流量Qの増加に伴い、フローセンサのヒータ素子Rhの発した熱が流体と共に温度センサRdの測定範囲よりも下流側に流出してしまい、上記温度センサRd、Ru間の温度差の増加率が減少するために生じるものである。このため、流量Qが大きくなるにつれて電気的なS/N比が低下する。
このような従来のフローセンサは、S/N比の低下による流量計の測定精度の低下の影響として、高流量領域における測定を行うと出力信号の変動の幅(以下、ふらつき)が大きくなる現象が生じるという問題があった。図4は上述のフローセンサを用いた流量計に対しその外部から流体を一定流量Qを保った状態で流し込んだ際の、時間tとセンサ流量信号出力Vとの関係を示したグラフである。ここで、流量1〜3は図3にて同符号を付した流量Qとそれぞれ同値である。図4に示すように、流量計の出力信号を時間軸で見ると、流量が多いほどセンサ流量信号出力Vが大きい値をとると共に、出力信号のふらつきが大きくなる現象が生じている。
また出力信号のふらつきはS/N比の低下とは別に、流量が大きくなることによって整流の乱れが生じたことに起因する場合もある。すなわち、通常、流量計ではフローセンサよりも上流の流路内に整流素子を設置し、流体の流れを十分に均一にしたうえで測定を行う。しかし流量が大きくなるにつれ、十分な整流効果が得られなくなってしまうため、流体中に発生する微細な乱れをフローセンサが検出してしまい、結果として出力信号にふらつきが生じることとなる。このため、流量計の出力信号を流量に変換し、外部の表示装置に表示した場合、図4中3で示すような高流量域では、よりS/N比の特性に優れたフローセンサを用い、かつ実際の流量が一定であっても、流量を示す表示値にふらつきが生じてしまうという問題があった。
この問題を解決すべく、上記のようなS/N比の低下や整流の乱れによる出力信号のふらつきを抑えるための手法としては、低流量の計測に適した低流量計測用のフローセンサと、高流量の計測に適した高流量計測用のフローセンサとを流量に応じて択一的に使用する使用する方法や、整流素子の数を増やす方法が周知であるが、コストアップや大型化のほか、圧力損失が大きくなるため、好ましくない。また、他の解決法としては例えば電気的なCRフィルタの追加やA/D変換後のマイコン処理ソフト処理の追加によって出力信号を平均化する方法があるが、この手法によると流量変化に対する流量計測値の応答が遅くなるという問題がある。特に流量計を流量制御装置に用いる場合、平均化によって応答が遅くなった分、PIDのゲインを低くすることで制御の速度を遅くしないと制御のハンチングやオーバーシュートを起こしてしまうという恐れがあった。
また、流量計測の結果に基づき、流量を予め設定された設定値と一致させるように弁等の流量調整手段を操作する流量制御装置は広く用いられている。ここで、実際に流れている流量が一定であっても、測定流量を示す出力信号が図4中3に示すようなふらつきを示す場合、流量の設定値と表示値が一致しないというユーザークレームを招いていた。よって、流量制御を行うにあたっては、表示値を安定させるのみならず、流量の設定値と表示値を一致させる必要がある。
本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、図2に示したような従来と同じ熱式のフローセンサを1つだけ用い、高流量域における流量測定を行うことによってフローセンサの出力信号にふらつきが生じても、流量を示す表示値が不安定にならない流量計測装置および、高流量域における出力信号のふらつきが生じても、流量を示す表示値にふらつきが生じず、かつ表示値と流量の設定値が安定して一致する流量制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明における第1発明(請求項1に係る発明)は、被測定流体の流量が大きくなるにつれて検出出力が飽和する特性を備え、特性に基づいて被測定流体の流量を検出する流量計と、流量計の検出出力に基づき、被測定流体の流量を表示する表示部と、流量計の検出出力が大きくなるほど、表示部にて表示する流量の表示分解能を低く設定する表示分解能設定手段を備えた流量計測装置において、流量計の検出出力と表示分解能との対応を、一定の流量を所定の時間通流させた際の検出出力の変動に基づいて決定する表示分解能決定手段を備えることを特徴としたものである。この発明によれば、表示値のふらつきが小さい低流量領域では表示分解能を小さくし、ふらつきが大きくなる流量域では表示分解能を大きくすることによって、表示値のふらつきをなくした流量計測が可能となる。
