JP2008137519A - 自動車のドアシール構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮音性の悪化等を伴うことなく、ドア閉時に双方のウエザーストリップにて隔離形成された空間の空気を車室内側に逃がすことでドア閉じ性を改善したドアシール構造を提供する。
【解決手段】ドア閉状態ではウエルトウエザーストリップ7とドアウエザーストリップ8とで二重にシールされている。ウエルトウエザーストリップ7のウエルト部9には、フランジ部4側の切欠部24と空気抜き溝26および空気抜き穴28とからなる逆止弁32付きの空気抜き通路23を形成してある。ドア閉時に、双方のウエザーストリップ7,8で隔離形成された空間Rの内圧上昇により逆止弁32の弁体29を瞬間的に開き、空間Rの空気を車室内側に逃がす。
【選択図】図9

Description

本発明は、ウエザーストリップによる自動車のドアシール構造に関し、特にドアの周縁部とそのドアによって開閉される車体側開口縁部との間をシールするドアウエザーストリップと、そのドアウエザーストリップよりも車室内側において同じくドア周縁部と車体側開口縁部との間をシールするウエルトウエザーストリップとを備えていて、ドア閉状態で少なくとも上記ドアウエザーストリップとウエルトウエザーストリップとをもって車室内外を二重にシールするようにした自動車のドアシール構造に関するものである。
特許文献1,2に記載のように、車体側のドア開口縁部とそのドア開口縁部を開閉するドアとの関係において、両者の間にドアウエザーストリップとそれよりも車室内側に位置するウエルトウエザーストリップとを併存させて、ドア閉状態で少なくとも上記ドアウエザーストリップとウエルトウエザーストリップとをもって車室内外を二重にシールすることが行われている。
この場合において、ドア閉時(ドアを閉める瞬間の状態)においては双方のウエザーストリップで隔離形成された空間が密閉空間となることから、その密閉空間の空気の逃げ道がなく、いわゆるドア閉じ性の悪化が危惧される。
このようなことから、例えば特許文献1ではドアフレームとドアパネルの接合部間に隙間を設けて、この隙間を上記密閉空間に連通させることで、ドア閉時に上記密閉空間の空気をドアパネル内に逃がすようにしている。
特開2002−154332号公報 特開2002−154336号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構造では、双方のウエザーストリップにて隔離形成された密閉空間が隙間を通してドアパネル内の空間と常時連通することになるため、ドア閉じ性は改善されるものの、逆に隙間を通しての音の進入が危惧され、遮音性が悪化することとなって好ましくない。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、遮音性の悪化等の二次的不具合を伴うことなく、ドア閉時に双方のウエザーストリップにて隔離形成された空間の空気を車室内側に逃がすことでドア閉じ性を改善した自動車のドアシール構造を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、自動車のドアの周縁部とそのドアによって開閉される車体側開口縁部との間をシールする閉ループ状のドアウエザーストリップと、上記ドアウエザーストリップよりも車室内側において同じくドア周縁部と車体側開口縁部との間をシールする閉ループ状のウエルトウエザーストリップとを備え、ドア閉状態で少なくとも上記ドアウエザーストリップとウエルトウエザーストリップとをもって車室内外を二重にシールするようにした自動車のドアシール構造であることを前提とする。
その上で、ドア閉時に双方のウエザーストリップが相手側部材に弾接してシール状態となったときに、その双方のウエザーストリップで隔離形成された空間と車室内とを少なくも瞬間的に連通する空気抜き通路を、上記ウエルトウエザーストリップの一部に形成したことを特徴とする。
具体的には、請求項2に記載のように、上記ウエルトウエザーストリップは、車体側開口縁部のフランジ部に嵌合保持されるウエルト部と、そのウエルト部と一体に形成されたシールリップと、を備えていて、上記フランジ部とウエルト部との重合部に、車室内側への空気の流通を許容する逆止弁付きの空気抜き通路を形成してあることを特徴とする。
