JP2008138428A - 屋根材取り外し用治具及び該治具を用いた屋根材の取り外し方法並びに屋根材の改修方法 - Google Patents

屋根材取り外し用治具及び該治具を用いた屋根材の取り外し方法並びに屋根材の改修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】破損した既設屋根材の野地板からの取り外しを楽に行なうこと。既設屋根材を取り外した後の野地板に対して新規屋根材の棟側端部を簡易に且つ確実に固定すること。
【解決手段】直角をなす屈曲部を介して第1棒状部3と第2棒状部4とが連続したL形棒状体2で構成され、第1棒状部3の先端側に、既設屋根材の下面と野地板との隙間に露出している釘の胴部を挟んだ状態で捻って引き抜くための釘挟持部9を備え、第2棒状部4の先端側に上記釘の胴部に引っ掛けた状態で引張って引き抜くための釘引掛部10を備えた屋根材取り外し用治具1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、破損した立体形状の既設屋根材を野地板から取り外すための屋根材取り外し用治具及び該治具を用いて屋根材を取り外す方法に関し、さらに既設屋根材を取り外した後の野地板に対して新規屋根材を取り付ける屋根材の改修方法に関するものである。
従来から、破損した立体形状の既設屋根材を新規屋根材に差し替えるにあたっては、既設屋根材の下面側に切削工具を挿入して、該既設屋根材を野地板に対して固定している釘の首部を鋸などの切削工具を用いて切り落とすことにより、該既設屋根材を取り外すようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
ところが上記特許文献1に示された従来例では、例えば、図11に示すように、破損した既設屋根材5の一部に切削工具30を挿入できる大きな開口穴12を穴あけし、その開口穴12から切削工具30を挿入して釘8の胴部8aを切削するようにしていた。このため大きな開口穴12の穴あけ作業に手間がかかるうえに、切削工具30を用いて釘8を切り落としやすくするために、釘8の胴部8aに切断用くびれ部を形成しており、このため、釘8に特殊な加工が必要になるという問題があり、一方、切断用くびれ部を形成しない場合は、切り落としに労力がかかって作業に困難を伴うという問題がある。
さらに、破損した既設屋根材に差し替えて新規屋根材を取り付ける場合は、この新規屋根材の棟側端部を棟側に隣接する既設屋根材の軒側端部の下面側に重合配置した状態で、新規屋根材の棟側端部を野地板に取り付ける必要があり、この場合、棟側に隣接する既設屋根材の軒側端部とオーバーラップしている新規屋根材の棟側端部を釘で野地板に固定できず、一般には、新規屋根材の棟側端部をシーリング(接着剤)で野地板に接着するようにしている。しかしながらシーリングによる固定では、新規屋根材の重量によるズレや、シーリング劣化が懸念されるなど、改修の信頼性が低下するという問題があった。
特開平9−228597号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、破損した既設屋根材を野地板から取り外す際に既設屋根材に従来のような切削工具が入るような大きな開口穴を設ける必要がなく、そのうえ釘の胴部の捻り動作又は釘の胴部の引張り動作のいずれかを行なうだけで、野地板からの釘の引き抜き作業を楽に行なうことができる屋根材取り外し用治具及び該治具を用いた屋根材の取り外し方法を提供することを課題とし、さらに、既設屋根材を取り外した後の野地板に対して新規屋根材の棟側端部の取り付けを簡易に且つ確実に行なうことができ、改修の作業性及び信頼性を高めることができる屋根材の改修方法を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するために請求項1の発明は、立体形状の既設屋根材5を野地板7から取り外すための屋根材取り外し用治具であって、直角をなす屈曲部を介して第1棒状部3と第2棒状部4とが連続したL形棒状体2で構成され、第1棒状部3の先端側に、既設屋根材5の下面と野地板7との隙間に露出している釘8の胴部8aを挟んだ状態で捻って引き抜くための釘挟持部9を設け、第2棒状部4の先端側に上記釘8の胴部8aに引っ掛けた状態で引張って引き抜くための釘引掛部10を設けてなることを特徴としている。