第2発明(請求項2に係る発明)は、被測定流体の流量が大きくなるにつれて検出出力が飽和する特性を備え、特性に基づいて被測定流体の流量を検出する流量計と、流量計の検出出力に基づき、被測定流体の流量を表示する表示部と、表示部にて表示する流量の表示分解能を、予め設定された流量域が高いほど低く設定する表示分解能設定手段を備えた流量計測装置において、流量計の検出出力と表示分解能との対応を、一定の流量を所定の時間通流させた際の検出出力の変動に基づいて決定する表示分解能決定手段を備えることを特徴としたものである。この発明によれば、流量測定を行う流量領域に応じてユーザーが予め表示分解能を設定することによって、測定を行う流量領域に適した表示分解能を用いることができるため、表示値のふらつきをなくした流量計測が可能となる。
第3発明(請求項3に係る発明)は、第1発明もしくは第2発明の流量計測装置における流量計が、流体の温度を検出する温度検出手段が設けられた流量検出素子と、この流量検出素子が装着される台座とを備えた熱式流量計であることを特徴とするものである。この発明によれば、表示値のふらつきをなくした熱式の流量計測装置を提供できる。
第4発明(請求項4に係る発明)は、被測定流体の流量が大きくなるにつれて出力信号が飽和する特性を備え、特性に基づいて被測定流体の流量を検出する流量計と、流量計の検出出力に基づき、被測定流体の流量を表示する表示部と、表示部にて表示する流量の表示分解能を、流量計の検出出力が大きくなるほど低く設定する表示分解能設定手段と、被測定気体の流量を調節する調節弁と、流路を通流する被測定流体の流量が予め設定された流量と一致するように調節弁の開度を調節する流量調整手段とを備えた流量制御装置において、流量計の検出出力と表示分解能との対応を、一定の流量を所定の時間通流させた際の検出出力の変動に基づいて決定する表示分解能決定手段を備えることを特徴とするものである。この発明によれば、表示値のふらつきが小さい低流量領域では表示分解能を小さくし、ふらつきが大きくなる流量域では表示分解能を大きくすることによって、表示値のふらつきをなくした流量計測に基づく流量制御が可能となる。
第5発明(請求項5に係る発明)は、被測定流体の流量が大きくなるにつれて出力信号が飽和する特性を備え、特性に基づいて被測定流体の流量を検出する流量計と、流量計の検出出力に基づき、被測定流体の流量を表示する表示部と、表示部にて表示する流量の表示分解能を、予め設定された流量域が高いほど低く設定する表示分解能設定手段と、被測定気体の流量を調節する調節弁と、流路を通流する被測定流体の流量が予め設定された流量と一致するように調節弁の開度を調節する流量調整手段とを備えた流量制御装置において、流量計の検出出力と表示分解能との対応を、一定の流量を所定の時間通流させた際の検出出力の変動に基づいて決定する表示分解能決定手段と、流路を通流する被測定流体の流量の設定値(すなわち、上記の「設定された流量」)は、表示分解能と等しい分解能に基づいて設定されることを特徴とするものである。この発明によれば、表示値のふらつきをなくした流量計測が可能となるうえ、表示値の分解能と等しい分解能に基づいて被測定流体の流量を設定するようにするため、流量の設定値と流量の表示値が一致しないという問題を解決することが可能となる。
第6発明(請求項6に係る発明)は、第4発明もしくは第5発明の流量制御装置における流量計が、流体の温度を検出する温度検出手段が設けられた流量検出素子と、この流量検出素子が装着される台座とを備えた熱式流量計であることを特徴とするものである。この発明によれば、表示値のふらつきをなくした熱式の流量制御装置を提供できる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る流量制御装置の実施の形態1の構成を示す図であり、図1において、1は流量制御装置である。