なお、請求項3に記載のように、上記空気抜き通路をウエルトウエザーストリップストリップのコーナー型成形部に形成することが成形性の上で好ましい。
さらに詳しくは、請求項4に記載のように、上記空気抜き通路は、ウエルトウエザーストリップのウエルト部内周面に形成した空気抜き溝と、上記ウエルト部の室外側壁部に形成した空気抜き穴と、をもって形成されているとともに、上記空気穴の開口縁には逆止弁の弁体が一体に形成されていて、この弁体は、ウエルトウエザーストリップ単体の状態では空気抜き穴を開放している一方で、ウエルトウエザーストリップのウエルト部をフランジ部に嵌合させたときには、そのフランジ部との当接により空気抜き穴を閉塞するようになっていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2または3に記載を前提として、上記空気抜き通路は、ウエルトウエザーストリップのウエルト部内周面に形成した空気抜き溝と、上記ウエルト部の室外側壁部に形成した空気抜き穴と、をもって形成されているとともに、上記空気穴の開口縁には逆止弁の弁体が一体に形成されていて、この弁体は、ドア開状態では空気抜き穴を開放している一方で、ドア閉状態ではウエルトウエザーストリップのシールリップの弾接をもって空気抜き穴を閉塞するようになっていることを特徴とする。
なお、請求項6に記載のように、上記ウエルトウエザーストリップのシールリップに、弁体を押圧操作するための突起部を形成してあることが弁体の閉止動作の信頼性向上の上で望ましい。
また、請求項7に記載のように、上記空気抜き通路は、空気抜き溝と空気抜き穴のほかフランジ部の先端の形成した切欠部をもって形成されていても良い。
したがって、少なくとも請求項1,2に記載の発明では、ドア閉時(ドアを閉める瞬間の状態)に双方のウエザーストリップが相手側部材に弾接してシール状態となると、双方のウエザーストリップにて隔離形成された空間が密閉空間となるとともに、ドア閉じ度合いの進行に伴ってその内圧が上昇することになる。その内圧上昇に伴い逆止弁が少なくとも瞬間的に開き、双方のウエザーストリップにて隔離形成された空間が車室内側空間と連通し、もって上記双方のウエザーストリップにて隔離形成された空間の空気を車室内側に逃がすことができるようになる。
そして、ドア閉状態(ドアを完全に閉めた後の状態)となると、逆止弁が閉止状態となって、双方のウエザーストリップにて隔離形成された空間と車室内側空間とが遮断される。このため、遮音性に悪影響を及ぼすようなことはない。
また、請求項4に記載の発明では、逆止弁の弁体は、ウエルトウエザーストリップ単体の状態では空気抜き穴を開放している一方で、ウエルトウエザーストリップのウエルト部をフランジ部に嵌合させたときには、そのフランジ部との当接により空気抜き穴を閉塞するようになっていて、実質的に逆止弁が常閉型のものとなっているため、遮音性向上の上で一段と有利となる。
さらに、請求項5に記載の発明では、逆止弁の弁体は、ドア開状態では空気抜き穴を開放している一方で、ドア閉状態ではウエルトウエザーストリップのシールリップに押されて空気抜き穴を閉塞するようになっているので、空気穴が閉塞されるまでの間に双方のウエザーストリップストリップにて隔離形成された空間の空気を確実に車室内側に逃がすことができる。
請求項1に記載の発明によれば、ドア閉時に双方のウエザーストリップで隔離形成された空間の空気を空気抜き通路から車室内側へと逃がすことができるので、ドア閉じ性が悪化することがない。しかもその空気抜き通路を通しての空気の逃がしは瞬間的なものであり、双方のウエザーストリップで隔離形成された空間と車室内側空間とが空気抜き通路をもって常時連通しているものではないから、遮音性の悪化を招くこともない。
請求項2に記載の発明によれば、上記空気抜き通路は逆止弁付きのものとして形成されているため、ドア閉状態では双方のウエザーストリップで隔離形成された空間と車室内側空間との連通を逆止弁をもって確実に遮断することができ、遮音性向上の上で一段と有利となる。