また請求項2に係る屋根材の取り外し方法は、請求項1記載の屋根材取り外し用治具1を用いて立体形状の既設屋根材5を野地板7から取り外す方法であって、破損した既設屋根材5の一部に上下に開口する貫通孔11を予め穿孔し、その後、上記既設屋根材5の下面と野地板7との隙間に露出している釘8の胴部8aの露出寸法が短い場合は、請求項1記載のL形棒状体2の第1棒状部3の先端側に設けた釘挟持部9を既設屋根材5の上方から貫通孔11を通して釘8の胴部8aを挟んだ状態で、第1棒状部3を回動中心Mとして第2棒状部4を回動させることで該釘8の胴部8aを捻って引き抜くための捻り動作を行ない、一方、上記釘8の胴部8aの露出寸法が長い場合は、請求項1記載のL形棒状体2の第2棒状部4の先端側に設けた釘引掛部10を既設屋根材5の上方から貫通孔11を通して釘8の胴部8aに引っ掛けた状態で該釘8の胴部8aを横方向に引張るための引張り動作を行なうことを特徴としている。
上記請求項1の屋根材取り外し用治具1、及び請求項2の屋根材の取り外し方法を採用することにより、破損した既設屋根材5を容易に野地板7から取り外し可能となる。しかも既設屋根材5に予め穿孔する貫通孔11の大きさは、屋根材取り外し用治具1を構成するL形棒状体2の第1棒状部3又は第2棒状部4のいずれか一方を挿入できる程度の小さな穴で済み、穴あけ作業に手間がかからないうえに、該既設屋根材5の下面と野地板7の上面との間に露出している釘8の胴部8aの露出寸法の長短に応じて、既設屋根材5の上方からL形棒状体2の第1棒状部3による釘8の胴部8aの捻り動作、或いは第2棒状部4による釘8の胴部8aの引張り動作のいずれかを行なうだけで、野地板7から釘8を楽に引き抜くことができる。
また請求項3記載の発明は、破損した既設屋根材5を野地板7から取り外した後に、新規屋根材6の棟側端部6aを棟側に隣接する既設屋根材5の軒側端部の下面側に重合配置した状態で、該新規屋根材6の棟側端部6aを野地板7に取り付ける屋根材の改修方法において、野地板7に固定される固定板14と、新規屋根材6の棟側端部6aの棟側への移動規制を行なう棟側ストッパー部15と、上記棟側端部6aの軒側への抜け止めを行なう軒側抜け止め部16と、上記棟側端部6aの上端面を上から押さえる押さえ部17とが一体形成されてなる補修用クリップ13を準備し、請求項1記載の屋根材取り外し用治具1を用いて破損した既設屋根材5を取り外した後の野地板7に対して補修用クリップ13の固定板14を固定し、その後、新規屋根材6の棟側端部6aを軒側Eから補修用クリップ13内に差し込んで、棟側ストッパー部15による新規屋根材6の棟側端部6aの棟側Fへの移動規制を行なうと共に、軒側抜け止め部16による上記棟側端部6aの軒側Eへの抜け止めを行ない、且つ上記棟側ストッパー部15及び軒側抜け止め部16による棟側F及び軒側Eへの移動規制状態を押さえ部17により保持することで、野地板7に固定した補修用クリップ13により新規屋根材6の棟側端部6aを抜け止め保持することを特徴としている。
このような構成とすることで、新規屋根材6の棟側端部6aを棟側に隣接する既設屋根材5の軒側端部の下面側に重合配置する場合でも野地板7に固定した補修用クリップ13内に軒側Eから新規屋根材6の棟側端部6aを差し込むだけで、棟側ストッパー部15、軒側抜け止め部16及び押さえ部17による新規屋根材6の棟側端部6aの軒側E及び棟側Fへの位置規制及び抜け止めをより簡易に且つ確実に行なえるようになる。
本発明に係る屋根材取り外し用治具及び該治具を用いた屋根材の取り外し方法にあっては、破損した既設屋根材を野地板から取り外す際に既設屋根材に従来のような切削工具が入るような大きな開口穴を設ける必要がなく、穴あけ作業に手間がかからないものであり、そのうえ第1棒状部の釘挟持部による釘の胴部の捻り動作又は第2棒状部の釘引掛部による釘の胴部の引張り動作のいずれかを行なうだけで、野地板からの釘の引き抜き作業を楽に且つスムーズに行なえる結果、既設屋根材の取り外し作業が一層はかどるものである。