11は図2に示す構造を持つ、被測定流体の流速を検出する熱式のフローセンサである。12は被測定流体が流れる円形断面の流路である。121は入口配管接続用ブロック、122は被測定流体の流れを整えるステンレス製の整流用金網、123はステンレス製の整流用金網122を挟持するリング状のスペーサ、124はスペーサ123を係止するための段部である。また、125〜127は例えば合成ゴムからなるOリングである。なお、この実施の形態1の被測定流体としては、例えば、空気、窒素、アルゴン、炭酸、酸素などの気体を対象としているが、本発明の対象はこれに限られず、液体用の流量計であってもよい。
13は被測定流体の流れを制御するソレノイド弁(流量制御弁)、131は被測定流体が流れる流路132と流路133とが形成された弁座、134は流路132と流路133とを連通する弁室、135は弁室134に収納されて流路133を開閉する弁体、136は弁体135に連結された磁性体のプランジャ、137は通電されてプランジャ136を上下させるソレノイドコイル、138は流路ブロック121と弁座131との間をシールするシールリングである。
14はフローセンサ11からのセンサ信号を処理する信号処理回路、15はソレノイド弁13を駆動する駆動回路(駆動手段)である。16はCPU(演算手段、ディジタル値選択手段、制御手段)である。17はCPU16に電圧、電流を供給するとともにCPU16との間で信号を入出力するためのコネクタ、181はROM、182はデータの書き換え可能なEEPROM、183は測定された流量データなどを随時保存するRAMである。191はCPU16に所定の指令信号を入力するための入力スイッチ、192は現在の運転状態を表示するLED表示灯、193は被測定流体の流量、動作モード、エラーを文字表示する4桁の7セグメント表示器である。
この流量制御装置において、CPU16は信号処理回路14によって処理された被測定流体の流速の検出値から被測定流体の流量を算出し、また、算出された流量や流量設定値等の情報、及び入力スイッチ191からの指令信号に基づいて駆動回路15を制御する。CPU16からの指令により駆動回路15を介して弁13が開放されると、弁開度に応じた量の被測定流体が流路12を入口から出口に向かい通流する。フローセンサ11が通流した被測定流体をヒータRhで加熱した際の、温度センサRu,Rdから得られるアナログの出力信号は信号処理回路14によってディジタル値へと変換された後、CPU16へ送信される。CPU16は得られた値を元に現在通流している被測定流体の流量を算出する。
CPU16は算出された流量データと、予め設定された、流路に通流させる流量の設定値(以下、所定流量)とを比較し、流量データが所定流量より小さい場合は弁13を開方向に動作させ、大きい場合は弁13を閉方向に動作させる。
ここで、前述の表示器193が流量を表示する際の表示分解能は流量データに基づいて設定される。すなわち、当該流量値におけるふらつきが表示分解能よりも小さくなるように、各流量に対する表示分解能を定めることが望ましい。表1は、流量データと表示分解能の対応関係の一例を示したものである。

以下に、表1に示した流量と表示分解能の対応を決定する手法について詳述する。表1の対応は、流量制御装置を実際の測定に用いる前に流体を通流させる試験を行い、この結果に基づいて表示分解能を定めたものである。
すなわち、流路中に所定の時間、一定の流量を通流し、そのときの流量データを取得したうえで、流量データのふらつきの幅に応じて表示分解能を定めるようにする。
図5は流路中に所定の時間、一定の流量を通流したときの時間と、信号処理回路14によって処理された被測定流体の流量の検出値との関係を例示したグラフである。ここで試験期間(例えば4秒間)、被測定流体は30.00[L/min]の流量を常時正確に保つように流される。流量の検出は一定のサンプリング周期(例えば0.1秒周期)で行われる。しかし、実際の流量が30.00[L/min]で安定していたとしても、時間軸に沿ってフローセンサ11から得られる出力信号をとると、出力信号は図4を用いて前述したように、ある程度のふらつきを持つ。流量が大きくなる程流れの乱れの影響が大きくなるので、ふらつきも大きくなることは前述した通りである。
