JP2008138714A - 回転体と回転軸との締結構造 - Google Patents

回転体と回転軸との締結構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 特許文献1よりも簡便な回転体と回転軸との締結構造を提供する。
【解決手段】 回転体3aに形成された雌螺子と回転軸4に形成された雄螺子とが螺合し、回転軸4の先端部に形成された周溝5にスナップリング6が弾性嵌合して回転体3aの端面に当接し、前記周溝5の傾斜した側面5aに前記スナップリング6の傾斜した端面6aが当接している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回転体と回転軸との締結構造に関するものである。
回転体のボス部に形成された雌螺子と回転軸先端近傍部に形成された雄螺子とが螺合し、回転軸先端部に形成された雄螺子とナットとが螺合してナットの座面が回転体のボス部端面に当接し、回転軸先端近傍部に形成された雄螺子の進行方向と回転軸先端部に形成された雄螺子の進行方向とが逆であることを特徴とする回転体と回転軸との締結構造及び当該締結構造を備える動力伝達機構が特許文献1に開示されている。
特許文献1の回転軸との締結構造においては、回転体を駆動する外部駆動源のトルク変動により緩み方向のトルクが回転体に伝達されると、回転体と回転軸先端近傍部との螺合締結部は緩もうとするが、前記螺合締結部とは雄螺子の進行方向が逆のナットと回転軸先端部との螺合締結部は更に締ろうとするので、回転体と回転軸先端近傍部との螺合締結部の緩みが防止される。
特開2003−120706
本発明は、螺合締結部の緩みを防止することができる、特許文献1よりも簡便な回転体と回転軸との締結構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、回転体に形成された雌螺子と回転軸に形成された雄螺子とが螺合し、回転軸の先端部に形成された周溝にスナップリングが弾性嵌合して回転体の端面に当接し、前記周溝の傾斜した側面に前記スナップリングの傾斜した端面が当接していることを特徴とする回転体と回転軸との締結構造を提供する。
本発明に係る回転体と回転軸との締結構造においては、回転体を駆動する外部駆動源のトルク変動により緩み方向のトルクが回転体に伝達され、回転体が緩み方向に移動しようとすると、回転体は自らがスナップリングを介して周溝の傾斜した側面に印加する垂直力により惹起された摩擦力のみならず、スナップリングの弾性力が周溝の傾斜した側面に印加する垂直力により惹起された摩擦力をも移動に対する抵抗力として受けることになる。従って、スナップリングの弾性力を適正値まで高めておけば、螺合締結部の緩みを防止することができる。本発明に係る回転体と回転軸との締結構造は、螺合締結部の緩み防止のために複雑な螺子形成を必要としないので、特許文献1よりも簡便に、回転体と回転軸との締結部の緩みを防止することができる。
本発明においては、外部駆動源の回転動力を被駆動機器の回転軸に伝達する動力伝達機構であって、上記の回転体と回転軸との締結構造を備え、回転体は外部駆動源により回転駆動され、回転軸は被駆動機器の回転軸であることを特徴とする動力伝達機構を提供する。
本発明に係る動力伝達機構においては、回転体を駆動する外部駆動源のトルク変動により緩み方向のトルクが回転体に伝達され、回転体が緩み方向に移動しようとすると、回転体は自らがスナップリングを介して周溝の傾斜した側面に印加する垂直力により惹起された摩擦力のみならず、スナップリングの弾性力が周溝の傾斜した側面に印加する垂直力により惹起された摩擦力をも移動に対する抵抗力として受けることになる。従って、スナップリングの弾性力を適正値まで高めておけば、螺合締結部の緩みを防止することができる。本発明に係る回転体と回転軸との締結構造は、螺合締結部の緩み防止のために複雑な螺子形成を必要としないので、特許文献1よりも簡便に、回転体と回転軸との締結部の緩みを防止することができる。