また本発明に係る屋根材の改修方法にあっては、野地板に固定した補修用クリップ内に軒側から新規屋根材の棟側端部を差し込むことにより、新規屋根材の棟側端部6を棟側に隣接する既設屋根材の軒側端部の下面側に重合配置した状態で、新規屋根材の棟側端部の軒側及び棟側への位置規制及び抜け止めが行なわれる結果、新規屋根材の棟側端部を野地板に対してより簡易で且つ確実な固定ができるようになり、改修の作業性及び信頼性がより高められるものである。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図1(a)は本発明の屋根材取り外し用治具1を示し、図1(b)、図2は該治具1を用いて立体形状の既設の屋根材5(以下、単に「屋根材5」と略す。)を野地板7から取り外す場合の一例を示している。
本発明の治具1は、図1(a)に示すように、直角をなす屈曲部2aを介して第1棒状部3と第2棒状部4とが連続したL形棒状体2で構成され、第1棒状部3の先端側に釘8の胴部8aを挟んだ状態で捻って引き抜くための釘挟持部9を一体に設け、第2棒状部4の先端側に釘8の胴部8aに引っ掛けた状態で引張って引き抜くための釘引掛部10を一体に設けてある。
本例では、第1棒状部3は第2棒状部4よりも長尺に形成されている。第1棒状部3に設けられる釘挟持部9は、第1棒状部3の長手方向に突出しており、先端が広く開口し且つ奥が狭くなったV字溝9aで構成されていると共に先端にいくほど厚みが薄くなる先鋭状に形成されている。一方、第2棒状部4に設けられる釘引掛部10は、第2棒状部4の長手方向と直交し且つ釘挟持部9の突出方向と直交する方向に向かって鉤状に折り曲げ形成されていると共に先端にいくほど厚みが細くなるように釘引掛部10の外面にはテーパー面10aが形成されている。本例では、第1棒状部3の長さL1は例えば400mm、第2棒状部4の長さL2は例えば200mm、釘挟持部9の屈曲寸法L3は例えば50mmとされる。
図3は屋根材5の上面図であり、図4は下面図であり、図5(a)〜(d)は屋根材5の左側面図、右側面図、図3のA−A線断面図、B−B線断面図であり、図6(a)〜(c)は屋根材5の正面図、背面図、図3のC−C線断面図である。
図3に示すように、屋根材5の上面5eの棟側端部5aには、水切り用の立上部18aが形成され、一側端部5cには水案内溝18bが設けられていると共に、棟側端部5a及び一側端部5cの複数箇所に野地板7に釘8を打ち込むための釘穴19が穿設されている。本例では図6(c)に示すように、屋根材5の上面5eより段落ちした一側端部5cの上面に、水案内溝18bが設けられている。また本例では、図7に示すように、一側端部5cの上面側に横幅方向Hに隣接する別の屋根材5の他側端部5dが覆設されると共に、屋根材5,5,……の上面が面一状に連続するように、隣接する一方の屋根材5の一側端部5cと他方の屋根材5の他側端部5dとが相互に嵌合可能なあいじゃくり構造を有している。さらに、水案内溝18bと対向する屋根材5の他側端部5dの下面には、水案内溝18bの略全長を気密に覆う覆い部21(図4、図6(c))が凹設され、水案内溝18b内に案内される水が図7の矢印イで示す方向にオーバーフローするのを防止している。一方、屋根材5の軒側端部5bの下面にも覆い部40(図4、図5(b)〜(d))が凹設され、雨水が裏面側に回り込み、裏面を這い上がっていくのを防止している。
さらに本例では、図3に示す棟側端部5aと他側端部5dとのコーナー部23、及び一側端部5cと軒側端部5bとのコーナー部24には、矩形状の切欠26a,26bが形成されている。これにより、屋根材5の他側端部5d上流側の切欠26b内に、右隣りの屋根材5の一側端部5c上流側のコーナー後壁部22が外観良く嵌合できる構造となり、一方、屋根材5の一側端部5c下流側の切欠26a内に左隣りの屋根材5の他側端部5d下流側のコーナー前壁部25が外観良く嵌合できる構造となり、さらに水案内溝18bから流下する雨水は上記の嵌合部分の隙間から下流側(軒側E)へと流下可能となっている。
次に、本発明の治具1を用いて破損した立体形状の屋根材5を野地板7から取り外す方法の一例を説明する。破損した屋根材5の一部に上下に開口する貫通孔11を予め穿孔しておく。
