JP2008135508A - 光源装置、プロジェクタ及びモニタ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ光を射出する発光素子10と、該発光素子10を支持する支持部材11と、該支持部材11に固定され発光素子10と電気的に接続された基板13と、発光素子10と支持部材11とを電気的に接続し、電流を供給する配線17と、少なくとも一部が光を透過可能であるとともに、基板13に固定された発光素子10を覆うカバー部材14と、基板13とカバー部材14とを固定する接着剤12とを備え、接着剤12による基板13とカバー部材14との固定力が、支持部材11と基板13との固定力に比べて大きいことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明の光源装置は、レーザ光を射出する発光素子と、該発光素子を支持する支持部材と、該支持部材に固定され前記発光素子と電気的に接続された基板と、前記発光素子と前記支持部材とを電気的に接続し、電流を供給する配線と、少なくとも一部が光を透過可能であるとともに、前記基板に固定された前記発光素子を覆うカバー部材と、前記基板と前記カバー部材とを固定する固定部材とを備え、前記固定部材による前記基板と前記カバー部材との固定力が、前記支持部材と前記基板との固定力に比べて大きいことを特徴とする。
また、本発明は基板からカバー部材を取り外そうした際、配線が切断される構成となっているため、共振構造に悪影響を及ぼすことはないので、通常の使用時では、発光素子の性能の劣化を回避することができる。さらに、配線を切断するための機構等を用いなくても良いので、簡易な構成となり製造コストが増大することを抑制することが可能となる。
本発明に係る光源装置では、固定部材が接着剤であるため、基板とカバー部材との間に流れ込み易くなるので、基板とカバー部材とを強固に固定することが可能となる。
本発明に係る光源装置では、ボンディングワイヤは例えば直径100μmの金属の線であるため、極めてわずかな力でボンディングワイヤを切断することができる。したがって、基板からカバー部材を取り外そうとした際、簡単にボンディングワイヤが切断されるので、発光素子からのレーザ光の発光を確実に防止することができる。
本発明に係る光源装置では、カバー部材の一部に基板が挿入可能な基板挿入孔が形成されているため、基板が接着剤を介してカバー部材に挟まれた構成となっている。これにより、カバー部材を取り外そうとした際、基板がカバー部材と一緒に引っ張られるため、配線を確実に切断することが可能となる。
本発明に係るモニタ装置では、光源装置より射出された光は被写体を照射し、撮像手段により被写体を撮像する。このとき、光源装置は、上述したように、光源装置のカバー部材を取り外そうした際、配線が切断される構成となっているため、発光素子が取り外されて悪用されることを未然に防ぐことが可能となる。
本発明の第1実施形態について、図1から図5を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る光源装置の一例を示す外観図であり、図2は、光源装置の内部を示す模式断面図であり、図3は、光源装置に用いられる基板を示す斜視図であり、図4は、光源装置の配線が切断される様子を示す模式断面図である。
本実施形態の光源装置1は、例えば表示装置、光通信装置、オーディオ装置、情報処理装置などの光源をなす装置である。
基台11の一面11aには、図2に示すように、レーザ光を発光する発光素子10がハンダによりダイボンドされている。また、基台11の一面11aには、フレキシブル基板13が接着されている。このフレキシブル基板13には、図2及び図3に示すように、発光素子10に接続される配線パターンや駆動IC15が設けられているとともに、発光素子10を基台11に直接取り付けるための矩形状の取付孔13eが形成されている。また、フレキシブル基板13の一端13a側は基台11上に設置され、一端13aと反対の他端13b側は基台11から外側に延在されており、その延在した部分に駆動IC15等が載置されている。そして、フレキシブル基板13の取付孔13eには、図2に示すように、発光素子10が配置されている。
また、カバー部材14には、発光素子10に対向する上面14eに開口部14fが設けられ、この開口部14fにガラス16が嵌め込まれている。これにより、発光素子10から射出される光が、ガラス16を通過し外部に射出されるようになっている。
つまり、本実施形態の光源装置1は、フレキシブル基板13からカバー部材14を取り外そうとした場合に、発光素子10が確実に発光できなくなるものでありながら、製造コストの増大及び性能の劣化などを抑えることが可能である。
また、発光素子10とフレキシブル基板13とはボンディングワイヤ17のみで接続されていることが好ましい。この構成では、フレキシブル基板13からカバー部材14を取り外そうとした際、細い線であるボンディングワイヤ17は簡単に切断される。したがって、フレキシブル基板13上の駆動IC15と発光素子10との電気的接続が遮断されるため、発光素子10からのレーザ光の発光を確実に防止することが可能となる。