本発明により、螺合締結部の緩みを防止することができる、特許文献1よりも簡便な回転体と回転軸との締結構造が提供される。
本発明の実施例に係る回転体と回転軸との締結構造と当該締結構造を備える動力伝達機構とを説明する。
図1、2に示すように、動力伝達機構は、図示しない無端ベルトを介して図示しない外部駆動源に接続されると共に空調装置用圧縮機のハウジングAに回転可能に支持された磁性材料製のローター1と、空調装置用圧縮機のハウジングAに固定され通電によりローター1を磁化させる電磁コイル2と、ローター1に対向して配設され、磁化されたローター1に吸着されるアーマチュア3とを備えている。
アーマチュアボス3aに形成された雌螺子3bと空調装置用圧縮機Aの回転軸4先端部に形成された雄螺子4aとが螺合している。
雄螺子4aの回転軸4先端側の端部に隣接して周溝5が回転軸4に形成されている。周溝5にスナップリング6が嵌合している。スナップリング6はアーマチュアボス3aの回転軸4先端側の端面に当接している。
図3に示すように、周溝5の回転軸4先端側の側面5aは、周溝5の底面から開放端へ向けて裾広がりに傾斜している。スナップリング6の回転軸先端側端面の外周縁部6aも傾斜しており、周溝5の傾斜した側面5aと当接している。
上記動力伝達機構においては、図示しない無端ベルトを介して図示しない外部駆動源からローター1へ回転動力が伝達され、アーマチュア3の吸着部を介してローター1からアーマチュア3へ回転動力が伝達され、螺合締結部を介してアーマチュア3から圧縮機回転軸4に回転動力が伝達される。
外部駆動源のトルク変動により緩み方向のトルク変動がアーマチュア3に伝達され、アーマチュア3が緩み方向に移動しようとしてスナップリング6に回転軸4延在方向の力Fを印加すると、アーマチュア3は自らがスナップリング6を介して周溝5の傾斜した側面5aに印加した垂直力Fcosθにより惹起された摩擦力μFcosθのみならず、スナップリング6の弾性力Rが周溝5の傾斜した側面5aに印加した垂直力Rsinθにより惹起された摩擦力μRsinθをも移動に対する抵抗力として受けることになる。従って、スナップリング6の弾性力Rを適正値まで高めておけば、アーマチュア3と回転軸4との螺合締結部の緩みを防止することができる。
上記動力伝達機構が備えるアーマチュア3と回転軸4との螺合締結部構造は、螺合締結部の緩み防止のために複雑な螺子形成を必要としないので、特許文献1よりも簡便に、アーマチュア3と回転軸4との螺合締結部の緩みを防止することができる。
本発明は回転体と回転軸との締結構造に広く利用可能であり、また外部駆動源の回転動力を被駆動機器の回転軸に伝達する動力伝達機構であって、外部駆動源により回転駆動される回転体と被駆動機器の回転軸とが螺合締結された動力伝達機構に広く利用可能である。
本発明の実施例に係る回転体と回転軸との締結構造を備える動力伝達機構の断面図である。 図1の部分拡大図である。 図2の部分拡大図である。
符号の説明
1 ローター
2 電磁コイル
3 アーマチュア
3a アーマチュアボス
3b 雌螺子
4 圧縮機回転軸
5 周溝
5a 周溝の回転軸先端側の側面
6 スナップリング
6a スナップリングの回転軸先端側端面の外周縁部

Claims (2)

  1. 回転体に形成された雌螺子と回転軸に形成された雄螺子とが螺合し、回転軸の先端部に形成された周溝にスナップリングが弾性嵌合して回転体の端面に当接し、前記周溝の傾斜した側面に前記スナップリングの傾斜した端面が当接していることを特徴とする回転体と回転軸との締結構造。
  2. 外部駆動源の回転動力を被駆動機器の回転軸に伝達する動力伝達機構であって、請求項1に記載の回転体と回転軸との締結構造を備え、回転体は外部駆動源により回転駆動され、回転軸は被駆動機器の回転軸であることを特徴とする動力伝達機構。
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