請求項3に記載の発明によれば、空気抜き通路をウエルトウエザーストリップのコーナー型成形部に形成してあるため、そのコーナー型成形部の成形の際に空気抜き通路等を同時に且つ一体に成形することができ、成形性の面で有利となる。
請求項4に記載の発明によれば、逆止弁の弁体はウエルトウエザーストリップ単体の状態では空気抜き穴を開放している一方で、ウエルトウエザーストリップのウエルト部をフランジ部に嵌合させたときには、そのフランジ部との当接により空気抜き穴を閉塞するようになっているため、逆止弁をいわゆる常閉型のものとすることができ、これによって遮音性向上に寄与できる。
請求項5に記載の発明によれば、ドア閉状態においてウエルトウエザーストリップのシールリップの弾接をもって空気抜き穴を閉塞するため、双方のウエザーストリップで隔離形成された空間と車室内側空間との連通を確実に遮断することができるとともに、弁体のシール性が向上する利点がある。
請求項6に記載の発明によれば、ウエルトウエザーストリップのシールリップに、弁体を押圧操作するための突起部を形成したため、弁体の閉止閉塞操作が確実に行われてその遮音性およびシール性が一段と向上する利点がある。
請求項7に記載の発明によれば、ウエルトウエザーストリップが嵌合保持されるフランジ部の一部を積極的に切り欠くことで空気抜き通路の一部としているため、空気抜き通路の通路面積を可及的に大きく確保できる利点がある。
図1〜9は本発明に係る自動車のドアシール構造のより具体的な第1の実施の形態を示す図であり、特に図1は自動車の車体1の要部分解斜視図を、図2は図1のフロントドア6におけるM1部の拡大図を、図3は図1におけるM1部とM2部との重合状態において図2のA−A線に沿う拡大断面図をそれぞれ示している。
図1〜3に示すように、車体1側のボディサイドアウターパネル2の端末のほかルーフインナーパネル3等の各種インナーパネルの端末の重合フランジ部(以下、単に「フランジ部」という)4をもってドア開口部5が形成されている一方、そのドア開口部5が例えばヒンジ開閉式のフロントドア(以下、単に「ドア」という)6の開閉動作をもって開閉されることになる。
図3に示すように、ドア開口部5を形成しているフランジ部4にはその全周にウエルトウエザーストリップ7が閉ループ状に装着されている一方、ドア6の周縁部にはウエルトウエザーストリップ7よりも車室外側に位置するドアウエザーストリップ8が同じく閉ループ状に装着されている。
ウエルトウエザーストリップ7は、フランジ部4に嵌合保持される断面略U字状のウエルト部9と、そのウエルト部9の車室外側の側壁部27に一体に形成された略変形C字状のシールリップ11とを備えていて、図3に示すドア閉状態(ドア6が閉じた後の状態)においては、ドアサッシュ12の一部やドア本体13(図1参照)の一部がシールリップ11に弾接することで車室内外がシールされることになる。ここで、前記ウエルト部9は硬質ソリッドゴムまたは硬質樹脂(例えば、PP等)により形成され、シールリップ11はスポンジゴムまたは軟質樹脂(例えば、TPO等)により形成されている。
なお、ウエルト部9にはウエルト部9と同じ材質のカバーリップ14が一体に形成されており、このカバーリップ14にてルーフの内張りであるルーフライニングのガーニッシュ15の端末を隠蔽している。また、図2では便宜上シールリップ11を図示省略してある。
また、ドアウエザーストリップ8は、ドアサッシュ12やドア本体13に対する取付基部16と、その取付基部16と一体に形成された中空状のシールリップ17とを備えていて、図3に示すドア閉状態においては、シールリップ17がボディサイドアウターパネル2のうちウエルトウエザーストリップ7よりも車室外側の位置に弾接することで車室内外がシールされることになる。このように共に閉ループ状のウエルトウエザーストリップ7とドアウエザーストリップ8とが車幅方向で併存することで、ドア閉状態においては車室内外がいわゆる二重シールのかたちでシールされることになる。
なお、ドアウエザーストリップ8における中空状のシールリップ17には、その潰れ変形を容易にするために適当な位置に空気抜き穴18が形成されている。また、ドアサッシュ12の内周には周知のようにドアグラスラン19が装着されていて、ドアガラスGの昇降(開閉)動作を許容しつつそのドアガラスGをはさんで車室内外をシールしている。