その後、屋根材5の一側端部5cの釘8を引き抜く場合は、一側端部5cの下面と野地板7との上下の隙間が広く、釘8の胴部8aの露出寸法(屋根材の下面から野地板7の上面に至るまでの釘8の露出している部分の長さ)が長いので、図1(b)に示すように、第2棒状部4の先端側の釘引掛部10を、屋根材5の上方から貫通孔11を通して釘8の胴部8aに引っ掛けた状態で、第1棒状部3を手でつかんで矢印方向aに引張る引張り動作を行なう。このとき釘8の胴部8aが横方向に引張られて略コ字状に変形することで野地板7から引き抜かれるようになる。つまり、釘8の頭部は屋根材の上面に係止されているため、釘8の先端部の方が野地板7から引き抜かれるようになる。またこのとき第1棒状部3は長尺であるため両手でつかみやすく、捻り動作がしやすくなり、そのうえ第2棒状部4が屋根材5の上面と摺接することによって屋根材上面が第2棒状部4のガイドとなり、引張り動作をよりスムーズに行なうことができる。また、第1棒状部3の端部付近を握り、屈曲部2a付近をハンマーで叩くことも可能である。
一方、屋根材5の棟側端部5aの釘8を引き抜く場合においては、棟側端部6aの下面と野地板7との上下の隙間が狭く、釘8の胴部8aの露出寸法が短いので、図2に示すように、第1棒状部3の先端側の釘挟持部9を屋根材5の上方から貫通孔11を通して釘8の胴部8aを挟み付けた状態で、第1棒状部3を回動中心Mとして第2棒状部4を矢印方向bに回動させる捻り動作を行なう。これにより釘8の胴部8aが捻られて釘8の先端部が野地板7から引き抜かれるようになる。つまり、釘8の頭部は屋根材の上面に係止されているため、釘8の先端部の方が野地板7から引き抜かれるようになる。またこのとき第2棒状部4に設けた釘引掛部10の外面がテーパー面10aとなっているので、釘引掛部10に手をあてがいやすくなり、第2棒状部4の回動作業を楽に且つ安全に行なうことができる。また、第2棒状部4を一般的なバールに比べて長くすれば、より小さな力で回転作業を行なうことができるものである。
しかして、本発明の治具1を用いて、破損した屋根材5を野地板7から取り外すにあたって、図1(b)に示すように、屋根材5に予め穿孔する貫通孔11の大きさは、第1棒状部3又は第2棒状部4のいずれか一方を挿入できる程度の小さな穴で済み、従って、従来のような切削工具が入るような大きな開口穴12(図11)を設ける必要がなく、穴あけ作業に手間がかからないものであり、そのうえ従来ように切削工具30(図11)を用いて屋根材5の下面側の釘8を切り落とすために、釘8の胴部8aに切断用くびれ部を形成しておく必要もないので、釘8の特殊な加工工程を省略することができると共にくびれ部を形成しなくても本発明の治具1を用いて簡単に引き抜くことができ、取り外し作業がはかどるものである。
また釘8の胴部8aの露出寸法の長・短に応じて、第1棒状部3による釘8の胴部8aの捻り動作(図1(b))を行なうか、或いは第2棒状部4による釘8の胴部8aの引張り動作(図2)を行なうだけでよいので、屋根材5の取り外し作業が一層はかどる利点がある。
また本例では、屋根材5の下面5fの棟側端部5aの複数箇所に、図4に示すように、野地板7の上面に当たる足部20を突設し、棟側端部5aの下面と野地板7の上面との隙間を足部20によって広げることで、第1棒状部3の釘挟持部9を差し込んで釘抜き動作をスムーズに行なえるようにしてある。
なお前記実施形態では、釘挟持部9を釘8の胴部8aに挟んで捻る場合を例示したが、本例の釘挟持部9は先端にいくほど厚みが薄くなっているので、仮りに屋根材5の棟側端部5aが釘8ではなく接着剤で接着されている場合は、その狭い接着面に釘挟持部9を差込んで捻る動作を行なうことにより、該棟側端部6aを野地板7から引き剥がすように取り外すことも可能である。
また第1棒状部3を第2棒状部4よりも長尺の場合を例示したが、第1棒状部3と第2棒状部4とを同じ寸法としたり、或いは、第2棒状部4の方を第1棒状部3よりも長尺に形成することも可能である。