さらに、カバー部材14の外側面14c側及び内側面14d側には接着剤12が設けられている構成としたが、外側面14c側及び内側面14d側のうちいずれか一方の面側に接着剤12が設けられた構成であっても良い。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図6及び図7を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態に係る光源装置1と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係る光源装置30では、カバー部材31の形状において第1実施形態と異なる。
なお、凹部32がカバー部材31の矩形状の底面31aに沿って板厚方向の中央部に形成されている構成にしたが、円状あるいは楕円状の複数の凹部が形成された構成であっても良い。
図6に示す本実施形態では、カバー部材31の底面31aに凹部32が設けられた構成であったが、図7に示すように、カバー部材36の底面36aには、内側面36b側に開口する切欠部(凹部)37が形成された光源装置35であっても良い。
この構成では、カバー部材36のフレキシブル基板13と接触する底面36aの内側面36b側に形成された切欠部37に、接着剤38が充填されているため、カバー部材36とフレキシブル基板13とを固定させた際、外観から接着剤38を確認しにくくなる。すなわち、カバー部材36の外側面36c等の外観から確認できる位置に接着剤38が設けられている場合に比べて、外観から接着剤38が確認しにくい部分に設けられている方が、接着剤38のみを取り除くことが困難である。したがって、カバー部材36の切欠部37に充填された接着剤38を取り除くには、例えば、カバー部材36の上面36dのガラス16を外し、開口部14fから接着剤38を取り除かなければならない。この方法は非常に困難であり、開口部14fから接着剤38を取り除こうとする際にボンディングワイヤ17が切断されることも考えられる。これらにより、発光素子10を取り出して悪用することを未然に防ぐことが可能となる。
次に、本発明に係る第3実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。
本実施形態に係る光源装置40では、カバー部材41の形状において第1実施形態と異なる。
カバー部材41の一面41aには、図8に示すように、フレキシブル基板13が挿入可能な基板挿入孔42が設けられている。すなわち、第1実施形態では、フレキシブル基板13は基台11とカバー部材41とに挟まれた構成であったが、本実施形態では、図9に示すように、フレキシブル基板13の他端13b側が、カバー部材41の空洞部41bから基板挿入孔42を通って外側に出されている。
接着剤43は、図8に示すように、基板挿入孔42の内部に充填されている。これにより、フレキシブル基板13の上面13cと下面13dとが接着剤43を介してカバー部材41に接着されている。さらに、フレキシブル基板13とカバー部材41との接着力を強めるために、基板挿入孔42を塞ぐように、カバー部材41の外側面41c及び内側面41dにも接着剤43が設けられている。
また、カバー部材41の一面41a側以外の他面は第1実施形態と同様に、カバー部材41の底面41eとフレキシブル基板13との接触面を覆うように、カバー部材41の外側面41c及び内側面41dには接着剤43が設けられている。
次に、本発明に係る第4実施形態について、図10及び図11を参照して説明する。
本実施形態に係る光源装置50では、カバー部材51の形状において第1実施形態と異なる。
カバー部材51の底面51a近傍には、図10に示すように、外側面51bから内側面51cまで貫通した貫通孔52が複数(図示例では一面あたり3つ)形成されている。このようなカバー部材51をフレキシブル基板13に接着する方法としては、例えば、フレキシブル基板13上の所定の位置にカバー部材51を載置した後、カバー部材51の外側面51b側から貫通孔52に細い注入器等を挿通し、接着剤53を流し込む。このようにして、図11に示すように、カバー部材51の内側面51c及び貫通孔52には接着剤53が充填され、さらに、カバー部材51の外側面51bから貫通孔52の入り口は接着剤53により塞がれている。
次に、本発明に係る第5実施形態について、図12を参照して説明する。
本実施形態では、上記第1実施形態の光源装置1を備えるプロジェクタ100について説明する。なお、図12中においては、簡略化のためプロジェクタ100を構成する筐体は省略している。
また、プロジェクタ100は、レーザ光源10R,10G,10Bから射出されたレーザ光をそれぞれ変調する液晶ライトバルブ(光変調装置)104R,104G,104Bと、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bから射出された光を合成して投写レンズ107に導くクロスダイクロイックプリズム(色光合成手段)106と、液晶ライトバルブ104R,104G,104Bによって形成された像を拡大してスクリーン110に投射する投射レンズ(投射装置)107とを備えている。