この試験期間中における検出値の最大値が30.04[L/min]、最小値が29.95[L/min]であったとすると、表示値のふらつきとしては正側に最大0.04[L/min]、負側に最大0.05[L/min]が生じている。そこで、最も大きかったふらつきの絶対値を2倍した値、もしくは最も大きかったふらつきの絶対値を2倍した値よりさらに所定値(例えば0.01[L/min])だけ大きな値を表示分解能として選択すれば良い。例えば、前述の場合は流量30.00[L/min]における表示分解能として0.1を設定することで、上記試験期間中(4秒間)における検出値のふらつきの最大幅は表示分解能よりも小さい値となり、ふらつきを効果的に抑えることができる。CPU16はこのようにして求めた表示分解能をEEPROM182に保存する。さらに同様の試験を別の流量(ここでは、3.00[L/min]、6.00[L/min]、12.00[L/min]、50.00[L/min]とする)にて行い、それぞれの流量における表示分解能を設定する。
ここで決定したのは、ある流量に対しての表示分解能であり、流量域に対してのものではない。理想的には、極めて小さい単位で流量を変化させ(例えば0.01[L/min]、0.02[L/min]、・・・、49.99[L/min]、50.00[L/min])、それぞれ表示分解能を設定したほうが良いが、そのための労力を考えると現実的ではない。ここで、前述したとおり、流量が大きくなるほどふらつきも大きくなる、すなわち表示分解能を大きくしなければならないという前提を考慮すると、例えば流量が12.00[L/min]より大きく、30.00[L/min]以下である場合には、流量30.00[L/min]に対しての表示分解能0.1を適用することでふらつきを抑えられるとみなすことが可能である。以上の手法によって各流量域毎の表示分解能を設定することで、表1のような対応関係を得ることができる。
次に、表1に定めた流量と表示分解能の対応関係を用い、実際に流量測定を行った結果を表示器193に表示する場合の動作について説明する。ここでは、ある時間において実際に流路を通流している流量が12.35[L/min]であったとする。しかし、実際の流量が12.35[L/min]で安定していたとしても、時間軸に沿ってフローセンサ11から得られる出力信号をとると、出力信号は図4に示すようにある程度のふらつき
(例えば、±0.03[L/min]相当)を持つ。
表1に示したテーブルによれば、流量12.35[L/min]に対応する表示分解能は0.1[L/min]
であり、ふらつき±0.03[L/min]よりも大きく定められている。よってCPU16は表示器193に対し、流量データとして12.3[L/min]を表示するよう処理を行う。ここで、表示分解能に満たない端数(この場合は0.05[L/min]に、フローセンサ11の出力信号のふらつきを加味した値)については、一般的なコンピュータ・アルゴリズムに則り切捨て処理を行う。
上述した構成による流量制御装置によれば、表示器193に表示される流量については表示分解能に従って切捨て処理を行ったものであるため、フローセンサ11の出力信号のふらつきによらずほぼ一定の値を表示することが可能となる。
次に、本願発明における流量制御装置の第2の実施例について述べる。実施例1における流量制御装置において、所定流量として12.35[L/min]を設定していたとしても、表示器193に表示される流量は12.3[L/min]であるため、所定流量と表示される流量が一致しないという問題が生じる。
このような問題を解消するため、本実施例においては所定流量を設定する際に、所定流量の流量域に応じた分解能でのみ設定可能とする。一例として、表1における流量と表示分解能との関係と同様に定めるならば、所定流量を設定する際、12.1[L/min]以上30.0[L/min]以下の値を設定する場合には0.1[L/min]単位でのみ所定流量を設定可能とする。この所定流量の設定作業については、所定流量の入力を入力スイッチ191から行うにあたり、現在入力されている所定流量の設定値に応じて分解能を判定し、1回スイッチを押す毎にこの分解能の値だけ所定流量の設定値を上下させるようにしてもよく、あるいは、予め使用する流量域が定まっている場合(例えば、通流する流量が最大でも25.0[L/min]であると解っている場合)は、その値を最大流量として登録するようにし、最大流量に応じた分解能(この場合は0.1[L/min])でのみ所定流量を設定できるようにしてもよい。