次に、破損した既設の屋根材5を取り外した後の野地板7に新規屋根材6を取り付ける場合を説明する。図8及び図9は補修用クリップ13の説明図であり、図10は補修用クリップ13を用いて新規屋根材6の軒側端部6bを抜け止め保持した状態の説明図である。なお新規屋根材6は図3〜図6に示す既設の屋根材5と同じ構造を有している。
本例の補修用クリップ13は、野地板7に対して固定される固定板14と、新規屋根材6の棟側端部6aの棟側Fへの移動規制を行なう棟側ストッパー部15と、該棟側端部6aの軒側Eへの抜け止めを行なう軒側抜け止め部16と、該棟側端部6aの上端面を上から押さえて棟側F及び軒側Eへの移動規制状態を保持する押さえ部17とが一体形成されている。図8に示す例では、補修用クリップ13は側面から見てL字形に屈曲されたバネ板材で構成されており、軒棟方向Gに細長く延びた固定板14の軒側寄りの位置に釘打ち穴28aが設けられており、固定板14の棟側寄りの端部から上方に立ち上がる部分が棟側ストッパー部15となっており、さらに棟側ストッパー部15の上端から軒側に向かって押さえ部17が折り曲げ形成されている。さらに、固定板14の中央側部分を上方に切り起こしたバネ板片によって軒側抜け止め部16が構成される。ここでは軒側抜け止め部16は、上端にいくほど棟側ストッパー部15に近接する方向に傾斜している。さらに押さえ部17の軒側端部17aは軒側抜け止め部16の上方位置近くまで延びていると共に、軒側端部17aの先端は上方に屈曲しており、新規屋根材6の棟側端部6aの上端面を押さえ部17の下面に挿入しやすくしてある。
本例の補修用クリップ13を用いて新規屋根材6を野地板7に取り付ける一例を説明する。先ず、前記図1、図2に示した治具1を用いて既設屋根材5を取り外した後の野地板7(通常、野地板の上面には、防水シート(図示せず)が敷設される)の上面において、新規屋根材6の棟側端部6aの配置部分に沿って本発明の補修用クリップ13を複数配列して、各補修用クリップ13の固定板14を釘などの固定具28を用いて屋根下地に対してそれぞれ予め固定しておく。このとき固定板14の軒側端部は、棟側Fに隣接する別の既設屋根材5の軒側端部5bと重合しない位置まで延設されている。つまり、固定板14に設けられる釘打ち込み穴28aは、図10に示すように、既設屋根材5の軒側端部5bとオーバーラップしない位置に配置されているため、固定板14を野地板7に対して固定する作業が容易である。その後、軒側Eから図10の矢印ロで示す方向に新規屋根材6の棟側端部6aを補修用クリップ13内に差し込むと、棟側端部6aはバネ板片からなる軒側抜け止め部16を下方(図9(a)の矢印ハの方向)に撓ませながら、棟側ストッパー部15に突き当たり、棟側端部6aの棟側Fへの移動が規制される。また棟側端部6aの内側面が軒側抜け止め部16を通り過ぎた段階で、バネ板片からなる軒側抜け止め部16が自らのバネ復帰力によって上方(図9(a)の矢印ニの方向)に突出して棟側端部6aの内側面に弾性係止した状態(図10の状態)となり、これにより、棟側端部6aは軒側Eに抜け止めされた状態となり、且つこの状態で棟側端部6aの上端面が押さえ部17にて上方から押さえられることで、上記棟側ストッパー部15及び軒側抜け止め部16による棟側F及び軒側Eへの移動規制が押さえ部17により保持された状態となり、結果として、新規屋根材6の棟側端部6aを棟側に隣接する既設屋根材5の軒側端部の下面側に重合配置した状態で、新規屋根材6の棟側端部6aの野地板7への取り付けを補修用クリップ13を介してワンタッチでしかも確実に行なうことができる。なお新規屋根材6の軒側端部6bは軒側Eに隣接する既設屋根材5の棟側端部5aの上面に載設固定される。
しかして、上記のように破損した既設屋根材5を取り外した後の野地板7に補修用クリップ13を固定した状態で、軒側Eから新規屋根材6の棟側端部6aを補修用クリップ13内に差し込むだけで、棟側ストッパー部15、軒側抜け止め部16及び押さえ部17による新規屋根材6の棟側端部6aの軒棟方向Gへの位置規制及び抜け止めが行なわれることとなり、結果、本発明の補修用クリップ13を用いて新規屋根材6の棟側端部6aを棟側に隣接する既設屋根材5の軒側端部の下面側に重合配置できると共に、野地板7に対する固定がより確実に行なわれるようになり、改修の作業性及び信頼性がより高められるものである。