ここで、ドアウエザーストリップ8には中空状のシールリップ17とともに舌片状のサブシールリップ20が閉ループ状に一体に形成されていて、ドア閉状態においてこのサブシールリップ20もまたボディサイドアウターパネル2の一部に弾接することから、このサブシールリップ20も含めれば車室内外がいわゆる三重シールのかたちでシールされることになる。
図2,3に示したように、ウエルトウエザーストリップ7のうちいわゆる一般部に対し接合線21をもって一体に接合されることになるコーナー型成形部22には、フランジ部4に重合しつつ断面略U字状をなすウエルト部9の内周面に沿うように空気抜き通路23を形成してある。
より詳しくは、図3のほか図4に示すように、上記コーナー型成形部22と位置的に一致することになるフランジ部4のコーナー部にはその先端の一部を切り欠くことで切欠部24を形成してある一方、図3と図5とを比較すると明らかなように、ウエルト部9の内周面側には車室内側の側壁部25の一部を局部的に薄肉化するべくその内周面側を切除することで空気抜き溝26を形成してあるとともに、同じく図5に示すように、ウエルト部9の車室外側の側壁部27には矩形状の空気抜き穴28(図5の(A)に斜線を付した部分)を貫通形成してあり、これらの切欠部24や空気抜き溝26および空気抜き穴28の位置を互いに一致させることで、それらの連通性をもって少なくともウエルトウエザーストリップ7をはさんでその車室内外を連通する空気抜き通路23を形成してある。なお、図5の(A),(B)においてもシールリップ11を図示省略してある。
また、空気抜き穴28の車室内側の開口縁にはこれを覆うように車室外側の側壁部27と一体に矩形状で且つ断面略くの字状の弁体29を形成してあるとともに、図2に示すようにこの弁体29は空気抜き穴28よりも一回り大きく形成されていて、同時に図6の(A)に示すように弁体29の一部にはその弁体29自体の屈曲容易性を確保するためにノッチ部30を形成してある。さらに、図2のほか図6の(B)および図7に示すように、側壁部27の内周面において空気抜き穴28の長手方向両端縁には断面山形状のシールビード部31を肉盛り形成してある。そして、これらの弁体29とシールビード部31とで逆止弁32としての機能を持たせてある。なお、前記弁体29はウエルト部9と同様に硬質ソリッドゴムまたは硬質樹脂(例えば、PP等)で形成されている。また、図6の(A),(B)においても図5と同様にシールリップ11を図示省略してある。
上記弁体29は、図6の(A)に示すように、ウエルトウエザーストリップ7単体の状態ではその自由状態をもって空気抜き穴28を開放するように断面略くの字状に形成されている一方、同図(B)および図3に示すように、フランジ部4に対するウエルトウエザーストリップ7の正規組付状態をもってウエルト部9がフランジ部4に嵌合保持されたときに、フランジ部4の先端が弁体29の根元部に圧接することで初めてその弁体29が図7に示すようにシールビード部31および空気抜き穴28の開口縁部に密着して、所定のシール性をもって空気抜き穴28を閉塞するようになっている。
ここで、上記ウエルトウエザーストリップ7は、図2に示したコーナー型成形部22以外の一般部が公知のいわゆる押出成形法にて成形されるのに対して、コーナー型成形部22は同じく公知の金型成形法にて成形されて上記一般部と接合線21をもって接続されることになる。そこで、ウエルトウエザーストリップ7のコーナー型成形部22を成形する際に、図示外の中子として上記空気抜き溝26の形状等を考慮したものを使用することで、空気抜き溝26と空気抜き穴28および弁体29のほかシールビード31を同時に成形し、もって逆止弁32の機能を有する空気抜き通路23を成形することが可能となる。
したがって、このように構成されたドアシール構造によれば、図3に示すドア閉状態では、ドアウエザーストリップ8のシールリップ17およびサブシールリップ20が共にボディサイドアウターパネル2に弾接しているとともに、ウエルトウエザーストリップ7のシールリップ11にドアサッシュ12等が弾接していて、ドア6をはさんでその車室内外が三重シールのかたちでシールされている。