このように所定流量を設定した上で、流路に被測定流体を通流させ、被測定流体の流速をフローセンサ11にて測定する。CPU16は、フローセンサ11が計測し、信号処理回路14を通して得られた流量データと、所定流量の設定値とを比較した上で、必要であれば弁開度の調整を行う指令を駆動回路15へ送る。さらにCPU16は流量データを表1に示した分解能に従って切捨て処理を行い、表示器193に対し流量データを表示するように処理を行う。
上述した構成による流量制御装置によれば、表示器193に表示される流量については表示分解能に従って切捨て処理を行ったものであるため、フローセンサ11の出力信号のふらつきによらずほぼ一定の値を表示することが可能となる。これにより、所定流量の設定値と流量データの表示値をほぼ同一の値で安定させることが可能となる。
実施例1に記載したように、検出値の最大値と最小値において、最もふらつきの絶対値が大きかった検出値を元に表示分解能の設定を行えば効果的に表示分解能を決定することができるのでより好ましいが、本発明はこの手法に留まらず、例えば正側に生じたふらつきの絶対値の最大値0.04[L/min]と、負側に生じたふらつきの絶対値の最大値0.05[L/min]との平均値に基づいて表示分解能を設定する手法や、複数の検出値の偏差を用いて表示分解能を求める手法など多くの手法が考えられる。すなわち、本発明は流路中に所定の時間、一定の流量を通流し、そのときの流量データを取得したうえで、流量データのふらつきの大きさに基づいて表示分解能を決定する手法であれば良く、どのように表示分解能を計算するかは適宜決定すれば良い。
また、実施例1および2において、予め流量データと表示分解能の関係を適宜定めたテーブルを作成したうえで、本実施例に基づいて新たに表示分解能を求め、予め定められた表示分解能と新たに求めた表示分解能とのうちいずれか一方を選択して使用するようにしてもよい。この場合、予め定められた表示分解能よりも新たに求めた表示分解能の方が小さい値である(すなわち、精度が良い)場合は新たに求めた表示分解能を使用し、そうでない場合は予め定めた表示分解能を使用するようにすればより好ましい。
なお、上記した実施例1および2においてはフローセンサ11によって計測された流量データに対して表示分解能に基づいた切捨て処理を行ったが、四捨五入あるいは切上げを行うような処理を行ってもよい。特に、実施例1の手法によって表示分解能を設定した場合、四捨五入を行う処理を用いることで、より流量の表示が安定するようになり、効果的である。
また、流量データに変換した上で表示分解能に基づいた処理を行うのではなく、温度データの出力信号の範囲に応じて所定の分解能を割り当てるテーブルを用意した上で、温度データの出力信号に対して分解能に基づいた処理を行い、その上で流量データに変換するようにしてもよい。同様に、流量データに基づいて表示分解能を定義するのではなく、温度データの出力信号の範囲に基づいて表示分解能を定めるようにしても良いことは言うまでも無い。
また、流量を表示部に表示するにあたり、上記実施例1および2のように所定の分解能に基づいて処理を行う前に、ある程度の時間における流量の平均値を取ることによって平均化処理を行い、平均化した流量データに対し更に所定の分解能に基づく処理を行ってもよい。この構成によれば実流量の変動が起きても表示に反映されるまである程度の時間を要するという問題点は生じるが、より安定した値を表示部に表示することが可能となる。
以上に説明したように本発明に係る流量計測装置によれば、図2に示したような従来のフローセンサを1つだけ用いて高流量域における流量測定を行うことにより出力信号にふらつきが生じても、安定した流量を表示することが可能となる。
また、本発明に係る流量制御装置によれば、高流量域における出力信号のふらつきが生じても安定した流量を表示することが可能となるうえ、表示値と流量の設定値を安定して一致させることが可能となる。