(a)は本発明の一実施形態に用いる屋根材取り外し用治具の斜視図、(b)は同上の該治具の第2棒状部の先端に設けた釘引掛部を用いて釘の胴部を引張る引張り動作の説明図である。 同上の第1棒状部の先端に設けた釘挟持部を用いて釘の胴部を捻る捻り動作の説明図である。 同上の屋根材の上面図である。 同上の屋根材の下面図である (a)〜(d)は同上の屋根材の左側面図、右側面図、図3のA−A線断面図、B−B線断面図である。 (a)〜(c)は同上の屋根材の正面図、背面図、図3のC−C線断面図である。 同上の横幅方向に隣接する一方の屋根材の一側端部と他方の屋根材の他側端部との嵌合状態の説明図である。 (a)(b)は本発明の新規屋根材の取り付けに使用する補修用クリップの概略斜視図である。 (a)〜(e)は同上の補修用クリップの正面図、左側面図、右側面図、平面図、底面図である。 同上の補修用クリップを用いて新規屋根材の軒側端部を野地板に固定した状態の説明図である。 (a)は従来例の破損した屋根材に設けた開口穴から切削工具を挿入して釘を切り落とす場合の説明図であり、(b)は従来例に用いる切削工具の斜視図である。
符号の説明
1 屋根材取り外し用治具
2 L形棒状体
3 第1棒状部
4 第2棒状部
5 既設屋根材
5a 棟側端部
5c 一側端部
5d 他側端部
6 新規屋根材
6a 棟側端部
7 野地板
8 釘
8a 胴部
9 釘挟持部
10 釘引掛部
11 貫通孔
13 補修用クリップ
14 固定板
15 棟側ストッパー部
16 軒側抜け止め部
17 押さえ部
E 軒側
F 棟側
M 回動中心

Claims (3)

  1. 立体形状の既設屋根材を野地板から取り外すための治具が、直角をなす屈曲部を介して第1棒状部と第2棒状部とが連続したL形棒状体で構成され、第1棒状部の先端側に、既設屋根材の下面と野地板との隙間に露出している釘の胴部を挟んだ状態で捻って引き抜くための釘挟持部を設け、第2棒状部の先端側に上記釘の胴部に引っ掛けた状態で引張って引き抜くための釘引掛部を設けてなることを特徴とする屋根材取り外し用治具。
  2. 請求項1記載の屋根材取り外し用治具を用いて立体形状の既設屋根材を野地板から取り外す方法であって、破損した既設屋根材の一部に上下に開口する貫通孔を予め穿孔し、その後、上記既設屋根材の下面と野地板との隙間に露出している釘の胴部の露出寸法が短い場合は、請求項1記載のL形棒状体の第1棒状部の先端側に設けた釘挟持部を既設屋根材の上方から貫通孔を通して釘の胴部を挟んだ状態で、第1棒状部を回動中心として第2棒状部を回動させることで該釘の胴部を捻って引き抜くための捻り動作を行ない、一方、上記釘の胴部の露出寸法が長い場合は、請求項1記載のL形棒状体の第2棒状部の先端側に設けた釘引掛部を既設屋根材の上方から貫通孔を通して釘の胴部に引っ掛けた状態で該釘の胴部を横方向に引張るための引張り動作を行なうことを特徴とする屋根材の取り外し方法。
  3. 破損した既設屋根材を野地板から取り外した後に、新規屋根材の棟側端部を棟側に隣接する既設屋根材の軒側端部の下面側に重合配置した状態で、該新規屋根材の棟側端部を野地板に取り付ける屋根材の改修方法において、野地板に固定される固定板と、新規屋根材の棟側端部の棟側への移動規制を行なう棟側ストッパー部と、上記棟側端部の軒側への抜け止めを行なう軒側抜け止め部と、上記棟側端部の上端面を上から押さえる押さえ部とが一体形成されてなる補修用クリップを準備し、請求項1記載の屋根材取り外し用治具を用いて破損した既設屋根材を取り外した後の野地板に対して補修用クリップの固定板を固定し、その後、新規屋根材の棟側端部を軒側から補修用クリップ内に差し込んで、棟側ストッパー部による新規屋根材の棟側端部の棟側への移動規制を行なうと共に、軒側抜け止め部による上記棟側端部の軒側への抜け止めを行ない、且つ上記棟側ストッパー部及び軒側抜け止め部による棟側及び軒側への移動規制状態を押さえ部により保持することで、野地板に固定した補修用クリップにより新規屋根材の棟側端部を抜け止め保持することを特徴とする屋根材の改修方法。
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