同時に、図7に示すように弁体29がシールビード部31および空気抜き穴28の開口縁部に圧接してシールしていて、その弁体29が空気抜き穴28を閉塞しているため、空気抜き通路23の連通性、すなわちウエルトウエザーストリップ7をはさんだ車室内外での空気抜き通路23を通しての連通性が遮断されている。
その一方、図8に示すドア開状態(図8はドア6の半開状態を示している)では、ドアウエザーストリップ8のシールリップ17やサブシールリップ20がボディサイドアウターパネル2から離間するとともに、ウエルトウエザーストリップ7のシールリップ11もドアサッシュ12等から離間して、先のいわゆる三重シール構造が解除される。ただし、ウエルト部9に設けた弁体29は従前のままであり、なおも空気抜き通路23の連通性は遮断されている。
図8のドア開状態からドア閉操作に移行すると、ドア閉時(ドアを閉める瞬間)には図9に示すようにドアサッシュ12等の一部がウエルトウエザーストリップ7のシールリップ11に弾接するとともに、ドアウエザーストリップ8のシールリップ17およびサブシールリップ20がそれぞれボディサイドアウターパネル2に弾接し、これによって先に述べたようないわゆる三重シール構造の初期状態が形成されることになる。
この時、双方のウエザーストリップ7,8のシールリップ11,17がそれぞれ相手側部材に弾接した瞬間にそれら双方のウエザーストリップ7,8にて隔離形成された空間Rが密閉空間となって当該密閉空間Rからの空気の逃げ場がなくなり、その内圧が高められることになる。そして、その内圧上昇に伴い図9に示すように逆止弁31の弁体29がノッチ部30を支点として開き、上記密閉空間Rと車室内空間(ルーフインナーパネル3とガーニッシュ15との間の空間)とが空気抜き通路23による連通性をもって初めて連通される。この連通をもって上記密閉空間Rの密閉性が破壊され、当該空間Rの空気が空気抜き通路23を通して車室内空間に流れることになる(この時の空気の流れを図9に実線の矢印で示している)。
この後、図3に示すようにドア閉状態(ドア6を閉めた後の状態)となると、双方のウエザーストリップ7,8にて隔離形成された空間Rの内圧低下のために逆止弁32の弁体29が自律的に元の状態である閉止状態に戻り、ドア閉状態にあるかぎり同図の状態を自己保持することになる。
このように本実施の形態によれば、ドア閉時に逆止弁32を瞬間的に開いて、双方のウエザーストリップ7,8にて隔離形成された空間Rの空気を空気抜き通路23を通して車室内側にスムーズに逃がすことができるので、上記空間Rに封じ込められた空気によってドア閉じ性が悪化することがない。
また、上記のように双方のウエザーストリップ7,8にて隔離形成された空間Rの空気を瞬間的に外部に逃がす時以外は、逆止弁32が閉止状態にあって空気抜き通路23の連通を遮断しているので、車室内側への音の進入も防止することができ、遮音性が悪化することもない。
なお、図7から明らかなように、弁体29の長手方向両端面においてノッチ部30が外部に開放されているが、シール性能上問題となることはない。また、必要に応じてノッチ部30の長手方向両端部のみを埋めて外部に開放されないようにしても良い。
図10,11は本発明の第2の実施の形態として上記逆止弁の変形例を示している。図10の(A)は図2のA−A線に相当する断面図を、同図(B)は図2のB−B線に相当する断面図をそれぞれ示し、図11は図7と同じ部位をそれぞれ示している。なお、この第2の実施の形態においても先の第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。
この第2の実施の形態においては、実質的に図6,7に示したシールビード部31を廃止したもので、空気抜き通路23の一部を形成することになる空気抜き穴28を弁体41にて直接開閉させることで逆止弁42としての機能を具備させてある。すなわち、図6に示したのものと同様にウエルトウエザーストリップ7単体の状態では弁体41がその自由状態をもって空気抜き穴28を開放するように形成されてはいても、図10の(A),(B)に示すように、フランジ部4に対するウエルトウエザーストリップ7の正規組付状態をもってウエルト部9がフランジ部4に嵌合保持されたときに、フランジ部4の先端が弁体41の根元部に圧接することで初めてその弁体41が空気抜き穴28の開口縁に密着して、所定のシール性をもって空気抜き穴28を閉塞するようになっている。