本発明に係る流量制御装置の一実施の形態を示す概略構成図である。 熱式のフローセンサの斜視図である。 流量Qとセンサ流量信号出力Vの関係を示すグラフである。 時間tとセンサ流量信号出力Vの関係を示すグラフである。 一定の流量を通流させたときの、時間tとセンサ流量信号出力Vとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1 流量制御装置、11 フローセンサ、12 流路、13 ソレノイド弁(流量制御弁)、15 駆動回路(駆動手段)、16 CPU(演算手段、ディジタル値選択手段、制御手段)、F…流体の流れ方向、Ru、Rd、Rr…温度センサ、Rh…ヒータ

Claims (6)

  1. 被測定流体の流量が大きくなるにつれて検出出力が飽和する特性を備え、前記特性に基づいて被測定流体の流量を検出する流量計と、
    前記流量計の検出出力に基づき、前記被測定流体の流量を表示する表示部と、
    前記流量計の検出出力が大きくなるほど、前記表示部にて表示する流量の表示分解能を低く設定する表示分解能設定手段を備えた流量計測装置において、
    前記流量計の検出出力と前記表示分解能との対応を、一定の流量を所定の時間通流させた際の前記検出出力の変動に基づいて決定する表示分解能決定手段を備えることを特徴とした流量計測装置。
  2. 被測定流体の流量が大きくなるにつれて検出出力が飽和する特性を備え、前記特性に基づいて被測定流体の流量を検出する流量計と、
    前記流量計の検出出力に基づき、前記被測定流体の流量を表示する表示部と、
    前記表示部にて表示する流量の表示分解能を、予め設定された流量域が高いほど低く設定する表示分解能設定手段を備えた流量計測装置において、
    前記流量計の検出出力と前記表示分解能との対応を、一定の流量を所定の時間通流させた際の前記検出出力の変動に基づいて決定する表示分解能決定手段を備えることを特徴とした流量計測装置。
  3. 請求項1または2記載の流量計測装置において、
    前記流量計は、
    流体の温度を検出する温度検出手段が設けられた流量検出素子と、
    この流量検出素子が装着される台座とを備えた熱式流量計であることを特徴とする流量計測装置。
  4. 被測定流体の流量が大きくなるにつれて出力信号が飽和する特性を備え、前記特性に基づいて被測定流体の流量を検出する流量計と、
    前記流量計の検出出力に基づき、前記被測定流体の流量を表示する表示部と、
    前記表示部にて表示する流量の表示分解能を、前記流量計の検出出力が大きくなるほど低く設定する表示分解能設定手段と、
    前記被測定気体の流量を調節する調節弁と、
    流路を通流する前記被測定流体の流量が予め設定された流量と一致するように前記調節弁の開度を調節する流量調整手段とを備えた流量制御装置において、
    前記流量計の検出出力と前記表示分解能との対応を、一定の流量を所定の時間通流させた際の前記検出出力の変動に基づいて決定する表示分解能決定手段を備えることを特徴とする流量制御装置。
  5. 被測定流体の流量が大きくなるにつれて出力信号が飽和する特性を備え、前記特性に基づいて被測定流体の流量を検出する流量計と、
    前記流量計の検出出力に基づき、前記被測定流体の流量を表示する表示部と、
    前記表示部にて表示する流量の表示分解能を、予め設定された流量域が高いほど低く設定する表示分解能設定手段と、
    前記被測定気体の流量を調節する調節弁と、
    流路を通流する前記被測定流体の流量が予め設定された流量と一致するように前記調節弁の開度を調節する流量調整手段とを備えた流量制御装置において、
    前記流量計の検出出力と前記表示分解能との対応を、一定の流量を所定の時間通流させた際の前記検出出力の変動に基づいて決定する表示分解能決定手段と、
    前記設定された流量を、前記表示分解能と等しい分解能に基づいて設定する流量分解能設定手段とを備えることを特徴とする流量制御装置。
  6. 請求項4または5記載の流量制御装置において、
    前記流量計は、
    流体の温度を検出する温度検出手段が設けられた流量検出素子と、
    この流量検出素子が装着される台座とを備えた熱式流量計であることを特徴とする流量制御装置。
JP2006328258A 2006-12-05 2006-12-05 流量計測装置および流量制御装置 Pending JP2008139254A (ja)

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