また、赤色,緑色,青色レーザ光源10R,10G,10Bとしては、波長変換素子及び波長選択素子(共振器ミラー)を用いて、赤色光,緑色光,青色光の波長の光に変換する構成であっても良い。
また、第1〜第4実施形態の光源装置(変形例を含む)1,30,35,40,50は、走査型の画像表示装置にも適用される。このような画像表示装置の例を図13に示す。図13に示したプロジェクタ(画像表示装置)200は、第1実施形態の光源装置1と、光源装置1から射出された光をスクリーン210に向かって走査するMEMSミラー(走査手段)202と、光源装置1から射出された光をMEMSミラー202に集光させる集光レンズ203とを備えている。光源装置1から射出された光は、MEMSミラー202を動かすことによって、スクリーン210上を横方向、縦方向に走査するように導かれる。カラーの画像を表示する場合は、発光素子10を構成する複数のエミッタを、赤、緑、青のピーク波長を持つエミッタの組み合わせによって構成すれば良い。
次に、第1実施形態に係る光源装置1を応用したモニタ装置300の構成例について説明する。図14は、モニタ装置の概略を示す模式図である。モニタ装置300は、装置本体310と、光伝送部320とを備える。装置本体310は、前述した第1実施形態の光源装置1を備える。
なお、本実施形態では、第1実施形態に係る光源装置1を用いているが、これを、他の実施形態に係る光源装置30,35,40,50に置き換えても良い。また、発光素子10としては、波長変換素子及び波長選択素子(共振器ミラー)を用いて、所定の波長の光に変換する構成であっても良い。
例えば、発光素子とフレキシブル基板とを接続する配線としてボンディングワイヤを用いたがこれに限るものではない。例えば、発光素子及びフレキシブル基板上の電極の少なくとも一方に脆弱な部分を形成しておき、フレキシブル基板からカバー部材を取り外そうとした際、この電極の脆弱な部分が破壊可能な配線により、発光素子とフレキシブル基板とを接続しておけば良い。
Claims (10)
- レーザ光を射出する発光素子と、
該発光素子を支持する支持部材と、
該支持部材に固定され前記発光素子と電気的に接続された基板と、
前記発光素子と前記支持部材とを電気的に接続し、電流を供給する配線と、
少なくとも一部が光を透過可能であるとともに、前記基板に固定された前記発光素子を覆うカバー部材と、
前記基板と前記カバー部材とを固定する固定部材とを備え、
前記固定部材による前記基板と前記カバー部材との固定力が、前記支持部材と前記基板との固定力に比べて大きいことを特徴とする光源装置。 - 前記固定部材が、前記カバー部材の前記基板と接触する面あるいは内側面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
- 前記固定部材が接着剤であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光源装置。
- 前記配線がボンディングワイヤであり、前記発光素子と前記基板とは前記ボンディングワイヤのみで接続されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光源装置。
- 前記カバー部材の前記基板と接触する面に凹部が形成され、該凹部に前記接着剤が充填されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
- 前記カバー部材の基板と接触する面の内側面側に開口する凹部が形成され、該凹部に前記接着剤が充填されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
- 前記カバー部材の一部に前記基板が挿入可能な基板挿入孔が形成され、該基板挿入孔に前記基板が挿入されているとともに前記接着剤が充填されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
- 前記カバー部材には外側面から内側面に貫通した貫通孔が形成され、該貫通孔に前記接着剤が充填されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
- 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光源装置と、
該光源装置から射出された光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、
該光変調装置により形成された画像を投射する投射装置とを備えることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光源装置と、
該光源装置から射出された光により被写体を撮像する撮像手段とを備えることを特徴とするモニタ装置。
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