その一方、図9と同様のドア閉時には、双方のウエザーストリップ7,8にて隔離形成された空間Rの内圧上昇により、図10に(A)に仮想線で示すように弁体41がノッチ部30を支点として瞬間的に開くことより、上記空間Rの空気を車室内側に逃がすことが可能となる。
したがって、この第2の実施の形態においても、先の第1の実施の形態と同様の作用効果が得られることになる。
図12〜14は本発明の第3の実施の形態として上記逆止弁の変形例を示している。図12は図2と同じ部位を示しているとともに、図13の(A)は図12のA1−A1線に沿う断面図を、同図(B)は図12のB1−B1線の沿う断面図をそれぞれ示している。また、図14は図13の(A)のドア閉時の状態を示している。なお、この第3の実施の形態においても先の第1の実施の形態と共通する部分には同一符号を付してある。また、図12では、図2と同様にウエルト部9に付帯するシールリップ11を図示省略してある。
この第3の実施の形態では、図12および図13に示すように、フランジ部4に図4に示したような切欠部24を形成するのに代えて、ウエルト部9の内底面に彫り込み54を形成して、この彫り込み54や空気抜き溝26および空気抜き穴28をもって空気抜き通路23を形成してある。また、空気抜き通路23の一部を形成することになる空気抜き穴28の外側に、自由状態では開放状態となるノッチ部30付きの弁体51を一体に形成していわゆる常開型の逆止弁52としての機能を持たせてあるとともに、シールリップ11の内壁面のうち上記弁体51と対向する部分には突起部53を一体に形成してある。
そして、図13に示すように、シールリップ11が潰れ変形していない状態(ドア開状態)では逆止弁52の弁体51が空気抜き穴28を開放している一方、図14に示すようにドア閉状態に先立つドア閉時にドアサッシュ12の弾接によってシールリップ11が潰れ変形すると、それに伴い突起部53にて弁体51が押圧操作されて、空気抜き穴28を閉止または閉塞するようになっている。そして、この閉止または閉塞状態はドア閉状態においても維持される。
したがって、この第3の実施の形態によれば、弁体51が常開型の逆止弁52として機能するために、ドア閉時において弁体51が空気抜き穴28を閉塞するまでの間に双方のウエザーストリップ7,8にて隔離形成された空間R(図9参照)の空気を逃がすことができ、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られることになる。
また、シールリップ11に付設された突起部53との当接をもって強制的に弁体51を押圧操作して空気抜き穴28を閉止または閉塞するので、逆止弁52の閉動作の信頼性が向上するとともに、その閉状態でのシール性も高いものとなる加えて、弁体51がウエルト部9の外側にあることで、その弁体51をコーナー型成形部22と一体に成形する際の成形性が良くなる。
ドアを含む自動車の車体の分解斜視図。 図1のM1部におけるウエルトウエザーストリップのコーナー型成形部の拡大説明図。 本発明に係るドアシール構造の第1の実施の形態を示す図で、図1のM1部とM2部との重合部におけるドア閉状態での拡大断面図。 図2におけるフランジ部単体の説明図。 図2におけるウエルトウエザーストリップの詳細を示す図で、(A)はウエルト部単体の説明図、(B)は同図(A)のC−C線の沿う断面図。 (A)は図2および図5の(A)のA−A線に沿う断面図、(B)は図2のB−B線に沿う断面図。 図2に示したウエルトウエザーストリップの要部拡大斜視図。 図3の構造でのドア開状態での断面図。 図8の状態から図3の状態に至る直前のドア閉時の断面図。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、(A)は図2のA−A線の沿う拡大断面図、(B)は同じく図2のB−B線に沿う拡大断面図。 図10に示したウエルトウエザーストリップの要部拡大斜視図。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、ウエルトウエザーストリップのコーナー型成形部の拡大説明図。 (A)は図12のA1−A1線に沿うドア開状態での拡大断面図、(B)は同図のB1−B1線に沿うドア開状態での拡大断面図。 図12のA1−A1線に沿うドア閉時の拡大断面図。
符号の説明
2…ボディサイドアウターパネル
4…フランジ部
5…ドア開口部
6…フロントドア
7…ウエルトウエザーストリップ
8…ドアウエザーストリップ
9…ウエルト部
11…シールリップ
12…ドアサッシュ
17…シールリップ
22…コーナー型成形部
23…空気抜き通路
24…切欠部
26…空気抜き溝
28…空気抜き穴
29…弁体
30…ノッチ部
31…シールビード
32…逆止弁
41…弁体
42…逆止弁
51…弁体
52…逆止弁
53…突起部
54…彫り込み
R…空間

Claims (7)

  1. 自動車のドアの周縁部とそのドアによって開閉される車体側開口縁部との間をシールする閉ループ状のドアウエザーストリップと、上記ドアウエザーストリップよりも車室内側において同じくドア周縁部と車体側開口縁部との間をシールする閉ループ状のウエルトウエザーストリップとを備え、ドア閉状態で少なくとも上記ドアウエザーストリップとウエルトウエザーストリップとをもって車室内外を二重にシールするようにした自動車のドアシール構造であって、
    ドア閉時に双方のウエザーストリップが相手側部材に弾接してシール状態となったときに、その双方のウエザーストリップで隔離形成された空間と車室内とを少なくも瞬間的に連通する空気抜き通路を、上記ウエルトウエザーストリップの一部に形成したことを特徴とする自動車のドアシール構造。
  2. 上記ウエルトウエザーストリップは、車体側開口縁部のフランジ部に嵌合保持されるウエルト部と、そのウエルト部と一体に形成されたシールリップと、を備えていて、
    上記フランジ部とウエルト部との重合部に、車室内側への空気の流通を許容する逆止弁付きの空気抜き通路を形成してあることを特徴とする請求項1に記載の自動車のドアシール構造。
  3. 上記空気抜き通路をウエルトウエザーストリップのコーナー型成形部に形成してあることを特徴とする請求項2に記載の自動車のドアシール構造。
  4. 上記空気抜き通路は、ウエルトウエザーストリップのウエルト部内周面に形成した空気抜き溝と、上記ウエルト部の室外側壁部に形成した空気抜き穴と、をもって形成されているとともに、
    上記空気穴の開口縁には逆止弁の弁体が一体に形成されていて、
    この弁体は、ウエルトウエザーストリップ単体の状態では空気抜き穴を開放している一方で、ウエルトウエザーストリップのウエルト部をフランジ部に嵌合させたときには、そのフランジ部との当接により空気抜き穴を閉塞するようになっていることを特徴とする請求項2または3に記載の自動車のドアシール構造。
  5. 上記空気抜き通路は、ウエルトウエザーストリップのウエルト部内周面に形成した空気抜き溝と、上記ウエルト部の室外側壁部に形成した空気抜き穴と、をもって形成されているとともに、
    上記空気穴の開口縁には逆止弁の弁体が一体に形成されていて、
    この弁体は、ドア開状態では空気抜き穴を開放している一方で、ドア閉状態ではウエルトウエザーストリップのシールリップの弾接をもって空気抜き穴を閉塞するようになっていることを特徴とする請求項2または3に記載の自動車のドアシール構造。
  6. 上記ウエルトウエザーストリップのシールリップに、弁体を押圧操作するための突起部を形成してあることを特徴とする請求項5に記載の自動車のドアシール構造。
  7. 上記空気抜き通路は、空気抜き溝と空気抜き穴のほかフランジ部の先端の形成した切欠部をもって形成されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の自動車のドアシール構造。
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